JP3951786B2 - 画像アップロード装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載され、当該車両の走行中に画像を撮影して画像サーバに送信する画像アップロード装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路の渋滞状況等を遠隔地の人に伝えるために、道路に定点カメラを設置し、このカメラによって撮影された道路の画像を要求する人に配信するというサービスがある。例えばモネ(MONET)と呼ばれるサービスは、道路状況をライブの動画像として携帯電話のユーザに配信するようになっている。画像によって道路状況が伝えられると、この画像を見た人は視覚的に瞬時に道路状況を把握することができる。従って、画像による道路状況の通知は文字情報による道路状況の通知よりも直接的であるという点で優れている。また、画像の配信は、渋滞状況に限らず、天候、景観状況、高速道路等への進入経路、事故状況等の道路に関する情報も伝えることが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような道路に関する情報を伝える画像の撮影を、道路上を走行する車両が行い、画像をユーザに配信する画像サーバにアップロードすることができれば、各所に大量の定点カメラを設置することなく様々な場所の画像の配信が行えるので都合が良い。このような車両から画像サーバに画像をアップロードするシステムとしては、特開2000−172982号公報に記載の技術がある。しかし、この公報に記載の技術では、走行している車両の撮影場所を決定するのは、車両に付いたセンサあるいは車両の乗員のみである。従って、車外の第三者が現在この車両が走行している場所の画像を残したい、あるいは閲覧したいと思っても、車内のセンサあるいは乗員によって偶々撮影が行われない限り、画像の撮影が画像サーバにアップロード、すなわち送信されることはないという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みて、車外のユーザの要求に従って、車両の周囲の画像を、ユーザに画像を配信する画像サーバにアップロードすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両に搭載される画像アップロード装置であって、車両に搭載された第1の無線通信機を介して、車両に搭載されたカメラでの車両の周囲の撮影を行うタイミングの指定を受信する受信手段と、指定された撮影を行うタイミングにおいて撮影を行い、撮影した画像を、ユーザからの要求に基づいて画像を配信する画像サーバに第1の無線通信機を介して送信する送信手段と、を備え、前記画像は、動画像であり、前記送信手段は、撮影した動画像から動画像の代表的な部分を抽出し、前記第1の無線通信機を介して前記動画像の代表的な部分および前記画像を撮影したときの撮影状況に関する情報である画像の撮影情報を前記画像サーバに送信し、その後に車両に搭載された第2の無線通信機を介して前記動画像の残りの部分を前記画像サーバに送信することを特徴とする画像アップロード装置である。
【0006】
これによって、車両に搭載された画像アップロード装置において、受信手段が車両に搭載されたカメラでの撮影を行うタイミングの指定を受信し、また送信手段が指定されたタイミングでこの撮影を行い、撮影された画像を、ユーザからの要求に基づいて画像を配信する画像サーバに第1の無線通信機を介して送信するので、車外のユーザの要求に従って、車両の周囲の画像を、ユーザに画像を配信する画像サーバにアップロードすることが可能となる。
【0007】
また、撮影する画像が動画像であることにより、車両が道路の状況を知りたい場所の前後の範囲も含めて撮影するため、撮影時の位置の誤差による撮影失敗を防ぐためのマージンができるようになる。また、動画像であるがゆえに、この画像を受信したユーザは、撮影位置の状況の時間変化を把握することができる。なお、ここでの動画像とは、通常のムービー等の動画像と、静止画像を時系列で連続的に複数枚撮影したものとの両方を含む概念である。また、カメラでの撮影とは、カメラから出力される映像信号を取得することである。また、本明細書においてユーザとは、端末および端末を操作する人のことである。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像アップロード装置において、画像の代表的な部分とは、画像のうち、画像が撮影された時間帯の中央の時刻に撮影されたものであることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像アップロード装置において、受信手段は、撮影を行うタイミングの指定として、撮影を行うときの車両の位置の指定を受信することを特徴としている。
【0010】
なお、車両の位置とは、位置の厳密な一点を指す概念も、位置のある範囲を指す概念も含んだものである。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像アップロード装置において、受信手段は、第1の無線通信機を介して、カメラでの撮影を行うタイミングの指定を、画像サーバから受信することを特徴としている。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の画像アップロード装置において、第2の無線通信機の伝送容量は第1の無線通信機の伝送容量より大きいことを特徴としている。
【0017】
これにより、送信手段が、伝送容量が第2の無線通信機に比べて小さい第1の無線通信機を介して、動画像の代表的な部分および画像の撮影情報を先に画像サーバに送信し、後により伝送容量の大きい第2の無線通信機を介して残りの動画像を画像サーバに送信するので、小容量通信においてまず最低限の情報を送信し、後から大容量通信において詳細な情報を送信することができ、通信の容量を有効活用した伝送が可能となる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像アップロード装置において、第2の無線通信機を使用する時の通信コストは第1の無線通信機を使用する時の通信コストより低いことを特徴としている。
【0019】
これにより、送信手段が、通信コストが第2の無線通信機に比べて小さい第1の無線通信機を介して、動画像の代表的な部分および画像の撮影情報を先に画像サーバに送信し、後により通信コストの高い第2の無線通信機を介して残りの動画像を画像サーバに送信するので、高コスト通信においてまず最低限の情報を送信し、後から低コスト通信において詳細な情報を送信することができ、通信の容量を有効活用した伝送が可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像配信システムを模式的に示す概念図である。道路2上を走行している車両1は、自車の周囲360°を撮影することのできる全方位撮影機能と、基地局3と無線通信をする通信機能とを有している。この車両1は、全方位撮影機能によって撮影した撮影画像6と、この撮影画像6を撮影したときの車両の位置、撮影時刻、撮影時の車両の進行方向(方位)、撮影時の車両1の走行速度等を含む撮影画像6の撮影情報を、基地局3および基地局3が接続する基地局網4を介して画像サーバ5に送信する。画像の撮影情報とは、画像を撮影したときの撮影状況に関する情報である。撮影画像6は、車両1から見た全方位の映像が、魚眼レンズを通して周囲を見たような映像の形式でひとまとまりになった画像である。この画像は、実際の風景から歪んでいるので、人間にとっては非常に見づらくなっている。
【0049】
なお、撮影場所とは、撮影画像6を撮影したときの車両の位置、および撮影画像6を撮影したときの撮影対象の位置の両方を含む概念である。後者の撮影対象の位置とは、例えば車両1の直前の道路2である場合もあり、また道路2から直接見える遠方の風景である場合もある。
【0050】
この撮影画像6と撮影画像6の撮影情報とを受信した画像サーバ5は、画像サーバ5が接続する広域ネットワーク(図示せず)を介して接続し、画像の配信を要求するユーザに対して配信画像7および配信画像7の撮影情報を配信する。この際、画像サーバ5は必要ならば撮影情報に撮影対象の位置の情報を含めておく。ここで配信画像7は、撮影画像6を人間にとって見易くなるよう画像の歪みを矯正した展開画像である。本明細書においては、この撮影画像6から配信画像7への画像の変換のことを展開と記す。
【0051】
また、車両1は無線通信によって画像サーバ5から撮影を行うタイミングの指定を受信し、この指定通りのタイミングで撮影を行うようになっている。撮影を行うタイミングとは、本実施形態においては撮影を行うときの車両1の位置のことである。車両1がある位置に来たら撮影するということは、車両1がある位置に来た時刻に撮影するということと同じことである。
【0052】
図1は、この車両1内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成のブロック図である。
【0053】
これら車両1内の機器は、画像制御コンピュータ10、全方位カメラ21、GPSセンサ22、方位センサ23、速度センサ24、A無線機25、Aアンテナ26、B無線機27、およびBアンテナ28から構成される。
【0054】
全方位カメラ21は、カメラである。このカメラは、本実施形態においては周囲360°全方位の風景を一度に受像し、それら受像した全方位映像を常時出力するカメラである。このようなものとしては、特許第2939087号公報に記載の全方位カメラを用いることができる。
【0055】
GPSセンサ22は、GPS衛星から情報を受信することにより、車両1の現在位置を算出し、これを現在位置情報として出力するものである。
【0056】
方位センサ23は、ジャイロスコープを利用して、東西南北等の車両1の現在の向きを検知し、これを方向情報として出力する装置である。
【0057】
速度センサ24は、車両1のタイヤの回転数を検知し、この回転数と経過時間から車両1の走行速度を算出し、これを速度情報として出力するものである。
【0058】
A無線機25は、通信データを無線信号に変換し、この無線信号をAアンテナ26からA無線機25の通信システムに対応する基地局に送信するものである。なお、このA無線機25の通信システムはPDCである。B無線機27は、通信データを無線信号に変換し、この無線信号をBアンテナ28からB無線機27の通信システムに対応する基地局に送信するものである。なお、このB無線機27の通信システムは無線LANである。したがって、B無線機27による通信の方がA無線機25の通信に比べて伝送容量が大きく、かつ単位情報あたりの通信コストが割安である。一方で、PDCの通信エリアに比べて無線LANの通信エリアは狭い。
【0059】
画像制御コンピュータ10は、センサ制御部11、画像記録部12、情報処理部13、および通信制御部14から構成される。
【0060】
センサ制御部11は、GPSセンサ22、方位センサ23、および速度センサ24からそれぞれ車両1の現在位置情報、方向情報、速度情報を受信し、これら受信した情報を情報処理部13に出力するものである。このセンサ制御部11は、これら情報の受信および出力を定期的、例えば本実施形態においては数秒程度毎、に行い、さらに情報処理部13からこれらの情報を要求する制御信号を受信することによっても情報の受信および出力を行うようになっている。
【0061】
画像記録部12は、全方位カメラ21から全方位映像を受信し、これを全方位の動画像として記録し、同時に情報処理部13に出力するものである。この画像記録部12は、情報処理部13から画像記録の制御信号を受信しているときに、全方位カメラ21から受信した全方位映像を動画像として記録するようになっている。
【0062】
情報処理部13は、撮影を行うときの車両1の位置の指定を通信制御部14から受信し、その指定の情報を図示しないメモリに保存するようになっている。またこのメモリ中には、設計時に設定された撮影のための定期的な時刻や決まった位置の指定も保存されている。また情報処理部13は、センサ制御部11からGPSセンサ22発の現在位置情報を定期的に受信し、またメモリからこのメモリ中に保存されている指定の情報を読み込み、車両1の現在位置と指定の位置とを比較するようになっている。そして情報処理部13は、車両1が指定の位置に近づいたときから指定の位置から所定の距離だけ離れるまでの期間、および指定の時刻に近づいたときから指定の時刻を所定の時間だけ経過するまでの期間、画像記録部12に画像記録の制御信号を出力し、画像記録部12から動画像を受信するようになっている。この動画像の受信は、全方位カメラ21による撮影である。
【0063】
また情報処理部13は、上記の撮影の期間中に複数回、例えば数秒毎に、センサ制御部11に現在位置情報、方向情報、および速度情報を要求する制御信号を出力し、この制御信号に基づいてセンサ制御部11が出力したこれらの情報を受信するようになっている。そして、これら受信した情報から、各時間における時刻、現在位置情報、方向情報、および速度情報を含む画像の撮影情報を作成する。なお、本実施形態においては、撮影される画像は全方位の画像であるので、作成された画像の撮影情報中の方向情報は、全方位の画像の中央部分、すなわち車両から見た前方部分、がどの方向に対応しているかの情報となっている。
【0064】
情報処理部13が作成する画像の撮影情報の一例を図3に示す。この作成情報は、ブラケットで囲まれた、データの属性を示す文字列であるタグと、タグによって属性付けられたデータとから成る。<picture>タグと</pictutre>タグに囲まれた領域は、この画像の撮影情報が対応する画像の識別のための情報が格納される。<name>〜</name>間は、対応する画像のファイル名を示している。####は、<lowerindex>〜</lowerindex>間の数字から<upperindex>〜</upperindex>間の数字までの数字が連番で入ることを示す。すなわちこの部分は、この画像の撮影情報が対応する画像はcapture0001.jpgからcapture0030.jpgまでの連続静止画像、すなわち動画像、であることを示している。
【0065】
<information>タグと</information>タグに囲まれた領域は、この画像が撮影されたときの車両1の現在位置情報、時刻、方向情報、および速度情報が格納される。<place>〜</place>間には、<longitude>〜</longitude>間に示される緯度、および<latitude>〜</latitude>間に示される経度から成る現在位置情報が格納される。図3においては、画像が撮影されたときの現在位置情報は統計135°23′15.1″、北緯35°19′23″であることを示している。
【0066】
<time>〜</time>間には、<date>〜</date>間に示される日付、および<localtime>〜</localtime>間に示される地方時から成る時刻の情報が格納される。図3においては、撮影されたときの時刻は2002年2月1日10時10′38.101秒JSTであることを示している。
【0067】
<direction>〜</direction>間には、方向情報が方位角で示される。図3においては、撮影された画像の中央部は、車両1から見て方位95°20′0″の方向であることを示している。
【0068】
<speed>〜</speed>間には、速度情報が示される。図3においては、撮影されたときの車両1の速度は85.10km/hであることを示している。
【0069】
<frame>〜</frame>間には、上に記載された情報が画像中のどの静止画像、すなわちフレーム、に対応するかを示すフレーム番号の情報が格納される。また、この</frame>のタグは、1つのフレームに関する情報の終了を示すタグでもある。すなわち、このタグ以降に記載される情報は、以降のフレームに関する情報となる。このように、1まとまりの連続静止画像(動画像)の撮影情報が複数ある場合は、</frame>のタグで区切られる複数の情報がまとめられて1つの画像の撮影情報となる。
【0070】
また情報処理部13は、撮影した動画像から上記した中央の時刻において撮影された部分と、受信した画像の撮影情報に撮影時刻を含めたものとを、通信データとして通信制御部14に送信するようになっている。なお情報処理部13は、この通信データに、A無線機25を介してこの通信データを送信するよう指定する情報も含めるようになっている。なお、この動画像から上記した中央の時刻において撮影された部分を選ぶのは、撮影の期間中の中央の時間帯に撮影された画像は、その動画像の代表的な部分であるという意図があるからである。例えば、交差点への進入前から退出後までの動画像を撮影する場合、ちょうど交差点の中央部にさしかかった頃が中央の時間帯となる。この中央部での撮影画像は、全方位カメラ21による撮影によって交わる通りの遠くまで見通すことができる。
【0071】
また情報処理部13は、撮影した動画像から、上記の通信データに含めた画像以外の残りの部分を通信データとして通信制御部14に送信するようになっている。また情報処理部13は、この通信データに、B無線機27を介してこの通信データを送信するよう指定する情報を含めるようになっている。ただし、通信制御部14がB無線機27を介してこの通信を行うことができない場合は、通信制御部14からその旨の通知を受けるようになっている。このようにB無線機27を介して通信データを送信することができないという通知を受けた場合、情報処理部13はNmax回(Nmaxは自然数)B無線機27から通信を行うための通信制御部14への通信データ送出を繰り返し、それでも通信ができない旨の通知を受信すればこの通信データの送信を中止するようになっている。
【0072】
通信制御部14は、A無線機25およびB無線機27を制御し、基地局および基地局ネットワークに接続し、画像サーバ5とデータ通信をおこなうようにする装置である。また通信制御部14は、A無線機25から画像サーバ5発の撮影を行うときの車両1の位置の指定を受信し、それを情報処理部13に出力するようになっている。また通信制御部14は、このデータ通信によって情報処理部13から無線送信のために受信した画像や画像の撮影情報といった通信データを画像サーバ5に送信するとき、この通信データに含まれたどの無線機を介して送信するかの指定に従い、A無線機25またはB無線機27のいずれかにこの通信データを出力するものである。また通信制御部14は、B無線機27に通信データを出力することによる画像サーバ5への送信ができるか否かをB無線機27の受信レベルによって検知できるようになっており、通信できない場合は、情報処理部13にその旨を通知できるようになっている。また通信制御部14は、A無線機25がPDCの基地局から受信した画像サーバ5発の無線信号から変換した通信データを受信し、情報処理部13に出力するようになっている。この画像サーバ5発の無線信号とは、例えば画像制御コンピュータ10が撮影を行うタイミングの指定のための無線信号である。
【0073】
図4は、以上のような構成の車両1の情報処理部13が全方位カメラ21で画像を撮影して画像サーバ5に送信するために行う処理を示すフローチャートである。以下このフローチャートにもとづいて情報処理部13の具体的な作動を説明する。ただし、ステップ445および450の処理は通信制御部14が行うものである。なおこの処理以前に情報処理部13はあらかじめ画像サーバ5発の撮影を行うときの車両1の位置の指定を通信制御部14から受信し、メモリに保存している(ステップ400)。このような状態において車両1が走行しているとき、車両1は定期的な処理としてセンサ制御部11からGPSセンサ22発の現在位置情報を取得する(ステップ401)。
【0074】
次に情報処理部13は、メモリからこのメモリ中に保存されている指定の情報を読み込む(ステップ405)。
【0075】
そしてステップ410で情報処理部13は、ステップ401とステップ405で取得したこの車両1の現在位置と指定の撮影位置とを比較するようになっている。そして情報処理部13は、車両1が指定の位置から所定の距離に近づいたか否かの判定によって、全方位カメラ21による撮影を始めるべきか否かを判定する。また、メモリ中の指定に撮影の時刻の指定があれば、その時刻から所定の時間前になったか否かの判定によって、全方位カメラ21による撮影を始めるべきか否かを判定する。この判定処理は、撮影を始めるべきであると判定するまで繰り返される。
【0076】
撮影を始めるべきであると判定すると、情報処理部13は全方位カメラ21による撮影を開始し、また撮影の間複数回センサ制御部11から現在位置情報、方向情報、および速度情報等を受信する。(ステップ415)。
【0077】
そして車両1が指定の撮影の位置から所定の距離だけ離れるか、あるいは指定の撮影の時刻から所定の時間だけ経過するかによって撮影が終了すると、処理はステップ420に移り、情報処理部13はこの撮影期間の中央の時間帯に撮影された画像を抽出する。そして情報処理部13はセンサ制御部11から受信した現在位置情報、方向情報、および速度情報等から画像の撮影情報を作成し(ステップ425)、抽出した画像と作成した画像の撮影情報とをまとめ(ステップ430)、A無線機25を介してこの画像と画像の撮影情報を画像サーバ5に送出するように通信データを作成し、この通信データを通信制御部14に送信する(ステップ435)。
【0078】
次に、以降のステップで使用するための変数nを1に初期化し(ステップ440)、撮影した動画像からステップ420で抽出した画像を取った残りの部分をB無線機27を介して画像サーバ5に送出するように通信データを作成し、この通信データを通信制御部14に送信する。ここで通信制御部14は、この通信データを受け取り、この通信データに含まれた情報からこの通信データがB無線機を介して送信するべきものであることを判定する。そして、B無線機27が使用可能か否かをB無線機27の受信レベル検知により判定する(ステップ445)。B無線機27が使用可能であると通信制御部14が判定すれば、処理はステップ450に移り、通信制御部14は情報処理部13が受信した通信データをB無線機27を用いて送信する。そして処理はステップ401の定期的な処理に戻る。
【0079】
B無線機27が使用可能でないと通信制御部14が判定すれば、通信制御部14は、情報処理部13へB無線機27による通信ができない旨を通知する。そして処理はステップ455に移り、この通知を受信した情報処理部13は変数nを1つインクリメントする。次に情報処理部13は、この変数nが所定値Nmaxを越えているか否か判定し、越えていなければ直前のステップ435のときと同じ通信データを通信制御部14に送信することで、処理をステップ445に戻す。すなわち、B無線機27が利用可能となるか、あるいはnがNmaxを越えるかのいずれかとなるまで情報処理部13および通信制御部14はB無線機27に通史データを送信しようとする。
【0080】
ステップ460で情報処理部13がnがNmaxを越えていると判定すれば、情報処理部13はB無線機27から通信データを送信することをあきらめ、処理をステップ401の定期的な処理に戻す。
【0081】
このような処理により、画像サーバ5からの指定または設置時の設定に基づいて車両1で撮影された画像が画像サーバ5に送信されるようになる。
【0082】
図5は、上記した車両1の各機器を含む画像配信システムの構成を示すブロック図である。この画像配信システムは、車両1のAアンテナ26とPDCによって通信を行うA無線機基地局31、Bアンテナ28と無線LANによって通信を行うB無線機基地局32、これらの基地局の参加する有線ネットワークである基地局網33、この基地局網33に接続する画像サーバ5、この画像サーバ5と基地局網34を介して接続する基地局35および固定ユーザ36、基地局35と無線通信を行う車内ユーザ37から構成される。
【0083】
固定ユーザ36は、オフィスや家庭に設置された端末および端末を操作するユーザであり、このコンピュータは基地局網34経由で画像サーバ5を相手に画像および画像の撮影情報の要求、受信等を行うことができるようになっている。
【0084】
車内ユーザ37は、自動車内に設置された端末および端末を操作するユーザであり、このコンピュータは基地局35および基地局網34経由で画像サーバ5を相手に画像および画像の撮影情報の要求、受信等を行うことができるようになっている。
【0085】
画像サーバ5は、基地局網33、A無線機基地局31、およびB無線機基地局32を介して車両1から画像および画像の撮影情報を受信して保存する処理を行う装置である。また画像サーバ5は、基地局網34を介して固定ユーザ36と、また基地局網34、基地局35を介して車内ユーザ37と通信を行い、これら固定ユーザ36および車内ユーザ37から保存する画像および画像の撮影情報のリスト問い合わせを受信しそれに基づいてリストを固定ユーザ36および車内ユーザ37に返信するようになっている。また画像サーバ5は、これら固定ユーザ36または車内ユーザ37から指定の撮影場所における画像とこの画像の撮影情報とを配信するよう要求する信号を受信するようになっている。なお、撮影場所とは、画像を撮影したときの車両1の位置、および画像を撮影したときの撮影対象の位置の両方を含む概念である。後者の撮影対象の位置とは、例えば図2における車両1の直前の道路2である場合もあり、また道路2から直接見える遠方の風景である場合もある。また、撮影対象の特定には撮影の方向や時刻の情報が用いられていてもよい。
【0086】
また画像サーバ5は、この要求の受信に応じて画像と、画像の撮影情報に撮影場所の情報を含めたものを配信する。画像サーバ5は、この要求された画像を保存していなければ、車両1と同様の機器を備えた車両から適当な車両を選び、この要求された撮影場所に基づく撮影のタイミングで画像を撮影するよう、この車両に無線信号を送信することによって要求するものである。
【0087】
この画像サーバ5は、このような処理を行うための処理装置(図示せず)を有し、この処理装置で各種機能を有するプログラムを実行するようになっている。各プログラムはそれぞれ並列的に実行され、それぞれの間でデータの受け渡しを行うようになっている。
【0088】
また画像サーバ5は、このような処理のために利用する情報が記録されたデータベースを有している。具体的には、撮影画像データベース51、データベース読み出し・情報処理プログラム52、および運行路線データベース53を有している。
【0089】
撮影画像データベース51は、車両から受信した画像および画像の撮影情報を記録している。これらの画像および画像の撮影情報は、画像が撮影された撮影時刻あるいは撮影場所別に整理して保存されている。ただし、この撮影画像データベース51に記録される画像は、後述する処理によって撮影画像6から配信画像7へと展開されている。
【0090】
地図情報データベース52は、地名、道路の位置および車線の形状、建造物情報を有する地図情報を記録している。建造物情報とは、駐車場名や店舗名等の建造物の名称、建造物の所有者名、電話番号、e−mailアドレス、建造物に関するホームページアドレス、建造物の所在地コード、建造物の広告、キャッチコピー、その他建造物に関わる固有の情報等のことである。
【0091】
運行路線データベース53は、例えば定期路線バスや運送会社の定期配送トラック等、あらかじめ決められた経路、決められたダイヤに従って運行する車両で、車両1のような画像撮影および送信の機能を有したものについての、時刻と走行位置とを対応づける運行スケジュールを記録している。これら運行スケジュールが決まった車両を撮影に利用すれば、要求された画像を撮影させる車両を選ぶときの判断基準となるので、効率よく画像の撮影および配信を行うことができるようになる。
【0092】
上述したプログラムは、これらのデータベースを利用するようになっている。画像サーバ5の処理装置がロードして実行するプログラムとして、画像サーバ5は、データベース読み出し・情報処理プログラム54、撮影指令送信プログラム55、撮影情報処理プログラム56、ユーザ向けデータ配信プログラム57、画像変換プログラム58、および車両データ受付プログラム59を備えている。
【0093】
図6は、このような画像配信システムにおいて、画像サーバ5が車両1から受信した画像および画像の撮影情報を保存し、固定ユーザ36および車内ユーザ37、からの画像および画像の撮影情報の配信の要求に応じてこれらを配信する等の処理を、画像サーバ5と車両1および固定ユーザ36、車内ユーザ37との通信を基にして示すタイミングチャートである。
【0094】
以下、これらのプログラムの作動を、固定ユーザ36または車内ユーザ37からの画像および画像の撮影情報の配信の要求を画像サーバ5が受信して、当該画像および画像の撮影情報を要求に応じて配信する処理の順序に沿って説明し、それによって個々のプログラムおよび画像サーバ5全体の作動を明らかにする。なお、以下の説明においては固定ユーザ36、車内ユーザ37を総称してユーザと記す。
【0095】
車両1は、撮影および撮影した画像および画像の撮影情報を画像サーバ5に送信するための機器の設置時に、システム管理者等によって定期的に撮影すべき場所や時刻の設定をされる(ステップ505)。この設定は車両1のメモリに指定の場所や時刻を記録することで行われる。そして情報処理部13はこの設定に従い定期的に画像を撮影し、A無線機基地局31、B無線機基地局32、および基地局網33を介して画像サーバ5に撮影した画像と作成した画像の撮影情報とを送信する(ステップ510)。
【0096】
画像サーバ5の車両データ受付プログラム59は、これら送信された画像と画像の撮影情報とを受信するようになっている。車両データ受付プログラム59はこれらを受信すると(ステップ515)、受信した画像を画像変換プログラム58に送信し、受信した画像の撮影情報を撮影情報処理プログラム56に送信する。
【0097】
画像変換プログラム58は、車両データ受付プログラム59から画像を受信し、それを展開し、展開した画像をデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信するプログラムである。情報処理部13が撮影して車両データ受付プログラム59が受信した画像は図2の撮影画像6のような全方位画像である。このような全方位画像は、上記したように実際の風景が歪んだものとなっており、人間にとっては見づらく、扱いづらいものである。そこで、人間が視覚的に扱いやすくなるように、配信画像7のような実際の風景通りの画面比率の画像に変換するようになっている。この画像の変換は画像の展開と呼ばれる。発明者の検討によれば、展開後の画像のファイルサイズは展開前の画像のファイルサイズよりも大きくなる。これは、図2に示した撮影画像6のように、展開前の画像には中心および4隅に実際の風景と無関係な不要部分が存在するので、これを除去することによって展開後の画像の情報量が少なくなることが原因の1つである。また、展開前の画像と展開後の画像をJPEG形式で圧縮して保存する場合を発明者が実測した結果、展開前の600x450ピクセル、100KBの画像が、展開後には1370x170ピクセルの25KBの画像となり、1/4のファイルサイズ低減となった。
【0098】
撮影情報処理プログラム56は、車両データ受付プログラム59から画像の撮影情報を受信し、これに対して所定の処理を行い、処理の結果の情報をデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信するようになっている。所定の処理とは、例えば画像の撮影情報の補間である。先に説明したように、情報処理部13は動画像の撮影を行っている期間中、複数回画像の撮影情報を取得して撮影する。しかし、この画像の撮影情報の取得はGPSによる位置測定も含まれているので、現実的には取得の回数に制限があり、動画像のように例えば1秒間30フレームで撮影される画像の1フレーム毎に対応して画像の撮影情報を取得するようなことは難しい。そこで、撮影の間に取得する画像の撮影情報は、撮影のフレーム数より少なくし、後にこの画像の撮影情報を基に、各フレーム毎に対応する位置情報、方向情報等を補完して算出するようにする。これが画像の撮影情報の補間である。撮影情報処理プログラム56はこの補間を行うためにデータベース読み出し・情報処理プログラム54に地図情報を送信するよう要求し、それに応じてデータベース読み出し・情報処理プログラム54から送信された地図情報を受信する。補間の処理の流れを模式的に示したものが図7である。
【0099】
図7(a)は、受信した地図情報から、画像の撮影情報中の位置情報を含むエリアを抜き出して表示した地図である。この地図中では交差点と、交差点に繋がる道路の車線の形状が示されている。これらは、地図情報が有する情報である。図7(b)は、この表示された地図の領域において、画像の撮影情報中に含まれる複数の速度情報、方向情報、位置情報を図示したものである。図中丸印が位置情報、矢印の向きが方向情報、矢印の長さが速度情報を示している。また、それぞれの丸印には1つのフレーム番号が対応している。移動の時系列はフレーム番号の順番を参照することによって判定することができる。この図7(a)と図7(b)を重ね合わせ、推測した車両1の経路を示したものが図7(c)である。撮影情報処理プログラム56は、車両1が図7(b)のような移動順を図7(a)のような道路で行ったことから、この移動は右折であると判定し、車両1は右折の前に右折車線に入ると推定し、それに基づいて移動経路を推定する。図7(d)は、全てのフレームが時間的に等間隔で撮影されているものとして、推定した移動経路と速度情報とに基づいて、全フレームにおいてそれぞれが撮影されたときの車両1の経路上の位置を推定したものを丸印で示したものである。この際、同様に方向情報、速度情報等も推定することができる。このようにして、撮影情報処理プログラム56は全てのフレームにおける画像の撮影情報の補間を行う。このような補間を行うことで画像の撮影情報がより詳細なものとなる。
【0100】
データベース読み出し・情報処理プログラム54は、画像変換プログラム58から展開された画像を受信し、また同時に撮影情報処理プログラム56から所定の処理を施された画像の撮影情報を受信する。そしてこれら受信した画像と画像の撮影情報とを関連づけ、さらにこの画像および画像の撮影情報を、画像が撮影された撮影時刻あるいは撮影場所別に整理して撮影画像データベース51に保存する。画像の撮影時刻および撮影場所は画像の撮影情報を参照することによって判別する。なお、データベース読み出し・情報処理プログラム54は、撮影情報処理プログラム56から地図情報の送信を要求されると、運行路線データベース53から地図情報を読み出し、読み出したものを撮影情報処理プログラム56へ送信するようになっている。
【0101】
以上のような車両データ受付プログラム59、撮影情報処理プログラム56、画像変換プログラム58、データベース読み出し・情報処理プログラム54の処理によって、ステップ515で車両データ受付プログラム59が受信したデータは撮影画像データベース51に保存される(ステップ520)。
【0102】
このようにして撮影画像データベース51に撮影された画像および画像の撮影情報が保存されている画像サーバ5に、ユーザが画像閲覧のために基地局網34等のネットワークを経由してアクセスすると、画像サーバ5のユーザ向けデータ配信プログラム57は、データベース読み出し・情報処理プログラム54に対し撮影画像データベース51の有する画像のリスト、および地図情報データベース52の地図情報を送信するよう要求する。
【0103】
データベース読み出し・情報処理プログラム54はこの画像のリストおよび地図情報の送信要求を受信すると、撮影画像データベース51を検索してこのリストを作成し、また地図情報データベース52から地図情報を読み出し、作成したリストと読み出した地図情報とをユーザ向けデータ配信プログラム57に送信する。
【0104】
このリストおよび地図情報をデータベース読み出し・情報処理プログラム54から受信したユーザ向けデータ配信プログラム57は、受信したリストを地図情報と組み合わせ、地図上に撮影済み地点をプロットしさらに撮影時刻を付記した図のデータをWebデータとしてユーザに送信する。ユーザからのアクセスを受けてからここまでの処理がステップ525の画像サーバ5の処理である。なお、ユーザはこのWebデータをWebブラウザを使用して閲覧することができる(ステップ528)。
【0105】
このWebデータを受信したユーザが、この図中にプロットされた地点の画像を閲覧するために、閲覧したい画像の撮影場所を指定して画像および画像の撮影情報の配信の要求を行うと(ステップ530)、ユーザ向けデータ配信プログラム57はこの配信の要求を受信し、指定の画像と画像の撮影情報をデータベース読み出し・情報処理プログラム54に対して要求する。
【0106】
データベース読み出し・情報処理プログラム54はこの要求を受信し、この要求された画像と画像の撮影情報が撮影画像データベース51内に存在するか否かを検索する。検索の結果存在すると判定するので、データベース読み出し・情報処理プログラム54は撮影画像データベース51から当該画像と画像の撮影情報を読み出し、この画像の撮影情報に記載された位置情報の周辺の地図情報を地図情報データベース52から読み出し、この画像、画像の撮影情報、地図情報をユーザ向けデータ配信プログラム57に送信する。
【0107】
この送信をユーザ向けデータ配信プログラム57が受信すると、それを要求元のユーザにWebデータとして配信する。ユーザ向けデータ配信プログラム57が画像および画像の撮影情報の配信の要求を受信してからここまでを、ユーザ向けデータ配信プログラム57およびデータベース読み出し・情報処理プログラム54が行う処理が、ステップ535に対応する。
【0108】
なお、このWebデータはインタラクティブに表示を変更することのできる動的なデータである。このWebデータをWebブラウザを使用して表示したものの例を図8および図9に示す。図8では、HTMLのマルチフレーム機能を利用した分割画面による表示がなされている。右上の分割画面は、ユーザの要求した全方位の動画像中の、ある瞬間のある方向領域の部分をパノラマ表示したものである。ただし、この分割画面中の左下隅にはxx方面、右上隅には○○方面との文字が画像に併せて表示されている。xxおよび○○は地名である。この表示は、ユーザ向けデータ配信プログラム57がWebデータ作成段階で、撮影情報の有する方向情報をこの画像に関連づけ、それによってこの画面中の交差点から延びる道路の方向を判断し、また地図情報と撮影情報の車両の位置とを連携させ、この道路がどの道路で、どの地名に向かう道路であるかを判断し、それをユーザインターフェースに反映することによって実現することができる。
【0109】
左側の分割画面は、表示されている画像がどの位置の画像であり、どの方向を向いた時に見える画像であるかを示す地図である。この地図中で帯状に記されたものが道路であり、またこの地図中で丸で示されたものが車両の位置であり、矢印が視点の中心の向き、すなわち表示している画像の中央の方向である。また、地図中に斜線で示されたエリアは、撮影データが存在するエリア、すなわちこの車両によって動画像が撮影されたエリアを示している。これらは、ユーザ向けデータ配信プログラム57が地図情報の道路の位置および車線の形状と撮影情報の車両の位置および方向情報を連携させることで表示することができる。
【0110】
また、中央下の分割画面は、画像の撮影情報の現在位置情報と撮影時刻の情報を文字によって表示している。これは、地図情報の道路の位置と撮影情報の車両の位置および撮影時刻を連携させることで表示することができる。
【0111】
また、右下の4つのユーザが操作可能な分割画面は、画像の撮影時間の送り、戻し、あるいは視点の左右への回転を行うことで、右上の画像の表示をインタラクティブに変化させることができるようになっている。これは例えばJava(登録商標)やcgi等の技術を使用することによって実現可能である。ユーザ向けデータ配信プログラム57がこのようインタラクティブなインターフェースを配信することにより、ユーザはあたかも自分が撮影された場所を仮想的に左右を見回しながら行き来しているかのような視覚効果を享受することができる。
【0112】
図9は、この右上の分割画面に表示される画像の別の例を示した図である。この画像には店舗や事業所等の建造物が表示されている。これらの建造物の上方にはそれぞれの建造物の会社名あるいは店名、電話番号、ホームページアドレス、e−mailアドレス等が表示されている。この表示は、ユーザ向けデータ配信プログラム57が表示されている画像の撮影情報の現在位置情報および方向情報と、地図情報中の建造物情報とを連携させることによって表示することができる。
【0113】
また、ステップ528で地図上に撮影済み地点および撮影時刻が記載された図のWebデータを受信したユーザが、この図中で撮影済みでない撮影場所の画像および画像の撮影情報の配信を画像サーバ5に要求すると(ステップ537)、ユーザ向けデータ配信プログラム57はこの配信の要求を受信し、指定の撮影場所の画像と画像の撮影情報をデータベース読み出し・情報処理プログラム54に対して要求する。
【0114】
この要求を受信したデータベース読み出し・情報処理プログラム54は、この要求された画像と画像の撮影情報が撮影画像データベース51内に存在するか否かを検索する。検索の結果存在しないと判定するので、データベース読み出し・情報処理プログラム54は、運行路線データベース53から今後要求された指定の撮影場所を撮影できる位置に移動する運行スケジュールとなっている車両を検索し、検索の結果該当する車両がみつかれば、その車両の運行スケジュールでいつ、例えば何分後に、撮影を行うことができるかをユーザ向けデータ配信プログラム57に通知する。該当する車両が複数存在すれば、あるいは1つの車両が複数撮影をおこなうことができるタイミングを有していれば、それらに基づいていつ撮影できるかの情報を複数通知する。
【0115】
このいつ撮影できるかの通知を受信したユーザ向けデータ配信プログラム57は、それをユーザに撮影予約可能時刻のリストとして通知する。ユーザ向けデータ配信プログラム57が画像および画像の撮影情報の配信の要求を受信してからここまでを、ユーザ向けデータ配信プログラム57およびデータベース読み出し・情報処理プログラム54が行う処理が、ステップ540に対応する。
【0116】
このリストの通知を受信したユーザは、リストの中から1つまたは複数の撮影時刻を選択し、その時刻の画像を取得するよう要求する信号を画像サーバ5に送信する(ステップ545)。
【0117】
ユーザ向けデータ配信プログラム57はこの要求を受信すると、選択された時刻の情報ををデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信する(ステップ550)。データベース読み出し・情報処理プログラム54はこの選択された時刻の情報を受信し、ステップ540で検索した運行スケジュールにもとづき、この時刻で撮影できる車両を検索し、その車両の無線機のネットワークアドレスや電話番号等の識別番号と、画像および画像の撮影情報が必要な指定の位置情報および時刻を撮影指令送信プログラム55に通知する。この際、指定の撮影場所が風景等の撮影対象であった場合は、その風景を撮影することのできる場所を推定し、それを指定の位置情報とする。
【0118】
撮影指令送信プログラム55は、このデータベース読み出し・情報処理プログラム54から特定の車両の識別番号、画像および画像の撮影情報が必要な指定の位置情報を受信すると、その識別番号の車両にのみ指定の位置で撮影を行うように要求する信号を送信する。データベース読み出し・情報処理プログラム54が選択された時刻の情報を受信してからここまでの、データベース読み出し・情報処理プログラム54および撮影指令送信プログラム55の処理がステップ555に対応する。
【0119】
この特定の車両は、この撮影指令送信プログラム55の送信した要求信号を受信し(ステップ560)、情報処理部13および通信制御部14の図4に示した処理によって要求信号に基づいて撮影を行い、撮影した画像と画像の撮影情報とを画像サーバ5に送信する(ステップ565)。この画像および画像の撮影情報は、ユーザが閲覧するために指定した撮影場所の画像および画像の撮影情報となっている。
【0120】
この画像と画像の撮影情報とを受信した画像サーバ5は、ステップ507の処理と同様に、車両データ受付プログラム59がこの画像と画像の撮影情報を受信し、画像変換プログラム58が画像を展開してデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信し、撮影情報処理プログラム56が画像の撮影情報を処理してデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信し、データベース読み出し・情報処理プログラム54は受信した画像および画像の撮影情報を撮影画像データベース51に保存する。このときデータベース読み出し・情報処理プログラム54は、この画像の撮影情報に、ユーザが指定した撮影場所の情報を含める。またこのとき、データベース読み出し・情報処理プログラム54はユーザがステップ545で指定した画像および画像の撮影情報を取得した旨をユーザ向けデータ配信プログラム57に通知する。この通知を受信したユーザ向けデータ配信プログラム57は、指定の画像の撮影が完了したことをWebデータあるいはe−mail等でユーザに通知する。ステップ565以降からこの通知処理までの、画像サーバ5の各プログラムが行う処理がステップ570に対応する。
【0121】
その後、ユーザが画像サーバ5とのアクセスを切断している場合は再度ユーザがアクセスするのを待ち、アクセスの後に図8および図9で説明したようなユーザインターフェースで画像、画像の撮影情報、地図情報等を配信する(ステップ580)。
【0122】
以上のような画像サーバ5および画像制御コンピュータ10の作動により、画像サーバ5が、ネットワークを介して、ユーザから指定の撮影場所における画像の配信の要求を受け、指定の撮影場所における画像をユーザに配信し、もしユーザの指定の撮影場所における画像を保存していなければ、車両に搭載された画像制御コンピュータ10に対して、この撮影場所に基づく指定の位置で画像を撮影するよう無線通信によって要求する。
【0123】
そして、画像制御コンピュータ10がこの画像サーバ5から車両に搭載された全方位カメラ21での撮影を行う位置の指定を受信し、また指定されたタイミングでこの撮影を行い、撮影された画像とこの画像の撮影情報とを、画像サーバ5にA無線機25およびB無線機27を介して送信する。
【0124】
そして、画像サーバ5が、この画像制御コンピュータ10から、この車両によって撮影された画像と画像の撮影情報とを無線通信により受信し、この画像と画像の撮影情報とをユーザに配信するので、車外のユーザの要求に従って、車両の周囲の画像を、ユーザに画像を配信する画像サーバ5にアップロードすることが可能となる。
【0125】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態においては、第1実施形態の画像配信システムに対して、画像制御コンピュータ10が1種類の通信システムを介して画像サーバ5と通信するように変更を施したものである。
【0126】
本実施形態の画像配信システムにおいては、図5に示したA無線機基地局31、基地局網33、画像サーバ5、基地局網34、基地局35、固定ユーザ36、および車内ユーザ37の構成および作動は第1実施形態と同等である。ただし、B無線機基地局32は存在しない。図10は、本実施形態に係る車両内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成のブロック図である。第1実施形態において図1で示した同等の機器の構成と異なる部分は、図1におけるB無線機27およびBアンテナ28が本実施形態においては存在しないことである。
【0127】
センサ制御部11、画像記録部12、全方位カメラ21、GPSセンサ22、方位センサ23、速度センサ24、A無線機25、Aアンテナ26の構成および作動は、第1実施形態において図1で同一の符号を付したものと同等である。
【0128】
情報処理部13および通信制御部14は、第1実施形態において図1で同一の符号を付したものと同等の構成を有する。ただし、その作動においては、情報処理部13は全ての撮影した画像および画像の撮影情報を、A無線機25を介して画像サーバ5に送信するように通信制御部14に送信する。また通信制御部14は、情報処理部13から受信した画像サーバ5への送信のための通信データは、全てA無線機25から送信するようにしている。
【0129】
このように、第1実施形態のように2種類の無線機を使用しなくとも、車外のユーザの要求に従って、車両の周囲の画像を、ユーザに画像を配信する画像サーバ5にアップロードすることが可能である。
【0130】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、第2実施形態の画像配信システムに対して、画像の展開を画像サーバ5においてではなく画像制御コンピュータ10において行うように変更を施したものである。
【0131】
本実施形態の画像配信システムにおいては、図5に示したA無線機基地局31、基地局網33、基地局網34、基地局35、固定ユーザ36、および車内ユーザ37の構成および作動は第1実施形態と同等である。ただし、B無線機基地局32は存在しない。
【0132】
図11は、本実施形態に係る車両内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成のブロック図である。第2実施形態において図10で示した同等の機器の構成と異なる部分は、全方位カメラ21と画像記録部12との間に画像展開部15が介在することである。
【0133】
画像展開部15は、全方位カメラ21から全方位映像を受信し、この画像を展開して画像記録部12に出力するものである。これによって、画像記録部12が記録する動画像は既に展開済みの画像となる。
【0134】
図12は、本実施形態に係る画像サーバ5の構成のブロック図である。この画像サーバ5が第1実施形態において図5に示した画像サーバ5と異なる点は、画像変換プログラム58が存在しないことである。すなわち車両データ受付プログラム59が受信した動画像は画像変換プログラム58によって展開されることなくデータベース読み出し・情報処理プログラム54に送信される。このようにするのは、画像は既に車両内の画像展開部15で展開されているので、再度展開する必要がないからである。
【0135】
第1実施形態において説明した様に、展開することによって画像のファイルサイズは減少する。またJPEG形式のファイルでの実測によれば、展開によってファイルサイズはおよそ1/4に減少する。このようなことから、あらかじめ車両側で撮影した画像を展開し、それを画像サーバ5に送信することで、この送信時の転送データ量が低減される。
【0136】
なお、本発明の第1〜第3実施形態において、画像制御コンピュータ10は画像アップロード装置に相当する。
【0137】
また、第1〜第3実施形態において、A無線機25は第1の無線通信機に相当する。なお、A無線機25はPDCの通信システムに対応するようになっているが、第1の無線通信機は必ずしもPDCの通信システムに対応する必要はなく、どのような通信システムに対応していてもよい。
【0138】
また、第1〜第3実施形態の方向情報は、撮影方向情報に対応する。
【0139】
また、第1実施形態において、B無線機27は第2の無線通信機に相当する。なお、B無線機27は無線LANの通信システムに対応するようになっているが、第2の無線通信機は必ずしも無線LANの通信システムに対応する必要はなく、どのような通信システムに対応していてもよい。
【0140】
また、第1〜第3実施形態において、図4に示した情報処理部13の、画像サーバ5発の撮影を行うときの車両1の位置の指定を通信制御部14から受信する処理が、車両に搭載された第1の無線通信機を介して、この車両に搭載されたカメラでのこの車両の周囲の撮影を行うタイミングの指定を受信する受信手段を構成する。ただし、受信手段は撮影を行うタイミングの指定を受信すればいいのであって、ステップ400の処理のように撮影を行うときの車両1の位置の指定を受信する必要はなく、例えば撮影時刻の指定を受信しても良い。
【0141】
また、第1〜第3実施形態においては、情報処理部13は画像サーバ5から撮影を行うタイミングの指定を受信するようになっているが、受信手段はどこから受信してもいいのであって、必ずしも画像サーバ5から受信する必要はなく、例えば直接ユーザからの通信によって撮影を行うタイミングの指定を受信するようになっていても良い。
【0142】
また、図4に示したステップ415〜ステップ460の情報処理部13および通信制御部14の撮影および送信の処理が、指定された撮影を行うタイミングにおいて撮影を行い、撮影した画像を、ユーザからの要求に基づいて画像を配信する画像サーバに第1の無線通信機を介して送信する送信手段を構成する。
【0143】
また、第1〜第3実施形態において、情報処理部13が撮影する画像は動画像であるが、これは必ずしも動画像である必要はなく、例えば静止画像であってもよい。
【0144】
また、第1実施形態において、動画像の代表的な部分として、動画像が撮影された時間帯の中央の時刻に撮影されたものを用いているが、これは必ずしも中央の時刻のものでなくともよい。
【0145】
また、図5に記載の車両データ受付プログラム59、画像変換プログラム58、撮影情報処理プログラム56、およびデータベース読み出し・情報処理プログラム54が行う、図6のステップ515および520の受信および保存処理が、画像受信手段を構成する。ただし、画像受信手段は、車両から、車両が撮影した当該車両の周囲の画像を無線通信により受信すればよいのであって、例えば画像サーバ5が画像を受信して即座にユーザに画像を配信する場合には、受信したものを保存する必要はない。また、この場合必ずしも画像の撮影情報を受信する必要もない。
【0146】
また、ユーザ向けデータ配信プログラム57、データベース読み出し・情報処理プログラム54、撮影指令送信プログラム55のステップ535、540、555の処理が、記ネットワークを介してユーザから指定の撮影場所における画像の配信の要求を受信し、この要求に基づき、車両が撮影場所に基づく撮影のタイミングで画像を撮影して画像を送信するよう、車両に対して無線通信によって要求し、この要求の応答として画像受信手段が受信した画像をユーザに配信する画像配信手段を構成する。
【0147】
なお、この実施形態における作動においては、ユーザが指定する撮影場所の画像が撮影画像データベース51にない場合には、運行路線データベース53から該当する撮影場所を撮影できるような運行スケジュールとなっている車両を検索し、その車両に撮影を行わせるようになっているが、必ずしもこのようにする必要はなく、車両1のような機器を搭載して基地局網33に接続している全ての車両に、指定の位置情報で撮影を行うように要求する信号をブロードキャスト的に送信するようにしてもよい。この場合、送信の相手を特定しないブロードキャストであるがゆえに、車両に撮影の要求信号を送信する撮影指令送信プログラム55は、撮影を行うことができる車両についての情報を知る必要はない。あるいは、この送信はブロードキャストではなく、特定の複数にデータを届けるための送信方法であるマルチキャストであってもよい。その場合は、撮影指令送信プログラム55は相手の車両の情報を知っている必要がある。
【0148】
また、第1〜第3実施形態においては、画像サーバ5は地図情報を有し、ユーザ向けデータ配信プログラム57はユーザに対して画像および画像の撮影情報と共に地図情報を配信するが、かならずしも地図情報は配信する必要はない。
【0149】
また、第1〜第3実施形態においては、撮影のために全方位カメラ21を使用しているが、かならずしも全方位を撮影できるカメラである必要はない。
【0150】
また、ユーザ向けデータ配信プログラム57が配信するWebデータは、インタラクティブに表示を変更することのできる動的なデータである必要はない。
【0151】
また、図3に第1実施形態における画像の撮影情報の一例を示したが、画像の撮影情報はこのような位置情報、時刻、方向情報、速度情報の全てがそろっていないと構成されないものではなく、これらのうちの1つだけでも画像の撮影情報を構成することができる。
【0152】
なお、上記した手段のうち、フローチャート、タイミングチャートに示した処理によって構成される手段、および図5、図12に示したプログラムによって構成される手段は、それぞれの手段の有する機能を実現するように構成されていればよいのであって、必ずしもソフトウェア的処理によって構成されていなくともよく、専用のハードウェアとして構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、車両1内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成のブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る画像配信システムを模式的に示す概念図である。
【図3】情報処理部13が作成する画像の撮影情報の一例を示す図である。
【図4】情報処理部13および通信制御部14が画像を撮影して画像サーバ5に送信するために行う処理のフローチャートである。
【図5】第1実施形態に係る画像配信システムの構成を示すブロック図である。
【図6】画像サーバ5、ユーザ、車両間のデータの処理のやりとりを示すタイミングチャートである。
【図7】画像の撮影情報の補間の処理の流れを模式的に示した図である。
【図8】ユーザ向けデータ配信プログラム57が配信するWebデータをWebブラウザを使用して表示したものの一例を示す図である。
【図9】ユーザ向けデータ配信プログラム57が配信するWebデータをWebブラウザを使用して表示したもののさらに一例を示す図である。
【図10】第2本実施形態に係る車両内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成を示すブロック図である。
【図11】第3実施形態に係る車両内に搭載される、画像の撮影および画像サーバ5への送信を行うための機器の構成を示すブロック図である。
【図12】第3実施形態に係る画像サーバ5の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…車両、2…道路、3…基地局、4…基地局網、5…画像サーバ、
6…撮影画像、7…配信画像、10…画像制御コンピュータ、
11…センサ制御部、12…画像記録部、13…情報処理部、
14…通信制御部、21…全方位カメラ、22…GPSセンサ、
23…方位センサ、24…速度センサ、25…A無線機、26…Aアンテナ、
27…B無線機、28…Bアンテナ、31…A無線機基地局、
32…B無線機基地局、33…基地局網、34…基地局網、35…基地局、
36…固定ユーザ、37…車内ユーザ、51…撮影画像データベース、
52…地図情報データベース、53…運行路線データベース、
54…データベース読み出し・情報処理プログラム、
55…撮影指令送信プログラム、56…撮影情報処理プログラム、
57…ユーザ向けデータ配信プログラム、58…画像変換プログラム、
59…車両データ受付プログラム。
Claims (6)
- 車両に搭載される画像アップロード装置であって、
前記車両に搭載された第1の無線通信機を介して、前記車両に搭載されたカメラでの前記車両の周囲の撮影を行うタイミングの指定を受信する受信手段と、
前記指定された撮影を行うタイミングにおいて前記撮影を行い、撮影した画像を、ユーザからの要求に基づいて画像を配信する画像サーバに前記第1の無線通信機を介して送信する送信手段と、を備え、
前記画像は、動画像であり、
前記送信手段は、撮影した動画像から動画像の代表的な部分を抽出し、前記第1の無線通信機を介して前記動画像の代表的な部分および前記画像を撮影したときの撮影状況に関する情報である画像の撮影情報を前記画像サーバに送信し、その後に車両に搭載された第2の無線通信機を介して前記動画像の残りの部分を前記画像サーバに送信することを特徴とする画像アップロード装置。 - 前記動画像の代表的な部分とは、前記動画像のうち、前記動画像が撮影された時間帯の中央の時刻に撮影されたものであることを特徴とする請求項1に記載の画像アップロード装置。
- 前記受信手段は、前記撮影を行うタイミングの指定として、撮影を行うときの前記車両の位置の指定を受信することを特徴とする請求項1または2に記載の画像アップロード装置。
- 前記受信手段は、前記第1の無線通信機を介して、前記カメラでの撮影を行うタイミングの指定を、前記画像サーバから受信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像アップロード装置。
- 前記第2の無線通信機の伝送容量は前記第1の無線通信機の伝送容量より大きいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の画像アップロード装置。
- 前記第2の無線通信機を使用する時の通信コストは前記第1の無線通信機を使用する時の通信コストより低いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像アップロード装置。
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