JP2005001421A - 折畳み式自転車 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性を向上せしめた、新規な構造の折畳み式自転車を提供すること。
【解決手段】第一の連結板部16における係止軸44に対して締結ロッド52を外挿せしめ、係止軸挿通部34に当接面39を形成し、該係止軸挿通部34とヒンジ軸挿通部32の対峙部間に補強リブ40を形成し、第二の連結板部18における係止突片68に係止穴76を貫設せしめ、当接部74を一体形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】第一の連結板部16における係止軸44に対して締結ロッド52を外挿せしめ、係止軸挿通部34に当接面39を形成し、該係止軸挿通部34とヒンジ軸挿通部32の対峙部間に補強リブ40を形成し、第二の連結板部18における係止突片68に係止穴76を貫設せしめ、当接部74を一体形成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、骨格管体を折畳むことによって収納容積を縮小せしめることが出来る折畳み式自転車に係り、特に、折畳み部の強度と耐久性が向上され得た、新規な構造の折畳み式自転車に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、自転車は簡便な交通手段として広く普及しているが、その一種として、近年では、リクレーションの多様化や自家用車の普及、住宅事情の変化等に伴って折畳み式自転車が開発されて利用されるようになってきている。かかる折畳み式自転車は、フレームを構成する管体を適当な部位で折り畳むことによって収納容積を縮小することが出来るようになっており、それによって、自家用車に搭載したり、持ち運びや収納を容易に行えるようになっている。
【0003】
ところで、従来から市場に提供されている折畳み式自転車の折畳み機構は、一般に、図6に示すように、自転車のフレームを構成する管体を適当な部位で分割して第一の分割管体100と第二の分割管体102を構成し、それら第一、第二の分割管体100,102それぞれの先端部分に軸直角方向に広がる略平板状の第一及び第二の連結板部104,106を溶着すると共に、これら第一及び第二の連結板部104,106を各一方の端部においてヒンジ機構108によって回動可能に連結せしめた構造とされている。また、第一の連結板部104においてヒンジ機構108と反対側の外周縁部には、締結ロッド回動軸挿通部110が一体形成されて、かかる締結ロッド回動軸挿通部110に締結ロッド回動軸112が挿通されている。更に、締結ロッド回動軸112の略中央部には、締結ロッド114が螺着されて、締結ロッド回動軸112から軸直角方向に突設されている。更にまた、締結ロッド114の突出先端部には、押圧パッド116が外挿されていると共に、かかる押圧パッド116を締結ロッド回動軸112側に押圧して変位せしめるための操作レバー118が装着されている。また、第一の連結板部104の一方の側面には、係止金具120が該第一の連結板部104から外方に向かって突出する方向に付勢されて組み付けられている。なお、かかる係止金具120は、突出部分が円形ロッド形状とされており、先端近くに小径の係止部が形成されている。一方、第二の連結板部106の側面には、第一の連結板部104の係止金具120と対応する部位に略C字型形状の係止溝122が切欠状に形成されている。更に、第二の連結板部106において、第一の連結板部104の締結ロッド114と対応する部位には、切込溝124が形成されている(例えば、類似する構造として特許文献1を参照)。
【0004】
このような折畳み機構において、折畳状態から組立状態(第一及び第二の分割管体100,102の直列的な連結状態)とするには、第一の連結板部104と第二の連結板部106が重なり合うまで、第一及び第二の分割管体100,102をヒンジ機構108の中心軸回りに相対回動させる。その際、係止金具120を付勢力に抗して軸方向に押し込み、第一及び第二の連結板部104,106を重ね合わせてから押込力を解除することにより、係止金具120を係止溝122に係止させる。その後、締結ロッド114を第二の連結板部106側に回動させて、第二の連結板部106上の切込溝124に入り込ませる。そして、操作レバー118によって押圧パッド116を第二の連結板部106側に変位せしめて第二の連結板部106に押し付けることにより、第一の連結金具104と第二の連結金具106を締結するようになっている。
【0005】
ところが、このような従来構造の折畳み式自転車においては、その品質水準の低さ、中でも折畳み構造部における強度や耐久性の不足が問題となっている。事実、走行中に折畳み式自転車の骨格管体が折損し、搭乗者が負傷する事故が発生しており、かかる折損は骨格管体と折畳み機構との溶接部分において発生したことが報告されている。加えて、市販されている各社の自転車20台(但し折畳み式自転車以外の自転車も含み、折畳み式自転車は20台中5台であった。)に対する、JIS−D−9301等に基づいて実施された試買試験において、総合判定として20台全ての自転車が不合格となった事実が報告されている。かかる試験においては、前述の事故と同様の、骨格管体と折畳み機構との溶接部の破損に加えて、締結ロッド回動軸における締結ロッド差込み部の破損、及びヒンジ部溶接部の亀裂等が報告されている。
【0006】
さらに、本発明者自身が公的な試験機関に依頼して、上述の如き従来構造の折畳み式自転車について耐振性試験を実施したところ、以下に示すように、ある程度の強度は満たしていると考えられるものの、満足出来る信頼性を確保できる程には未だ充分な強度が実現されているとは言い難いということが確認された。
【0007】
先ず、JIS−D−9401−1997−5.1に準拠し、折畳み式自転車本体を構成する管体構造のフレームを振動試験機に取り付け、垂直な上下振動を加える耐振性試験を実施した。かかる耐振性試験において、振動数6.8Hz、加振回数9,384回の時点で、折畳み機構の連結板部におけるヒンジ部の付け根部分において亀裂の発生が確認された。
【0008】
そこで、折畳み機構の連結板部におけるヒンジ部の付根部分に補強を施したものについて、前記同様の耐振性試験を行ったところ、振動数6.6Hz、加振回数70,000回の時点で、締結ロッド回動軸における締結ロッド差込み箇所の破損が確認された。因みに、このような試験条件では、一般に、70,000回以上の耐用性能を有していれば一般的な使用環境下で問題がないと考えられているが、70,000回で破損が確認されたことについて、必ずしも満足できる耐久性を有しているとは言い難い。
【0009】
また、本発明者が検討したところ、かかる従来構造の折畳み機構では、たとえ連結板部におけるヒンジ部の付根部分を何らかの手法で補強したとしても、締結ロッドを螺入固定した締結ロッド回動軸が破損してしまう可能性のあることが明らかとなった。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−294186号公報
【0011】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如くして本発明者が新たに得た知見に基づいて為されたものであって、その解決課題とするところは、自転車の折畳み構造の強度と耐久性を全体として効率的に向上せしめ得た、新規な構造の折畳み式自転車を提供することにある。
【0012】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0013】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様1)
折畳み式自転車に関する本発明の態様1の特徴とするところは、フレームを構成する管体を適当な折畳み部位で分割して第一の分割管体と第二の分割管体を構成し、それら第一の分割管体と第二の分割管体をヒンジ機構で屈曲可能に連結すると共に、該ヒンジ機構の作動を拘束して該第一の分割管体と該第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する解除可能なロック機構を設けて、該ロック機構を解除することによりかかる折畳み部位で第一の分割管体と第二の分割管体を折畳み可能とした折畳み式自転車において、(a)前記第一の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がる第一の連結板部と、(b)前記第二の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がり、前記第一の分割管体と該第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部に対して重ね合わされるようにして対向位置せしめられる第二の連結板部と、(c)前記第一の連結板部の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体に対する接線方向に延びる筒状のヒンジ軸挿通部と、(d)該ヒンジ軸挿通部に挿通配置されたヒンジ軸と、(e)前記第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記ヒンジ軸挿通部の軸方向両側に重ね合わされて位置せしめられ、前記ヒンジ軸の軸方向両端を支持することにより、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を該ヒンジ軸回りで屈曲可能に連結する前記ヒンジ機構を構成する一対のヒンジ軸支持部と、(f)前記第一の連結板部の前記ヒンジ軸挿通部と反対側の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、該ヒンジ軸挿通部と平行に延びると共に、軸方向中間部分に開口窓部が設けられた筒状の係止軸挿通部と、(g)該係止軸挿通部に対して軸方向で所定距離だけ変位可能に挿通配置されると共に、軸方向一方の先端部が係止部とされて、軸方向一方の側への変位によって該係止部が該係止軸挿通部から突出せしめられる係止軸と、(h)該係止軸を軸方向一方の側に向かって常時付勢して前記係止部を前記係止軸挿通部からの突出位置に弾性的に保持せしめると共に、外部から操作力が及ぼされることにより該係止軸の軸方向他方の側への変位を許容する付勢手段と、(i)軸方向一方の端部にリング状の外挿部が一体形成されており、該外挿部において前記係止軸に外挿されて回動可能に連結されると共に、軸方向他方の端部側が前記係止軸挿通部の開口窓部から外方に突出せしめられた締結ロッドと、(j)前記第二の連結板部の前記ヒンジ軸支持部と反対側の外周縁部において外周側に延び出すようにして一体的に形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部の前記係止軸挿通部の外周面が実質的に全長に亘って密接状態で重ね合わされる当接部と、(k)該当接部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記係止軸挿通部の軸方向一方の側に対向位置せしめられると共に、該係止軸挿通部との対向面において該係止軸挿通部から突出する前記係止軸の係止部が係止される係止穴が設けられて、該係止穴に対する該係止部の係止により該第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第一のロック機構を構成する係止突片と、(l)前記当接部において外周縁部に開口する切込溝を設けると共に、該切込溝の両縁部において前記第一の連結板部に対する対向面とは反対面側に立ち上がる補強壁を一体形成することによって構成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記締結ロッドが前記係止軸回りで回動せしめられることにより該締結ロッドが該切込溝に入り込むようにしたロッド係合部と、(m)該締結ロッドに対して軸方向に変位可能に取り付けられた押圧パッドと、該押圧パッドに対して該締結ロッドの突出先端側から前記外挿部側に向かって軸方向の駆動力を及ぼす操作レバーとを備え、該締結ロッドを前記ロッド係合部の切込溝に入り込ませた状態下で該押圧パッドを該ロッド係合部に押し付けて、該ロッド係合部を前記第一の連結板部の前記係止軸に対して該締結ロッドを介して締結固定することにより前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第二のロック機構を構成する締付手段と、(n)前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面における前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部においてそれぞれ一体形成された補強リブと、(o)前記第二の連結板部における前記一対のヒンジ軸支持部と一体形成されて、該第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に突出して周方向にそれぞれ所定長さで延びる補強周壁とを、有することにある。
【0014】
このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、従来締結ロッド軸回動軸に螺刻された雌ネジに対して直接に螺挿せしめて固着した締結ロッドを、締結ロッド回動軸を兼ねる係止軸に対して外挿せしめて連結した事が、大きな特徴の一つである。かかる構造によって、従来の構造に比して、かかる係止軸における締結ロッドとの結合部位に作用する応力を軽減せしめ、以って締結ロッド回動軸としての役割を兼ねる係止軸の耐久性を向上することが可能となったのである。しかも、このような締結ロッドの外挿構造を採用したことにより、締結ロッドの回転軸への組付作業を、ねじ込み等の作業が必要とされることなく容易且つ速やかに行うことが出来る。また、従来構造の締結ロッドを係止軸に対して回動可能としたことにより、締結ロッドが係止軸と一体的に回動せしめられる従来構造に比して、締結ロッドの回動操作を軽い操作力で容易に行うようにすることが出来る。
【0015】
さらに、第二の連結板部上に、第一の連結板部に対する対向面とは反対面側に立ち上がる補強壁を形成した事も大きな特徴の一つである。かかる構造によって、第二の連結板部の軸方向上下寸法が大きくされることから、該第二の連結板部自体の厚肉化による重量増加を回避しつつ、その強度を大きくすることが出来るのである。また、第一の分割管体と第二の分割管体の直列的な連結状態下で、締結ロッドが締結状態に固定された状態では、補強壁によって形成されるロッド係合部が該締結ロッドを略包み込む形となって、締結ロッドによる締結状態が安定して実現されることとなる。
【0016】
加えて、ヒンジ軸挿通部と係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部において一体形成された補強リブを形成した事も大きな特徴の一つである。かかる構造により、振動が加えられた際に破損しやすいことが明らかとなったヒンジ軸挿通部と係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部の強度を、全体重量の増加を抑えつつ効率的に向上せしめることが可能となったのであり、連結部位における全体の耐久性の向上が一層有利に実現されるのである。
【0017】
また、本態様においては、係止部が係止される係止穴を従来の溝形態に代えて貫通孔形態で形成したことも特徴の一つである。このように開口しない閉じた周縁部を備えた係合穴を採用したことにより、係合穴の周縁部分の部材強度を有利に確保して、係止部の係止突片に対する係止強度を充分に大きく設定することが出来るのであり、また、例えば輸送時等に係止穴が変形してしまって係止部が係止され難くなるようなハプニングも回避され得る。
【0018】
なお、本態様におけるフレームは、自転車の本体部分を形成するフレームに限るものではなく、例えばハンドルポスト等、自転車を形成する各種の管体構造部分を含む。
【0019】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様2)
折畳み式自転車に関する本発明の態様2は、前記態様1に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面において、前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部の対峙部間に跨がって延びる突条を一体形成し、該突条の長手方向両端部を該ヒンジ軸挿通部と該係止軸挿通部に一体的に連結することによって前記補強リブを構成したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、応力が集中しやすい部位である補強リブの形成箇所において、かかる補強リブに加えられる応力がより広範に分散されて、第一の連結板部において亀裂が発生し易い部位の強度が向上され得る。また、本態様において採用される突条は、第一の連結板部自体の強度確保にも有効であり、第一の連結板部を特別に厚肉化しなくても、一層大きな部材強度を効率的に確保することが可能となる。
【0020】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様3)
折畳み式自転車に関する本発明の態様3は、前記態様1又は2に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部における前記係止軸挿通部の突出頂部に、所定幅で軸方向の全長に亘って延びる当接面を形成し、該当接面において、該係止軸挿通部が前記第二の連結板部における前記当接部に対して密接状態で重ね合わされるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、第一の連結板部と第二の連結板部がより広範囲に亘って当接せしめられて、締結時においてそれぞれの連結板部がより強固に締結されることとなる。また、押圧パッドによって押圧される際にも、押圧力が加わる第一の連結板部の当接面と第二の連結板部が密接していることから、より安定した押圧力を加えることが可能となり、以って走行時の振動が加わった場合においても互いの位置ずれが軽減されて、耐久性がより向上されるのである。そして、接触面を大きくしたことにより当接時のガタつきが低減されるのであり、かかるガタつきに起因する耐久性の大幅な低下が防止され得る。即ち、第一及び第二の管体の連結部位にガタつきがあると、ガタつきによって入力荷重が加速度をもった衝撃力として特定部位に集中的に及ぼされ易く、それに起因して耐久性が低下してしまうおそれがあるが、本態様に従えば、連結部位のガタつきが低減される結果、耐久性の向上と安定性が図られ得るのである。
【0021】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様4)
折畳み式自転車に関する本発明の態様4は、前記態様1乃至3の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第二の連結板部における前記補強周壁によって、前記ヒンジ軸支持部と前記係止突片を一体的に連結したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、補強周壁の強度がより向上されると共に、ヒンジ軸支持部と係止突片それぞれの強度が相乗的に向上され得ることとなる。
【0022】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様5)
折畳み式自転車に関する本発明の態様5は、前記態様1乃至4の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第二の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第二の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第二の分割管体を挿入すると共に、該第二の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着する一方、前記ロッド係合部における前記補強壁を該連結筒部の外周面に対して一体的に連結せしめたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、前述した第二の連結板部に設けられるヒンジ軸支持部、当接部、係止突片、補強壁、補強周壁が一体的に鋳造成形されることとなる。これにより、かかる第二の連結板部と該第二の連結板部に設けられる各構成要素を、適当な強度を確保しつつ、少ない工数とコストで容易に形成することが可能となるのである。そしてさらに、かかる第二の連結板部に対して第二の分割管体を挿入した上で溶着することによって、走行時の応力が集中し易い第二の分割管体と第二の連結板部との接合面における固着強度をより有利に確保することが可能となったのである。
【0023】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様6)
折畳み式自転車に関する本発明の態様6は、前記態様1乃至5の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第一の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第一の分割管体を挿入すると共に、該第一の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、前述した第一の連結板部に設けられるヒンジ軸挿通部、係止軸挿通部、補強リブが一体的に鋳造成形されることとなる。これにより、かかる第一の連結板部と該第一の連結板部に設けられる各構成要素を、適当な強度を確保しつつ、少ない工数とコストで容易に形成することが可能となるのである。そして更に、かかる第一の連結板部に対して第一の分割管体を挿入した上で溶着することによって、走行時の応力が集中し易い第一の分割管体と第一の連結板部との接合面における固着強度をより有利に確保することが可能となったのである。
【0024】
なお、図6に示される如き従来構造では、第一及び第二の連結板部がプレス金具で形成されていることから、その形状や構造が制限されてしまうことが多いことに加えて、連結筒部を一体形成することが極めて難しいことから第一及び第二の管体を突き合わせ溶着で取り付けていた。しかしながら、突き合わせ溶着では、安定した固着強度を確保し難いという問題があったのであり、本態様においては、このような問題が効果的に解消され得ることとなる。
【0025】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様7)
折畳み式自転車に関する本発明の態様7は、前記態様1乃至6の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記係止穴が設けられた係止突片の内周面側において、前記第一の連結板部側に行くに従って次第に薄肉となる傾斜した案内面を形成する一方、前記係止軸における係止部の先端を略半球形状の球状面としたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、第一の分割管体と第二の分割管体を直列状態に回動させる場合、かかる球状面が案内面に当接した後に、さらに回動操作が行なわれると、該案内面と球状面による案内作用によって係止軸に対して付勢手段による付勢力に抗する方向への押圧力が及ぼされて、かかる係止軸における係止部を係止穴まで誘導することになり、直接係止軸に特別な操作を及ぼさずに、少ない操作で第一のロック機構による係止作動を完了することが可能となるのである。
【0026】
一方、係止部と係止穴の係合を解除する場合には、係止軸に対して直接に外力を加えないことには、かかる係合は解除されない。よって、第一のロック機構が意識的な操作なしに解除されることはなく、本態様に従う構造とされた折畳み式自転車を折畳む際には、第一のロック機構の解除と第二のロック機構の解除という少なくとも二つの意識的な操作を行なうことが必要となる。万が一、何等かの原因で一方のロック機構が解除されたとしても、他方のロック機構によって、第一と第二の分割管体の直列状態が保持され得るのであり、より優れた安全性が確保され得るのである。
【0027】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0028】
先ず、図1には、折畳み式自転車に関する本発明の第一の実施形態としての折畳み機構10が示されている。折畳み機構10は、第一の分割管体としての下部ポスト12の軸方向上端部と、第二の分割管体としてのハンドルポスト14の軸方向下端部に対して、それぞれ第一の連結板部としての下部金具16と第二の連結板部としての上部金具18が固着されており、これら下部金具16と上部金具18が各外周縁部の対応する部位においてヒンジ軸20によって回動可能に連結されている。なお、以下説明中、上下方向とは、図1における上下方向を言うものとする。
【0029】
より詳細には、下部ポスト12は略円筒形状の金属パイプであって、下部金具16との固着面の反対側端部(図中、下端部)が、一定の角度をもって傾斜したポスト斜面23とされている。なお、下部ポスト12には、吊下ボルト26が挿通されており、該吊下ボルト26の上端部が、下部ポスト12の上端部に設けられた下部金具16に対して固着されている。また、吊下ボルト26の下端部が下部ポスト12の下端開口から突出されており、そこに固定錘22が螺着されている。そして、公知の如く、下部ポスト12を、自転車のヘッドパイプに内挿されたフロントフォークパイプに挿入して吊下ボルト26を締め付けることにより、下部ポスト12と固定錘22がフロントフォークパイプに圧接されて固定されるようになっている。
【0030】
この下部ポスト12の上端開口部に対して固定的に形成された下部金具16は、略円板形状の円板状部30を有しており、円板状部30の下面中央部には、連結筒部としての下部ポスト挿入部31が、下部ポスト12より僅かに大きな径寸法をもって下方に向かって突出して一体形成されている。また、円板状部30の外周縁部には、ヒンジ軸挿通部32が、上面側に突出して一体形成されている。更にまた、ヒンジ軸挿通部32と対向位置する円板状部30の外周縁部には、係止軸挿通部34が、上面側に突出して一体形成されている。そして、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34と、これらの対峙部間に跨って延びる突条としての一対の補強リブ40が、鋳造によって円板状部30と一体形成されている。
【0031】
ここにおいて、ヒンジ軸挿通部32は、円板状部30の略接線方向に延びる厚肉の略円筒形状をもって、且つ円板状部30の外周上の略接線方向に形成されている。また、このヒンジ軸挿通部32は、軸方向の全長に亘って、円板状部30の外周縁部に一体化されており、円板状部30とヒンジ軸挿通部32の境界部分に対して出来るだけ大きな強度が設定されている。
【0032】
一方、係止軸挿通部34は、ヒンジ軸挿通部32と対向する外周縁部において、該ヒンジ軸挿通部32と略平行となる方向に延びるようにして、円板状部30に一体として突出形成されている。かかる係止軸挿通部34は、軸方向の中間部分に開口窓部42が形成されて実質的に分断されており、軸方向両端部分に位置せしめられたリング側挿通部36と係止部側挿通部38の、2つの厚肉円筒状部から構成されている。
【0033】
なお、係止部側挿通部38は一定の内径寸法を持った円筒形状として形成されているが、リング側挿通部36は図2に示すように、係止部側挿通部38と等しい内径寸法と、該係止部側挿通部38と反対側の開口部において小径となる内周段差面37を持つ略円筒形状として形成されている。また、これらリング側挿通部36と係止部側挿通部38は、何れも、軸方向の全長に亘って、円板状部30の外周縁部に一体化されており、円板状部30との境界部分に対して出来るだけ大きな強度が設定されている。
【0034】
さらに、リング側挿通部36と係止部側挿通部38の上端面には、所定幅で軸方向の全長に亘って平坦な当接面39が、円板状部30の上面と略平行に広がる面で形成されている。なお、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34は、折畳み式自転車の進行方向に対して直交若しくは平行にならない程度の所定の角度を持って形成されることが望ましい。また、ヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34は、円板状部30から下面側には突出しないように形成されることが望ましい。
【0035】
そして、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34の対峙部間において、突条としての一対の補強リブ40,40が円板状部30の上面に突出して一体形成されている。かかる補強リブ40,40は、ヒンジ軸挿通部32の軸方向両端部から延び出して、相互に平行に形成されており、それぞれリング側挿通部36または係止部側挿通部38と一体的に連結されている。要するに、これら各補強リブ40の長手方向両端部分は、ヒンジ軸挿通部32または係止軸挿通部34の円板状部30からの突出隅部に充填されるようにして、円板状部30からのヒンジ軸挿通部32または係止軸挿通部34の突出部分に一体的に連結されており、各隅部を補強するようになっているのである。
【0036】
さらに、係止軸挿通部34には、係止軸44が内挿されている。この係止軸44は、図2に示すように係止軸挿通部34から軸方向両側にそれぞれ突出する長さ寸法を有しており、リング側挿通部36に内挿された部分に段差面45が形成された段付の中実円形ロッド形状とされている。また、係止軸44には、係止部側挿通部38から突出する軸方向端部が、半球状の係止部46とされている。一方、係止軸44のリング側挿通部36から突出せしめられた軸方向端部には、リング挿通穴47が貫設されており、かかるリング挿通穴47に引張リング48が挿通されて取り付けられている。
【0037】
また、リング側挿通部36の内周段差面37と、係止軸44の段差面45との対向面間には、付勢手段としてのコイルスプリング50が圧縮状態で組み込まれており、このコイルスプリング50の付勢力が、係止軸44を係止部46に向って付勢する方向に、常時及ぼされている。なお、係止軸44の係止部46側への移動端は、リング挿通穴47に挿通された引張リング48がリング側挿通部36に当接することによって、係止部46が係止部側挿通部38から突出せしめられる位置に、規定されている。そして、引張リング48を手指で引っ張ることにより、係止軸44を、コイルスプリング50の付勢力に抗して軸方向に駆動せしめて、係止部46を係止軸挿通部34内に引き込ませることが出来るようになっている。
【0038】
更にまた、係止軸44の軸方向略中央部分には締結ロッド52が外挿されて、係止軸挿通部34の開口窓部42から外方に突出せしめられている。締結ロッド52は、中軸の円形ロッド形状を有しており、一方の端部にリング形状の外挿部53が一体形成されていると共に、他方の端部が、雌ネジ構造の突出端部55とされている。そして、外挿部53が、係止軸挿通部34におけるリング側挿通部36と係止部側挿通部38の間に配設されており、係止軸44が、それらリング側挿通部36と外挿部53および係止部側挿通部38に貫設されている。これにより、締結ロッド52が、リング側挿通部36と係止部側挿通部38の間の開口窓部42を通じて、係止軸44の軸直角方向に突出されており、開口窓部42内で、係止軸44の中心軸回りに回動可能に取り付けられている。
【0039】
また、締結ロッド52の突出側先端部分は、所定長さに亘って小径軸56とされており、この小径軸56に対して、コイルスプリング58と押圧パッド60が外挿されていると共に、小径軸56の先端部に対して、操作レバーとしてのクイックレバー54が取り付けられている。クイックレバー54は、小径軸56に対して軸直角方向に挿通された回動軸回りに所定角度だけ回動可能とされた片手ハンドル構造を有している。また、レバーの基端部分には、回動軸回りの偏心カム57が一体形成されており、この偏心カム57の外周カム面が押圧パッド60の軸方向先端面に当接されている。
【0040】
これにより、締結ロッド52の小径軸56に外挿された押圧パッド60が、コイルスプリング58によって軸方向外方に向かって常時付勢されていると共に、締結ロッド52からの抜け出しがクイックレバー54で阻止されている。また、クイックレバー54を回動操作することにより、偏心カム57の押圧作用によって、押圧パッド60が、コイルスプリング58の付勢力に抗して軸方向内方に向かって所定量だけ駆動変位せしめられるようになっている。
【0041】
一方、ハンドルポスト14は、前記下部ポスト12と略同様な略円筒形状の金属パイプであって、図示しないハンドルが固設された管体が軸方向上側から内挿されて、図示しないC形金具等によって固定されることにより、自転車のハンドルが取り付けられるようになっている。
【0042】
このハンドルポスト14の下端開口部に対して固定的に形成された上部金具18は、前記下部金具16と略同様に、略円板形状の円板状部63を有しており、円板状部63の下面中央部には、連結筒部としてのハンドルポスト挿入部64が、ハンドルポスト14より僅かに大きな径寸法をもって上方に向かって突出して一体形成されている。
【0043】
また、円板状部63の外周縁部には、軸直角方向一方向で対向位置する部分において、ヒンジ軸支持部62と当接部74が、それぞれ一体形成されている。ヒンジ軸支持部62は、円板状部63の接線方向で所定距離を隔てて対向位置する一対の竪板部から構成されており、各竪板部の中央部分には支持孔が形成されている。そして、両竪板部の間に架け渡されて、ヒンジ軸20が取り付けられており、このヒンジ軸20によって、上部金具18が前記下部金具16に対してヒンジ連結されている。
【0044】
すなわち、下部金具16のヒンジ軸挿通部32の軸方向両側に、上部金具18におけるヒンジ軸支持部62を構成する一対の竪板部が重ね合わされて位置せしめられており、それら一対の竪板部とヒンジ軸挿通部32に対してヒンジ軸20が挿通されている。これにより、下部金具16と上部金具18が、ヒンジ軸20回りに相対回動可能に連結されているのである。なお、ヒンジ軸挿通部32には、ヒンジ軸20を下部金具16に対して固着するための一対の埋込ボルトが螺着されており、これらの埋込ボルトでガタつきが防止されるようになっている。
【0045】
また一方、当接部74は、円板状部63から外周側に広がった矩形板形状を有しており、その外縁部中央には、略矩形状の切込溝72が、ポスト挿入部64にまで至る深さで形成されている。また、切込溝72の幅方向両縁部には、一対の補強壁70,70が、竪壁形状をもってポスト挿入部64側に突出形成されている。なお、各補強壁70は、切込溝72の深さ方向全長に亘って形成されており、ポスト挿入部64の外周面上に突出した形状とされて、これによってロッド係合部が構成されている。
【0046】
更にまた、当接部74の幅方向一方の端縁部には、係止突片68が下面側に突出して一体形成されている。この係止突片68は、矩形板形状を有しており、中央部分には係止穴76が貫設されている。そして、係止突片68の内周面には、案内斜面78が、図3に示すように、下面側にゆくに従って、次第に薄肉となる案内面として形成されている。
【0047】
また、円板状部63の外周縁部には、上述のヒンジ軸支持部62と当接部74の間に跨がって周方向に延びるようにして、一対の補強周壁66,66が一体形成されている。これら一対の補強周壁66,66は、円板状部63から下面側に突出して、略一定の高さ寸法で、それぞれ周方向に略1/4周の長さで形成されており、互いに軸直角方向で対向位置せしめられている。そして、これら一対の補強周壁66,66の周方向一方の端縁部において前記一対の竪板部からなるヒンジ軸支持部62が一体的に形成されている。また、一方の補強周壁66の周方向他方の端縁部には、前記係止突片68が一体形成されている。
【0048】
なお、本実施形態では、上部金具18も下部金具16と同様に鋳造金具で形成されており、上述の円板状部63やポスト挿入部64,ヒンジ軸支持部62,当接部74,補強壁70,70,補強周壁66,66,係止突片68等が一体形成されている。そして、ハンドルポスト挿入部64に対してハンドルポスト14の下端部が嵌め込まれ、周上を溶着されることによって、上部金具18がハンドルポスト14の下端部に対して一体的に固着されている。
【0049】
而して、このようにしてヒンジ連結された下部金具16と上部金具18がヒンジ軸20回りで回動自在とされており、かかる回動操作に基づいて、下部金具16に固着された下部ポスト12と上部金具18に固着されたハンドルポスト14を相対的に屈曲変位させることが出来るようになっている。
【0050】
そして、下部金具16の上面に上部金具18を重ね合わせて、下部ポスト12に対してハンドルポスト14を一直線上で直列配置せしめた状態下では、下部金具16の係止軸挿通部34に対して上部金具18の当接部74が重ね合わされて当接されるようになっている。また、かかる状態下、下部金具16に取り付けられた連結ロッド52を回動させて、上部金具18の切込溝72に入り込ませ、更にクイックレバー54を操作することによって、押圧パッド60を一対の補強壁70,70の上端部に対して強固に押し付けることが出来るようになっている。
【0051】
この押圧パッド60の補強壁70,70への押付反力が、締結ロッド52を介して、係止軸挿通部34と当接部74の間に締結力として及ぼされて、下部金具16と上部金具18が相互に重ね合わせ状態に締付固定されるようになっている。特に本実施形態では、かかる締結ロッド52による係止構造と押圧パッド60による締付構造によって、下部金具16と上部金具18のヒンジ軸20回りの相対回動を阻止して、それら両金具16,18を上述の如き重ね合わせ状態に保持せしめる第二のロック機構が構成されている。
【0052】
また、下部金具16と上部金具18の重ね合わせ状態下では、上部金具18の係止突片68が、下部金具16における係止軸挿通部34の軸方向一方の端面上に位置せしめられるようになっている。そして、係止軸挿通部34の開口部から突出せしめられた係止軸44の係止部46が、係止突片68の係止穴76に嵌め込まれて係止されるようになっている。そして、本実施形態では、かかる係止軸44の係止構造により、下部金具16と上部金具18のヒンジ軸20回りの相対回動を阻止して、それら両金具16,18を上述の如き重ね合わせ状態に保持せしめる第一のロック機構が構成されている。
【0053】
次に、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車の、本機構による組立て操作手順を示す。
【0054】
先ず、ハンドルポスト14を、上部金具18の当接部74が下部金具16の係止軸挿通部34に形成された当接面39に当接するまで回動する。この時、係止軸44の先端部である係止部46が係止突片68に当接するが、さらに回動操作を続けることにより、該係止突片68に形成された案内斜面78と該係止部46の球状面の案内作用によって、該係止部46は付勢力に抗して係止軸挿通部34側へ押圧せしめられる為、該ハンドルポスト14の回動操作を続けることが出来る。そして、上部金具18の当接部74が下部金具16の当接面39に当接する位置において、ハンドルポスト14と下部ポスト12が直列に配置せしめられて、係止軸44における係止部46は上部金具18の係止突片68上の係止穴76と重ね合わされて、付勢力による定常位置に位置せしめられて、これによって係止軸44が係止突片68を係止せしめて、第一のロックが行なわれる。
【0055】
次に、クイックレバー54乃至小径軸56をハンドルポスト14側に回動して、締結ロッド52をロッド係合部である上部金具18の切込溝72に入り込ませる。そして、クイックレバー54を操作して、該クイックレバー54の偏心カム57による案内作用によって、押圧パッド60をコイルスプリング58の付勢力に抗して軸方向下方に変位せしめて、上部金具18の補強壁70上部に押圧パッド60を当接させた上でさらに押圧して、上部金具18と下部金具16を密着状態で当接せしめる。これにより、第二のロックが行なわれ、組立てが完了する。なお、クイックレバー54は、偏心カム57のカム面が適当に設定されることにより、押圧パッド60の押圧反力を利用して戻り方向の回動が節度感をもって防止されるようになっている。
【0056】
また、かかる組立て状態から折畳みを行なう際には、先ず、第二のロック機構であるクイックレバー54を操作して、押圧パッド60による上部金具18と下部金具16との密着状態の当接を解除する。しかし、かかる第二のロック機構が解除された状態においても、第一のロック機構である下部金具16の係止軸44が、上部金具18の係止突片68上の係止穴76を係止しているため、上部金具18と下部金具16の締結状態は解除されない。かかる第一のロック機構を解除するには、引張リング48を引張せしめて、係止軸44を引張リング48側へ変位せしめ、係止軸44の先端部である係止部46と係止突片68上の係止穴76との係合を積極的な操作によって解除する必要がある。要するに、組立て時において第一のロック機構に対しては、ハンドルポスト14の回動操作によって半ば自動的に締結が行なわれており、意識的な操作としては第二のロック機構の締結操作のみが必要となるが、締結状態の解除には、少なくとも第一のロック機構の解除と第二のロック機構の解除の二つの操作が必要となるのであり、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車においては、万が一片方のロック機構が何らかの原因で解除されたとしても、他方のロック機構により締結状態が維持されるのである。
【0057】
なお、本発明者が、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車について、公的機関において耐振性試験を実施した結果を以下に示す。
【0058】
先ず、JIS−D−9401−1997−5.1に準拠し、本発明に従う構造とされた折畳み機構を持つ自転車本体を構成するフレームを振動試験機に取り付け、垂直な上下振動を与えた。かかる耐振性試験において、従来の構造に従うフレームの場合、振動数6.8Hz、加振回数9,384回にてヒンジ部において亀裂の発生が確認されたが、本発明に従う構造とされた折畳み機構を備えたフレームについては、振動数8.0Hz、加振回数70,000回において各部に異状が発生しないことが確認された。
【0059】
さらに、前記同様の耐振性試験において、従来の構造に従うフレームの場合、振動数6.6Hz,加振回数70,000回にて係止軸の破損が確認されたが、本発明に従う構造とされた折畳み機構を備えたフレームについては、振動数6.6Hz,加振回数70,000回において各部に異状が発生しないことが確認された。
【0060】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0061】
例えば、前記実施形態においては、かかる折畳み機構をハンドルポストにおいて採用したが、例えば図5に示す実施形態のように、折畳み式自転車の本体を構成するフレームのダウンチューブ等に採用することも可能であることは言うまでもない。なお、図5においては、前記第一の実施形態としての折畳み機構10と略同様な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0062】
また、補強リブの形状は、前記実施形態に示した形状に限定されるものではなく、例えばヒンジ軸挿通部の軸方向全長に亘る隅部全体において、肉厚に形成することも可能であるし、或いは円板状部30の全体に亘って格子状に形成すること等も可能である。
【0063】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車においては、下部金具における係止軸に対して締結ロッドを外挿せしめ、係止軸挿通部に当接面を形成し、係止軸挿通部とヒンジ軸挿通部の対峙部間に補強リブを形成し、上部金具における係止突片に係止穴を貫設せしめ、当接部を一体形成した等の、特定構造を採用したことにより、製造や組付の作業性を悪化させたり、大幅な重量増加を伴うこともなく、折畳部位における耐久性と強度を全体として効率的に向上せしめ得たのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての折畳み機構を示す斜視図である。
【図2】本発明に従う構造とされた折畳み機構における係止軸挿通部と係止軸の内部構造の断面を概略的に示すモデル図である。
【図3】本発明に従う構造とされた係止突片と係止部の断面を概略的に示すモデル図である。
【図4】本発明の第一の実施形態としての折畳み機構の締結状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に従う構造とされた折畳み機構をフレームに採用した適用例を示す斜視図である。
【図6】従来構造に従う折畳み機構を示すモデル図である。
【符号の説明】
10 折畳み機構
12 下部ポスト
14 ハンドルポスト
16 下部金具
18 上部金具
20 ヒンジ軸
32 ヒンジ軸挿通部
34 係止軸挿通部
39 当接面
40 補強リブ
68 係止突片
74 当接部
【技術分野】
本発明は、骨格管体を折畳むことによって収納容積を縮小せしめることが出来る折畳み式自転車に係り、特に、折畳み部の強度と耐久性が向上され得た、新規な構造の折畳み式自転車に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、自転車は簡便な交通手段として広く普及しているが、その一種として、近年では、リクレーションの多様化や自家用車の普及、住宅事情の変化等に伴って折畳み式自転車が開発されて利用されるようになってきている。かかる折畳み式自転車は、フレームを構成する管体を適当な部位で折り畳むことによって収納容積を縮小することが出来るようになっており、それによって、自家用車に搭載したり、持ち運びや収納を容易に行えるようになっている。
【0003】
ところで、従来から市場に提供されている折畳み式自転車の折畳み機構は、一般に、図6に示すように、自転車のフレームを構成する管体を適当な部位で分割して第一の分割管体100と第二の分割管体102を構成し、それら第一、第二の分割管体100,102それぞれの先端部分に軸直角方向に広がる略平板状の第一及び第二の連結板部104,106を溶着すると共に、これら第一及び第二の連結板部104,106を各一方の端部においてヒンジ機構108によって回動可能に連結せしめた構造とされている。また、第一の連結板部104においてヒンジ機構108と反対側の外周縁部には、締結ロッド回動軸挿通部110が一体形成されて、かかる締結ロッド回動軸挿通部110に締結ロッド回動軸112が挿通されている。更に、締結ロッド回動軸112の略中央部には、締結ロッド114が螺着されて、締結ロッド回動軸112から軸直角方向に突設されている。更にまた、締結ロッド114の突出先端部には、押圧パッド116が外挿されていると共に、かかる押圧パッド116を締結ロッド回動軸112側に押圧して変位せしめるための操作レバー118が装着されている。また、第一の連結板部104の一方の側面には、係止金具120が該第一の連結板部104から外方に向かって突出する方向に付勢されて組み付けられている。なお、かかる係止金具120は、突出部分が円形ロッド形状とされており、先端近くに小径の係止部が形成されている。一方、第二の連結板部106の側面には、第一の連結板部104の係止金具120と対応する部位に略C字型形状の係止溝122が切欠状に形成されている。更に、第二の連結板部106において、第一の連結板部104の締結ロッド114と対応する部位には、切込溝124が形成されている(例えば、類似する構造として特許文献1を参照)。
【0004】
このような折畳み機構において、折畳状態から組立状態(第一及び第二の分割管体100,102の直列的な連結状態)とするには、第一の連結板部104と第二の連結板部106が重なり合うまで、第一及び第二の分割管体100,102をヒンジ機構108の中心軸回りに相対回動させる。その際、係止金具120を付勢力に抗して軸方向に押し込み、第一及び第二の連結板部104,106を重ね合わせてから押込力を解除することにより、係止金具120を係止溝122に係止させる。その後、締結ロッド114を第二の連結板部106側に回動させて、第二の連結板部106上の切込溝124に入り込ませる。そして、操作レバー118によって押圧パッド116を第二の連結板部106側に変位せしめて第二の連結板部106に押し付けることにより、第一の連結金具104と第二の連結金具106を締結するようになっている。
【0005】
ところが、このような従来構造の折畳み式自転車においては、その品質水準の低さ、中でも折畳み構造部における強度や耐久性の不足が問題となっている。事実、走行中に折畳み式自転車の骨格管体が折損し、搭乗者が負傷する事故が発生しており、かかる折損は骨格管体と折畳み機構との溶接部分において発生したことが報告されている。加えて、市販されている各社の自転車20台(但し折畳み式自転車以外の自転車も含み、折畳み式自転車は20台中5台であった。)に対する、JIS−D−9301等に基づいて実施された試買試験において、総合判定として20台全ての自転車が不合格となった事実が報告されている。かかる試験においては、前述の事故と同様の、骨格管体と折畳み機構との溶接部の破損に加えて、締結ロッド回動軸における締結ロッド差込み部の破損、及びヒンジ部溶接部の亀裂等が報告されている。
【0006】
さらに、本発明者自身が公的な試験機関に依頼して、上述の如き従来構造の折畳み式自転車について耐振性試験を実施したところ、以下に示すように、ある程度の強度は満たしていると考えられるものの、満足出来る信頼性を確保できる程には未だ充分な強度が実現されているとは言い難いということが確認された。
【0007】
先ず、JIS−D−9401−1997−5.1に準拠し、折畳み式自転車本体を構成する管体構造のフレームを振動試験機に取り付け、垂直な上下振動を加える耐振性試験を実施した。かかる耐振性試験において、振動数6.8Hz、加振回数9,384回の時点で、折畳み機構の連結板部におけるヒンジ部の付け根部分において亀裂の発生が確認された。
【0008】
そこで、折畳み機構の連結板部におけるヒンジ部の付根部分に補強を施したものについて、前記同様の耐振性試験を行ったところ、振動数6.6Hz、加振回数70,000回の時点で、締結ロッド回動軸における締結ロッド差込み箇所の破損が確認された。因みに、このような試験条件では、一般に、70,000回以上の耐用性能を有していれば一般的な使用環境下で問題がないと考えられているが、70,000回で破損が確認されたことについて、必ずしも満足できる耐久性を有しているとは言い難い。
【0009】
また、本発明者が検討したところ、かかる従来構造の折畳み機構では、たとえ連結板部におけるヒンジ部の付根部分を何らかの手法で補強したとしても、締結ロッドを螺入固定した締結ロッド回動軸が破損してしまう可能性のあることが明らかとなった。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−294186号公報
【0011】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如くして本発明者が新たに得た知見に基づいて為されたものであって、その解決課題とするところは、自転車の折畳み構造の強度と耐久性を全体として効率的に向上せしめ得た、新規な構造の折畳み式自転車を提供することにある。
【0012】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0013】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様1)
折畳み式自転車に関する本発明の態様1の特徴とするところは、フレームを構成する管体を適当な折畳み部位で分割して第一の分割管体と第二の分割管体を構成し、それら第一の分割管体と第二の分割管体をヒンジ機構で屈曲可能に連結すると共に、該ヒンジ機構の作動を拘束して該第一の分割管体と該第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する解除可能なロック機構を設けて、該ロック機構を解除することによりかかる折畳み部位で第一の分割管体と第二の分割管体を折畳み可能とした折畳み式自転車において、(a)前記第一の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がる第一の連結板部と、(b)前記第二の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がり、前記第一の分割管体と該第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部に対して重ね合わされるようにして対向位置せしめられる第二の連結板部と、(c)前記第一の連結板部の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体に対する接線方向に延びる筒状のヒンジ軸挿通部と、(d)該ヒンジ軸挿通部に挿通配置されたヒンジ軸と、(e)前記第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記ヒンジ軸挿通部の軸方向両側に重ね合わされて位置せしめられ、前記ヒンジ軸の軸方向両端を支持することにより、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を該ヒンジ軸回りで屈曲可能に連結する前記ヒンジ機構を構成する一対のヒンジ軸支持部と、(f)前記第一の連結板部の前記ヒンジ軸挿通部と反対側の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、該ヒンジ軸挿通部と平行に延びると共に、軸方向中間部分に開口窓部が設けられた筒状の係止軸挿通部と、(g)該係止軸挿通部に対して軸方向で所定距離だけ変位可能に挿通配置されると共に、軸方向一方の先端部が係止部とされて、軸方向一方の側への変位によって該係止部が該係止軸挿通部から突出せしめられる係止軸と、(h)該係止軸を軸方向一方の側に向かって常時付勢して前記係止部を前記係止軸挿通部からの突出位置に弾性的に保持せしめると共に、外部から操作力が及ぼされることにより該係止軸の軸方向他方の側への変位を許容する付勢手段と、(i)軸方向一方の端部にリング状の外挿部が一体形成されており、該外挿部において前記係止軸に外挿されて回動可能に連結されると共に、軸方向他方の端部側が前記係止軸挿通部の開口窓部から外方に突出せしめられた締結ロッドと、(j)前記第二の連結板部の前記ヒンジ軸支持部と反対側の外周縁部において外周側に延び出すようにして一体的に形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部の前記係止軸挿通部の外周面が実質的に全長に亘って密接状態で重ね合わされる当接部と、(k)該当接部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記係止軸挿通部の軸方向一方の側に対向位置せしめられると共に、該係止軸挿通部との対向面において該係止軸挿通部から突出する前記係止軸の係止部が係止される係止穴が設けられて、該係止穴に対する該係止部の係止により該第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第一のロック機構を構成する係止突片と、(l)前記当接部において外周縁部に開口する切込溝を設けると共に、該切込溝の両縁部において前記第一の連結板部に対する対向面とは反対面側に立ち上がる補強壁を一体形成することによって構成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記締結ロッドが前記係止軸回りで回動せしめられることにより該締結ロッドが該切込溝に入り込むようにしたロッド係合部と、(m)該締結ロッドに対して軸方向に変位可能に取り付けられた押圧パッドと、該押圧パッドに対して該締結ロッドの突出先端側から前記外挿部側に向かって軸方向の駆動力を及ぼす操作レバーとを備え、該締結ロッドを前記ロッド係合部の切込溝に入り込ませた状態下で該押圧パッドを該ロッド係合部に押し付けて、該ロッド係合部を前記第一の連結板部の前記係止軸に対して該締結ロッドを介して締結固定することにより前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第二のロック機構を構成する締付手段と、(n)前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面における前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部においてそれぞれ一体形成された補強リブと、(o)前記第二の連結板部における前記一対のヒンジ軸支持部と一体形成されて、該第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に突出して周方向にそれぞれ所定長さで延びる補強周壁とを、有することにある。
【0014】
このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、従来締結ロッド軸回動軸に螺刻された雌ネジに対して直接に螺挿せしめて固着した締結ロッドを、締結ロッド回動軸を兼ねる係止軸に対して外挿せしめて連結した事が、大きな特徴の一つである。かかる構造によって、従来の構造に比して、かかる係止軸における締結ロッドとの結合部位に作用する応力を軽減せしめ、以って締結ロッド回動軸としての役割を兼ねる係止軸の耐久性を向上することが可能となったのである。しかも、このような締結ロッドの外挿構造を採用したことにより、締結ロッドの回転軸への組付作業を、ねじ込み等の作業が必要とされることなく容易且つ速やかに行うことが出来る。また、従来構造の締結ロッドを係止軸に対して回動可能としたことにより、締結ロッドが係止軸と一体的に回動せしめられる従来構造に比して、締結ロッドの回動操作を軽い操作力で容易に行うようにすることが出来る。
【0015】
さらに、第二の連結板部上に、第一の連結板部に対する対向面とは反対面側に立ち上がる補強壁を形成した事も大きな特徴の一つである。かかる構造によって、第二の連結板部の軸方向上下寸法が大きくされることから、該第二の連結板部自体の厚肉化による重量増加を回避しつつ、その強度を大きくすることが出来るのである。また、第一の分割管体と第二の分割管体の直列的な連結状態下で、締結ロッドが締結状態に固定された状態では、補強壁によって形成されるロッド係合部が該締結ロッドを略包み込む形となって、締結ロッドによる締結状態が安定して実現されることとなる。
【0016】
加えて、ヒンジ軸挿通部と係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部において一体形成された補強リブを形成した事も大きな特徴の一つである。かかる構造により、振動が加えられた際に破損しやすいことが明らかとなったヒンジ軸挿通部と係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部の強度を、全体重量の増加を抑えつつ効率的に向上せしめることが可能となったのであり、連結部位における全体の耐久性の向上が一層有利に実現されるのである。
【0017】
また、本態様においては、係止部が係止される係止穴を従来の溝形態に代えて貫通孔形態で形成したことも特徴の一つである。このように開口しない閉じた周縁部を備えた係合穴を採用したことにより、係合穴の周縁部分の部材強度を有利に確保して、係止部の係止突片に対する係止強度を充分に大きく設定することが出来るのであり、また、例えば輸送時等に係止穴が変形してしまって係止部が係止され難くなるようなハプニングも回避され得る。
【0018】
なお、本態様におけるフレームは、自転車の本体部分を形成するフレームに限るものではなく、例えばハンドルポスト等、自転車を形成する各種の管体構造部分を含む。
【0019】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様2)
折畳み式自転車に関する本発明の態様2は、前記態様1に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面において、前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部の対峙部間に跨がって延びる突条を一体形成し、該突条の長手方向両端部を該ヒンジ軸挿通部と該係止軸挿通部に一体的に連結することによって前記補強リブを構成したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、応力が集中しやすい部位である補強リブの形成箇所において、かかる補強リブに加えられる応力がより広範に分散されて、第一の連結板部において亀裂が発生し易い部位の強度が向上され得る。また、本態様において採用される突条は、第一の連結板部自体の強度確保にも有効であり、第一の連結板部を特別に厚肉化しなくても、一層大きな部材強度を効率的に確保することが可能となる。
【0020】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様3)
折畳み式自転車に関する本発明の態様3は、前記態様1又は2に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部における前記係止軸挿通部の突出頂部に、所定幅で軸方向の全長に亘って延びる当接面を形成し、該当接面において、該係止軸挿通部が前記第二の連結板部における前記当接部に対して密接状態で重ね合わされるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、第一の連結板部と第二の連結板部がより広範囲に亘って当接せしめられて、締結時においてそれぞれの連結板部がより強固に締結されることとなる。また、押圧パッドによって押圧される際にも、押圧力が加わる第一の連結板部の当接面と第二の連結板部が密接していることから、より安定した押圧力を加えることが可能となり、以って走行時の振動が加わった場合においても互いの位置ずれが軽減されて、耐久性がより向上されるのである。そして、接触面を大きくしたことにより当接時のガタつきが低減されるのであり、かかるガタつきに起因する耐久性の大幅な低下が防止され得る。即ち、第一及び第二の管体の連結部位にガタつきがあると、ガタつきによって入力荷重が加速度をもった衝撃力として特定部位に集中的に及ぼされ易く、それに起因して耐久性が低下してしまうおそれがあるが、本態様に従えば、連結部位のガタつきが低減される結果、耐久性の向上と安定性が図られ得るのである。
【0021】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様4)
折畳み式自転車に関する本発明の態様4は、前記態様1乃至3の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第二の連結板部における前記補強周壁によって、前記ヒンジ軸支持部と前記係止突片を一体的に連結したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、補強周壁の強度がより向上されると共に、ヒンジ軸支持部と係止突片それぞれの強度が相乗的に向上され得ることとなる。
【0022】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様5)
折畳み式自転車に関する本発明の態様5は、前記態様1乃至4の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第二の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第二の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第二の分割管体を挿入すると共に、該第二の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着する一方、前記ロッド係合部における前記補強壁を該連結筒部の外周面に対して一体的に連結せしめたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、前述した第二の連結板部に設けられるヒンジ軸支持部、当接部、係止突片、補強壁、補強周壁が一体的に鋳造成形されることとなる。これにより、かかる第二の連結板部と該第二の連結板部に設けられる各構成要素を、適当な強度を確保しつつ、少ない工数とコストで容易に形成することが可能となるのである。そしてさらに、かかる第二の連結板部に対して第二の分割管体を挿入した上で溶着することによって、走行時の応力が集中し易い第二の分割管体と第二の連結板部との接合面における固着強度をより有利に確保することが可能となったのである。
【0023】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様6)
折畳み式自転車に関する本発明の態様6は、前記態様1乃至5の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記第一の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第一の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第一の分割管体を挿入すると共に、該第一の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、前述した第一の連結板部に設けられるヒンジ軸挿通部、係止軸挿通部、補強リブが一体的に鋳造成形されることとなる。これにより、かかる第一の連結板部と該第一の連結板部に設けられる各構成要素を、適当な強度を確保しつつ、少ない工数とコストで容易に形成することが可能となるのである。そして更に、かかる第一の連結板部に対して第一の分割管体を挿入した上で溶着することによって、走行時の応力が集中し易い第一の分割管体と第一の連結板部との接合面における固着強度をより有利に確保することが可能となったのである。
【0024】
なお、図6に示される如き従来構造では、第一及び第二の連結板部がプレス金具で形成されていることから、その形状や構造が制限されてしまうことが多いことに加えて、連結筒部を一体形成することが極めて難しいことから第一及び第二の管体を突き合わせ溶着で取り付けていた。しかしながら、突き合わせ溶着では、安定した固着強度を確保し難いという問題があったのであり、本態様においては、このような問題が効果的に解消され得ることとなる。
【0025】
(折畳み式自転車に関する本発明の態様7)
折畳み式自転車に関する本発明の態様7は、前記態様1乃至6の何れかの態様に係る折畳み式自転車において、前記係止穴が設けられた係止突片の内周面側において、前記第一の連結板部側に行くに従って次第に薄肉となる傾斜した案内面を形成する一方、前記係止軸における係止部の先端を略半球形状の球状面としたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた折畳み式自転車においては、第一の分割管体と第二の分割管体を直列状態に回動させる場合、かかる球状面が案内面に当接した後に、さらに回動操作が行なわれると、該案内面と球状面による案内作用によって係止軸に対して付勢手段による付勢力に抗する方向への押圧力が及ぼされて、かかる係止軸における係止部を係止穴まで誘導することになり、直接係止軸に特別な操作を及ぼさずに、少ない操作で第一のロック機構による係止作動を完了することが可能となるのである。
【0026】
一方、係止部と係止穴の係合を解除する場合には、係止軸に対して直接に外力を加えないことには、かかる係合は解除されない。よって、第一のロック機構が意識的な操作なしに解除されることはなく、本態様に従う構造とされた折畳み式自転車を折畳む際には、第一のロック機構の解除と第二のロック機構の解除という少なくとも二つの意識的な操作を行なうことが必要となる。万が一、何等かの原因で一方のロック機構が解除されたとしても、他方のロック機構によって、第一と第二の分割管体の直列状態が保持され得るのであり、より優れた安全性が確保され得るのである。
【0027】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0028】
先ず、図1には、折畳み式自転車に関する本発明の第一の実施形態としての折畳み機構10が示されている。折畳み機構10は、第一の分割管体としての下部ポスト12の軸方向上端部と、第二の分割管体としてのハンドルポスト14の軸方向下端部に対して、それぞれ第一の連結板部としての下部金具16と第二の連結板部としての上部金具18が固着されており、これら下部金具16と上部金具18が各外周縁部の対応する部位においてヒンジ軸20によって回動可能に連結されている。なお、以下説明中、上下方向とは、図1における上下方向を言うものとする。
【0029】
より詳細には、下部ポスト12は略円筒形状の金属パイプであって、下部金具16との固着面の反対側端部(図中、下端部)が、一定の角度をもって傾斜したポスト斜面23とされている。なお、下部ポスト12には、吊下ボルト26が挿通されており、該吊下ボルト26の上端部が、下部ポスト12の上端部に設けられた下部金具16に対して固着されている。また、吊下ボルト26の下端部が下部ポスト12の下端開口から突出されており、そこに固定錘22が螺着されている。そして、公知の如く、下部ポスト12を、自転車のヘッドパイプに内挿されたフロントフォークパイプに挿入して吊下ボルト26を締め付けることにより、下部ポスト12と固定錘22がフロントフォークパイプに圧接されて固定されるようになっている。
【0030】
この下部ポスト12の上端開口部に対して固定的に形成された下部金具16は、略円板形状の円板状部30を有しており、円板状部30の下面中央部には、連結筒部としての下部ポスト挿入部31が、下部ポスト12より僅かに大きな径寸法をもって下方に向かって突出して一体形成されている。また、円板状部30の外周縁部には、ヒンジ軸挿通部32が、上面側に突出して一体形成されている。更にまた、ヒンジ軸挿通部32と対向位置する円板状部30の外周縁部には、係止軸挿通部34が、上面側に突出して一体形成されている。そして、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34と、これらの対峙部間に跨って延びる突条としての一対の補強リブ40が、鋳造によって円板状部30と一体形成されている。
【0031】
ここにおいて、ヒンジ軸挿通部32は、円板状部30の略接線方向に延びる厚肉の略円筒形状をもって、且つ円板状部30の外周上の略接線方向に形成されている。また、このヒンジ軸挿通部32は、軸方向の全長に亘って、円板状部30の外周縁部に一体化されており、円板状部30とヒンジ軸挿通部32の境界部分に対して出来るだけ大きな強度が設定されている。
【0032】
一方、係止軸挿通部34は、ヒンジ軸挿通部32と対向する外周縁部において、該ヒンジ軸挿通部32と略平行となる方向に延びるようにして、円板状部30に一体として突出形成されている。かかる係止軸挿通部34は、軸方向の中間部分に開口窓部42が形成されて実質的に分断されており、軸方向両端部分に位置せしめられたリング側挿通部36と係止部側挿通部38の、2つの厚肉円筒状部から構成されている。
【0033】
なお、係止部側挿通部38は一定の内径寸法を持った円筒形状として形成されているが、リング側挿通部36は図2に示すように、係止部側挿通部38と等しい内径寸法と、該係止部側挿通部38と反対側の開口部において小径となる内周段差面37を持つ略円筒形状として形成されている。また、これらリング側挿通部36と係止部側挿通部38は、何れも、軸方向の全長に亘って、円板状部30の外周縁部に一体化されており、円板状部30との境界部分に対して出来るだけ大きな強度が設定されている。
【0034】
さらに、リング側挿通部36と係止部側挿通部38の上端面には、所定幅で軸方向の全長に亘って平坦な当接面39が、円板状部30の上面と略平行に広がる面で形成されている。なお、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34は、折畳み式自転車の進行方向に対して直交若しくは平行にならない程度の所定の角度を持って形成されることが望ましい。また、ヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34は、円板状部30から下面側には突出しないように形成されることが望ましい。
【0035】
そして、これらヒンジ軸挿通部32と係止軸挿通部34の対峙部間において、突条としての一対の補強リブ40,40が円板状部30の上面に突出して一体形成されている。かかる補強リブ40,40は、ヒンジ軸挿通部32の軸方向両端部から延び出して、相互に平行に形成されており、それぞれリング側挿通部36または係止部側挿通部38と一体的に連結されている。要するに、これら各補強リブ40の長手方向両端部分は、ヒンジ軸挿通部32または係止軸挿通部34の円板状部30からの突出隅部に充填されるようにして、円板状部30からのヒンジ軸挿通部32または係止軸挿通部34の突出部分に一体的に連結されており、各隅部を補強するようになっているのである。
【0036】
さらに、係止軸挿通部34には、係止軸44が内挿されている。この係止軸44は、図2に示すように係止軸挿通部34から軸方向両側にそれぞれ突出する長さ寸法を有しており、リング側挿通部36に内挿された部分に段差面45が形成された段付の中実円形ロッド形状とされている。また、係止軸44には、係止部側挿通部38から突出する軸方向端部が、半球状の係止部46とされている。一方、係止軸44のリング側挿通部36から突出せしめられた軸方向端部には、リング挿通穴47が貫設されており、かかるリング挿通穴47に引張リング48が挿通されて取り付けられている。
【0037】
また、リング側挿通部36の内周段差面37と、係止軸44の段差面45との対向面間には、付勢手段としてのコイルスプリング50が圧縮状態で組み込まれており、このコイルスプリング50の付勢力が、係止軸44を係止部46に向って付勢する方向に、常時及ぼされている。なお、係止軸44の係止部46側への移動端は、リング挿通穴47に挿通された引張リング48がリング側挿通部36に当接することによって、係止部46が係止部側挿通部38から突出せしめられる位置に、規定されている。そして、引張リング48を手指で引っ張ることにより、係止軸44を、コイルスプリング50の付勢力に抗して軸方向に駆動せしめて、係止部46を係止軸挿通部34内に引き込ませることが出来るようになっている。
【0038】
更にまた、係止軸44の軸方向略中央部分には締結ロッド52が外挿されて、係止軸挿通部34の開口窓部42から外方に突出せしめられている。締結ロッド52は、中軸の円形ロッド形状を有しており、一方の端部にリング形状の外挿部53が一体形成されていると共に、他方の端部が、雌ネジ構造の突出端部55とされている。そして、外挿部53が、係止軸挿通部34におけるリング側挿通部36と係止部側挿通部38の間に配設されており、係止軸44が、それらリング側挿通部36と外挿部53および係止部側挿通部38に貫設されている。これにより、締結ロッド52が、リング側挿通部36と係止部側挿通部38の間の開口窓部42を通じて、係止軸44の軸直角方向に突出されており、開口窓部42内で、係止軸44の中心軸回りに回動可能に取り付けられている。
【0039】
また、締結ロッド52の突出側先端部分は、所定長さに亘って小径軸56とされており、この小径軸56に対して、コイルスプリング58と押圧パッド60が外挿されていると共に、小径軸56の先端部に対して、操作レバーとしてのクイックレバー54が取り付けられている。クイックレバー54は、小径軸56に対して軸直角方向に挿通された回動軸回りに所定角度だけ回動可能とされた片手ハンドル構造を有している。また、レバーの基端部分には、回動軸回りの偏心カム57が一体形成されており、この偏心カム57の外周カム面が押圧パッド60の軸方向先端面に当接されている。
【0040】
これにより、締結ロッド52の小径軸56に外挿された押圧パッド60が、コイルスプリング58によって軸方向外方に向かって常時付勢されていると共に、締結ロッド52からの抜け出しがクイックレバー54で阻止されている。また、クイックレバー54を回動操作することにより、偏心カム57の押圧作用によって、押圧パッド60が、コイルスプリング58の付勢力に抗して軸方向内方に向かって所定量だけ駆動変位せしめられるようになっている。
【0041】
一方、ハンドルポスト14は、前記下部ポスト12と略同様な略円筒形状の金属パイプであって、図示しないハンドルが固設された管体が軸方向上側から内挿されて、図示しないC形金具等によって固定されることにより、自転車のハンドルが取り付けられるようになっている。
【0042】
このハンドルポスト14の下端開口部に対して固定的に形成された上部金具18は、前記下部金具16と略同様に、略円板形状の円板状部63を有しており、円板状部63の下面中央部には、連結筒部としてのハンドルポスト挿入部64が、ハンドルポスト14より僅かに大きな径寸法をもって上方に向かって突出して一体形成されている。
【0043】
また、円板状部63の外周縁部には、軸直角方向一方向で対向位置する部分において、ヒンジ軸支持部62と当接部74が、それぞれ一体形成されている。ヒンジ軸支持部62は、円板状部63の接線方向で所定距離を隔てて対向位置する一対の竪板部から構成されており、各竪板部の中央部分には支持孔が形成されている。そして、両竪板部の間に架け渡されて、ヒンジ軸20が取り付けられており、このヒンジ軸20によって、上部金具18が前記下部金具16に対してヒンジ連結されている。
【0044】
すなわち、下部金具16のヒンジ軸挿通部32の軸方向両側に、上部金具18におけるヒンジ軸支持部62を構成する一対の竪板部が重ね合わされて位置せしめられており、それら一対の竪板部とヒンジ軸挿通部32に対してヒンジ軸20が挿通されている。これにより、下部金具16と上部金具18が、ヒンジ軸20回りに相対回動可能に連結されているのである。なお、ヒンジ軸挿通部32には、ヒンジ軸20を下部金具16に対して固着するための一対の埋込ボルトが螺着されており、これらの埋込ボルトでガタつきが防止されるようになっている。
【0045】
また一方、当接部74は、円板状部63から外周側に広がった矩形板形状を有しており、その外縁部中央には、略矩形状の切込溝72が、ポスト挿入部64にまで至る深さで形成されている。また、切込溝72の幅方向両縁部には、一対の補強壁70,70が、竪壁形状をもってポスト挿入部64側に突出形成されている。なお、各補強壁70は、切込溝72の深さ方向全長に亘って形成されており、ポスト挿入部64の外周面上に突出した形状とされて、これによってロッド係合部が構成されている。
【0046】
更にまた、当接部74の幅方向一方の端縁部には、係止突片68が下面側に突出して一体形成されている。この係止突片68は、矩形板形状を有しており、中央部分には係止穴76が貫設されている。そして、係止突片68の内周面には、案内斜面78が、図3に示すように、下面側にゆくに従って、次第に薄肉となる案内面として形成されている。
【0047】
また、円板状部63の外周縁部には、上述のヒンジ軸支持部62と当接部74の間に跨がって周方向に延びるようにして、一対の補強周壁66,66が一体形成されている。これら一対の補強周壁66,66は、円板状部63から下面側に突出して、略一定の高さ寸法で、それぞれ周方向に略1/4周の長さで形成されており、互いに軸直角方向で対向位置せしめられている。そして、これら一対の補強周壁66,66の周方向一方の端縁部において前記一対の竪板部からなるヒンジ軸支持部62が一体的に形成されている。また、一方の補強周壁66の周方向他方の端縁部には、前記係止突片68が一体形成されている。
【0048】
なお、本実施形態では、上部金具18も下部金具16と同様に鋳造金具で形成されており、上述の円板状部63やポスト挿入部64,ヒンジ軸支持部62,当接部74,補強壁70,70,補強周壁66,66,係止突片68等が一体形成されている。そして、ハンドルポスト挿入部64に対してハンドルポスト14の下端部が嵌め込まれ、周上を溶着されることによって、上部金具18がハンドルポスト14の下端部に対して一体的に固着されている。
【0049】
而して、このようにしてヒンジ連結された下部金具16と上部金具18がヒンジ軸20回りで回動自在とされており、かかる回動操作に基づいて、下部金具16に固着された下部ポスト12と上部金具18に固着されたハンドルポスト14を相対的に屈曲変位させることが出来るようになっている。
【0050】
そして、下部金具16の上面に上部金具18を重ね合わせて、下部ポスト12に対してハンドルポスト14を一直線上で直列配置せしめた状態下では、下部金具16の係止軸挿通部34に対して上部金具18の当接部74が重ね合わされて当接されるようになっている。また、かかる状態下、下部金具16に取り付けられた連結ロッド52を回動させて、上部金具18の切込溝72に入り込ませ、更にクイックレバー54を操作することによって、押圧パッド60を一対の補強壁70,70の上端部に対して強固に押し付けることが出来るようになっている。
【0051】
この押圧パッド60の補強壁70,70への押付反力が、締結ロッド52を介して、係止軸挿通部34と当接部74の間に締結力として及ぼされて、下部金具16と上部金具18が相互に重ね合わせ状態に締付固定されるようになっている。特に本実施形態では、かかる締結ロッド52による係止構造と押圧パッド60による締付構造によって、下部金具16と上部金具18のヒンジ軸20回りの相対回動を阻止して、それら両金具16,18を上述の如き重ね合わせ状態に保持せしめる第二のロック機構が構成されている。
【0052】
また、下部金具16と上部金具18の重ね合わせ状態下では、上部金具18の係止突片68が、下部金具16における係止軸挿通部34の軸方向一方の端面上に位置せしめられるようになっている。そして、係止軸挿通部34の開口部から突出せしめられた係止軸44の係止部46が、係止突片68の係止穴76に嵌め込まれて係止されるようになっている。そして、本実施形態では、かかる係止軸44の係止構造により、下部金具16と上部金具18のヒンジ軸20回りの相対回動を阻止して、それら両金具16,18を上述の如き重ね合わせ状態に保持せしめる第一のロック機構が構成されている。
【0053】
次に、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車の、本機構による組立て操作手順を示す。
【0054】
先ず、ハンドルポスト14を、上部金具18の当接部74が下部金具16の係止軸挿通部34に形成された当接面39に当接するまで回動する。この時、係止軸44の先端部である係止部46が係止突片68に当接するが、さらに回動操作を続けることにより、該係止突片68に形成された案内斜面78と該係止部46の球状面の案内作用によって、該係止部46は付勢力に抗して係止軸挿通部34側へ押圧せしめられる為、該ハンドルポスト14の回動操作を続けることが出来る。そして、上部金具18の当接部74が下部金具16の当接面39に当接する位置において、ハンドルポスト14と下部ポスト12が直列に配置せしめられて、係止軸44における係止部46は上部金具18の係止突片68上の係止穴76と重ね合わされて、付勢力による定常位置に位置せしめられて、これによって係止軸44が係止突片68を係止せしめて、第一のロックが行なわれる。
【0055】
次に、クイックレバー54乃至小径軸56をハンドルポスト14側に回動して、締結ロッド52をロッド係合部である上部金具18の切込溝72に入り込ませる。そして、クイックレバー54を操作して、該クイックレバー54の偏心カム57による案内作用によって、押圧パッド60をコイルスプリング58の付勢力に抗して軸方向下方に変位せしめて、上部金具18の補強壁70上部に押圧パッド60を当接させた上でさらに押圧して、上部金具18と下部金具16を密着状態で当接せしめる。これにより、第二のロックが行なわれ、組立てが完了する。なお、クイックレバー54は、偏心カム57のカム面が適当に設定されることにより、押圧パッド60の押圧反力を利用して戻り方向の回動が節度感をもって防止されるようになっている。
【0056】
また、かかる組立て状態から折畳みを行なう際には、先ず、第二のロック機構であるクイックレバー54を操作して、押圧パッド60による上部金具18と下部金具16との密着状態の当接を解除する。しかし、かかる第二のロック機構が解除された状態においても、第一のロック機構である下部金具16の係止軸44が、上部金具18の係止突片68上の係止穴76を係止しているため、上部金具18と下部金具16の締結状態は解除されない。かかる第一のロック機構を解除するには、引張リング48を引張せしめて、係止軸44を引張リング48側へ変位せしめ、係止軸44の先端部である係止部46と係止突片68上の係止穴76との係合を積極的な操作によって解除する必要がある。要するに、組立て時において第一のロック機構に対しては、ハンドルポスト14の回動操作によって半ば自動的に締結が行なわれており、意識的な操作としては第二のロック機構の締結操作のみが必要となるが、締結状態の解除には、少なくとも第一のロック機構の解除と第二のロック機構の解除の二つの操作が必要となるのであり、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車においては、万が一片方のロック機構が何らかの原因で解除されたとしても、他方のロック機構により締結状態が維持されるのである。
【0057】
なお、本発明者が、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車について、公的機関において耐振性試験を実施した結果を以下に示す。
【0058】
先ず、JIS−D−9401−1997−5.1に準拠し、本発明に従う構造とされた折畳み機構を持つ自転車本体を構成するフレームを振動試験機に取り付け、垂直な上下振動を与えた。かかる耐振性試験において、従来の構造に従うフレームの場合、振動数6.8Hz、加振回数9,384回にてヒンジ部において亀裂の発生が確認されたが、本発明に従う構造とされた折畳み機構を備えたフレームについては、振動数8.0Hz、加振回数70,000回において各部に異状が発生しないことが確認された。
【0059】
さらに、前記同様の耐振性試験において、従来の構造に従うフレームの場合、振動数6.6Hz,加振回数70,000回にて係止軸の破損が確認されたが、本発明に従う構造とされた折畳み機構を備えたフレームについては、振動数6.6Hz,加振回数70,000回において各部に異状が発生しないことが確認された。
【0060】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0061】
例えば、前記実施形態においては、かかる折畳み機構をハンドルポストにおいて採用したが、例えば図5に示す実施形態のように、折畳み式自転車の本体を構成するフレームのダウンチューブ等に採用することも可能であることは言うまでもない。なお、図5においては、前記第一の実施形態としての折畳み機構10と略同様な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0062】
また、補強リブの形状は、前記実施形態に示した形状に限定されるものではなく、例えばヒンジ軸挿通部の軸方向全長に亘る隅部全体において、肉厚に形成することも可能であるし、或いは円板状部30の全体に亘って格子状に形成すること等も可能である。
【0063】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた折畳み式自転車においては、下部金具における係止軸に対して締結ロッドを外挿せしめ、係止軸挿通部に当接面を形成し、係止軸挿通部とヒンジ軸挿通部の対峙部間に補強リブを形成し、上部金具における係止突片に係止穴を貫設せしめ、当接部を一体形成した等の、特定構造を採用したことにより、製造や組付の作業性を悪化させたり、大幅な重量増加を伴うこともなく、折畳部位における耐久性と強度を全体として効率的に向上せしめ得たのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての折畳み機構を示す斜視図である。
【図2】本発明に従う構造とされた折畳み機構における係止軸挿通部と係止軸の内部構造の断面を概略的に示すモデル図である。
【図3】本発明に従う構造とされた係止突片と係止部の断面を概略的に示すモデル図である。
【図4】本発明の第一の実施形態としての折畳み機構の締結状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に従う構造とされた折畳み機構をフレームに採用した適用例を示す斜視図である。
【図6】従来構造に従う折畳み機構を示すモデル図である。
【符号の説明】
10 折畳み機構
12 下部ポスト
14 ハンドルポスト
16 下部金具
18 上部金具
20 ヒンジ軸
32 ヒンジ軸挿通部
34 係止軸挿通部
39 当接面
40 補強リブ
68 係止突片
74 当接部
Claims (7)
- フレームを構成する管体を適当な折畳み部位で分割して第一の分割管体と第二の分割管体を構成し、それら第一の分割管体と第二の分割管体をヒンジ機構で屈曲可能に連結すると共に、該ヒンジ機構の作動を拘束して該第一の分割管体と該第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する解除可能なロック機構を設けて、該ロック機構を解除することによりかかる折畳み部位で第一の分割管体と第二の分割管体を折畳み可能とした折畳み式自転車において、
前記第一の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がる第一の連結板部と、
前記第二の分割管体の先端部分に溶着されて軸直角方向に広がり、前記第一の分割管体と該第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部に対して重ね合わされるようにして対向位置せしめられる第二の連結板部と、
前記第一の連結板部の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体に対する接線方向に延びる筒状のヒンジ軸挿通部と、
該ヒンジ軸挿通部に挿通配置されたヒンジ軸と、
前記第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記ヒンジ軸挿通部の軸方向両側に重ね合わされて位置せしめられ、前記ヒンジ軸の軸方向両端を支持することにより、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を該ヒンジ軸回りで屈曲可能に連結する前記ヒンジ機構を構成する一対のヒンジ軸支持部と、
前記第一の連結板部の前記ヒンジ軸挿通部と反対側の外周縁部において前記第二の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、該ヒンジ軸挿通部と平行に延びると共に、軸方向中間部分に開口窓部が設けられた筒状の係止軸挿通部と、
該係止軸挿通部に対して軸方向で所定距離だけ変位可能に挿通配置されると共に、軸方向一方の先端部が係止部とされて、軸方向一方の側への変位によって該係止部が該係止軸挿通部から突出せしめられる係止軸と、
該係止軸を軸方向一方の側に向かって常時付勢して前記係止部を前記係止軸挿通部からの突出位置に弾性的に保持せしめると共に、外部から操作力が及ぼされることにより該係止軸の軸方向他方の側への変位を許容する付勢手段と、
軸方向一方の端部にリング状の外挿部が一体形成されており、該外挿部において前記係止軸に外挿されて回動可能に連結されると共に、軸方向他方の端部側が前記係止軸挿通部の開口窓部から外方に突出せしめられた締結ロッドと、
前記第二の連結板部の前記ヒンジ軸支持部と反対側の外周縁部において外周側に延び出すようにして一体的に形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記第一の連結板部の前記係止軸挿通部の外周面が実質的に全長に亘って密接状態で重ね合わされる当接部と、
該当接部において前記第一の連結板部に対する対向面側に一体的に突出形成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記係止軸挿通部の軸方向一方の側に対向位置せしめられると共に、該係止軸挿通部との対向面において該係止軸挿通部から突出する前記係止軸の係止部が係止される係止穴が設けられて、該係止穴に対する該係止部の係止により該第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第一のロック機構を構成する係止突片と、
前記当接部において外周縁部に開口する切込溝を設けると共に、該切込溝の両縁部において前記第一の連結板部に対する対向面とは反対面側に立ち上がる補強壁を一体形成することによって構成されて、前記第一の分割管体と前記第二の分割管体の直列的な連結状態下で前記締結ロッドが前記係止軸回りで回動せしめられることにより該締結ロッドが該切込溝に入り込むようにしたロッド係合部と、
該締結ロッドに対して軸方向に変位可能に取り付けられた押圧パッドと、該押圧パッドに対して該締結ロッドの突出先端側から前記外挿部側に向かって軸方向の駆動力を及ぼす操作レバーとを備え、該締結ロッドを前記ロッド係合部の切込溝に入り込ませた状態下で該押圧パッドを該ロッド係合部に押し付けて、該ロッド係合部を前記第一の連結板部の前記係止軸に対して該締結ロッドを介して締結固定することにより前記第一の分割管体と前記第二の分割管体を直列的な連結状態に保持する第二のロック機構を構成する締付手段と、
前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面における前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部のそれぞれの突出隅部においてそれぞれ一体形成された補強リブと、
前記第二の連結板部における前記一対のヒンジ軸支持部と一体形成されて、該第二の連結板部の外周縁部において前記第一の連結板部に対する対向面側に突出して周方向にそれぞれ所定長さで延びる補強周壁とを、
有することを特徴とする折畳み式自転車。 - 前記第一の連結板部の前記第二の連結板部に対する対向面において、前記ヒンジ軸挿通部と前記係止軸挿通部の対峙部間に跨がって延びる突条を一体形成し、該突条の長手方向両端部を該ヒンジ軸挿通部と該係止軸挿通部に一体的に連結することによって前記補強リブを構成した請求項1に記載の折畳み式自転車。
- 前記第一の連結板部における前記係止軸挿通部の突出頂部に、所定幅で軸方向の全長に亘って延びる当接面を形成し、該当接面において、該係止軸挿通部が前記第二の連結板部における前記当接部に対して密接状態で重ね合わされるようにした請求項1又は2に記載の折畳み式自転車。
- 前記第二の連結板部における前記補強周壁によって、前記ヒンジ軸支持部と前記係止突片を一体的に連結した請求項1乃至3の何れかに記載の折畳み式自転車。
- 前記第二の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第二の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第二の分割管体を挿入すると共に、該第二の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着する一方、前記ロッド係合部における前記補強壁を該連結筒部の外周面に対して一体的に連結せしめた請求項1乃至4の何れかに記載の折畳み式自転車。
- 前記第一の連結板部を鋳造金具によって構成して、該第一の連結板部に連結筒部を一体形成し、該連結筒部に対して前記第一の分割管体を挿入すると共に、該第一の分割管体を該連結筒部に対して全周に亘って溶着した請求項1乃至5の何れかに記載の折畳み式自転車。
- 前記係止穴が設けられた係止突片の内周面側において、前記第一の連結板部側に行くに従って次第に薄肉となる傾斜した案内面を形成する一方、前記係止軸における係止部の先端部分を略半球形状とした請求項1乃至6の何れかに記載の折畳み式自転車。
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