JP2004535452A - 肥満症の治療のためのアリールボロン酸 - Google Patents

肥満症の治療のためのアリールボロン酸 Download PDF

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Abstract

構造式(I):により表されるフェニルボロン酸化合物が開示される。Arは置換または非置換のアリール基である。ZおよびZ'は独立して、-O-、-NH-または-S-である。Xは電子吸引基である。Rは、1つ以上のアミン、アンモニウム、エステル、チオエーテルまたはフェニレン結合基を任意に含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yは-H、アミン、-[NH-(NH2)q]-NH2、ハロゲン、-CF3、チオール、アンモニウム、アルコール、-COOH、-SO3H、-OSO3HまたはRの末端位に共有結合したホスホニウム基である。-[NH-(NH2)q]-NH2の各-NH-は任意にN-アルキル化またはN,N-ジアルキル化されており、-[NH-(NH2)q]-NH2の-NH2は、任意に、N-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化されている。qは2〜約10の整数であり、rは1〜約5の整数である。R1およびR1'は、独立して、-H、脂肪族基、置換脂肪族基、アリール基または置換アリール基、または一緒になって、アミン結合基-[N+(R1a)-]を任意に含むNH2C2-C5置換または非置換のアルキレン基である。構造式(I)の各R1は、好ましくは、-Hである。R1aは-H、アルキル、置換アルキル、フェニルまたは置換フェニルである。構造式(I)により表される化合物ならびに該化合物および薬学的に許容されうる担体または希釈剤を含む医薬組成物の有効量を投与することにより被験体の肥満症を処置する方法もまた開示される。

Description

【0001】
発明の背景
ヒト肥満症は、合衆国における臨床的に太りすぎであるとみなされる約9700万人が有する健康問題であると認められる。種々の化学的アプローチが肥満症を処置するために使用されている。1つのかかるアプローチでは、リパーゼを阻害する薬物が肥満患者に投与される。リパーゼは、ジグリセリドおよびトリグリセリドをモノグリセリドおよび脂肪酸に分解する消化系における鍵となる酵素である。ジグリセリドおよびトリグリセリドは、高カロリー含量を有するが、リパーゼにより分解されるまで小腸により吸収されない。それゆえ、消化系内のリパーゼの阻害は、脂肪の吸収の減少を生じ、結果的にカロリー摂取を減少させる。XENICALは、肥満症を治療するために使用される市販のリパーゼインヒビターの一例である。
【0002】
しかし、改善されたリパーゼインヒビターが依然として必要とされている。例えば、
リパーゼインヒビターの投与は、未消化のジグリセリドおよびトリグリセリドに由来する高い脂肪または油含量を有する糞便を生じる。糞便が高い脂肪または油含量を有する場合、糞便からの油の漏出は不快な副作用である。この状態は、「油状便」または「漏出性便」と呼ばれる。脂肪結合ポリマーは、リパーゼインヒビターと同時投与された場合、油と結合するか、または油を「安定化」し、それにより糞便から油の漏出を低減または排除することが米国出願第09/166,453号に報告された。リパーゼインヒビターおよび脂肪結合剤の両方である単一の化合物を開発することが望ましい。さらに、リパーゼインヒビターは、全身性の副作用を防止するために小腸による吸収が最小限であるべきである。他の望ましい特徴としては、製造の容易さおよび経済性が挙げられる。
【0003】
発明の要旨
本発明は、有効なリパーゼインヒビターである新規アリールボロン酸およびその誘導体(実施例11および12)に関する。これらの化合物の多くは、ボロネートエステル、ボロネートチオエステルおよび/またはボロンアミド結合によってアルコールまたはジオール官能性を含む脂肪結合ポリマーに容易に付加される。これらの結合は、インビボで加水分解され、それにより胃腸管へのリパーゼインヒビターおよび脂肪結合ポリマーの送達を生じると考えられる。これらの発見に基づき、新規アリールボロン酸およびその誘導体、これらのアリールボロン酸および誘導体を含有する医薬組成物ならびに新規アリールボロン酸またはその誘導体で肥満症を処置する方法が本明細書中に開示される。
【0004】
本発明の1つの態様は、構造式(I):
【化1】
Figure 2004535452
により表される化合物である。
【0005】
ZおよびZ'は、独立して、-O-、-NH-または-S-である。好ましくは、ZおよびZ'は両方とも-O-である。
【0006】
Arは、置換(例えば、モノ置換またはポリ置換)または非置換のアリール基である。
【0007】
Xは、電子吸引基である。
【0008】
Rは、1つ以上のアミン、アンモニウム、エーテル、チオエーテルまたはフェニレン結合基であり、YはRの末端位に共有結合した-H、アミン、-[NH-(CH2)q]r-NH2、ハロゲン、-CF3、チオール、アンモニウム、アルコール、-COOH、-SO3H、-OSO3Hまたはホスホニウム基である。好ましくは、Yが-Hであり、Rが直鎖のヒドロカルビル基である場合、Rは1〜30炭素原子、好ましくは4〜30炭素原子(より好ましくは6〜30炭素原子、さらにより好ましくは8〜30炭素原子、さらにより好ましくは10〜30炭素原子)を有する。-[NH-(CH2)q]r-NH2の各-NH-は、任意にN-アルキル化またはN,N-ジアルキル化され、-[NH-(CH2)q]r-NH2の-NH2-は、任意にN-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化される。
【0009】
R1およびR1'は、独立して、-H、脂肪族基、置換脂肪族基、アリール基または置換アリール基、または一緒になって、アミン結合基[-N+(R1a)-]を任意に含むC2-C5の置換または非置換のアルキレン基である。好ましくは、構造式(I)のR1およびR1'は両方とも-Hである。
【0010】
R1aは、-H、アルキル、置換アルキル、フェニルまたは置換フェニルである。
【0011】
qは2〜約10の整数であり、rは1〜約5の整数である。
【0012】
本発明の別の態様は医薬組成物である。医薬組成物は、上記の化合物および薬学的に許容されうる担体または希釈剤を含有する。好ましくは、医薬組成物は、化合物の有効濃度を含む。
【0013】
本発明の別の態様は、胃腸管から脂肪を除去する処置を必要とする患者(例えば、例えば、肥満症について被験体を処置する)の胃腸管からの脂肪の除去方法(または胃腸管における脂肪の取り込みの阻害)である。本発明は、被験体に上記化合物の有効量を投与することを含む。
【0014】
本発明のアリールボロン酸およびアリールボロン酸誘導体は強力なリパーゼインヒビターである。従って、それらは、肥満症の処置に有効である。さらに、これらの化合物の多くは、脂肪結合ポリマーに付加されうる。これらのボロン官能基ポリマーはまた、肥満症を処置するために使用されうるが、リパーゼインヒビターで通常付随する「油状便」を引き起こさない利点を有する。従って、本明細書中に開示されるアリールボロン酸およびアリールボロン酸誘導体は、これらの改善されたポリマー薬物の前駆体である。
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、アリールボロン酸およびアリールボロネートエステル(すなわち、ZおよびZ'は両方とも-O-である)に関して以下に記載される。これらの記載は、対応するボロンアミドおよびボロネートチオエステル(thiester)(すなわち、ZおよびZ'の一方または両方が-NH-または-S-である)
【0016】
構造式(I)のArは、置換されているか、または置換されていない。Arは、ボロン酸基および-X-R-Y基に加えて少なくとも1つの置換基を含む場合、「置換されている」。適切な置換基はアリール基について以下に記載されるとおりである。
【0017】
-X-は、電子吸引基である。本明細書中で使用される「電子吸引基」は、それが存在しない場合よりも存在する場合で低い電子密度を有するフェニル環を生じる置換基である。電子吸引基は、1より大きいHammetシグマ値を有する(例えば、C.Hansch,A. LeoおよびD.Hoeckman, "Exploring QSAR Hydrophobic, Electronic and StericConstants", American Chemical Society (1995), 217-32頁参照)。Xに関する適切な値の例としては、-CHZ-、-CZ2-、-COO-、-CON(R1b)-、-CO-または-SO2-が挙げられる。Zはハロゲンであり、R1bは-H、アルキルまたは置換アルキル(好ましくは-R-Y)である。本発明の化合物において、フェニル環Aは、好ましくは、-X-に加えて、1つ以上の電子吸引基で置換される。適切な例としては、ハロゲン、-NO2および-CNが挙げられ;フッ素が好ましい例である。
【0018】
「直鎖ハイドロカルビル基」は、アルキレン基、すなわち、-(CH2)x-、式中、xは正の整数(例えば、1〜約30)であり、好ましくは約6〜約30であり、より好ましくは約6〜約15である、である。「結合基(linkinggroup)」は、直鎖ヒドロカルビルのメチレンを置換する官能基をいう。適切な結合基の例としては、アルケン、アルキン、フェニレン、エーテル(-O-)、チオエーテル(-S-)、アミン[-N+(Ra)]-またはアンモニウム[-N+(RaRb)-]が挙げられる。RaおよびRbは、独立して、-H、アルキル、置換アルキル、フェニル、置換フェニル、またはそれらが結合する窒素原子とともに、非芳香族、窒素含有複素環である。好ましくは、RaおよびRbはHではない。より好ましくは、RaおよびRbは両方ともアルキル基であり、さらにより好ましくは、両方ともメチルである。RaおよびRbは同一であっても異なっていてもよいが、好ましくは同一である。
【0019】
用語「末端位」または「末端」は、Arから最も遠い直鎖ヒドロカルビル基のメチレン炭素をいう。直鎖ヒドロカルビル基の末端位の置換基は、本明細書中では「末端置換基」と呼ばれる。上記のように、本発明の化合物の多数は、Rにより表されるヒドロカルビル基の末端置換基として、アミン(-NRcRd)またはアンモニウム(-N+RcRdRe)基を有する。アンモニウム基中のRc、RdおよびReは、独立して、-H、アルキル、置換アルキル、フェニル、置換フェニル、またはそれらが結合する窒素原子とともに、窒素含有、非芳香族複素環基である。好ましくは、Rc、RdおよびReは-Hではない。より好ましくは、Rc、RdおよびReは、全てアルキル基(すなわち、トリアルキルアンモニウム基)であり、さらにより好ましくは、全てメチル(すなわち、トリメチルアンモニウム基)である。Rc、RdおよびReは同一であっても異なっていてもよいが、好ましくは全て同一である。
【0020】
1つの例では、Yは、YHが、スペルミン、スペルミジン、1,2-ジアミノエタン、1,3-ジアミノプロパンまたは1,4-ジアミノブタン等の低分子ポリアミン(H-[NH-(CH2)q]r-NH2)であるように選択される。任意に、1つ以上の二級アミンは、N-アルキル化またはN,N-ジアルキル化されうる;一級アミンは任意にN-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化される。
【0021】
「置換ヒドロカルビル基」は、末端以外の1つ以上の位置で結合した1つ以上の置換基を有する。適切な置換基は、リパーゼ阻害活性またはポリマーの脂肪結合能を有意には低下させない(例えば、約2倍以上はいずれの活性をも低下させない)ものである。適切な置換基の例としては、C1〜C3直鎖または分枝のアルキル、C1〜C3直鎖または分枝のハロアルキル、-OH、ハロゲン(-Br、-Cl、-Iおよび-F)、-O(C1〜C3直鎖または分枝のアルキル)または-O(C1〜C3直鎖または分枝のハロアルキル)が挙げられる。
【0022】
好ましい態様では、本発明の化合物は構造式(II):
【化2】
Figure 2004535452
により表される。
【0023】
フェニル環Aは置換されているか、または置換されてない。Arは、フェニル環Aがボロネートエステル基および-X-R-Y基に加えて少なくとも1つの置換基を含む場合、Arおよびフェニル環Aは「置換」されている。適切な置換基は、アリール基について下記に記載されるとおりである。
【0024】
構造式(II)のR、R1、R'1、XおよびYは、構造式(I)について記載されるとおりである。好ましくは、-Y-R-X-は-B(OR1)(OR'1)に対してパラである。
【0025】
より好ましい態様では、本発明の化合物は、構造式(III):
【化3】
Figure 2004535452
により表される。
【0026】
構造式(III)のフェニル環A、RおよびYは構造式(II)について上記されたとおりである。フェニル環Aは、好ましくは、0、1つ以上のR2により表される選択された電子吸引基で置換される。
【0027】
構造式(II)および(III)のRは、任意に1つ以上のエーテル、チオエーテル、フェニレン、アミン、またはアンモニウム結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基である。構造式(II)および(III)のRについて好ましい結合基はエーテルまたはチオエーテルである。あるいは、構造式(II)および(III)のRは、-CH2-O[(CH2)pO]m-(CH2)p-または-CH2-S[-(CH2)pO]m-(CH2)p-であり;pは2または3であり、mは1〜8の整数である。
【0028】
構造式(II)および(III)のYは、Rの末端位に共有結合したアミンまたはアンモニウム基、より好ましくは、Rの末端位に結合したトリアルキルアンモニウム基、さらにより好ましくは、Rの末端位に結合したトリメチルアンモニウムである。
【0029】
さらに好ましい態様では、本発明の化合物は、構造式(IV)および(V):
【化4】
Figure 2004535452
により表される。
【0030】
構造式(IV)および(V)のフェニル環Aは構造式(II)〜(III)について記載されたとおりである。
【0031】
構造式(IV)および(V)のYは、トリアルキルアンモニウム基である。
【0032】
nは約6〜約30の整数であり、好ましくは約6〜約15である。
【0033】
好ましくは、構造式(IV)および(V)において、Yはトリメチルアンモニウムであり、フェニル環Aは1つまたは2つのフッ素基で置換されており、nは上記のとおりである。フェニル環Aに関する適切な置換パターンとしては、3-フルオロおよび2,5-ジフルオロが挙げられ、ここでホウ素に結合した炭素は炭素1と見なされる。
【0034】
構造式(III)〜(V)により表されるボロン酸のボロネートエステルもまた本発明に含まれる。ボロネートエステルは、構造式(I)および(II)に記載される、ボロン酸水素原子の一方または両方をR1で置換することにより得られる。ボロネートエステルは胃腸管において加水分解されて、ボロン酸が形成され、これは次いでリパーゼインヒビターとして作用すると考えられる。
【0035】
前のパラグラフに記載されるボロネートエステルに対応するボロンアミドまたはボロネートチオエステルもまた本発明に含まれる。ボロンアミドまたはボロネートエイトエステルは、両方のボロネートエステル酸素原子を-S-または-NH-で独立して置換されることにより得られる。
【0036】
本明細書中で使用される場合、脂肪族基は、完全に飽和しているか、または不飽和の1つ以上の単位を含む直鎖、分岐鎖または環状のC1〜C30(好ましくはC1〜C15)炭化水素を含む。好ましい脂肪族基は、完全に飽和された、非環状、すなわち、直鎖または分枝アルキル基もしくはアルキレン基である。脂肪基の適切な置換基は、ポリマーのリパーゼ阻害活性または脂肪結合活性を有意には低下させないもの、例えば、約2倍以上はいずれの活性も低下させないものである。例としては、-OH、ハロゲン(-Br、-Cl、-Iおよび-F)、-O(R')、-O-CO-(R')、-CN、-NO2、-COOH、=O、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、-COO(R')、-CONH2、-CONH(R')、-CON(R')2、-SHおよび-S(R')が挙げられる。各R'は、独立してアルキル基またはアリール基である。置換脂肪族基は、1つより多くの置換基を有しうる。
【0037】
アリール基としては、フェニルおよびナフチル等の炭素環式芳香族基、イミダゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、ピリミジ、ピラニル、ピラゾリル、ピラジニル、チアゾール、オキサゾリル等のヘテロアリール基、および炭素環式芳香族環またはヘテロアリール環が1つ以上の他のヘテロアリール環に融合されている融合多環式芳香族環系(例えば、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイミダゾールおよびキノリニル)が挙げられる。アリール基の適切な置換基は、ポリマーのリパーゼ阻害能力または脂肪結合能力を有意には低下させないもの、例えば、約2倍以上はいずれの活性も低下させないものである。例としては、アルキル、ハロゲン化アルキル、-OH、ハロゲン(-Br、-Cl、-Iおよび-F)、-O'(R')、-O-CO-(R')、-CN、-NO2、-COOH、-NH2、-NH(R')、-N(R')2、-COO(R')、-CONH2、-CONH(R')、-CON(R')2、-SHおよび-S(R')が挙げられる。各R'は、独立して、アルキル基またはアリール基である。置換アリール基は1つ以上の置換基を有しうる。
【0038】
非芳香族窒素含有複素環は、少なくとも1つの窒素原子、および任意に1つ以上の他のヘテロ原子、例えば、環の酸素または硫黄を含む非芳香族炭素環である。前記環は、5、6、7または8員環でありうる。例としては、モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリジニル、ピペラジニルおよびピペリジニルが挙げられる。
【0039】
開示される化合物の薬学的に許容されうる塩もまた本発明に含まれる。例えば、酸官能基がアニオン性、または共役塩基に存在する酸官能基を有する化合物は、カチオンと組み合わせて形成される。適切なカチオンとしては、ナトリウムおよびカリウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン、カルシウムおよびマグネシウムイオンなどのアルカリ土類イオン、ならびに非置換および置換(1級、2級、3級および4級)のアンモニウムイオンが挙げられる。アミン等の塩基性基を有するポリマーはまた、塩素、臭素、酢酸塩、ギ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、硫酸塩またはリン酸塩等の薬学的に許容されうる対アニオンでプロトン化されうる。同様に、アンモニウム基は、薬学的に許容されうる対アニオンを含む。ボロン酸基は、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、アルコキシドまたはカルボン酸塩等のアニオンと反応し、-B-(OH)3Na+、-B-(OH)3K+、-B-(OH)2(OCH3)Na+、-B-(OH)2(OCH3)K+、-B-(OH)2(OCOCH3)Na+、-B-(OH)2(OCOCH3)K+等のような塩が形成されうる。
【0040】
「被験体」は、好ましくは、ヒトなどの哺乳動物であるが、肥満の処置を必要とする、コンパニオン動物(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)または実験用動物(例えば、ラット、マウス、モルモットなど)でもあり得る。
【0041】
本発明の化合物は、被験体において減量を促進すための医薬として好適である。なぜなら、これらは、胃腸管においてリパーゼに結合するからである。そのため、これらは、消化中に胃腸管に達するのに適した様式で投与される。したがって、これらは、好ましくは、食事の約1時間前から食後約1時間後までに経口投与される。経直腸、経鼻、経肺および局所投与を含む、投与の別の様式も可能である。
【0042】
本発明の化合物は、胃腸管における脂肪の取り込みを阻害するため(または胃腸管からの脂肪の除去を促進するため)に投与される。したがって、これらはまた、1つ以上の以下の症状:肥満、II型(インスリン非依存性)糖尿病、グルコース寛容減損、高血圧症、環状動脈血栓症、心臓発作、脂質症候群、高血糖症、高トリグリセリド血症、高脂血症、睡眠時無呼吸、裂孔ヘルニア、逆流性食道炎、変形性関節炎、通風、体重増加に関連する癌、胆石、腎臓結石、肺高血圧症、不妊、心臓血管疾患、正常体重超過、および正常脂質レベル超過の処置において;または被験体が血小板粘着性の低下、妊娠後の体重減少、脂質レベルの低下、尿酸レベルの低下またはシュウ酸レベルの低下から恩恵を被る場合に有利に使用されうる。これらの症状の1つ以上を有する患者は、胃腸管からの脂肪の吸収を阻害する薬剤で「処置を必要とする」と言われる。
【0043】
前記化合物は、肥満症の処置のための医薬組成物の一部として許容される薬学的担体と組み合わせて被験体に投与されうる。製剤は、選択される投与の経路に従って変化するが、典型的には、経口投与のためにはカプセル、錠剤または粉体である。溶液およびエマルジョンも可能である。適切な医薬的担体は、前記化合物と相互作用しない不活性成分を含みうる。Remington's Pharmaceutical Sciences, Mark Publishing Company,Easton, PAに記載されるもの等の標準的な製剤化技術が使用され得る。組成物をカプセル化するための方法(固いゼラチンまたはシクロデキストランの被覆等)は当該分野で公知である(Bakerら、"ControlledRelease of Biological Active Agents", John Wiley and Sons, 1986)。
【0044】
「有効量」は、被験体が肥満症についてアリールボロン酸薬物で処置される期間にわたり、かかる処置の非存在下での相当する時間と比べて、減量の増大を生じる化合物の量である。典型的な用量は、約5ミリグラム/日〜約10グラム/日、好ましくは約5ミリグラム/日〜約5グラム/日の範囲である。前記化合物は、単独で、または前記化合物、許容されうる担体もしくは希釈剤および、任意に1つ以上のさらなる薬物、典型的には減量のために使用される1つ以上のさらなる薬物(例えば、XENICALまたはMERIDIA)を含有する医薬組成物で投与されうる。被験体に投与される薬物の正確な量は、個体に基づいて決定され、少なくとも部分的に、一般健康状態、年齢、性別、体重および薬物に対する耐容性、被験体の肥満度および目標とする体重減量、などの被験体の個々の特徴に依存する。
【0045】
「有効濃度」は、単位投与形態に分割された場合に、化合物の有効量を提供する医薬組成物に存在する化合物の濃度である。
【0046】
本発明のアリールボロン酸はまた、ボロネートエステルを形成するように、遊離アルコールまたはジオール基を有する薬学的に許容されうるポリマーと反応し、ポリマー薬剤として投与されうる。ボロネートエステル結合を形成するための反応は、当該分野で周知であり、適切な溶媒(例えば、アルコール、トルエン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)またはジメチルスルフォキシド(DMSO))中でボロン酸およびジオールを還流することを含む。あるいは、アリールボロン酸は、D.H.KinderおよびM.M. Ames, Journal of Organic Chemistry 52:2452 (1987)およびD.S. MattesonおよびR.Ray,Journal of American Chemical Society 102:7590 (1980)(これらの文献の全教示は参照により本明細書に援用される)に記載されるように、エステル交換反応により遊離アルコールまたはジオール基を有するポリマーになりうる。
【0047】
これらのポリマー薬物のボロネートエステルは、胃腸管において加水分解され、アリールボロン酸を放出すると考えられ、これは、リパーゼ酵素を阻害するように作用しうる。好ましくは、ポリマーは脂肪結合ポリマーである。アリールボロン酸を放出するためのアリールボロネートエステルの加水分解後、脂肪結合ポリマーは、放出されたアリールボロン酸によるリパーゼ酵素の阻害の結果として消化されないままであるジグリセリドおよびトリグリセリドを吸着するために利用可能である。それにより、「油状便」の好ましくない副作用は、これらのポリマー薬物の使用により最小化されるか、または排除される。「脂肪結合ポリマー」は、脂肪を吸収するか、結合するかまたは会合し、それにより胃腸管における脂肪の消化、加水分解、または吸収を阻害(部分的または完全に)し、および/または消化の前に身体からの脂肪の除去を促進する。脂肪結合ポリマーは、一般に、1つ以上の脂肪結合領域を含む。「脂肪結合領域」は、正に荷電した領域、任意に、疎水性領域、または正に荷電し、かつ疎水性である領域を含む。脂肪結合領域は、その領域が胃腸管に存在する条件下で正の電荷を有する四級アミン等のイオン性基またはアミンの窒素等の原子を含む場合、正の電荷を有する。脂肪結合ポリマーへのアリールボロン酸リパーゼインヒビターの付着および抗肥満薬物としてのこれらのポリマーの使用は、同時係属中の2001年6月29日に出願された"Aryl Boronate Functionalized Polymers forTreating Obesity,"のタイトルの米国仮出願第60/302,221号および2002年2月22日に出願された"ArylBoronate Functionalized Polymers for Treating Obesity"のタイトルの米国仮出願第60/359,473号に記載されている。これらの出願の全体の教示は参考として本明細書中に援用される。
【0048】
代表的なフェニルボロン酸化合物の調製は、実施例1〜10に記載されており、図1〜3に模式的に示されている。当業者は、適切な出発物質を選択し、必要である場合には日常の実験を越えずに、反応条件を改良するために、種々の出発物質を用いてこれらの反応を行った場合、所望のアリールボロン酸を得ることとができる。例えば、図2の4-ブロモアセトフェノン(化合物7)は、臭素またはヨウ素およびアセチルで置換された任意の適切なアリール化合物で置換されうる。例えば、2-アセチル-5-ブロモチオフェンは、AldrichChemical Co., Milwaukee, WIから市販されている。アリールボロン酸のヒドロカルビル基の長さは1,ω-アルカンチオアルコールの長さに従って変化しうる。
【0049】
実施例に記載される方法に従って調製された本発明の代表的なボロン酸は図4に示される。
【0050】
本発明は、何ら限定を意図しない以下の実施例によりさらに説明される。
【実施例】
【0051】
実施例1 − 4−(14’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸塩化物(6)
化合物(6)の合成を図1に概略的に示す。手順を以下に詳細に記載する。
【0052】
工程1. 4−アセチル−3−フルオロフェニルボロン酸(1)の合成
オーブン乾燥した3リットル容3ツ口丸底フラスコ(窒素導入管、滴下漏斗およびオーバーヘッドスターラーを備える)に50グラム(0.25モル)の臭素化4−シアノ−3−フルオロフェニルを入れた。無水テトラヒドロフラン(200ミリリットル)をフラスコに添加すると、透明な溶液となった。氷浴を用いて溶液を0℃に冷却した。この温度で、125ミリリットルの3.0M CHMgBrエーテル溶液(1.5当量、0.375モル)を、滴下漏斗を用いてゆっくりと反応フラスコに添加した。反応混合物をゆっくりと室温まで昇温させ、48時間攪拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)により出発物質が消費されたことが示された。48時間後、イソプロパノール/ドライアイス浴を用いて反応を−78℃まで冷却した。−78℃では、攪拌を継続しながら、ブチルリチウムの10.0Mヘキサン溶液(2.0当量、0.5モル)50ミリリットルを反応混合物に添加した。さらに400ミリリットルのTHFを添加して確実に反応混合物を均一にし、充分に攪拌した。反応混合物を−78℃で3時間攪拌した。この反応混合物に、滴下漏斗を用いて170ミリリットルのトリメチルボレート(6.0当量、1.5モル)をゆっくりと添加し、温度を−78℃に維持した。攪拌しながら、一晩、反応混合物を室温まで昇温させた。反応の進行をTLCによりモニターした。反応混合物を0℃まで(氷浴を用いて)冷却した後、内容物を5リットル容ビーカーに移した。フラスコを100ミリリットルのメタノールでリンスし、洗浄液を反応混合物と合わせた。反応混合物に500ミリリットルの1N HClをゆっくりと添加した。続いて、濃HClの添加により、混合物のpHを4にした。反応混合物を3時間攪拌した。有機溶媒を回転式エバポレーターにて除去した。濃縮された水性内容物をエーテル(250ミリリットル×6)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で(200ミリリットル×2)で洗浄し、MgSOで乾燥した。濾過後、エーテルを回転式エバポレーターにて除去した。残渣を熱水で再結晶させ、オフホワイト固形物を得た。収量:22グラム(50%)。
【0053】
工程2. 4−(2’−ブロモアセチル)−3−フルオロフェニルボロン酸(2)の合成
オーブン乾燥した500ミリリットル容3ツ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下で、5グラム(27.4ミリモル)の4−アセチル−3−フルオロフェニルボロン酸および25ミリリットルのメタノールを入れた。氷浴を用いて溶液を0℃に冷却した。この溶液に0.2ミリリットル(0.55当量)の氷酢酸を添加した。100ミリリットル容の三角フラスコに、4ミリリットルの低温メタノールにヨウ素元素を溶解したもの1.27ミリリットル(3.95グラム、24ミリモル、0.9当量)を入れた。このヨウ素溶液を、滴下漏斗を用いて上述の溶液に0℃で添加した。Brを添加すると、溶液はゆっくりと淡橙色に変化し、滴下の終了時、最終的に濃橙色になった。約5〜6時間後、反応の進行をNMRによりモニターした。溶液を0℃に冷却した後、反応の進行に応じてさらに10〜20モル%のヨウ素を添加した。全反応時間は約24時間であった。
【0054】
反応の終了後、回転式エバポレーターを用いて溶媒を除去した。残渣を200ミリリットルの酢酸エチルに溶解した。これを脱イオン水(50ミリリットル×3)およびブライン(50ミリリットル×2)で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで1時間乾燥した。溶液を濾過し、回転式エバポレーターを用いて溶媒を除去した。残渣を高温酢酸エチルで再結晶させた。収量=7グラム(97%)。
【0055】
工程3. 4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸(3)の合成
オーブン乾燥した500ミリリットル容3ツ口丸底フラスコに、5グラム(19.15ミリモル)の4−(2’−ブロモアセチル)−3−フルオロフェニルボロン酸(2)および50ミリリットルの無水THFを入れた。溶液にNを少なくとも30分間吹き付けた(flash)。この溶液に3.9グラム(19.15ミリモル、1当量)の11−メルカプトウンデカノールを添加した。N下で攪拌しながら、6.62ミリリットル(38.3ミリモル、2当量)のジイソプロピルエチルアミンをゆっくりと添加した。反応混合物を、窒素雰囲気下、24時間室温で攪拌した。(1N HClでアリコートを洗浄した後)反応の進行をTLCおよびNMRによりモニターした。反応が完了していない場合は、さらに(所望により)11−メルカプトウンデカノールを添加し、さらに24時間反応を進行させた。反応の終了後、溶媒をエバポレートした。残渣を200ミリリットルの酢酸エチルに溶解し、水(50ミリリットル×3)および1N HCl(50ミリリットル×3)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで1時間乾燥した。濾過後、溶媒を回転式エバポレーターにより除去した。残渣を高温酢酸エチルで再結晶させた。収量:5グラム(72%)。
【0056】
工程4. ネオペンチルグリコール保護4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸(4)の合成
オーブン乾燥した500ミリリットル容3ツ口丸底フラスコに、上記のようにして調製した3を5グラム(15ミリモル)入れた。100ミリリットルの無水ジクロロメタンを添加し、分散液を作製した。攪拌しながら、この分散液に1.42グラム(13.65ミリモル、1.05当量)のネオペンチルグリコールを添加した。数分後、透明な溶液を得た。攪拌反応混合物を加熱還流した。冷却器および共沸脱水装置を用いてジクロロメタン−水共沸混合物を除去した。加熱を約3時間継続した。
【0057】
還流の終了時、反応混合物を室温まで冷却し、回転式エバポレーターを用いて溶媒を除去した。無水トルエン(50ミリリットル)を残渣に添加し、回転式エバポレーターを用いてトルエンを除去した。このトルエン処理プロセスをもう1度繰り返した。残渣を5ミリリットルのジクロロメタンに溶解し、この溶液にヘキサンを(攪拌しながら)、曇りが生じるまで(約150ミリリットル)添加した。再結晶化のため、溶液をフリーザー内で維持した。数時間後、生成物が結晶化し、濾過により単離した。収量=5.13グラム(87%)。
【0058】
工程5. ネオペンチルグリコール保護4−(14’−ブロモ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸(5)の合成
反応をN雰囲気下で行なった。
オーブン乾燥した500ミリリットル容3ツ口丸底フラスコに、窒素雰囲気下で、5.13グラム(11.33ミリモル)のネオペンチルグリコール保護4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸(4)および50ミリリットルの無水ジクロロメタンを添加した。この溶液に7.52グラム(22.67ミリモル、2当量)の四臭化炭素を添加した。得られた溶液を、氷浴を用いて0℃で攪拌した。10ミリリットルの無水ジクロロメタンに5.95グラム(22.67ミリモル、2当量)のトリフェニルホスフィンを溶解した溶液を、滴下漏斗を用いてゆっくりと反応混合物に添加した。反応混合物を0℃で攪拌し、室温までゆっくりと昇温させた。全反応時間は約24時間であった。反応の終了後、20ミリリットルのメタノールを反応混合物に添加した。1時間攪拌後、回転式エバポレーターにより溶媒を除去した。残渣を200ミリリットルのジエチルエーテルで処理し、30分間攪拌した。混合物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、上記のようにしてさらにエーテル処理し、溶媒を除去した。溶媒系としてヘキサン/酢酸エチル(98/2)を用い、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーに供した。溶媒の除去後、生成物をオフホワイト固体として単離した。収量=4.3グラム(74%)。
【0059】
工程6. 4−(14’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)−3−フルオロフェニルボロン酸(6)の合成
100ミリリットル容丸底フラスコに、4.3グラム(8.3ミリモル)のボロン酸誘導体(5)および40ミリリットルのエタノールを添加した。この溶液に40ミリリットルのトリメチルアミン水溶液(40%、アルドリッチ)を添加した。反応混合物を70℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、回転式エバポレーターによりエタノールを除去した。残留した水溶液を0℃まで冷却し、180ミリリットルの1N HClをゆっくりと攪拌溶液に添加した。沈殿が生じた場合、透明な溶液が形成されるまで、いくらかのメタノールを添加した。5時間攪拌した後、溶液(混濁)をクロロホルム(3×200ミリリットル)で抽出した。有機層を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥した。クロロホルムをエバポレートし、残渣をメタノール(20ミリリットル)に溶解した。塩化ナトリウム溶液(10% w/w、200ミリリットル)をメタノール溶液に添加し、1時間攪拌した。この時点で、回転式エバポレーターを用いて有機溶媒を除去し、クロロホルム(3×200ミリリットル)で水溶液から化合物を抽出した。有機層を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、回転式エバポレーターを用いて溶媒を除去し、残渣を600ミリリットルエーテルに添加し、混合物を3時間フリーザー内で維持した。溶媒をデカントして生成物を単離した。収量=2グラム。
【0060】
実施例2 − 2,5−ジフルオロ−4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸(11)の合成
化合物(11)の合成を図2に概略的に示す。手順を以下に詳細に記載する。
【0061】
工程1 − 4−ブロモ−2,5−ジフルオロアセトフェノン(7)の合成
窒素で覆い、濃縮器を備えた乾燥丸底フラスコ内で、無水塩化アルミニウム(5グラム、37.5ミリモル、2.4当量)を、1−ブロモ−2,5−ジフルオロベンゼンと混合した。混合物を60℃まで加熱し、塩化アセチル(1.7ミリリットル、23.3ミリモル、1.5当量)をシリンジで添加した。黄色湿潤固体は、次いで朱色溶液に変わり、これを90℃で1時間加熱した。反応混合物を38グラムの氷の上に注ぎ、HCl(3ミリリットル、37%濃度)を添加し、混合物をエーテルで抽出した。粗製物質を硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートした。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製するか、または蒸留した。生成物(1.2グラム、31%)を黄色油として得た。
【0062】
工程2 − ネオペンチルグリコール保護4−アセチル−2,5−ジフルオロフルオロフェニルボロン酸(8)の合成
ジクロロ[(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセネ)]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(1.7グラム、2.3ミリモル、5モル%)を、4−ブロモ−2,5ジフルオロアセトフェノン(7)(10.5グラム、46.38ミリモル、1当量)、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン(12.57グラム、55.65ミリモル、1.2当量)および酢酸カリウム(13.66グラム、139.13ミリモル、3当量)を無水DMSO(100ミリリットル)に懸濁した液に添加した。懸濁液を窒素下で1時間80℃まで加熱した(J. Org. Chem. 60:7508 (1995))。1時間後、TLCは、出発物質の完全な変換を示し、反応混合物を室温まで冷却し、トルエンで抽出し、水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて粗生成物を精製した(4.2グラム、32%)。
【0063】
工程3 − ネオペンチルグリコール保護4−(2’−ブロモアセチル)−2,5−ジフルオロフェニルボロン酸(9)の合成
ボロネートエステル(8)(4.1グラム、14.93ミリモル、1当量)を塩化メチレン(50ミリリットル)に溶解し、−10℃に冷却した。酢酸(0.82ミリリットル、14.32ミリモル、1当量)の後、臭素(0.7ミリリットル、13.4ミリモル、0.9当量)を添加し、反応物を室温まで昇温させた。2時間攪拌した後、反応混合物を塩化メチレンでさらに希釈し、水で1回ブラインで1回洗浄した。粗生成物を硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートし、さらに精製せずに次の工程で使用した。
【0064】
工程4 − ネオペンチルグリコール保護2,5−ジフルオロ−4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸(10)の合成
粗化合物(9)(14.93ミリモル)を無水メタノール(50ミリリットル)に溶解し、溶液中で窒素ガスを20分間起泡させ、混合物を脱気した。11−メルカプトウンデカノール(3.1グラム、14.93ミリモル、1当量)を反応物に添加し、溶液を窒素下で5分間攪拌した後、無水ジイソプロピルアミン(5.2ミリリットル、29.9ミリモル、2当量)を添加した。反応物を一晩窒素下で攪拌し、反応混合物をエバポレートして乾燥し、酢酸エチル(100ミリリットル)中THF10%混合物を再溶解することにより粗生成物を調製した。次いで、この有機層を200ミリリットルの水で洗浄し、水層を分離し、同じTHF/酢酸エチル混合物の新しい画分(各100ミリリットル)で3回洗浄した。粗製有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートした。フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて粗生成物を精製し、オフホワイト固体を得た(3.5グラム、50%)。
【0065】
工程5 − 2,5−ジフルオロ−4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸(11)の合成
化合物(11)を得るための化合物(10)のネオペンチル基の脱保護を、化合物(10)をメタノールに溶解し、HClを数滴添加することにより行なった。約1時間撹拌した後、粗生成物を回転式エバポレーターにて濃縮し、最終化合物を高温酢酸エチルで再結晶した。
実施例3 − 2,5−ジフルオロ−4−(13’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−1’−ケトトリデシル)フェニル(ネオペンチルグリコラト)ホウ素塩化物(14)の合成
化合物(14)の合成を図3に概略的に示す。手順を以下に詳細に記載する。
【0066】
工程1 − 臭化10−ブロモデシルトリメチルアンモニウムの合成
1,10−ジブロモデカン(20グラム、66.7ミリモル)およびTHF(100ミリリットル)を500mL容3ツ口フラスコに入れた。氷水浴にて溶液を0℃に冷却した。トリメチルアミンガスを約15分間ゆっくりと起泡させることにより、無水トリメチルアミン(3グラム、50.8ミリモル)を混合物に添加した。次いで、反応混合物を室温まで昇温させ、室温で一晩撹拌した。固形物質を濾過し、THF(5×30ミリリットル)で洗浄した。一晩真空乾燥させた後、12.5グラム(34.82ミリモル、使用したアミンの69%)の生成物を白色個体として得た。
【0067】
工程2 − 臭化10−メルカプトデシルトリメチルアンモニウムの合成
50mLのメタノールに加えた臭化10−ブロモデシルトリメチルアンモニウム(10グラム、27.9ミリモル)を250ミリリットル容3ツ口フラスコに入れた。30分間窒素を起泡させることにより混合物を激しく脱気した。チオ酢酸カリウム(3.8グラム、33.5ミリモル、1.2当量)を反応混合物に添加した。混合物を50℃にて12時間窒素下で加熱した。反応混合物を氷水欲で0℃まで冷却し、脱気した水酸化ナトリウム(50%、2.7グラム、33.5ミリモル、1.2当量)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、pHが2になるまで脱気した濃塩酸を滴加した。脱気したメタノール(100ミリリットル)を反応混合物に添加した後、40グラムの硫酸マグネシウムを添加した。硫酸マグネシウムを濾別し、メタノールで洗浄した。メタノール溶液を約20ミリリットルまで濃縮し、エーテル(300ミリリットル)を混合物に添加した。フラスコを密封し、フリーザー内に入れた。生成物を白色固体の結晶として得た。生成物を濾過し、エーテルで洗浄し、真空乾燥した。生成物(7.5グラム、24.0ミリモル、86%)を白色吸湿性(hydroscopic)固体として得た。
【0068】
工程3 − 2,5−ジフルオロ−4−(13’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−1’−ケトトリデシル)フルオロフェニルボロン酸臭化物
4−(2’−ブロモアセチル)−2,5−ジフルオロフェニル(ネオペンチルグリコラト)ホウ素(化合物9)(1ミリモル)を無水メタノール(10ミリリットル)に溶解し、溶液内で窒素ガスを20分間起泡させて混合物を脱気した。臭化10−メルカプトデシルトリメチルアンモニウム(0.19グラム、0.8ミリモル、0.8当量)を反応物に添加し、溶液を窒素下で5分間撹拌した後、無水ジイソプロピルアミン(0.14ミリリットル、1ミリモル、1当量)を添加した。反応物を窒素下で一晩撹拌し、回転式エバポレーターにで濃縮した後、調製用逆相PLCにより精製した。
【0069】
実施例4 − 4−(14’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸塩化物の合成
【0070】
【化5】
Figure 2004535452
【0071】
工程1.4−(2’−ブロモアセチル)フェニルボロン酸の合成
オーブン乾燥した2リットル容3ツ口丸底フラスコに4−アセチル−フェニルボロン酸(50グラム、0.152モル)を入れた。撹拌しながら、175mlのTHFを反応混合物に添加した後、700mlのクロロホルムを添加した。得られた溶液に5mlの氷酢酸を添加した。ヨウ素のクロロホルム溶液(7mlのヨウ素を30mlのクロロホルムに溶解することにより調製)を約5℃でゆっくりと反応混合物に添加した。ヨウ素の添加終了後、反応混合物を室温まで昇温し、室温で16時間撹拌した。溶媒を回転式エバポレーターにより除去し、残渣を1リットルの酢酸エチルに溶解した。得られた溶液を脱イオン水(3×200ml)およびブライン(2×100ml)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで1時間乾燥した。次いで、溶液を濾過し、約3分の1の容積まで濃縮した。得られた溶液をフリーザー内に維持して生成物を結晶化させた。固体を濾過してオフホワイト固体を得た。収量=16グラム。
【0072】
工程2.4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸の合成
500ミリリットル容3ツ口丸底フラスコに、15グラムの4−(2’−ブロモアセチル)フェニルボロン酸および300mlの無水THFを入れた。窒素雰囲気下で撹拌しながら、12.26グラムの11−メルカプトウンデカノール、続いて32.35mlのジイソプロピルエチルアミンを反応混合物に添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で48時間撹拌した。回転式エバポレーションにより溶媒を除去した後、残渣を500mlの酢酸エチルに溶解した。有機相を脱イオン水(2×200ml)、1N HCl(3×200ml)、脱イオン水(200ml)、およびブライン(200ml)で洗浄した。次いで、洗浄した有機層を無水硫酸ナトリウムで15分間乾燥した。溶液を濾過し、約4分の1の容積まで濃縮した。撹拌しながら、持続的に曇りが現れるまで、この溶液にヘキサンをゆっくりと添加した。溶液をフリーザー内に維持し、生成物を結晶化させた。濾過後、残渣を室温で真空乾燥し、17グラムの生成物をオフホワイト固体として得た。
【0073】
工程3.(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステルの合成
オーブン乾燥した500ml容3ツ口丸底フラスコに、5グラムの4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1−ケト)テトラデシルフェニルボロン酸および100mlの無水ジクロロメタンを添加した。攪拌しながら、1グラムのネオペンチルグリコールを添加し、反応混合物を攪拌下に加熱還流した。水を共沸蒸留しながら加熱を3時間継続した。反応混合物を室温まで冷却させ、回転式エバポレーターを用いて溶媒を除去した。無水トルエン(50ml)を残渣に添加し、回転式エバポレーターを用いてトルエンを除去した。このトルエン処理プロセスをもう1度繰り返した。残渣を5ミリリットルのジクロロメタンに溶解し、この溶液にヘキサンを(攪拌しながら)、曇りが生じるまで(約150ミリリットル)添加した。再結晶化のため、溶液をフリーザー内で維持した。生成物を濾過により単離し、乾燥させると、4.8グラムの化合物がオフホワイト固体として得られた。
【0074】
工程4.(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ブロモ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステルの合成
オーブン乾燥した500ml容3ツ口丸底フラスコに、5.13グラムの(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステルおよび50mlの無水ジクロロメタンを添加した。この溶液に7.52グラムの四臭化炭素を添加し、得られた反応混合物を、氷浴を用いて0℃で攪拌した。10mlの無水ジクロロメタンに5.95グラムのトリフェニルホスフィンを溶解した溶液を、滴下漏斗を用いてゆっくりと反応混合物に添加した。反応混合物を0℃で攪拌し、室温までゆっくりと昇温させた。16時間後、20mlのメタノールを反応混合物に添加した。1時間攪拌後、回転式エバポレーターにより溶媒を除去した。残渣を200mlのジエチルエーテルで処理し、30分間攪拌した。混合物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を再度エーテルで処理し、溶媒を除去した。ヘキサン/酢酸エチル(98/2)を用い、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーに供した。溶媒の除去後、生成物をオフホワイト固体として単離した(収量:4.5グラム)。
【0075】
工程5. 4−(14’−トリメチルアンモニウム−3’−チア−1’−ケト−テトラデシル)フェニルボロン酸塩化物の合成
100ml容丸底フラスコに、500mgの(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ブロモ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステルおよび5mlのエタノールを入れた。この溶液に5mlの40%トリメチルアミン水溶液を添加した。反応混合物を70℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を5mlのメタノールおよび20mlの2N HClに溶解した。24時間攪拌後、溶液を酢酸エチル(2×100ml)で抽出してネオペンチルグリコールを除去した。水溶液をクロロホルム(3×50ml)で抽出した。クロロホルム抽出物を合わせ、MgSOで乾燥させた。濾過後、減圧下で溶媒を除去し、残渣を真空乾燥させ、300mgのゴム状固体を得た。
【0076】
実施例5 (ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ジメチルアミノ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステルの合成
【0077】
【化6】
Figure 2004535452
【0078】
オーブン乾燥した250ml容3ツ口丸底フラスコに、2.5グラムの(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ブロモ−3’−チア−1’−ケト)テトラデシルフェニルボロネートエステル(実施例4、工程4に記載のようにして調製)および25mlの無水テトラヒドロフラン(THF)を入れた。この混合物に8mlの2M ジメチルアミンTHF溶液を添加した。室温で48時間攪拌後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を100mlの5%重炭酸ナトリウム水溶液とともに1時間攪拌し、次いで酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を除去し、1.7gの化合物をゴム状固体として得た。
【0079】
実施例6 4−{14’(3’’−クロロトリメチルアンモニウム)ジメチルプロピルアンモニウム−3’−チア−1’−ケトテトラデシル}フェニルボロン酸塩化物の合成
【0080】
【化7】
Figure 2004535452
【0081】
100ml容丸底フラスコに、700mgの(ネオペンチルグリコラト)4−(14’−ジメチルアミノ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロネートエステル(実施例5に記載のようにして調製)、400mgの臭化3−ブロモプロピルトリメチルアンモニウムおよび10mlのエタノールを入れた。この反応混合物を70℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を5mlのメタノールおよび40mlの2N HClに溶解した。24時間攪拌後、溶液を酢酸エチル(2×100ml)で抽出してネオペンチルグリコールを除去した。酸性化水溶液をフリーザー内に維持した。次いで、溶媒を除去して真空乾燥することにより、沈殿した固体を単離し、400mgの低融点固体を得た。
【0082】
実施例7 4−(14’−スルファト−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸ナトリウム塩の合成
【0083】
【化8】
Figure 2004535452
【0084】
100ml容丸底フラスコに、3グラムの4−(14’−ヒドロキシ−3’−チア−1’−ケトテトラデシル)フェニルボロン酸(実施例4、工程2に記載のようにして調製)および25mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れた。この溶液に1.6グラムの三酸化硫黄:DMF複合体を添加し、得られた反応混合物を室温で24時間攪拌した。この反応混合物に、2グラムのNaOHを水:メタノール混合物(1:1)に溶解した溶液100mlを添加し、1時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を100mlのメタノールで処理した。1時間攪拌した後、反応混合物を濾過した。濾液を回転式エバポレーターに供して乾燥させ、1.5グラムのオフホワイト固体を得た。
【0085】
実施例8 4−(11’−ヒドロキシウンデシル)カルボキシフェニルホウ酸の調製
【0086】
【化9】
Figure 2004535452
【0087】
4−カルボキシフェニルボロン酸(1.0グラム)、炭酸水素カリウム(2.01g)、11−ブロモ−1−ウンデカノール、およびN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)の混合物を窒素雰囲気下、60℃で18時間加熱した。加熱時間後、混合物を室温まで冷却させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を回転式エバポレーターにて濃縮した。濃縮した濾液を酢酸エチル(500mL)で希釈し、この酢酸エチルを飽和重炭酸ナトリウム水溶液(3×300mL)、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で逐次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチル抽出物を回転式エバポレーターにて濃縮し、減圧下で乾燥させ、2.2グラムの所望の生成物を淡黄色粘性油(放置すると白色粉末に固化)を得た。
【0088】
以下の化合物を同様の手順を用いて合成した。
【0089】
4−カルボキシフェニルボロン酸およびヨードオクタデカンから
【0090】
【化10】
Figure 2004535452
【0091】
4−カルボキシフェニルボロン酸およびドコシルメタンスルホネートから
【0092】
【化11】
Figure 2004535452
【0093】
ブロモオクタデカンおよび(3−カルボキシ−5−ニトロフェニル)ボロン酸から
【0094】
【化12】
Figure 2004535452
【0095】
1−ブロモデカンおよび(3−カルボキシフェニル)ボロン酸から
【0096】
【化13】
Figure 2004535452
【0097】
4−カルボキシフェニルボロン酸および臭化(3−クロロプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムから
【0098】
【化14】
Figure 2004535452
【0099】
および
4−カルボキシフェニルボロン酸およびペンテチレングリコールモノトシレートから
【0100】
【化15】
Figure 2004535452
【0101】
実施例9 [4−(N,N−ジオクタデシルカルバモイル)フェニル]ホウ酸の合成
工程1. 2−(4−カルボキシフェニル)−1,3−ジオキサ−2−ボリナンの合成
【0102】
【化16】
Figure 2004535452
【0103】
4−カルボキシフェニルボロン酸(5.0グラム)および1,3−プロパンジオール(2.5グラム)を含むトルエン(300mL)の混合物を共沸脱水装置で6時間還流した。加熱時間後、反応溶液を回転式エバポレーターにて濃縮し、減圧下で乾燥させ、6.39グラムの所望の生成物を白色固体として得た。
【0104】
工程2. 2−(4−カルボニルクロリド)−1,3−ジオキサ−2−ボリナンの合成
上記のプロパンジオール保護4−カルボキシフェニルボロン酸(1.0グラム)のクロロホルム(5mL)溶液に、塩化チオニル(3.0mL)およびジメチルホルムアミド(100マイクロリットル)を添加した。溶液を2時間加熱還流した。加熱時間後、混合物を室温まで冷却させ、減圧下で回転式エバポレーターにて濃縮した。残渣にクロロホルム(8mL)を添加し、得られた溶液を回転式エバポレーターにて濃縮した。クロロホルム(8mL)の添加および溶液の濃縮をもう2回繰り返した。粗製物質を真空下で乾燥させ、1.09グラムの所望の生成物をオフホワイト固体として得た。
【0105】
工程3. [4−(N,N−ジオクタデシルカルバモイル)フェニル]ボロン酸の合成
2−(4−カルボニルクロリド)−1,3−ジオキサ−2−ボリナン(0.8グラム)のクロロホルム(30mL)溶液に、窒素下で、ジオクタデシルアミン(1.93グラム)、トリエチルアミン(1.0mL)およびクロロホルム(10mL)を添加した。反応混合物を一晩攪拌し、その後、クロロホルム(200mL)で希釈した。クロロホルム溶液を分離漏斗内で、以下の水溶液:10%HCl(3×100mL)、飽和重炭酸ナトリウム(3×100mL)および飽和塩化ナトリウム(100mL)で逐次洗浄した。クロロホルム抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での回転式エバポレーターにおける濃縮の後、2.41グラムの粗製物質を単離した。溶離液として酢酸エチルおよびヘキサンの混合物を用い、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより所望の生成物を精製した。
【0106】
実施例10 4−(13’−カルボキシ−3’−チア−1’−ケトトリデシル)フェニルボロン酸の合成
【0107】
【化17】
Figure 2004535452
【0108】
100mL容3ツ口フラスコに、4−(2’−ブロモアセチル)フェニルボロン酸(0.95g、3.91mmol)および20mL THFを入れた。反応混合物中で窒素を20分間起泡させることにより混合物を脱気した。窒素下で攪拌しながら11−メルカプトウンデカン酸(0.9g、4.1mmol)を反応物に添加した。次いで、ジイソプロピルエチルアミン(1.52g、2.05mL、11.8mmol)をシリンジにより5分かけて添加した。反応混合物を室温で窒素下にて72時間攪拌した。溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間に分配した。有機抽出物を1N 塩酸(3×100mL)、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濾過した。次いで濾液を真空下で濃縮した。残渣を約25mLの高温酢酸エチルに溶解した。混合物を室温まで冷却し、フリーザー内に入れた。生成物が溶液から結晶化した。白色の結晶性物質を濾過し、低温酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥した。0.93g(2.45mmol)の純生成物を得た。収率:62.5%。
【0109】
実施例11 − 本発明のフェニルボロン酸はインビトロでリパーゼ活性を阻害する
膵臓リパーゼ活性のインビトロアッセイを用いてリパーゼ阻害性化合物の有効性を測定した。ブタ膵臓リパーゼ(23単位/ミリリットル)を、10mM CaCl、109mM NaClおよび8mM タウロコレート酸ナトリウムを含有する300mM BESバッファー(pH7.0)中の72mM トリグリセリド(オリーブ油/アラビアゴムエマルジョンとして)とともに37℃で4時間インキュベートした。HClでの酸性化により反応を停止し、脂質を Folchら, J. Biol. Chem. 226:497 (1957) に開示のようにして抽出した後、HPLCにより解析した。クロロホルム層のアリコートをエバポレートし、ヘキサン中で再構築し、YMCPVA Sil 3 x 50 ミリリットルカラムを用い、Sedex 55 Evaporative Light Scattering 検出器を備えたWatersAlliance 2690 HPLC にて試料を解析した。移動層は、0.5ミリリットル/分の流速での直線勾配で移動させるヘキサンおよびメチルt−ブチルエーテルから構成された。トリグリセリド、ジグリセリド、および脂肪酸の定量のために外部標準を使用し、脂質溶解割合を測定した。リパーゼインヒビター有効性の評価のため、化合物をDMSOまたは別の適切な溶媒に溶解し、インキュベーション前にアッセイ混合物に直接添加した。対照インキュベーションに対する阻害を測定し、阻害%対インヒビター濃度のプロットからIC50値を計算した。IC50値を表に示す。表から分かるように、テストしたポリマーはリパーゼの有効なインヒビターである。
【0110】
実施例12 − 本発明のフェニルボロン酸はインビボで脂質溶解を阻害する
リパーゼ阻害による脂肪吸収の阻害におけるインビボ有効性を測定するため、ラットにおいて化合物を評価した。ラットをワイヤーボトムケージ内で約1週間施設に馴化させ、標準飼料食餌および水を随意に提供した。次いでラットを無作為に4匹の群に割り当てた。18時間の絶食後、それらに(午前7〜8時)に4ミリリットルのアラビアゴムで乳化したオリーブ油を薬物とともに、またはなしで強制的に与えた。試験化合物をDMSOまたは脱イオン水に溶解した。投与直前にオリーブ油エマルジョン中で薬物溶液を充分混合した。8時間後、ラットをCOで安楽死させ、腸を取り出した。小腸の下半分および盲嚢から腸内容物を回収した。すべての試料の最終凍結まで凍結温度を維持するために(ドライアイス/アルコール浴)内で予め重量測定した別の15ミリリットルのコニカルスクリューキャップチューブ内に内容物を配置した。試料を凍結乾燥するまで−80℃で保存した。
【0111】
試料を凍結乾燥し、粉砕し、トリグリセリドおよび脂肪酸について解析した。
【0112】
各試料の20ミリグラムアリコートを計量し、15ミリリットル容コニカルチューブに移した。3ミリリットルのヘキサンを各チューブに添加し、これに蓋をし、高速で15秒間ボルテックスした。3ミリリットルの1N HClを添加し、手首の運動により1時間振とうした。試料を次いで、3500rpmで5分間遠心し、ヘキサ層を回収した。ヘキサン層のアリコートをヘキサンで希釈し、トリグリセリド、ジグリセリドおよび脂肪酸について、上述のようにしてHPCLで解析した。
【0113】
データを以下の通り示す。抽出された腸内容物のミリグラムおよび回収されたミリグラムの合成数を記録した。HPLC解析から得られたミリグラム/ミリリットル値を入力した。個々の脂質成分を計算し、回収された合計ミリグラムとして示した。投与単位を、各ラットに投与したオリーブ油1g当たりの薬物のミリグラムとして示す。アッセイにおいて回収可能なトリグリセリドの得られ得る最大の半分での投与量値を外挿することによりED50を測定した。結果を表に示す。表からわかるように、ポリマーは、インビボ脂質溶解の阻害において有効である。
【0114】
【表1】
Figure 2004535452
【0115】
本発明は、その好ましい態様を参照して、詳細に示され、そして記載されているが、形態および詳細における種々の変化が、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱せずに、その中でなされ得ることは、当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】図1は、4-(14'-トリメチルアンモニウム-3'-チア-1'-ケトテトラデシル)-3-フルオロフェニルボロン酸クロリド(6)の合成を示す模式図である。
【図2】図2は、4-(14'-ヒドロキシ-3'-チア-1'-ケトテトラデシル)-2,5-ジフルオロフェニルボロン酸(11)
【図3】図3は、(ネオペンチルグリコラト)4-(14'-トリメチルアンモニウム-3'-チア-1'-ケトトリデシル)-2,5-ジフルオロフェニルボロネートエステルクロライド(14)の合成を示す模式図である。
【図4】図4A-4Fは、本発明のボロン酸を表す構造式の編集である。図4中のRはC12直鎖アルキル基である。

Claims (57)

  1. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、ZおよびZ'は独立して-O-、-NH-または-S-であり;
    Arは置換または非置換のアリール基であり;
    Xは電子吸引基であり;
    Rは、任意に1つ以上のアミン、アンモニウム、エーテル、チオエーテルまたはフェニレン結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、
    Yは、Rの末端位に共有結合した-H、アミン、-[NH-(CH2)q]r-NH2、ハロゲン、-CF3、チオール、アンモニウム、アルコール、-COOH、-SO3H、-OSO3Hまたはホスホニウム基であり、ただし、Yが-Hであり、Rが直鎖ヒドロカルビル基である場合、Rは1〜30炭素原子を有し、ただし、-[NH-(CH2)q]r-NH2の各-NHが任意にN-アルキル化またはN,N-ジアルキル化されており、-[NH-(CH2)q]r-NH2の-NH2が任意にN-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化されている;
    qは2〜約10の整数であり;
    rは1〜約5の整数であり;
    R1およびR1'は、独立して-H、脂肪族基、置換脂肪族基、アリール基または置換アリール基または一緒になって、任意にアミン結合基[-N+(R1a)-]を含むC2〜C5の置換または非置換のアルキレン基であり;
    R1aは-H、アルキル、置換アルキル、フェニルまたは置換フェニルである、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩。
  2. ZおよびZ'が両方とも-O-である請求項1記載の化合物。
  3. Arが置換または非置換のフェニル基である請求項2記載の化合物。
  4. R1およびR1'が両方とも-Hである請求項3記載の化合物。
  5. Xが-CZ2-、-CHZ-、-COO-、-CONR1b-、-CO-、-S(O)-、-S(O)2O-または-SO2-であり;R1bが-H、アルキルまたは置換アルキルであり;Zがハロゲンであり、-X-R-YがB(OH)2に対してパラである請求項4記載の化合物。
  6. Xが-CZ2-、-CHZ-、-COO-、-CONR1b-、-CO-または-SO2-である請求項5記載の化合物。
  7. Xが-CO-であり、Rが、1つ以上のアミンまたはアンモニウム結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yが-H、アミンまたはアンモニウム基である請求項6記載の化合物。
  8. Rが、1つのアンモニウム結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;Yが-Hであり;フェニル環Aが1つ以上の基R2で置換されており、各R2が、電子吸引基であり、独立して選ばれるものである請求項7記載の化合物。
  9. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    フェニル環Aは置換されているか、または置換されていない;
    Rは、任意に1つ以上のエーテル、チオエーテル、フェニレン、アミン、またはアンモニウム結合基を含む、置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、YはRの末端位に共有結合したアミンまたはアンモニウム基である、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩。
  10. Rが、-CH2-O[-(CH2)pO]m-(CH2)p-または-CH2-S[-(CH2)pO]m-(CH2)p-であり;pが2または3であり;mは1〜8の整数である請求項9記載の化合物。
  11. Rが任意に1つ以上のエーテルまたはチオエーテル結合基を含む直鎖ヒドロカルビル基である請求項9記載の化合物。
  12. フェニル環Aが1つ以上の基R2であり、各R2が、電子吸引基であり、独立して選ばれる請求項11記載の化合物。
  13. Rが、任意に1つのエーテルまたは1つのチオエーテル結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yがトリアルキルアンモニウム基である請求項12記載の化合物。
  14. フェニル環Aが1つまたは2つの基R2で置換されており、各R2が-Fである請求項12記載の化合物。
  15. 以下:
    Figure 2004535452
    式中、Yはトリアルキルアンモニウム基であり;nが約6〜約30の整数であり;フェニル環Aは1つまたは2つの基R2で置換されており、各R2は電子吸引基であり、独立して選ばれる、
    から選ばれる構造式により表される化合物およびその薬学的に許容されうる塩。
  16. Yがトリメチルアンモニウム基であり、フェニル環Aは2つまでのフッ素基で置換される請求項15記載の化合物。
  17. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は-Hまたは-Fである、
    により表される請求項16記載の化合物。
  18. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は-Hまたは-Fであり;nは約6〜約15の整数であり;Yはトリメチルアンモニウム基である、
    により表される化合物およびその薬学的に許容されうる塩。
  19. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、ZおよびZ'は、独立して、-O-、-NH-または-S-であり;
    Arは、置換または非置換のアリール基であり;
    Xは電子吸引基であり;
    Rは、任意に1つ以上のアミン、アンモニウム、エーテル、チオエーテルまたはフェニレン結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;
    Yは、Rの末端位に共有結合した-H、アミン、-[NH-(CH2)q]r-NH2、ハロゲン、-CF3、チオール、アンモニウム、アルコール、-COOH、-SO3H、-OSO3Hまたはホスホニウム基であり、ただし、Yが-Hであり、Rが直鎖ヒドロカルビル基である場合、Rは1〜30炭素原子を有し、ただし、-[NH-(CH2)q]r-NH2の各-NHは任意にN-アルキル化またはN,N-ジアルキル化されており、-[NH-(CH2)q]r-NH2の-NH2は任意にN-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化されている;
    qは2〜約10の整数であり;
    rは1〜約5の整数であり;
    R1およびR1'は、独立して、-H、脂肪族基、置換脂肪族基、アリール基または置換アリール基、または一緒になって、任意にアミン結合基[-N+(R1a)-]を含むC2〜C5の置換または非置換のアルキレン基であり;
    R1aは、-H、アルキル、置換アルキル、フェニルまたは置換フェニルである、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を被験体に投与することを含む肥満症について被験体を処置する方法。
  20. Yが-Hであり、Rが直鎖のヒドロカルビル基である場合、Rは4〜30炭素原子を有してなる請求項19記載の方法。
  21. ZおよびZ'が両方とも-O-である請求項20記載の方法。
  22. Arが置換または非置換のフェニル基である請求項21記載の方法。
  23. R1およびR1'が両方とも-Hである請求項22記載の方法。
  24. Xが、-CZ''2-、-CHZ''-、-COO-、-CONR1b-、-CO-、-S(O)-、-S(O)2O-または-SO2-であり;R1bが-H、アルキルまたは置換アルキルであり;Z''がハロゲンであり、-X-R-Yが-B(OH)2に対してパラである請求項23記載の方法。
  25. Xが、-CZ''2-、-CHZ''-、-COO-、-CONR1b-、-CO-または-SO2-である請求項24記載の方法。
  26. Xが-CO-であり、Rが、1つ以上のアミンまたはアンモニウム結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yが-H、アミンまたはアンモニウム基である請求項24記載の方法。
  27. Rが1つのアンモニウム結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;Yが-Hであり;フェニル環Aが1つ以上の基R2で置換されており、各R2は電子吸引基であり、独立して選ばれる請求項26記載の方法。
  28. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、フェニル環Aは置換されているか、または置換されておらず;
    Rは、任意に1つ以上のエーテル、チオエーテル、フェニレン、アミンまたはアンモニウム結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;YはRの末端位に共有結合したアミンまたはアンモニウム基である、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を被験体に投与することを含む、胃腸管における脂肪の取り込みを阻害する処置を必要する被験体の胃腸管において脂肪の取り込みを阻害する方法。
  29. 被験体が肥満症について治療される請求項28記載の方法。
  30. Rが、-CH2-O[-(CH2)pO]m-(CH2)pまたは-CH2-S[-(CH2)pO]m-(CH2)p-であり;pが2または3であり;mが1〜8の整数である請求項29記載の方法。
  31. Rが、任意に1つ以上のエーテルまたはチオエーテル結合基を含む直鎖ヒドロカルビル基である請求項30記載の方法。
  32. フェニル環Aが1つ以上の基R2で任意に置換されており、各R2が、電子吸引基であり、独立して選ばれる請求項31記載の方法。
  33. Rが、任意に1つのエーテルまたは1つのチオエーテル結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yがトリアルキルアンモニウム基である請求項32記載の方法。
  34. フェニル環Aが1つまたは2つの基R2で置換されており、各R2が-Fである請求項28記載の方法。
  35. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、Yはトリアルキルアンモニウム基であり;nは約6〜約30の整数であり;フェニル環Aは、1つまたは2つの基R2で置換されており、各R2は、電子吸引基であり、独立して選ばれる、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を被験体に投与することを含む肥満症について被験体を処置する方法。
  36. Yがトリメチルアンモニウム基であり、フェニル環Aが2つまでのフッ素基で置換されている請求項35記載の方法。
  37. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は-Hまたは-Fである、
    により表される請求項36記載の方法。
  38. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は-Hまたは-Fであり;nは約6〜約15の整数であり;Yがトリメチルアンモニウム基である、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を被験体に投与することを含む肥満症について被験体を処置する方法。
  39. 薬学的に許容されうる担体または希釈剤および以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、ZおよびZ'は独立して-O-、-NH-または-S-であり;
    Arは置換または非置換のアリール基であり;
    Xは電子吸引基であり;
    Rは、任意に1つ以上のアミン、アンモニウム、エーテル、チオエーテルまたはフェニレン結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、
    Yは、Rの末端位に共有結合した-H、アミン、ハロゲン、-[NH-(CH2)q]r-NH2、-CF3、チオール、アンモニウム、アルコール、-COOH、-SO3H、-OSO3Hまたはホスホニウム基であり、ただし、Yが-Hであり、Rが直鎖ヒドロカルビル基である場合、Rは1〜30炭素原子を有し、ただし、-[NH-(CH2)q]r-NH2の各-NHが任意にN-アルキル化またはN,N-ジアルキル化されており、-[NH-(CH2)q]r-NH2の-NH2が任意にN-アルキル化、N,N-ジアルキル化またはN,N,N-トリアルキル化されており、
    qは2〜約10の整数であり;
    rは1〜約5の整数であり;
    R1およびR1'は独立して、-H、脂肪族基、置換脂肪族基、アリール基もしくは置換アリール基、または一緒になって任意にアミン結合基[-N+(R1a)-]を含むC2〜C5の置換または非置換のアルキレン基であり;
    R1aは-H、アルキル、置換アルキル、フェニルまたは置換フェニルである、
    により表される化合物およびその薬学的に許容されうる塩を含有してなる医薬組成物。
  40. Yが-Hであり、Rが直鎖のヒドロカルビル基である場合、Rは4〜30炭素原子を有してなる請求項39記載の医薬組成物。
  41. ZおよびZ'が両方とも-O-である請求項40記載の医薬組成物。
  42. Arが置換または非置換のフェニル基である請求項41記載の医薬組成物。
  43. ZおよびZ'が両方とも-Hである請求項42記載の医薬組成物。
  44. Xが-CZ2-、-CHZ-、-COO-、-CONR1b-、-CO-、-S(O)-、-S(O)2O-または-SO2-であり;R1bが-H、アルキルまたは置換アルキルであり;Zがハロゲンであり、-X-R-YがB(OH)2に対してパラである請求項43記載の医薬組成物。
  45. Xが-CZ2-、-CHZ-、-COO-、-CONR1b-、-CO-または-SO2-である請求項44記載の医薬組成物。
  46. Xが-CO-であり、Rが、1つ以上のアミンまたはアンモニウム結合基を含む置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yが-H、アミンまたはアンモニウム基である請求項41記載の医薬組成物。
  47. Rが、1つのアンモニウム結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;Yが-Hであり;フェニル環Aが1つ以上の基R2で置換されており、各R2が、電子吸引基であり、独立して選ばれるものである請求項46記載の化合物。
  48. 薬学的に許容されうる担体または希釈剤および以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、フェニル環Aは置換されているか、または置換されていない;
    Rは、任意に1つ以上のエーテル、チオエーテル、フェニレン、アミン、またはアンモニウム結合基を含む、置換または非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり;YはRの末端位に共有結合したアミンまたはアンモニウムである、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩を含有してなる医薬組成物。
  49. Rが、-CH2-O[-(CH2)pO]m-(CH2)p-または-CH2-S[-(CH2)pO]m-(CH2)p-であり;pが2または3であり;mが1〜8の整数である請求項48記載の医薬組成物。
  50. Rが、任意に1つ以上のエーテルまたはチオエーテル結合基を含む直鎖ヒドロカルビル基である請求項48記載の医薬組成物。
  51. フェニル環Aが任意に1つ以上の基R2で置換され、各R2が、電子吸引基であり、独立して選ばれる請求項50記載の医薬組成物。
  52. Rが、任意に1つのエーテルまたは1つのチオエーテル結合基を含む非置換の直鎖ヒドロカルビル基であり、Yがトリアルキルアンモニウム基である請求項51記載の医薬組成物。
  53. フェニル環Aが1つまたは2つのR2で置換されており、各R2が-Fである請求項52記載の医薬組成物。
  54. 薬学的に許容されうる担体または希釈剤および以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、Yはトリアルキルアンモニウム基であり;nは約6〜約30の整数であり;フェニル環Aは1つまたは2つの基R2で置換されており、各R2は、電子吸引基であり、独立して選ばれる、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩を含有してなる医薬組成物。
  55. Yがトリメチルアンモニウム基であり、フェニル環Aが2つまでのフッ素基で置換されている請求項54記載の医薬組成物。
  56. 以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は-Hまたは-Fである、
    により表される請求項55記載の医薬組成物。
  57. 薬学的に許容されうる担体または希釈剤および以下の構造式:
    Figure 2004535452
    式中、R3は、-Hまたは-Fであり;nは約6〜約15の整数であり;Yはトリメチルアンモニウム基である、
    により表される化合物またはその薬学的に許容されうる塩を含有してなる医薬組成物。
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