JP2002506050A - 血清中で高い緩和性を有するマンガンキレート - Google Patents
血清中で高い緩和性を有するマンガンキレートInfo
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Abstract
Description
官又は組織における異常を検出するために医療臨床で用いられる診断手法として
知られる診断技術の分野に関する(Rocklage S.M., Watson A.D. and Carvin M.
J., Magnetic Resonance Imaging, Chap. 14, Vol.1, Second Ed., 1992; Stark
D.D. and Bradley W.G. Eds.参照)。特に、本発明は、エチレンジアミノテト ラ酢酸誘導体のマンガンキレート錯体、生理学的に適応しうるそれらの塩、及び
それらの化合物のM.R.I造影剤としての使用に関する。
めに1978年から、関心が持たれている。Magnetic Resonance in Medicine 1
988, 8, 293-313において、ウサギ組織中でのプロトンの縦緩和時間が、MnC l2及びMn−PDA(1,3−プロピレンジアミノ−N,N′,N″,N′″ −テトラアセタート)の静脈投与後に研究された。ポリフィリン及びその誘導体
とのマンガン錯体(例えば、Mn(III)−メソ−テトラ−(4−スルホナトフ ェニル)ポルフィリン、Mn−TPPS4)は、腫瘍特異的造影剤として提案さ れた(Investigative Radiology, 30(10), 611-620)。
mes))(それは肝臓及び心臓の充満画像化のために潜在的に有用である)の膜 へ結合した、Mn−EDTA親油性誘導体(例えば、マンガン−EDTA−ビス
(ヒドロキシプロピルデシルアミン)、Mn−EDTA−DDP)からなるM.
R.I.造影剤が、研究された(Journal of Liposome Research 1994, 4(2), 8
11-834))。同じ化合物は、国際特許出願 WO 92/21017及びUS 5,312,617の目的
であり、それらはEDTAビス−アミド(ここで、アミド窒素は、長鎖アルキル
残基(C7−C30)で置換されている)からなるマンガンキレート(II)に基づ くM.R.I.造影剤を開示している。これらのキレートは、それ自体、又は更
に好適には脂質若しくはリポソームとの組合せで、肝臓の画像化及び血液に集ま
る剤として特に有用であると知られている。
8及び5,246,696に記載されている。リガンドがアルキレンジアミノテトラ酢酸(
アルキレン鎖は、O、S、CHOH、CHSHから選択される1個以上の置換基
により中断されている)である、該錯体は、肝臓、腎臓、すい臓及び胃腸経路の
画像化のために特に有用であると記載されている。
N,N′−1,2−エタンジイルビス〔N−〔〔3−ヒドロキシ−2−メチル−
5−〔(ホスホノオキシ)メチル〕−4−ピリジニル〕−メチル〕グリシンのマ
ンガンキレート、マンガホディピルトリナトリウム、が、肝臓のM.R.I.で
使用するために、ヨーロッパ及びU.S.A.で上市された。この化合物は、す
い臓の腺ガン及びすい炎のM.R.I.診断に有用であると考えられている(In
vestigative Radiology 1995, 30(10),611-620)。
に存在する必須の数種の元素であり、これは、相当する化合物の耐性のために、
疑いなく有利である。しかしながら、マンガンイオンは、生体内において相当す
るキレートから遊離した場合、毒性を発生することができ、これがマンガンイオ
ンが血管内投与された場合に主として当てはまり、この場合のように腸による吸
着の自然調節が弱まる。それゆえ、遊離金属によるいかなる毒性をも防ぎ、その
除去を改善するために、それが安定な化合物として投与されることが必要である
。
らかの不安定性を示す:最近の生物学的分配研究は、この錯体は解離し、解離し
たマンガンは肝臓、すい臓及び腎臓に蓄積するが、しかるに非解離のキレートは
、糸球体のろ過により取り除かれることを示した。Mn−DPDPのM.R.I
.特性は、したがって、主として錯体により解離されたマンガンイオン(それは
肝臓及びすい臓に蓄積している)に起因する(Investigative Radiology 1994,
29(2),S249-S250)。別の最近の研究は、肝臓のホモジナート中、カルシウム及 びマグネシウムイオンの存在下で、MN−DPDPの解離の証拠を与えた(MRM
1996, 35, 14-19)。
性であり、それは通常、より研究され、開発されたガドリニウム造影剤よりも低
い。
性を有するマンガン造影剤はない。
。EP230893から選択されるある部類の化合物類、さらに詳細には、ある
部類のMn(II)キレート類は、実は、多少の予期しない特性を有しており、そ
れがそれらをこの分野での使用において価値あるものとしている。
キレート錯体に関する。
(CH2)n−R3基であり、ここで、R3はアリール残基であり、mは1〜5の整
数であり、nは1〜4の整数である、 ただし、R1及びR2は同時に水素ではない)の化合物のMn(II)キレート、 ならびにMn(II)とのそのキレートの光学活性体、および第一、第二、第三
アミン又は塩基性アミノ酸から選択される、生理学的に適合し得る有機塩基、又
はカチオンがナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム又はそれらの混
合物である無機塩基とのそれらの塩に関する。
、又はその混合物から選択される、アルカリ又はアルカリ土類金属イオン; −第一、第二及び第三アミン、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、
モルホリン、グルカミン、N−メチルグルカミン、N,N−ジメチルグルカミン
から選択される生理学的に適合し得る有機塩基のカチオン; −リシン、アルギニン又はオルニチンのようなアミノ酸のカチオンである。
換されており、ここで、R5はハロゲン、−OH、−NH2、−COOH、−CO
NH2、−SO3H、−SO3NH2、又はC1〜C4アルキル鎖である)のそれらで
あり; 及び式(III)
使用のための医薬組成物の調製、ならびにそれらの製造のための使用にも関する
。
に、又はそれらを特異的な身体部位に運ぶ構造体に組み込まれるように便利に用
いることができる。
えば安定剤、抗酸化剤、浸透剤、及びpH調整剤、緩衝剤等と共に製剤することが
できる。
うる無菌水性溶液又は懸濁液に製剤される。
こともできる。胃腸への使用又は体腔中への注入のためには、これらの薬剤は、
例えば粘性の調節のための好ましい添加物を含んだ溶液又は懸濁液として調製す
ることができる。
合により胃の酸性pHからの更なる防御を獲得するために被覆された組成物として
も調製することができ、それにより、通常は胃液特有のpH値で起こる、キレート
化した金属イオンの遊離を阻害している。
て添加することができる。
用のためのエアロゾルとして調製することができる。
は、in vitro及びin vivoの両方における良好な耐性及び良好な安定性、及び驚 くべき高さのr1、及び特にr2緩和性を、ヒト血清中で示している。関連するデ
ータを表1、2及び3にまとめた。これらの特徴は、本発明の化合物を、一般的
使用におけるM.R.I.造影剤として特に興味深いものにしている。
しており、該キレートは、キレートした金属の有意な減衰をすることなくこれら
の器官に達しており、すなわち、それらの安定性という特徴を立証している。こ
れは、本発明の更なる側面である。
よび胆管の造影に有用であると考えられているのとは反対に、本発明のキレート
は、ヒト血清中におけるその驚くべき緩和性値のおかげで、心臓循環系の映像化
に特異的な組成物中の該化合物を用いて得られる映像を有利に改善することがで
きる。これは、本発明の更なる側面である。
(transversal relaxivity values)(r2)で特徴づけられる。この特徴は、主と
して緩和時間T1での化合物の効果に焦点を当てた、EP230893の一般的 教示に比べて、それらを独特なものとしている。これは、器官又は組織の映像の
記録(ここで、該映像はT1/T2数列又はT2重み数列で得られる)における、 M.R.I診断的映像化での使用のために、それらを最も適したものとしており
、これは本発明の更なる側面である。
、又は適用される磁場の強度をヘルツで測定した場合には20MHz未満の磁場、 でのM.R.I.診断的画像化のための薬学的組成物の調製にも好ましいことが
証明されている(An introduction to Magnetic Resonance in Medicine, Ed. P
eter A. Rinck)。本発明の化合物は、そのような低磁場においてさえ示される それらの優れた緩和性のおかげで、、好都合には、Artroscan(磁気共鳴を使用 した関節造影)、開放装置、ヒト身体の単一領域(例えば、肩)の診断を意図し
ている装置、及び低価格、操作容易及び広く普及した一般装置で用いることがで
きる。
ト血清中での緩和性のかなりの増大は、造影剤の低用量を必要とする診断組成物
におけるそれらの使用を許す。これは以下: a)減量した造影映像化溶液の投与; b)更に希釈した造影映像化化合物(低用量化合物)の投与 によって達成することができる。
善を保証している。
mmol/mL、好適には0.01〜0.5mmol/mLの範囲の造影剤の濃度で、特に低用
量組成物のために0.25mmol/mL未満の濃度で処方することができる。
範囲の用量で、特に低用量で投与するとき、5〜50μmol/kgの範囲で投与する
ことができる。
EP230893に既に記載されたものに加えて、いくつかの一般スキームが以
下に報告されている。
した。
a++又はそれらの混合物、メグルミン(meglumine)など)、 z=Bの電荷の数、 pは、p・z=mであるような整数である)
中、NaNO2の存在下に、−5〜+5℃の範囲であることができる温度で、適 切なハライド(例えば、KBr)と反応させる。得られたα−ハロ酸を、工程(
b1)で、20〜40℃の温度で水性溶液中1,2−ジアミノエタンと反応させ
る。得られた中間体(3A)を、工程(c1)で、塩基性媒体中、pH10で、
約60℃でα−ハロ酢酸(例えば、ブロモ酢酸)と反応させ、遊離のリガンド(
4A)を得る。後者を、工程(d1)で、中和に必要な塩基量の存在下に、塩と
して(例えば、塩化物、炭酸塩)化学量論量のマンガンと反応させる;反応は、
好適には水中又は適切な水−アルコール混合物中、25〜40℃で実施し、それ
により所望のキレート錯体(5A)を得る。
ーム2に要約した方法が行われる:
a++又はそれらの混合物、メグルミン(meglumine)など)、 z=Bの電荷の数、 pは、p・z=mであるような整数である)
ン、例えば1,2−ジブロモエタン(2B)と、適切な溶媒中(例えば、水/エ
タノール、水/メタノール混合物)、適切な緩衝液(好適には2Mホウ酸塩緩衝 液)でpHを約9に保持し、60〜90℃の範囲であることができる温度で、反
応させる。別の方法(工程a′2)として、α−ハロ酸(1B′)を、1,2−
ジアミノエタン(2B′)と、20〜60℃で水性溶液中で反応させることがで
きる。得られた中間体(3B)を、工程(b2)で、α−ハロ酢酸(例えば、ブ
ロモ酢酸)と、塩基性のpH(約10)及び40〜70℃の温度で反応させ、遊
離のリガンド(4B)を得る。これを、工程(c2)で、既にスキーム1で記載
した一般方法により、塩として化学量論量のマンガンと反応させ、所望のキレー
ト錯体(5B)を得る。
ム3に示されたように、異なる化学量論量を用いて、非対称リガンドを製造する
ことができる:
a++又はそれらの混合物、メグルミン(meglumine)など)、 z=Bの電荷の数、 pは、p・z=mであるような整数である)
Bに示される:
ヒドロピランでのアルコール部分の保護を含み、中間体(2D)を与える。アル
コール保護基は、例えば、ベンジル又はトリチルであることができる。反応は、
有機溶媒、例えばCH2Cl2、CHCl3、CH2ClCH2Cl中、4−トルエ ンスルホン酸ピリジウム塩又は他の酸触媒の存在下に実施される。中間体(2D
)において、脱離基は、好適にはBrである。
又は合成α−アミノ酸のエステル(例えば、t−ブチルエステル)(1D)は、
中間体(2D)と塩基、例えばジイソプロピルエチルアミンの存在下に、溶媒、
例えばCH3CN、DMF、又はクロル化溶媒中で反応させ、中間体(3D)を 得る。
酢酸)と、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミンの存在下に反応させ、中間
体(4D)を得、次の工程(d4)で、4−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩
又は他の酸触媒と、20〜60℃で反応させ、中間体(5D)を得る。
ニルホスフィンの存在下に反応させ、中間体(6D)を得、これを、工程(d6
)で、適切な溶媒(例えば、CH3CN/リン酸塩緩衝液、pH8)中で、α−ア ミノ酸(7D)のエステル(例えばt−ブチルエステル)と反応させ、中間体(
8D)を得る。これを、次いで、ブロモ酢酸エステル(例えば、t−ブチル−ブ
ロモアセタート)と、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下に反
応させ、テトラエステル(9D)を得る。後者を、工程(d8)で、既知の方法
(例えば保護基がt−ブチルであるとき、CF3COOH又は(CH3)3SiI での加水分解)で脱保護し、遊離のリガンドを得、それを、上述のスキームで既
述した一般方法で、錯体化し、塩化する。
a++又はそれらの混合物、メグルミン(meglumine)など)、 z=Bの電荷の数、 pは、p・z=mであるような整数である)
2−ハロプロピオン酸塩(2E)であり、ここで、2−位のハロゲンは、Cl、
Br、Iから選択され、好ましくはClである。この化合物は、相当する酸(1
E)から、好ましい塩基(例えばCH3OK)で、好ましい溶媒(メタノール等 )中で塩化することにより調製することができる。3−ベンジルオキシ−2−ク
ロロプロピオン酸(場合により置換されている)は、例えば、Chem. Ber. 1958,
91, 538に従って調製することができる。
60℃の水溶液中の1,2−ジアミノエタンと反応させる。続く酸性化により得
られた工程(c5)の中間体(3E)を、塩基性pH(約10)及び20〜60℃
で、2−ハロ酢酸(好ましくは、2−ブロモ酢酸)でカルボキシメチル化する。
続く酸性化により得られた遊離のリガンド(4E)を、続く工程(d5)におい
て、上のスキームにおいて既に記載した一般的方法に従って、塩(例えば塩化物
、炭酸塩)としての化学量論量のマンガンと反応させて、所望のキレート錯体(
5E)を得る。
ーム3及び4の合成ルートがそれに続き、R4基が同一であるときは、好ましい 合成スキームは以下である。
a++又はそれらの混合物、メグルミン(meglumine)など)、 z=Bの電荷の数、 pは、p・z=mであるような整数である)
オキシ−2−ハロプロピオン酸塩(1F)の塩(好ましくはカリウム塩)(ここ
で、2−位のハロゲンは、Cl、Br、Iから選択され、好ましくはClである
)を、有機塩基(好ましくはKOH)の添加による塩基性のpH(好ましくはpH1
2)の水性溶液中で、KClの存在下で50〜80℃、好ましくは65℃で、1
,2−ジアミノエタンと反応させる。続く酸性化により得られた工程(b6)の
中間体(2F)を、塩基性pH(約10)及び40〜70℃で、2−ハロ酢酸(好
ましくは、2−ブロモ酢酸)でカルボキシメチル化する。続く酸性化により得ら
れた遊離のリガンド(3F)を、続く工程において、上のスキームにおいて既に
記載した一般的方法に従って、化学量論量のマンガンと反応させて、所望のキレ
ート錯体を得る(4F)。
載された反応生成物に適用し得るものと比較した、この工程の発明的側面は、工
程(a6)において、KClの存在下において、エチレンジアミンと、相当する
酸に代えて酸のカリウム塩(1E)を反応させていることにある。後者を用いる
ことは、良好な収率で反応生成物を得るためのキーである。更なる側面は、温度
で表され、それはできる限り65℃に近づけられるべきである、すなわち、より
低い温度は反応収率を下げ、65℃より高い温度では、望ましくない副生成物が
含まれる。上述した工程は、本発明の更なる側面である。
。
−〔ビス(カルボキシメチル)−アミノ〕エチル〕−N−(カルボキシメチル)
−O−(フェニルメチル)−D,L−セリンのマンガン錯体(1:2)
ロクロリド H2O(3L)中の3−ベンジルオキシ−2−クロロプロピオン酸カリウム塩 (C.A.S.138666−92−9、Inorg. Chem. 1992, 31(6), 1100-3に
従って調製した)(505g;2mol)を、エチレンジアミン(市販品)(156
0g;26mol)に、温度を50℃未満に維持しながら、滴下した。添加の終わり
に、反応液を18時間50℃に熱した。過剰のエチレンジアミンを蒸発(60℃
;2kPa)させた後、残査をH2O(2L)に溶解し、37%塩酸で酸性化した
。沈殿をろ過し、粗製物をH2O(2L;還流下、不溶物をろ過した)から結晶化
した。ろ過及び乾燥(P2O5、50℃、2kPa)後、所望の化合物(350g; 1.27mol)を得た。収率64%。
ボキシメチル)−O−(フェニルメチル)−D,L−セリン
ロモ酢酸(市販品)(666g;4.8mol)を、温度を50℃未満に保ちながら
10NNaOHに加えた。添加は、pHを10に調整するまで続けた。混合物を、 2時間50℃に加熱し、次にpH−スタットで常にpH10に保ちながら、20〜2
5℃に18時間放置した。溶液を37%HClで酸性化し、沈殿物を得た。18
時間後、固形の沈殿物をろ過し、H2O(2L)中に溶解し;次いで10NNaO Hを添加してpH8にした。溶液を37%HClでpH3に酸性化し、次に4Nの( 登録商標)Carbopuron(10g)を添加した。30分後、溶液をろ過 し、37%HClで酸性化(pH1.5)して沈殿物を得、18時間後にこれをろ
過してH2O(300mL)で洗浄した。乾燥(P2O5、60℃、2kPa)後、所 望の生成物(345g;0.836mol)を得た。収率70%。
2−〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕エチル〕−N−(カルボキシメチル)
−O−(フェニルメチル)−D,L−セリンのマンガン錯体(1:2) H2O(50mL)中のMnCl2・4H2O(市販品)(29.7g;0.15mo
l)を、1時間で、pH−スタットにより1Nのメグルミン(408mL;0.41mo
l)を添加することによって中和された(pH6.5)、H2O(600mL)中の、
前工程からの遊離のリガンド(61.9g;0.15mol)中に滴下した。溶液を
ミリポアHA0.45μmフィルターを通してろ過し、H2O(3L)で希釈しナ ノろ過した。1NメグルミンでpHを6.9に調整した後、溶液を濃縮した。乾燥 (P2O5、50℃、2kPa)後、所望の生成物(110.9g;0.13mol)を
得た。収率86%。
−1,2−エタンジイルビス〔N−(カルボキシメチル)−O−(フェニルメチ
ル)−D,L−セリン〕のマンガン錯体(1:2)
セリン〕 H2O(66mL)中の、3−ベンジルオキシ−2−クロロプロピオン酸カリウ ム塩(25.27g;0.1mol)、エチレンジアミン(1.98g;0.033m
ol)及びKCl(12.37g;0.166mol)を、pH−スタットで8NKOH (12.1mL;0.097mol)を添加してpHを12に保ちながら、48時間6 5℃に加熱した。反応溶液を室温で冷却し、激しく攪拌しながらH2O(120m
L)で希釈し、1NHCl(85mL)で酸性化した。沈殿をろ過し、水で洗浄し、
乾燥(P2O5、50℃、2kPa)して、所望の化合物(8.3g;0.02mol)
を得た。収率61%。
フェニルメチル)−D,L−セリン〕
沈殿を再びデカンテーションで分離し、乳鉢で粉末状にし、ろ過し、H2Oで洗 浄して1NNaOH(1.85L)に溶解した。H2O(2.45L)で希釈した後
、激しく攪拌しながら溶液を2NHClで酸性化(pH3)し、ろ過し、次いで2N
HClでpH1.5に酸性化した。24時間後、沈殿をろ過によって分離し、乳鉢
で粉末状にし、H2O(0.5L)で洗浄し乾燥(P2O5、50℃、2kPa)した
。得られた固形物を水で飽和したn−ブタノール(3L)に懸濁し、室温で18 時間攪拌した。得られた懸濁液をろ過し、固形残渣を水で飽和したn−ブタノー
ル(1.5L)で洗浄し乾燥(P2O5;60℃;2kPa)して、所望の生成物 (178.4g;0.335mol)を得た。収率65%。
′−1,2−エタンジイルビス〔N−(カルボキシメチル)−O−(フェニルメ
チル)−D,L−セリン〕のマンガン錯体(1:2) H2O(50mL)中のMnCl2・2H2O(11.33g;0.07mol)を、 2時間で、pH−スタットにより1Nのメグルミン(273mL;0.273mol)を
添加することによって中和(pH7)された、H2O(300mL)中の、前工程か らの遊離のリガンド(37.28g;0.07mol)中に滴下した。溶液をミリポ
アHA0.45μmフィルターを通してろ過し、H2O(2L)で希釈しナノろ過 した。保持物(retentate)を真空(2kPa)で蒸発し、固形残渣を得、それを 乾燥(P2O5、50℃、2kPa)して、所望の生成物(52.9g;0.054 2mol)を得た。収率77%。
ト(Nycomed Pharma)から再構築した血清溶液、及びヒト血清中の両方で測定し
た。得られたデータは以下の表1にまとめた。
orway から入手し得る。 (2)0.15MNaCl水性溶液;20MHz;39℃;pH4で測定されたデ ータ。 (3)0〜1mMの間で;20MHz;39℃;pH7.0で計算されたデータ。 (4)N−メチルグルカミン二重塩 (5)0.15MNaCl水性溶液;pH7.3;20MHz;39℃で測定された データ。
ける、これらの化合物の顕著な可能性を明らかに示している。
の水性溶液中における安定定数を示している。 表2 化合物 LogKML (1) Mn−EDTA 13.88(2) 実施例1 13.45±0.07 実施例2 13.8±0.1 (1)20℃、0.1MKCl水性溶液中で、電位差法(potentiomeric method )で測定した熱力学的安定定数。 (2)Robert M. Smith and Arther E. Martell:"Critical Stability Constant
s", Vol.6, Second Suppliment; Plenum Press 1989.
を有する。
れた化合物の1つ)と比較して、ラットにおけるCCl4で誘導された急性肝炎モ
デルで試験した。本発明の実施例1の化合物で得られた、病理組織中でのT1の 減少ならびに病理組織と健常組織の間のT1減少の違いは、コントロール化合物 のそれらよりも顕著に高い。それゆえ、本発明の化合物は、肝炎に関連する重要
な肝炎性の病変の同定に好ましく効果的であると断定し得る(表4)。
ルミン)の投与後の、IR−スナップショット フラッシュ2.87ms/1.7
4ms/7°(TR/TE/α)で得たT1。
あり、nは、1〜4の整数である) で示される化合物、並びにそのMn(II)とのキレートの光学活性体及び第一
、第二、第三アミン又は塩基性アミノ酸から選択される、生理学的に適合し得る
有機塩基、又はカチオンがナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム又
はそれらの混合物である無機塩基とのそれらの塩。
る)によって置換されており、ここで、R5はハロゲン、−OH、−NH2、−C
OOH、−CONH2、−SO3H、−SO3NH2、またはC1〜C4アルキル鎖で
ある)で示される、請求項1記載の化合物。
Claims (23)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、 R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、又は−(CH2)m−O−(CH 2 )n−R3基であり、ここで、R3は、アリール残基であり、mは1〜5の整数で
あり、nは、1〜4の整数であるが、 但しR1及びR2は、同時に水素ではない)で示される化合物、並びにそのMn
(II)とのキレートの光学活性体及び第一、第二、第三アミン又は塩基性アミノ
酸から選択される、生理学的に適合し得る有機塩基、又はカチオンがナトリウム
、カリウム、マグネシウム、カルシウム又はそれらの混合物である無機塩基との
それらの塩。 - 【請求項2】 − 無機塩基のカチオン、特に、ナトリウム、カリウム、マ
グネシウム、カルシウム又はそれらの混合物から選択されるアルカリ又はアルカ
リ土類金属のイオン; − 第一、第二、及び第三アミン又は塩基性アミノ酸、特にエタノールアミン、
ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N−メチルグルカミン、N,N
−ジメチルグルカミンから選択される、生理学的に適合し得る有機塩基のカチオ
ン; − アミノ酸、特にリシン、アルギニン又はオルニチンのカチオン から選択されるカチオンで塩化した、請求項1記載の化合物。 - 【請求項3】 N−メチルグルカミンで塩化した、請求項2記載の化合物。
- 【請求項4】 R1及びR2が式: 【化2】 (式中:x=1、2)の残基である、上の請求項のいずれか1項記載の化合物。
- 【請求項5】 式(II) 【化3】 (式中、R4は、フェニルであり、非置換、又は、1つ以上のR5基(同一又は異
なる)によって置換されており、ここで、R5はハロゲン、−OH、−NH2、−
COOH、−CONH2、−SO3H、−SO3NH2、またはC1〜C4アルキル鎖
である)で示される、請求項1記載の化合物。 - 【請求項6】 式(III): 【化4】 (式中、R4(同一又は異なる)は請求項5と同義である)で示される、請求項 1記載の化合物。
- 【請求項7】 R4が、式: 【化5】 で示される残基の1つである、請求項5又は6記載の化合物。
- 【請求項8】 式(IV): 【化6】 (式中、R4は請求項5と同義である)で示される、請求項1記載の化合物。
- 【請求項9】 式(V): 【化7】 (式中、R4の基(同一又は異なる)は、請求項5と同義である)で示される、 請求項1記載の化合物。
- 【請求項10】 R4が以下の基: 【化8】 の1つである、請求項8又は9記載の化合物。
- 【請求項11】 R4が非置換フェニルである、請求項10記載の化合物。
- 【請求項12】 式: 【化9】 のいずれかで示される、請求項1記載の化合物。
- 【請求項13】 請求項1〜12記載のキレート錯体又は生理学的に適合し
得るその塩を少なくとも1種を含む、M.R.I.診断画像化のための造影組成
物。 - 【請求項14】 肝臓および胆管のM.R.I.診断画像化のための、請求
項1〜12記載の化合物。 - 【請求項15】 心臓循環系のM.R.I.診断画像化のための、請求項1
〜12記載の化合物。 - 【請求項16】 M.R.I.診断組成物(ここで、該診断組成物は、ヒト
又は動物の器官又は組織の画像化で用いられる)の調製のための、請求項1〜1
2いずれか1項記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項17】 診断組成物が、該キレート錯体を、0.001〜1.0mm
ol/mlの範囲の濃度で含む、請求項16記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項18】 診断組成物が、該キレート錯体を、0.01〜0.5mmol
/mlの範囲の濃度で含む、請求項17記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項19】 組成物が、0.001〜0.1mmol/kgの範囲の用量で投
与される、請求項17記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項20】 用いる磁場が、0.5〜2テスラの範囲である、請求項1
6〜19いずれか1項記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項21】 用いる磁場が、0.1〜0.5テスラの範囲である、請求
項16〜19いずれか1項記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項22】 該画像を、T1重み数列(T1 weighed sequences)若しく
はT2重み数列(T2 weighed sequences)、又はその組合せで得る、請求項16
〜19記載のキレート錯体の使用。 - 【請求項23】 該画像を、T2重み数列で得る、請求項16〜19記載の キレート錯体の使用。
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