JPH1180177A - ホウ素含有ビスホスホン酸化合物、その製造方法、およびその医薬用途 - Google Patents

ホウ素含有ビスホスホン酸化合物、その製造方法、およびその医薬用途

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JPH1180177A
JPH1180177A JP24006097A JP24006097A JPH1180177A JP H1180177 A JPH1180177 A JP H1180177A JP 24006097 A JP24006097 A JP 24006097A JP 24006097 A JP24006097 A JP 24006097A JP H1180177 A JPH1180177 A JP H1180177A
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boron
bisphosphonic acid
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carbon atoms
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Toshikazu Komagata
俊和 駒形
Norio Kawabe
紀雄 川辺
Akio Matsushita
映夫 松下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨組織に対して高い親和性を有するホウ素中
性子捕捉療法のための、新規ホウ素含有ビスホスホン酸
化合物を提供する。 【解決手段】式(1) 【化1】 (式中、Xは-[CH2]m-[CH(A)]n-[CH2]o-を表し、Aは
水素原子、炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキル
基、または炭素数6〜12のアリール基を表し、mは1
〜6の整数、nは0または1、oは0〜6の整数を表
し、R1、R2、R3およびR4は水素、炭素数1〜7の直
鎖または分岐鎖のアルキル基、または薬理的に許容でき
る陽イオンであり、同一または異なってもよい)で示さ
れるホウ素含有ビスホスホン酸化合物、およびこれを用
いるホウ素中性子捕捉療法剤。 【選択図】 なし

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は癌の治療に有効なホ
ウ素含有ビスホスホン酸化合物に関し、更に詳細には、
ビスホスホン酸骨格を有していることにより、骨腫瘍の
治療用ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のための薬剤
として用いることのできる新規なホウ素含有ビスホスホ
ン酸化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年二つのホスホン酸基を持つビスホス
ホン酸構造の薬剤が骨への親和性が強く、骨ページェッ
ト病や骨粗鬆症など骨疾患の治療薬として注目を集めて
いる。本発明者らも従来よりビスホスホン酸構造の薬剤
について研究を行っており、抗炎症作用のある抗リウマ
チ薬を提案している(たとえば、特公平8ー26048
号公報)。しかし骨疾患の中でも、骨肉腫などの骨腫瘍
に対しては有効な治療薬はなく、新しい薬剤の出現が望
まれている。
【0003】一方、近年、制癌剤を利用した癌の治療方
法の進歩はめざましい。このなかにホウ素中性子捕捉療
法(BNCT)がある。この療法はホウ素ー10(10
B)と熱中性子との間の核反応(中性子捕捉反応)10
B+n→7Li+4He+2.4MeVで発生する、2.
4MeVというエネルギーを有する反跳7Liおよび4
Heを癌細胞の破壊に利用しようをいう方法である。即
ち、10Bを含む化合物(10Bキャリヤー)を癌患者
に投与して、10Bキャリヤーを癌細胞に選択的に取り
込ませた後に低エネルギーの熱中性子線を照射して、癌
細胞を選択的に傷害しようという治療法である。
【0004】このBNCT法を行う際には癌組織への1
0B含有化合物の高い取り込みがその治療効果を高める
上できわめて重要である。癌の治療を有効に実施するた
めには、腫瘍に対して高い親和性と選択性を持ち、かつ
正常組織に対する損傷を最小限にすることが要求されて
いる。しかし骨中の腫瘍に対して選択的に集まる化合物
はなく、骨腫瘍に対する治療薬として新しい化合物の出
現が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、骨腫瘍
のための治療薬として骨腫瘍に対して腫瘍集積性の高い
安全な化合物を開発するために創意研究を重ねた結果、
骨への親和性が高いビスホスホン酸構造と10Bキャリ
ヤーを共有結合させることにより骨中の腫瘍に対してB
NCT法の治療薬として有用な新規のホウ素含有ビスホ
スホン酸化合物を見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は式(1)
【化3】 (式中、Xは-[CH2]m-[CH(A)]n-[CH2]o-を表し、Aは
水素原子、炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキル
基、または炭素数6〜12のアリール基を表し、mは1
〜6の整数、nは0または1、oは0〜6の整数を表
し、R1、R2、R3およびR4は水素、炭素数1〜7の直
鎖または分岐鎖のアルキル基、または薬理的に許容でき
る陽イオンであり、同一または異なってもよい)で示さ
れるホウ素含有ビスホスホン酸化合物、その製造方法お
よびその医薬用途に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】前記式(1)の化合物の中で好ま
しい化合物は式(2)
【化4】 (式中、A、R1、R2、R3、およびR4は前記定義に同
じ)示される化合物であり、特にAが無置換または置換
の炭素数6〜12のアリール基であるホウ素含有ビスホ
スホン酸化合物が好ましい。Aのアリール基としては、
例えばフェニル、ナフチル、インダン、インドール、ピ
リジン、キノリン、イソキノリン、フランなどが挙げら
れる。アリール基の好ましい置換基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル基、メチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ
等の炭素数1〜6のアルキオチオ基、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ等の炭素数
1〜6のアルコキシ基、塩素、フッ素、臭素等のハロゲ
ンなどが挙げられる。
【0008】R1、R2、R3、およびR4の好ましいアル
キル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル等の炭素数1〜7の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基等が挙げられる。
【0009】また、薬理的に許容できる陽イオンとして
は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアル
カリ金属、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金
属、トリアルキルアミン、ジアルキルアミン、アルキル
アミン等のアンモニウムイオン等が挙げられる。
【0010】本発明で最も好ましいホウ素含有ビスホス
ホン酸化合物は、例えば、1−[2ー(4ーメチルチオ
フェニル)ー3、3ープロパンビスホスホン酸]カルボ
ラン、またはその塩、またはそのエステル、1−[2ー
フェニルー3、3ープロパンビスホスホン酸]カルボラ
ン、またはその塩、またはそのエステル、1−[3、3
ープロパンビスホスホン酸]カルボラン、またはその
塩、またはそのエステルである。これらの化合物は骨組
織に対して高い親和性を有する。特に骨腫瘍の部位に対
して高い親和性を示す。腫瘍組織の中性子捕捉治療に有
用なホウ素同位体は10Bであり、これは約20%の天
然量を有する。ホウ素の天然同位体混合物を使用する場
合に有効量の10Bを骨腫瘍部位に沈着させることが可
能である。10Bに富んだ同位体混合物を使用すること
によってその有効性は増大されうる。
【0011】本発明のカルボランとしてはオルトデカボ
ラン(正二十面体型クラスター)が挙げられる。用いら
れる中性子は熱または超温度中性子が好ましい。
【0012】本発明のホウ素含有ビスホンホン酸化合物
は例えばAがアリール基の場合、次に示す方法によって
合成できる。Aがアルキル基の場合も同様の方法で合成
できる。
【0013】
【化5】 即ち、原料の4ー置換ベンツアルデヒド(Rは、炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、
炭素数1〜6のアルコキシ基またはハロゲンであり、好
ましくは水素、メチルチオ基である)とメタンビスホス
ホン酸テトラエチルエステルをKnoevenagel縮合反応し
て式(3)の化合物を得る。次に塩化水銀を触媒とする
グリニヤール反応でアセチレンを導入し式(4)にし、
その(4)のアセチレン部位とカルボランの反応からホ
ウ素含有ビスホンホン酸化合物である式(5)を得る。
(5)のエステルを加水分解して(6)を得る。
【0014】本発明化合物の対象とする骨腫瘍は、一次
または転移性のもの、骨肉腫、軟組織石灰化腫瘍などが
挙げられる。
【0015】ホウ素中性子捕捉療法は、本発明の化合物
およびこれらを含む医薬組成物を経口的に、または静脈
的に投与した後、骨腫瘍部位に熱または超温度中性子を
照射し、骨腫瘍中の癌細胞を傷害しようとする治療法で
ある。
【0016】本発明の化合物およびこれらを含む医薬組
成物は経口的に、または静脈的に投与できる。例えば、
そのままもしくは自体公知の薬学的に許容されうる担
体、賦形剤等と混合した医薬組成物として使用に供され
る。投与方法としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒
剤、丸剤などの経口投与、注射剤、坐剤などの非経口投
与のいずれであっても良い。投与量は、投与対象、投与
ルートなどによって異なるが、約0.1mg〜5g程度、
好ましくは10mg〜2g程度であり、これを1日1回〜
数回の割合で1日〜数ケ月投与する。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0018】実施例1 1−[2ー(4ーメチルチオフェニル)ー3、3ープロ
パンビスホスホン酸]カルボラン
【化6】
【0019】(a)Knoevenagel縮合反応 アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン70mLを
0度に冷却し、これに撹拌下塩化チタン25.0g(1
32mmol)の乾燥四塩化炭素(20mL)溶液をゆ
っくりと加えた。生じた黄色の懸濁液にメタンビスホス
ホン酸テトラエチルエステル17.3g(60mmo
l)の乾燥テトラヒドロフラン(20mL)溶液および
4ーメチルチオベンズアルデヒド9.12g(60mm
ol)の乾燥テトラヒドロフラン(20mL)溶液を加
え10分間撹拌した。さらにこの混合物にNーメチルモ
ルホリン24.2g(240mmol)の乾燥テトラヒ
ドロフラン(50mL)溶液を内温が5度を超えないよ
うに徐々に滴下した。滴下終了後、室温で6時間撹拌し
た。反応終了後、混合物を氷水中に排出し生成物を酢酸
エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥したのち減圧下溶媒を留去した。
得られた残査をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒
エタノール:酢酸エチル=5:95)で精製し、目的物
を18.6g(収率73%)得た。
【0020】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.18 (dd, J=29.4, 48.0, 1H), 7.72 (d, J=8.2Hz, 2
H), 7.19 (d, J=8.2Hz, 2H)4.2-4.0 (m, 8H), 4.46
(s, 3H), 1.34 (t, J=7.1Hz, 6H), 1.16 (t, J=7.1Hz,
6H)
【0021】(b)グリニヤール反応 アルゴン雰囲気下、マグネシウム311mg(12.8
mmol)と塩化水銀(触媒量)の乾燥ジエチルエーテ
ル溶液にプロパルギルブロマイド0.8mL(10.7m
mol)の乾燥ジエチルエーテル溶液を徐々に滴下し3
0分間撹拌する。このグリニヤール溶液を実施例1ー
(a)で得られた化合物3.0g(7.1mmol)の乾
燥ジエチルエーテル溶液にー40度で徐々に滴下し2時
間撹拌する。反応終了後、反応混合物を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液中に排出し生成物を酢酸エチルで3回抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥したのち減圧下溶媒を留去し、目的物を3.20
g得た。
【0022】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 7.38 (d, J=8.5Hz, 2H), 7.17 (d, J=8.5Hz, 2H), 4.1-
3.9 (m, 8H), 3.69 (m,1H), 3.19 (ddd, J=2.5, 6.6, 1
7.0Hz, 1H), 2.93 (ddd, J=2.5, 9.3, 17.0Hz,1H), 2.9
3 (dt, J=2.5, 26.4Hz, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.93 (t,
J=2.5Hz, 1H),1.3-1.1 (m, 12H)
【0023】(c)カルボランとのカップリング反応 アルゴン雰囲気下、実施例1ー(b)で得られた化合物
775mg(1.68mmol)とデカボラン244m
g(2.0mmol)とプロピオニトリル1.2mL(1
6.4mmol)のトルエン溶液(25mL)を一晩加
熱還流した。反応終了後、沈殿物をろ過で除き、ろ液を
減圧下溶媒を留去した。得られた残査をカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒 酢酸エチル)で精製し、目的物
を374mg(収率38%)得た。
【0024】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 7.27 (d, J=8.3Hz, 2H), 7.18 (d, J=8.3Hz, 2H), 3.9-
4.1 (m, 8H), 3.6-3.8 (m, 1H), 3.55 (brs, 1H), 3.40
(dd, J=15.9, 11.6Hz, 1H), 3.10 (d, J=15.9Hz, 1H),
2.50 (dt, J=2.2, 16.1Hz, 1H), 2.48 (s, 3H), 1.5-
3.0 (br, 10H), 1.1-1.4 (m, 12H) 13C NMR (CDCl3, 75.4MHz) 138.2, 136.5 (d, J=12.6Hz), 129.2, 126.5, 75.0, 63
(m), 60.5, 45.3 (t,J=129Hz), 42.1 (t, J=4.0Hz),
37.3 (d, J=5.2Hz), 16.3 (m), 15.6 IR (cm -1) 2984, 2568, 1444, 1394, 1232, 1160, 967, 872 MASS (FAB) m/z 581(M+H)
【0025】(d)加水分解反応 アルゴン雰囲気下、実施例1ー(c)で得られた化合物
660mg(1.14mmol)とトリメチルシリルブ
ロマイド2.0mLの乾燥アセトニトリル(20mL)
溶液を室温で4日間撹拌する。反応終了後、メタノール
を加えたのち、減圧下溶媒を留去した。得られた残査を
トルエン溶液で共沸させ、減圧乾燥し目的物を得た。
【0026】1H NMR (CD3OD, 300 MHz) 7.18 (d, J=8.5Hz, 2H), 7.05 (d, J=8.5Hz, 2H), 4.05
(brs, 1H), 3.5-3.7 (m, 1H), 3.27 (dd, J=11.3, 15.
7Hz, 1H), 3.10 (d, J=15.7Hz, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.
26 (dt, J=1.3, 24.1Hz, 1H), 1.0-3.0 (br, 10H) MASS (FAB) m/z 467(M-H)
【0027】実施例2 1−[2ーフェニルー3、3ープロパンビスホスホン酸
テトラエチル]カルボラン
【化7】
【0028】(a)Knoevenagel縮合反応 実施例1ー(a)と同様の手法を使って、目的物を得
た。
【0029】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 8.30 (dd, J=29.1, 47.8Hz, 1H), 7.7-7.8 (m, 2H), 7.
3-7.5 (m, 3H), 3.9-4.3(m, 8H), 1.37 (t,J=7.1Hz, 6
H), 1.14 (t, J=7.1Hz, 6H)
【0030】(b)グリニヤール反応 実施例1ー(b)と同様の手法を使って目的物を得た。
【0031】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 7.2-7.5 (m, 5H), 3.9-4.2 (m, 8H), 3.74 (m, 1H), 3.
20 (ddd, J=2.8, 6.9, 17.0Hz, 1H), 2.98 (dt, J=2.5,
26.4Hz, 1H), 2.96 (ddd, J=2.2, 9.1, 16.8Hz,1H),
1.92 (t, J=2.5Hz, 1H), 1.2-1.3 (m, 12H)
【0032】(c)カルボランとのカップリング反応 実施例1ー(c)と同様の手法を使って目的物を420
mg(収率47%)得た。
【0033】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 7.2-7.4 (m, 5H), 4.0-4.2 (m, 8H), 3.6-3.8 (m, 1H),
3.53 (brs, 1H), 3.45(dd, J=11.3, 15.9Hz, 1H), 3.1
3 (d, J=15.9Hz, 1H), 2.55 (dt, J=2.2, 25.5Hz, 1H),
1.5-3.0 (br, 10H), 1.1-1.4 (m, 12H) 13C NMR (CDCl3, 75.4MHz) 139.8 (d, J=12.6Hz), 128.8, 128.7, 127.9, 75.1, 62
(m), 60.5, 45.4 (t, J=129Hz), 42.5 (t, J=4.0Hz),
37.2 (d, J=5.2Hz), 16.3 (m) IR (cm -1)2988, 2582, 1444, 1394, 1251, 1164, 102
1, 975,MASS (FAB) m/z 535(M+H)
【0034】実施例3 1−[3、3ープロパンビスホスホン酸テトラエチル]
カルボラン
【化8】
【0035】(a)グリニヤール反応 実施例1ー(b)と同様の手法を使って反応を行った。
反応後、中圧液クロでカラム精製して目的物を3.00
g(収率90%)得た。
【0036】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 4.1-4.3 (m, 8H), 2.54 (tt, J=23.9, 6.3Hz, 1H), 2.4
9 (dt, J=7.1, 2.7Hz, 2H), 2.12 (m, 2H), 1.97 (t, J
=2.7Hz, 1H), 1.33 (t, J=6.9Hz, 12H)
【0037】(b)カルボランとのカップリング反応 実施例1ー(c)と同様の手法を使って目的物を338
mg(収率44%)得た。
【0038】1H NMR (CDCl3, 300 MHz) 4.0-4.2 (m, 8H), 3.62 (brs,1H), 2.5 (m, 2H), 2.20
(tt, J=6.0, 24.1Hz, 1H), 2.0-2.1 (m, 2H), 1.5-3.0
(br, 10H), 1.34 (t, J=7.1Hz, 12H) 13C NMR (CDCl3, 75.4MHz) 74.6, 62.9 (m), 61.5, 36.4 (t, J=113Hz), 36.1, 25.
4 (t, J=4.6Hz), 16.4 (d, J=6.3Hz) IR(cm-1)2912, 2556, 1444, 1396, 1160, 1029, 849, 7
79
【0039】
【発明の効果】本発明の新規ホウ素含有ビスホスホン酸
化合物は、骨組織、特に骨腫瘍の部位に対して高い親和
性と選択性を有し、腫瘍組織のホウ素中性子捕捉療法の
ための治療剤として有望である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、Xは-[CH2]m-[CH(A)]n-[CH2]o-を表し、Aは
    水素原子、炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキル
    基、または炭素数6〜12のアリール基を表し、mは1
    〜6の整数、nは0または1、oは0〜6の整数を表
    し、R1、R2、R3およびR4は水素、炭素数1〜7の直
    鎖または分岐鎖のアルキル基、または薬理的に許容でき
    る陽イオンであり、同一または異なってもよい)で示さ
    れるホウ素含有ビスホスホン酸化合物。
  2. 【請求項2】式(1)で示されるホウ素含有ビスホスホ
    ン酸化合物が、式(2) 【化2】 (式中、A、R1、R2、R3、およびR4は前記定義に同
    じ)示される化合物であることを特徴とする請求項1記
    載のホウ素含有ビスホスホン酸化合物。
  3. 【請求項3】式(1)において、Aが無置換または置換
    の炭素数6〜12のアリール基であることを特徴とする
    請求項1または2記載のホウ素含有ビスホスホン酸化合
    物。
  4. 【請求項4】置換基が、炭素数1〜6のアルキル基、炭
    素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のアルコキ
    シ基またはハロゲンである請求項3記載のホウ素含有ビ
    スホスホン酸化合物。
  5. 【請求項5】アセチレン基を有するビスホスホン酸エス
    テルとカルボランを反応させることを特徴とする請求項
    1〜4記載のホウ素含有ビスホスホン酸化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4記載のホウ素含有ビスホスホ
    ン酸化合物を有効成分とするホウ素中性子捕捉療法薬
    剤。
  7. 【請求項7】骨腫瘍治療剤として用いる請求項6記載の
    ホウ素中性子捕捉療法薬剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007038930A1 (de) 2007-08-13 2009-02-19 Universität Leipzig Neue chemische Verbindung und deren Verwendung in der Medizin, insbesondere für die Verwendung in der Tumortherapie

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102007038930A1 (de) 2007-08-13 2009-02-19 Universität Leipzig Neue chemische Verbindung und deren Verwendung in der Medizin, insbesondere für die Verwendung in der Tumortherapie

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