JP2004534363A5 - - Google Patents

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自動車ヘッドライト用ランプ
本発明は、ランプ、特に自動車ヘッドライト用ランプ、並びにこうしたランプの連続集合、及びこうしたランプの製造方法に関するものである。
自動車照明の分野では、複数の異なるランプが知られている。これらのランプは発光用バーナーを具えて、このバーナーはベース内の定位置に保持されている。これらのバーナーに関しては、特に白熱ランプと放電ランプとの区別を行うことができる。これらのベースに関しては、反射器の適切な座に適合する非常に多数の規格型が利用可能である。
ヘッドライトに使用するためには、例えば螺旋巻きのフィラメントあるいは光アークのような発光素子が、反射器内で正確に位置決めされていることが非常に重要である。発光素子を正確に位置決めするために、既知の反射器は基準面を有する座を具えている。これらの座に適合するランプのベースは基準要素が設けてあり、これらの基準要素は、組立て状態で前記基準面と係合して(かみ合って)、ベースが反射器の規定位置に来るようにする。
ランプの製造においては、バーナーの位置をベースの基準要素に対して正確に位置合わせすることに気を使うべきである。このことを達成するために、製造プロセス中に、バーナー及びベースを組み立てた後にランプを位置合わせする。
既知のランプのベースの後部は、電気接点用の接続具を具えている。種々の規格化された接続機構、特にプラグとソケットの接続が知られている。一方では、例えば、(ハロゲン)白熱ランプの場合には、折り曲げ(ベント)プラグの具体例が知られており、これは、プラグの接続用の接点を、ランプの長軸に対して直角に設けている。他方では、プラグの接続用の接点をランプの長軸に平行に配置した接続機構も知られている。
米国特許US-A-5,428,261 米国特許US-A-5,428,261は、放電ランプ用のベースを記載している。このベースは、バーナーを定位置に保持するプラスチックの第1部分、及び電気接点を具えたプラスチックの第2部分から成る。セラミック円板で覆われた第1部分は、放電ランプ用に規格化された固定リングとして作用するフランジを形成して、この固定リングは、反射器内の正確な位置決めを可能にする基準面を形成する。前記第1部分と第2部分とは、スナップイン接続によって相互接続する。バーナーを定位置に保持するために、ブラケット(腕木)を溶接したカラー(つば)を使用する。このブラケットは前記第1部分まで伸びて、高周波溶接によって前記第1部分に接続されている。この特許では、同じ前記第1部分を異なる前記第2部分と組み合わせて、異なった電気接続を形成している。
本発明の目的は、構成が単純であり、バーナーの正確な位置決めを可能にし、そして可能な限り多用途のランプを提供することにある。
この目的は、請求項1に記載のランプ、請求項6に記載のランプの連続集合、及び請求項8に記載の方法によって達成される。従属請求項は本発明の好適例に関するものである。
本発明によるランプのベースは、少なくとも2つの部分、即ち第1ベース部及び第2ベース部から成る。第2ベース部は、電気接点用の接続機構を具えている。第1ベース部はバーナーを保持して、ランプをヘッドライト内で位置決めするための基準要素を少なくとも1つ具えている。本発明によるランプでは、前記第1部分を「上部」と称し、前記第2部分を「下部」と称する。これらの称号は、バーナーを上に、ベースを下にしたランプの縦位置に関するものである。これらの称号は明確さのために用いるものであり、発明を限定するものではない。
本発明によれば、ベース部の少なくとも一部をプラスチック製にする。例えば、前記上部をプラスチック部分で構成して、この中に金属部分を押し込んで、これにより、バーナーを配向可能な方法で、好適に固定することができる。前記下部は、電気接点を有する1ピース(片)あるいは多ピースで構成することが好ましい。両ベース部とも、個別に製造してその後に相互接続可能な独立したユニットである。一方では、これらの部分を相互接続するために、プラスチック溶接操作で形成した溶接ジョイントが提案されている。溶接によって、十分な機械的安定性を有し、バーナーを正確な位置に固定することを可能にする強固な接続ができる。プラスチック溶接プロセスを採用することが特に好ましく、このプロセスでは、前記上部と前記下部の間に、溶接エネルギーを受け取るものとして作用する溶接助剤、特にRFリングは設けない。こうした溶接プロセスの例は加熱ツール溶接であり、必要ならば熱風で支援し、そして超音波溶接あるいは摩擦溶接である。
あるいはまた、他方では、前記下部と前記上部とを接着剤を用いて結合することができる。プラスチック材料に適した接着剤は既知であり、このため、接着剤での結合は十分な強度がある。
前記上部及び前記下部は、同じプラスチック材料から製造することができる。あるいはまた、異なったプラスチック材料を使用することもできる。特に放電ランプの場合には、高温に耐える(即ち220℃以上、好適には250℃以上の温度に耐える)プラスチックをバーナーの熱源の近くに位置する上部用に、温度安定性がより低い(従ってより安価な)ブラスチックを下部用に、組み合わせて用いることが非常に有利である。
バーナーを定位置に保持するために、前記上部が保持手段を具えて、この保持手段は金属製であることが好ましい。これらの保持手段は、一方では、バーナーのガラス球に直接係合するクランプ要素(例えばカラー、クランプ・スリーブ、クランプ板、あるいはクランプ・カム)を(例えば下部シャフト(回転軸)に、あるいは「ピンチ」と称するテーパの位置に)具えて、他方では、ベースの前記上部に強固に接続する少なくとも1つの接続要素(例えば金属ブラケットあるいはスリーブ)を具えていることが好ましく、この接続要素は例えば射出成形によってベースの前記上部内に形成する。
本発明の変形によれば、製造プロセス中に、最初にバーナーを定位置に、配向可能な方法で保持して、その後に、配向した位置に固定できるように、前記保持手段を具体化する。こうした固定可能な保持具自体は既知である。例えば、バーナーに取り付けた内部金属スリープを、射出成形によってベース内に形成した外部金属スリーブ内に入れ子式に収容して、これにより、バーナーの配向中に、このバーナーの傾斜並びに長軸に沿った移動を可能にする。放電ランプの場合には、ベース部から突出した保持ブラケットを最初に、バーナーに取り付けたカラーにクランプ接触させることができる。これに続いて、製造プロセス中には、バーナーを配向して、発光素子、即ち螺旋巻きフィラメントあるいは放電アークが、基準要素に対して所定の位置に正確に配置されるようにする。バーナーは、例えばレーザー溶接または電気抵抗溶接によって、配向した位置に固定する。
前記第1ベース部に設けた基準要素は、ランプをヘッドライト内で正確に位置決めする働きをする。ヘッドライトに圧着してランプの軸位置を規定する基準要素自体は既知であり、例えば、既知の"H4"ランプにおける、半径方向に突出する3本の金属ブラケット、あるいは放電ランプ用の規格化された固定リングである。ランプの半径方向の位置を正確に定めるための基準要素を設けることも可能であり、これは例えば、反射器の適切なホルダーに正確に収まるランプの円筒領域である。
ベース下部は、電気接点用の接続手段を具えている。多種の接続手段が知られている。白熱ランプの場合には、例えば2、3本の突出した金属接点から成り、これらの金属接点の周囲に絶縁プラグ筐体(ハウジング)を設けたプラグ接続を用いる。現在技術状態では、「ストレート(直線型)」プラグ接点が知られており、これは、ランプの長軸に平行な方向にプラグを滑らせるものであり、並びに、ランプの長軸に直交する方向にプラグを接続するいわゆる「曲がり」プラグ接点が知られている。放電ランプの場合には、接続具は一般に、これらとは異なる設計をする、というのは、電圧レベルがより高いので、より良好な絶縁が要求されるからである。また、放電ランプの場合には、多くの異なる種類の接続具が知られている。
本発明による製造プロセスでは、前記第1と第2ベース部とを別個に製造する。バーナーは前記第1ベース部内に導入する。前記上部と前記下部とは、バーナーを導入して前記上部に固定した後まで合体させない。
このようにして、前記上部が同一でバーナーが同一であり、異なる下部を用いたランプの連続集合を製造する。これにより、(これらの部分を互いに溶接した後に、)組立てブロック(ビルディング・ブロック)システムによる1ピース(片)のベースを製造することが可能になる。例えば、前記上部を非常に単純な標準的な部分にして、これらの上部が、異なるランプの組の各種類における同一要素として用いられるように、上部を具体化できるという点で、合計の製造コストを低減することができる。
常に同一である前記上部は、非常に単純になるように形成することが好ましい。放電ランプの場合には、前記上部は例えばリング(環)形にすることができる。この場合の「リング形」とは、前記上部が完全な回転対称体でなければならない、ということを意味するものではなく、代わりに、このリングにスナップインの突起が見られてもよい。非常に単純になるように形成した部分、特にリング形部分は、例えば多数個取り金型(マルチ・キャビティ・モールド)を用いて、非常に単純かつ経済的な方法で製造することができる。
前記ランプの連続集合の異なるベース下部は互いに異なり、例えば電気接点を異なるように形成して配置している、ということである。常に同一の上部と、用途に応じて異なる下部とを接続することによって、複数の異なるランプを経済的に製造することができる。
本発明のさらなる変形例によれば、バーナーを第1ベース部内に導入した後に、バーナーを配向して、この配向した位置に固定すれば非常に有利である。このことにより、前記上部及びバーナーをベースの前記下部に接続する前に、前記上部及びバーナーから成るユニットを完全に製造することができる。
本発明のさらなる態様によれば、前記下部が2つの部分から成り、これらを「中心部」及び「端部」と称する。また、この場合、これらの称号は明確さのために選んだものであり、本発明を限定するものではない。前記下部の分割は必ずしも横方向の分割ではなく、代案として、中心軸に沿った方向の分割も可能である。
この態様は、上述した特徴と容易に組み合わせることができるが、単独で用いても有利である。特に、副分割によって、一般に金属である電気接点素子を位置決めして、より容易に固定することができれば、有利になる。こうした電気接点を、前記中心部と端部との間に設けて、これらの部分を接合して電気接点を固定することができる。例えば、リング形接点を前記中心部内に挿入するか、あるいは前記端部上を摺動させて、これらの部分を接合した後に、この接点がうまく合うように収まる。
本発明のこれら及び他の態様は、以下の図面を参照した実施例の説明より明らかになる。
図1に放電ランプ用のベース10を示す。このベース10は、リング(環)形の上部12と下部14から成る。上部12は円周形の固定リング16を具えて、その内側に多段リング13を具えている。4つのブラケット18の端部は、その先端を屈曲させて、上部12内に押し込む。ブラケット18は上部12から上方に突出して、中心に向かって屈曲している。これらのブラケットはバーナーを固定するために使用し、これについては以下により詳細に説明する。
上部12と同様に、下部14もプラスチック製であり、このプラスチックは220℃を超えても、機械的及び電気的に安定である。本実施例では、このプラスチックは充填剤を有するPPS(ポリフェニレンサルファイド)材料であり、この場合にはガラス繊維(グラスファイバ)である。動作中には、ベース10内に収容されたバーナーが、熱並びにUV(紫外)放射の形の重い負荷を、ベース10の上部12にもたらす。この理由で、上述した熱的な安定性の高いプラスチックをこの部分に用いることが好ましい。コストを低減するために、あるいは、例えば力学的な要求のような他の観点から、下部14は、代わりの異なるプラスチック材料から製造することができる。ベース下部に使用する材料は、温度に対する安定性及び耐UV放射性に関して、上部12と同じ要求を満足する必要はない。結果的に、より安価な材料を一般に利用することができる。しかし、2つの異なるプラスチック材料が溶接可能か、あるいは接着剤を用いて結合可能か、ということについて関心を持つべきである。
下部14は、本質的に回転対称になるような形状にする。外壁15はカップ形の筐体(ハウジング)を形成し、その中で、内側スリーブ17が、上部が開放された内部領域19を包囲する。下部14内には金属接点20、22を設ける。リング(環)形接点20はプラスチック部分14内に合うように収まり、即ち1ピース(片)をなす。このことは、プラスチック部分14を射出成形によってリング20の周囲に形成することによって達成される。他の接点、即ち中央の接点22は、中央に配置され下方に突出した金属スリーブから成る。内側接点22は、下部14の外壁15によってリング接点20から分離されている。高電圧が発生する際には、このことは絶縁の意味で特に有利である。
図に示す例では、ベース10の上部12及び下部14を、適切なプラスチック溶接プロセスによって相互接続する。この場合には、溶接のエネルギーで結合するために、高周波溶接に必要なRFリングのような、これらの部分の間に供給すべき追加的な要素を必要としない溶接プロセスを選択する。
適切な溶接プロセスは超音波溶接プロセスであり、これ自体は既知である。このプロセスでは、溶接すべき部分12及び14を合わせて、超音波範囲(レンジ)の20〜40kHzの振動結合させる。結果的に、これらの部分間に生じる摩擦が、接点の位置を溶解させて、その後に合体させる。この課題についての文献から知られているように、合体させるべき部分がいわゆる「エネルギー指向部分」、即ち最初に溶解して、これらの部分を相互接続する突起したくさび形あるいは隆起を具えていれば、これにより溶接プロセスが一段と強化される。
部分12と14とは、摩擦溶接によって非常に適切に相互接続することができる。この方法自体は既知であり、この方法では、溶接によって接合すべき表面を互いにこすり合わせて、これにより熱を発生させて、これらの部分を溶解によって接合する。円筒形の上部12及び下部14、並びに本質的に回転対称形の接続領域(相対物を伴った段付きリング13)は、適切なホルダ内に収容されたこれらの部分を互いに押し付けて逆方向に回転することを容易に可能にする。耐熱プラスチックを用いた実験では、毎分600回転の回転速度で非常に良好な結果が達成され、良好な結合を形成するためには毎分6回転で既に十分である。また、摩擦溶接の場合には、互いに溶接すべき部分を、回転運動を与えることによって相互に係合(かみ合わせ)可能な形状にすれば、結果が改善され、このことは例えば、リング形の溝を一方の部分に設けて、この溝に合う隆起を他方の部分に設けることである。
部分12と14は、熱風の供給あり/なしの加熱ツール溶接によって相互接続することもできる。この方法では、相互接続すべき部分を互いに対向するように配置して、いわゆる「加熱鏡」をこれらの部分の間に配置し、この「加熱鏡」は約500℃まで加熱し、必要ならば熱風の出口を設ける。熱放射、及び場合によってあり得る熱風の流れが、プラスチック部分の表面上に特別に形成した縁(リップ)を溶解させる。加熱鏡を除去した後に、部分12と14が溶接によって接合される。あるいはまた、溶接すべき部分の表面を加熱するために使用する空気を取り入れる器具を設けることができる。
図2及び図3に放電ランプ24を示す。この放電ランプは、図1に示すベース10、ベース10内に収容したバーナー26、及び戻り接点28から成り、戻り接点28の周囲には絶縁管30を配置している。
図2は、ベース10のリング形上部12の形状を示す平面図である。この上部12は、中央に円形の窪みを有するリング形である。外向きに突出した固定リング16には、突起部(カム)21及び窪み(溝)23を設ける。固定リング16のこうした形状は国際規格化されており、基準要素として作用し、既知の自動車ヘッドランプ内の正確な位置決めを可能にする。
図に示す例では、バーナー26は二側面型である。このバーナーは細長いガラス球を具えて、その端部に電気接点を設けている。このガラス球は放電容器32を収容して、放電容器32内で実際の放電が行われる。下方側では、バーナー26が、電気接続用の導体を収容する管34内で終端し、この導体は接点22に接続する。バーナー26の他方の端には戻り接点が存在し、戻り接点28はベース10内に戻り、ベース10内では管30を通してリング接点20に接続される。戻り接点28及び導体36はそれぞれ、リング接点20及び中央接点22に溶接されている。
バーナー26の下部の周囲にカラー38を配置する。このカラーは鋼製であり、2つの応力緩和ブラケット40を設けている。2つの溶接スポット42によって、カラー38をガラス球に密接に合わせて、カラー38を1つの位置で閉じて、これによりガラス球を固定する。
ブラケット18とカラー38との間の接続によって、バーナー26をベース10内の定位置に保持する。4つのブラケット18は曲がり端44を有し、曲がり端44はカラー38の外側に平らに接している。曲がり端44は、これらの接している点で、溶接ジョイントによってカラー38に接続されている。これらの溶接ジョイントは、図に示す例では、レーザー溶接プロセスによって生産する。このプロセスでは、排気管34が領域19内に収まるような方法で、バーナー26をベース10内に導入する。そして、ベース10に対するバーナー26の位置を正確に配向する。この配向は、放電容器32が、基準要素(固定リング16)に対する規定位置に来るような方法で行う。この配向した位置において、ブラケット18は、カラー38がレーザー溶接によって溶接される所まで延びる。
図4に、第2実施例のランプのベースを示し、このベースはリング形の上部12及び下部214から成る。図4に示す上部は図1に示すものと同一である。しかしこの図では、上部12は、上述した溶接プロセスのいずれかによって、異なる下部214に接続する。図4では、図1と同一の部分は同一参照番号で表わす。下部214は、上部12の中心孔と係合する(かみ合う)ような形状にする。これに加えて、下部214は円周形の溝213を具えて、溝213は上部12の多段フランジ(つば)13を収容する。こうした相互係合の実施例は、機械的に非常に強固な接続の達成を可能にする。
第2実施例の下部214は、外壁15は具えていないが、領域19を包囲する、第1実施例の内側スリーブ17に相当する筐体217のみを具えている。第1実施例とは異なり、接点は、並列配置した2本の接点によって作製する。このベース210は、点弧装置(ユニット)内で使用することを意図している。絶縁管を含む戻り極を収容するための空間227は、ケーシング225によって区切られている。
図1〜図4に示す、異なる形状のベース10、210は、ベースの可能な形状の例を示したに過ぎない。実際には、例えば使用する接点のモードに応じて、非常に異なるように具体化したベースが必要になる。しかし、これらのベースは常に、ヘッドランプのホルダ内に位置決めするための規格化された固定リングを具えている。
こうした理由により、組立てブロック(ビルディング・ブロック)システムでは、下部14または214及び上部12から成る2段型ベース10を用いる。常に同一の上部12は、非常に多数を経済的に製造することができ、そして、必要なベースの種類に応じて、特定の下部14、214、あるいは他の下部に接続する。上部と下部を溶接することによって、要求に適応した単一ピース(片)のベースを常に得ることができる。
ベース10、210の異なる種類の下部14、214のうち、本明細書では2例のみを示す。しかし、異なる用途に必要なベースの種類は、当業者にとって既知である。
図5に、第3実施例のランプのベースを示す。このベース50は図1のベース10に非常に類似しているので、詳細な説明は再び行わない。図1のベース10とは異なり、ベース50は、2つの独立したプラスチック部分、即ち中央部14a及び端部14bで作製した下部14を具えている。下部14の両部分14a、14bを相互接続して固定して1つの部分を形成する。こうするために、上述したプラスチック用の溶接プロセスのいずれかを用いるか、あるいは、接着剤を用いてこれらの部分を結合することができる。
部分14aと14bの間にリング接点20を固定する。部分14aと14bを接合した後に、このリング接点を下部14の内側に整合するように下部14内に収容して、これによりベース50を形成する。下部14の製造においては、リング接点20を端部14b上に固着し、そして端部14bを中央部14a内に挿入して、これにより、2つの部分14aと14bの間にリング接点20を固定する。これに続いて、中央部14aと端部14bを溶接するか、あるいは接着剤を用いて結合する。
以下に説明する、本発明によるランプの第4及び第5実施例は、自動車用途の白熱ランプである。バーナーはガラス管から成り、その中に螺旋巻きのフィラメントを配置する。
図6及び図7は、本発明の第4実施例によるランプ60の、長軸方向の断面図であり、図6と図7に示す断面は、互いに対して直交するように配置されている。ランプ60は、バーナー62(本実施例では、螺旋巻きのフィラメントを有するガラス球から成る)、ベース上部64、及びベース下部66を具えている。バーナー62はシャフト(回転軸)68内で終端して、シャフト68は、内側金属スリーブ70内に密着させる。内側金属スリーブ70は、外側金属スリーブ72内に入れ子式に収容する。長軸方向に見れば、外側金属スリープ72がスリーブ74よりも手前に来て、スリーブ74は外側金属スリーブ72に接続されて、フランジ76を形成する。スリーブ74は、プラスチックの基部78内に押し込む。ベース上部64を、位置80で下部66に溶接して、この下部もプラスチック製である。接触箇所80は、およそリング形の平面に相当する。
バーナー62から出ている接点リード線82は、ベース下部66内に伸びて、ベース下部66に設けたプラグ接点84に接続されている。プラグ接点84は、プラグ筐体86によって包囲する。
ベース上部64は、リング形の基準面88を形成する。この基準面88は、ランプ60を反射器内で正確に位置決めする働きをする。ヘッドランプを組み立てた状態では、基準面88が、これに対応する座の基準面上に来る。
図8及び図9に、ランプ90の第5実施例の、2つの異なる長軸方向の断面図を示し、ランプ90は、バーナー62及びベース上部64を具えて、これらは図6に示すランプ60の対応する部分と同一である。従って、これらの部分は再度説明しない。
しかしランプ90は、図6に示すランプ60のベース下部66とは形状が異なるベース下部92を具えている。ベース下部66は、ランプ60の長軸に平行に伸びるプラグ接続具(「ストレート(直線型)」プラグ)を具えているのに対し、図8に示すランプ90のベース下部92は、ランプ90の長軸に垂直に伸びるプラグ接続具(「曲がり」プラグ)を具えている。
図10〜図12には、バーナー62を収容しているベース上部64、及び2つのベース下部92、66を再び、個別に示す。
ランプ60、90は、同一のバーナー、同一のベース上部、及び異なるベース下部を具えた複数のランプの連続集合内のランプの2例である。ランプの電気特性はバーナーによって決まる。従って、この連続集合のすべてのランプは、電気特性については同一である。またこれらのランプは、ランプ60、90を反射器内で位置決めするための基準面88についても同一である。これらのランプは、電気接点の作製方法のみが異なる。図に示す例は、ストレートプラグ用及び曲がりプラグ用の接続具を具えている。特定用途について満足すべき要求に応じて、さらなるプラグの具体例及び接続の種類を提供することができる。
ランプ60、90の製造においては、バーナー62及びベース上部64は大量に製造する。バーナー62をベース上部64内に導入して、バーナー62のシャフト68に圧着するスリーブ70を、外側スリーブ72内に収容する。これに続いて、バーナー62を基準面88に対して正確に位置合わせする。バーナー62は、内部に収容されている1つ以上の螺旋巻きフィラメント(図示せず)が、基準面88に対して正確に規定した位置に来るように位置合わせする。このバーナーの位置において、内側スリーブ70を外側スリーブ72に強固に接続し、例えば外側スリーブに内部に密着させるか、あるいはレーザー溶接する。ランプの連続集合の製造においては、これに続いて、バーナー62とベース上部要素からなるユニットを複数製造して、完全に整列させる。接点についての要求に応じて、即ち、例えばストレートプラグ接続を所望するか曲がりプラグを所望するかに応じて、この完全に整列させたユニットを、溶接によって(上述したプラスチック溶接プロセスのうちの1つによって)、あるいは接着剤を用いた結合によって、適切なベース下部、即ちストレートプラグの接続用のベース下部66または曲がりプラグの接続用の下部92と合体させる。このプロセスでは電気接点も設け、即ち接点リード線82をプラグ接点84に接続する。
本発明は次のように要約することができる。
特に自動車ヘッドライト用のランプ、ランプの連続集合、及びランプの製造方法について説明する。これらのランプは、発光用のバーナーを具えて、このバーナーをベース上部内の定位置に保持する。この上部は、例えば固定リングのような、ランプをヘッドライト内で位置決めするための基準面を具えている。これに加えて、電気接点用の接続具を具えたベース下部を設ける。これらのベース下部及びベース上部は、少なくとも部分的にプラスチック製にして、これらの下部と上部を、溶接または接着剤を用いた結合によって接続する。
ランプの連続集合では、この連続集合のすべてのランプが、同一のバーナー及び同一のベース上部を具えているが、異なる種類のベース下部を利用可能である。製造プロセスにおいては、まずバーナーをベース上部内に導入して、好適には、基準要素に対して配向した後に、定位置に固定する。次に、所望形状の電気接続具を具えたベース下部を、ベース上部に接続する。さらに、ベース下部を2ピース(片)にする実施例に関する変形は、電気接触素子を容易に収納することを可能にし、そして、ベース上部とベース下部とを異なるプラスチック樹脂から製造することを可能にする。
本発明によるランプの第1実施例の、ベースの長軸方向の断面図である。 第1実施例による放電ランプの平面図である。 図2に示す放電ランプの側面図であり、部分的に断面を示す。 本発明によるランプの第2実施例の、ベースの長軸方向の断面図である。 本発明によるランプの第3実施例の、ベースの長軸方向の断面図である。 本発明による第4実施例の長軸方向の断面図である。 図6のランプを、図6の断面に直交する断面から見た断面図である。 本発明によるランプの第5実施例の長軸方向の断面図である。 図8のランプを、図8の断面に直交する断面から見た断面図である。 図6及び図8に示すランプの、ベース上部及びバーナーから成るユニットの長軸方向の断面図である。 図8に示すランプのベース下部の長軸方向の断面図である。 図6に示すランプのベース下部の長軸方向の断面図である。

Claims (9)

  1. 第1ベース部内の定位置に保持された、発光用のバーナーを具えたランプ、特に自動車ヘッドライト用のランプであって、
    前記第1ベース部が、前記バーナーを定位置に保持する手段、及び前記ランプをヘッドライト内で位置決めするための少なくとも1つの基準面を具えて、
    前記ランプがさらに、前記第1ベース部に接続された第2ベース部を具えて、
    前記第2ベース部が電気接続具を具えて、
    前記第1ベース部及び前記第2ベース部が、少なくとも部分的にプラスチック製であり、前記第1ベース部と前記第2ベース部とが、溶接あるいは接着剤を用いた結合によって接続されている
    ことを特徴とするランプ。
  2. 前記第1ベース部と前記第2ベース部とが、これらのベース部間に溶接助剤を設けることなしに、プラスチック溶接プロセスによって、特に加熱ツール溶接、超音波溶接、または摩擦溶接によって溶接されていることを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  3. 前記バーナーを定位置に保持する手段が、前記バーナーを配向可能な方法で保持して、前記バーナーが、配向された位置に固定されていることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のランプ。
  4. 前記第1ベース部と前記第2ベース部とが、異なるプラスチック材料製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のランプ。
  5. 前記第2ベース部が、特に溶接あるいは接着剤を用いた結合によって互いに接続された中央部と端部から成り、前記電気接続具が、前記中央部と前記端部との間に固定された少なくとも1つの電気接点素子を具えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のランプ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のランプの連続集合であって、前記連続集合のランプが、同一のバーナーと、同一の前記第1ベース部と、異なる電気接続具を有する異なる種類の前記第2ベース部とを具えていることを特徴とするランプの連続集合
  7. 前記異なる種類の前記第2ベース部が、少なくとも1つの第1種類の第2ベース部、及び少なくとも1つの第2種類の第2ベース部を含み
    前記第1種類の第2ベース部では、前記電気接続具が、前記ランプの長軸に平行なプラグを接続するための接点を有し、
    前記第2種類の第2ベース部では、前記電気接続具が、前記ランプの長軸に直交するプラグを接続するための接点を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のランプの連続集合
  8. ランプ、特に自動車ヘッドライト用ランプを製造する方法において、
    ヘッドライト内でランプを位置決めするための少なくとも1つの基準要素を具えた第1ベース部内にバーナーを導入するステップと、
    前記第1ベース部に設けた保持手段に前記バーナーを接続して、その後に、特に溶接あるいは接着剤を用いた結合によって、前記第1ベース部を、電気接続具を具えた第2ベース部に接続するステップと
    を具えていることを特徴とするランプの製造方法。
  9. 前記バーナーを前記第1ベース部内に導入した後に、前記バーナーを前記基準要素に対して配向して、前記導入及び配向によって形成した、前記第1ベース部と前記バーナーから成るユニットを、前記第2ベース部に接続することを特徴とする請求項8に記載のランプの製造方法。
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