JP2004525811A - バンパー構造を有する自動車の後部扉 - Google Patents

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Abstract

この、構造形成部(13)を含んでなる自動車(1)の後部扉(3)は、構造形成部(13)を変形させることなく、外部からの衝撃を受けることが可能なように構造形成部(13)に取り付けられた、こわれやすい部材(15)を含んでなることを特徴とする。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、バンパー構造を有する自動車の後部扉、及び、このような後部扉を装備した自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、後部扉を有する自動車がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動車の後部扉が、例えば事故の際のような衝撃を受けたときには、しばしば後部扉全体を交換する必要があり、大きな費用がかかるという問題がある。本発明は、このような問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の上記目的は、構造形成部を含んでなる自動車の後部扉において、上記構造形成部を変形させることなく、外部からの衝撃を受けることが可能なように、上記構造形成部に取り付けられた、こわれやすい部材を含んでなることを特徴とする、自動車の後部扉によって達成される。
【0005】
この特徴によって、こわれやすい部材は、外部からの衝撃を受けて変形することができ、このため、構造形成部を変形させることなく、衝撃のエネルギを消散させることができる。
衝撃による損傷を修理するためには、変形したこわれやすい部材を交換するだけでよく、部品の取外しは手作業でできるので、比較的安価に実施できる。
【0006】
本発明による後部扉のその他の特徴によれば:
−上記こわれやすい部材は、上記構造形成部によって画定された容積領域を補完する容積領域を有する箱型構造体を形成し、
−上記構造形成部と上記箱型構造体との間の境界は、ほぼ水平であり、
−上記構造形成部と上記箱型構造体との間の境界は、L字状をなし、
−上記構造形成部と上記箱型構造体との間の境界は、水平面に対して傾斜しており、
−上記こわれやすい部材は、上記構造形成部に固定され、上記構造形成部と共に中空の容積領域を画定する外板を有し、
−上記こわれやすい部材は、上記後部扉の後部を形成し、
−上記こわれやすい部材は、ナンバープレートの照明装置を収容するための開口部を有し、
−上記こわれやすい部材は、補強部材を含んでなり、上記補強部材は、堅固な容積領域を形成するための、上記外板の留具部材であり、
−上記外板は、少なくとも1つのこわれやすい固定手段によって上記補強部材に固定され、
−上記外板は、上記こわれやすい固定手段が破断したときに、上記構造形成部と干渉することなく移動可能な部分を有し、
−上記こわれやすい部材は、上記構造形成部の下部部位に固定され、
−上記こわれやすい部材は、少なくとも部分的にプラスチック材料で形成される。
【0007】
また、本発明は、上述のものに合致した後部扉が装着されたことを特徴とする、自動車を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のその他の特徴及び利点は、以下の記述を読み、添付図面を検討することによって明らかとなるであろう。これらの図において:
−図1は、本発明による後部扉を装備した自動車の斜視図、
−図2〜5は、後部扉と自動車のトランクの下の縁との間の係合領域の、図1の平面Pにおける断面図である。
これらの図において、同一の参照符号は、同一または類似の部品または部品の組立体を示す。
【0009】
さて、図1を参照すると、本発明による後部扉3を装備した自動車1が示されている。
この後部扉3は、例えばガラスが嵌められた上の部分5と不透明な下の部分7とを含むことができ、下の部分7は、後部の防護装置(すなわちバンパー)10の上を閉じて、後部トランク9を閉鎖することができる。
【0010】
図2を参照すると、後部扉3の第1の実施の形態が示されており、後部扉3は閉鎖位置にあって、後部トランク9の下の縁11と係合している。
図に示されているように、本発明に特有の特徴によれば、後部扉3は、構造形成部13とこわれやすい部材15とを含んでなり、こわれやすい部材15は、ボルト16a、16bのような適当な手段によって構造形成部13に固定されている。
図2に示すこの実施の形態においては、こわれやすい部材15は、構造形成部13によって画定された容積領域を補完する容積領域を有する箱型構造体を形成する。
換言すれば、構造形成部13によって画定された容積領域と、こわれやすい部材である箱型構造体15によって画定された容積領域とが、後部扉3全体の容積領域を形成する。この容積領域は、部分的に開いていてもよい。
構造形成部13と箱型構造体15との間の境界は、図2に示されているように、ほぼ水平であることができ、後部扉3が閉鎖されているときにトランクのパッキン17に支えられるのは、箱型構造体15である。
箱型構造体15は、後部の防護装置10または箱型構造体15に取り付けられたナンバープレート19の照明装置(図示しない)を収容するための開口部18を有することができる。後部扉を開閉するための取手を形成するために、箱型構造体15に、図示しない穴部またはその他の成形部を設けてもよい。
【0011】
図3に、第1の変形を示す。第1の変形においては、構造形成部13と箱型構造体15との間の境界は、ほぼL字状をなす。
換言すれば、この第1の変形においては、箱型構造体15は、構造形成部13の中に形成された角部の中に配置される。
この第1の変形においては、後部扉3が閉鎖されているときにトランクのパッキン17に支えられるのは、構造形成部13であることが分かる。
【0012】
図4に、第2の変形を示す。第2の変形においては、構造形成部13と箱型構造体15との間の境界は、水平方向に対して傾斜している。
【0013】
図5を参照すると、本発明による後部扉3の第2の実施の形態が示されている。
第2の実施の形態は、こわれやすい部材が、例えばボルト16bのような適当な手段によって構造形成部13に固定され、構造形成部と共に2つの容積領域21、22から形成された中空の容積領域を画定する、外板23を有する点で、第1の実施の形態と異なる。容積領域21は、構造形成部13によって画定された領域に該当し、容積領域22は、箱型構造体15によって画定された領域である。図5に示された箱型構造体15が、後部扉の後部を形成する。
【0014】
図5に示された実施の形態においては、箱型構造体15は、外板23と、外板23を支持する補強部材24とから形成される。補強部材24は、箱型構造体15の剛性を高めることを可能にする。補強部材24は、例えば、図5に示されたような、留具部材である。この補強部材24は、外板23によって閉じられた箱型構造体15の中へ挿入することができる。就中、補強部材24は、箱型構造体15に形成された取手を設ける部分の補強に供することができる。
また、補強部材24は、使用者の手による押力によって実行される後部扉の閉鎖の際に、箱型構造体15の外板23が、殆ど変形しないようにするための、箱型構造体15の外板23の支持部を形成する、突部25を有することができる。
【0015】
図5に、こわれやすい固定手段であるボルト16bによって、その上部が構造形成部13に取り付けられた、箱型構造体15を示す。この固定によって、構造形成部13と補強部材24との間の外板23も固定することができる。その他のボルトを異なる個所に取り付けてもよい。ボルト16bは、構造形成部13が変形する応力以下の応力で破断することができる。
【0016】
箱型構造体15の下部部位においては、外板23は、同じくこわれやすい固定手段であるボルト16aによって補強部材24に固定される。ボルト16aは、後方衝撃を受けた際に、破断することができ、外板23の部分26は、構造形成部13と干渉することなく滑動可能である。
【0017】
この補強部材は、図2〜4に示した実施の形態においても同様に使用することができる。
【0018】
望ましくは、上に記載した第1及び第2の実施の形態の場合のように、こわれやすい部材15は、構造形成部13の下の部分、すなわち後部扉3が閉じられたときに防護装置10に近接する部分に固定される。
【0019】
また望ましくは、構造形成部13は鉄板で形成し、こわれやすい部材15は少なくとも部分的にプラスチック材料で形成する。
【0020】
本発明による後部扉の利点は、上述したことから直接生じる。
こわれやすい部材15は、外部からの衝撃を受けて変形することができ、構造形成部13を変形させることなく、衝撃のエネルギを消散させる。
従って、このような衝撃による損傷を修理するためには、変形したこわれやすい部材を交換するだけでよく、部品の取外しは手作業でできるので、比較的安価に実施できる。
また、エネルギの消散は、自動車1の乗客への衝撃の影響の軽減を可能にする。
こわれやすい部材15が、構造形成部13の下の部分、すなわち後部扉3が閉じられたときの後部の防護装置10の直近上部に位置付けされたとき、このこわれやすい部材は、自動車1を伝播する車両の前方からの衝撃を、構造形成部13を変形させることなく、受けることができる(このような状況に相当する貫入テストは「ダナ衝撃(choc Danner)」として知られている)。
【0021】
勿論、本発明は、例示として非限定的に示された、記述し、具体的に示された、実施の形態に限定されるものではない。

Claims (14)

  1. 構造形成部(13)を含んでなる自動車(1)の後部扉(3)において、上記構造形成部(13)を変形させることなく、外部からの衝撃を受けることが可能なように、上記構造形成部(13)に取り付けられた、こわれやすい部材(15)を含んでなることを特徴とする、自動車(1)の後部扉(3)。
  2. 上記こわれやすい部材(15)は、上記構造形成部(13)によって画定された容積領域を補完する容積領域を有する箱型構造体を形成することを特徴とする、請求項1に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  3. 上記構造形成部(13)と上記箱型構造体(15)との間の境界は、ほぼ水平であることを特徴とする、請求項2に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  4. 上記構造形成部(13)と上記箱型構造体(15)との間の境界は、L字状をなすことを特徴とする、請求項2に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  5. 上記構造形成部(13)と上記箱型構造体(15)との間の境界は、水平面に対して傾斜していることを特徴とする、請求項2に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  6. 上記こわれやすい部材(15)は、上記構造形成部(13)の下部部位に取り付けられたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  7. 上記こわれやすい部材(15)は、上記後部扉(3)の後部を形成することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  8. 上記こわれやすい部材(15)は、少なくとも部分的にプラスチック材料で形成されたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  9. 上記こわれやすい部材(15)は、ナンバープレート(19)の照明装置を収容するための開口部(18)を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  10. 上記こわれやすい部材(15)は、補強部材(24)を含んでなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  11. 上記補強部材(24)は、堅固な容積領域を形成するための、外板(23)の留具部材であることを特徴とする、請求項10に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  12. 上記外板(23)は、少なくとも1つのこわれやすい固定手段(16a)によって上記補強部材(24)に取り付けられたことを特徴とする、請求項10または11に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  13. 上記外板(23)は、上記こわれやすい固定手段(16a)が破断したときに、上記構造形成部(13)と干渉することなく移動する部分(26)を有することを特徴とする、請求項12に記載の自動車(1)の後部扉(3)。
  14. 請求項1〜13のいずれか1つに記載の自動車(1)の後部扉(3)が装着された自動車(1)。
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