JP2007216924A - 自動車のドア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】側突時においても、衝撃エネルギーを効果的に吸収して、乗員の保護を図ることができる自動車のドア構造を提供する。
【解決手段】本発明の自動車のドア構造は、サイドドアを構成するアウタパネル部材2及びインナパネル部材4,8と、このインナパネル部材の車室内側に取り付けられたトリム部材10と、このトリム部材に形成されたポケット部16,32,46,66,76と、インナパネル部材のトリム部材のポケット部の下方で且つ車室内側に突出するように形成された突出部18,44,54,64であって、この突出部とポケット部とが締結部材20,21により締結されると共にこの突出部に車幅方向に対して弱い脆弱部18a,44e,44f,64c,64dが形成された突出部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のドア構造に係り、特に、側突時に乗員とドア間のスペースを増大させることができる自動車のドア構造に関する。
従来から、側方からの衝撃エネルギーを有効に吸収できる自動車のドア構造として、種々のタイプのものが知られている。
例えば、特許文献1には、ドアトリムにアームレスト用芯材を取り付け、側突時、車両の側方から衝撃が加わった際、アームレスト用芯材をドアトリムから脱落させることにより、乗員に作用する衝撃を和らげるようにした自動車のドア構造が知られている。
また、特許文献2には、ドアトリム用アームレストを、アームレストロアとアームレストアッパとで構成すると共に、これらのアームレストロアとアームレストアッパに傾斜面状のリブを取り付け、側突時に、これらのリブにより、アームレストアッパがアームレストロア上を摺動して脱落して衝撃荷重をアームレストロア単体で吸収して、衝撃吸収機能を高めるようにした自動車のドア構造が知られている。
さらに、特許文献3には、アームレストに取り付けられたプルハンドル(ポケット部)を車外側部材と車内側部材に二分割し、側突時に乗員に当たる車内側部材を車外側に変形容易に構成して衝撃を吸収するようにした自動車のドア構造が知られている。
特開平6−270676号公報 特開2002−46520号公報 特開2004−9991号公報
ここで、上述した特許文献3の自動車のドア構造においては、トリム部材に車室内側に突出するアームレストが形成され、このアームレストに各種のスイッチ類や乗員がドアの開閉を行うためのプルハンドル(ポケット部)が形成されている。
スイッチ類は、ドライバが操作し易いように、アームレストの前方側に設けられ、プルハンドル(ポケット部)は、スイッチ類よりは後方側に設けられるので、スイッチ類の数が多い場合には、プルハンドル(ポケット部)を乗員のすぐ側方位置に配置しなければならない場合がある。
このプルハンドル(ポケット部)は、ポケット形状の上方が開口した閉断面構造体であるので、トリム部材のプルハンドル(ポケット部)を設けた部分の剛性が、トリム部材の他の部分に比べて大きくなる。そのため、側突時に、側部からの衝突エネルギーにより、プルハンドル(ポケット部)が車室内側に移動して、乗員に当接するとき、剛性が大きなプルハンドル(ポケット部)の部分から衝撃力が加わることになり、このとき、衝撃力があまり吸収されることなく乗員に伝わるので、好ましくない。このような場合には、側突時の衝撃エネルギーを吸収し、乗員の保護を図る必要があるが、例えば、特許文献3の自動車のドア構造では、このような側突時の衝撃エネルギーの吸収が十分ではなく、更なる改善が要望されていた。
そこで、本発明は、従来からの要請を満たすためになされたものであり、側突時においても、衝撃エネルギーを効果的に吸収して、乗員の保護を図ることができる自動車のドア構造を提供することを目的としている。
本発明は、側突時に、ドアと乗員との間を空間を増大させて乗員の保護を図ることができる自動車のドア構造を提供することを目的としている。
本発明は、ドアの閉じ操作時のポケット部の支持剛性を確保することができる自動車のドア構造を提供することを目的としている。
本発明は、生産性が向上する自動車のドア構造を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の自動車のドア構造は、サイドドアを構成するアウタパネル部材及びインナパネル部材と、このインナパネル部材の車室内側に取り付けられたトリム部材と、このトリム部材に形成されたポケット部と、インナパネル部材のトリム部材のポケット部の下方で且つ車室内側に突出するように形成された突出部であって、この突出部とポケット部とが締結部材により締結されると共にこの突出部に車幅方向に対して弱い脆弱部が形成された突出部と、を有することを特徴とする。
このように構成された本発明においては、側突時に、その衝撃力により、アウタパネル部材及びインナパネル部材等が車室内側に移動し、トリム部材が乗員に当接する。このとき、反作用である衝撃力が、トリム部材のポケット部から締結部材を経由して突出部に伝わり、突出部の脆弱部が変形又は破断することにより、衝撃力が吸収されると共に、ポケット部が相対的に車室外側に変位する。この結果、側突時には、ドアと乗員の間の空間が増大し、衝撃力も緩和され、乗員の保護を図ることができる。
本発明において、好ましくは、突出部の脆弱部は、インナパネル部材に形成された薄肉部である。
このように構成された本発明によれば、突出部の脆弱部をインナパネル部材に形成された薄肉部としたので、側突時に容易且つ確実に変位又は破断させることができる。
本発明において、好ましくは、突出部は、階段状に形成された階段状部分を有し、この階段状部分に薄肉部が形成されている。
このように構成された本発明によれば、階段状に形成された階段状部分に薄肉部を形成したので、側突時に、ポケット部をより容易且つ確実に車室外側に変位させることができ、ドアと乗員の間の空間がより増大する。
本発明において、好ましくは、ポケット部は、突出部よりも車室内側に配置され、突出部は、車幅方向に延びる長孔を有し、この長孔の車室内側端部に締結部材が当接するようにポケット部が突出部に締結されている。
このように構成された本発明によれば、最初にポケット部を相対的に車室外側に変位させるようにしたので、その分、ドアと乗員の間の空間がより増大する。また、突出部の長孔の車室内側端部に締結部材が当接してポケット部が突出部に締結されているので、ドアの閉じ操作時のポケット部の支持剛性を確保することができる。
本発明において、好ましくは、ポケット部は、その底部に車幅方向に延びる長孔を有し、この長孔の車室外側端部に締結部材が当接するようにポケット部が突出部に締結されている。
このように構成された本発明によれば、ポケット部の長孔の車室外側端部に締結部材が当接するようにポケット部が突出部に締結されているので、ドアの閉じ操作時のポケット部の支持剛性を確保することができる。
本発明において、好ましくは、突出部は、ポケット部との締結部の車室外側近傍に車室外側上方へ傾斜して延びる傾斜部を有する。
このように構成された本発明によれば、側突時に、ポケット部が車室外側に変位するとき、傾斜部に沿って上方に逃げるので、ドアと乗員の間の空間をさらに増大させることができる。
本発明において、好ましくは、突出部は、ポケット部の車室内側部分を車室内側への移動を規制するように係止する係止部を有する。
このように構成された本発明によれば、側突時の車室外側への変位し易さと、ドアの閉じ操作時のポケット部の支持剛性を両立させることができる。
本発明において、好ましくは、ポケット部は、車室内側から外側に向かって作用する荷重により車幅方向に短縮可能な短縮部を有する。
このように構成された本発明によれば、側突時に、ポケット部自体もそれが短縮して車幅方向に短くなるのでドアと乗員との間の空間をより増大させることができる。
本発明において、好ましくは、インナパネル部材は、開口を備えたインナパネルと、ドア用電装部品が予め組み付けられ且つインナパネルの開口を覆うように取り付けられる樹脂製モジュールパネルとを有し、このモジュールパネルに突出部が設けられている。
このように構成された本発明によれば、樹脂製モジュールパネルに突出部を形成することができるので、生産性が向上する。
本発明の自動車のドア構造によれば、側突時においても、衝撃エネルギーを効果的に吸収して、乗員の保護を図ることができ、側突時に、ドアと乗員との間を空間を増大させて乗員の保護を図ることができ、ドアの閉じ操作時のポケット部の支持剛性を確保することができ、さらに、生産性が向上する。
以下、添付図面を参照して、本発明の自動車のドア構造の実施形態を説明する。
先ず、図1乃至図3により、本発明の自動車のドア構造の第1実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態による自動車のドア構造を車室内側から見た側面図であり、図2は図1をII−II線に沿って見た断面図であり、図3は第1実施形態の自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、符号1は、本発明の第1実施形態の自動車のドア構造を示し、自動車のドア構造1は、アウタパネル2及びインナパネル4からサイドドアを形成している。また、符号5は、ドアガラスを示している。ここで、インナパネル4は、中央部に比較的大きな開口6を有し、このインナパネル4の開口6には、ドア用電装部品が予め取り付けられ樹脂製のモジュールパネル8が取り付けられている。
次に、自動車のドア構造1は、インナパネル4の車室内側に取り付けられたトリム部材10を備えている。トリム部材10は、高さ方向のほぼ中央位置に前後方向に延びるアームレスト部12を備え、このアームレスト部12の前方部分には、パワーウインドウ用等の多数のスイッチ類14が設けられている。
また、アームレスト部12のシート13に着座する乗員Aの車幅方向側方位置には、トリム部材10とは別体の上方が開口するポケット形状のポケット部16が取り付けられている。このポケット部16は、主に乗員Aが手を差し入れてドアを閉じるときに使用するものであり、また、物の収納のためのポケットとしても使用される。
図2及び図3(a)に示すように、トリム部材10のポケット部16の下方には、モジュールパネル8のパネル本体部8aから車室内側に階段形状に突出する突出部18が設けられている。ここで、突出部18には階段形状の一部が薄肉部18aとして形成され、側突時には、衝撃エネルギーにより、破断するようになっている(図3(c)参照)。この突出部18の車室内側の上側面18bには、車幅方向に延びる長孔18cが形成されている。この長孔18cには、ポケット部16の開口の上方から、ネジ部材20が挿入されるが、このとき、長孔18cの車室内側端部18dとネジ部材20とが当接状態で、ネジ部材20及びナット部材21により、ポケット部16が、モジュールパネル8の突出部18に締結固定される。
ここで、ポケット部16のモジュールパネル6との締結固定部より車室外側の底部16aの一部に薄肉部16bが形成されている。
なお、ポケット部16の底(低部16aの直ぐ上方)には、柔らかいラバー等で作られた底プレート17が取り付けられている。
次に、このように構成された本発明の第1実施形態の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図3(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fがトリム部材10からポケット部18に伝わり、これにより、ポケット部18がネジ部材20及びナット部材21と共に突出部18の長孔18cに沿って相対的に車幅方向外側に移動し、その結果、突出部18の最内側の部分がトリム部材10に当接する(図3(b)参照)。さらに、ポケット部18が車幅方向外側に移動すると、衝撃力Fがネジ部材20及びナット部材21を経由して突出部18に伝わり、これにより、図3(c)に示すように、突出部18の薄肉部18a及びポケット部16の薄肉部16bが破断する。このように、ポケット部18のネジ部材20及びナット部材21を介した長孔18cに沿った車幅方向外側への移動、及び、突出部18の薄肉部18a及びポケット部16の薄肉部16aの破断により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
さらに、第1実施形態の自動車のドア構造によれば、突出部18に形成された長孔18cの車室内側端部18dとネジ部材20とが当接状態で、ネジ部材20及びナット部材21により、ポケット部16が、モジュールパネル8の突出部18に締結固定されるので、ドアの閉じ操作時のポケット部16の支持剛性を確保することができる。
次に、図4により、本発明による自動車のドア構造の第1実施形態の変形例を説明する。図4は第1実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。ここで、この第1実施形態の変形例については、図1乃至図3に示す第1実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
第1実施形態の変形例による自動車のドア構造31においては、トリム部材10のアームレスト部12に設けられたポケット部32が、車室内側部材32aと車室外側部材32bとから形成され、車室内側の部材32aが厚肉となり、車室外側部材32bが薄肉よりそれぞれ形成されている。ここで、車室外側部材32bの少なくともその底部32cが薄肉であればよい。
次に、このように構成された本発明の第1実施形態の変形例の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図4(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fがトリム部材10からポケット部32に伝わり、これにより、ポケット部32がネジ部材20と共に突出部18の長孔18cに沿って相対的に車幅方向外側に移動し、その結果、突出部18の最内側の部分がトリム部材10に当接する(図4(b)参照)。さらに、ポケット部32が車幅方向外側に移動すると、図4(c)に示すように、ポケット部32の車室外側部材32bがモジュールパネル8のパネル本体部8aの内側端8cに当接して、車室外側部材32b全体、特に、その底部32cが変形し、ほぼ同時に、衝撃力Fがネジ部材20及びナット部材21を経由して突出部18に伝わるので、突出部18の薄肉部18aが破断する。このように、ポケット部18のネジ部材20及びナット部材21を介した長孔18cに沿った車幅方向外側への移動、ポケット部32の車室外側部材32bの底部32cの変形、及び、薄肉部18aの破断により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
次に、図5乃至図7により、本発明による自動車のドア構造の第2実施形態を説明する。図5は本発明の第2実施形態による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図であり、図6は第2実施形態による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図であり、図7は図6に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。ここで、この第2実施形態については、図1乃至図3に示す第1実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図5に示すように、第2実施形態による自動車のドア構造41は、モジュールパネル42を有し、このモジュールパネル42には車室内側に突出する突出部44が設けられている。ここで、突出部44は、正面から見てほぼV字形状をしており、上側面44a及び下側面44bの車室外側には、それぞれ、開口44c,44dが形成され、その結果、上側面44a及び下側面44bに、脆弱部となる脚部44e,44fが形成される。突出部44は、脆弱部となる脚部44e,44fが形成されているため、ドアの閉じ操作時の引張り力には強く、側突等による圧縮力には弱い構造となる。また、突出部44の上側面44aの車室内側には、車幅方向に延びる長孔44gが形成されている。
次に、図5に示すように、トリム部材10のアームレスト部12には、開口12aが形成され、別部材であるポケット部46が取り付けられるようになっている。ここで、ポケット部46の底面には、車幅方向に延びる長孔46aが形成されている。
ここで、ポケット部46をモジュールパネル42の突出部44に、ネジ部材48及びナット部材50により締結固定するとき、ネジ部材48は、突出部44の長孔44gの車室内側端部と当接し、且つ、ポケット部46の長孔46aの車室外端部と当接している。
ポケット部46は、この締結固定状態で、図6(a)及び図7(a)に示すように、ポケット部46の車室内側端46bが突出部44の車室内側端44hよりも車室内側に突出するように配置されている。
次に、このように構成された本発明の第2実施形態の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図6(a)及び図7(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fがトリム部材10からポケット部46に伝わり、これにより、ポケット部46がネジ部材48と共に、ポケット部46自体の長孔46a及び突出部44の長孔44gに沿って相対的に車幅方向外側に移動し、その結果、図6(b)及び図7(b)に示すように、突出部44の最内側の部分がトリム部材10に当接する。この後、図示はしないが、さらに、突出部44の脆弱部となる脚部44e,44fが衝撃力Fにより変形する。このように、ポケット部46のネジ部材48及びナット部材50を介した長孔46a,44gに沿った車幅方向外側への移動、突出部44の最内側のトリム部材10への当接、及び、突出部44の脚部44e,44fの変形により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
次に、図8により、本発明による自動車のドア構造の第2実施形態の変形例を説明する。図8は第2実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。ここで、この第2実施形態の変形例については、図5乃至図7に示す第2実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
第2実施形態の変形例による自動車のドア構造51においては、モジュールパネル52の突出部54に開口は形成されておらず、突出部54の上側面54aに車幅方向外側に向かって上昇するような傾斜部54bが形成されている。
次に、このように構成された本発明の第2実施形態の変形例の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図8(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fがトリム部材10からポケット部46に伝わり、これにより、ポケット部46がネジ部材48と共に、ポケット部46自体の長孔46a及び突出部44の長孔44gに沿って相対的に車幅方向外側に移動し、その後、ポケット部46の下部の車室外側端46bが、突出部54の傾斜部54bに当接し、上方に移動させる反力Bを受け、ポケット部46がモジュールパネル52(及びネジ部材48)から離脱して、上方に移動し、ついには、図8(c)に示すように、モジュールパネル52から外に飛散する。このように、ポケット部46のネジ部材48及びナット部材50を介した長孔46a,44gに沿った車幅方向外側への移動、及び、ポケット部46のモジュールパネル52からの離脱により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
次に、図9乃至図11により、本発明による自動車のドア構造の第3実施形態を説明する。図9は本発明の第3実施形態による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図であり、図10は第3実施形態による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図であり、図11は図10に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。ここで、この第3実施形態については、図1乃至図3に示す第1実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図9に示すように、第3実施形態による自動車のドア構造61は、モジュールパネル62を有し、このモジュールパネル62には車室内側に突出する平板状の突出部64が設けられている。この突出部64の最車室内側には、上方に延びる係止部64aが形成されている。また、突出部64の車室外側には、開口64bが形成され、その結果、この開口64bの両側に脆弱部となる脚部64c,64dが形成される。突出部64は、脆弱部となる脚部64c,64dが形成されているため、ドアの閉じ操作時の引張り力には強く、側突等による圧縮力には弱い構造となる。さらに、突出部64の車室内側には、孔64eが形成されている。
次に、図9に示すように、トリム部材10のアームレスト部12には、開口12aが形成され、別部材であるポケット部66が取り付けられるようになっている。このポケット部66は、厚肉の車室内側部材66aと薄肉の車室外側部材66bとから形成されている。ここで、車室外側部材66bの少なくともその底部66cが薄肉であればよい。さらに、ポケット部66の底面には、孔66dが形成されている。
このポケット部66の孔66d及び突出部64の孔64eにネジ部材48を挿入し、ナット部材50により、締結することにより、ポケット部66が、モジュールパネル42の突出部64に締結固定される。ポケット部66は、この締結固定状態で、図10及び図11に示すように、突出部64の係止部64aとポケット部66の厚肉の車室内側部材66aとが当接し、ポケット部66が係止部64aにより係止され、その結果、ドアの閉じ操作時にポケット部66が車室内側に変位し難く、側突時に車室外側に変位し易い構造となっている。
次に、このように構成された本発明の第3実施形態の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図10(a)及び図11(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fが、トリム部材10からポケット部66に伝わり、さらに、ネジ部材48及びナット部材50を経由して突出部64に伝わり、これにより、突出部64の脆弱部となる脚部64c,64dが衝撃力Fにより変形する。これらの脚部64c,64dの変形に伴い、ポケット部66の薄肉の車室外側部材66bの底部66cも変形する。
このように、突出部64の脚部64c,64dの変形、及び、ポケット部66の車室外側部材66bの変形により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
また、ポケット部66の車室内側は厚肉の車室内側部材66aで形成され、この車室内側部材66aが車室内側から突出部64の係止部64aにより係止されているので、通常のドアの閉じ操作時に作用する操作力に対しても十分な強度を備えたものとなっている。
なお、第3実施形態においては、ポケット部66を厚肉の車室内側部材66aと薄肉の車室外側部材66bとから形成したが、ポケット部全体を厚肉により形成するようにしても良い。この場合には、側突時に、突出部64の脚部64c,64dが変形し、これにより、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
次に、図12乃至図14により、本発明による自動車のドア構造の第3実施形態の変形例を説明する。図12は本発明の第3実施形態の変形例による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図であり、図13は第3実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図であり、図14は図13に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。ここで、この第3実施形態の変形例については、図9乃至図11に示す第3実施形態と同一部分には同一符号を付し説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
この第3実施形態の変形例による自動車のドア構造71においては、ポケット部76全体(特に底部76a)が薄肉の材料で形成され、ポケット部76の底部には、孔76aが形成されている。さらに、このポケット部76の車室内側を強度的に補強する補強部材78が設けられている。また、この補強部材78にも、ネジ部材48が挿入される孔78aが形成されている。
この自動車のドア構造71においては、ポケット部76の孔76a、補強部材78の孔78a及び突出部64の孔64eにネジ部材48を挿入し、ナット部材50により、締結することにより、ポケット部76及び補強部材78が、モジュールパネル42の突出部64に締結固定される。ポケット部76は、この締結固定状態で、図13及び図14に示すように、突出部64の係止部64aに対し、ポケット部76及び補強部材78が一体的に当接し、その結果、ドアの閉じ操作時にポケット部76が車室内側に変位し難く、側突時に車室外側に変位し易い構造となっている。
次に、このように構成された本発明の第3実施形態の変形例の作用を説明する。車両の側突時には、その衝撃力により、図13(a)及び図14(a)に示す位置にあるアウタパネル2及びインナパネル4等が車室内側に移動し、先ず、トリム部材10が乗員Aに当接する。このとき、反作用である衝撃力Fが、トリム部材10からポケット部76に伝わり、さらに、ネジ部材48及びナット部材50を経由して突出部64に伝わり、これにより、突出部64の脆弱部となる脚部64c,64dが衝撃力Fにより変形する。これらの脚部64c,64dの変形に伴い、ポケット部76の底部76aの車室外側の部分も変形する。
このように、突出部64の脚部64c,64dの変形、及び、ポケット部76の底部の車室外側の部分の変形により、ドアと乗員との間の空間が増大し、衝撃力Fは、十分に吸収され、乗員の保護を図ることができる。
また、ポケット部76の車室内側は補強部材78を介して車室内側から突出部64の係止部64aにより係止されているので、通常のドアの閉じ操作時に作用する操作力に対しても十分な強度を備えたものとなっている。
本発明の第1実施形態による自動車のドア構造を車室内側から見た側面図である。 図1をII−II線に沿って見た断面図である。 本発明の第1実施形態の自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図である。 本発明の第2実施形態による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図である。 図6に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図である。 本発明の第3実施形態による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図である。 図10に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例による自動車のドア構造を構成する部品の部品展開図である。 本発明の第3実施形態の変形例による自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す平面図である。 図13に対応する自動車のドア構造の側突時の変化状態を示す断面図である。
符号の説明
1、31、41、51、61、71 自動車のドア構造
2 アウタパネル
4 インナパネル
8、42、52、62 モジュールパネル
10 トリム部材
16、32、46、66、76 ポケット部
18、44、54、64 突出部
20、48 ネジ部材
21、50 ナット部材

Claims (9)

  1. サイドドアを構成するアウタパネル部材及びインナパネル部材と、
    このインナパネル部材の車室内側に取り付けられたトリム部材と、
    このトリム部材に形成されたポケット部と、
    上記インナパネル部材の上記トリム部材のポケット部の下方で且つ車室内側に突出するように形成された突出部であって、この突出部と上記ポケット部とが締結部材により締結されると共にこの突出部に車幅方向に対して弱い脆弱部が形成された上記突出部と、
    を有することを特徴とする自動車のドア構造。
  2. 上記突出部の脆弱部は、上記インナパネル部材に形成された薄肉部である請求項1記載の自動車のドア構造。
  3. 上記突出部は、階段状に形成された階段状部分を有し、この階段状部分に上記薄肉部が形成されている請求項2記載の自動車のドア構造。
  4. 上記ポケット部は、上記突出部よりも車室内側に配置され、上記突出部は、車幅方向に延びる長孔を有し、この長孔の車室内側端部に上記締結部材が当接するように上記ポケット部が突出部に締結されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動車のドア構造。
  5. 上記ポケット部は、その底部に車幅方向に延びる長孔を有し、この長孔の車室外側端部に上記締結部材が当接するように上記ポケット部が突出部に締結されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の自動車のドア構造。
  6. 上記突出部は、上記ポケット部との締結部の車室外側近傍に車室外側上方へ傾斜して延びる傾斜部を有する請求項4又は請求項5記載の自動車のドア構造。
  7. 上記突出部は、上記ポケット部の車室内側部分を車室内側への移動を規制するように係止する係止部を有する請求項1乃至6の何れか1項記載の自動車のドア構造。
  8. 上記ポケット部は、車室内側から外側に向かって作用する荷重により車幅方向に短縮可能な短縮部を有する請求項1乃至7の何れか1項に記載の自動車のドア構造。
  9. 上記インナパネル部材は、開口を備えたインナパネルと、ドア用電装部品が予め組み付けられ且つ上記インナパネルの開口を覆うように取り付けられる樹脂製モジュールパネルとを有し、このモジュールパネルに上記突出部が設けられている請求項1乃至8の何れか1項に記載の自動車のドア構造。
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