JP2004522086A - 摩擦パッド - Google Patents
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Abstract
ディスク・ブレーキ・パッド(10,図1(a))は、後部プレート(12)と、個別の摩擦部材(20)の配列として後部プレート上に取付けられた摩擦材料を有する。これらの部材は支持ばねフィンガ(52,図2(a))の一方の端部領域(58)に弾性的に取付けられ、フィンガの他方の端部領域(56)は後部プレートに固定される。端部領域は実質的に平行で、それぞれに対して約30゜の角度で傾斜された中央領域(60)により分けられて、第二の端部領域およびその摩擦部材は後部プレートから偏倚されている。支持ばねフィンガは堅いが、少なくとも端部領域を連結する中央領域で弾性であり、フィンガの復元押圧力に抗して摩擦部材が後部プレート12へ向かって弾性的に偏倚できるようにしている。フィンガの形状は、摩擦部材がほとんど回転せずに摩擦部材が偏倚できるようにする。支持ばねフィンガはこの他に後部プレートを切断して偏倚させた舌部(752,図8)のように形成することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明はブレーキ・パッド、ブレーキ・シューおよびクラッチ・プレートのような摩擦パッドに係わり、特に自動車用のそのようなパッド、さらに詳しくは、限定するわけではないが鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
上述した用途の摩擦パッドそのものは周知であり、相対的な動きを減じるために摩擦パッドは、相対的に動く擦れ面と、擦れ面に向かって係合力を与えるアクチュエータとの間に取付けられる。ブレーキの場合は、勿論、その目的は擦れ面に適合するように成形された摩擦パッドによって擦れ面を減速させることであり、擦れ面はホイールの湾曲した円周状または平面状のディスク面を含むことができる。以下に説明される本発明は特に鉄道車両およびそのためのディスク・ブレーキに関するが、本発明をそのような車両用のディスク・ブレーキ・パッドに限定することを意図するものではない。
【0003】
路上車両および鉄道車両用のディスク・ブレーキ構造は周知であり、それにおいては一般に、摩擦材料層を担持する実質的に平面状のパッドが鋼または他の材で作られている回転ディスクに係合するように押圧され、異なる車輌形式によるブレーキ・パッド設計に課せられる異なる要求条件は、例えばGB−A−2260176に概説されている。
【0004】
鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドの既存形態は、製造および取扱いに関連する理由によって通常は対にして使用され、それらの各々は一般に弧状で、テーパー形状をしており、一方の面に摩擦材料層を有し、また他方の面に台形断面の基礎板を有し、ブレーキ・アクチュエータと連結された担体のスロットに取付けられる。上述の特許明細書に説明されているように、鉄道使用の摩擦材料は一般に硬く、パッド面積が大きいので摩擦材料の表面をディスク表面と適正に均等に係合させる、すなわち適合させることを保証することが問題となる。
【0005】
そのような状況はWO95/07418で確認されており、摩擦材料は少なくとも50%のセラミックス充填剤に加えて他の充填剤および摩擦向上成分を組入れた熱硬化性の樹脂を基本とすることが定められた。便宜的に「セラミックス摩擦材料」と記載されるそのような材料は、非常に高いブレーキ表面温度のもとで作動することはできても、脆いうえ、それが押付けられるブレーキ・ディスク表面に対する適合性に劣る。このような脆さおよび適合性の悪さは、鉄道用ブレーキ・パッドで使用される比較的大きな面積のパッドの場合には一層悪くなる。
【0006】
適合性の悪さは、ディスク表面の小さな面積部分に不釣り合いなほど大きな制動力を与えて、それ以外の部分よりも高温の帯状部分をディスクの円周方向に形成するような摩擦材料部品しか形成せず、摩擦力の低下、パッドおよびディスクの不均等な過早摩耗をもたらすことになる。また、脆さも材料層に全体的に熱衝撃および物理的衝撃を与え、材料の亀裂およびパッド性能の低下、および(または)作動寿命の短縮をもたらす。
【0007】
そのような影響を低減するために、比較的小さい係数(すなわち軟らかい)の力伝達エラストマー下層を介して摩擦材料を支持し、中間層を追加することも可能であることが知られている。WO97/2549は適合性の問題に的を絞ったパッド構造を記載しており、またその公報によって、下層まで延在する溝または切込みを表面に形成して、実際に摩擦層をそのような軟質の下層/後部プレート構造に取付けた摩擦材料のブロックまたは部材配列を形成することが知られている。しかしながらそのような適合性を改善する試みにも拘わらず、制動時にそのようなセラミックス摩擦材料で容易に発生される高温(他に過度の難点は生じない)が層間接着に、また下層のエラストマー材料、従ってパッドの構造一体性に有害な影響を及ぼす。従って摩擦材料、特にセラミックス摩擦材料は高温下で、また大きな制動係合荷重の下で作動し、効率的に制動することができるが、実際には伝統的にそれらを含むブレーキ・パッドを構成して作動させ、多大な費用を必要とせずに摩擦材料の制動効率を最大化させることが必要とされてきた。
【0008】
GB−A−527218によって通路部分を有する後部プレート構造を備えることは知られており、通路は後部プレートに適当に重ねて配置された壁フランジによって部分的に閉じられ、またエラストマー材料層上の複数の摩擦材料ブロックが通路内にスライド移動でき、制動係合力はエラストマー材料層によって後部プレート構造とブロックとの間で伝達される。各ブロックはエラストマー材料に隣接してブロック・フランジを有しており、ブレーキ・ディスクの存在で束縛されないとき、後部プレートの壁フランジと係合して摩擦材料ブロックが後部プレート構造から持上がらないように抑制する。これに対して、パッドの一体性に関して摩擦材料と弾性下層との間で接着の信頼性が劣ることになれば、ブレーキ構造は鉄道用の制動装置に使用するほど十分な頑丈さも脆い摩擦材料もなく、エラストマー下層材料に及ぼす高温の影響に関する解決は提供されない。
【0009】
それ自体に制約が無いことではないが、一つの代替方法は脆さが小さい材料を使用する。例えば、燒結金属材料で作られた摩擦材料を使用することは知られている。燒結金属材料は高い温度で作動し、大きな係合力を伝達できるが、それほど適合性がよくなく、比較的小さくて個別に整合することのできるブロックまたは部材としてに擦れ面に与えられることが要求される。適合性に劣る燒結材料が個別に弾性的に取付けられた摩擦部材として使用される鉄道車両用のディスク・ブレーキの摩擦パッドの例が、DE−U−8514607、米国特許第4640390号および同第5538103号に示されている。それらの最初の二つの引用例は、後部プレートに間隔を隔てた保持プレートが重ねて配置されたサンドイッチ構造をそれぞれ使用しており、保持プレートに対してフランジ付き摩擦部材がばね手段により押圧され、ばね手段はそれぞれ個別のばねとされるか、弾性突起が配列された中間プレートとされる。また、サンドイッチされた後部プレート構造はかなりの厚さを必要とし、パッドの全体厚さが特定使用のために定められるならば、小さな(薄い)摩擦部材とされ、従って使用寿命が短くなる。これは、ばね手段に初期応力を与えて、大きな力のときだけ摩擦部材が動くようにして幾分か抑制することで、或る程度は軽減できる。それでも、そのような複雑な構造は構成部材間の相対的な動きを可能にするために正確に製造することを必要とし、車両の制動装置が露出されている不利な環境状態では、個々の摩擦部材は固着して不適合状態となることに関連した全ての欠点を知ることになり、これが米国特許第5538108号のスタート点となる。これは別の方法を必要とし、弾性偏倚する片持構造のように単純な後部プレートに固定されて突き出た平坦な弾性プレートに個々の燒結摩擦部材を取付けるのに有利となる複雑な構造を拒否する。各々の摩擦部材は弾性プレートの自由端に取付けられる。このプレートは制動係合力を伝達されることで指令されると、その長さに沿って変位して後部プレートに接近する方向および離反する方向に移動できるので、擦れ面のどのような不整状態にも接触できるようになる。この構造はそれ以外の構造よりも格段に簡単であることは明かであるが、各プレートはゼロの応力状態から伝達された制動係合力に達するまで変位し、これにより十分な制動係合力となるまで各プレートに十分な偏倚が要求されることが認識されるであろう。これは、摩擦部材の長さに関してサンドイッチ構造のいずれの利点も無くすほどの後部プレートからの偏倚を部材および支持プレートに要求するだけでなく、支持プレートが偏倚するときに各摩擦部材を後部プレートに対して傾斜させ、これにより摩擦部材の不均等な摩耗を引き起こすことになるのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような基準は、特定の極限状態の獲得または寸法決め、鉄道車両のディスク・ブレーキに関連する力および好ましい材料によって最も明確に示されるが、そのような適合性および高温の問題が上述の摩擦パッドのいずれにも或る程度適用できることが認識されるのであり、本発明の目的は既知の装置よりも優れた適合性および熱公差を与える摩擦パッド構造を提供することである。そのような摩擦パッドでディスク・ブレーキ・パッドを提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、相対的な動きを減じるために、相対的に動く擦れ面とその擦れ面に向かって係合力を与えるアクチュエータとの間に取付けられる摩擦パッドであって、係合力を与える第一の面および第二の面を有する後部プレートと、第二の面から突出し、擦れ面に支えられるように配置される擦れ端部、および実質的に長手方向に延在する係合力軸線に沿って後部プレート構造から前記係合力を与えられるように配置される押圧端部をそれぞれが有している複数の個別の摩擦部材とを含んで構成され、前記摩擦部材は金属製の支持手段によって後部プレートに対して支持されており、前記支持手段は後部プレートの第一の面に対して弾性的に偏倚可能で、後部プレートの第一の面に与えられた係合力を前記摩擦部材に伝達して、後部プレートへ向かう摩擦部材の動きに対抗する押圧力を摩擦部材に作用させるように作動可能な摩擦パッドであって、ばね手段は摩擦部材の各々につき一つの独特に組合わされたシート金属製の支持ばねフィンガを含み、前記支持ばねフィンガは長手方向のフィンガ軸線に沿って間隔を隔てられた第一および第二の端部領域を有しており、前記第一および第二の端部領域は一体形成されている中央領域で結合されており、前記第一の端部領域は後部プレートの表面に配置されており、前記第二の端部領域は第一の端部領域と実質的に平行に延在し、少なくとも係合力軸線に沿う動きを抑制されている摩擦部材を支持しており、第一および第二の端部領域の間を延在する前記中央領域は、後部プレートから第二の端部領域を引離すために後部プレートに対して鋭角に傾斜しており、また後部プレートへ向かう前記第二の端部領域の回復可能な動きを可能にするために第一および第二の端部領域に少なくとも隣接した位置で弾性的に偏倚可能であることを特徴とする摩擦パッド。
【0012】
本明細書で「制動係合力」およびその短縮形の「係合力」という用語は、パッドに与えられ、擦れ面に向かって擦れ面の動く方向と直角な方向にて伝えられる隆起を意味する。ディスク・ブレーキに関連して擦れ面は制動ディスク面を構成する。「摩擦発生力」という用語は、擦れ面によってパッドに与えられて、擦れ面の動く方向に伝えられる力を意味する。「後部プレートに沿って」という用語は、後部プレートに対して擦れ面が動く方向を意味する。
【0013】
本発明の実施例は、以下に添付図面を参照して例をあげて説明される。
【実施例】
【0014】
図1(a)および図1(b)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッド10は鉄道車両に使用されるUIC形状を構成しており、そのパッドは補完的な形状で鏡像のパッド11と共に使用され、パッド11は補完形の対として一部のみ示されている。各パッドは、ダブテール断面形の取付けレール15を介して制動係合力をパッドに与えるための全体に符号14を付された第一の面と、全体に符号16を付された第二の面とを有する後部プレートで構成され、第二の面から複数の個別の摩擦部材20iが突出しており、図示実施例ではi=14である。摩擦部材20iは製造を簡単にするために同形とすることが好ましく、それらの部材のみならず後部プレート12までも同形に形成することが好ましいが、これは本質的なことではなく、説明を簡略にするために、一つの摩擦部材のみを部材20として以下に詳細に説明する。
【0015】
図2(a)および図2(b)を参照すれば、摩擦部材20は中央の長手方向軸線22に対して一般に円形横断面をしており、この軸線に沿って一般に円筒形の形で延在される。部材は擦れ面24を有し、ホイール・ブレーキ・ディスク26の擦れ面25に支持されるようになされており、反対側には押圧端部28が後部プレートに支持されて、長手方向軸線22に平行な係合力伝達軸線に沿って与えられる前記係合力を受けるように構成される。ディスク擦れ面25に支えられる擦れ端部で生じる摩擦発生力は、係合力軸線30に直角な方向32、すなわち本明細書の用語において後部プレートに沿う方向に作用する。
【0016】
摩擦部材20は擦れ端部24と押圧端部28との間で部材の境界を定める容器40を構成しており、押圧端部には基部42を含み、その基部から側壁44が擦れ端部へ向けて延在し、その内部に摩擦材料46の本体が収容される。
【0017】
摩擦材料はWO95/07148に記載された形状のセラミックス摩擦材料とされ、この材料は高温を発生し、広い表面では適合性の悪さを示すのに対して、小さな個々の物体の弾性的な取付けにより制動時に発生する熱の影響は受けず、そのような摩擦材料の使用でこれまで見い出された欠点に対処する。しかしながら他の摩擦材料成分、例えば樹脂を基材とした、またはその他の材料を使用することができる。
【0018】
容器側壁44は摩擦材料本体の全長を延在し、本体の縁部を衝撃による損傷から保護し、向上させたフープ強度を効果的に与え、これがディスク表面の粗い部分に圧力が集中して摩擦材料に亀裂が発生することを防止する。容器側壁は銅または銅合金製であり、制動ディスクの擦れ面と摩擦材料とによって容易に侵食される。容器は図示したように個別のチューブ状の側壁と円形の基部とを含み、それらはろう付け等によって互いに結合され、これにより基部は容器の床48を形成する。基部およびチューブ状側面は異なる材料で作られるが、同じ材料で作られて接合部での熱応力を軽減することが好ましい。本体は床48および(または)側壁44に接着されて、容器内に保持される。
【0019】
この実施例では、UIC規格との比較のために後部プレート構造の形状および周囲寸法が組合わされた。製造公差内で寸法および材料が同じ、すなわち同じ形状および寸法を有し、互いに同じ材料を使用し、ならびに製造における精度および費用の点で最も好ましい円形横断面を有している部材を使用して決定されたので、適合性の最適化とブレーキ・ディスクに係合する最適表面積の設定との間でやり取りがなされる。この実施例では、UIC541−3OR寸法のパッドに関して30mm〜40mm、好ましくは36mmの外径、および約1mm(〜1.5mm)の壁厚、すなわち34mmの摩擦材料本体の直径を有する容器側壁を備えた摩擦部材20を使用することが好ましい。後部プレート構造の全体面積に関しては209cm2であり、10個の部材の各々は全パッド面積の5%未満、より正確には4.34%の摩擦材料の面積を有し、部材が14個では全パッド面積の60.8%を有する。
【0020】
使用される部材の個数ならびに個々の寸法を変更できることは明かであり、またパッドのさまざまな箇所をさまざまな横断面形状および(または)寸法および(または)摩擦材料にして、パッド利用空間の良好な使用を可能にするが、製造上の複雑さおよび費用は増大することが認識されるであろう。
【0021】
以下にさらに説明するように、支持し抑制する多数の構造部品によって容器40の床48は摩擦部材の押圧端部から間隔を隔てられる。
【0022】
摩擦部材20は全体を符号50で示される金属製の支持手段によって後部プレートに対して支持され、この支持手段は後部プレートの第一の面に対して弾性的に偏倚して後部プレートの第一の面に与えられる係合力を摩擦部材に伝達し、これによって後部プレートへ向かう動きに対抗する押圧力をその摩擦部材に加えるように作用でき、また、全体を符号70で示される抑制手段により、各々の摩擦部材が後部プレートから離れ、後部プレートに沿って移動しないように各々の摩擦部材を後部プレートに対して抑制する。金属製の支持手段は、摩擦部材20に対して一つの独特に組合わされたシート金属製の支持ばねフィンガ52を含み、支持ばねフィンガ52は長手方向のフィンガ軸線54を有し、そのフィンガ軸線に沿って第一および第二の端部領域56,58が間隔を隔てられ、中央領域60でそれぞれ連結されている。第一の端部領域は後部プレートの第二の面16の表面上に配置され、その面に一致されている。第二の端部領域58は第一の端部領域と実質的に平行に延在して摩擦部材20を支持しており、軸線30上の制動係合力を前記第一の端部領域および中央領域を経て部材軸線22に伝達し、抑制手段の後部プレートへ向かう動きを行わせる。中央領域60は第一および第二の端部領域の間を延在し、第一の端部領域に対して鋭角に傾斜して第二の端部領域を後部プレートから引き離し、また第一および第二の端部領域に対して弾性的に偏倚でき、前記第二の端部領域を後部プレートへ向けて回復可能に偏倚させる。特に、中央領域および端部領域はそれらの連接箇所で歪んで、最小限の配向変化によって摩擦部材の軸線22に沿う偏倚を可能にする。
【0023】
平面状の後部プレートを有するディスク・ブレーキ・パッドに関するこの実施例では、支持ばねフィンガ52は均等厚さの金属シートを含む。第一および第二の端部領域は実質的に平坦で平行しており、中央領域も実質的に平坦であるが、第一および第二の端部領域に対して実質的に均等な傾斜角度で延在しており、この後部プレートの第二の面に対する傾斜は約30゜が適当であると見い出されている。
【0024】
第一および第二の端部領域の間で中央領域60は実質的に均等な厚さをしていることに加えて、幅は、図2(b)にさらに明瞭に示されるように、第二の端部領域から第一の端部領域へ向かって徐々に減少している。
【0025】
第二の端部領域58は、中央領域に連接する箇所を除いて、実質的に円形の周縁を有し、この周縁は支持する摩擦部材20の底部に対応するがそれよりも小さい。荷重分散ワッシャ62は摩擦部材の底部と支持ばねフィンガの第二の端部領域との間に配置され、摩擦部材の底部の断面積よりも小さいが第二の端部領域の断面積よりも大きい断面積を有する。
【0026】
上述したように、抑制手段70は支持手段50を含み、摩擦部材20に対して支持ばねフィンガ52を含む。支持ばねフィンガは第一の端部領域56を後部プレートの第二の面である面16に重ねて接触させて配置され、リベットやねじなどの少なくとも一つの緊締部材72で、またこの実施例ではフィンガ軸線54に対して実質的に直角に延在する緊締軸線76に沿って隔てられた一対の緊締箇所74,74’にて第一の端部領域56を通して延在する一対の緊締部材72,72’で、後部プレートに固定される。
【0027】
この摩擦部材抑制手段は、摩擦部材の押圧端部に、容器40の基部を通り、支持ばねフィンガの第二の端部領域58の穴を通って長手方向軸線22に沿って延在するリベットやねじ等の形態をした抑制部材78、ならびに荷重分散ワッシャ62のようないずれかの介在部材を含み、各部材を相互におよび容器の床にクランプして、いずれの方向の相対的な動きに対しても抑制部材を支持ばねフィンガに固定するようになっている。
【0028】
使用において、制動係合力はレール15を経て後部プレート12に対して軸線30の方向に与えられ、この力は(必要であるならば)、各摩擦部材の擦れ端部24が相対的に動くディスク面25に対して押圧されるようにパッドを移動させた後、支持ばねフィンガ52を経て伝達され、フィンガにより摩擦部材に作用する復元力が与えられた制動係合力に実質的に等しくなるまで、偏倚させる傾向を示す。
【0029】
各々の摩擦部材20iが同じである限り、後部プレートに与えられた個々の反発作用を受けるいずれの特定の係合力も、個々の支持ばねフィンガの偏倚の僅かな相違だけで、摩擦部材をディスクに当接させることができ、これは部材が拡がった状態で摩擦材料とディスクとの間に適合状態を効果的に作り出す。支持ばねフィンガ、摩擦部材またはワッシャの寸法の間のどのような不同も、また擦れ面に突起(ハイ・スポット)も、最初は特定の摩擦部材を他の摩擦部材よりも大きく偏倚させて大きな押圧力を生じても、この摩擦部材は押圧力が他の摩擦部材と同じレベルに低下するまで加速的に摩耗することが予期される。
【0030】
支持ばねフィンガ52は、望まれた場合、偏倚するにはかなりの堅さを有するが、車両の制動装置に見られる高温状態では小さな範囲で偏倚する弾性も有する厚さおよび長さの炭素鋼のシートまたはプレートで構成される。支持ばねフィンガ52は、制動システムで通常経験する係合力を超えた係合力に対して弾性限界内に留まるように偏倚に対する初期抵抗力を与えるように、または過剰力が生じた場合、支持ばねフィンガの弾性限界を超える前に摩擦部材の押圧端部(またはフィンガの第二の端部領域)が後部プレートに当接するように、寸法決めされることができる。
【0031】
図2(a)および図2(b)から分かるように、支持ばねフィンガの第一の端部領域54の間隔を隔てられた緊締箇所74,74’は、独特に関連させて摩擦部材を組付けられた状態で摩擦部材フィンガを後部プレートに固定できるようにしており、さらに、摩擦部材は第一の端部領域の一方の面に与えられ、その第一の端部領域が共通のフィンガ軸線54に沿って形成された第二の端部領域58’および中央領域60’を有する別の支持ばねフィンガ52’と共有されてそのフィンガの第一の端部領域を形成できるようにする。摩擦部材201と同じ摩擦部材20iは第二の第二の端部領域58’に支持される。
【0032】
共通の第一の端部領域が後部プレート12に固定されクランプされる限り、対を成すフィンガの間の異なる偏倚力の干渉は生じない。しかしながら、望まれるならば、共通の第一の端部領域54は後部プレートに固定されて緊締軸線76のまわりで或る程度の「固定」を可能にし、これにより組合わされた2つの摩擦部材は後部プレートに対する支持ばねフィンガの第一および第二の端部領域の両方の偏倚による制動面25に対する作動特性を定められることができる。
【0033】
多数の変更が行え得ることは認識される。上述で示したように、摩擦部材は摩擦部材のために軟かく容易に摩耗できるチューブ状の側壁を備えた容器を有する。これは本質的なことではなく、側壁は、容易に摩耗される薄壁および(または)メッシュまたは有孔構造のように僅かな量しか存在しない硬い材料で形成することもできる。また、銅をベースとした材料で形成されている容器床に或る種の摩擦材料を接着することに難点のあることが留意される。図3を参照すれば、これは立断面図で、本発明によるディスク・ブレーキ・パッド110の第二の実施例の一部、特に上述したように摩擦部材120に取付けられた後部プレート12および支持ばねフィンガ52を示している。摩擦部材120は全体的に摩擦部材20に似ており、同じ部品には同じ符号が与えられている。これは、摩擦部材が銅または銅合金器で形成された基部142を有するが、床148は容器の底部で形成されておらず、摩擦材料を一層容易且つ確実に接着することのできる鋼のような別の材料のプレート149で形成されている容器140を含む。床プレートはそれをクランプする緊締部材78で、または他のいずれかの通常手段によって基部に対して機械的に固定される。
【0034】
図4(a)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッドの第三の実施例が符号210で一部を示されており、これは符号220で示される摩擦部材の構造の他の変形例を構成する。上述した部材と同じ部品はさらに説明されることはなく、同じ符号を与えられる。摩擦部材220は摩擦材料容器240を含み、この容器は基部242および側壁244が単一金属片から絞りまたは押出しによってカップとして一体形成されていることが容器40と相違する。材料が接着特性の劣る銅または銅合金器であるならば、プレート149に類似の床プレート(図示せず)を固定することができ、この固定はカップの形成時にそのプレートの穴または開口に銅を浸潤させて行うか、緊締手段78によって行うことができる。また図示されるように、摩擦材料246は側壁に一つ以上の円周方向に延在する凹部247を任意に備えられ、容器側壁244を一つ以上の凹部249に変形することで容器に対して機械的に相互固定される。
【0035】
摩擦材料は、接着および機械的な相互固定の一方または両方でカップ内に保持されることが認識されるであろう。また、このような機械的な相互固定は容器構造40または140に使用できる。
【0036】
ディスク・ブレーキ・パッドの実施例210は摩擦部材のみならず、後部プレート12に対して固定される支持手段250の特定な構造も示している。図4(b)も参照すれば、この図は4b−4bの方向に後部プレートから見た平面図を示しており、支持手段250は摩擦部材220と組合わされて、中央領域260で隔てられた第一の端部領域256および第二の端部領域258を有する支持ばねフィンガ252を構成している。支持ばねフィンガ252は支持ばねフィンガ52に似ているが、フィンガの独特な一部を形成して他の支持ばねフィンガと共通されず共有もされない第一の端部領域を有する。上述したいずれの形態の摩擦部材もこのように支持することができることは認識されるであろう。
【0037】
上述した全ての実施例で、対抗する方向に支持ばねフィンガの各々は剛性であるにも拘わらず、そのような抵抗力は、フィンガが比較的小さいレベルの制動係合力を付与されて偏倚を開始し、また大きな係合力によって継続して偏倚するが後部プレートに当接しないようにするために、第二の端部領域は後部プレートから望まれる以上に大きく変位することを要求という傾向が最初から与えられるような、現実の偏倚の関数であることが認識されるであろう。図5(a)および図5(b)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッド410の第四の実施例が模式的に示されている。再び述べるが、上述で示した部材に似た構成部材は再び説明せずに同じ符号が与えられる。図5(a)に示されるように、摩擦部材の支持部材は各々の摩擦部材20に対して支持ばねフィンガ454を含み、この支持ばねフィンガ454は後部プレート12に固定された第一の端部領域456と、摩擦部材を取付ける第二の端部領域458と、それらの領域を連結する中央領域460とを有する。中央領域は第一の端部領域が後部プレートと重ねられて当接されることで第二の端部領域が第一の端部領域および後部プレートに対して傾斜されるような、第一の端部領域に対して自然に生じる傾斜を有している。図5(b)に示されるように、初期応力付与手段480は、支持ばねフィンガの第一の端部領域456に重ねて配置されて緊締部材472で後部プレートにクランプされた構造のウェッジ部材482として備えられる。このウェッジ部材は支持ばねフィンガの中央領域460の少なくとも一部に支持されるように配置される傾斜端部を有し、中央領域をそのような傾斜に強制して第二の端部領域を後部プレート1に、また摩擦部材の擦れ面を制動ディスクの擦れ面25に整合させる。初期応力付与手段によって与えられる力を超えた制動係合面のみに応答して摩擦部材が支持ばねフィンガの偏倚によって変位されること以外は、上述したように作動する。
【0038】
図6を参照すれば、この図は本発明による第五の実施例のディスク・ブレーキ・パッド510の一部を示しており、各摩擦部材と整列されて、少なくとも後部プレートへ向けて摩擦部材が偏倚したときに摩擦部材の押圧端部および(または)支持ばねフィンガの第二の端部領域58の少なくとも一部分を受入れるように作用する凹部を後部プレート12が含む以外は、図2(a)のパッドと似ている。摩擦部材20は支持ばねフィンガ552に支持される。摩擦部材の押圧端部28は緊締部材578を有しており、緊締部材は摩擦部材を支持ばねフィンガ552の第二の端部領域558に固定し、境界壁587を有する後部プレートの凹部586の一部分に受入れられた拡径ヘッド579へ向けて長手方向軸線22に沿って延在する。支持ばねフィンガの第二の端部領域はスロット559を有し、スロットを通して緊締部材578が延在しており、拡径ヘッドは部材が後部プレート12から離れる方向へ移動することは阻止するが、後部プレート12に沿う方向の移動は防止しない。しかしながら、ヘッド579は凹部の境界壁には当接して、その方向の摩擦部材の移動を阻止する。
【0039】
係合力のレベル、作動温度および移動空間の特徴は、各々の支持ばねフィンガが標準に堅く(剛性である)、熱耐性を有するべきことを要求することが理解されるであろう。上述したように、これらの特性はばね作用に通常使用される種類の特別でない炭素鋼に見られる。しかしながら望まれるならば、弾性限界内であれば、ばねの形成に一層関連する他の金属も使用できる。
【0040】
図7を参照すれば、この図は第六の実施例であるディスク・ブレーキ・パッド610の一部を示しており、後部プレートに接近および離反する方向の変位に関してのみ摩擦部材620が支持ばねフィンガ652の第二の端部領域658に抑制される限り、ディスク・ブレーキ・パッド610はパッド510に似ており、また後部プレートは各摩擦部材620に対して境界壁687を有する凹部686を有して、後部プレートに沿う方向の摩擦部材の動きを阻止するようになっている。摩擦部材抑制手段678は、摩擦部材の押圧端部に、特に容器640の基部642に、支持ばねフィンガの前記第二の端部領域658を後部プレートに沿う方向で受入れて、後部プレートの第一の面から離れる方向への摩擦部材の移動は制止するが、緊締部材78のような緊締部材が無いので後部プレート12に沿う方向の移動は制止しないように作用する横方向開口678’を含む。この抑制手段は後部プレートに沿う摩擦部材の動きを制止するために凹部境界壁687に支持されるように配置された支持部材689を含んでいる。この支持部材は容器自体の基部で構成されるか、または特に基部が接着容易な材料であるならば、基部に固定された別個の支持部材とされ、その支持部材は凹部壁と同じか、それよりより軟質のもの、すなわち後部プレートよりも硬くないものとされて、凹部壁に隣接する容器の少なくとも円周部分689’を形成するように構成される。
【0041】
図8を参照すれば、この図は第七の実施例のディスク・ブレーキ・パッド710を示しており、これにおいて摩擦部材20iの支持手段は、各部材と組合わされて独特な支持ばねフィンガ752を構成しており、これはプレートの平面から偏倚してそれぞれ形成される支持ばねフィンガ752を有する後部プレート712によって形成される。
【0042】
支持ばねフィンガの第一の端部領域は後部プレートの第二の面に形成され、第二の端部領域758および中央領域760は後部プレートを切断および偏倚させて舌部を形成することで形成されている。第二の端部領域は後部プレート12の平面に、従って第一の端部領域に実質的に平行に延在し、その上に摩擦部材20を支持する。第二の端部領域は開口を形成され、上述したように緊締手段78によって摩擦部材が固定される。
【0043】
図9は第八の実施例であるディスク・ブレーキ・パッド810を示しており、このパッドは摩擦部材形状620に支持ばねフィンガ852を組合わされたもので、支持ばねフィンガは後部プレートと一体で舌部を打抜いて形成されており、舌部は摩擦部材の基部の横方向通路内に位置される変位した第二の端部領域858を形成している。第二の端部領域が後部プレートに開口886を形成する加工で形成される限り、開口境界壁887は摩擦部材の支持部689の変位を制止するように配置されている。
【0044】
望まれるならば、また図面に点線で示されるように、開口境界壁を形成する後部プレートの部分は、摩擦部材の支持部材と別々に整合されるように支持ばねフィンガと同時に偏倚される。
【0045】
後部プレートに重ねて配置されるような別個の支持ばねフィンガがないというこの実施例の特徴は特別であり、これにより材料および組立体の費用の節約のみならず、特定の全体的なパッド厚さに対して摩耗を受ける摩擦材料の厚さを大きくすることができる。
【0046】
上述した実施例の各々は実質的に平面的なディスク・ブレーキ・パッドに関連するものであるが、同じ構造的な技術はトレッド・ブレーキまたはドラム・ブレーキに使用される円筒状に湾曲したブレーキ・シューに応用できる。図10(a)および図10(b)を参照すれば、それらの図はそれぞれ円筒状に湾曲したブレーキ・シュー910の形状をした第六の実施例のブレーキ・シュー910の側面図および前面図(平面図)を示し、その摩擦面は複数の摩擦部材920iを備えており、それらの摩擦部材は擦れ面(図示せず)に向いたシュー側の後部プレート912の面を横断して配列され、支持手段950で支持されている。シューが多数の別々の恐らく同じ摩擦部材、支持ばねフィンガ952、および抑制手段で構成される限り、その構造は後部プレート1の湾曲以外は上述した構造と同じである。本発明による個別の摩擦部材および支持ばねフィンガの構造は、全ての位置で後部プレートに直角であることが必要でない特定の方向に制動係合力を与えることにより生じるばねの特性および(または)部材の摩擦特性の変更を容易に行わせる。
【0047】
実施例は鉄道車両を参照して説明したが、本発明によるブレーキ・パッドはサイズ、形状または材料でそのような車両に限定されると解釈されるものでなく、すべきでもないということを繰返し述べる。同様に、摩擦部材の配列アレーおよび上述したばね構造を有する摩擦パッドは、ブレーキ・パッドに限定されると解釈してはならず、すべきでもないことを繰返し述べる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1(a)は鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドを構成し、またUIC541−3ORの寸法に一致し、本発明によって構成された摩擦パッドの第一の実施例の平面図であり、図1(b)は図1(a)のパッドの側面図である。
【図2】図2(a)は図1(a)の線2a−2aに沿う図1(a)のパッドの一部分を通る立断面図であり、後部プレートに重ねて配置された支持ばねフィンガの形態をした金属支持手段により後部プレート上に支持された複数の摩擦部材のうちの二つを示しており、図2(b)は図2(a)の2b−2bの方向における図2(a)の摩擦部材および支持体の平面図である。
【図3】図3は摩擦部材の異なる構造を示すディスク・ブレーキ・パッドの第二の実施例の一部分を通る立断面図である。
【図4】図4(a)および図4(b)はディスク・ブレーキ・パッドの第三の実施例の一部分のそれぞれ立断面図および平面図であり、摩擦部材および支持手段の他の構造を含み、図4(b)の平面図は図4(a)の線4b−4bに沿う。
【0049】
【図5】図5(a)はディスク・ブレーキ・パッドの第四の実施例の一部分を通る立断面図であり、図2(a)に類似の対を成す摩擦部材および支持ばねフィンガの半体を示しており、後部プレートに対して一層尖って傾斜された支持ばねフィンガを示し、組合う摩擦部材も傾斜されており、図5(b)は対を成す他方の半体を通る立断面図で、初期応力を付与する変形を行うために支持ばねフィンガに対してクランプされたウェッジを示しており、
【図6】ディスク・ブレーキ・パッドの第五の実施例の一部を通る立断面図であり、支持ばねフィンガおよび後部プレートの凹部に対して摩擦部材を抑制する変更形態を示す。
【図7】図7はディスク・ブレーキ・パッドの第六の実施例の一部を通る立断面図であり、支持ばねフィンガおよび後部プレートの凹部に対する後部プレートの摩擦部材容器の他の形態および摩擦部材の抑制装置の他の形態を示す。
【0050】
【図8】図2(a)のディスク・ブレーキ・パッドに似たディスク・ブレーキ・パッドの第七の実施例の一部を通る立断面図で、支持手段は変形することで後部プレートで形成される。
【図9】図7のディスク・ブレーキ・パッドに似たディスク・ブレーキ・パッドの第九の実施例の一部を通る立断面図で、支持手段は変形することで後部プレートで形成される。
【図10】図10(a)および図10(b)は本発明の第九の実施例のそれぞれ前面図および側面図であって、円筒形の湾曲した第二の面のある後部プレートを有するブレーキ・シューを示し、第二の面から個別に弾性的に取付けられて抑制された摩擦部材が延在する。
【0001】
本発明はブレーキ・パッド、ブレーキ・シューおよびクラッチ・プレートのような摩擦パッドに係わり、特に自動車用のそのようなパッド、さらに詳しくは、限定するわけではないが鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
上述した用途の摩擦パッドそのものは周知であり、相対的な動きを減じるために摩擦パッドは、相対的に動く擦れ面と、擦れ面に向かって係合力を与えるアクチュエータとの間に取付けられる。ブレーキの場合は、勿論、その目的は擦れ面に適合するように成形された摩擦パッドによって擦れ面を減速させることであり、擦れ面はホイールの湾曲した円周状または平面状のディスク面を含むことができる。以下に説明される本発明は特に鉄道車両およびそのためのディスク・ブレーキに関するが、本発明をそのような車両用のディスク・ブレーキ・パッドに限定することを意図するものではない。
【0003】
路上車両および鉄道車両用のディスク・ブレーキ構造は周知であり、それにおいては一般に、摩擦材料層を担持する実質的に平面状のパッドが鋼または他の材で作られている回転ディスクに係合するように押圧され、異なる車輌形式によるブレーキ・パッド設計に課せられる異なる要求条件は、例えばGB−A−2260176に概説されている。
【0004】
鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドの既存形態は、製造および取扱いに関連する理由によって通常は対にして使用され、それらの各々は一般に弧状で、テーパー形状をしており、一方の面に摩擦材料層を有し、また他方の面に台形断面の基礎板を有し、ブレーキ・アクチュエータと連結された担体のスロットに取付けられる。上述の特許明細書に説明されているように、鉄道使用の摩擦材料は一般に硬く、パッド面積が大きいので摩擦材料の表面をディスク表面と適正に均等に係合させる、すなわち適合させることを保証することが問題となる。
【0005】
そのような状況はWO95/07418で確認されており、摩擦材料は少なくとも50%のセラミックス充填剤に加えて他の充填剤および摩擦向上成分を組入れた熱硬化性の樹脂を基本とすることが定められた。便宜的に「セラミックス摩擦材料」と記載されるそのような材料は、非常に高いブレーキ表面温度のもとで作動することはできても、脆いうえ、それが押付けられるブレーキ・ディスク表面に対する適合性に劣る。このような脆さおよび適合性の悪さは、鉄道用ブレーキ・パッドで使用される比較的大きな面積のパッドの場合には一層悪くなる。
【0006】
適合性の悪さは、ディスク表面の小さな面積部分に不釣り合いなほど大きな制動力を与えて、それ以外の部分よりも高温の帯状部分をディスクの円周方向に形成するような摩擦材料部品しか形成せず、摩擦力の低下、パッドおよびディスクの不均等な過早摩耗をもたらすことになる。また、脆さも材料層に全体的に熱衝撃および物理的衝撃を与え、材料の亀裂およびパッド性能の低下、および(または)作動寿命の短縮をもたらす。
【0007】
そのような影響を低減するために、比較的小さい係数(すなわち軟らかい)の力伝達エラストマー下層を介して摩擦材料を支持し、中間層を追加することも可能であることが知られている。WO97/2549は適合性の問題に的を絞ったパッド構造を記載しており、またその公報によって、下層まで延在する溝または切込みを表面に形成して、実際に摩擦層をそのような軟質の下層/後部プレート構造に取付けた摩擦材料のブロックまたは部材配列を形成することが知られている。しかしながらそのような適合性を改善する試みにも拘わらず、制動時にそのようなセラミックス摩擦材料で容易に発生される高温(他に過度の難点は生じない)が層間接着に、また下層のエラストマー材料、従ってパッドの構造一体性に有害な影響を及ぼす。従って摩擦材料、特にセラミックス摩擦材料は高温下で、また大きな制動係合荷重の下で作動し、効率的に制動することができるが、実際には伝統的にそれらを含むブレーキ・パッドを構成して作動させ、多大な費用を必要とせずに摩擦材料の制動効率を最大化させることが必要とされてきた。
【0008】
GB−A−527218によって通路部分を有する後部プレート構造を備えることは知られており、通路は後部プレートに適当に重ねて配置された壁フランジによって部分的に閉じられ、またエラストマー材料層上の複数の摩擦材料ブロックが通路内にスライド移動でき、制動係合力はエラストマー材料層によって後部プレート構造とブロックとの間で伝達される。各ブロックはエラストマー材料に隣接してブロック・フランジを有しており、ブレーキ・ディスクの存在で束縛されないとき、後部プレートの壁フランジと係合して摩擦材料ブロックが後部プレート構造から持上がらないように抑制する。これに対して、パッドの一体性に関して摩擦材料と弾性下層との間で接着の信頼性が劣ることになれば、ブレーキ構造は鉄道用の制動装置に使用するほど十分な頑丈さも脆い摩擦材料もなく、エラストマー下層材料に及ぼす高温の影響に関する解決は提供されない。
【0009】
それ自体に制約が無いことではないが、一つの代替方法は脆さが小さい材料を使用する。例えば、燒結金属材料で作られた摩擦材料を使用することは知られている。燒結金属材料は高い温度で作動し、大きな係合力を伝達できるが、それほど適合性がよくなく、比較的小さくて個別に整合することのできるブロックまたは部材としてに擦れ面に与えられることが要求される。適合性に劣る燒結材料が個別に弾性的に取付けられた摩擦部材として使用される鉄道車両用のディスク・ブレーキの摩擦パッドの例が、DE−U−8514607、米国特許第4640390号および同第5538103号に示されている。それらの最初の二つの引用例は、後部プレートに間隔を隔てた保持プレートが重ねて配置されたサンドイッチ構造をそれぞれ使用しており、保持プレートに対してフランジ付き摩擦部材がばね手段により押圧され、ばね手段はそれぞれ個別のばねとされるか、弾性突起が配列された中間プレートとされる。また、サンドイッチされた後部プレート構造はかなりの厚さを必要とし、パッドの全体厚さが特定使用のために定められるならば、小さな(薄い)摩擦部材とされ、従って使用寿命が短くなる。これは、ばね手段に初期応力を与えて、大きな力のときだけ摩擦部材が動くようにして幾分か抑制することで、或る程度は軽減できる。それでも、そのような複雑な構造は構成部材間の相対的な動きを可能にするために正確に製造することを必要とし、車両の制動装置が露出されている不利な環境状態では、個々の摩擦部材は固着して不適合状態となることに関連した全ての欠点を知ることになり、これが米国特許第5538108号のスタート点となる。これは別の方法を必要とし、弾性偏倚する片持構造のように単純な後部プレートに固定されて突き出た平坦な弾性プレートに個々の燒結摩擦部材を取付けるのに有利となる複雑な構造を拒否する。各々の摩擦部材は弾性プレートの自由端に取付けられる。このプレートは制動係合力を伝達されることで指令されると、その長さに沿って変位して後部プレートに接近する方向および離反する方向に移動できるので、擦れ面のどのような不整状態にも接触できるようになる。この構造はそれ以外の構造よりも格段に簡単であることは明かであるが、各プレートはゼロの応力状態から伝達された制動係合力に達するまで変位し、これにより十分な制動係合力となるまで各プレートに十分な偏倚が要求されることが認識されるであろう。これは、摩擦部材の長さに関してサンドイッチ構造のいずれの利点も無くすほどの後部プレートからの偏倚を部材および支持プレートに要求するだけでなく、支持プレートが偏倚するときに各摩擦部材を後部プレートに対して傾斜させ、これにより摩擦部材の不均等な摩耗を引き起こすことになるのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような基準は、特定の極限状態の獲得または寸法決め、鉄道車両のディスク・ブレーキに関連する力および好ましい材料によって最も明確に示されるが、そのような適合性および高温の問題が上述の摩擦パッドのいずれにも或る程度適用できることが認識されるのであり、本発明の目的は既知の装置よりも優れた適合性および熱公差を与える摩擦パッド構造を提供することである。そのような摩擦パッドでディスク・ブレーキ・パッドを提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、相対的な動きを減じるために、相対的に動く擦れ面とその擦れ面に向かって係合力を与えるアクチュエータとの間に取付けられる摩擦パッドであって、係合力を与える第一の面および第二の面を有する後部プレートと、第二の面から突出し、擦れ面に支えられるように配置される擦れ端部、および実質的に長手方向に延在する係合力軸線に沿って後部プレート構造から前記係合力を与えられるように配置される押圧端部をそれぞれが有している複数の個別の摩擦部材とを含んで構成され、前記摩擦部材は金属製の支持手段によって後部プレートに対して支持されており、前記支持手段は後部プレートの第一の面に対して弾性的に偏倚可能で、後部プレートの第一の面に与えられた係合力を前記摩擦部材に伝達して、後部プレートへ向かう摩擦部材の動きに対抗する押圧力を摩擦部材に作用させるように作動可能な摩擦パッドであって、ばね手段は摩擦部材の各々につき一つの独特に組合わされたシート金属製の支持ばねフィンガを含み、前記支持ばねフィンガは長手方向のフィンガ軸線に沿って間隔を隔てられた第一および第二の端部領域を有しており、前記第一および第二の端部領域は一体形成されている中央領域で結合されており、前記第一の端部領域は後部プレートの表面に配置されており、前記第二の端部領域は第一の端部領域と実質的に平行に延在し、少なくとも係合力軸線に沿う動きを抑制されている摩擦部材を支持しており、第一および第二の端部領域の間を延在する前記中央領域は、後部プレートから第二の端部領域を引離すために後部プレートに対して鋭角に傾斜しており、また後部プレートへ向かう前記第二の端部領域の回復可能な動きを可能にするために第一および第二の端部領域に少なくとも隣接した位置で弾性的に偏倚可能であることを特徴とする摩擦パッド。
【0012】
本明細書で「制動係合力」およびその短縮形の「係合力」という用語は、パッドに与えられ、擦れ面に向かって擦れ面の動く方向と直角な方向にて伝えられる隆起を意味する。ディスク・ブレーキに関連して擦れ面は制動ディスク面を構成する。「摩擦発生力」という用語は、擦れ面によってパッドに与えられて、擦れ面の動く方向に伝えられる力を意味する。「後部プレートに沿って」という用語は、後部プレートに対して擦れ面が動く方向を意味する。
【0013】
本発明の実施例は、以下に添付図面を参照して例をあげて説明される。
【実施例】
【0014】
図1(a)および図1(b)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッド10は鉄道車両に使用されるUIC形状を構成しており、そのパッドは補完的な形状で鏡像のパッド11と共に使用され、パッド11は補完形の対として一部のみ示されている。各パッドは、ダブテール断面形の取付けレール15を介して制動係合力をパッドに与えるための全体に符号14を付された第一の面と、全体に符号16を付された第二の面とを有する後部プレートで構成され、第二の面から複数の個別の摩擦部材20iが突出しており、図示実施例ではi=14である。摩擦部材20iは製造を簡単にするために同形とすることが好ましく、それらの部材のみならず後部プレート12までも同形に形成することが好ましいが、これは本質的なことではなく、説明を簡略にするために、一つの摩擦部材のみを部材20として以下に詳細に説明する。
【0015】
図2(a)および図2(b)を参照すれば、摩擦部材20は中央の長手方向軸線22に対して一般に円形横断面をしており、この軸線に沿って一般に円筒形の形で延在される。部材は擦れ面24を有し、ホイール・ブレーキ・ディスク26の擦れ面25に支持されるようになされており、反対側には押圧端部28が後部プレートに支持されて、長手方向軸線22に平行な係合力伝達軸線に沿って与えられる前記係合力を受けるように構成される。ディスク擦れ面25に支えられる擦れ端部で生じる摩擦発生力は、係合力軸線30に直角な方向32、すなわち本明細書の用語において後部プレートに沿う方向に作用する。
【0016】
摩擦部材20は擦れ端部24と押圧端部28との間で部材の境界を定める容器40を構成しており、押圧端部には基部42を含み、その基部から側壁44が擦れ端部へ向けて延在し、その内部に摩擦材料46の本体が収容される。
【0017】
摩擦材料はWO95/07148に記載された形状のセラミックス摩擦材料とされ、この材料は高温を発生し、広い表面では適合性の悪さを示すのに対して、小さな個々の物体の弾性的な取付けにより制動時に発生する熱の影響は受けず、そのような摩擦材料の使用でこれまで見い出された欠点に対処する。しかしながら他の摩擦材料成分、例えば樹脂を基材とした、またはその他の材料を使用することができる。
【0018】
容器側壁44は摩擦材料本体の全長を延在し、本体の縁部を衝撃による損傷から保護し、向上させたフープ強度を効果的に与え、これがディスク表面の粗い部分に圧力が集中して摩擦材料に亀裂が発生することを防止する。容器側壁は銅または銅合金製であり、制動ディスクの擦れ面と摩擦材料とによって容易に侵食される。容器は図示したように個別のチューブ状の側壁と円形の基部とを含み、それらはろう付け等によって互いに結合され、これにより基部は容器の床48を形成する。基部およびチューブ状側面は異なる材料で作られるが、同じ材料で作られて接合部での熱応力を軽減することが好ましい。本体は床48および(または)側壁44に接着されて、容器内に保持される。
【0019】
この実施例では、UIC規格との比較のために後部プレート構造の形状および周囲寸法が組合わされた。製造公差内で寸法および材料が同じ、すなわち同じ形状および寸法を有し、互いに同じ材料を使用し、ならびに製造における精度および費用の点で最も好ましい円形横断面を有している部材を使用して決定されたので、適合性の最適化とブレーキ・ディスクに係合する最適表面積の設定との間でやり取りがなされる。この実施例では、UIC541−3OR寸法のパッドに関して30mm〜40mm、好ましくは36mmの外径、および約1mm(〜1.5mm)の壁厚、すなわち34mmの摩擦材料本体の直径を有する容器側壁を備えた摩擦部材20を使用することが好ましい。後部プレート構造の全体面積に関しては209cm2であり、10個の部材の各々は全パッド面積の5%未満、より正確には4.34%の摩擦材料の面積を有し、部材が14個では全パッド面積の60.8%を有する。
【0020】
使用される部材の個数ならびに個々の寸法を変更できることは明かであり、またパッドのさまざまな箇所をさまざまな横断面形状および(または)寸法および(または)摩擦材料にして、パッド利用空間の良好な使用を可能にするが、製造上の複雑さおよび費用は増大することが認識されるであろう。
【0021】
以下にさらに説明するように、支持し抑制する多数の構造部品によって容器40の床48は摩擦部材の押圧端部から間隔を隔てられる。
【0022】
摩擦部材20は全体を符号50で示される金属製の支持手段によって後部プレートに対して支持され、この支持手段は後部プレートの第一の面に対して弾性的に偏倚して後部プレートの第一の面に与えられる係合力を摩擦部材に伝達し、これによって後部プレートへ向かう動きに対抗する押圧力をその摩擦部材に加えるように作用でき、また、全体を符号70で示される抑制手段により、各々の摩擦部材が後部プレートから離れ、後部プレートに沿って移動しないように各々の摩擦部材を後部プレートに対して抑制する。金属製の支持手段は、摩擦部材20に対して一つの独特に組合わされたシート金属製の支持ばねフィンガ52を含み、支持ばねフィンガ52は長手方向のフィンガ軸線54を有し、そのフィンガ軸線に沿って第一および第二の端部領域56,58が間隔を隔てられ、中央領域60でそれぞれ連結されている。第一の端部領域は後部プレートの第二の面16の表面上に配置され、その面に一致されている。第二の端部領域58は第一の端部領域と実質的に平行に延在して摩擦部材20を支持しており、軸線30上の制動係合力を前記第一の端部領域および中央領域を経て部材軸線22に伝達し、抑制手段の後部プレートへ向かう動きを行わせる。中央領域60は第一および第二の端部領域の間を延在し、第一の端部領域に対して鋭角に傾斜して第二の端部領域を後部プレートから引き離し、また第一および第二の端部領域に対して弾性的に偏倚でき、前記第二の端部領域を後部プレートへ向けて回復可能に偏倚させる。特に、中央領域および端部領域はそれらの連接箇所で歪んで、最小限の配向変化によって摩擦部材の軸線22に沿う偏倚を可能にする。
【0023】
平面状の後部プレートを有するディスク・ブレーキ・パッドに関するこの実施例では、支持ばねフィンガ52は均等厚さの金属シートを含む。第一および第二の端部領域は実質的に平坦で平行しており、中央領域も実質的に平坦であるが、第一および第二の端部領域に対して実質的に均等な傾斜角度で延在しており、この後部プレートの第二の面に対する傾斜は約30゜が適当であると見い出されている。
【0024】
第一および第二の端部領域の間で中央領域60は実質的に均等な厚さをしていることに加えて、幅は、図2(b)にさらに明瞭に示されるように、第二の端部領域から第一の端部領域へ向かって徐々に減少している。
【0025】
第二の端部領域58は、中央領域に連接する箇所を除いて、実質的に円形の周縁を有し、この周縁は支持する摩擦部材20の底部に対応するがそれよりも小さい。荷重分散ワッシャ62は摩擦部材の底部と支持ばねフィンガの第二の端部領域との間に配置され、摩擦部材の底部の断面積よりも小さいが第二の端部領域の断面積よりも大きい断面積を有する。
【0026】
上述したように、抑制手段70は支持手段50を含み、摩擦部材20に対して支持ばねフィンガ52を含む。支持ばねフィンガは第一の端部領域56を後部プレートの第二の面である面16に重ねて接触させて配置され、リベットやねじなどの少なくとも一つの緊締部材72で、またこの実施例ではフィンガ軸線54に対して実質的に直角に延在する緊締軸線76に沿って隔てられた一対の緊締箇所74,74’にて第一の端部領域56を通して延在する一対の緊締部材72,72’で、後部プレートに固定される。
【0027】
この摩擦部材抑制手段は、摩擦部材の押圧端部に、容器40の基部を通り、支持ばねフィンガの第二の端部領域58の穴を通って長手方向軸線22に沿って延在するリベットやねじ等の形態をした抑制部材78、ならびに荷重分散ワッシャ62のようないずれかの介在部材を含み、各部材を相互におよび容器の床にクランプして、いずれの方向の相対的な動きに対しても抑制部材を支持ばねフィンガに固定するようになっている。
【0028】
使用において、制動係合力はレール15を経て後部プレート12に対して軸線30の方向に与えられ、この力は(必要であるならば)、各摩擦部材の擦れ端部24が相対的に動くディスク面25に対して押圧されるようにパッドを移動させた後、支持ばねフィンガ52を経て伝達され、フィンガにより摩擦部材に作用する復元力が与えられた制動係合力に実質的に等しくなるまで、偏倚させる傾向を示す。
【0029】
各々の摩擦部材20iが同じである限り、後部プレートに与えられた個々の反発作用を受けるいずれの特定の係合力も、個々の支持ばねフィンガの偏倚の僅かな相違だけで、摩擦部材をディスクに当接させることができ、これは部材が拡がった状態で摩擦材料とディスクとの間に適合状態を効果的に作り出す。支持ばねフィンガ、摩擦部材またはワッシャの寸法の間のどのような不同も、また擦れ面に突起(ハイ・スポット)も、最初は特定の摩擦部材を他の摩擦部材よりも大きく偏倚させて大きな押圧力を生じても、この摩擦部材は押圧力が他の摩擦部材と同じレベルに低下するまで加速的に摩耗することが予期される。
【0030】
支持ばねフィンガ52は、望まれた場合、偏倚するにはかなりの堅さを有するが、車両の制動装置に見られる高温状態では小さな範囲で偏倚する弾性も有する厚さおよび長さの炭素鋼のシートまたはプレートで構成される。支持ばねフィンガ52は、制動システムで通常経験する係合力を超えた係合力に対して弾性限界内に留まるように偏倚に対する初期抵抗力を与えるように、または過剰力が生じた場合、支持ばねフィンガの弾性限界を超える前に摩擦部材の押圧端部(またはフィンガの第二の端部領域)が後部プレートに当接するように、寸法決めされることができる。
【0031】
図2(a)および図2(b)から分かるように、支持ばねフィンガの第一の端部領域54の間隔を隔てられた緊締箇所74,74’は、独特に関連させて摩擦部材を組付けられた状態で摩擦部材フィンガを後部プレートに固定できるようにしており、さらに、摩擦部材は第一の端部領域の一方の面に与えられ、その第一の端部領域が共通のフィンガ軸線54に沿って形成された第二の端部領域58’および中央領域60’を有する別の支持ばねフィンガ52’と共有されてそのフィンガの第一の端部領域を形成できるようにする。摩擦部材201と同じ摩擦部材20iは第二の第二の端部領域58’に支持される。
【0032】
共通の第一の端部領域が後部プレート12に固定されクランプされる限り、対を成すフィンガの間の異なる偏倚力の干渉は生じない。しかしながら、望まれるならば、共通の第一の端部領域54は後部プレートに固定されて緊締軸線76のまわりで或る程度の「固定」を可能にし、これにより組合わされた2つの摩擦部材は後部プレートに対する支持ばねフィンガの第一および第二の端部領域の両方の偏倚による制動面25に対する作動特性を定められることができる。
【0033】
多数の変更が行え得ることは認識される。上述で示したように、摩擦部材は摩擦部材のために軟かく容易に摩耗できるチューブ状の側壁を備えた容器を有する。これは本質的なことではなく、側壁は、容易に摩耗される薄壁および(または)メッシュまたは有孔構造のように僅かな量しか存在しない硬い材料で形成することもできる。また、銅をベースとした材料で形成されている容器床に或る種の摩擦材料を接着することに難点のあることが留意される。図3を参照すれば、これは立断面図で、本発明によるディスク・ブレーキ・パッド110の第二の実施例の一部、特に上述したように摩擦部材120に取付けられた後部プレート12および支持ばねフィンガ52を示している。摩擦部材120は全体的に摩擦部材20に似ており、同じ部品には同じ符号が与えられている。これは、摩擦部材が銅または銅合金器で形成された基部142を有するが、床148は容器の底部で形成されておらず、摩擦材料を一層容易且つ確実に接着することのできる鋼のような別の材料のプレート149で形成されている容器140を含む。床プレートはそれをクランプする緊締部材78で、または他のいずれかの通常手段によって基部に対して機械的に固定される。
【0034】
図4(a)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッドの第三の実施例が符号210で一部を示されており、これは符号220で示される摩擦部材の構造の他の変形例を構成する。上述した部材と同じ部品はさらに説明されることはなく、同じ符号を与えられる。摩擦部材220は摩擦材料容器240を含み、この容器は基部242および側壁244が単一金属片から絞りまたは押出しによってカップとして一体形成されていることが容器40と相違する。材料が接着特性の劣る銅または銅合金器であるならば、プレート149に類似の床プレート(図示せず)を固定することができ、この固定はカップの形成時にそのプレートの穴または開口に銅を浸潤させて行うか、緊締手段78によって行うことができる。また図示されるように、摩擦材料246は側壁に一つ以上の円周方向に延在する凹部247を任意に備えられ、容器側壁244を一つ以上の凹部249に変形することで容器に対して機械的に相互固定される。
【0035】
摩擦材料は、接着および機械的な相互固定の一方または両方でカップ内に保持されることが認識されるであろう。また、このような機械的な相互固定は容器構造40または140に使用できる。
【0036】
ディスク・ブレーキ・パッドの実施例210は摩擦部材のみならず、後部プレート12に対して固定される支持手段250の特定な構造も示している。図4(b)も参照すれば、この図は4b−4bの方向に後部プレートから見た平面図を示しており、支持手段250は摩擦部材220と組合わされて、中央領域260で隔てられた第一の端部領域256および第二の端部領域258を有する支持ばねフィンガ252を構成している。支持ばねフィンガ252は支持ばねフィンガ52に似ているが、フィンガの独特な一部を形成して他の支持ばねフィンガと共通されず共有もされない第一の端部領域を有する。上述したいずれの形態の摩擦部材もこのように支持することができることは認識されるであろう。
【0037】
上述した全ての実施例で、対抗する方向に支持ばねフィンガの各々は剛性であるにも拘わらず、そのような抵抗力は、フィンガが比較的小さいレベルの制動係合力を付与されて偏倚を開始し、また大きな係合力によって継続して偏倚するが後部プレートに当接しないようにするために、第二の端部領域は後部プレートから望まれる以上に大きく変位することを要求という傾向が最初から与えられるような、現実の偏倚の関数であることが認識されるであろう。図5(a)および図5(b)を参照すれば、ディスク・ブレーキ・パッド410の第四の実施例が模式的に示されている。再び述べるが、上述で示した部材に似た構成部材は再び説明せずに同じ符号が与えられる。図5(a)に示されるように、摩擦部材の支持部材は各々の摩擦部材20に対して支持ばねフィンガ454を含み、この支持ばねフィンガ454は後部プレート12に固定された第一の端部領域456と、摩擦部材を取付ける第二の端部領域458と、それらの領域を連結する中央領域460とを有する。中央領域は第一の端部領域が後部プレートと重ねられて当接されることで第二の端部領域が第一の端部領域および後部プレートに対して傾斜されるような、第一の端部領域に対して自然に生じる傾斜を有している。図5(b)に示されるように、初期応力付与手段480は、支持ばねフィンガの第一の端部領域456に重ねて配置されて緊締部材472で後部プレートにクランプされた構造のウェッジ部材482として備えられる。このウェッジ部材は支持ばねフィンガの中央領域460の少なくとも一部に支持されるように配置される傾斜端部を有し、中央領域をそのような傾斜に強制して第二の端部領域を後部プレート1に、また摩擦部材の擦れ面を制動ディスクの擦れ面25に整合させる。初期応力付与手段によって与えられる力を超えた制動係合面のみに応答して摩擦部材が支持ばねフィンガの偏倚によって変位されること以外は、上述したように作動する。
【0038】
図6を参照すれば、この図は本発明による第五の実施例のディスク・ブレーキ・パッド510の一部を示しており、各摩擦部材と整列されて、少なくとも後部プレートへ向けて摩擦部材が偏倚したときに摩擦部材の押圧端部および(または)支持ばねフィンガの第二の端部領域58の少なくとも一部分を受入れるように作用する凹部を後部プレート12が含む以外は、図2(a)のパッドと似ている。摩擦部材20は支持ばねフィンガ552に支持される。摩擦部材の押圧端部28は緊締部材578を有しており、緊締部材は摩擦部材を支持ばねフィンガ552の第二の端部領域558に固定し、境界壁587を有する後部プレートの凹部586の一部分に受入れられた拡径ヘッド579へ向けて長手方向軸線22に沿って延在する。支持ばねフィンガの第二の端部領域はスロット559を有し、スロットを通して緊締部材578が延在しており、拡径ヘッドは部材が後部プレート12から離れる方向へ移動することは阻止するが、後部プレート12に沿う方向の移動は防止しない。しかしながら、ヘッド579は凹部の境界壁には当接して、その方向の摩擦部材の移動を阻止する。
【0039】
係合力のレベル、作動温度および移動空間の特徴は、各々の支持ばねフィンガが標準に堅く(剛性である)、熱耐性を有するべきことを要求することが理解されるであろう。上述したように、これらの特性はばね作用に通常使用される種類の特別でない炭素鋼に見られる。しかしながら望まれるならば、弾性限界内であれば、ばねの形成に一層関連する他の金属も使用できる。
【0040】
図7を参照すれば、この図は第六の実施例であるディスク・ブレーキ・パッド610の一部を示しており、後部プレートに接近および離反する方向の変位に関してのみ摩擦部材620が支持ばねフィンガ652の第二の端部領域658に抑制される限り、ディスク・ブレーキ・パッド610はパッド510に似ており、また後部プレートは各摩擦部材620に対して境界壁687を有する凹部686を有して、後部プレートに沿う方向の摩擦部材の動きを阻止するようになっている。摩擦部材抑制手段678は、摩擦部材の押圧端部に、特に容器640の基部642に、支持ばねフィンガの前記第二の端部領域658を後部プレートに沿う方向で受入れて、後部プレートの第一の面から離れる方向への摩擦部材の移動は制止するが、緊締部材78のような緊締部材が無いので後部プレート12に沿う方向の移動は制止しないように作用する横方向開口678’を含む。この抑制手段は後部プレートに沿う摩擦部材の動きを制止するために凹部境界壁687に支持されるように配置された支持部材689を含んでいる。この支持部材は容器自体の基部で構成されるか、または特に基部が接着容易な材料であるならば、基部に固定された別個の支持部材とされ、その支持部材は凹部壁と同じか、それよりより軟質のもの、すなわち後部プレートよりも硬くないものとされて、凹部壁に隣接する容器の少なくとも円周部分689’を形成するように構成される。
【0041】
図8を参照すれば、この図は第七の実施例のディスク・ブレーキ・パッド710を示しており、これにおいて摩擦部材20iの支持手段は、各部材と組合わされて独特な支持ばねフィンガ752を構成しており、これはプレートの平面から偏倚してそれぞれ形成される支持ばねフィンガ752を有する後部プレート712によって形成される。
【0042】
支持ばねフィンガの第一の端部領域は後部プレートの第二の面に形成され、第二の端部領域758および中央領域760は後部プレートを切断および偏倚させて舌部を形成することで形成されている。第二の端部領域は後部プレート12の平面に、従って第一の端部領域に実質的に平行に延在し、その上に摩擦部材20を支持する。第二の端部領域は開口を形成され、上述したように緊締手段78によって摩擦部材が固定される。
【0043】
図9は第八の実施例であるディスク・ブレーキ・パッド810を示しており、このパッドは摩擦部材形状620に支持ばねフィンガ852を組合わされたもので、支持ばねフィンガは後部プレートと一体で舌部を打抜いて形成されており、舌部は摩擦部材の基部の横方向通路内に位置される変位した第二の端部領域858を形成している。第二の端部領域が後部プレートに開口886を形成する加工で形成される限り、開口境界壁887は摩擦部材の支持部689の変位を制止するように配置されている。
【0044】
望まれるならば、また図面に点線で示されるように、開口境界壁を形成する後部プレートの部分は、摩擦部材の支持部材と別々に整合されるように支持ばねフィンガと同時に偏倚される。
【0045】
後部プレートに重ねて配置されるような別個の支持ばねフィンガがないというこの実施例の特徴は特別であり、これにより材料および組立体の費用の節約のみならず、特定の全体的なパッド厚さに対して摩耗を受ける摩擦材料の厚さを大きくすることができる。
【0046】
上述した実施例の各々は実質的に平面的なディスク・ブレーキ・パッドに関連するものであるが、同じ構造的な技術はトレッド・ブレーキまたはドラム・ブレーキに使用される円筒状に湾曲したブレーキ・シューに応用できる。図10(a)および図10(b)を参照すれば、それらの図はそれぞれ円筒状に湾曲したブレーキ・シュー910の形状をした第六の実施例のブレーキ・シュー910の側面図および前面図(平面図)を示し、その摩擦面は複数の摩擦部材920iを備えており、それらの摩擦部材は擦れ面(図示せず)に向いたシュー側の後部プレート912の面を横断して配列され、支持手段950で支持されている。シューが多数の別々の恐らく同じ摩擦部材、支持ばねフィンガ952、および抑制手段で構成される限り、その構造は後部プレート1の湾曲以外は上述した構造と同じである。本発明による個別の摩擦部材および支持ばねフィンガの構造は、全ての位置で後部プレートに直角であることが必要でない特定の方向に制動係合力を与えることにより生じるばねの特性および(または)部材の摩擦特性の変更を容易に行わせる。
【0047】
実施例は鉄道車両を参照して説明したが、本発明によるブレーキ・パッドはサイズ、形状または材料でそのような車両に限定されると解釈されるものでなく、すべきでもないということを繰返し述べる。同様に、摩擦部材の配列アレーおよび上述したばね構造を有する摩擦パッドは、ブレーキ・パッドに限定されると解釈してはならず、すべきでもないことを繰返し述べる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1(a)は鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッドを構成し、またUIC541−3ORの寸法に一致し、本発明によって構成された摩擦パッドの第一の実施例の平面図であり、図1(b)は図1(a)のパッドの側面図である。
【図2】図2(a)は図1(a)の線2a−2aに沿う図1(a)のパッドの一部分を通る立断面図であり、後部プレートに重ねて配置された支持ばねフィンガの形態をした金属支持手段により後部プレート上に支持された複数の摩擦部材のうちの二つを示しており、図2(b)は図2(a)の2b−2bの方向における図2(a)の摩擦部材および支持体の平面図である。
【図3】図3は摩擦部材の異なる構造を示すディスク・ブレーキ・パッドの第二の実施例の一部分を通る立断面図である。
【図4】図4(a)および図4(b)はディスク・ブレーキ・パッドの第三の実施例の一部分のそれぞれ立断面図および平面図であり、摩擦部材および支持手段の他の構造を含み、図4(b)の平面図は図4(a)の線4b−4bに沿う。
【0049】
【図5】図5(a)はディスク・ブレーキ・パッドの第四の実施例の一部分を通る立断面図であり、図2(a)に類似の対を成す摩擦部材および支持ばねフィンガの半体を示しており、後部プレートに対して一層尖って傾斜された支持ばねフィンガを示し、組合う摩擦部材も傾斜されており、図5(b)は対を成す他方の半体を通る立断面図で、初期応力を付与する変形を行うために支持ばねフィンガに対してクランプされたウェッジを示しており、
【図6】ディスク・ブレーキ・パッドの第五の実施例の一部を通る立断面図であり、支持ばねフィンガおよび後部プレートの凹部に対して摩擦部材を抑制する変更形態を示す。
【図7】図7はディスク・ブレーキ・パッドの第六の実施例の一部を通る立断面図であり、支持ばねフィンガおよび後部プレートの凹部に対する後部プレートの摩擦部材容器の他の形態および摩擦部材の抑制装置の他の形態を示す。
【0050】
【図8】図2(a)のディスク・ブレーキ・パッドに似たディスク・ブレーキ・パッドの第七の実施例の一部を通る立断面図で、支持手段は変形することで後部プレートで形成される。
【図9】図7のディスク・ブレーキ・パッドに似たディスク・ブレーキ・パッドの第九の実施例の一部を通る立断面図で、支持手段は変形することで後部プレートで形成される。
【図10】図10(a)および図10(b)は本発明の第九の実施例のそれぞれ前面図および側面図であって、円筒形の湾曲した第二の面のある後部プレートを有するブレーキ・シューを示し、第二の面から個別に弾性的に取付けられて抑制された摩擦部材が延在する。
Claims (38)
- 相対的な動きを減じるために、相対的に動く擦れ面(25)と前記擦れ面に向かって係合力を与えるアクチュエータとの間に取付けられるようになされており、
係合力を与える第一の面(14)、および第二の面(16)を有する後部プレート(12)と、
第二の面から突出し、擦れ面に支えられるように配置される擦れ端部(24)、および実質的に長手方向に延在する係合力軸線(22)に沿って後部プレート構造から前記係合力を与えられるように配置される押圧端部(28)をそれぞれが有している複数の個別の摩擦部材(20)とを含んで構成され、前記摩擦部材は金属製の支持手段(50)によって後部プレートに対して支持されており、前記支持手段は後部プレートの第一の面に対して弾性的に偏倚可能で、後部プレートの第一の面に与えられた係合力を前記摩擦部材に伝達して、後部プレートへ向かう摩擦部材の動きに対抗する押圧力を摩擦部材に作用させるように作動可能な摩擦パッド(10)であって、
ばね手段は摩擦部材の各々につき一つの独特に組合わされたシート金属製の支持ばねフィンガ(52;752)を含み、前記支持ばねフィンガは長手方向のフィンガ軸線(54)に沿って間隔を隔てられた第一および第二の端部領域(56,58;756,758)を有しており、前記第一および第二の端部領域は一体形成されている中央領域(60;760)で結合されており、
前記第一の端部領域は後部プレートの表面に配置されており、
前記第二の端部領域は第一の端部領域と実質的に平行に延在し、少なくとも係合力軸線に沿う動きを抑制されている摩擦部材を支持しており、
第一および第二の端部領域の間を延在する前記中央領域は、後部プレートから第二の端部領域を引離すために後部プレートに対して鋭角に傾斜しており、また後部プレートへ向かう前記第二の端部領域の回復可能な動きを可能にするために第一および第二の端部領域に少なくとも隣接した位置で弾性的に偏倚可能であることを特徴とする摩擦パッド。 - 中央領域(60)が実質的に平坦であり、後部プレートの第二の面に対して実質的に一定の傾斜角度で延在していることを特徴とする請求項1に記載された摩擦パッド。
- 中央領域(60)が第一および第二の端部領域(56,58)の間で実質的に一定の厚さであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された摩擦パッド。
- 中央領域(60)が第二の端部領域(58)から第一の端部領域(56)へ向かって徐々に幅が減少することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 少なくとも一つの支持ばねフィンガ(52)が後部プレートの表面に接触された状態で固定されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 第一の端部領域(56)を通して延在する少なくとも一つの留め具部材(72)によって支持ばねフィンガ(52)が後部プレートに固定されることを特徴とする請求項5に記載された摩擦パッド。
- フィンガ軸線(54)に対して実質的に横方向に延在する留め具軸線(76)に沿って間隔を隔てられた一対の留め具位置(74,74’)にて後部プレートに支持ばねフィンガが固定されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載された摩擦パッド。
- 支持ばねフィンガの第一の端部領域(56)が共通のフィンガ軸線(54)に沿って定められた中央および第二の端部領域(60’,58’)を有する他の支持ばねフィンガ(52’)と共通であり、その第一の端部領域を含むことを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 後部プレートに対して固定され、支持ばねフィンガの第一の端部領域(456)および少なくとも一部の中央領域(460)に重なるように配置され、中央領域を押圧して前記所定の鋭角な傾斜を形成するように作用可能な初期応力付与手段(480)を特徴とし、これにより第二の端部領域(458)および支持された摩擦部材が初期応力付与手段によって作用される前記力を超える係合力にのみ応答して移動可能である請求項5から請求項8までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 各々の摩擦部材は押圧端部に基部(42,142,242)を有する摩擦材料(46,246)の容器(40,140,240)を含み、前記基部から擦れ端部へ向かって側壁が延在しており、前記側壁は摩擦材料を取囲むと共に摩擦材料と一緒に侵食されるようにされており、底部は摩擦材料が着座する容器床(48,149)を形成していることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 摩擦材料(246)が側壁に少なくとも一つの凹部(247)を含み、凹部内への容器側壁の変形(249)によって摩擦材料が容器に対して機械的に相互固定されることを特徴とする請求項10に記載された摩擦パッド。
- 容器の少なくとも側壁が銅または銅合金で構成されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載された摩擦パッド。
- 容器側壁が1.0mm〜1.4mmの範囲の厚さを有すことを特徴とする請求項12に記載された摩擦パッド。
- 容器側壁が約1mmの厚さを有すことを特徴とする請求項13に記載された摩擦パッド。
- 容器の側壁および基部が同じ材料で構成されていることを特徴とする請求項10から請求項14までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 容器が基部(42)にろう付けされた管状側壁(44)を含むことを特徴とする請求項15に記載された摩擦パッド。
- 摩擦材料が容器床に接着されたことを特徴とする請求項10から請求項16までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 基部の表面が容器床(48)を構成することを特徴とする請求項10から請求項17までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 容器床が基部と異なる材料のプレート(149)を含むことを特徴とする請求項10から請求項17までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 摩擦部材抑制手段(78)が押圧端部(28)に緊締手段(78)を含んでおり、前記緊締手段は容器の基部および組合わされた支持ばねフィンガの第二の端部領域(58)を通して係合力軸線(22)に沿って延在し、摩擦部材が支持ばねフィンガに対して動かないように摩擦部材を支持ばねフィンガに固定するように作用可能であることを特徴とする請求項10から請求項19までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 請求項18に従属するとき、容器の基部に床を固定するように緊締手段が構成されていることを特徴とする請求項20に記載された摩擦パッド。
- 組合う摩擦部材を支持する支持ばねフィンガの第二の領域(58)の面積が組合う摩擦部材の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項20または請求項21に記載された摩擦パッド。
- 摩擦部材基部(42)と支持ばねフィンガの第二の端部領域(58)との間に配置され、摩擦部材基部の断面積よりも小さく、第二の端部領域の断面積よりも大きい断面積を有する荷重分散ワッシャ(62)を特徴とする請求項23に記載された摩擦パッド。
- 緊締手段(78)が支持ばねフィンガの第二の端部領域を通して摩擦部材容器内へ延在するリベットを含み、前記リベットは介在する部材を互いにクランプし、また摩擦部材容器の床に対してクランプすることを特徴とする請求項20から請求項23までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 後部プレートの第二の面(16)が凹部(586;686;886)を含み、前記凹部は摩擦部材が少なくとも後部プレートへ向かって偏倚すると摩擦部材の押圧端部の少なくとも一部分および(または)支持ばねフィンガの第二の端部領域を受入れるように作用できることを特徴とする請求項1から請求項24までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 後部プレートの第二の面が凹部(686;886)を含み、前記凹部は摩擦部材(620)が少なくとも後部プレートへ向かって偏倚すると摩擦部材の押圧端部の少なくとも一部分を受入れるように作用できること、および後部プレートに沿う方向に支持ばねフィンガの前記第二の端部領域(658;858)を受入れて、摩擦部材が後部プレートの第一の面から離れる方向へ動くことを制止するように作用可能な摩擦部材の押圧端部の横方向穴(678)と、後部プレートに沿う摩擦部材の動きを制止するために凹部の壁上に支える支持部分構造とを含む摩擦部材抑制手段を特徴とする請求項10から請求項19までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 各々の摩擦部材の支持部分は、凹壁に隣接して周縁部分(689’)を形成するように容器に対して固定された支持部材を含むことを特徴とする請求項26に記載された摩擦パッド。
- 支持部材は容器基部に固定され、そこから軸線方向へ移動されることを特徴とする請求項27に記載された摩擦パッド。
- 支持部材は容器よりも硬い材料で形成され、凹壁と同じまたはより軟らかい材料で形成されることを特徴とする請求項27または請求項28に記載された摩擦パッド。
- 少なくとも一つの摩擦部材(20)は、少なくとも50%のセラミックス充填剤を含有する熱硬化樹脂で構成される摩擦部材(146)を含むことを特徴とする請求項1から請求項29までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 摩擦部材の幾つかは他の部材とは横断面サイズが異なることを特徴とする請求項1から請求項30までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 第二の端部領域は第一の端部領域(56)と実質的に平行のまま残されるように支持ばねフィンガ(52)の中央領域(60)が偏倚するように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項31までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 後部プレート(12)が実質的に平坦であることを特徴とする請求項1から請求項32までのいずれか一項に記載された摩擦パッド。
- 請求項33に記載された摩擦パッドを含む鉄道車両用のディスク・ブレーキ・パッド。
- 摩擦部材(20)が円形横断面をしており、各々の摩擦部材は直径が30mm〜40mmの範囲にあることを特徴とする請求項34に記載されたディスク・ブレーキ・パッド。
- 各々の摩擦部材は直径が大体36mmであることを特徴とする請求項35に記載されたディスク・ブレーキ・パッド。
- 各々の摩擦部材は擦れ端部に、後部プレートが形成する面積の1.5%〜6%を占める寸法の摩擦材料面を有することを特徴とする請求項34から請求項36までのいずれか一項に記載されたディスク・ブレーキ・パッド。
- 各々の摩擦部材は擦れ端部に、後部プレートが形成する面積の4%〜5%を占める寸法の摩擦材料面を有することを特徴とする請求項37に記載されたディスク・ブレーキ・パッド。
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