JP2014129874A - 鉄道車両のディスクブレーキパッド - Google Patents

Abstract

【課題】制動時、ディスク上に効果的な圧力が作用することに加えて、パッドは低ノイズでなければならず、現在、採用するディスクブレーキのタイプを選択する際に、重要な問題点になっている。
【解決手段】鉄道車両のディスクブレーキパッド１は、ベースプレート２と、それぞれの支持プレート３に固定された多数の摩擦エレメント４と、ベースプレート２及び支持プレート３間に介在する弾性手段とを有する。弾性手段は、ベースプレートに固定された中央リブ６と、中央リブから突出する多数の弾性タブ７とを順に備える単一の弾性プレート５を有する。支持プレート３の各々は、それぞれの弾性タブ７に固定されている。
【選択図】図２

Description

本発明は鉄道車両のディスクブレーキパッドに関する。

公知であるように、ディスクブレーキは厳しいストレスを受け、最適な制動性能には、ブレーキ力がパッドからディスクに効果的に伝達されることが求められる。

近年、増加する使用は、１つの大きな摩擦エレメントとは対照的に、多数の小さな摩擦エレメントを備えるパッドが作られている。そのような解決策の１つでは、パッドは、メインマウントプレートと、該メインマウントプレートに固定された多数の支持プレートと、それぞれの支持プレートに対して、個別又はペアで固定された多数の摩擦エレメントとを備える。

制動時、ディスク上に効果的な圧力が作用することに加えて、パッドは低ノイズでなければならず、現在、採用するディスクブレーキのタイプを選択する際に、重要な問題点になっている。

当業者にとって明らかなように、上記要求は摩擦エレメントがディスク上に圧力を作用させる方法と、密接に関連している。

最近の解決策では、多くの弾性エレメントが用いられ、各々がマウントプレート及びそれぞれの支持プレート間に位置されている。言い換えれば、各支持プレートは単一の弾性エレメントを備えている。

弾性エレメントは制動時にノイズ低減において大きな改善をもたらすが、これらの解決策の複雑性、及び、よりよいノイズ低減の要請増大は、より効果的な解決策との産業内の需要を導いている。

出願人は、非常に効果的な制動が得られるように設計されたパッド解決策を提案し、低ノイズ及び容易な製造と結びつける。

本発明によれば、鉄道車両のディスクブレーキパッドの主な特徴は請求項１で規定されており、より好適な及び／又は二次的な特徴は請求項２−７で規定される。

本発明は、付随する図面を参照した実施例によって述べられるが、これに制限されない。

本発明に係るパッドの部分透過平面視を示す図である。 図１のＩ−Ｉ線に沿った断面を示す図である。 図１に示すパッドの一部の平面視を示す図である。 図３のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面を示す図である。 図１のパッドの更に一部の平面視を示す図である。 図５のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面を示す図である。

図１の符号１は、本発明に係るパッド全体を示している。

パッド１はベースプレート２と、ベースプレート２にフィットする５つの支持プレート３と、各々がそれぞれの支持プレート３に固定された５つの摩擦エレメント４とを備える。

パッド１はまた、ベースプレート２及び全ての支持プレート３間に介在する１つの弾性プレート５を備える。

図３及び４に示されるように、弾性プレート５はベースプレート２に直接固定された中央リブ６と、中央リブ６から突出し、ベースプレート２から分離した５つの弾性タブ７とを備え、所望の弾性効果を達成している。

本実施例では、中央リブ６はストレートとは逆に、僅かに屈曲しており、弾性タブとは異なる形状である。これら２つの特徴は、摩擦エレメントはパッドが作用するディスクに対して所定位置をとらなければならないことによるものである。更に具体的には、各摩擦エレメント４は、その２つの平行で屈曲した長手側が、摩擦が作用するディスクの同心と実質的に角度ゼロを形成する位置をとらなければならない。出願人は、実際に、この摩擦エレメントの配置が制動及びノイズレベルの点において高い効果が得られることを見出した。

更に具体的には、本実施例の中央リブ６は４５度の屈曲を有しており、弾性タブは上記位置要求に従った異なる形状である。

上記位置要求に従った弾性プレートの特定の形状は、１つの好適な実施形態であり、本特許虚出願の保護範囲を制限することを意図するものではない。

各弾性タブ７は、それぞれの支持プレート３を締結するための締結ピン９を収容するための中央孔８を有する。締結ピン９は、ロックスプリング１１によって係合されるラジアル溝１０を有する。より特に、ピン９は、ラジアル溝１０が弾性タブ７から突出するように、中央孔８の内部に収納される（図２を参照）。

ロックスプリング１１は、弾性プレート５に支持プレート３を容易に接続及び非接続する。支持プレート３の弾性プレート５への可逆的な接続は、公知のパッドに比較して重要なアドバンテージであり、摩擦エレメントにフィットされた支持プレートは、摩擦エレメントにフィットされており、通常、基礎となっている弾性エレメントに不可逆的にリベット留めされることで、一度摩擦材が摩耗したり、他の何らかの理由によって交換されなければならず、それぞれの弾性エレメントもまたそれと交換されなければならない。一方、本発明に係るパッドでは、支持プレート／摩擦エレメントアセンブリを交換する必要があるだけで、存在している弾性プレートは復旧され、新たな支持プレートにフィットされ、それぞれの摩擦エレメントにフィットされることができる。

各弾性タブ７もまた２つの位置決め孔１２を有しており、それぞれ支持プレート３上の２つの位置決め歯によって係合されている。位置決め歯による位置決め孔１２の係合もまた、摩擦エレメントの回転を防止する。

図５及び６に示されるように、ベースプレート２の第１面２ａは、中央長手部材１４を有しており、弾性プレート５の中央リブ６に溶接されている。ベースプレート２は５つの孔１５を有しており、各々はリテナ（retainer）として作用する隆起エッジ１６によって境界されている。図２に示されるように、各孔１５は、使用時に、それぞれの弾性タブ７の中央穴８と同軸に位置されている。各孔１５は、締結ピン９及びロックスプリング１１を収納するために必要なスペースを作っており、ロックスプリング１１を動かすためのアクセス開口もまた規定している。

実際の使用時には、ベースプレート２の第２面２ｂは、ディスクブレーキの全体構造に組み込まれた蟻継ぎ（dovetail）エレメントに溶接されている。蟻継ぎ（dovetail）エレメントもまた、孔１５に位置しており、ロックスプリング１１にアクセスするためのアクセス開口を有していなければならない。

多数の摩擦エレメントに対して１つの弾性プレートを使用することは、各摩擦エレメントに対して１つずつ多数の弾性エレメントを使用する場合とは反対に、制動性能及びノイズ低減の両方を改善することが見出された。

本発明に係るパッドの他のアドバンテージは、弾性プレートから除去可能な支持プレート、及び、摩擦エレメントが交換された場合であっても再利用可能な弾性プレートにある。

最後に、当業者にとって明らかであるように、パッド上の全ての摩擦エレメントのための弾性手段を１つ使用することは、多数の場合とは反対に、製造、コスト及びアセンブリの点において大きなアドバンテージを有する。

Claims (7)

1. ベースプレート（２）と、
   それぞれの支持プレート（３）に固定された多数の摩擦エレメント（４）と、
   前記ベースプレート及び前記支持プレート間に介在する弾性手段と
   を備え、
   前記弾性手段は、前記ベースプレートに固定された中央リブ（６）と、前記中央リブから突出する多数の弾性タブ（７）とを順に備える単一の弾性プレート（５）を備え、
   前記支持プレートの各々は、それぞれの前記弾性タブに固定されていることを特徴とする鉄道車両のディスクブレーキパッド。
2. 前記中央リブ（６）は、屈曲を有することを特徴とする請求項１に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。
3. 前記支持プレート（３）の各々を、それぞれの前記弾性タブ（７）に固定するための可逆締結手段（８，９，１０，１１）を備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。
4. 前記弾性タブ（７）の各々は、それぞれの前記支持プレート（３）を締結するための締結ピン（９）を収納するための少なくとも１つの第１の孔（８）を備え、
   前記締結ピン（９）はロックスプリング（１１）によって係合されたラジアル溝（１０）を有することを特徴とする請求項３に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。
5. 前記弾性タブ（７）の各々は、少なくとも２つの位置決め孔（１２）を有し、それぞれの前記支持プレート（３）上に少なくとも２つの位置決め歯によってそれぞれ係合されていることを特徴とする請求項４に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。
6. 前記ベースプレート（２）は、
   前記弾性プレート（５）の前記中央リブ（６）に接続される中央長手部（１４）と、
   各々が前記第１孔（８）に同軸であり、それぞれの前記締結ピン（９）によって係合された、それぞれの前記弾性タブ（７）の多数の第２孔（１５）と
   を備えることを特徴とする請求項４に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。
7. 前記第２孔（１５）の各々はリテナとして作用する隆起エッジによって境界されていることを特徴とする請求項６に記載の鉄道車両のディスクブレーキパッド。