JP6434795B2 - ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体に関する。
制動中のブレーキライニングとブレーキディスクの接触面圧を均一化することを目的として、ブレーキライニングの摩擦部材を小サイズに分割し、その分割した複数個の各摩擦部材を互いに隙間を隔てて配列したディスクブレーキが知られている(例えば特許文献1参照)。
図10に示すように、このディスクブレーキは、ブレーキディスク501と、ブレーキライニング503と、を備える。ブレーキディスク501はドーナツ形円盤状であり、図示しない車輪または車軸にボルトなどによって取り付けられ、強固に固定される。ブレーキライニング503は、ブレーキキャリパ(図示略)によってブレーキディスク501の摺動面505に押し付けられる。これにより、ブレーキディスク501とブレーキライニング503との間に摺動による摩擦が生じ、制動力が発生する。
ブレーキライニング503は、複数個の摩擦部材507と、裏金509と、ばね部材511と、これらの全てを保持する基板513と、から構成される。各摩擦部材507は、裏金509とともに、個々の中心部の小孔515を挿通するリベット517によって基板513に取り付けられている。ここで、各摩擦部材507は、個々の裏面側の裏金509と基板513との間にそれぞればね部材511が配設されている。これにより、個々に弾性的に支持された状態になっている。ばね部材511は、基板513の表面側に凹設されたばね収容凹部519に収容される。
このような構成のブレーキライニング503を備えたディスクブレーキによれば、各摩擦部材507が個々にばね部材511を介しリベット517によって基板513に取り付けられる。これにより、各摩擦部材507は、個々に弾性支持された状態になっているので、個々に可動するようになる。このため、制動中のブレーキライニング503とブレーキディスク501の接触面圧を均一化することができる。
特開2012−251597号公報
しかしながら、上記した従来のディスクブレーキは、裏金509と基板513との間に、ばね部材511が配設されるため、ばね収容凹部519が基板513の厚み方向に形成されている。このため、裏金509の背面から基板513の背面までの厚みが厚くなるとともに、基板重量が増える。
また、上記ディスクブレーキは、摩擦部材507がばね部材511(皿ばね)により弾性支持されるため、非制動時はばね部材511の反発力が摩擦部材507を組み付けるリベット517に直接入力される。このため、摩擦部材507の脱落が懸念される。また、制動時の摩擦熱によるばね部材511のばね定数のへたりが懸念される。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、薄厚化及び軽量化を実現できるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部とを備え
前記裏板部が、前記ガイド孔部よりも大きな外径の抜け止めフランジ部を備え、
隣接する複数対の前記ライニング組立体における前記抜け止めフランジ部には、切欠き部が設けられ、
前記プレート嵌合部に嵌着されて前記ガイドプレートと前記抜け止めフランジ部との間に挟まれたばね部材は、前記切欠き部が設けられた前記抜け止めフランジ部に対応するC字状に形成され、前記ライニング組立体を前記トルク受けプレート側に付勢す
ことを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(2) 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部を備え、
前記リンクプレートが、前記トルク受けプレートの表面側に係合する抜け止め部を備えることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(3) 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部を備え、
前記リンクプレートが、前記各裏板部に凹設された係合溝に係合して前記各ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止機構を備えることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(4) 前記裏板部が、前記ガイド孔部よりも大きな外径の抜け止めフランジ部を備え、
隣接する複数対の前記ライニング組立体における前記抜け止めフランジ部には、切欠き部が設けられることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(5) 前記ライニング組立体が、前記裏板部の背面側に設けられたばね部材によって前記ガイドプレート側に付勢された状態に支持されていることを特徴とする上記(2)〜(4)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(6) 前記リンクプレートが、前記裏板部の係合孔に係合して前記ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止部を備えることを特徴とする上記(1)、(2)、(4)、(5)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
(7) 前記リンクプレートが、前記各裏板部に凹設された係合溝に係合して前記各ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止機構を備えることを特徴とする上記(1)、(2)、(4)、(5)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(1)〜(3)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、トルク受けプレートは、リンクプレートを内方に配置する貫通孔を有する。すなわち、リンクプレートは、貫通孔に配置されることで、トルク受けプレートを介在させずに直接にアンカープレートに当接される。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、トルク受けプレートの厚み分、薄厚化が実現される。また、貫通孔の穿設によって不要となった肉厚分、軽量化が可能となる。
また、リンクプレートは、突出するアンカー当接部によってアンカープレートに当接する。リンクプレートは、アンカープレートのディスクロータ側への移動により、各ライニング組立体をディスクロータに接触させる。この際、リンクプレートは、アンカー当接部を中心に旋回が可能となる。また、各ライニング組立体は、リンクプレートの裏板当接曲面部に、リンク当接部が当接して旋回が可能となる。これにより、各ライニング組立体は、それぞれ個別の旋回動作でディスクロータ表面のうねりに追従して、ディスクロータ表面に接触する。その結果、各ライニング組立体は、接触面圧を均一化して、安定した制動特性を維持できる。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体は、ライニング組立体の裏板部に設けられる抜け止めフランジ部が、ガイドプレートのガイド孔部周縁に当接してガイドプレートからディスクロータ側への抜けが阻止される。また、ガイドプレートには、ライニング組立体に応じ複数のガイド孔部が穿設されている。そこで、各ライニング組立体は、各ガイド孔部に取り付けられることで、抜け方向と反対側のガイドプレート裏面で、抜け止めフランジ部同士が接近する。切欠き部は、この接近位置において、各抜け止めフランジ部に配置される。即ち、切欠き部は、円弧状の抜け止めフランジ部を弦で切除して形成されるので、抜け止めフランジ部の半径を小さくすることができる。従って、ライニング組立体同士は、接近位置において、離間距離を小さくすることが可能となる。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、複数個のライニング組立体を平面状に敷き並べた形態であるが、ライニング組立体の抜け止めフランジ部とガイドプレートとの間に挟まれるように配置されたばね部材が、ライニング組立体の厚さ方向の寸法公差を吸収するため、ディスクロータに対する各ライニング組立体の接触性にばらつきが生じることを防止できる。また、ばね部材は、切欠き部が設けられた抜け止めフランジ部に対応するC字状に形成されるので、隣接するばね部材同士が干渉することもない。
従って、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、ライニング組立体の厚さ方向の寸法公差の影響を受けずに、安定した制動特性を維持することができる。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ロータ面の熱変形による差異や、ライニング厚の差異による夫々のライニング組立体に作用する荷重差が、ライニングの過負荷現象となることを緩和できる。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、リンクプレートは、抜け止め部がトルク受けプレートの表面側に係合することで、貫通孔からアンカープレート側への抜けが阻止される。これにより、制動時に押付け力によりリンクプレートが変形した際、抜け止め部がトルク受けプレートの表面側に当接し、リンクプレートの過度の変形が防止されるので、リンクプレートの破損を防止できる。
また、上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、リンクプレートが貫通孔からアンカープレート側への抜けが阻止されるので、アンカープレートが取り付けられていない組立過程であっても、トルク受けプレートからリンクプレートが背面側へ抜け落ちることがない。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、組み付け性が良好となる。
上記(6)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、リンクプレートに形成された回転防止部は、ライニング組立体の裏板部に形成された係合孔に挿入されることで、貫通孔内でのライニング組立体の回転を阻止する。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、ディスクロータにライニング組立体が接触したとき、ライニング組立体のディスクロータ面に平行な面内での回転が防止される。
その結果、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、制動トルクの伝達効率を高めることができる。また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、リンクプレートに回転防止部を形成するので、ライニング組立体の回転を防止する独立した専用部品を追加する必要がなく、部品が増加しない。そのため、部品の増加に起因したコストアップや組み立て工程数の増加による生産性の低下といった不都合の発生を回避できる。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、複数のライニング組立体に跨るリンクプレートが、各ライニング組立体に跨って係合溝に配置される。その結果、リンクプレートは、裏板部の係合溝に対向する部分に回転防止機構が構成される。回転防止機構は、裏板部の係合溝に係合することで貫通孔内でのライニング組立体の回転を阻止する。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、ディスクロータにライニング組立体が接触したとき、ライニング組立体のディスクロータ面に平行な面内での回転が防止される。
その結果、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、制動トルクの伝達効率を高めることができる。また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、各裏板部に係合溝が凹設されるので、ライニング組立体の回転を防止する独立した専用部品を追加する必要がなく、部品が増加しない。そのため、部品の増加に起因したコストアップや組み立て工程数の増加による生産性の低下といった不都合の発生を回避できる。
本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、薄厚化及び軽量化を実現できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の分解斜視図である。 図1に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体をガイドプレート側から見た正面図である。 (a)は図1に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の側面図、(b)はアンカープレート側から見た背面図である。 図1に示したリンクプレートの拡大図である。 図2のB−B断面図である。 図5の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の分解斜視図である。 図7に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体のリンクプレート横断方向の断面図である。 図9に示したリンクプレートの拡大図である。 (a)は従来の一般的な鉄道車両用ディスクブレーキにおけるブレーキライニングの平面図、(b)は一組の摩擦部材の拡大平面図、(c)は(a)のA−A断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、鉄道車両用ディスクブレーキ装置に使用されるもので、車軸上のディスクロータに対峙して配置される。ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、車体フレームに固定されたブレーキキャリパに内蔵のアクチュエータによって、ディスクロータに向かって進退駆動される。
本実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、ライニング組立体13と、ガイドプレート15と、トルク受けプレート17と、アンカープレート19と、リンクプレート21と、を有する。
ライニング組立体13は、略円板状に成型された摩擦材23と、この摩擦材23の裏面に固着された裏板部25とから構成されている。裏板部25には、プレート嵌合部27と、抜け止めフランジ部29と、リンク当接部31(図5参照)と、が形成される。プレート嵌合部27は、ガイドプレート15に貫通形成された円形のガイド孔部33に、外周面が旋回自在に嵌合する。プレート嵌合部27には、C字状の板ばね(ばね部材)35が嵌着される。板ばね35の外径は、ガイド孔部33よりも大きく設定されている。抜け止めフランジ部29は、ガイドプレート15のガイド孔部33よりも大きな外径で形成され、ライニング組立体13のディスクロータ側への抜けを阻止する。リンク当接部31は、図5に示すように、曲面形状の凹面構造で形成され、リンクプレート21の裏板当接曲面部37に当接する。
各ライニング組立体13は、プレート嵌合部27に嵌着された板ばね35がガイドプレート15と抜け止めフランジ部29との間に挟まれるように、ガイドプレート15の裏面側からガイド孔部33に挿入装着される。各ライニング組立体13は、ディスクロータと摩擦材23との接触時に作用する制動トルクを、プレート嵌合部27からガイドプレート15に伝達する。
ライニング組立体13の裏板部25は、ガイド孔部33よりも大きな外径の抜け止めフランジ部29が形成される。隣接する複数対のライニング組立体13における抜け止めフランジ部29には、切欠き部39が設けられる。切欠き部39は、抜け止めフランジ部29の円周を弦で切除した形状で形成される。
ガイドプレート15は、ガイド孔部33が所定の離間間隔で複数(本実施形態では10箇所)形成されていて、各ガイド孔部33にライニング組立体13が装着される。ガイドプレート15は、トルク受けプレート17のディスクロータ側に突設されたスペーサ部41が当接することにより、トルク受けプレート17と裏板部25との間に、各リンクプレート21を配置する間隙であるリンク収容空間43を画成する。リンク収容空間43を挟んで重ねられたガイドプレート15とトルク受けプレート17は、これらを貫通したリベット45による締結によって、一体の筐体構造に形成される。
トルク受けプレート17は、裏面に、アンカープレート19がリベット47により固定装備される。トルク受けプレート17は、各リンクプレート21に応じ複数の貫通孔49が形成される。
アンカープレート19は、トルク受けプレート17の裏面に固定され、ブレーキキャリパに内蔵されたアクチュエータに連結される。アンカープレート19には、トルク受けプレート17の貫通孔49に嵌装された各リンクプレート21のアンカー当接部51が当接する(図5参照)。これにより、ライニング組立体13は、ディスクロータへの進退駆動が可能になる。
リンクプレート21とアンカープレート19の間には、アンカー当接部51以外の部分で、アンカー当接部51の突出分の隙間が形成される。この隙間は、リンクプレート21の旋回を許容する。ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11を押圧する押圧力は、アンカープレート19から、リンクプレート21のアンカー当接部51を介してリンクプレート21に伝達される。リンクプレート21に伝達された押圧力は、リンクプレート21の裏板当接曲面部37と裏板部25のリンク当接部31とを介してライニング組立体13に作用する。
各リンクプレート21は、複数のライニング組立体13に跨って配備されて、アンカープレート19からの押圧力をこれらのライニング組立体13に作用させる。本第1実施形態において、リンクプレート21は、図4に示すように、長手方向両端側が、半円形状となる短冊状に形成されている。本第1実施形態において、各リンクプレート21は、長手方向の両側で2つのライニング組立体13に当接している。リンクプレート21は、当接するライニング組立体13の数に応じた複数の裏板当接曲面部37を有する。裏板当接曲面部37は、曲面形状の凸面構造で形成される。裏板当接曲面部37は、各ライニング組立体13における裏板部25のリンク当接部31に当接する。これにより、リンクプレート21は、各ライニング組立体13を旋回可能に支持する。
なお、リンクプレートは、3つ以上のライニング組立体13に跨るものであってもよい。この場合、リンクプレートは、各先端側がライニング組立体13に当接する例えばY字形状で形成することができる。
リンクプレート21は、ライニング組立体13と反対側の面に、アンカー当接部51が突設される。アンカー当接部51は、リンクプレート21の略重心位置に対応するように単一で形成される。アンカー当接部51は、アンカープレート19に当接して、リンクプレート21を旋回可能に支持する。
図4及び図6に示すように、リンクプレート21は、長手方向両端に、一対の脚板部53を有する。脚板部53は、リンクプレート21の長手方向両端から長手方向に沿って延出し、リンク収容空間43側に階段状に曲げられている。この脚板部53のトルク受けプレート17に対向する面は、抜け止め部55となっている。抜け止め部55は、トルク受けプレート17の表面側に係合する。トルク受けプレート17の表面側とは、トルク受けプレート17のリンク収容空間43に臨む側の面である。これにより、リンクプレート21は、リンク収容空間43からトルク受けプレート17の貫通孔49を通じてアンカープレート側への抜けが規制される。
リンクプレート21は、脚板部53の裏板部側に曲げられた部分が、回転防止部57となる。回転防止部57は、裏板部25に形成される係合孔59に係合する。回転防止部57は、係合孔59に係合することで、ライニング組立体13が回動するのを阻止する。
なお、本実施形態では、リンクプレート21に一対の脚板部53を突設し、この脚板部53に抜け止め部55と回転防止部57とを形成したが、本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、抜け止め部55と回転防止部57とを、それぞれ別個にリンクプレート21に形成してもよい。
次に、上記構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11の作用を説明する。
本第1実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11では、ライニング組立体13は、摩擦材23が、ディスクロータの摺動面に摺接する。ライニング組立体13は、摩擦材23の背面の裏板部25が、リンクプレート21の裏板当接曲面部37に当接する。リンクプレート21は、裏板当接曲面部37と反対側のアンカー当接部51が、アンカープレート19に当接する。アンカープレート19は、トルク受けプレート17に固定される。トルク受けプレート17は、リンクプレート21を内方に配置する貫通孔49を有する。すなわち、リンクプレート21は、貫通孔49に配置されることで、トルク受けプレート17を介在させずに直接にアンカープレート19に当接される。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、トルク受けプレート17の厚み分、薄厚化が実現されている。また、貫通孔49の穿設によって不要となった肉厚分、軽量化が可能となる。
一方、貫通孔49が形成されたディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、従来の貫通孔49が形成されないディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体と同一厚とした場合、不要となったトルク受けプレート17の厚み分、リンクプレート21を厚くすることができる。その場合、摩擦熱によるリンクプレート21のヘタリ(剛性不足)を抑制できる。また、リンクプレート21の支持がアンカープレート19で直接に行われることで、支持部(アンカープレート側)の剛性を、トルク受けプレート17を介する場合に比べ、高く保つことが可能となる。
また、リンクプレート21は、突出するアンカー当接部51によってアンカープレート19に当接する。リンクプレート21は、アンカープレート19のディスクロータ側への移動により、各ライニング組立体13をディスクロータに接触させる。この際、リンクプレート21は、アンカー当接部51を中心に旋回が可能となる。また、各ライニング組立体13は、リンクプレート21の裏板当接曲面部37に、リンク当接部31が当接して旋回が可能となる。これにより、各ライニング組立体13は、それぞれ個別の旋回動作でディスクロータ表面のうねりに追従して、ディスクロータ表面に接触する。その結果、各ライニング組立体13は、接触面圧を均一化して、安定した制動特性を維持できる。
そして、本第1実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11では、ライニング組立体13は、ライニング組立体13の裏板部25に設けられる抜け止めフランジ部29が、ガイドプレート15のガイド孔部周縁に当接してガイドプレート15からディスクロータ側への抜けが阻止される。また、ガイドプレート15には、ライニング組立体13に応じ複数のガイド孔部33が穿設されている。そこで、各ライニング組立体13は、各ガイド孔部33に取り付けられることで、抜け方向と反対側のガイドプレート裏面で、抜け止めフランジ部29同士が接近する。切欠き部39は、この接近位置において、各抜け止めフランジ部29に配置される。即ち、切欠き部39は、円弧状の抜け止めフランジ部29を弦で切除して形成されるので、抜け止めフランジ部29の半径を小さくすることができる。従って、ライニング組立体13同士は、接近位置において、離間距離を小さくすることが可能となる。
また、本第1実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11では、複数個のライニング組立体13を平面状に敷き並べた形態であるが、ライニング組立体13の抜け止めフランジ部29とガイドプレート15との間に挟まれるように配置された板ばね部材35が、ライニング組立体13の厚さ方向の寸法公差を吸収するため、ディスクロータに対する各ライニング組立体13の接触性にばらつきが生じることを防止できる。また、板ばね部材35は、切欠き部39が設けられた抜け止めフランジ部29に対応するC字状に形成されるので、隣接する板ばね部材35同士が干渉することもない。
従って、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、ライニング組立体13の厚さ方向の寸法公差の影響を受けずに、安定した制動特性を維持することができる。
更に、本第1実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11では、リンクプレート21は、抜け止め部55がトルク受けプレート17の表面側に係合することで、貫通孔49からアンカープレート19側への抜けが阻止される。これにより、制動時に押付け力によりリンクプレート21が変形した際、抜け止め部55がトルク受けプレート17の表面側に当接し、リンクプレート21の過度の変形が防止されるので、リンクプレート21の破損を防止できる。
また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、リンクプレート21が貫通孔49からアンカープレート19側への抜けが阻止されるので、アンカープレート19が取り付けられていない組立過程であっても、トルク受けプレート17からリンクプレート21が背面側へ抜け落ちることがない。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、組み付け性が良好となる。
また、本第1実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11では、リンクプレート21に形成された回転防止部57は、ライニング組立体13の裏板部25に形成された係合孔59に挿入されることで、ガイド孔部33内でのライニング組立体13の回転を阻止する。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、ディスクロータにライニング組立体13が接触したとき、ライニング組立体13のディスクロータ面に平行な面内での回転が防止される。
その結果、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、制動トルクの伝達効率を高めることができる。また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11は、リンクプレート21に回転防止部57を形成するので、ライニング組立体13の回転を防止する独立した専用部品を追加する必要がなく、部品が増加しない。そのため、部品の増加に起因したコストアップや組み立て工程数の増加による生産性の低下といった不都合の発生を回避できる。
本第1実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11において、ガイドプレート15は、ライニング組立体13から制動トルクを受ける部材となる。リンクプレート21は、ライニング組立体13へ押圧力を作用させる部材となる。つまり、制動トルクを受ける部材と、押圧力を作用させる部材とが、別部材となっている。このため、押圧力を作用させるライニング組立体13とリンクプレート21との接触部(リンク当接部31,裏板当接曲面部37)や、リンクプレート21とアンカープレート19との接触部(アンカー当接部)には、大きい負荷となる制動トルクが作用しないように構成されている。
また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11において、ライニング組立体13の摩擦材23がディスクロータを押圧した時の反力は、通常範囲の大きさの場合、裏板部25のリンク当接部31、リンクプレート21の裏板当接曲面部37を経て、リンクプレート21で受け止められる。しかし、過大な反力がディスクロータから入力された場合には、プレス加工によって製作されているリンクプレート21が、裏板部25とアンカープレート19との間で旋回可能な隙間を埋めるように変形し、アンカープレート19に強く当接する。
このため、リンクプレート21は、裏板当接曲面部37の近傍、アンカー当接部51の近傍、抜け止め部55のそれぞれをトルク受けプレート17やアンカープレート19に接触させて、過大な反力を伝達すると同時に、リンクプレート21自体の破損が防止される。
その結果、押圧力を伝達する各接触部は、制動トルクを受け止める玉継手等の堅牢な係合にする必要がなく、加工精度の緩和によるコストの節減、生産性の向上を実現することができる。
次に、本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の第2実施形態を説明する。なお、上記第1実施形態の構成と同等の構成には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7及び図8に示すように、本発明の第2実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61は、リンクプレート63が、各裏板部65に凹設された係合溝67に係合して各ライニング組立体69が回動するのを阻止する回転防止機構71を備える。係合溝67は、ライニング組立体69の裏板部65の半径方向に沿って凹設される。なお、本第2実施形態において、裏板部65には、ばね収容凹部73が凹設される。係合溝67は、このばね収容凹部73の周壁の一部分を切り欠いて形成される。
図9に示すように、リンクプレート63は、脚板部75を有する。脚板部75は、半円板状に形成される。この脚板部75のトルク受けプレート17に対向する面は、抜け止め部77となっている。抜け止め部77は、トルク受けプレート17の表面側に係合する。これにより、リンクプレート63は、リンク収容空間43からトルク受けプレート17の貫通孔49を通じてアンカープレート19側への抜けが規制される。
ガイド孔部33に挿入装着されたライニング組立体69は、リンクプレート63に対向する裏板部25の背面と各リンクプレート63の正面との間に圧縮状態で装着される弾性部材(ばね部材)79によって、ガイドプレート15側に付勢された状態に支持される。
弾性部材79は、円環状に形成されて外径がばね収容凹部73の内径よりも小さく設定されている。ばね収容凹部73に収容された弾性部材79は、リンクプレート63に当接して、圧縮状態にされる。
この弾性部材79は、リンクプレート63に突設された裏板当接曲面部37の高さより低い高さを有すると共に0.3〜0.8N/mm/mm2のばね定数を有することが望ましい。
弾性部材79は、ガイドプレート15に固着されたトルク受けプレート17の表面側に配設固定されたリンクプレート63と裏板部65との間に挟まれた圧縮状態では、抜け止めフランジ部29がガイド孔部33の周縁部に当接した状態に維持されるように、ライニング組立体69をガイドプレート15側に付勢する。この際、弾性部材79は、許容撓み量の0〜60%の範囲で裏板部65の背面とトルク受けプレート17の表面との間に装着される。
弾性部材79がこのように設定されることで、ディスクロータの摺動面の熱変形による差異や、ライニング厚の差異による各ライニング組立体69に作用する荷重差が、ライニングの過負荷現象となることを緩和できる。
次に、上記構成の本第2実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61の作用を説明する。
本第2実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61では、リンクプレート63が、複数のライニング組立体69に跨る。それぞれのライニング組立体69の裏板部65には、係合溝67が凹設される。例えばリンクプレート63が2つのライニング組立体69に跨る場合、リンクプレート63は、各ライニング組立体69に跨って係合溝67に配置される。その結果、リンクプレート63は、裏板部65の係合溝67に対向する部分に回転防止機構71が構成される。リンクプレート63の回転防止機構71は、裏板部65の係合溝67に係合することで貫通孔内でのライニング組立体69の回転を阻止する。これにより、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61は、ディスクロータにライニング組立体69が接触したとき、ライニング組立体69のディスクロータ面に平行な面内での回転が防止される。
その結果、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61は、制動トルクの伝達効率を高めることができる。また、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61は、各裏板部65に係合溝67が凹設されるので、ライニング組立体69の回転を防止する独立した専用部品を追加する必要がなく、部品が増加しない。そのため、部品の増加に起因したコストアップや組み立て工程数の増加による生産性の低下といった不都合の発生を回避できる。
また、本第2実施形態のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体61では、ライニング組立体69が、裏板部65の背面側に設けられた弾性部材79によってガイドプレート15側に付勢された状態に支持されている。そこで、ロータ面の熱変形による差異や、ライニング厚の差異による夫々のライニング組立体69に作用する荷重差が、ライニングの過負荷現象となることを緩和できる。
従って、上記実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体11及び61によれば、薄厚化及び軽量化を実現できる。
ここで、上述した本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 制動トルクを受けるガイドプレート(15)に複数のライニング組立体(13)が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体(13)がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)であって、
前記ライニング組立体(13)は、
制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材(23)と、前記摩擦材(23)の裏面に固着された裏板部(25)とを有し、かつ前記裏板部(25)には、前記ガイドプレート(15)に設けられたガイド孔部(33)に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部(27)を備え、
前記プレート嵌合部(27)が前記ガイドプレート(15)の裏面側から前記ガイド孔部(33)に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材(23)との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部(27)から前記ガイドプレート(15)に伝達し、
前記裏板部(25)との間に間隙を開けて前記ガイドプレート(15)に固着されたトルク受けプレート(17)の貫通孔(49)には、複数の前記ライニング組立体(13)に跨って配備され、前記トルク受けプレート(17)の裏面側に固定されたアンカープレート(19)からの押圧力をこれらのライニング組立体(13)に作用させる複数のリンクプレート(21)が嵌装され、
前記リンクプレート(21)は、前記各ライニング組立体(13)における前記裏板部(25)のリンク当接部(31)に当接して前記ライニング組立体(13)を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部(37)と、前記アンカープレート(19)に当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部(51)とを備えることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)。
[2] 前記裏板部(25)が、前記ガイド孔部(33)よりも大きな外径の抜け止めフランジ部(29)を備え、
隣接する複数対の前記ライニング組立体(13)における前記抜け止めフランジ部(29)には、切欠き部(39)が設けられることを特徴とする上記[1]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)。
[3] 前記プレート嵌合部(27)に嵌着されて前記ガイドプレート(15)と前記抜け止めフランジ部(29)との間に挟まれたばね部材(板ばね35)は、前記切欠き部(39)が設けられた前記抜け止めフランジ部(29)に対応するC字状に形成され、前記ライニング組立体(13)を前記トルク受けプレート(17)側に付勢することを特徴とする上記[2]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)。
[4] 前記ライニング組立体(69)が、前記裏板部(65)の背面側に設けられたばね部材(弾性部材79)によって前記ガイドプレート(15)側に付勢された状態に支持されていることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(61)。
[5] 前記リンクプレート(21)が、前記トルク受けプレート(17)の表面側に係合する抜け止め部(55)を備えることを特徴とする上記[1]〜[4]の何れか1つのディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)。
[6] 前記リンクプレート(21)が、前記裏板部(25)の係合孔(59)に係合して前記ライニング組立体(13)が回動するのを阻止する回転防止部(57)を備えることを特徴とする上記[1]〜[5]の何れか1つのディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(11)。
[7] 前記リンクプレート(63)が、前記各裏板部(65)に凹設された係合溝(67)に係合して前記各ライニング組立体(69)が回動するのを阻止する回転防止機構(71)を備えることを特徴とする[1]〜[5]の何れか1つのディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(61)。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体
13…ライニング組立体
15…ガイドプレート
17…トルク受けプレート
19…アンカープレート
21…リンクプレート
23…摩擦材
25…裏板部
27…プレート嵌合部
29…抜け止めフランジ部
31…リンク当接部
33…ガイド孔部
37…裏板当接曲面部
39…切欠き部
43…リンク収容空間(間隙)
49…貫通孔
51…アンカー当接部
55…抜け止め部
57…回転防止部
59…係合孔

Claims (7)

  1. 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
    前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
    前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
    前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部を備え
    前記裏板部が、前記ガイド孔部よりも大きな外径の抜け止めフランジ部を備え、
    隣接する複数対の前記ライニング組立体における前記抜け止めフランジ部には、切欠き部が設けられ、
    前記プレート嵌合部に嵌着されて前記ガイドプレートと前記抜け止めフランジ部との間に挟まれたばね部材は、前記切欠き部が設けられた前記抜け止めフランジ部に対応するC字状に形成され、前記ライニング組立体を前記トルク受けプレート側に付勢することを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  2. 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
    前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
    前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
    前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部を備え、
    前記リンクプレートが、前記トルク受けプレートの表面側に係合する抜け止め部を備えることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  3. 制動トルクを受けるガイドプレートに複数のライニング組立体が旋回自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
    前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータと接触する摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に旋回自在に嵌合するプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイドプレートの裏面側から前記ガイド孔部に挿入装着され、前記ディスクロータと前記摩擦材との接触時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
    前記裏板部との間に間隙を開けて前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートの貫通孔には、複数の前記ライニング組立体に跨って配備され、前記トルク受けプレートの裏面側に固定されたアンカープレートからの押圧力をこれらのライニング組立体に作用させる複数のリンクプレートが嵌装され、
    前記リンクプレートは、前記各ライニング組立体における前記裏板部のリンク当接部に当接して前記ライニング組立体を旋回可能に支持する複数個の裏板当接曲面部と、前記アンカープレートに当接して旋回可能に支持されるアンカー当接部を備え、
    前記リンクプレートが、前記各裏板部に凹設された係合溝に係合して前記各ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止機構を備えることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  4. 前記裏板部が、前記ガイド孔部よりも大きな外径の抜け止めフランジ部を備え、
    隣接する複数対の前記ライニング組立体における前記抜け止めフランジ部には、切欠き部が設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  5. 前記ライニング組立体が、前記裏板部の背面側に設けられたばね部材によって前記ガイドプレート側に付勢された状態に支持されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  6. 前記リンクプレートが、前記裏板部の係合孔に係合して前記ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止部を備えることを特徴とする請求項1、2、4、5の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  7. 前記リンクプレートが、前記各裏板部に凹設された係合溝に係合して前記各ライニング組立体が回動するのを阻止する回転防止機構を備えることを特徴とする請求項1、2、4、5の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
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