JP2004521726A - ガス流の不純物分離フィルタ - Google Patents

Abstract

この発明は、ガス流の不純物分離フィルタに関するものである。具体的には、入口エルボ（５０）の一部はハウジング頭部（２２）内に形成されるとともに、入口エルボの一部は部材頭部（３６）内に形成され、第１封止表面（３２）と第２封止表面（４８）は、部材軸（４２）に対して６０度から９０度の角度で、好ましくは７０度から９０度の角度で傾斜する封止面（５８）内にて交わり、前記封止面（５８）には径方向へ配置されたシール（４６）が設けられ、前記シールは２つの封止表面（３２，４８）のうちの１つを形成する。
【選択図】図１

Description

【０００１】
本発明は、ａ）組み立て型ハウジングと、前記ハウジング内に収容されるｂ）フィルタ部材とを備え、前記ハウジングは、ハウジング本体部とハウジング頭部とを有し、該ハウジング頭部は浄化対象となるガス流の入口と出口とを有し、該ハウジング頭部はさらに第１封止表面を有し、前記フィルタ部材は部材頭部と管状の部材本体とを有し、該部材本体は部材中心軸と部材内側容積とを有し、前記部材頭部は解除可能に第１封止表面と連係する第２封止表面と、入口と部材内側容積との間に形成された湾曲した入口エルボとを有する、ガス流不純物分離フィルタに関する。
【０００２】
このようなフィルタはＷＯ９９／３０７９９において公知である。この既知フィルタにおいて、部材頭部は完全な入口エルボを形成している。また、それは入口に隣接している。従って、ハウジング頭部は入口エルボを形成する役目は果たしていない。ハウジング頭部内に形成された第１封止表面は部材軸に略垂直であり、第２封止表面も同様である。第２封止表面は軸方向に作用する封止リングによって形成されている。前記リングが挿入時にあまりにも大きな負荷を受けるので保持装置から滑り落ちてしまうということも排除できない。従って、機械的ガイドがさらに必要であり、前記ガイドは第２封止表面を第１封止表面に対して正確に装着させると同時、挿入時にこれらの封止表面を押し合わせる。
【０００３】
既知フィルタの別な不都合点は、入口と出口の差圧測定が難しいことである。上述した文献では、入口エルボは入口エルボ内の圧力を検出する特別な接続スリーブを有する。これによって、機械的器具が複雑になり、更なるシーリングを特別に備えることが必要となる。
【０００４】
入口エルボ付きの部材頭部も、また製造するのが難しい。型枠をはずす一般的な方法ではここでは使用できない。さらに、フィルタ部材が比較的大きな部材頭部であるためより嵩張ってしまう。周知のように、フィルタ部材はある時間数の作業の後に、磨耗して交換されるようになっている。
【０００５】
本発明は、滑らかな内側表面を持つ既知入口エルボの利点を維持しながらも、より製造しやすく、実際により使いやすい既知フィルタを完全に進歩させることを目的とする。
【０００６】
上記の種類のフィルタに鑑みて、本目的は、入口エルボの一部はハウジング頭部内に形成されるとともに、入口エルボの一部は部材頭部内に形成され、第１封止表面と第２封止表面は、部材軸に対して６０度から９０度の角度で、好ましくは７０度から９０度の角度で傾斜する封止面内にて交わり、前記封止面には径方向に配置されたシールが設けられ、前記シールは２つの封止表面のうちの１つを形成することによって達成される。
【０００７】
このフィルタのハウジング頭部は鋳込み成形、例えば、射出成形やダイカスティング等で簡単に製造することができる。部材頭部もまたより具体的には可塑射出成形等によって簡単に製造される。本発明によると、簡単な製造工程で、厳密な形態はあらかじめ決まっていない滑らかな入口エルボを得ることが可能になるという利点が得られる。部材頭部は、ハウジング頭部を受ける穴に係合してその穴を塞いで入口エルボを形成するようになっている。受け穴の特大のものは、入口とその後ろに配置された入口流路の部分からはじまり、受け穴とそれを交差する向きに配置される凹部は単純な型枠で形成して作成できるように寸法がとられている。このために、部材頭部は最短流路の湾曲形全体をとるように構成されることが好ましい。よって、最長流路は、ハウジング頭部の内壁によってほぼ形成される。その結果、受け穴と、ハウジング頭部に属する入口エルボの部分とは、自然の工程によって型枠から取り出される２つのコアによって形成することができる。一方のコアは中空型枠内で静止しており、他方のコアは直線状の軌跡に沿って摺動可能にされるだけでよい。例えば、曲線軌跡上などのような複雑なコアの動きは必要ではない。
【０００８】
入口エルボの一部はハウジング頭部で形成されているので、圧力測定はハウジング頭部側で行われてもよい。その結果、差圧測定は容易になるが、従来技術によって行われてもよい。
【０００９】
使用されるシールは径方向に配置されるので、シールリング（ｓｅａｌｉｎｇ ｒｉｎｇ）が切断されることはほとんどない。封止はより簡単におこなわれる。他の封止表面に対するシールリングの摺動路はもっと短い。軸方向に作用するシールに比べて、シールリングが対向する封止表面に押し付けられるようにするためには特別な設備は必要ではなく、シールリングに作用する機械的圧力はむしろまったく均衡がとれている。
【００１０】
好適な実施形態では、封止表面は部材軸に対して９０度以上の角度に向けられている。その結果、それは部材軸に対して傾斜している。これはよい封止性を得るうえで効率的である。封止表面の部材軸に対する８３度の傾斜角度は特に好都合である。このような傾斜の封止表面であれば、フィルタ部材のハウジング頭部への挿入時、シールリングは、はじめに１箇所で、対応する第１封止表面に接触する。その後、シールリングは、ハウジング頭部の、対応する第１封止表面にだんだんたくさん接触していく。これはまた径方向に作用するシールの穴への挿入時に起きる通常の工程にあてはまる。挿入初期にはシールリング全体を穴に置くのを避け、むしろそのリングを傾ける。このようにして、挿入時に加わる力が勢いづくのを防いで、挿入ミスを防いでいる。
【００１１】
好適な発展において、入口エルボは、ハウジング頭部の内側容積が、入口を通って直線運動で導入可能な堅固なコアによって形成される限りのハウジング頭部の内側容積によって構成される。また、入口エルボのその他の部分は部材頭部によって構成される。その結果、部材頭部は射出成形によって容易に製造できる。
【００１２】
好適な実施形態において、部材頭部とハウジング頭部は、封止面から離間し、前記封止面から見て入口に対してずれた分割線に沿って交わっている。さらに、入口エルボは、前記分割線領域において最も滑らかな曲線を有している。ハウジング頭部によって構成された、入口エルボの１部分から、部材頭部によって構成された、入口エルボの１部分への変化は前記分割線にておこっている。ハウジング頭部と部材頭部がステップを形成するように分割線で交わるようすると有利である。明確に定められた止め具がこうして実現する。ハウジング頭部や部材頭部が壊れやすい先細りの部分を有することが避けられる。
【００１３】
好適な発展において、部材頭部は部材本体に合併する箇所にてじょうご形を有する。このじょうご形は拡散装置の役目を果たす。その結果、部材の内側容積への好都合な流れの分配がおこなわれる。
【００１４】
第１の位置決め手段が部材頭部上に設けられ、第２の位置決め手段がハウジング頭部上に設けられ、前記第２位置決め手段は第１位置決め手段と連係することは特に好ましい。フィルタ部材がハウジング頭部内に導入される際に、２つの位置決め手段は、第１封止表面が第２封止表面と交わる前に、接触する。これによって、フィルタ部材のハウジング頭部への挿入が容易になる。ハウジング頭部に対するフィルタ部材の向きが間違っていても、誤った挿入という結果には至ることはない。２つのガイド手段は部材本体が、回転の、ある位置においてのみ、ハウジング頭部内へ完全に導入されることができるように設計されている。この点では、上記に引用した従来技術とちょうど同じように、フィルタ部材は、回転の、ある位置においてのみ、ハウジング頭部と連係するということをもう一度強調すべきである。
【００１５】
本発明によるフィルタは、蒸気ガスからあらゆる種類の不純物でも分離するようになっている。その不純物は、固体でも流体でもよい。また、ガス流は混合ガスでも可能である。特に適切なガスは空気である。フィルタは、より具体的には圧縮ガスフィルタとして、好ましくは圧縮空気フィルタとして構成されている。
【００１６】
本発明のさらなる利点および特徴は、その他のクレームと、下記の限定的ではない実施形態の説明から明らかになるであろう、その実施の形態は、例として、以下の図面を参照することによって説明されている：
図１は、切断面がフィルタ部材の部材中心軸を通るフィルタの断面図である。
図２は、図１の図と比較して９０度回転させた位置にあるフィルタ部材の側面図である。
図３は、図１に示す断面図のフィルタの断面図であるが、ここでは部材中心軸に対して約７０度の角度で傾斜している封止面を有している。
図４は、図３のフィルタ部材の斜視図であり、図３と同様に、ハウジング頭部がその上方に配置されているが、直径面に沿った断面で示されている。
図５は、フィルタ部材の上部と、再び断面で示されている、その上方に位置するハウジング頭部とを有する、図４と同様の斜視図である。
図６は、別の実施形態の図５による図である。
図７は、さらに別の実施形態の図５による図である。
図８は、図７にあるフィルタ部材の部材頭部の上面図である。
図９は、別の実施形態であり、図８にある上面図である。
図１０は、別の実施形態であり、図８にある上面図である。
図１１は、別の実施形態であり、図８にある上面図である。
図１２は、フィルタの外部側面図である。
図１３は、図１１による実施形態で使用されることのできるロック部材を介した断面図である。
【００１７】
図１に見られるように、フィルタは組み立て型ハウジングを有している。ハウジングはハウジング本体部２０と、ハウジング頭部２２とハウジング底部２４とを有する。ハウジング本体部２２には、浄化対象ガス流（矢印２８参照）用入口２６と出口３０とが設けられている。出口は必ずしもハウジング頭部内に形成する必要はない。ハウジング頭部２２はさらに第１封止表面３２を有し、第１封止表面３２は本例では筒状受け穴３４の内壁の一部分によって形成されている。
【００１８】
ハウジングはフィルタ部材を収容する。フィルタ部材は部材頭部３６と、管状の部材本体３８と部材底部４０とを有する。部材底部４０の下方には復水排水装置（ｃｏｎｄｅｎｓａｔｅ ｄｒａｉｎ）等の付加装置のための空間がある。
【００１９】
部材本体３８は部材中心軸４２と、筒状で部材軸３２を中心軸とする部材内側容積４４を有する。部材本体３８は任意の構成でよい。楕円形の部材本体や星形断面形状の部材本体などを利用してもよい。しかし、部材頭部を適宜改造しなくてはならない。
【００２０】
部材頭部３６は、その上部に封止リング４６用の溝４７を有し、その溝は外部から径方向に出入り可能である。図２は、挿入された封止リング４６を示す。その外側表面は、第１封止表面３２（図１）に接触封止する第２封止面４８を構成している。
【００２１】
入口２６から部材の内側容積４４への流路は、可能な限り滑らかな内壁を設けた入口エルボ５０からなる。前記入口エルボ５０は、流体工学的見地から可能な限り好都合に、部材の内側容積４４に矢印２８に示される方向に流入するガス流を導くことを目的としており、またどんな場合においても便利な流れを作るのに貢献することを目的としている。
【００２２】
本発明の重要な特徴によると、前記入口エルボ５０が、一方ではハウジング頭部３２で構成され、他方では部材頭部３６で構成されている。入口エルボの最短流路は部材頭部３６の表面のみで形成されることが図１からわかるが、これらの表面は図１では封止リング４６の左部分の上方かつ右側に位置する。これに対して、入口エルボ５０の最長流路の主要部はハウジング頭部で構成されている。最長流路のカーブの小部分のみが部材頭部３６の部分から構成されており、前記部分はこんどは封止リング４６の右部分の左に位置している。従って、入口エルボ全体はハウジング頭部２２の部分と部材頭部３６の部分の両方によって構成されている。
【００２３】
入口エルボ５０という用語は湾曲した内壁を有する、入口流路全体の中の一部を表す。入口流路の曲がっていない部分は入口エルボ５０には属さない。
【００２４】
ハウジング頭部を型枠から簡単に外れるようにするために、受け穴３４の軸線を部材軸４２に対してずらしてある。そのずれは、入口２６の方向である。その結果、入口エルボ５０の内周部は部材頭部３６のみで構成されている。最小流路部位では、受け穴３４が入口２６のほうに向かってかなり延びているので、ハウジング頭部２２は最短流路の線上にカーブを有していない。受け穴３４は、受け穴３４の表面線の中でもっとも入口２６に近い表面線を一つ有する。図１に示す実施形態では、前記表面線は入口エルボ５０の入口平面にある。一般的に、その構成は受け穴の形とは無関係に選択され、入口２６に最も近い表面線は入口エルボ５０を切断せず、むしろその延長上では、内壁が入口軸５２と平行である入口流路領域を通過している。
【００２５】
最長流路の部位では、受け穴３４がまた入口エルボ５０の断面を越えて突出している。出口３０に最も近い、受け穴３４の対応する表面線は、入口エルボ５０の中空開口部に対して出口側へずらしてある。ステップ５４はこうして形成される。このステップ５４は型枠をはずすために必要なのではない。それはむしろ、分割線５６と、部材頭部３６とハウジング頭部２２の間の明確かつ正確な変わり目を得ることを可能にしている。ステップ５４は、部材頭部３６がハウジング頭部２２に導入される際の、つまりフィルタ部材挿入時の、止め具を構成する。
【００２６】
図１からわかるように、部材頭部３６の上端は平面となっている。ステップ５４もまた平面となっている。ステップ５４は、互いに対して偏心した２つの円によって構成されている。外側円は受け穴３４の直径を有する。内側円は、ハウジング頭部２２の出口位置における入口エルボ５０の直径を有する。これらの２つの円は入口２６に最も近い位置で交わっている。従って、ステップ５４は入口２６から最も離れたところで最も幅が広く、入口２６に最も近いところで幅が０となっている。
【００２７】
ステップ５４は平面である必要はなく、それは他の好適な実施形態から明らかである。ステップ５４は、第１封止面３２と第２封止面４８とが交わる封止面５８よりも、入口２６に近い。図１に示す好適な実施形態において、ステップ５４の面と封止面５８は部材軸４２に対して９０度の向きに配置されている。
【００２８】
部材頭部３６は部材本体３８の上縁を外側鍔で囲んでいる。その内側流路は部材の内側容積４４へじょうご状に開いており、本例では拡散器を形成するように構成されている。
【００２９】
ハウジング本体部２０はねじによってハウジング頭部２２と連結されている。前記ねじは２条ねじスクリュである。２つのリードは１８０度ずらしてある。これによって、ハウジング本体部２０は、入口２６が図１のように左を向いた時だけでなく右を向いた時も、前に位置する前表面を備えることが可能になる、
【００３０】
フィルタ部材の開口ハウジングへの導入を容易にし、挿入時に、フィルタ部材のハウジング頭部２２に対する適切な位置をわかりやすくするために、ガイド手段が設けられている。ハウジング頭部２２は、第１ガイド手段を有する。下方に突出し受け穴３４の下端のまわりに延びる、ハウジング頭部２２の鍔には、切り欠きが設けられている。対応する第２ガイド手段６２は、部材頭部３６に形成されている。この手段は、図２からより具体的に見ることができる。径方向外側に延び、軸方向を向いて配置されているのはリブである。
【００３１】
フィルタ部材のハウジング頭部２２への挿入時、向きが間違っている場合、第２ガイド手段６２はハウジング頭部２２の鍔の下部周縁に当接する。フィルタ部材は、前記周縁が第１ガイド手段６０、つまり、切欠きを設けられている位置においてのみ導入されることができる。
【００３２】
ガイド手段６０、６２については図示し、例によってのみ示し説明する。他の機械的解決法の発見は、当業者に委ねる。解決手段は部材頭部２２の上部自由端が受け穴３４に接触進入できる以前に、案内と位置決めを達成可能にすることが好ましい。この場合ガイド手段は、部材頭部３６を受け穴３４へ押し込むように構成されている。じょうご状に開いた構成は有利である。第１ガイド手段６０はすでにハウジング頭部の内壁に、ハウジング本体部２０との連結のために設けられたねじに対向して構成できる。
【００３３】
図３および図４に示す実施形態は上述の実施形態と略一致する。以下の実施形態では同様の部材には第１実施形態と同じ参照符号を付す。それらの相違点を以下に述べる。
【００３４】
図３および図４による構成では、封止面５８は部材軸４２に対して９０度とは異なる角度で傾斜している。実際の角度は約７０度である。ステップ５４もまた部材軸４２に対して封止面５８と同じ角度で傾斜した表面内にある。図３においてその角度はアルファと記されている。
【００３５】
ここにもまた、偏心（ｅｘｃｅｎｔｒｉｃｉｔｙ）が存在する。それは、文字ｅによって示されており、受け穴４３の軸は最下部で入口エルボ２０の内径に対して入口２６側へ寸法ｅだけずれており、前記内径はｂにて示されている。受け穴３４は直径ａを有する。入口エルボ全体の内壁は、図１および図２による実施形態のように滑らかである。
【００３６】
図３はまた、これまでこれほど詳しく図示されていない、型のコア５９を示している。それは入口２６の前方に位置している。それは入口軸に沿って直線的に移動させるだけでよい。それはハウジング頭部内に位置する、入口エルボ５０の部分を形づくる役目をする。
【００３７】
以下の実施形態から明らかになるように、本発明は様々なパラメータが変更可能である。１つのパラメータがそれによって他のパラメータの変化とは無関係に変化してもよく、これはどんな場合においても複数のパラメータにあてはまる。そのパラメータには、例えば、入口エルボの自在内部断面が含まれる。この場合、すでに述べた実施例においては、断面は全体的に円形である必要があった。しかし、断面は任意に変更してもよい。最初は円形で、次に楕円形になり、再び円形となっても良い。どんな構成でも可能である。ここで、最も便利な流れを得ることを考慮に入れることができる。
【００３８】
受け穴３４の断面形状もまた変更できるパラメータであり、これは入口エルボ５０の形状とは主に無関係に変更できる。受け穴３４は多角形の断面を有することも可能であり、断面は円以外のどんな形状でもよい。
【００３９】
変更可能な他のパラメータには、封止面５８および分割線５６の位置がある。分割線は必ずしも平面内になくてもよい。封止面５８は必ずしも平面でなくてもよく、それはどのような表面の向きを有していてもよい。つまりは、完全に取り囲む封止線がいつも得られさえすればよい。封止線はまた波形でもよい。封止線は曲面上にあってもよい。
【００４０】
図５に示す実施形態は、封止線が部材軸４２に対して９０度の角度で傾斜し、封止面５８上にある例を示している。分割線５６は部分的に、上に述べた実施形態よりも長い距離、封止面５８から離間している。より具体的に言うとそれは面内に配置されていない。分割線５６は、大半の部分が、表面配向を有し、そこから略放物線状になり、その放物線の曲線はそれに対して傾斜している。
【００４１】
図５に示す実施形態と異なり、図６による実施形態は部材軸４２に垂直ではなく部材軸に対してある角度傾斜してなる封止面５８を有する。好ましい角度は８３度である。図６に示す実施形態では、角度は約７０度である。また、ステップ５４の比較的大きな部分は部材軸４２に対して垂直であり、放物線状の傾斜部分がその続きとして延びている。
【００４２】
図７に示す実施形態において、封止面５８は部材軸４２に対して垂直である。同じことがその表面の大部分にあるステップ５４についてもあてはまる。追加的な釣合いボディ６４はステップ５４から上方へ突出し、前記釣合いボディは対応するハウジング頭部２２の凹部に嵌合する。入口エルボ５０の滑らかな内壁は全体的にこのようにして構成される。前記釣合いボディ６４があるため、ハウジング頭部２２は成型技術による逃げ溝を作らずに製造することができる。図７に示す実施形態において、分割線５６は半円とそれから釣合いボディ６４の境界線とによってほぼ構成される配向を有する。
【００４３】
図８は、図７に示す部材頭部３６の上面図である。偏心が示され、またｅにて図示されている。分割線５６の向きが見られる。ステップ５４を見ることができる。
【００４４】
図９、図１０および図１１に示す実施形態は、それぞれ違った部材頭部３６を示している。外側輪郭３５は、対応する受け穴３４の向きを示す。さらに、入口エルボ５０の領域の入口流路の内側断面が区別されている。図９は、略楕円形状を有する２つの境界線を示している。図１０には、円形構成から大幅に逸脱したものが示されており、その形状は略卵型である。図１１では、図１０の卵型が１８０度回転されている。
【００４５】
図１１は、完成され組み立てられたフィルタを示す図である。図に示すように、ロック装置が前記フィルタに設けられている。これは、ハウジング本体部２０をハウジング内に充満する圧力が低下せずにまたは警告なしにハウジング頭部２２からはずれることを防止するためである。この目的のために、ロック装置は、ハウジング本体部分２０をハウジング頭部２２からはずすにことを可能にするのに先立って、ハウジングの内側容積と外部との間に連結を作るためのものである。ロック装置はハウジング本体部２０とハウジング頭部２２の間の連結を機械的にロックして、軸回転運動によってはじめに強制的にハウジング内部を開けて外部と連通するようになってからのみこの２つを分離できるようにし、その後にのみ、ハウジング本体部２０がはずされることが可能になる。
【００４６】
図１１では、ボルト７０が設けられ、ボルト７０は一方で第１位置にてハウジング本体部２０の壁の開口部を覆い、同時に他方では機械的にハウジング頭部２２を保持してハウジング頭部２２に押し込み嵌合するようになっている。開口位置まで押すと、圧縮空気が出ていくが、機械的ロックもまた解除される。
【００４７】
図１３にその他のロック装置を示す。この装置は、比較的大きなピッチを有するねじに、ハウジング本体部２０に回転可能に装着された回転ノブ６６を有している。これは、ハウジング本体部２０の凹部に押し込み係合する。その結果、ハウジング本体部２０とハウジング頭部２２は互いに対して移動することができない。回転ノブ６６が回転したら、これに接続するシール６８が、ハウジング本体部２０内に形成されたシーリングシートからはずれる。回転ノブ６６を収容するねじ穴は、ハウジングの内側容積内部へ開口している。シール６８をはがすと、ハウジングの内側容積が外側スペースと連通される。圧縮ガスが笛の音のもとに抜け出ていく。この笛の音は、オペレータに警告を発しているのである。オペレータはこの時、このまま開放工程を続けたら、そしてもっと具体的には、もしハウジング本体部２０をハウジング頭部２２からはずしたら、自分が誤ったことをしているのだということがわかる。
【００４８】
ロック装置の他の実施例を挙げることができる。ロック装置はまたたとえばある意味ボルト機能と同じやり方で機能を果たすロッカのように構成されても良い。
【００４９】
このような種類のロック装置は、より具体的にはハウジング本体部２０とハウジング頭部２２との間のねじ接続に適している。それに対して、２つの部品間の差込みカップリングは、内圧がシステムに行き渡っている限り分離が不可能であるようなやり方で実施される。
【００５０】
ハウジング本体部２０は、押し出し形材として実現されることが好ましい。このために、任意の外部断面をした管状体が形成され、それを適当な長さに切断される。
【００５１】
入口軸線５２に対する封止線および分割線５６の角度位置を説明することも可能である。これらは０度から２０度の角度で傾斜しているが、角度は７度であることが好ましい。
【００５２】
封止線の上方に位置する部材頭部３６の一部は、任意の形状でよく、凸状、切頭状などでもよい。

Claims (9)

1. ａ）組み立て型ハウジングと、前記ハウジング内に収容されるｂ）フィルタ部材とを備え、前記ハウジングは、ハウジング本体部（２０）とハウジング頭部（２２）とを有し、該ハウジング頭部（２２）は浄化対象となるガス流の入口（２６）と出口（３０）とを有し、該ハウジング頭部（２２）はさらに第１封止表面（３２）を有し、前記フィルタ部材は部材頭部（３６）と管状の部材本体（３８）とを有し、該部材本体は部材中心軸（４２）と部材内側容積（４４）とを有し、前記部材頭部（３６）は解除可能に第１封止表面（３２）と連係する第２封止表面（４８）と、入口（２６）と部材内側容積（４４）との間に形成された湾曲した入口エルボ（５０）とを有する、ガス流の不純物分離フィルタにおいて、入口エルボ（５０）の一部はハウジング頭部（２２）内に形成されるとともに、入口エルボの一部は部材頭部（３６）内に形成され、第１封止表面（３２）と第２封止表面（４８）は、部材軸（４２）に対して６０度から９０度の角度で、好ましくは７０度から９０度の角度で傾斜する封止面（５８）内にて交わり、前記封止面（５８）には径方向へ配置されたシール（４６）が設けられ、前記シールは２つの封止表面（３２，４８）のうちの１つを形成すること
   を特徴とする、ガス流の不純物分離フィルタ。
2. 封止表面（３２）は、部材軸（４２）に対して、９０度以下の角度、好ましくは８５度以下の角度で、より具体的には部材軸（４２）に対して８３度の角度で傾斜していること
   を特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
3. 入口エルボ（５０）は、ハウジング頭部（２２）の内側容積が、入口（２６）を通って直線運動で導入可能な堅固なコアによって形成される限りは、多くともハウジング頭部（２２）の内側容積によって構成されること
   を特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
4. ハウジング頭部（２２）には、入口（２６）と連通し前記入口に対して略交差する向きに配置された、部材頭部（３６）用の受け穴（３４）が設けられている
   ことを特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
5. 部材頭部（３６）とハウジング頭部（２２）は、封止面（５８）から離間し、封止面（５８）から見て入口（２６）に対してずれた分割線（５６）に沿って交わり、前記分割線（５６）領域における入口エルボ（５０）の向きが可能な限り滑らかである
   ことを特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
6. 部材頭部（３６）は部材本体（３８）への変化区域にてじょうご形状を有する
   ことを特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
7. 第１の位置決め手段が部材頭部（３６）上に設けられ、第２の位置決め手段がハウジング頭部（２２）上に設けられ、前記第２の位置決め手段は前記第１の位置決め手段と連係し、２つの位置決め手段（２２、３６）は、フィルタ部材がハウジング頭部（２２）内に挿入される際に、接触して、第１封止表面（３２）が第２封止表面（４８）と交わる前に、ハウジング頭部（２２）内でのフィルタ部材の位置決めを行う
   ことを特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
8. シールの輪郭が円形、または非円形であり、より具体的には、卵型または楕円形の輪郭形状である非円形である
   ことを特徴とする、請求項１に記載のフィルタ。
9. ステップ（５４）はハウジング頭部（２２）内に形成され、前記段は少なくとも不完全な３６０度の範囲にわたって延び、フィルタ部材がハウジング頭部（２２）に導入される際に、部材頭部（３６）の表面が、ステップに当接する
   ことを特徴とする請求項１に記載のフィルタ。