JP2004515537A - 5−シアノ吉草酸、アジピン酸、またはアジピン酸ジメチルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(発明の分野)
本発明は、(1)3−ペンテンニトリルから5−シアノ吉草酸またはその対応するエステル、(2)3−ペンテン酸からアジピン酸、および(3)3−ペンテン酸メチルからアジピン酸ジメチルへの転化方法に関する。
【0002】
(技術の背景)
ブタジエンからカプロラクタムを合成する方法として2つの方法が当技術分野で周知である。第1の方法は、(1)ブタジエンに2当量のシアン化水素を段階的に添加しアジポニトリルを生成する工程、(2)アジポニトリルを部分水素化し6−アミノカプロニトリルを生成する工程、(3)完全水素化ヘキサメチレンジアミンおよび未反応アジポニトリルから6−アミノカプロニトリルを分離する工程、および(4)6−アミノカプロニトリルを加水分解し加水分解物を環化しカプロラクタムを生成する工程を含む。
【0003】
第2の方法は、(1)ブタジエンを3−ペンテン酸メチルにカルボニル化する工程、(2)3−ペンテン酸メチルを5−ホルミル吉草酸メチルにヒドロホルミル化する工程、(3)5−ホルミル吉草酸メチルを6−アミノカプロン酸メチルに還元的アミノ化する工程、および(4)6−アミノカプロン酸メチルをカプロラクタムに環化する工程を含む。
【0004】
上記方法より副生成物が少なく、反応工程の少ない反応の開発が望まれている。これらの要求を満足させる方法には、3−ペンテンニトリルを5−シアノ吉草酸またはその対応するエステルにカルボニル化する方法が挙げられる。このカプロラクタムを製造する方法は、(1)ブタジエンを3−ペンテンニトリルにシアン化水素化する工程、(2)3−ペンテンニトリルを5−シアノ吉草酸またはエステルにカルボニル化する工程、および(3)5−シアノ吉草酸またはエステルをカプロラクタムに水素化および環化する工程を含むものである。
【0005】
満足すべき方法の開発には、3−ペンテンニトリルのカルボニル化のため温和な条件下で作用する活性な選択触媒が必要とされている。3−ペンテンニトリルから5−シアノ吉草酸メチルまたは5−シアノ吉草酸を製造する試みは既にコバルト触媒を使用して行われた。米国特許第5,434,290号には、3−ペンテンニトリルを5−シアノ吉草酸メチルに変換するために、コバルト触媒、炭酸ジエステル類、カルバミン酸エステル類、ウレア類からなる活性化溶媒を使用し、COで圧力210〜270バールにすることが開示されている。米国特許第4,508,660号には、好ましい溶媒としてスルホン類を使用し、COで圧力14〜35MPaにした以外は同様な方法が開示されている。この特許に記載のカルボニル化率は非常に低く、米国特許第4,508,660号の実施例2のターンオーバー頻度計算値は1.52モル/モル−時である。同様な状況は、米国特許第4,933,483号に記載がある。
【0006】
オレフィンとジオレフィンのカルボニル化のためのパラジウム系触媒は、当技術分野では周知である。米国特許第5,028,734号には、ハロゲンフリーのパラジウム塩、二座配位のホスフィン配位子、pKa値が3を超えるプロトン酸からなる触媒系およびアルコールの存在下、共役ジエンを選択的にカルボニル化する方法が開示されている。PCT特許出願WO00/56695号には、パラジウムカチオン源、構造X1−R−X2のリン含有配位子、およびアニオン源を含む触媒系の存在下COおよびアルコールとの反応によって、共役ジエンをカルボニル化する方法が開示されている。好ましい配位子には、X1およびX2は9−ホスファビシクロノニル基、Rは単純な架橋に基づいたものがある。PCT特許出願WO97/38964号には、エチレン性不飽和化合物のカルボニル化のために同様な触媒系の使用が記載されている。
【0007】
PCT特許出願WO98/42717号には、末端および内部オレフィンのカルボニル化のために式R1>P−R2−PR3R4の触媒が記載されている。R1>P部分は、1個またはそれ以上の炭素原子がヘテロ原子、特に酸素によって置換されている飽和2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3.7}]デシル基である。比較が、(Me3C)P(CH2)3P(CMe3)(DTBPP)および1,3−P,P’−ジ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ[3.3.11{3.7}]デシルプロパン(DPA3)などのホスフィン類で行われている。パラジウム系触媒、配位子としてDPA3を使用して内部C14オレフィン原料をカルボメトキシ化し、選択率78%、平均頻度120モル/モル−時で直鎖状メチルエステルを得ている。一方、同一の条件下配位子としてDTBPPを使用すると、平均頻度わずか5モル/モル−時である。
【0008】
PCT特許出願WO96/19434号およびChem Comm.,1999,20,1877−1878には、エチレンをプロパン酸メチルにカルボニル化するためにジ−t−ブチルホスフィノ)−o−キシレンなどの二座配位のホスフィンを使用することが記載されている。この特許出願には、プロペンをカルボニル化できない二座配位のホスフィンを使用する触媒が記載されている。当業者であれば、そのような触媒がエチレンをカルボニル化でき、プロペンをいかなる率でもカルボニル化できなければ、これら同様の触媒は内部オレフィンのカルボニル化に対しては不活性であろうと推量することができる。驚くべきことに、これら触媒は、内部オレフィンすなわち3−ペンテンニトリルを対応する直鎖状カルボン酸すなわち5−シアノ吉草酸(またはそのアルキルエステル)に変換することができる。さらに、これら触媒は3−ペンテン酸をアジピン酸に変換でき、また3−ペンテン酸メチルをアジピン酸ジメチルに変換することができる。
【0009】
(発明の概要)
本発明は、(1)式NC−CH2−CH2−CH2−CH2−CO2R’の化合物(式中R’は、HまたはC1〜C12のアルキルである)、または
(2)アジピン酸、または
(3)アジピン酸ジメチル
の製造方法であって、
第VIII族金属と、
次式
【0010】
【化3】
【0011】
(式中、Xは、二価アリール基、二価アルキレン基、およびアルキレン基と芳香族基との組み合わせの二価の基からなる群より選択される置換または非置換架橋基であり、
R1、R4、R7、R10は、独立してHまたはC1〜C12のアルキルであり、
但し、R2、R3、R5、R6、R8、R9、R11およびR12は、独立してC1〜C12のアルキルまたはシクロアルキルであり、
R2とR3、R5とR6、R8とR9、R11とR12とは、一緒になってシクロアルキル基を形成してもよい)を有する配位子と、
水中で1未満のpKaを有する強酸、および求核剤が水の場合、少なくとも1種のカルボン酸を含む促進剤と、
の存在下、
(A)、(B)、および(C)からなる群より選択される基質(但し、基質(A)は3−ペンテンニトリルであり、基質(B)は3−ペンテン酸であり、基質(C)は3−ペンテン酸メチルである)と、
求核剤(a)、(b)、または(c)(但し、それぞれ求核剤(a)はアルコールまたは水であり、求核剤(b)は水であり、求核剤(c)はメタノールである)と、
一酸化炭素と、
を接触させる工程を含む製造方法である。
【0012】
(発明の詳細な説明)
ここに、工業的に有用でそれぞれさまざまな機能性を有する重要な化合物を製造するための方法が開示されている。本発明の方法に関与する、配位子を併せ持つ金属である触媒は、1,3−P,P’−ジ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ[3.3.11{3.7}]デシルプロパンおよび1,2−P,P’ビス(1,5−ジメチル,9−ホスファビシクロノニル)エタンなどの配位子に基づく他の従来技術触媒に比較して、3−ペンテンニトリルのカルボニル化に対して非常に活性で選択的である。
【0013】
本発明の配位子は、下記の一般式の二座配位のホスフィンである。
【0014】
【化4】
【0015】
式中、Xは、二価アリール基、二価アルキレン基、およびアルキレン基と芳香族基との組み合わせの二価の基からなる群より選択される置換または非置換架橋基であり、
R1、R4、R7、R10は、独立してHまたはC1〜C12のアルキルであり、
但し、R2、R3、R5、R6、R8、R9、R11およびR12は、独立してC1〜C12のアルキルまたはシクロアルキルであり、
R2とR3、R5とR6、R8とR9、R11とR12とは、一緒になってシクロアルキル基を形成してもよい。
好適なX基の例には、下記:
−(CH2)n−
1,2−シクロヘキシル
o−C6H4
−CHCH3−CHCH3−
オルト−CH2−C6H4−
があるがこれに限るものではない。
【0016】
好適な特定の配位子の例には、下記に示す配位子1−5
【0017】
【化5】
【0018】
(式中、tBu=第三−ブチル)などがある。
【0019】
好適な第VIII族金属には、コバルト、ニッケル、パラジウム、ロジウム、白金などがある。特に好ましくは、パラジウムが挙げられる。本発明で使用されるパラジウム触媒は、特定の二座配位のホスフィンのパラジウム錯体の形態でも可である。また、パラジウム源および二座配位のホスフィン源を反応物に添加することによって現場で生成させても可である。好適なパラジウム源には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等のカルボン酸パラジウム、および鉱酸のパラジウム塩などがある。さらに、アセチルアセトン酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン酸)ジパラジウムなどのパラジウム錯体などがある。
【0020】
好適な求核剤の例としては、水、直鎖状および分岐状低級アルコールなどの1級および2級アルコールが挙げられる。
【0021】
好適な特定の促進剤の例には、メタンスルホン酸、クロロスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの強酸(水中pKa1未満)などがある。求核剤が水、基質が3−ペンテンニトリルの場合、強酸は酢酸、プロピオン酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸などのカルボン酸の少なくとも1種と混合しなければならない。3−ペンテン酸メチルの場合には少なくとも1種のカルボン酸を添加することができるが、この方法が変換を実現する必要はない。
【0022】
この方法は、約80℃〜約150℃の範囲の温度、および約200〜約2000psiの範囲の一酸化炭素分圧で行ってもよい。
【0023】
好適な溶媒は、1種以上の非プロトン性溶媒であり、例えば、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソールなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンなどの芳香族化合物;ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、アジポニトリルなどのニトリル類;安息香酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類などがある。反応は基質ならびに溶媒としてアルコールおよび/または水を使用して行うこともできる。
【0024】
基質とアルコールまたは水のモル比は、1:1〜約1:50の範囲、好ましくは1:1〜約1:10でかなり異なることがある。第VIII族金属に対する基質のモル比は、約10:1〜約10000:1の範囲で、好ましくは約100:1〜約2000:1の範囲でかなり異なることがある。第VIII族金属に対する配位子のモル比は、1:1〜約50:1の範囲で、1:1〜約5:1の範囲でかなり異なることがある。第VIII族金属に対する強酸のモル比は、1:1〜約50:1の範囲で、好ましくは1:1〜約5:1の範囲でかなり異なることがある。第VIII族金属に対するカルボン酸のモル比は、約0:1〜約10000:1の範囲で、好ましくは約1:1〜約2000:1の範囲でかなり異なることがある。
【0025】
好適な二座配位の配位子は、ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)−o−キシレンおよびビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパンである。ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)−o−キシレンは、J.Chem.Soc.,Chem.Comm,1976,365に記載があり、o−BrCH2C6H4CH2BrをHP(t−Bu)2で処理し、引き続いて塩基と反応させて得られる。ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパンは、J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,1991,863に記載があり、1,3−ジブロモプロパンをテトラヒドロフラン溶媒中でLiP(t−Bu)2と反応させて得られる。
【0026】
本発明のカルボニル化方法は、バッチ式、半連続式、または連続式で行うことができる。好ましくは、第VIII族金属に対する基質のモル比の向上、および滞留時間の短縮が可能であるので、連続式操作が用いられる。メタノールで3−ペンテンニトリルをカルボニル化した生成物は、5−シアノ吉草酸メチル、4−シアノ−2−メチル酪酸メチル、および3−チアノ−2−エチルプロピオン酸メチルである。水で3−ペンテン酸をカルボニル化した生成物には、アジピン酸、2−メチルグルタル酸、および2−エチルコハク酸などがある。メタノールで3−ペンテン酸メチルをカルボニル化した生成物には、アジピン酸ジメチル、2−メチルグルタル酸メチル、および2−エチルコハク酸メチルなどがある。
【0027】
本発明を限定するものでない下記の実施例によって説明し、次の用語は下記の通り定義する:
直線性:100*[直線状異性体のモル数]/[全異性体の総モル数]
転化率:100*[基質]/[基質]0(但し、[基質]0は基質の初期濃度である)
選択率:100*[直線状生成物のモル数]/[GC分析に寄って検出された全生成物の総モル数]
TOF(ターンオーバー頻度):[直線状生成物のモル数]/[パラジウムのモル数][時間]
【0028】
(実施例)
(実施例1:配位子1の合成)
ジ−t−ブチルホスフィン(5.0g,0.0342モル)をα,α’−ジブロモ−o−キシレン(4.51g,0.0171モル)のアセトン50ml溶液に滴下し、室温で窒素乾燥箱中36時間攪拌した。アセトンを真空除去した後、得られた白色固体をエーテルで洗浄した。窒素下、酢酸ナトリウム(12g)の水(30ml)溶液を乾燥白色固体のエーテル(150ml)懸濁液に添加した。窒素下、生成物をエーテル(150mlで2回)で抽出し、NaSO4で乾燥した。エーテル層を合わせ、真空留去して、1.5gの黄色固体(収率22%)を得た。31P NMR (C6D6):25.1ppm。
【0029】
(実施例2:配位子2の合成)
ジ−t−ブチルホスフィン(5.0g,0.034モル)を室温で窒素下一晩中攪拌しながらn−ブチルリチウム(21.0ml,0.034モル)と反応させることによってジ−t−ブチルホスフィンリチウムを製造した。ろ過して4gの白色固体を回収した(収率78%)。1,3−ジブロモプロパン(1.27g,0.00629モル)をジ−t−ブチルホスフィンリチウム(2.0g,0.0132モル)の50mlTHF溶液に滴下し、室温で一晩中攪拌した。THFを完全に除去した後、最少量のペンタンで残渣からリチウム塩を沈殿させた。塩を完全にろ取し、ペンタンを除去し、1.5gの無色油状物を得た(収率69%)。31P NMR (C6D6):27.3ppm。
【0030】
(実施例3:配位子1との3−ペンテンニトリルのカルボメトキシ化)
100mlのハステロイB製エアーモータ攪拌Parr(商品名)反応容器に、次の組成の溶液を仕込んだ:25g メタノール、52mg 酢酸パラジウム、32g 3−ペンテンニトリル、29μl メタンスルホン酸、0.511g o−ジクロロベンゼン、および0.135g 配位子1。反応容器を最終温度100℃においてCOで500psiに加圧した後、反応を5時間GCで監視した。直線性、転化率、選択率、ターンオーバー頻度(モル/モル時)の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
(実施例4:配位子2との3−ペンテンニトリルのカルボメトキシ化)
実施例3に概略された方法において配位子1の代わりに、配位子2(0.122g)を使用した。直線性、転化率、選択率、ターンオーバー頻度(モル/モル 時)の結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
(比較例A)
実施例3に概略された方法において、PCT特許出願WO98/42717号の実施例1に記載のように製造した1,3−P,P’−ジ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ[3.3.1.1{3.7}]プロパン(0.149g)を配位子1の代わりに使用した。直線性、転化率、選択率、ターンオーバー頻度(モル/モル時)の結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
(実施例5:配位子1との3−ペンテンニトリルのヒドロカルボキシル化) 100mlのハステロイB製エアーモータ攪拌Parr(商品名)反応容器に、次の組成の溶液を仕込んだ:34g ジグリム、54mg 酢酸パラジウム、10g 3−ペンテンニトリル、46mg メタンスルホン酸、0.5g o−ジクロロベンゼン、0.143g 配位子1、5ml 脱気水、および10g 脱気酢酸。反応容器を最終温度100℃においてCOで500psiに加圧した後、反応を5時間GCで監視した。直線性、転化率、選択率、ターンオーバー頻度(モル/モル 時)の結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
(比較例B)
実施例5に概略された方法において、PCT特許出願WO98/42717号の実施例1に記載のように製造した1,3−P,P’−ジ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ[3.3.1.1{3.7}]プロパン(0.149g)を配位子1の代わりに使用した。直線性、転化率、選択率、ターンオーバー頻度(モル/モル 時)の結果を表5に示す。
【0039】
【表5】
Claims (8)
- (1)式NC−CH2−CH2−CH2−CH2−CO2R’の化合物(式中R’は、HまたはC1〜C12のアルキルである)、または
(2)アジピン酸、または
(3)アジピン酸ジメチル
の製造方法であって、
第VIII族金属と、
次式
R1、R4、R7、R10は、独立してHまたはC1〜C12のアルキルであり、
但し、R2、R3、R5、R6、R8、R9、R11およびR12は、独立してC1〜C12のアルキルまたはシクロアルキルであり、
R2とR3、R5とR6、R8とR9、およびR11とR12とは、一緒になってシクロアルキル基を形成してもよい)を有する配位子と、
水中で1未満のpKaを有する強酸、および求核剤が水の場合、少なくとも1種のカルボン酸を含む促進剤と、
の存在下、
(A)、(B)、および(C)からなる群より選択される基質(但し、基質(A)は3−ペンテンニトリルであり、基質(B)は3−ペンテン酸であり、基質(C)は3−ペンテン酸メチルである)と、
求核剤(a)、(b)、または(c)(但し、それぞれ求核剤(a)はアルコールまたは水であり、求核剤(b)は水であり、求核剤(c)はメタノールである)と、
一酸化炭素と、
を接触させる工程を含むことを特徴とする製造方法。 - 前記第VIII族金属がパラジウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記促進剤がメタンスルホン酸であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- R1、R4、R7、R10の少なくとも1つがH、C1、C2、またはC6〜C12のアルキルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記基質が(a)または(c)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記求核剤が水であり、前記基質が3−ペンテンニトリルであり、前記方法がさらにカルボン酸を添加する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記カルボン酸が酢酸であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
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