JP2004514847A - 傾動装置及びこれを備えた車両 - Google Patents
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Abstract
車両のシャシ上に弾性支持されたキャブを運転位置と傾動位置との間において傾動させる液圧式傾動装置。傾動装置は、流体のリザーバ(1)とこのリザーバに接続されたポンプ(3)を有する。傾動装置は、更にキャブを傾動させる復動型液圧式傾動シリンダ(15)を有する。傾動シリンダには、シリンダスペース内に開口する2つの接続口の間に伸びるから動き流路(40)が設けられる。これらの2つの接続口は、ピストン/ピストンロッド組立体が、接続口によって定義されるから動き範囲内にある時、それぞれ傾動シリンダの押出室(23)及び引込室(22)と連通する。傾動装置は、から動き範囲におけるピストン/ピストンロッド組立体の往復動ができる限り障害なく実施できるように構成される。
Description
【0001】
本発明は、特許請求の範囲における請求項1の導入部に記載された型式のものにおいて、車両用キャブ(運転台)を運転位置と傾動位置との間において傾動させる液圧式傾動装置に関する。
【0002】
車両のキャブを車両のシャシに傾動可能に結合し、車両を運転する時の運転位置と、例えばキャブの下方に設けられたエンジンの保守、修理を実施する時の傾動位置との間においてキャブを傾動させることは従来から知られている。更に、乗員、特に運転手の運転時の快適性のために、傾動可能なこのようなキャブを、運転位置においてシャシ上にスプリングを介して懸架することも知られている。
【0003】
スプリングを介して懸架されたこのようなキャブを傾動させるために、シャシと傾動可能とされたキャブとの間に配された傾動シリンダを有する液圧式傾動装置を使用することが知られている。車両の運転時にシャシに対するキャブのスプリングによる動きに傾動シリンダが干渉することを防止するため、傾動装置は、いわゆるから動きモードを実施するように使用される。このような傾動装置のから動きモードは、大きく2つの形態に分けられる。即ち、第一の形態は、例えば傾動シリンダとキャブとの間に旋回可能に配されたから動きアームを有する機械式のもの又は傾動シリンダとキャブとの間に配されたピン及びピン穴による結合方式のものであり、また第二の形態は、液圧式から動き方式によるものである。
【0004】
液圧式から動き方式の傾動装置においては、傾動シリンダがから動き機能を実施する。請求項1の導入部に記載のものは、このようなキャブの液圧式傾動装置に関するものであり、この型式のものは、例えばオランダ国特許第1009507号により既知である。
【0005】
このオランダ特許には、車両の運転によりキャブがスプリングによる動きをしている間、ピストンをから動き流路の2つの接続口により定義されるから動き範囲内に位置させることにより、ピストン/ピストンロッド組立体が自由に往復動できるようにすることが提案されている。この場合、傾動装置のポンプは、から動きモード中は付勢を実施されない。
【0006】
このオランダ特許の図1及び図2に関わる説明によれば、この既知の傾動装置において、液圧流体のリザーバ弁は特殊な滑り弁として設計されている。この特殊な滑り弁の目的は、シリンダの圧力室とリザーバとの間の連結をこの滑り弁で確保することにより、から動きモードにおけるピストン/ピストンロッド組立体の上下の動きができるだけ妨げられないようにし、これによりピストン/ピストンロッド組立体に直接的に連結されたキャブのスプリングによる動きが干渉を受けないようにするためである。
【0007】
このような解決手段は、液圧手段によって実施されるから動きモードを有する傾動装置に汎用的に適用することができないという不具合がある。また、上記オランダ特許には記載がないが、吸込を防止する吸込ブロック装置をリザーバラインに併せて設けねばならないことも不具合である。
【0008】
本発明は、液圧式から動き作用を実施するキャブ用傾動装置において、から動き作用が傾動シリンダの押出室内の好ましくない圧力形成によって受ける悪影響を確実に回避することのできる傾動装置を提供することを課題とする。
【0009】
上記の課題を達成するために、本発明は、次の傾動装置を提供する。即ち、請求項1の導入部に記載された傾動装置において、接続ラインにおけるポンプと傾動シリンダの押出室接続口との間に、流れ絞り装置が一体的に設けられ、ここにおいて、リザーバ弁は、流体が押出室接続口を通って押出室から流出する時は、流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用によりリザーバラインを開とし、流体がポンプから押出室に向う方向に流れる時は、流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用によりリザーバラインを閉とすることを特徴とする傾動装置。
【0010】
流体の流れにより制御されるリザーバ弁を使用することにより、キャブを運転位置に戻す方向に傾動させるためにピストン/ピストンロッド組立体を引込む時には、既にリザーバ弁はリザーバラインを開とするように付勢されている。この時、キャブを再び傾動させない限り、押出室に対するポンプからの加圧流体の送出は実施されないため、リザーバ弁の開状態が保持される。これにより、車両の運転時は流体は直接リザーバに流入できるので、好ましくない高圧が押出室内に形成される事態は生じない。リザーバ弁は、キャブを再び前方に傾動させる時にのみ閉とされる。
【0011】
上記の解決手段は、上述の型式の液圧式キャブ傾動装置に汎用的に、かつ、容易に実施することが可能である。
【0012】
本発明による傾動装置の好ましい実施の形態について、添付の図を参照して以下に説明する。
【0013】
図1及び図2の線図により示した本発明による液圧式傾動装置は、車両用、特にトラック用の運転キャブを傾動させるものを意図している。この型式のキャブは、通常車両のシャシ上に配されており、枢支手段を介してシャシに対して傾動可能に結合されている。枢支手段は、車両を運転する時の運転位置と、例えば車両について、特に全体的又は部分的にキャブの下方に配された車両用エンジンについて、保守、修理を実施する時の、一般的には前方に傾動される傾動位置との間において、キャブを傾動できるように設計されている。
【0014】
更に、この型式の車両には、通常弾性キャブ支持手段が設けられており、これにより、車両の運転中、キャブは運転位置においてシャシに関してスプリングによる上下の動きを実施することができ、運転手の快適性を増大させるようにしている。液圧式傾動装置は、キャブを前方に傾動させ、また再び後方に戻す動きを実施する目的で設けられる。
【0015】
図1に示す傾動装置は、リザーバ1に連通されたポンプ3を有する。
【0016】
ポンプ3は、電気モータMにより駆動される可逆型ポンプで、ポンプ方向に応じて吐出口又は吸込口として機能する2つのポンプ接続口4、5を有する。ポンプ接続口4、5は、吸込シャトル弁6を介してリザーバに連通されている。また、ポンプ接続口4、5には、それぞれ圧力リリーフ弁7、8が設けられ、これらの圧力リリーフ弁7、8は、液圧回路内で許容される最大許容液圧に設定されている。
【0017】
また図1には、車両のキャブ(図示省略)を傾動させる復動型線形液圧式傾動シリンダ15が示されている。この傾動シリンダ15は、シリンダハウジング16を有し、このシリンダハウジング16内にはピストン/ピストンロッド組立体が往復動することのできるシリンダスペースが形成されている。ピストン/ピストンロッド組立体は、ピストンロッド18とこれに固定結合されたピストン19を有する。
【0018】
傾動シリンダ15は、車両において通常キャブとシャシとの間に配され、ここにおいて、シリンダハウジング16はシャシに枢支結合され、また、ピストンロッド18の端部はキャブに枢支結合される。
【0019】
シリンダスペース内には、作動流体の供給によりピストン/ピストンロッド組立体を引込む引込室22と作動流体の供給によりピストン/ピストンロッド組立体を押出す押出室23がピストン/ピストンロッド組立体により区分けされ、形成される。これらの引込室22及び押出室23には、それぞれこれらに連通する引込室接続口24及び押出室接続口25が設けられる。
【0020】
第一液圧接続ライン26が引込室接続口24に、また第二液圧接続ライン27が押出室接続口25に接続される。他方、これらの接続ライン26、27は、それぞれポンプ3のポンプ接続口5、4に接続される。
【0021】
第二液圧接続ライン27における押出室接続口25には、液圧により付勢される逆止弁30が設けられる。この逆止弁30は、充分な液圧がある時は、ポンプ3に向う方向において閉とされ、第一液圧接続ライン26に結合される制御ライン31において開とされる。
【0022】
第二液圧接続ライン27には、逆止弁30と、リザーバ1に至る接続における吸込シャトル弁6への分岐点との間において、第二液圧接続ライン27を介する流体の自由な吸込を防止する吸込ブロック装置34、35が設けられる。この吸込ブロック装置は、例えば、図1において線図で示すように、互いに平行に配されて互いに反対方向に作動する2つの逆止弁による吸込ブロック装置34、35として構成することができる。但し、実際的には、この吸込ブロック装置は、Oリングとボール部材を1つの穴内に配置し、所定の圧力によりボール部材がOリングを通って押付けられる方式のものとすることができる。Oリングの剛性とOリング及びボール部材の寸法との組合せが、ボール部材がOリングを通過する時の圧力、例えば室温において7バール、を実質的に決定するファクターとなる。
【0023】
傾動装置は、また、から動き流路40を備え、このから動き流路40はシリンダスペース内に開口する2つの接続口41、42を有する。押出室23における接続口41は、傾動シリンダ15の押出室接続口25に一致させることができる。
【0024】
図1に線図として示されたから動き流路40は、種々の形態において構成することができる。例えば、から動き流路40をシリンダハウジング16の外側に沿って伸びるから動きラインによって形成することができる。また、から動き流路をシリンダハウジング16内に、例えばシリンダ壁における1つ又は複数の溝として、又はシリンダ壁の直径をピストン19の直径よりも大きくした部分として設けることも考えられる。更なる変形として、から動き流路40をシリンダハウジング16の基部から上方に伸びてシリンダスペース内に入り込むパイプとして形成することも可能である。
【0025】
から動き流路40は、ピストン19がから動き流路40の2つの接続口41、42の間にある時、即ち、ピストン/ピストンロッド組立体の位置がキャブの運転位置に対応している時、引込室22を押出室23に連通させている。車両が運転中である時は、ポンプ3は作動されず、傾動装置はから動きモードにおいて機能している。
【0026】
から動き流路40内には、接続口42に向う方向において閉とされる逆止弁43が設けられ、これにより接続口42は傾動装置のから動きモードの間引込室22から開口している。
【0027】
図1に示す液圧式傾動装置は、更に液圧により付勢されるバネ復帰式2方向/2位置2/2型滑り弁50を有する。この滑り弁50は、傾動シリンダ15の押出室23に連通する第一接続口52と、吸込ブロック装置34、35と逆止弁30との間の第二液圧接続ライン27に連通する第二接続口53を有する。
【0028】
滑り弁50は、そのハウジング内に滑動自在に設けられた滑動体を有し、制御ライン54、55を介して液圧の作用により開位置に変位可能に作られている。ここにおいて、制御ライン54は押出室23に直接接続され、また制御ライン55は、滑り弁50の第二接続口53から第二液圧接続ライン27に連なるラインに接続されている。符番58は滑動体に負荷を及ぼすスプリングを示す。
【0029】
傾動シリンダ15の接続口42に直接結合される制御ライン56が設けられ、この制御ライン56を介して液圧が滑動体に作用し、この滑動体を閉位置に移動させる。
【0030】
傾動装置は、またリザーバライン59を有し、このリザーバライン59は一方で第二液圧接続ライン27に、また他方でこのリザーバライン59を開閉するリザーバ弁60を介してリザーバ1に接続される。リザーバライン59は、第二液圧接続ライン27に対して、ポンプ接続口4と逆止弁30との間において接続することができるが、本実施の形態においては吸込シャトル弁6に至る分岐ラインと吸込ブロック34、35との間に接続されている。
【0031】
更に、第二液圧接続ライン27には、ポンプ3と傾動シリンダ15の押出室接続口25との間において流れ絞り装置61が設けられるが、本実施の形態においては流れ絞り装置61は吸込シャトル弁に至る分岐ラインと吸込ブロック装置34、35との間に設けられている。
【0032】
リザーバ弁60は、流体が押出室接続口25を通って押出室23から流出する時に、リザーバライン59が流れ絞り装置61によって実施される圧力低下により開となり、また、流体がポンプ3から押出室23に向う方向に流れる時に、リザーバ弁60が流れ絞り装置61により実施される圧力低下によりリザーバライン59を閉とするように構成されている。ここにおいて、リザーバ弁60は、復帰手段を備えていないため、流体の流れが絞られた時の最近時の位置を保持するようになっている。
【0033】
前方へのキャブの傾動が停止し、キャブが自重の影響により運転位置に戻る傾動を始めようとする時は、逆止弁30が閉となる。この傾動の停止の時に、ピストン19が接続口42の上方に位置していれば、押出室23の液圧が制御ライン56を介して滑動体に作用することにより、滑り弁50も閉状態を保持する。従って、ピストン/ピストンロッド組立体は確実に位置を保持する。この事は、キャブの下方にいる作業員の安全にとって非常に重要である。
【0034】
キャブを傾動位置から運転位置に戻そうとする時、即ち、ピストンロッド18を引込む状態にしようとする時は、流体がポンプ接続口5、即ちこの場合は吐出口5、を介して引込室22に供給される。第一液圧接続ライン26における液圧により、逆止弁30は開とされ、流体が押出室23から流出可能となる。戻り方向の傾動が、ピストン19が接続口42の上方にある位置において妨げられた場合、滑り弁50は閉状態を継続する。逆止弁30も閉とされ、キャブは静止状態を継続する。
【0035】
キャブが戻り方向で傾動されている時、リザーバ弁60は、流体が流れ絞り装置61を通って流れることによる圧力低下により、開とされる。従って流体は押出室23からリザーバ弁60を通ってリザーバ1に流出可能となる。リザーバ1の手前には別の流れ絞り装置70が設けられ、これによりキャブの動きの速度を制限することができる。キャブが運転位置に傾動を完了すると、ポンプ3から押出室23への流体供給は行われず、リザーバ弁60は開状態を保持する。
【0036】
車両の運転中、キャブがピストンロッド18をシリンダハウジング16内に押込むような動きをする場合は、流体は、開とされた滑り弁50及び前から開とされているリザーバ弁60を通って、押出室23からリザーバ1に流出する。ここにおいて、滑り弁50が開とされるのは、液圧が制御ライン54を介して滑動体の制御圧の開放制御表面に作用することによる。この時、滑動体の制御圧の閉鎖制御表面には何らの液圧も作用しない。また、この時、リザーバ弁60は、キャブの傾動が運転位置に戻った時点で、既に開とされている。
【0037】
図2は、本発明による別の実施の形態を示しており、ここにおいて図1に示した部材と同じ部材については同じ符番が付されている。
【0038】
図2に示す傾動装置におけるから動き流路40は、逆止弁によるものでなく、従って、例えばシリンダハウジング16のシリンダ壁における溝として設けることができる。
【0039】
オア(OR)回路弁80が、ポンプ3の2つのポンプ接続口4、5に連通し、また引込室22に至る第一液圧接続ライン26に連通して設けられている。
【0040】
図3は、リザーバ弁60とこれに一体化された流れ絞り装置61の好ましい実施の形態を示す。
【0041】
図3において、符番62はハウジングを、符番63はハウジング62内に形成されたシリンダ室を、また符番64はシリンダ室63内に往復動可能に設けられたピストンを示す。ピストン64は、シリンダ室63を2つのスペース65、66に区分けする。
【0042】
ピストン64内には流路67が形成され、流路67の一部は流れ絞り装置61として構成されている。流路67は2つのスペース65、66を互いに連通させている。シリンダ63は、ポンプ3と傾動シリンダ15の押出室接続口25との間において、第二液圧接続ライン27の一部を構成している。ここにおいて、一方のスペース65はポンプ3に連通し、他方のスペース66は、ピストン64の位置により押出室接続口25と連通する。
【0043】
リザーバライン59はシリンダ室63に接続され、ここにおいて、ピストン64は、流体が押出室接続口25を通って押出室23から流出する時は、リザーバライン59がシリンダ室63に連通する位置をとり、また、流体がポンプ3から押出室23に向う方向に流れる時は、リザーバライン59がシリンダ室63から閉じられる位置をとるように構成される。
【0044】
図3に見られるように、流れ絞り装置61によりポンプ接続口4側に形成される液圧は、リザーバ弁60が閉とされた時に流れ絞り装置61により押出室接続口25側に形成される圧力に比べて、ピストン64の比較的大きな表面に作用する。ポンプ3の出力は、リザーバ弁60を閉とするのに充分な力を供給する。一方、キャブが運転位置に戻される時に、ポンプ3の出力がリザーバ弁60を開とするには不充分なことが考えられる。にも拘わらず、キャブを運転位置に戻す過程において、傾動シリンダ15のピストン19が接続口42を通過した後は、キャブは自由降下状態に入るため、第二液圧接続ライン27を介して放出される流体の量は大きく増大し、その結果リザーバ弁60は確実に開とされる。
【0045】
当分野の熟練者には、上述の傾動装置は、1つ又はそれ以上の点で相異する液圧回路線図を有する液圧式傾動装置として実現可能なことが明らかである。例えば、逆止弁30及び43は滑り弁50と一体化することができる。また、可逆型ポンプ3の代わりに、単動型ポンプ、例えば手動によるもの、を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による傾動装置の1つの実施の形態に関わる液圧回路線図。
【図2】
本発明による傾動装置の別の実施の形態に関わる液圧回路線図。
【図3】
本発明による傾動装置におけるリザーバ弁の実施の形態を示す断面図。
本発明は、特許請求の範囲における請求項1の導入部に記載された型式のものにおいて、車両用キャブ(運転台)を運転位置と傾動位置との間において傾動させる液圧式傾動装置に関する。
【0002】
車両のキャブを車両のシャシに傾動可能に結合し、車両を運転する時の運転位置と、例えばキャブの下方に設けられたエンジンの保守、修理を実施する時の傾動位置との間においてキャブを傾動させることは従来から知られている。更に、乗員、特に運転手の運転時の快適性のために、傾動可能なこのようなキャブを、運転位置においてシャシ上にスプリングを介して懸架することも知られている。
【0003】
スプリングを介して懸架されたこのようなキャブを傾動させるために、シャシと傾動可能とされたキャブとの間に配された傾動シリンダを有する液圧式傾動装置を使用することが知られている。車両の運転時にシャシに対するキャブのスプリングによる動きに傾動シリンダが干渉することを防止するため、傾動装置は、いわゆるから動きモードを実施するように使用される。このような傾動装置のから動きモードは、大きく2つの形態に分けられる。即ち、第一の形態は、例えば傾動シリンダとキャブとの間に旋回可能に配されたから動きアームを有する機械式のもの又は傾動シリンダとキャブとの間に配されたピン及びピン穴による結合方式のものであり、また第二の形態は、液圧式から動き方式によるものである。
【0004】
液圧式から動き方式の傾動装置においては、傾動シリンダがから動き機能を実施する。請求項1の導入部に記載のものは、このようなキャブの液圧式傾動装置に関するものであり、この型式のものは、例えばオランダ国特許第1009507号により既知である。
【0005】
このオランダ特許には、車両の運転によりキャブがスプリングによる動きをしている間、ピストンをから動き流路の2つの接続口により定義されるから動き範囲内に位置させることにより、ピストン/ピストンロッド組立体が自由に往復動できるようにすることが提案されている。この場合、傾動装置のポンプは、から動きモード中は付勢を実施されない。
【0006】
このオランダ特許の図1及び図2に関わる説明によれば、この既知の傾動装置において、液圧流体のリザーバ弁は特殊な滑り弁として設計されている。この特殊な滑り弁の目的は、シリンダの圧力室とリザーバとの間の連結をこの滑り弁で確保することにより、から動きモードにおけるピストン/ピストンロッド組立体の上下の動きができるだけ妨げられないようにし、これによりピストン/ピストンロッド組立体に直接的に連結されたキャブのスプリングによる動きが干渉を受けないようにするためである。
【0007】
このような解決手段は、液圧手段によって実施されるから動きモードを有する傾動装置に汎用的に適用することができないという不具合がある。また、上記オランダ特許には記載がないが、吸込を防止する吸込ブロック装置をリザーバラインに併せて設けねばならないことも不具合である。
【0008】
本発明は、液圧式から動き作用を実施するキャブ用傾動装置において、から動き作用が傾動シリンダの押出室内の好ましくない圧力形成によって受ける悪影響を確実に回避することのできる傾動装置を提供することを課題とする。
【0009】
上記の課題を達成するために、本発明は、次の傾動装置を提供する。即ち、請求項1の導入部に記載された傾動装置において、接続ラインにおけるポンプと傾動シリンダの押出室接続口との間に、流れ絞り装置が一体的に設けられ、ここにおいて、リザーバ弁は、流体が押出室接続口を通って押出室から流出する時は、流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用によりリザーバラインを開とし、流体がポンプから押出室に向う方向に流れる時は、流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用によりリザーバラインを閉とすることを特徴とする傾動装置。
【0010】
流体の流れにより制御されるリザーバ弁を使用することにより、キャブを運転位置に戻す方向に傾動させるためにピストン/ピストンロッド組立体を引込む時には、既にリザーバ弁はリザーバラインを開とするように付勢されている。この時、キャブを再び傾動させない限り、押出室に対するポンプからの加圧流体の送出は実施されないため、リザーバ弁の開状態が保持される。これにより、車両の運転時は流体は直接リザーバに流入できるので、好ましくない高圧が押出室内に形成される事態は生じない。リザーバ弁は、キャブを再び前方に傾動させる時にのみ閉とされる。
【0011】
上記の解決手段は、上述の型式の液圧式キャブ傾動装置に汎用的に、かつ、容易に実施することが可能である。
【0012】
本発明による傾動装置の好ましい実施の形態について、添付の図を参照して以下に説明する。
【0013】
図1及び図2の線図により示した本発明による液圧式傾動装置は、車両用、特にトラック用の運転キャブを傾動させるものを意図している。この型式のキャブは、通常車両のシャシ上に配されており、枢支手段を介してシャシに対して傾動可能に結合されている。枢支手段は、車両を運転する時の運転位置と、例えば車両について、特に全体的又は部分的にキャブの下方に配された車両用エンジンについて、保守、修理を実施する時の、一般的には前方に傾動される傾動位置との間において、キャブを傾動できるように設計されている。
【0014】
更に、この型式の車両には、通常弾性キャブ支持手段が設けられており、これにより、車両の運転中、キャブは運転位置においてシャシに関してスプリングによる上下の動きを実施することができ、運転手の快適性を増大させるようにしている。液圧式傾動装置は、キャブを前方に傾動させ、また再び後方に戻す動きを実施する目的で設けられる。
【0015】
図1に示す傾動装置は、リザーバ1に連通されたポンプ3を有する。
【0016】
ポンプ3は、電気モータMにより駆動される可逆型ポンプで、ポンプ方向に応じて吐出口又は吸込口として機能する2つのポンプ接続口4、5を有する。ポンプ接続口4、5は、吸込シャトル弁6を介してリザーバに連通されている。また、ポンプ接続口4、5には、それぞれ圧力リリーフ弁7、8が設けられ、これらの圧力リリーフ弁7、8は、液圧回路内で許容される最大許容液圧に設定されている。
【0017】
また図1には、車両のキャブ(図示省略)を傾動させる復動型線形液圧式傾動シリンダ15が示されている。この傾動シリンダ15は、シリンダハウジング16を有し、このシリンダハウジング16内にはピストン/ピストンロッド組立体が往復動することのできるシリンダスペースが形成されている。ピストン/ピストンロッド組立体は、ピストンロッド18とこれに固定結合されたピストン19を有する。
【0018】
傾動シリンダ15は、車両において通常キャブとシャシとの間に配され、ここにおいて、シリンダハウジング16はシャシに枢支結合され、また、ピストンロッド18の端部はキャブに枢支結合される。
【0019】
シリンダスペース内には、作動流体の供給によりピストン/ピストンロッド組立体を引込む引込室22と作動流体の供給によりピストン/ピストンロッド組立体を押出す押出室23がピストン/ピストンロッド組立体により区分けされ、形成される。これらの引込室22及び押出室23には、それぞれこれらに連通する引込室接続口24及び押出室接続口25が設けられる。
【0020】
第一液圧接続ライン26が引込室接続口24に、また第二液圧接続ライン27が押出室接続口25に接続される。他方、これらの接続ライン26、27は、それぞれポンプ3のポンプ接続口5、4に接続される。
【0021】
第二液圧接続ライン27における押出室接続口25には、液圧により付勢される逆止弁30が設けられる。この逆止弁30は、充分な液圧がある時は、ポンプ3に向う方向において閉とされ、第一液圧接続ライン26に結合される制御ライン31において開とされる。
【0022】
第二液圧接続ライン27には、逆止弁30と、リザーバ1に至る接続における吸込シャトル弁6への分岐点との間において、第二液圧接続ライン27を介する流体の自由な吸込を防止する吸込ブロック装置34、35が設けられる。この吸込ブロック装置は、例えば、図1において線図で示すように、互いに平行に配されて互いに反対方向に作動する2つの逆止弁による吸込ブロック装置34、35として構成することができる。但し、実際的には、この吸込ブロック装置は、Oリングとボール部材を1つの穴内に配置し、所定の圧力によりボール部材がOリングを通って押付けられる方式のものとすることができる。Oリングの剛性とOリング及びボール部材の寸法との組合せが、ボール部材がOリングを通過する時の圧力、例えば室温において7バール、を実質的に決定するファクターとなる。
【0023】
傾動装置は、また、から動き流路40を備え、このから動き流路40はシリンダスペース内に開口する2つの接続口41、42を有する。押出室23における接続口41は、傾動シリンダ15の押出室接続口25に一致させることができる。
【0024】
図1に線図として示されたから動き流路40は、種々の形態において構成することができる。例えば、から動き流路40をシリンダハウジング16の外側に沿って伸びるから動きラインによって形成することができる。また、から動き流路をシリンダハウジング16内に、例えばシリンダ壁における1つ又は複数の溝として、又はシリンダ壁の直径をピストン19の直径よりも大きくした部分として設けることも考えられる。更なる変形として、から動き流路40をシリンダハウジング16の基部から上方に伸びてシリンダスペース内に入り込むパイプとして形成することも可能である。
【0025】
から動き流路40は、ピストン19がから動き流路40の2つの接続口41、42の間にある時、即ち、ピストン/ピストンロッド組立体の位置がキャブの運転位置に対応している時、引込室22を押出室23に連通させている。車両が運転中である時は、ポンプ3は作動されず、傾動装置はから動きモードにおいて機能している。
【0026】
から動き流路40内には、接続口42に向う方向において閉とされる逆止弁43が設けられ、これにより接続口42は傾動装置のから動きモードの間引込室22から開口している。
【0027】
図1に示す液圧式傾動装置は、更に液圧により付勢されるバネ復帰式2方向/2位置2/2型滑り弁50を有する。この滑り弁50は、傾動シリンダ15の押出室23に連通する第一接続口52と、吸込ブロック装置34、35と逆止弁30との間の第二液圧接続ライン27に連通する第二接続口53を有する。
【0028】
滑り弁50は、そのハウジング内に滑動自在に設けられた滑動体を有し、制御ライン54、55を介して液圧の作用により開位置に変位可能に作られている。ここにおいて、制御ライン54は押出室23に直接接続され、また制御ライン55は、滑り弁50の第二接続口53から第二液圧接続ライン27に連なるラインに接続されている。符番58は滑動体に負荷を及ぼすスプリングを示す。
【0029】
傾動シリンダ15の接続口42に直接結合される制御ライン56が設けられ、この制御ライン56を介して液圧が滑動体に作用し、この滑動体を閉位置に移動させる。
【0030】
傾動装置は、またリザーバライン59を有し、このリザーバライン59は一方で第二液圧接続ライン27に、また他方でこのリザーバライン59を開閉するリザーバ弁60を介してリザーバ1に接続される。リザーバライン59は、第二液圧接続ライン27に対して、ポンプ接続口4と逆止弁30との間において接続することができるが、本実施の形態においては吸込シャトル弁6に至る分岐ラインと吸込ブロック34、35との間に接続されている。
【0031】
更に、第二液圧接続ライン27には、ポンプ3と傾動シリンダ15の押出室接続口25との間において流れ絞り装置61が設けられるが、本実施の形態においては流れ絞り装置61は吸込シャトル弁に至る分岐ラインと吸込ブロック装置34、35との間に設けられている。
【0032】
リザーバ弁60は、流体が押出室接続口25を通って押出室23から流出する時に、リザーバライン59が流れ絞り装置61によって実施される圧力低下により開となり、また、流体がポンプ3から押出室23に向う方向に流れる時に、リザーバ弁60が流れ絞り装置61により実施される圧力低下によりリザーバライン59を閉とするように構成されている。ここにおいて、リザーバ弁60は、復帰手段を備えていないため、流体の流れが絞られた時の最近時の位置を保持するようになっている。
【0033】
前方へのキャブの傾動が停止し、キャブが自重の影響により運転位置に戻る傾動を始めようとする時は、逆止弁30が閉となる。この傾動の停止の時に、ピストン19が接続口42の上方に位置していれば、押出室23の液圧が制御ライン56を介して滑動体に作用することにより、滑り弁50も閉状態を保持する。従って、ピストン/ピストンロッド組立体は確実に位置を保持する。この事は、キャブの下方にいる作業員の安全にとって非常に重要である。
【0034】
キャブを傾動位置から運転位置に戻そうとする時、即ち、ピストンロッド18を引込む状態にしようとする時は、流体がポンプ接続口5、即ちこの場合は吐出口5、を介して引込室22に供給される。第一液圧接続ライン26における液圧により、逆止弁30は開とされ、流体が押出室23から流出可能となる。戻り方向の傾動が、ピストン19が接続口42の上方にある位置において妨げられた場合、滑り弁50は閉状態を継続する。逆止弁30も閉とされ、キャブは静止状態を継続する。
【0035】
キャブが戻り方向で傾動されている時、リザーバ弁60は、流体が流れ絞り装置61を通って流れることによる圧力低下により、開とされる。従って流体は押出室23からリザーバ弁60を通ってリザーバ1に流出可能となる。リザーバ1の手前には別の流れ絞り装置70が設けられ、これによりキャブの動きの速度を制限することができる。キャブが運転位置に傾動を完了すると、ポンプ3から押出室23への流体供給は行われず、リザーバ弁60は開状態を保持する。
【0036】
車両の運転中、キャブがピストンロッド18をシリンダハウジング16内に押込むような動きをする場合は、流体は、開とされた滑り弁50及び前から開とされているリザーバ弁60を通って、押出室23からリザーバ1に流出する。ここにおいて、滑り弁50が開とされるのは、液圧が制御ライン54を介して滑動体の制御圧の開放制御表面に作用することによる。この時、滑動体の制御圧の閉鎖制御表面には何らの液圧も作用しない。また、この時、リザーバ弁60は、キャブの傾動が運転位置に戻った時点で、既に開とされている。
【0037】
図2は、本発明による別の実施の形態を示しており、ここにおいて図1に示した部材と同じ部材については同じ符番が付されている。
【0038】
図2に示す傾動装置におけるから動き流路40は、逆止弁によるものでなく、従って、例えばシリンダハウジング16のシリンダ壁における溝として設けることができる。
【0039】
オア(OR)回路弁80が、ポンプ3の2つのポンプ接続口4、5に連通し、また引込室22に至る第一液圧接続ライン26に連通して設けられている。
【0040】
図3は、リザーバ弁60とこれに一体化された流れ絞り装置61の好ましい実施の形態を示す。
【0041】
図3において、符番62はハウジングを、符番63はハウジング62内に形成されたシリンダ室を、また符番64はシリンダ室63内に往復動可能に設けられたピストンを示す。ピストン64は、シリンダ室63を2つのスペース65、66に区分けする。
【0042】
ピストン64内には流路67が形成され、流路67の一部は流れ絞り装置61として構成されている。流路67は2つのスペース65、66を互いに連通させている。シリンダ63は、ポンプ3と傾動シリンダ15の押出室接続口25との間において、第二液圧接続ライン27の一部を構成している。ここにおいて、一方のスペース65はポンプ3に連通し、他方のスペース66は、ピストン64の位置により押出室接続口25と連通する。
【0043】
リザーバライン59はシリンダ室63に接続され、ここにおいて、ピストン64は、流体が押出室接続口25を通って押出室23から流出する時は、リザーバライン59がシリンダ室63に連通する位置をとり、また、流体がポンプ3から押出室23に向う方向に流れる時は、リザーバライン59がシリンダ室63から閉じられる位置をとるように構成される。
【0044】
図3に見られるように、流れ絞り装置61によりポンプ接続口4側に形成される液圧は、リザーバ弁60が閉とされた時に流れ絞り装置61により押出室接続口25側に形成される圧力に比べて、ピストン64の比較的大きな表面に作用する。ポンプ3の出力は、リザーバ弁60を閉とするのに充分な力を供給する。一方、キャブが運転位置に戻される時に、ポンプ3の出力がリザーバ弁60を開とするには不充分なことが考えられる。にも拘わらず、キャブを運転位置に戻す過程において、傾動シリンダ15のピストン19が接続口42を通過した後は、キャブは自由降下状態に入るため、第二液圧接続ライン27を介して放出される流体の量は大きく増大し、その結果リザーバ弁60は確実に開とされる。
【0045】
当分野の熟練者には、上述の傾動装置は、1つ又はそれ以上の点で相異する液圧回路線図を有する液圧式傾動装置として実現可能なことが明らかである。例えば、逆止弁30及び43は滑り弁50と一体化することができる。また、可逆型ポンプ3の代わりに、単動型ポンプ、例えば手動によるもの、を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による傾動装置の1つの実施の形態に関わる液圧回路線図。
【図2】
本発明による傾動装置の別の実施の形態に関わる液圧回路線図。
【図3】
本発明による傾動装置におけるリザーバ弁の実施の形態を示す断面図。
Claims (8)
- 車両のシャシ上に弾性支持されたキャブを運転位置と傾動位置との間において傾動させる液圧式傾動装置であって、前記傾動装置は、
流体のリザーバ(1)と、
前記リザーバに接続されて、前記流体を加圧し、送出するポンプ(3)と、
内部にピストン/ピストンロッド組立体(18、19)が往復動可能とされ、前記流体の供給により前記ピストン/ピストンロッド組立体を引込む引込室(22)と前記流体の供給により前記ピストン/ピストンロッド組立体を押出す押出室(23)を形成するシリンダスペースを有するシリンダハウジング(16)と、前記引込室と押出室のために設けられた引込室接続口(24)と押出室接続口(25)とを有して、前記キャブを傾動させる復動型液圧式傾動シリンダ(15)と、
前記キャブが前記運転位置においてスプリングによる動きを行う時に前記ピストン/ピストンロッド組立体が上下に可動とされることをから動き範囲と定義した場合に、前記傾動シリンダのシリンダスペース内に開口するように設けられて、前記ピストン/ピストンロッド組立体のピストンが前記から動き範囲にある時にそれぞれ前記押出室(23)及び前記引込室(22)と連通する2つの接続口(41、42)の間に伸びるから動き流路(40)、及び
前記傾動シリンダの引込室接続口と押出室接続口を必要に応じて前記ポンプ又は前記リザーバに接続可能に構成され、かつ、前記ポンプと前記押出室接続口(25)との間に設けられて、前記ポンプにより加圧された前記流体を前記押出室接続口に送出する少くとも1つの接続ライン(27)と、前記リザーバに連なるリザーバライン(59)及び前記リザーバラインを開閉するリザーバ弁(60)を含むラインシステム(26、27)、
を備えてなるものにおいて、前記接続ライン(27)には、前記ポンプと前記傾動シリンダの押出室接続口との間において、流れ絞り装置(61)が一体的に設けられ、かつ、前記リザーバ弁(60)は、前記流体が前記押出室接続口を通って前記押出室から流出する時は、前記流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用により前記リザーバラインを開とし、また、前記流体が前記ポンプから前記押出室に向う方向に流れる時は、前記流れ絞り装置により実施される圧力低下の作用により前記リザーバラインを閉とするように構成されてなることを特徴とする傾動装置。 - 前記リザーバ弁(60)は、ハウジング(62)と、前記ハウジング内に形成されたシリンダ室(63)と、前記シリンダ室内に往復動可能に設けられて、前記シリンダ室を2つのスペース(65、66)に区分けするピストン(64)及び前記ピストン内に形成されて、前記2つのスペースを互いに連通させる流れ絞り装置として構成された流路(67)を備え、前記シリンダ室は、前記ポンプと前記傾動シリンダの押出室接続口との間において前記接続ラインの一部を構成し、ここにおいて前記2つのスペースの一方は前記ポンプに連通し、他方は前記ピストンの位置により前記押出室接続口に連通し、かつ、前記リザーバラインは、前記流体が前記押出室接続口を通って前記押出室から流出する時は前記ピストンが前記リザーバラインを前記シリンダ室に接続する位置をとるように、また、前記流体が前記ポンプから前記押出室に向う方向に流れる時は前記ピストンが前記リザーバラインを前記シリンダ室から閉じる位置をとるように、前記シリンダ室に接続されてなることを特徴とする請求項1記載の傾動装置。
- 前記リザーバライン(59)には、前記リザーバ弁(60)と前記リザーバ(1)との間において、流れ絞り装置(70)が設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の傾動装置。
- 前記接続ライン(27)には、前記リザーバ弁(60)と前記傾動シリンダの押出室接続口(25)との間において、吸込ブロック装置(34、35)が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の傾動装置。
- 前記接続ライン(27)には、前記リザーバ弁と前記押出室接続口(25)との間において、逆止弁(30)が設けられ、かつ、前記逆止弁(30)は前記ポンプに向う方向において閉とされ、液圧により付勢された時前記傾動シリンダの引込室接続口における所定の液圧により開とされてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の傾動装置。
- 前記から動き流路(40)には、前記から動き流路(40)を閉じることのできる弁(43)が設けられ、好ましくは前記弁(43)は前記押出室から前記引込室に向う方向において閉とされ、前記引込室における所定の液圧により開とされる逆止弁でなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の傾動装置。
- 前記逆止弁(30)と並列に設けられて前記押出室に接続された第一接続口(52)と、前記逆止弁(30)と前記リザーバ弁(60)との間において前記接続ライン(27)に接続された第二接続口(53)とを有して液圧により付勢される滑り弁(50)を備え、前記滑り弁(50)の滑動体は、前記第一及び第二接続口が互いに対して閉とされた時の閉位置と前記第一及び第二接続口が互いに対して開とされた時の開位置との間において変位可能とされ、前記滑り弁(50)は、必要に応じて、前記閉位置の方向において前記滑動体に負荷を及ぼすスプリング手段(58)を備え、かつ、前記滑動体は、制御ライン(54)を介して前記押出室(23)に連通し、また、制御ライン(55)を介して前記リザーバ弁と前記第二接続口との間の前記接続ラインに連通する開放制御表面を有し、これにより前記押出室又は前記第二接続口における液圧が前記開放制御表面に作用した時、前記滑動体は前記開位置に向って押出されるようにしてなり、また、前記滑動体は、から動きモードの時に制御ライン(56)を介して前記引込室に接続される閉鎖制御表面を有し、これにより前記シリンダスペース内の液圧が前記閉鎖制御表面に作用した時、前記滑動体は前記閉位置に向って押出されるようにしてなることを特徴とする請求項5記載の傾動装置。
- 傾動可能なキャブ、シャシ及び前記キャブを前記シャシに結合する枢支手段を備え、前記キャブは、前記枢支手段によって定義される枢支軸周りに運転位置と傾動位置との間において前記シャシに対して所定の角度をもって傾動可能とされ、また、前記キャブは前記シャシ上に弾性支持され、かつ、前記キャブを傾動させるために請求項1ないし7のいずれかに記載の液圧式傾動装置を備えてなる車両。
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