JP2004502828A - 高トラッキングインデックス液晶ポリマーおよび関連用途 - Google Patents

高トラッキングインデックス液晶ポリマーおよび関連用途 Download PDF

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Abstract

本質的にa)溶融加工可能であり、かつ、溶融状態で異方性を示す全芳香族ポリエステルと、b)前記組成物の比較トラッキングインデックス(CTI)等級を220ボルトより上に増加させ、かつ、該組成物を非燃焼性にするのに十分な量で存在する、約3μm未満の直径を有する非導電性充填材と、からなる樹脂組成物中において、LCPsの他の望ましい特性と共に、耐燃性だけでなく優れたトラッキングインデックスが達成される。任意に、並はずれて少量の不揮発性蛍光増白剤が樹脂組成物に添加されうる。非導電性充填材との組合せで、蛍光増白剤は、樹脂の難燃性を驚くほどかつ顕著に改善されることが分かる。

Description

【0001】
(発明の分野)
発明の分野は、高いトラッキングインデックスと優れた難燃性とを有するサーモトロピック液晶ポリマー組成物およびそれから作られる用途に関する。
【0002】
(発明の背景)
液晶ポリマー(LCPs)は、それらの熱安定性、耐薬品性および他の望ましい特性のために、一般用用途向けに、より具体的には電気および電子産業において、成形樹脂として有用であるので、重要な商業商品になってきた。多くの電気および電子用途にとって、成形樹脂は良好な耐トラッキング性と良好な難燃性とを示すべきである。
【0003】
トラッキングは、電場と外面汚染との組み合わされた作用による材料表面上への永久のおよび進行性の導電路の形成に関連した現象である。例えば、電解液または凝縮液によって、損傷した活きている電気部品が湿った時に、電気的トラッキングが起こりうる。このトラッキングは、破裂放電とアーク放電とをもたらし、アーク放電はさらに電気部品に損傷を引き起こして、破滅的なカスケード破損を引き起こす。トラッキングは、例えば、100V AC以下の電圧で起こりうるが、電圧が低下するにつれて起こりにくくなる。比較トラッキングインデックス(CTI)等級は、湿ったおよび/または悪影響を及ぼす条件下に電気絶縁材として作動する組成物の能力についての定量的指標を与える。樹脂組成物のCTI等級を測定するに際して、2つの電極が成形された試験標本上に設置される。次に、塩化アンモニウム水溶液をゆっくり試験標本上にしたたらせながら、電極間に電圧差が設けられる。試験標本のCTI等級は、5つの連続した試験で、トラッキングを引き起こすために50滴より多い溶液を試験標本に加えなければならない最大の電極電圧差である。従って、CTI値は成形物が導電性を示すことが見いだされる電圧である。電気およびエレクトロニクス産業における幾つかの用途に対しては、CTI値は少なくとも220ボルトであると予期される。
【0004】
難燃性は、Underwriter研究所Bulletin No.94試験に従って測定され、その試験では縦2.5インチ(63.5mm)、横0.5インチ(12.7mm)、厚さ0.0625インチ(1.587mm)のおおよそのサイズを有する試料がブンゼンバーナー炎と10秒間接触される。次に試料が取り出され、炎が消えるまでにかかる時間が記録される。隣接する構造体を燃やす原因となりうる炎をあげて燃える樹脂の滴が懸念されるので、該試験はまた、材料を「滴がたれる」または「滴がたれない」として特徴づける。試験で幾らかの溶融樹脂がバーから落下する場合に、試料は「滴をたらす」と言われる。滴が燃えつつあり、バーの下に置かれた木綿球を点火するのに十分なほどそれが燃えている場合、材料は試験に落第である。材料が試験に落第することを技術的に引き起こさない自己消火性の滴でさえも、実際には望ましくないと考えられる。ブンゼンバーナー炎と再び10秒間接触して置かれた同じ試料を使って試験が繰り返される。UL V−0等級は、5つの試料の試験で‥それぞれ2度繰り返される‥どの1つの試料についても10秒以下の消炎時間(FOT)と5つの試料について合計50秒以下の累積FOTとを必要とする。5つの試験試料が50秒の累積FOTを有し、5つの試料の1つ以上が10秒試験に落第する場合、その時はV−1等級が与えられる。V−1またはV−2等級を有する難燃剤も多数の最終用途にとって適しているけれども、電気用途にとってV−0が必要であると共にV−1等級が一般に必要とされる。しかしながら、実際問題として、35秒の最大累積FOTを持ったV−0等級が買い手によってしばしば義務付けられている。
【0005】
デカブロモジフェニルエタンまたは臭素化ポリスチレンのような、ハロゲン含有化合物が難燃性の熱可塑性樹脂を調製するのに使用できることが知られている。米国特許第4,824,723号は、熱可塑性ポリマーおよびブレンドからなるコアと、V−0等級および500ボルトより大きい優れたCTI等級を持ったハロゲン含有難燃剤とのポリマーのブレンドを含む外層とを含む難燃性の電気絶縁性多層材料を開示している。
【0006】
米国特許第4,636,544号は、樹脂成形組成物のCTIを改善するための二酸化チタン(TiO)の使用を開示している。しかしながら、難燃剤はそれでも組成物中に必要とされる。TiOは限られた量で、好ましくは樹脂とハロゲン化ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)との組成物の各85質量部に対して約1から約10質量部のTiOの量で使用される。米国特許第4,421,888号は、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートとの混合物、繊維ガラスとタルクとの混合物、ならびに有効量のハロゲン含有難燃剤を含む、高レベルの耐トラッキング性を有する不燃性の、滴がたれない充填材入りのポリエステル組成物から成形された物品を開示している。
【0007】
難燃剤、特に、熱可塑性樹脂中のおよび特にポリエステル中のハロゲン化炭化水素系難燃剤の不利な点は、それらが電気的特性を悪化させることである。その上、ハロゲン含有化合物は燃焼中に有毒煙霧を排出し、またハロゲン化難燃剤自体が有毒であるという理由で、熱可塑性樹脂中のハロゲン含有化合物の使用は、幾つかの国では厳しく制限されている。難燃剤としてハロゲン含有化合物を使用することなしに、優れた難燃性および高いCTI等級だけでなく、LCPsの熱安定性、耐薬品性、および他の望ましい特性を有するプラスチック組成物に対する欲求が目下存在する。
【0008】
(発明の概要)
本発明は、
a)溶融加工可能であり、溶融状態で異方性を示す全芳香族ポリエステルと、
b)約4μm未満の平均粒径を有し、前記組成物の比較トラッキングインデックス(CTI)等級を220ボルトより上に増加させ、組成物を不燃性にするのに十分な量で存在する非導電性充填材と、任意に、
c)0.005質量%より多い量の、Tbp>T−60℃の沸点を有する(ここでTはLCPの融点である)少なくとも1つの蛍光増白剤と
から本質的になる組成物を含む。
【0009】
少なくとも1つの蛍光増白剤がある組成物と、それがない組成物が本発明の中に含まれる。
【0010】
本発明はまた、全芳香族ポリエステルと、約4μm未満の平均粒径を有する非導電性充填材、好ましくは金属酸化物で被覆された塩化物法ルチル型二酸化チタンとを、好ましくは前記芳香族ポリエステルと前記充填材との総量を基準にして約30から50質量パーセントの充填材の量でブレンドすることによる、難燃性だけでなく良好なトラッキングインデックスをも有する電気およびエレクトロニクス用途向けの樹脂組成物の実用的な製造方法も含む。
【0011】
本発明に含まれるものはまた、本質的にa)溶融加工可能であり、溶融状態で異方性を示す全芳香族ポリエステルと、b)約4μm未満の平均粒径を有する非導電性充填材と、任意にc)0.005質量%より多い量の、Tbp>T−60℃の沸点を有する(ここでTはLCPの融点である)少なくとも1つの蛍光増白剤とからなる樹脂組成物から製造することによる、電気デバイスである。
【0012】
本発明に含まれるものはまた、本質的にa)芳香族ポリエステル、ポリ(エステル−アミド)、ポリ(エステル−イミド)、ポリ(エステル−アミド−イミド)、またはそれらの混合物であるサーモトロピック液晶ポリマー構成成分と、b)約4μm未満の最長サイズを有する少なくとも1つの非導電性充填材構成成分と、任意にc)0.005質量%より多い量の、Tbp>T−60℃の沸点を有する(ここでTはLCPの融点である)少なくとも1つの蛍光増白剤とからなる液晶ポリマー組成物から形成された構成部品を備える電子または電気機器であって、前記電子または電気機器は、220ボルトを超える比較トラッキングインデックス(CTI)等級と0.0625インチ(1.587mm)厚での試験UL−94でV−0の燃焼性等級とを有し、前記機器はまた200ボルト以上の電圧を通す電気導体をも備える。
【0013】
さらに、本発明は、上記の組成物から製造される、表面および/または光学的品質が望まれる用途をも含む。
【0014】
(発明の詳細な説明)
本発明のサーモトロピック液晶ポリマー組成物の好ましい実施態様が先ず説明される。サーモトロピック液晶ポリマー(LCPs)は、当技術分野では、「液晶」、および「異方性溶融体」をはじめとする、いろいろな用語で知られている。溶融相でポリマーが偏光顕微鏡を用いた直交偏光子間で調べられた時に光を透過する場合、ポリマーは光学的に異方性である。「サーモトロピック」とは、ポリマーが溶融されて次に再凝固されてもよいこと、すなわち、熱可塑性であることを意味する。
【0015】
(高いCTI/難燃性LCP組成物)
本明細書において有用なLCPポリマーは、サーモトロピック液晶ポリエステルならびに液晶ポリ(エステル−アミド)、ポリ(エステル−イミド)、ポリ(エステル−アミド−イミド)、またはそれらの混合物を含む。これらの用語は、それらの普通の意味を有し、ポリマー中の反復単位がエステルならびに任意にアミドおよび/またはイミド結合によってつながれていることを単に示す。好ましいポリマーは液晶ポリエステルであり、これらのポリエステルが芳香族ポリエステルであることがさらに好ましい。「芳香族」とは、エステル、アミドまたはイミドのような官能基に含有される炭素原子を除き、ポリマー主鎖中の炭素原子の全てがフェニレン、ナフチリレン、ビフェニレンなどのような芳香環に存在することを意味する。メチルヒドロキノンまたは2−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸から誘導される反復単位におけるように、アルキルのような他のタイプの基中の炭素原子が芳香環の置換基として存在してもよいし、および/またはn−アルキルアミドにおけるような炭素原子がポリマー中の他の場所にも存在してもよい。ハロゲン、エーテル、およびアリールのような他の置換基もまたLCP中に存在してもよい。
【0016】
本発明のLCP組成物に使用される全芳香族ポリエステルの構成成分として、例えば、i)ヒドロキノン、ii)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−ビフェノール)、iii)イソフタル酸、iv)テレフタル酸、v)p−ヒドロキシ安息香酸またはその誘導体、vi)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−二安息香酸)またはその誘導体、viii)2,6−ナフタレンジカルボン酸、iv)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、またはそれらの組合せが使用されてもよい。これらの構成成分は、全て当技術分野で公知であり、市販されているまたは当業者に容易に利用可能な技術によって調製することができる。これらの構成成分の組合せのうちで、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テレフタル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、および2,6−ナフタレンジカルボン酸の組合せが特に好ましい。
【0017】
液晶特性を持たない類似のポリマーに比べて、LCP組成物は並はずれて高い引張強さと引張弾性率とを有することが知られている。出願人は、全芳香族ポリエステルに、4μm未満の平均粒径を有する約30から50質量パーセントの非導電性充填材を添加することが、先行技術において一般に必要とされる難燃性構成成分を必要とせずに、回路ブレーカ、リレー、コネクタのような電気機器に対して要求される材料規格に適合するための組成物のトラッキングインデックスおよび難燃性を驚くほど改善することを見いだした。LCP樹脂のトラッキングインデックスと難燃性との両方を改善する非導電性充填材の作用の正確な本質は未知である。樹脂中の、特に表面での非導電性粒子の高い濃度が、トラッキング課程中の炭素質導電性沈着物の形成を妨げる絶縁部の形成をもたらすと考えられる。しかしながら、これが本発明の限定または要件であることを意味するものではない。
【0018】
非導電性の粉状充填材の例は、ケイ藻土およびケイ灰岩;酸化鉄、酸化チタン、酸化バリウム、酸化亜鉛およびアルミナのような金属酸化物、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムのような金属炭酸塩、硫酸カルシウムおよび硫酸バリウムのような金属硫酸塩、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、セリウムおよび混合金属のリン酸塩、マグネシウム、カルシウムおよび混合金属のチタン酸塩、マグネシウムおよびカルシウムのフッ化物、亜鉛、ジルコニウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、混合アルカリ土類のケイ酸塩および天然のケイ酸塩鉱物など、アルカリとアルカリ土類金属とのアルミノシリケートおよび天然のアルミノシリケートなど、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムおよび混合金属のシュウ酸塩、亜鉛、カルシウム、マグネシウムのアルミン酸塩、および混合アルカリ土類炭化ケイ素、窒化ケイ素、ならびに窒化ホウ素を含むが、これらに限定されない。
【0019】
本発明のLCP組成物での使用のための好ましい非導電性充填材は二酸化チタンおよび改質された二酸化チタン顔料を含む。二酸化チタンは大きな隠ぺい力を有する白色顔料として広範な用途を一般に見つけている。酸化チタン粒子の表面は処理されていなくてもよいし、またはそれらに高い表面積を持ったコーティングを与えるアルミニウム、ケイ素のような金属の酸化物もしくはジルコニアで被覆されてもよいし、またはステアリン酸もしくはラウリン酸のような有機酸またはオルガノシロキサン油で処理されてもよい。有用な結晶形の二酸化チタンはアナターゼ型およびルチル型を含む。前者は準安定であり、高温で安定なルチル型に変化する。ルチル型が好ましい。二酸化チタン微粒子は、粒子、フレークなどのような任意の個々の形態をとってもよい。好ましい非導電性充填材は、塩化物法ルチル型二酸化チタンのような、ハイソリッド金属酸化物被覆ルチル型二酸化チタンである。最も好ましい非導電性充填材は、97%TiOの、アルミナおよび有機物質で処理された表面を持った二酸化チタン顔料である。
【0020】
本発明の1つの重要な態様は、非導電性充填材のサイズである。充填材微粒子が4μm未満の、好ましくは1μm未満の、および最も好ましくは0.10から0.30μmの範囲にあるサイズであることが望ましい。非導電性充填材微粒子の凝集体または凝集塊の平均直径が非導電性充填材粒子の上述したサイズ範囲内にある限り、凝集体または凝集塊もまた有用である。凝集体は融合結合のような強い結合によって一緒に保持されており、容易にはばらばらに壊すことができないが、凝集塊は弱く結合していて高エネルギー攪拌によって壊すことができる点で、凝集体は凝集塊から区別される。
【0021】
本発明のLCP組成物中に存在する非導電性充填材の量は、220ボルトを超えるCTIを維持しつつ、0.0625インチ(1.587mm)でV−0のUL94燃焼性等級を達成するのに十分なレベルとして定義される。典型的には、非導電性充填材のレベルは、樹脂の総質量の約30から約50質量パーセントの範囲にあるかもしれない。
【0022】
(任意の増白剤を入りの高いCTI/難燃性LCP組成物)
驚くべきことに、増白剤が電気絶縁性組成物に添加された時に材料の難燃性に明らかな改善があることが見いだされた。増白剤の沸点は好ましくは次の通りである:Tbp>T−60℃、ここで、Tbpは増白剤の沸点であり、TはLCPの融点である。
【0023】
増白剤はまた一般に蛍光増白剤としても知られている。それらは、2,2’−(チオフェンジイル)−ビス−(t−ブチルベンゾオキサゾール)、2−(スチビル−4”)−(ナフト−1’,2’,4,5)−1,2,3−トリアゾール−2”−スルホン酸フェニルエステル、および7−(4’−クロロ−6”−ジエチルアミノ−1’,3’,5’−トリアジン−4’−イル)アミノ−3−フェニルクマリンを含むが、これらに特に限定されない。置換されたアントラセン、スチルベン、トリアジン、チアゾール、ベンゾオキサゾール、クマリン、キサンテン、トリアゾール、オキサゾール、チオフェンまたはピラゾリンから誘導される1つ以上の部分を有する他の蛍光増白剤が本発明のLCP組成物に利用されてもよい。
【0024】
本発明に従って使用できる適切な蛍光増白剤の例は、ニューヨーク州ArdsleyのCiba−Geigy Chemical Company製のUvitex(登録商標)OB、Uvitex(登録商標)OBはビス(アルキル置換ベンゾオキサゾリル)チオフェン構造を有する2,5−ビス(5−第3−ブチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェンであると考えられる;ニュージャージー州East HanoverのSandoz製のLeucopure(登録商標)EGM、Leucopure(登録商標)EGMは7−(2h−ナフトール(1,2−d)−トリアゾール−2イル)−3フェニル−クマリンであると考えられる;ニュージャージー州UnionのMobay Chemical Corporation製のピラゾリン誘導体であると考えられるPhorwhite(登録商標)K−20G2;テネシー州KingsportのEastman Chemical Products、Inc.製の、4,4−ビス(ベンゾオキサゾリル)スチルベンであると考えられるEastobrite(登録商標)OB−1である。上述のUvitex(登録商標)OBが本発明に従った使用にとって最も好ましい。
【0025】
約0.005質量パーセントよりも大きい、好ましくは約0.005から約0.3質量パーセントの濃度の高沸点増白剤、または蛍光増白剤が本発明の高いCTI難燃性LCP組成物において使用された。驚くべきことに、非導電性充填材と組み合わせて使用された場合に、この並はずれて少量の蛍光増白剤は、材料の外観(例えば、表面および光学的品質)を実質的に良くするばかりでなく、その燃焼時間を低下させることによって一般に組成物の難燃性をも改善する。その結果として、蛍光増白剤の添加は、より多くの非導電性充填材を使用できるようにする。蛍光増白剤は、本発明のLCP組成物における非導電性充填材の範囲を約43から45を超える質量パーセントに広げる。
【0026】
本発明の組成物はまた、樹脂の難燃性および電気絶縁性に影響しない量で、非導電性であるいろいろな周知の添加剤を任意に含有してもよい。かかる添加剤には、紫外線安定剤、滑剤、およびアントラキノン染料、直接染料、パラレッドなどのような着色剤が含まれる。
【0027】
(高いCTI/難燃性LCP組成物の調製)
本発明の最初のLCP組成物は、好ましくは無水条件下でおよび不活性雰囲気中で、標準的な重縮合技術(それは溶融、溶液、および/または固相重合を含みうる)によって、適切なモノマー、またはそれの前駆体から調製されてもよい。例えば、必要量の無水酢酸、ジオール、ヒドロキシ安息香酸(または任意にジオール/ヒドロキシ安息香酸のアセテート/ジアセテート誘導体)、および二価酸、ならびに任意に20パーセント過剰までの無水酢酸を、攪拌機、窒素送入管、および蒸留ヘッド/コンデンサー組合せ(副産物除去を促進するための)を備えた反応容器中で化合させる。
【0028】
反応容器および他の装置は、使用前に乾燥され、窒素でパージされる。窒素下に維持された、容器および攪拌される内容物は加熱され、その時間中に各成分は反応し、生成したいかなる副産物(例えば、酢酸のような)も蒸留ヘッド/コンデンサーによって除去され、集められる。集められた副産物の量が一定に留まっていることによって示されるように、重合がほぼ完了したと見られる時に、溶融した塊は減圧下(例えば、10mm水銀(絶対圧)以下)に置かれ、残りのいかなる副産物の除去も促進するために、および重合を完了させるために、より高い温度に加熱される。重合条件は、例えば、使用される反応体および所望の重合の程度に応じて変わってもよい。
【0029】
次に、LCP溶融体は取り出され、冷却され、精製および/または液晶ポリエステル組成物を非導電性充填材および任意に本発明の増白剤と溶融配合するような後続処理の前に凝固させてもよい。溶融配合は、単軸または二軸スクリュー押出機のいずれかのような、溶融した液晶ポリエステルと充填材組成物とを混合することができる任意の装置によって達成することができる。LCP溶融体中の非導電性微粒子の均一な最大分散にとって十分に成分が流動する効果的な温度で構成成分が完ぺきにブレンドされることが決定的に重要である。二軸スクリュー押出機は共回転か逆回転のいずれであってもよい。配合された組成物は、成形品およびフィルムのような形態に押出および射出成形する通常の方法による広範な種類の物品への溶融二次加工用のペレットに切断されてもよい。
【0030】
任意に、溶融ポリマーは、非導電性充填材および選択の増白剤と一緒に、成形および/または造形電気機器のような物品の作製のために、溶融押出機および/または射出成形機または紡糸装置のような適切な装置に直接移されてもよい。再び構成成分は、微粒子の最大分散のために完ぺきにブレンドされるべきである。
【0031】
本明細書に記載される高いCTI/難燃性LCP組成物は、電気機器(それはまた「電子」機器も含む)において有用であり、その機器において比較的高い電圧を通す電気導体が機器の部品として存在する。本明細書において高い電圧とは、約200ボルトより高い、より好ましくは約220ボルト以上、特に好ましくは約240ボルト以上、そして非常に好ましくは約250ボルト以上の電圧を意味する。好ましくは導体の少なくとも1つは、少なくとも0.5アンペア、より好ましくは少なくとも1アンペアの電流を流してもよい。ある意味では、機器は一定の最低レベルの電圧に曝されると言うことができる。これらの電圧はまた、電気機器の「等級」であってもよい。このことは、一定の最高電圧で電流を流す(に曝される)ために、電気機器が適切な等級組織(例えば、Underwriter研究所)によって定格されることを意味する。本明細書に記載される高いCTI/難燃性LCP組成物は、それらの高いCTI等級のために、すなわち、それらは、かかる電圧に曝された時にそれらの絶縁性を(時を越えて)失わないので、これらの高電圧でかかる電気機器において適切な絶縁体として機能するかもしれない。さらに、電気を通すまたは取り扱うのに使用される装置の殆どまではいかないが多くは一定の最低レベルの難燃性または耐燃性を有することが要求され、本明細書で記載される組成物はこの要求される特性を有している。
【0032】
あるいはまた、本発明の組成物、特に上述したような蛍光増白剤を含有するものは、自動車用の反射体および表縁(例えば、ヘッドライト、後灯、ブレーキ灯、方向指示灯、補助前照灯および補助ランプ)、ストローブ灯用の反射体(例えば、飛行機、救助および救急車、ならびにあらゆる種類、例えば道路関門の警告灯における)、強光度灯用の反射体(例えば、スポーツスタジアム、医療手術室または外科用の照明灯における)、ハロゲン灯用の反射体(例えば、住宅、工業、商業ハウジングでの室内使用のためのスポットライト、展示用のスポットライト)、全般照明(例えば、軍隊、船舶、警察または個人使用のためのサーチライト)、光学および写真用途のための反射体(例えば、映画映写機、写真フラッシュシステム、スライドプロジェクターにおける)、美的反射ボンネット下自動車部品(例えば、マニフォールドカバー、ロッカーカバー、弁覆い)、他の美的反射自動車部品(例えば、排気尾筒端部、ホイールカバー)、熱(赤外)反射体(例えば、ブレーキ周り遮熱材、排気系のような自動車用途、またはガラス、金属もしくは他の加熱炉からの熱を反射するような工業用途)、レーザー反射体(例えば、研究および工業、オーディオおよびエレクトロニックス(CDプレーヤー)、宇宙技術(衛星)における)、高温に達する美的反射部品(例えば、暖房機器、ストーブトップ/オーブントップ、プレス鉄、エレクトロニック催し物商品、コンピュータ部品、電動工具、白熱電球付き飾立て看板における)、ならびに太陽エネルギー反射体(例えば、エネルギー生産のための)のような、表面および光学的品質が望ましい用途において使用されるかもしれない。
【0033】
(実施例)
次の実施例は、本発明の好ましい実施態様を例示する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
(試験)
Kayeness,Inc.によって製造されたGalaxyO V,Model8052毛細管流動計を用いて、乾燥された試料の溶融粘度を測定した。350℃または360℃で、1000l/秒の剪断速度で、30/1000インチのオリフィスと20のL/Dとを有するダイを使って、測定を行った。
【0035】
UL−94に従って燃焼試験を実施した。
【0036】
米国材料試験協会(ASTM)によって定められた手順に従って、本明細書に記載される次の物理試験を実施した。
曲げ弾性率および曲げ強さ−ASTM D−790
破壊伸長歪みゲージ−ASTM D−638
ノッチ付アイゾット−ASTM D−256
DTUL(熱たわみ温度)−ASTM D−648
【0037】
湿った条件下およびポリマー試料にトラッキングが起こる前に印加されるかもしれない電気の電圧のような悪影響を及ぼす条件下で絶縁材として作動する標本の能力を測定するための比較トラッキングインデックス(CTI)試験は、ASTM UL 746Aに従った。CTI試験で測定できる最高電圧は600ボルトである。
【0038】
(調製)
特に明記しない限り、通常の搬送要素を具えたゾーン、混練または混合要素を具えたゾーン、およびポリマー溶融体からのあらゆる揮発物の減圧下ガス抜きを具えた低圧ゾーン、ならびにダイを有する、30または40mmZSK WernerおよびPfleiderer二軸スクリュー押出機で、下の実施例におけるLCP組成物と非導電性充填材と、そして幾つかの実施例では任意に増白剤との配合を行った。
【0039】
増白剤と40MM ZSKとを用いる実施例においては、最初に増白剤を必要とされる非導電性充填材の約1/8から1/3と混合し、この濃縮物を押出機の後ゾーンに導入した。別のフィーダから残りの非導電性充填材(増白剤なし)を後ゾーンへ添加した。第3のフィーダからLCPペレットを後ゾーンへ添加した。30MM ZSKを用いる実施例では、ただ2つのフィーダ、ペレット用の1つと微粉成分用のもう1つ、を使用した。配合された組成物がダイを出る時、それらを水噴霧で急冷し、通常のストランドカッタでペレットに切断した。押出機の加熱シリンダおよびダイ温度を約340℃に維持した。ペレットを成形する前に、真空オーブン中で窒素パージしながら100−130℃で一夜およそ16時間乾燥した。
【0040】
約340℃の加熱シリンダ温度および約4000psiの射出圧力の6オンスHPM成形機を用いて、乾燥ポリマーペレットを、標準の試験標本、1/16インチT形バー、1/8インチT形バーまたは2インチ直径×1/8インチディスクに成形した。特に明記しない限り、高い射出速度および7000−12000psi間の中程度の給気圧力で、試料を射出成形した。「高速」として示される実施例では、7000−10000psiの低い給気圧力で、射出成形を高速度(<0.5秒)で行った。「低速」として示される試料では、成形は>0.5秒の低速度で、しかし金型の充填を促進するために、>10000psiの高い給気圧力で成形を行った。
【0041】
(構成成分)
LCP樹脂、非導電性充填材、増白剤、および実施例で使用される他の充填材の組成物は、次の通りである。
A:このLCPポリマーは、モル比50/50/70/30/320のヒドロキノン/4,4’−ビフェノール/テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4−ヒドロキシ安息香酸についての米国特許第5,110,896号の実施例4のものと同じ組成を有する。
B:モル比50/50/85/15/320でヒドロキノン/4,4’−ビフェノール/テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4−ヒドロキシ安息香酸を含む、米国特許第5,110,896号の実施例9のものと同じ組成を持ったLCPポリマー。
C:モル比100/33/34/33/300のヒドロキノン/テレフタル酸/イソフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4−ヒドロキシ安息香酸からなるLCPポリマー。
【0042】
特に明記しない限り、非導電性充填材は、97%TiOの、アルミナおよび有機物質で処理された表面を持った、メリーランド州BaltimoreのSMC Corp.からTiona(登録商標)RCL−4として入手できる塩化物法ルチル型二酸化チタンである。
【0043】
実施例の幾つかでは、次の非導電性充填材を使用した。90%TiOの、Al/Siと有機物質とで処理された表面を持った、Tiona(登録商標)RCL−2のようなSMC Corp.製の二酸化チタン顔料;80%TiOの、Al/Siで処理された表面を持った二酸化チタン顔料Tiona(登録商標)RCL−3;デラウェア州WilmingtonのE.I.du Pont de Nemours and Company製の二酸化チタン顔料TIPURE R102。増白剤は、約196−230℃の融点を持った細かい、黄色の結晶性粉末であるUvitex(登録商標)OBのようなニューヨーク州ArdsleyのCiba−Geigy Chemical Company製のものである。該物質は約300℃蒸発し始める。
【0044】
商品名Jetfil575Cで知られるタルクは、コロラド州EnglewoodのLuzenac America,Inc.から商業的に入手される。
【0045】
ガラス充填材は、OC408BCのような、イリノイ州SummitのOwens−Corning Fiberglas Technology Inc.製の細断E−ガラス繊維である。
【0046】
配合条件およびスクリューデザインが成形された部品の特性に影響することを注目すべきである。試料を、同じ組成物から調製し、異なるスクリューデザインを用いて配合した。燃焼時間およびCTI等級をはじめとする試料の特性は、スクリューデザイン次第で変わることが分かり、大きなスクリューデザインが、構成成分を完ぺきにブレンドすることを確実にする最適ブレンディングにとって好ましい。
【0047】
射出成形条件もまた、その特性に影響することが分かった。試料を、同じ配合材料から調製し、そして高い供給速度と低い給気圧力、次に低い供給速度と高い給気圧力との下で射出成形した。UL94等級およびCTIをはじめとする特性は供給方法次第で変わることが分かった。射出供給速度は、スクリューラムを前方に移動する秒単位の時間である。使用される6オンスHPMにとって典型的には、速い速度は0.5秒未満の(主として0.1−0.2秒の範囲の)滞留時間であり、遅い速度は0.5秒より大きい。最適な成形にとって、射出成形機での低い滞留時間を与えるために高い供給速度が好ましい。
【0048】
試験された配合および射出成形条件の下では、97%TiOの、アルミナおよび有機物質で処理された表面を持った、Tiona(登録商標)RCL−4としてSMC Corp.から入手できる二酸化チタン顔料が最良であることが分かった。ある種の条件下では、ある種のLCP出発原料が他のものよりも良いことが分かった。
【0049】
結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 2004502828
【0051】
非導電性充填材としてRCL−4を用いて、追加の試験を実施した。表2の試験結果は、組成物中の充填材の単なる存在が、優れた機械的特性だけでなく高いトラッキングインデックス性能と難燃性とを有する樹脂を与えることを示している。
【0052】
【表2】
Figure 2004502828
【0053】
次の表3に示すように、非常に少量の、Uvitex OBのような増白剤の存在が、実質的にそして意外にも、組成物の比較トラッキングインデックスと難燃性性能とを改善する。
【0054】
【表3】
Figure 2004502828
【0055】
上述の説明から明らかなように、調製された材料および従った手順は、広範な発明の具体的な実施態様に関するに過ぎない。本発明の形態を例示し、説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく変更を行うことができる。従って、それによって本発明を限定することが意図されるものではない。

Claims (13)

  1. 本質的に
    a)芳香族ポリエステル、ポリ(エステル−アミド)、ポリ(エステル−イミド)、ポリ(エステル−アミド−イミド)、またはそれらの混合物であるサーモトロピック液晶ポリマー構成成分と、
    b)約4μm未満の最長寸法を有する少なくとも1つの非導電性充填材構成成分と、
    からなる液晶ポリマー組成物から形成された構成部品を備える電子または電気機器であって、
    前記電子または電気機器は、220ボルトを超える比較トラッキングインデックス(CTI)等級と、0.0625インチ(1.587mm)厚でのUL−94試験でV−0の燃焼性等級とを有することを特徴とする電子または電気機器。
  2. 前記液晶ポリマー(LCP)組成物が、少なくとも1つの蛍光増白剤をさらに含み、該蛍光増白剤が、Tbp>T−60℃の沸点を有し、ここでTはLCPの融点であり、置換されたアントラセン、スチルベン、トリアジン、チアゾール、ベンゾオキサゾール、クマリン、キサンテン、トリアゾール、オキサゾール、チオフェンまたはピラゾリンから誘導された1つ以上の部分を有し、かつ、前記a)およびb)の総質量パーセントを基準にして0.005質量%より大きい量であることを特徴とする、請求項1に記載の電子または電気機器。
  3. 前記非導電性充填材が、約0.1から0.3μmの直径を有する、塩化物法ルチル型二酸化チタンであることを特徴とする、請求項1に記載の電子または電気機器。
  4. 前記非導電性充填材が、97%TiOとアルミナおよび有機物質で処理された表面とを持ち、かつ、約0.1から約0.3μmの直径を有する二酸化チタン顔料であることを特徴とする、請求項1に記載の電子または電気機器。
  5. 前記サーモトロピック液晶ポリマーが、i)ヒドロキノン、ii)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−ビフェノール)、iii)イソフタル酸、iv)テレフタル酸、v)p−ヒドロキシ安息香酸、vi)4,4’−ジカルボキシビフェニル(4,4’−二安息香酸)、viii)2,6−ナフタレンジカルボン酸、iv)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、またはそれらの組合せからなる群から誘導された反復単位を含む全芳香族ポリエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の電子または電気機器。
  6. 本質的に
    a)芳香族ポリエステル、ポリ(エステル−アミド)、ポリ(エステル−イミド)、ポリ(エステル−アミド−イミド)、またはそれらの混合物であるサーモトロピック液晶ポリマー構成成分と、
    b)約4μm未満の最長寸法を有する少なくとも1つの非導電性充填材構成成分と、
    からなる液晶ポリマー組成物から形成された構成部品を備える電子または電気機器であって、
    前記電子または電気機器は、220ボルトを超える比較トラッキングインデックス(CTI)等級と、0.0625インチ(1.587mm)厚でのUL−94試験でV−0の燃焼性等級とを有し、かつ、前記機器がまた200ボルト以上の電圧を通す電気導体をも含むことを特徴とする電子または電気機器。
  7. 前記液晶ポリマー(LCP)組成物が、少なくとも1つの蛍光増白剤をさらに含み、該蛍光増白剤がTbp>T−60℃の沸点を有し、ここでTはLCPの融点であり、置換されたアントラセン、スチルベン、トリアジン、チアゾール、ベンゾオキサゾール、クマリン、キサンテン、トリアゾール、オキサゾール、チオフェンまたはピラゾリンから誘導された1つ以上の部分を有し、かつ、前記a)およびb)の総質量パーセントを基準にして0.005質量%より大きい量であることを特徴とする、請求項6に記載の電子または電気機器。
  8. 前記非導電性充填材が、約0.1から0.3μmの直径を有する、塩化物法ルチル型二酸化チタンであることを特徴とする、請求項6に記載の電子または電気機器。
  9. 前記非導電性充填材が、97%TiOとアルミナおよび有機物質で処理された表面とを持ち、かつ、約0.1から約0.3μmの直径を有する二酸化チタン顔料であることを特徴とする、請求項6に記載の電子または電気機器。
  10. 前記サーモトロピック液晶ポリマーが、i)ヒドロキノン、ii)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−ビフェノール)、iii)イソフタル酸、iv)テレフタル酸、v)p−ヒドロキシ安息香酸、vi)4,4’−ジカルボキシビフェニル(4,4’−二安息香酸)、viii)2,6−ナフタレンジカルボン酸、iv)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、またはそれらの組合せからなる群から誘導された反復単位を含む全芳香族ポリエステルであることを特徴とする、請求項6に記載の電子または電気機器。
  11. 前記電圧が約250ボルト以上であることを特徴とする、請求項6に記載の電子または電気機器。
  12. 200ボルト以上を通すと定格されることを特徴とする、請求項6に記載の機器。
  13. 約250ボルト以上を通すと定格されることを特徴とする、請求項6に記載の機器。
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