JP2004351355A - 生ごみ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理条件に応じた最適な乾燥処理を行うことができる生ごみ処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】生ごみを収納する乾燥室11と、乾燥室11内の生ごみを撹拌する撹拌体2と、乾燥室11内の生ごみを加熱する加熱手段3と、外気を乾燥室11内に供給すると共に、乾燥室11内の空気を外部へ排気する空気流路12,19と、空気流路12,19に配設された送風手段15,22と、乾燥室11内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサ17と、第1温度センサ17が所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部36とを備え、前記制御部36は、乾燥室11内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサ24の出力に基づいて、前記所定温度を補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】生ごみを収納する乾燥室11と、乾燥室11内の生ごみを撹拌する撹拌体2と、乾燥室11内の生ごみを加熱する加熱手段3と、外気を乾燥室11内に供給すると共に、乾燥室11内の空気を外部へ排気する空気流路12,19と、空気流路12,19に配設された送風手段15,22と、乾燥室11内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサ17と、第1温度センサ17が所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部36とを備え、前記制御部36は、乾燥室11内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサ24の出力に基づいて、前記所定温度を補正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみを加熱乾燥処理する生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の生ごみ処理装置においては、乾燥室内の処理容器に収納された生ごみを撹拌体により撹拌すると共に、乾燥室外から処理容器内にマイクロ波を照射する加熱手段により生ごみを加熱している。また、排気ファンにより処理容器内の湿った空気を排気口から外部へ排気すると共に、外気を処理容器内に吸気している。そして、排気口から排気される処理容器内の空気の温度を温度センサにより検出し、生ごみの乾燥に伴い排気温度が所定の温度に到達したことを温度センサが検出した際に、生ごみの乾燥が終了したと判断して生ごみの乾燥処理を終了させるものがある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−370079号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気口から排気される空気の温度は、外気温度の影響を受けるものである。
【0005】
例えば、冬季等の外気温度が低い場合には、外気の影響で処理容器内の温度は上昇し難くなるため、排気温度が所定の温度に到達するまでに生ごみは充分乾燥する場合がある。しかし、この場合でも、排気温度が所定の温度に到達するまで乾燥処理を続けるため、充分乾燥した生ごみから発煙したり、発火する等の虞がある。
【0006】
また、例えば、夏季等の外気温度が高い場合には、外気の影響で処理容器内の空気の温度は上昇し易くなるため、排気温度が所定の温度に到達して乾燥処理を終了しても、生ごみの乾燥が不充分な状態である虞がある。
【0007】
また、乾燥処理する生ごみの量や種類により処理状態がばらつき、場合によっては、生ごみの粘性により生ごみが団子状になり、内部が未乾燥状態で処理を終了してしまう等の虞がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、生ごみの処理条件に応じた最適な乾燥処理を行うことができる生ごみ処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、第1温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサの出力に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するための第2の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するための第3の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1温度センサが所定温度を検出すると共に、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサ及び乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するための第4の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するための第5の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するための第6の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、温度センサが所定温度を検出すると共に、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度及び湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するための第7の手段は、生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、回転負荷検出手段の検出値に基づいて加熱手段の加熱量を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するための第8の手段は、生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、撹拌体の負荷を検出する撹拌負荷検出手段と、回転負荷検出手段及び撹拌負荷検出手段の検出値に基づいて撹拌体の撹拌頻度を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するための第7の手段または第8の手段において、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第1の設定値以上の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することが好ましい。
【0017】
上記課題を解決するための第7の手段または第8の手段において、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値以下の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の生ごみ処理装置の第1実施形態を図1または図2に基づいて以下に詳述する。
【0019】
本発明の生ごみ処理装置は、生ごみを処理する有底筒状の処理容器1と、処理容器1内の生ごみを撹拌する撹拌体2と、処理容器1内の生ごみを加熱する加熱手段3と、処理容器1を収納する本体ケース4と、処理容器1内の空気を本体ケース4外に排気する排気手段5と、外気を処理容器1内に供給する給気手段6等から構成されている。
【0020】
本体ケース4の略中央には上方を開放した凹部7が形成されている。本体ケース4の凹部7は、継ぎ手8を回動中心として回動する蓋体9により開閉自在に閉塞されている。蓋体9の前方(図1の右側)には、蓋体9を開閉する際に操作する握手10が形成されている。本体ケース4の凹部7と蓋体9とで囲まれる空間は、マイクロ波を外部から遮蔽して生ごみを乾燥処理する乾燥室11になっている。
【0021】
本体ケース4の後方(図1の左側)には、上下方向に排気流路12が形成されている。排気流路12の上方の乾燥室11に面する位置には、乾燥室11に連通する排気口13が形成されている。排気流路12の下方の乾燥室11に対向する位置には、外気に連通する排気孔14が形成されている。
【0022】
排気口13と排気孔14との間の排気流路12には、乾燥室11内の空気を外部に排気する排気手段5が配設されている。排気手段5は、排気ファン15と排気ファン15を駆動する排気ファン駆動用モータ16とから構成されている。また、排気流路12には、排気流路12内を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ17と湿度を検出する第1湿度センサ18が配設されている。
【0023】
本体ケース4の前方(図1の右側)には、上下方向に給気流路19が形成されている。給気流路19の下方の乾燥室11に対向する位置には、外気を吸気する給気口20が形成されている。給気流路19の上方の乾燥室11に面する位置には、乾燥室11に連通する給入口21が形成されている。
【0024】
給気口20と給入口21との間の給気流路19には、外気を乾燥室11内に吸気する給気手段6が配設されている。給気手段6は、給気ファン22と給気ファン22を駆動する給気ファン駆動用モータ23とから構成されている。また、給気流路19には、給気流路19内を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ24と湿度を検出する第2湿度センサ25が配設されている。
【0025】
また、給気口20と給入口21との間の給気流路19には、マイクロ波により生ごみを加熱する加熱手段3が配設されている。加熱手段3と乾燥室11とは、照射口26により仕切られている。照射口26は、マイクロ波を吸収し難く耐熱性を有する例えばPP等の樹脂により形成されている。そして、照射口26は、生ごみを撹拌体2により撹拌した際に発生する粉塵が加熱手段3に付着するのを防止している。
【0026】
乾燥室11の底部には、処理容器駆動用モータ27の駆動により回転する受皿28が配設されている。生ごみを収納する処理容器1は、第1カップリング機構29介して受皿28に着脱自在に連結されている。処理容器1内には、生ごみを撹拌する撹拌体5が配設されている。撹拌体5は、回転自在に回転する回転軸30と、回転軸30に設けられたカッター31とから構成されている。撹拌軸30は、第2カップリング機構32を介して撹拌体駆動用モータ33に着脱自在に連結されている。
【0027】
乾燥室11に面した蓋体9裏面には、処理容器1内に臨む略円筒形状のダクト34が突出形成されている。ダクト34により、給入口21から乾燥室11内に吸気した外気を処理容器1内に案内すると共に、処理容器1内の空気を排気口13に案内するようになっている。乾燥室11の側壁には、処理容器1に近接する位置まで突部35が突出形成され、回転する処理容器1の倒れを防止している。
【0028】
次に本発明に係る生ごみ処理装置の制御について、図2に示すブロック図に基づいて説明する。
【0029】
生ごみ処理装置の制御部36は、本体ケース4に形成された電源スイッチ37及び操作部38、排気流路12に配設された第1温度センサ17及び第1湿度センサ18、給気流路19に配設された第2温度センサ24及び第2湿度センサ25が入力側に接続され、処理容器駆動用モータ27、撹拌体駆動用モータ33、加熱手段3、排気ファン駆動用モータ16及び給気ファン駆動用モータ23が出力側に接続されている。
【0030】
このように構成された生ごみ処理装置においては、処理容器1内に生ごみを投入し、生ごみが投入された処理容器1を乾燥室11内に収納する。次に、蓋体9を閉塞し、電源スイッチ37を入れ操作部38を操作するという手順で駆動操作が行われる。
【0031】
排気ファン15の駆動により処理容器1内の空気は、排気口13、排気流路12を介して排気孔14から外部に排気される。給気ファン22の駆動により外気は、給気口20、給気流路19及び給入口21を介して処理容器1内に取り込まれる。給気流路19内を通過する外気は、加熱手段3を通過することにより加熱手段3の図示しない放熱フィンを効率よく冷却するため、加熱手段3の特性が維持される。
【0032】
また、処理容器駆動用モータ27の駆動により処理容器1を回転させているので、加熱手段3による生ごみの加熱むらを防止して均一に生ごみを加熱することができる。
【0033】
生ごみの乾燥運転初期は、加熱手段3による加熱と排気ファン15による処理容器1内の空気の排気により、生ごみから水分が除去されると共に、処理容器1内の温度は上昇する。
【0034】
加熱手段3から発生するマイクロ波は水分に吸収される特性がある。このため、生ごみの乾燥運転初期から撹拌体2を駆動して、生ごみを撹拌すると、生ごみから発生して処理容器1内に溜まった多量の水分に、マイクロ波が吸収されてしまい、マイクロ波により生ごみを効率よく加熱できなくなる。
【0035】
また、生ごみを乾燥運転初期から撹拌すると糊状になったり粘性により団塊状になり、生ごみ内部の乾燥効率が低下してしまう。従って、生ごみの乾燥運転初期は、撹拌体2の駆動を行わないようにしている。
【0036】
生ごみの乾燥運転中期以降は、生ごみの乾燥効率を向上させるために、撹拌体2を駆動させて生ごみを撹拌する。
【0037】
撹拌体2の駆動は第1湿度センサ18の出力に基づいて行われ、第1湿度センサ18により処理容器1内の湿度低下を検出した際、撹拌体2を駆動させ、撹拌体2の駆動により処理容器1内の湿度が上昇すると撹拌体2の駆動を停止させるようになっている。
【0038】
生ごみの乾燥運転中期は、加熱手段3からの加熱量と生ごみの水分が気化する際に奪われる気化熱とが釣り合い、処理容器1内の温度は略一定になるが、生ごみの乾燥が進行すると生ごみの水分が気化する際に奪われる気化熱が減少するため、処理容器1内の温度は上昇する。また、生ごみが乾燥するに伴って処理容器1内の湿度は低下する。
【0039】
そして、第1実施形態では、処理容器1内の温度が摂氏60度まで上昇すると共に、処理容器1内の湿度が25%まで低下し、第1温度センサ17がこの温度を検出すると共に、第1湿度センサ18がこの湿度を検出すると乾燥が終了したと制御部36は判断し、加熱手段3を停止させる。
【0040】
この時、乾燥した生ごみの温度は高く、使用者が誤って温度が上昇している生ごみに触れると火傷する虞があるため、排気ファン15及び給気ファン22の駆動を継続させて生ごみの温度を低下させてから乾燥終了の報知を行う。
【0041】
上述の乾燥終了の判断基準、即ち、排気温度摂氏60度及び排気湿度25%は、標準温度摂氏20度、標準湿度60%の条件に対して設定したものである。しかしながら、処理容器1内の温度及び湿度は、処理容器1内に吸気される外気の温度や湿度に影響を受けるものである。
【0042】
例えば、標準温度や湿度に対して、外気の温度が低く湿度が高い場合には、外気の影響で排気口から排気される空気の温度は上昇し難くなると共に、湿度は低下し難くなる。この結果、排気温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下するまでに生ごみは充分乾燥する場合がある。しかし、この場合でも、排気温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下するまで乾燥処理を続けるため、充分乾燥した生ごみから発煙したり、発火する等の虞がある。
【0043】
また、例えば、標準温度や湿度に対して、外気の温度が高く湿度が低い場合には、外気の影響で排気口から排気される空気の温度は上昇し易くなると共に、湿度は低下し易くなる。この結果、排気の温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下し乾燥処理を終了しても、生ごみの乾燥が不充分な状態である虞がある。
【0044】
これに対して、第1実施形態では、第2温度センサ24が検出する外気の温度及び第2湿度センサ25が検出する外気の湿度に基づいて、乾燥終了を判断する基準温度及び湿度を制御部36が補正している。
【0045】
例えば、外気の温度が標準温度より高く、湿度が標準湿度より低い場合であれば、乾燥終了を判断する基準温度を、外気の温度が標準温度より高い分だけ高くすると共に、乾燥終了を判断する基準湿度を、外気の湿度が標準湿度より低い分だけ低くする。
【0046】
また、外気の温度が標準温度より低く、湿度が標準湿度より高い場合であれば、乾燥終了を判断する基準温度を、外気の温度が標準温度より低い分だけ低くすると共に、乾燥終了を判断する基準湿度を、外気の湿度が標準湿度より高い分だけ高くする。
【0047】
このように、外気の温度や湿度に応じて、乾燥終了の判断基準を補正することによって、外気の温度や湿度に関係なく最適な乾燥処理が行えるようになる。また、外気の温度や湿度は、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25により、逐次検出しているため、乾燥処理中に外気の温度や湿度が急激に変化した場合でも迅速に対応できる。
【0048】
外気の温度や湿度に応じて、乾燥終了を判断する基準温度や湿度を補正する他の方法としては、予め実験等により外気の温度や湿度に応じた最適な補正値データを求め、これを制御部36に記憶させる。そして、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25により検出した外気の温度及び湿度に応じて、制御部36が記憶している補正値データの中から最適な補正値を選択し、乾燥終了を判断する基準温度や湿度を補正する方法等がある。
【0049】
尚、第1実施形態においては、温度と湿度の両方のデータに基づいて、乾燥終了判断を行ったが、これに限定されるものではなく、温度か湿度のどちら一方のデータに基づいて乾燥終了の判断を行っていもよい。この場合でも、上述の第1実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0050】
(第2実施形態)
図3は本発明の生ごみ処理装置の第2実施形態を示している。尚、第1実施形態と同一部品については同一符号を付して説明を省略する。
【0051】
第1実施形態では、第2温度センサ24により外気の温度を検出すると共に、第2湿度センサ25により外気の湿度を検出していた。第2実施形態では、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25を廃止し、第1温度センサ17により排気の温度と外気の温度を検出すると共に、第1湿度センサ18により排気の湿度と外気の湿度を検出する構成にしている。
【0052】
第2実施形態では、制御部36が乾燥運転を開始する前に給気ファン22及び排気ファン15のみを駆動させることにより、本体ケース4内に取り入れた外気がそのまま排気流路12を流れるようになる。この結果、排気の温度を検出する第1温度センサ17を外気の温度を検出するセンサに兼用することができると共に、排気の湿度を検出する第1湿度センサ18を外気の湿度を検出するセンサに兼用することができる。よって、構成を簡素化してコストダウンを図ることができる。
【0053】
そして、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、第1温度センサ17及び第1湿度センサ18が検出する外気の温度や湿度に応じて、制御部36が乾燥終了の基準温度及び湿度を補正することによって、外気に関係なく安定した乾燥処理が行える。
【0054】
また、乾燥処理中の外気の温度及び湿度は略一定であるため、乾燥処理を始める前に検出した外気の温度及び湿度に基づいて、乾燥終了の基準温度及び湿度を補正して乾燥処理を行っても不都合が生じることはない。
【0055】
尚、第2実施形態においても、温度と湿度の両方のデータに基づいて、乾燥終了判断を行ったが、これに限定されるものではなく、温度か湿度のどちら一方のデータに基づいて乾燥終了の判断を行っていもよい。この場合でも、上述の第2実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0056】
(第3実施形態)
本発明の生ごみ処理装置の第3実施形態は、第1実施形態において撹拌体2の生ごみ撹拌時の負荷を、ロータリーエンコーダ信号による回転速度により検出する撹拌負荷検出手段と、処理容器を回転させる際の負荷を、ロータリーエンコーダ信号による回転速度により検出する回転負荷検出手段とを備えた構成にしている。尚、第1実施形態または第2実施形態と同一部品については同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
第3実施形態では、生ごみの乾燥処理を開始する前に、制御部36は処理容器1を回転させ、処理容器1を回転させる際の負荷を回転負荷検出手段により検出する。
【0058】
回転負荷検出手段の検出値が、第1の設定値以上の場合、即ち、処理容器1内に処理能力以上の多量の生ごみが投入されて、処理容器1の回転速度が低下した場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、処理する生ごみの量を減らす旨の報知をブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、撹拌体2より上方に位置し、撹拌体2により撹拌されない生ごみの内部が未乾燥状態のまま乾燥処理を終了する等の不具合が発生することを防止できる。また、撹拌体2の過負荷を防止でき、撹拌体2の寿命低下を防止できる。
【0059】
また、回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値以下の場合、即ち、処理容器1内に生ごみが投入されておらず、処理容器1の回転速度が速くなった場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、生ごみが投入されていない旨の報知を上述と異なる形態のブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、空運転を防止でき、処理容器1内の温度が急激に且つ異常に上昇することにより装置に不具合が生じることを防止することができる。
【0060】
また、回転負荷検出手段が処理容器1の回転を検出できない場合、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、メンテナンスが必要である旨の報知を上述と異なる形態のブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、処理容器1が回転しないことによる生ごみの加熱むらを防止できると共に、処理容器駆動用モータ27や回転負荷検出手段等の故障を判別することができる。
【0061】
回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値と第1の設定値との間の場合には、処理容器1内に処理許容範囲内の生ごみが投入されていると制御部36は判断し、生ごみの乾燥処理を開始する。また、制御部36は、回転負荷検出手段の検出値に基づいて、処理容器1内の生ごみ量は多め(処理容器1の回転速度が遅め)であるか、少なめ(処理容器1回転速度が速め)であるか、略標準(処理容器1の回転速度が略標準)であるかを推定して記憶している。
【0062】
そして。制御部36は回転負荷検出手段の検出値に基づいて、推定した生ごみの量に応じて加熱手段3の加熱量を制御する。即ち、処理容器1内の生ごみが多めの場合は、加熱量を多くして乾燥促進する。逆に、処理容器1内の生ごみが少なめの場合は、加熱量を少なくして生ごみの発煙や発火を防止する。このように、生ごみの量に応じて加熱手段3の加熱量を制御することにより、処理する生ごみの量に応じた最適な加熱制御を行うことができる。
【0063】
生ごみがある程度乾燥すれば、撹拌体2を駆動させて生ごみを撹拌するが、この時、撹拌負荷検出手段により撹拌体2の撹拌負荷を検出する。この撹拌負荷検出手段の検出値と、既に検出している回転負荷検出手段の検出値とに基づいて以下に示すように制御部36は、処理する生ごみの種類を推定して最適な乾燥処理を行う。
【0064】
既に検出している回転負荷検出手段の検出値に基づいて、現在乾燥処理している生ごみの推定量は制御部36に記憶されている。生ごみを撹拌する際の負荷は、生ごみの硬さに関係するが、生ごみの量によっても関係する。例えば、ご飯等の軟らかい生ごみが少量であれば撹拌の負荷は小さいが、多量になると撹拌負荷はそれなりに大きくなってしまう。従って、少量の硬い生ごみを撹拌した際の負荷と、多量の軟らかい生ごみを撹拌した際の負荷とが略同一になってしまう場合があり、単に撹拌体2の負荷検出だけでは処理する生ごみの種類は推定できない。
【0065】
そこで、第3実施形態では、回転負荷検出手段の検出値及び撹拌負荷検出手段の検出値に基づいて、制御部36は生ごみの量に対する撹拌体2の負荷を検出する。
【0066】
生ごみの量に対する撹拌体2の負荷が小さい場合、撹拌により団子状になりやすいご飯、うどん等を含む軟らかい生ごみであると推定し、撹拌し過ぎにより生ごみが団子状になるのを防止するため撹拌体2の撹拌を抑制する。
【0067】
そして、撹拌体2が生ごみを撹拌する毎に、生ごみの含水量を第1温度センサ17及び第1湿度センサ18により検出する。生ごみを撹拌すると生ごみ内の水分が蒸発するため、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、水分が蒸発する際に奪われる気化熱の影響で第1温度センサ17の検出温度は低下する。
【0068】
この傾向は生ごみの含水量の大小により差が生じ、団子状になり易いご飯、うどん等の含水量が多い生ごみの場合は、この傾向が著しく表れる。また、団子状になり難いおから、ピラフ等の含水量が少ない生ごみの場合は、この傾向がはっきりと表れない。
【0069】
従って、撹拌体2が生ごみを撹拌した際の、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、第1温度センサ17の検出温度は低下する傾向が著しく表れた場合には、撹拌体2の撹拌を抑制する制御を継続して、生ごみが団子状になるのを防止しながら乾燥処理を継続する。
【0070】
また、撹拌体2が生ごみを撹拌した際の、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、第1温度センサ17の検出温度は低下する傾向がはっきりと表れない場合には、生ごみが団子状になる可能性は極力少ないため、撹拌体2を通常の撹拌制御に戻して撹拌による乾燥を促進しながら乾燥処理を行う。
【0071】
このようにして、回転負荷検出手段、撹拌負荷検出手段、第1温度センサ17及び第2温度センサ18の検出値に基づいて生ごみを最適な条件で乾燥処理することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の請求項1の構成によれば、外気の温度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0073】
本発明の請求項2の構成によれば、外気の湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0074】
本発明の請求項3の構成によれば、外気の温度と湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度と湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0075】
本発明の請求項4の構成によれば、外気の温度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の温度を検出する温度センサを外気の温度を検出する温度センサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0076】
本発明の請求項5の構成によれば、外気の湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の湿度を検出する湿度センサを外気の湿度を検出する湿度センサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0077】
本発明の請求項6の構成によれば、外気の温度と湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度と湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の温度と湿度を検出する温度センサと湿度センサを外気の温度と湿度を検出するセンサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0078】
本発明の請求項7の構成によれば、生ごみの量に応じた最適な乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0079】
本発明の請求項8の構成によれば、生ごみの種類に応じた最適な乾燥処理を行うことができると共に、生ごみが団子状になるのを防止することができる等の効果を奏する。
【0080】
本発明の請求項9の構成によれば、処理能力以上の生ごみを乾燥処理する際の不具合を防止することができる等の効果を奏する。
【0081】
本発明の請求項10の構成によれば、生ごみが投入されていない状態で乾燥処理を行った際の不具合を防止することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す生ごみ処理装置の側断面図である。
【図2】同生ごみ処理装置の制御のブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す生ごみ処理装置の側断面図である。
【符号の説明】
2 撹拌体
3 加熱手段
11 乾燥室
12 排気流路(空気流路)
15 排気ファン(送風手段)
17 第1温度センサ
19 給気流路(空気流路)
22 給気ファン(送風手段)
24 第2温度センサ
36 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみを加熱乾燥処理する生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の生ごみ処理装置においては、乾燥室内の処理容器に収納された生ごみを撹拌体により撹拌すると共に、乾燥室外から処理容器内にマイクロ波を照射する加熱手段により生ごみを加熱している。また、排気ファンにより処理容器内の湿った空気を排気口から外部へ排気すると共に、外気を処理容器内に吸気している。そして、排気口から排気される処理容器内の空気の温度を温度センサにより検出し、生ごみの乾燥に伴い排気温度が所定の温度に到達したことを温度センサが検出した際に、生ごみの乾燥が終了したと判断して生ごみの乾燥処理を終了させるものがある。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−370079号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気口から排気される空気の温度は、外気温度の影響を受けるものである。
【0005】
例えば、冬季等の外気温度が低い場合には、外気の影響で処理容器内の温度は上昇し難くなるため、排気温度が所定の温度に到達するまでに生ごみは充分乾燥する場合がある。しかし、この場合でも、排気温度が所定の温度に到達するまで乾燥処理を続けるため、充分乾燥した生ごみから発煙したり、発火する等の虞がある。
【0006】
また、例えば、夏季等の外気温度が高い場合には、外気の影響で処理容器内の空気の温度は上昇し易くなるため、排気温度が所定の温度に到達して乾燥処理を終了しても、生ごみの乾燥が不充分な状態である虞がある。
【0007】
また、乾燥処理する生ごみの量や種類により処理状態がばらつき、場合によっては、生ごみの粘性により生ごみが団子状になり、内部が未乾燥状態で処理を終了してしまう等の虞がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、生ごみの処理条件に応じた最適な乾燥処理を行うことができる生ごみ処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、第1温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサの出力に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するための第2の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するための第3の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1温度センサが所定温度を検出すると共に、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサ及び乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するための第4の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するための第5の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するための第6の手段は、生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、温度センサが所定温度を検出すると共に、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度及び湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するための第7の手段は、生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、回転負荷検出手段の検出値に基づいて加熱手段の加熱量を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するための第8の手段は、生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、撹拌体の負荷を検出する撹拌負荷検出手段と、回転負荷検出手段及び撹拌負荷検出手段の検出値に基づいて撹拌体の撹拌頻度を制御する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するための第7の手段または第8の手段において、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第1の設定値以上の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することが好ましい。
【0017】
上記課題を解決するための第7の手段または第8の手段において、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値以下の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の生ごみ処理装置の第1実施形態を図1または図2に基づいて以下に詳述する。
【0019】
本発明の生ごみ処理装置は、生ごみを処理する有底筒状の処理容器1と、処理容器1内の生ごみを撹拌する撹拌体2と、処理容器1内の生ごみを加熱する加熱手段3と、処理容器1を収納する本体ケース4と、処理容器1内の空気を本体ケース4外に排気する排気手段5と、外気を処理容器1内に供給する給気手段6等から構成されている。
【0020】
本体ケース4の略中央には上方を開放した凹部7が形成されている。本体ケース4の凹部7は、継ぎ手8を回動中心として回動する蓋体9により開閉自在に閉塞されている。蓋体9の前方(図1の右側)には、蓋体9を開閉する際に操作する握手10が形成されている。本体ケース4の凹部7と蓋体9とで囲まれる空間は、マイクロ波を外部から遮蔽して生ごみを乾燥処理する乾燥室11になっている。
【0021】
本体ケース4の後方(図1の左側)には、上下方向に排気流路12が形成されている。排気流路12の上方の乾燥室11に面する位置には、乾燥室11に連通する排気口13が形成されている。排気流路12の下方の乾燥室11に対向する位置には、外気に連通する排気孔14が形成されている。
【0022】
排気口13と排気孔14との間の排気流路12には、乾燥室11内の空気を外部に排気する排気手段5が配設されている。排気手段5は、排気ファン15と排気ファン15を駆動する排気ファン駆動用モータ16とから構成されている。また、排気流路12には、排気流路12内を流れる空気の温度を検出する第1温度センサ17と湿度を検出する第1湿度センサ18が配設されている。
【0023】
本体ケース4の前方(図1の右側)には、上下方向に給気流路19が形成されている。給気流路19の下方の乾燥室11に対向する位置には、外気を吸気する給気口20が形成されている。給気流路19の上方の乾燥室11に面する位置には、乾燥室11に連通する給入口21が形成されている。
【0024】
給気口20と給入口21との間の給気流路19には、外気を乾燥室11内に吸気する給気手段6が配設されている。給気手段6は、給気ファン22と給気ファン22を駆動する給気ファン駆動用モータ23とから構成されている。また、給気流路19には、給気流路19内を流れる空気の温度を検出する第2温度センサ24と湿度を検出する第2湿度センサ25が配設されている。
【0025】
また、給気口20と給入口21との間の給気流路19には、マイクロ波により生ごみを加熱する加熱手段3が配設されている。加熱手段3と乾燥室11とは、照射口26により仕切られている。照射口26は、マイクロ波を吸収し難く耐熱性を有する例えばPP等の樹脂により形成されている。そして、照射口26は、生ごみを撹拌体2により撹拌した際に発生する粉塵が加熱手段3に付着するのを防止している。
【0026】
乾燥室11の底部には、処理容器駆動用モータ27の駆動により回転する受皿28が配設されている。生ごみを収納する処理容器1は、第1カップリング機構29介して受皿28に着脱自在に連結されている。処理容器1内には、生ごみを撹拌する撹拌体5が配設されている。撹拌体5は、回転自在に回転する回転軸30と、回転軸30に設けられたカッター31とから構成されている。撹拌軸30は、第2カップリング機構32を介して撹拌体駆動用モータ33に着脱自在に連結されている。
【0027】
乾燥室11に面した蓋体9裏面には、処理容器1内に臨む略円筒形状のダクト34が突出形成されている。ダクト34により、給入口21から乾燥室11内に吸気した外気を処理容器1内に案内すると共に、処理容器1内の空気を排気口13に案内するようになっている。乾燥室11の側壁には、処理容器1に近接する位置まで突部35が突出形成され、回転する処理容器1の倒れを防止している。
【0028】
次に本発明に係る生ごみ処理装置の制御について、図2に示すブロック図に基づいて説明する。
【0029】
生ごみ処理装置の制御部36は、本体ケース4に形成された電源スイッチ37及び操作部38、排気流路12に配設された第1温度センサ17及び第1湿度センサ18、給気流路19に配設された第2温度センサ24及び第2湿度センサ25が入力側に接続され、処理容器駆動用モータ27、撹拌体駆動用モータ33、加熱手段3、排気ファン駆動用モータ16及び給気ファン駆動用モータ23が出力側に接続されている。
【0030】
このように構成された生ごみ処理装置においては、処理容器1内に生ごみを投入し、生ごみが投入された処理容器1を乾燥室11内に収納する。次に、蓋体9を閉塞し、電源スイッチ37を入れ操作部38を操作するという手順で駆動操作が行われる。
【0031】
排気ファン15の駆動により処理容器1内の空気は、排気口13、排気流路12を介して排気孔14から外部に排気される。給気ファン22の駆動により外気は、給気口20、給気流路19及び給入口21を介して処理容器1内に取り込まれる。給気流路19内を通過する外気は、加熱手段3を通過することにより加熱手段3の図示しない放熱フィンを効率よく冷却するため、加熱手段3の特性が維持される。
【0032】
また、処理容器駆動用モータ27の駆動により処理容器1を回転させているので、加熱手段3による生ごみの加熱むらを防止して均一に生ごみを加熱することができる。
【0033】
生ごみの乾燥運転初期は、加熱手段3による加熱と排気ファン15による処理容器1内の空気の排気により、生ごみから水分が除去されると共に、処理容器1内の温度は上昇する。
【0034】
加熱手段3から発生するマイクロ波は水分に吸収される特性がある。このため、生ごみの乾燥運転初期から撹拌体2を駆動して、生ごみを撹拌すると、生ごみから発生して処理容器1内に溜まった多量の水分に、マイクロ波が吸収されてしまい、マイクロ波により生ごみを効率よく加熱できなくなる。
【0035】
また、生ごみを乾燥運転初期から撹拌すると糊状になったり粘性により団塊状になり、生ごみ内部の乾燥効率が低下してしまう。従って、生ごみの乾燥運転初期は、撹拌体2の駆動を行わないようにしている。
【0036】
生ごみの乾燥運転中期以降は、生ごみの乾燥効率を向上させるために、撹拌体2を駆動させて生ごみを撹拌する。
【0037】
撹拌体2の駆動は第1湿度センサ18の出力に基づいて行われ、第1湿度センサ18により処理容器1内の湿度低下を検出した際、撹拌体2を駆動させ、撹拌体2の駆動により処理容器1内の湿度が上昇すると撹拌体2の駆動を停止させるようになっている。
【0038】
生ごみの乾燥運転中期は、加熱手段3からの加熱量と生ごみの水分が気化する際に奪われる気化熱とが釣り合い、処理容器1内の温度は略一定になるが、生ごみの乾燥が進行すると生ごみの水分が気化する際に奪われる気化熱が減少するため、処理容器1内の温度は上昇する。また、生ごみが乾燥するに伴って処理容器1内の湿度は低下する。
【0039】
そして、第1実施形態では、処理容器1内の温度が摂氏60度まで上昇すると共に、処理容器1内の湿度が25%まで低下し、第1温度センサ17がこの温度を検出すると共に、第1湿度センサ18がこの湿度を検出すると乾燥が終了したと制御部36は判断し、加熱手段3を停止させる。
【0040】
この時、乾燥した生ごみの温度は高く、使用者が誤って温度が上昇している生ごみに触れると火傷する虞があるため、排気ファン15及び給気ファン22の駆動を継続させて生ごみの温度を低下させてから乾燥終了の報知を行う。
【0041】
上述の乾燥終了の判断基準、即ち、排気温度摂氏60度及び排気湿度25%は、標準温度摂氏20度、標準湿度60%の条件に対して設定したものである。しかしながら、処理容器1内の温度及び湿度は、処理容器1内に吸気される外気の温度や湿度に影響を受けるものである。
【0042】
例えば、標準温度や湿度に対して、外気の温度が低く湿度が高い場合には、外気の影響で排気口から排気される空気の温度は上昇し難くなると共に、湿度は低下し難くなる。この結果、排気温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下するまでに生ごみは充分乾燥する場合がある。しかし、この場合でも、排気温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下するまで乾燥処理を続けるため、充分乾燥した生ごみから発煙したり、発火する等の虞がある。
【0043】
また、例えば、標準温度や湿度に対して、外気の温度が高く湿度が低い場合には、外気の影響で排気口から排気される空気の温度は上昇し易くなると共に、湿度は低下し易くなる。この結果、排気の温度が摂氏60度まで上昇すると共に、排気湿度が25%に低下し乾燥処理を終了しても、生ごみの乾燥が不充分な状態である虞がある。
【0044】
これに対して、第1実施形態では、第2温度センサ24が検出する外気の温度及び第2湿度センサ25が検出する外気の湿度に基づいて、乾燥終了を判断する基準温度及び湿度を制御部36が補正している。
【0045】
例えば、外気の温度が標準温度より高く、湿度が標準湿度より低い場合であれば、乾燥終了を判断する基準温度を、外気の温度が標準温度より高い分だけ高くすると共に、乾燥終了を判断する基準湿度を、外気の湿度が標準湿度より低い分だけ低くする。
【0046】
また、外気の温度が標準温度より低く、湿度が標準湿度より高い場合であれば、乾燥終了を判断する基準温度を、外気の温度が標準温度より低い分だけ低くすると共に、乾燥終了を判断する基準湿度を、外気の湿度が標準湿度より高い分だけ高くする。
【0047】
このように、外気の温度や湿度に応じて、乾燥終了の判断基準を補正することによって、外気の温度や湿度に関係なく最適な乾燥処理が行えるようになる。また、外気の温度や湿度は、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25により、逐次検出しているため、乾燥処理中に外気の温度や湿度が急激に変化した場合でも迅速に対応できる。
【0048】
外気の温度や湿度に応じて、乾燥終了を判断する基準温度や湿度を補正する他の方法としては、予め実験等により外気の温度や湿度に応じた最適な補正値データを求め、これを制御部36に記憶させる。そして、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25により検出した外気の温度及び湿度に応じて、制御部36が記憶している補正値データの中から最適な補正値を選択し、乾燥終了を判断する基準温度や湿度を補正する方法等がある。
【0049】
尚、第1実施形態においては、温度と湿度の両方のデータに基づいて、乾燥終了判断を行ったが、これに限定されるものではなく、温度か湿度のどちら一方のデータに基づいて乾燥終了の判断を行っていもよい。この場合でも、上述の第1実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0050】
(第2実施形態)
図3は本発明の生ごみ処理装置の第2実施形態を示している。尚、第1実施形態と同一部品については同一符号を付して説明を省略する。
【0051】
第1実施形態では、第2温度センサ24により外気の温度を検出すると共に、第2湿度センサ25により外気の湿度を検出していた。第2実施形態では、第2温度センサ24及び第2湿度センサ25を廃止し、第1温度センサ17により排気の温度と外気の温度を検出すると共に、第1湿度センサ18により排気の湿度と外気の湿度を検出する構成にしている。
【0052】
第2実施形態では、制御部36が乾燥運転を開始する前に給気ファン22及び排気ファン15のみを駆動させることにより、本体ケース4内に取り入れた外気がそのまま排気流路12を流れるようになる。この結果、排気の温度を検出する第1温度センサ17を外気の温度を検出するセンサに兼用することができると共に、排気の湿度を検出する第1湿度センサ18を外気の湿度を検出するセンサに兼用することができる。よって、構成を簡素化してコストダウンを図ることができる。
【0053】
そして、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、第1温度センサ17及び第1湿度センサ18が検出する外気の温度や湿度に応じて、制御部36が乾燥終了の基準温度及び湿度を補正することによって、外気に関係なく安定した乾燥処理が行える。
【0054】
また、乾燥処理中の外気の温度及び湿度は略一定であるため、乾燥処理を始める前に検出した外気の温度及び湿度に基づいて、乾燥終了の基準温度及び湿度を補正して乾燥処理を行っても不都合が生じることはない。
【0055】
尚、第2実施形態においても、温度と湿度の両方のデータに基づいて、乾燥終了判断を行ったが、これに限定されるものではなく、温度か湿度のどちら一方のデータに基づいて乾燥終了の判断を行っていもよい。この場合でも、上述の第2実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0056】
(第3実施形態)
本発明の生ごみ処理装置の第3実施形態は、第1実施形態において撹拌体2の生ごみ撹拌時の負荷を、ロータリーエンコーダ信号による回転速度により検出する撹拌負荷検出手段と、処理容器を回転させる際の負荷を、ロータリーエンコーダ信号による回転速度により検出する回転負荷検出手段とを備えた構成にしている。尚、第1実施形態または第2実施形態と同一部品については同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
第3実施形態では、生ごみの乾燥処理を開始する前に、制御部36は処理容器1を回転させ、処理容器1を回転させる際の負荷を回転負荷検出手段により検出する。
【0058】
回転負荷検出手段の検出値が、第1の設定値以上の場合、即ち、処理容器1内に処理能力以上の多量の生ごみが投入されて、処理容器1の回転速度が低下した場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、処理する生ごみの量を減らす旨の報知をブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、撹拌体2より上方に位置し、撹拌体2により撹拌されない生ごみの内部が未乾燥状態のまま乾燥処理を終了する等の不具合が発生することを防止できる。また、撹拌体2の過負荷を防止でき、撹拌体2の寿命低下を防止できる。
【0059】
また、回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値以下の場合、即ち、処理容器1内に生ごみが投入されておらず、処理容器1の回転速度が速くなった場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、生ごみが投入されていない旨の報知を上述と異なる形態のブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、空運転を防止でき、処理容器1内の温度が急激に且つ異常に上昇することにより装置に不具合が生じることを防止することができる。
【0060】
また、回転負荷検出手段が処理容器1の回転を検出できない場合、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、メンテナンスが必要である旨の報知を上述と異なる形態のブザーやランプ等で使用者に知らせる。この結果、処理容器1が回転しないことによる生ごみの加熱むらを防止できると共に、処理容器駆動用モータ27や回転負荷検出手段等の故障を判別することができる。
【0061】
回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値と第1の設定値との間の場合には、処理容器1内に処理許容範囲内の生ごみが投入されていると制御部36は判断し、生ごみの乾燥処理を開始する。また、制御部36は、回転負荷検出手段の検出値に基づいて、処理容器1内の生ごみ量は多め(処理容器1の回転速度が遅め)であるか、少なめ(処理容器1回転速度が速め)であるか、略標準(処理容器1の回転速度が略標準)であるかを推定して記憶している。
【0062】
そして。制御部36は回転負荷検出手段の検出値に基づいて、推定した生ごみの量に応じて加熱手段3の加熱量を制御する。即ち、処理容器1内の生ごみが多めの場合は、加熱量を多くして乾燥促進する。逆に、処理容器1内の生ごみが少なめの場合は、加熱量を少なくして生ごみの発煙や発火を防止する。このように、生ごみの量に応じて加熱手段3の加熱量を制御することにより、処理する生ごみの量に応じた最適な加熱制御を行うことができる。
【0063】
生ごみがある程度乾燥すれば、撹拌体2を駆動させて生ごみを撹拌するが、この時、撹拌負荷検出手段により撹拌体2の撹拌負荷を検出する。この撹拌負荷検出手段の検出値と、既に検出している回転負荷検出手段の検出値とに基づいて以下に示すように制御部36は、処理する生ごみの種類を推定して最適な乾燥処理を行う。
【0064】
既に検出している回転負荷検出手段の検出値に基づいて、現在乾燥処理している生ごみの推定量は制御部36に記憶されている。生ごみを撹拌する際の負荷は、生ごみの硬さに関係するが、生ごみの量によっても関係する。例えば、ご飯等の軟らかい生ごみが少量であれば撹拌の負荷は小さいが、多量になると撹拌負荷はそれなりに大きくなってしまう。従って、少量の硬い生ごみを撹拌した際の負荷と、多量の軟らかい生ごみを撹拌した際の負荷とが略同一になってしまう場合があり、単に撹拌体2の負荷検出だけでは処理する生ごみの種類は推定できない。
【0065】
そこで、第3実施形態では、回転負荷検出手段の検出値及び撹拌負荷検出手段の検出値に基づいて、制御部36は生ごみの量に対する撹拌体2の負荷を検出する。
【0066】
生ごみの量に対する撹拌体2の負荷が小さい場合、撹拌により団子状になりやすいご飯、うどん等を含む軟らかい生ごみであると推定し、撹拌し過ぎにより生ごみが団子状になるのを防止するため撹拌体2の撹拌を抑制する。
【0067】
そして、撹拌体2が生ごみを撹拌する毎に、生ごみの含水量を第1温度センサ17及び第1湿度センサ18により検出する。生ごみを撹拌すると生ごみ内の水分が蒸発するため、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、水分が蒸発する際に奪われる気化熱の影響で第1温度センサ17の検出温度は低下する。
【0068】
この傾向は生ごみの含水量の大小により差が生じ、団子状になり易いご飯、うどん等の含水量が多い生ごみの場合は、この傾向が著しく表れる。また、団子状になり難いおから、ピラフ等の含水量が少ない生ごみの場合は、この傾向がはっきりと表れない。
【0069】
従って、撹拌体2が生ごみを撹拌した際の、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、第1温度センサ17の検出温度は低下する傾向が著しく表れた場合には、撹拌体2の撹拌を抑制する制御を継続して、生ごみが団子状になるのを防止しながら乾燥処理を継続する。
【0070】
また、撹拌体2が生ごみを撹拌した際の、第1湿度センサ18の検出湿度は上昇し、第1温度センサ17の検出温度は低下する傾向がはっきりと表れない場合には、生ごみが団子状になる可能性は極力少ないため、撹拌体2を通常の撹拌制御に戻して撹拌による乾燥を促進しながら乾燥処理を行う。
【0071】
このようにして、回転負荷検出手段、撹拌負荷検出手段、第1温度センサ17及び第2温度センサ18の検出値に基づいて生ごみを最適な条件で乾燥処理することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の請求項1の構成によれば、外気の温度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0073】
本発明の請求項2の構成によれば、外気の湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0074】
本発明の請求項3の構成によれば、外気の温度と湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度と湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0075】
本発明の請求項4の構成によれば、外気の温度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の温度を検出する温度センサを外気の温度を検出する温度センサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0076】
本発明の請求項5の構成によれば、外気の湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の湿度を検出する湿度センサを外気の湿度を検出する湿度センサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0077】
本発明の請求項6の構成によれば、外気の温度と湿度に基づいて生ごみの乾燥処理終了判定基準を補正することができ、外気の温度と湿度に関係なく安定した乾燥処理を行うことができる。また、排気の温度と湿度を検出する温度センサと湿度センサを外気の温度と湿度を検出するセンサに兼用することができ、構成を簡素化することができる等の効果を奏する。
【0078】
本発明の請求項7の構成によれば、生ごみの量に応じた最適な乾燥処理を行うことができる等の効果を奏する。
【0079】
本発明の請求項8の構成によれば、生ごみの種類に応じた最適な乾燥処理を行うことができると共に、生ごみが団子状になるのを防止することができる等の効果を奏する。
【0080】
本発明の請求項9の構成によれば、処理能力以上の生ごみを乾燥処理する際の不具合を防止することができる等の効果を奏する。
【0081】
本発明の請求項10の構成によれば、生ごみが投入されていない状態で乾燥処理を行った際の不具合を防止することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す生ごみ処理装置の側断面図である。
【図2】同生ごみ処理装置の制御のブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す生ごみ処理装置の側断面図である。
【符号の説明】
2 撹拌体
3 加熱手段
11 乾燥室
12 排気流路(空気流路)
15 排気ファン(送風手段)
17 第1温度センサ
19 給気流路(空気流路)
22 給気ファン(送風手段)
24 第2温度センサ
36 制御部
Claims (10)
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、第1温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサの出力に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する第1温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する第1湿度センサと、第1温度センサが所定温度を検出すると共に、第1湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、乾燥室内に供給される空気の温度を検出する第2温度センサ及び乾燥室内に供給される空気の湿度を検出する第2湿度センサの出力に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、温度センサが所定温度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度に基づいて、前記所定温度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定湿度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する乾燥室と、乾燥室内の生ごみを撹拌する撹拌体と、乾燥室内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を乾燥室内に供給すると共に、乾燥室内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段と、乾燥室内から外部へ排気される空気の温度を検出する温度センサと、乾燥室内から外部へ排気される空気の湿度を検出する湿度センサと、温度センサが所定温度を検出すると共に、湿度センサが所定湿度を検出した際、生ごみの乾燥処理を終了させる制御部とを備え、前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に送風手段のみを駆動させ、この時に前記温度センサが検出する温度及び湿度センサが検出する湿度に基づいて、前記所定温度及び所定湿度を補正することを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、回転負荷検出手段の検出値に基づいて加熱手段の加熱量を制御する制御部とを設けたことを特徴とする生ごみ処理装置。
- 生ごみを収納する処理容器と、処理容器内の生ごみを撹拌する撹拌体と、処理容器を回転させる駆動手段と、処理容器内の生ごみを加熱する加熱手段と、外気を処理容器内に供給すると共に、処理容器内の空気を外部へ排気する空気流路と、空気流路に配設された送風手段とを備え、前記処理容器の回転負荷を検出する回転負荷検出手段と、撹拌体の負荷を検出する撹拌負荷検出手段と、回転負荷検出手段及び撹拌負荷検出手段の検出値に基づいて撹拌体の撹拌頻度を制御する制御部とを設けたことを特徴とする生ごみ処理装置。
- 前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第1の設定値以上の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することを特徴とする請求項7または請求項8記載の生ごみ処理装置。
- 前記制御部は、生ごみの乾燥処理を開始する前に処理容器を回転させた際の回転負荷検出手段の検出値が、第2の設定値以下の場合には、生ごみの乾燥処理を行わないと共に、この旨を報知することを特徴とする請求項7または請求項8記載の生ごみ処理装置。
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CN109000453A (zh) * | 2018-08-02 | 2018-12-14 | 朱亚凤 | 一种中药用鼓风式搅拌干燥罐 |
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