JP2003290586A - 洗濯乾燥機及び乾燥機 - Google Patents

洗濯乾燥機及び乾燥機

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JP2003290586A
JP2003290586A JP2002093970A JP2002093970A JP2003290586A JP 2003290586 A JP2003290586 A JP 2003290586A JP 2002093970 A JP2002093970 A JP 2002093970A JP 2002093970 A JP2002093970 A JP 2002093970A JP 2003290586 A JP2003290586 A JP 2003290586A
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cooling water
fan
air
air passage
drying
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Application number
JP2002093970A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Kawamura
保 川村
Kiyokazu Fujikawa
清和 藤川
Kenji Nakagawa
謙治 中川
Yorihisa Funada
順久 船田
Harumi Takeuchi
晴美 竹内
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水の温度が低い場合でも循環乾燥風路内
の空気の温度を初期的に迅速に立ち上げ、乾燥時間を短
縮する。 【解決手段】 乾燥運転の当初は循環乾燥風路内に空気
流を発生させるファンのモータの回転速度を低く(34
00rpm)抑えて空気流の勢いを弱め、それにより風
路に導入された冷却水が細かい水滴となって拡散するこ
とを抑える(S2)。そのため、冷却作用は非常に低下
し、乾燥用ヒータに戻る空気の温度が相対的に高まるた
め、循環する空気の温度は迅速に上昇する。空気の温度
が或る程度高くなったと見込める時間が経過した後(S
4)、ファンの回転速度を4500rpmまで徐々に上
昇させ(S5,S6)、急激な速度上昇によるファンの
騒音を避けつつ、冷却水による除湿効果を高めて実質的
な乾燥を始める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯乾燥機及び乾
燥機に関し、更に詳しくは、循環乾燥風路を有する洗濯
乾燥機及び乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衣類の洗濯から乾燥までを一連に
行うものとしてドラム式洗濯乾燥機が知られていたが、
最近では、いわゆる渦巻き式洗濯機においても、乾燥ま
でを一連に行えるようにしたものが商品化されている。
こうしたドラム式又は渦巻き式の洗濯乾燥機は、特に洗
濯物の移し替えが不要であるという点で家事労働の軽減
が図れるとともに、設置空間が小さくて済む、といった
利点から、普及が進みつつある。
【0003】こうした洗濯乾燥機においては、乾燥を行
うために洗濯物から吐き出された多量の水蒸気を含む空
気を冷却する除湿器が備えられており、一般には、除湿
効率の高さやもともと洗濯のために水を使用することか
ら、水冷式の除湿器が用いられている。水と空気との熱
交換の方法としては、洗濯物から蒸発した水蒸気を含む
空気を流す循環乾燥風路内に直接冷却水を導入して、冷
却水と空気とを直接接触させる方法が採用されている。
除湿された空気は再びヒータで加熱され、洗濯物を収容
した内槽へ供給されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た方法では、冬季など水道水の水温が低い場合、乾燥運
転の初期には、ヒータに循環する空気が冷却水によって
冷やされ過ぎるため、循環空気の温度の上昇が緩慢にな
る。そのため、洗濯物に与える熱量と洗濯物から蒸発す
る水によって奪われる熱量とがほぼ平衡するような恒率
乾燥の状態に移行するまでに時間が掛かり、結果的に、
乾燥運転の時間が非常に長引くということがあった。
【0005】また、洗濯乾燥機では、洗濯から乾燥まで
の一連の行程の中で乾燥運転時に消費する電力が最も大
きくなり、省電力化が強く要望されている。すなわち、
乾燥運転時間を短縮するために必要以上の電力消費の増
加をもたらすことは好ましくなく、トータルの電力消費
量を加味した乾燥効率の向上が望まれる。
【0006】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その第1の目的は、冷却水が低温である場合
にも、乾燥運転初期の循環乾燥風路内の空気の加熱を効
率よく行い、ひいては乾燥運転時間を短縮することがで
きる洗濯乾燥機及び乾燥機を提供することである。ま
た、本発明の第2の目的は、乾燥運転に要する電力消費
量を抑制しつつ乾燥をできるだけ効率的に行うことがで
きる洗濯乾燥機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段、及び効果】上記第1の目
的を達成するために成された第1発明に係る洗濯乾燥機
は、 a)洗濯物が収容される内槽を回転自在に内装する外槽
と、 b)該外槽内に開放して両端が連結された循環乾燥風路
と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路の一部に冷却水を供給して該循環乾
燥風路の内部でその冷却水を拡散させ、洗濯物から吐き
出された水蒸気を含む空気と直接的に熱交換を行うこと
により該空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)乾燥運転時、初期には、前記循環乾燥風路内での冷却
水の拡散の程度を小さくしておき、その後に、該冷却水
の拡散の程度を増大させる運転制御手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0008】第1発明に係る洗濯乾燥機において、送風
手段のモータがファンを回転駆動すると、循環乾燥風路
には、外槽→除湿手段→加熱手段→外槽→…と循環する
空気流が発生する。除湿手段では、循環乾燥風路の一部
に供給された冷却水は、上記のような空気流の勢いによ
って、冷却水が流れの途中で突起部などに接触すること
によって、或いは、そのほかの各種の方法やこれら方法
の組み合わせによって、循環乾燥風路内で拡散する。こ
こで、冷却水が「拡散」するとは、冷却水が微小な水滴
の集合体に変化することと、その微小水滴の集合体が空
間内を広がってゆくことの両方を含むものとする。した
がって、「冷却水の拡散の程度」が大きい状態とは、冷
却水が分裂して微小水滴になるときのその水滴のサイズ
が小さくその分だけ水滴の数は多いという状態と、発生
した水滴の広がる範囲が広いという状態と、その両者が
ともに生じる状態と、が考え得る。いずれにしても、循
環乾燥風路内で冷却水の拡散の程度が大きい場合には小
さい場合よりも、空気との熱交換の効率が良くなるた
め、高い除湿効果が発揮される。
【0009】しかしながら、乾燥運転の初期には循環乾
燥風路内の空気流の温度は未だ低く雰囲気温度と同程度
でしかないため、運転制御手段は、冷却水の拡散の程度
を相対的に小さくすることにより、除湿手段における熱
交換の効率を落とす。すると、加熱手段へと戻る空気の
温度が相対的に高くなるから、循環する空気の温度を短
時間で上昇させることができる。循環する空気の温度が
或る程度上昇した後は、外槽内に供給された高温の空気
が内槽に収容されている洗濯物と熱交換を行い、洗濯物
から水分を奪って蒸発させる。したがって、水蒸気を多
量に含む空気が外槽から循環乾燥風路内に流れ込んで来
るようになるから、運転制御手段は、冷却水の拡散の程
度を増大させることにより、除湿手段における熱交換の
効率を上げる。これにより、その空気に含まれる水分は
効率よく除去され、加熱手段へと戻る。その結果、高い
乾燥効率が達成できる。
【0010】このように第1発明に係る洗濯乾燥機によ
れば、乾燥運転の初期には除湿手段での冷却作用が弱ま
るので、たとえ冷却水が低温であっても循環する空気の
温度を迅速に高めることができ、結果的に、乾燥運転時
間を短縮することができる。また、冷却水を乾燥運転の
当初から循環乾燥風路内に流すことにより、循環乾燥風
路の内壁面等が適度に冷却されるため、循環する空気の
温度上昇をオーバーシュートさせることなく所定温度近
傍に的確に制御し易くなる。更にまた、冷却水を乾燥運
転の当初から循環乾燥風路内に流すことにより、循環す
る空気の温度が高くなる以前に、冷却水が供給できるか
否か(例えば水道栓が開かれているか否か)を判定する
こともできる。
【0011】第1発明に係る洗濯乾燥機において、冷却
水の拡散の程度を変化させる方法には様々な方法が考え
得るが、循環乾燥風路内を流れる空気流の勢いによって
冷却水の拡散を生じさせる構成である場合には、送風量
を変化させることによって上記拡散の程度を制御するこ
とが最も容易な方法の一つである。したがって、第1発
明に係る洗濯乾燥機の一実施態様として、前記運転制御
手段は前記モータを制御する手段であって、前記ファン
の回転速度を上昇させて前記循環乾燥風路に循環する送
風量を増加させることにより前記冷却水の拡散の程度を
増大させる構成とすることができる。
【0012】すなわち、乾燥運転の初期には、ファンの
回転速度を相対的に低く抑えることにより送風量を小さ
くし、空気流の勢いを弱める。そのため、冷却水はあま
り拡散せず、熱交換の効率が低くなって加熱手段へ戻る
空気の温度が相対的に高くなる。したがって、循環する
空気の温度は短時間で上昇する。その後、ファンの回転
速度を上昇させることにより送風量を増加させると、空
気流の勢いは強まって冷却水の拡散が促進される。その
結果、乾燥効率が高くなる。この構成によれば、ファン
モータの駆動制御のみを変更すればよいので、大きなコ
ストの増加をもたらすことなく上記効果を達成すること
ができる。
【0013】上記第1発明に係る洗濯乾燥機では、冷却
水の拡散の程度を増大させるタイミング、例えばファン
の回転速度を上昇させるタイミング、を様々な方法によ
り決めることができる。一実施態様として、前記運転制
御手段は、乾燥運転の開始時点から所定時間が経過した
ときに冷却水の拡散の程度を増大させる構成とすること
ができる。この構成によれば、後述のように温度を検出
する必要がないので構成が簡単で、制御も容易である。
【0014】また、他の実施態様として、前記外槽又は
循環乾燥風路内にあって、循環する空気の温度を検出す
る温度検出手段を備え、前記運転制御手段は、該温度検
出手段による検出温度に応じて冷却水の拡散の程度を増
大させる構成とすることができる。この構成によれば、
冷却水の温度や雰囲気温度などの影響を受けることな
く、適切なタイミングで除湿手段による冷却効果を高め
ることができるので、乾燥運転時間の短縮化に特に有効
である。
【0015】更に、ファンの回転速度によって冷却水の
拡散の程度を変化させる構成では、前記運転制御手段
は、前記ファンの回転速度を上昇させる際の速度変化率
を小さくした構成であることが好ましい。この構成によ
れば、ファンの回転速度がゆっくりと上昇するため、フ
ァンによる騒音が耳障りにならずに済む。
【0016】また、一般に家庭用の衣類乾燥機は除湿に
水を使用しない空冷式のものが多いが、上記第1発明に
係る洗濯乾燥機における除湿手段と同様の構成を有する
水冷式の乾燥機であれば、上述したような技術を適用す
ることが可能である。
【0017】すなわち、上記第1の目的を達成するため
に成された第2発明に係る乾燥機は、 a)回転自在であって、内部に濡れた洗濯物が収容される
ドラムと、 b)該ドラム内に連通して両端が連結された循環乾燥風路
と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路の一部に冷却水を供給して該循環乾
燥風路の内部でその冷却水を拡散させ、洗濯物から吐き
出された水蒸気を含む空気と直接的に熱交換を行うこと
により該空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)運転時の初期には、前記循環乾燥風路内での冷却水の
拡散の程度を小さくしておき、その後に、該冷却水の拡
散の程度を増大させる運転制御手段と、を備えることを
特徴としている。
【0018】この第2発明に係る乾燥機でも上記第1発
明に係る洗濯乾燥機と同様の作用により、たとえ冷却水
が低温であっても循環する空気の温度を迅速に高めるこ
とができ、結果的に、運転時間を短縮することができ
る。また、そのほかの効果も同様に奏する。
【0019】ところで、本願発明者らの実験によると、
上記ファンを回転駆動するモータが直流モータであると
き、例えば該モータへの供給電圧を一定に維持して駆動
を行うと、循環乾燥風路内に流れる空気の温度が低いと
きには初期設定した例えば4500rpmで回転する
が、該空気の温度が上昇するに伴い回転速度は徐々に上
昇し、空気による流れ抵抗と釣り合った回転速度、例え
ば4750rpmで一定になる。こうした現象は、流れ
る空気の粒子密度が温度上昇によって疎になり、それに
より流れ抵抗が下がってファンが回転し易くなることに
依るものと考えられる。すなわち、こうしたファンの回
転速度変化は空気の流れ抵抗の変化を反映しており、そ
の回転速度変化に逆らうことなくモータを駆動すること
がモータの効率の点からは最良である筈である。
【0020】こうしたことから、上記第2の目的を達成
するために成された第3発明に係る洗濯乾燥機は、 a)洗濯物が収容される内槽を回転自在に内装する外槽
と、 b)該外槽内に開放して両端が連結された循環乾燥風路
と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路内にあって、洗濯物から吐き出され
た水蒸気を含む空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)前記循環乾燥風路内に流れる空気の温度上昇による空
気抵抗の減少に追従するように前記ファンの回転速度を
上昇させるべく前記モータを制御する運転制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0021】この第3発明に係る洗濯乾燥機によれば、
ファンを回転駆動するモータが効率よく制御されるの
で、該モータでの消費電力が相対的に少なくて済み、巻
線の温度上昇も抑制される。その一方で、循環乾燥風路
内の送風量は時間経過に伴い増加することはあっても減
少することはないので、高い乾燥効率を維持することが
できる。したがって、第3発明に係る洗濯乾燥機によれ
ば、消費電力(使用電力コスト)と乾燥性能とを考慮し
たコストパフォーマンスを従来よりも改善することがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る洗濯乾燥機の
一実施例であるドラム式洗濯乾燥機について、図面を参
照して説明する。
【0023】図1は本実施例のドラム式洗濯乾燥機の外
観斜視図、図2は本ドラム式洗濯乾燥機内部の要部の正
面縦断面図、図3は同じく内部の要部の右側面縦断面
図、図4及び図5は本洗濯乾燥機において乾燥に関わる
部分を詳しく描いた図であり、図4は右側面図、図5は
正面縦断面図である。
【0024】図1に示すように、このドラム式洗濯乾燥
機において、外箱1は、上面と前面との間の角部がやや
丸みをもちつつ前下がりに傾斜しており、この傾斜部か
らその後方にかけて大きな洗濯物投入口3が開口し、こ
の洗濯物投入口3を開閉するために、該洗濯物投入口3
の後方に二つ折り状態で起立可能な上蓋2が設けられて
いる。また、上蓋2の左側には前方に引き出し自在の洗
剤容器4が、右側には前後方向に延伸して操作パネル5
が設けられている。この操作パネル5はそのほぼ全体が
斜め上方を指向しているため、ユーザが本洗濯乾燥機の
前方に立った姿勢で斜め下方を見下ろしたとき、操作パ
ネル5面はその視線に対して垂直に近い状態となり、表
示が見易く且つ操作キーも押し易いという配慮がなされ
ている。
【0025】次に、図2〜図5により内部構成を説明す
る。外箱1の内部にあっては、周面が略円筒形状で両端
面がほぼ閉塞された外槽10が、外箱1の左右側面にそ
れぞれ端面が対向する状態で、左右両側上方から吊支す
る二本のばね11と、前後方向に外槽10の下部を支持
する三本のダンパ12とにより適度に揺動自在に保持さ
れている。この外槽10の内部には、洗濯物を内部に収
容するための内槽として、多数の通水穴13aが穿孔さ
れた略円筒形状の周面とほぼ閉塞された両端面とを有す
る横型のドラム13が、左右方向に延伸する水平軸線C
を中心に回転自在に設けられている。このドラム13の
内周面には、回転に伴って洗濯物を掻き上げるためのバ
ッフル13bが、水平軸線Cの周りに略120°の角度
間隔で設けられている。
【0026】ドラム13の左端面中央に固着された主軸
14は、外槽10の左端面に固定されている第1軸受ケ
ース16に保持された軸受17により支承されている。
他方、ドラム13の右端面中央に固着された補助軸15
は、外槽10の右端面に固定されている第2軸受ケース
18に保持された軸受19により支承されている。この
主軸14及び補助軸15により上記水平軸線Cが形成さ
れる。外槽10の左端面から側方へと突出した主軸14
の先端には、アウタロータ型のドラムモータ20のロー
タ20bが固定され、一方、モータ台を兼ねる第1軸受
ケース16にはモータ20のステータ20aが固定され
ている。図示しない制御回路からステータ20aに駆動
電流が供給されるとそれによってロータ20bが回転
し、主軸14を介してロータ20bと同一の回転速度で
ドラム13が回転駆動される。
【0027】外槽10の周面の上部から斜め前方にかけ
て、外箱1の洗濯物投入口3と一致する位置に、洗濯物
を出し入れするための外槽開口100が設けられ、外槽
開口100は左右水平方向に延伸する軸を中心に回動自
在に設けられた外槽扉101により開閉自在となってい
る。また、ドラム13の周面(胴部)にも洗濯物を出し
入れするためのドラム開口130が設けられ、ドラム開
口130は、前後方向に観音開き構造を有する二枚の扉
体131a,131bから成るドラム扉131により開
閉自在となっている。但し、ドラム13は回転可能であ
るため、ドラム開口130が外槽開口100と径方向に
一致した位置でドラム13が停止状態を維持するよう
に、ステータ20aの下方にはドラムロック装置21が
設けられており、ドラム13停止時にはドラムロック装
置21から突出するピンとロータ20bに形成されてい
る係合凹部とが噛み合い、ドラム13の停止位置が決ま
るように構成されている。
【0028】外槽10の右側底部には排水口22が設け
られ、排水口22はトルクモータの動作により開閉する
排水バルブ23を介し、図示しない排水ホースを通して
外部の排水溝へと接続されている。また、外槽10の最
底部には一段窪んだ凹陥部10aが形成されており、そ
こにはほぼ水平に延在する水加熱ヒータ24が配設され
ており、外槽10内に貯留された水を適度な温度に加熱
することができるようになっている。
【0029】また、図示しないものの、外箱1内の上部
空間には、給水バルブ、風呂水ポンプ、上記洗剤容器4
を内装する洗剤投入器などを含む給水装置が設けられて
おり、必要に応じ洗剤容器4に収容された洗剤や柔軟仕
上げ剤を伴って、外槽10内に給水を行うことができる
ようになっている。
【0030】ドラム13を挟んでドラムモータ20と反
対側の、外槽10の端面及び第2軸受ケース18の外側
及び後方には、乾燥運転の際に加熱空気を外槽10内に
循環供給するための循環乾燥風路が設けられている。す
なわち、外槽10の凹陥部10a後方側には、外槽10
の左右方向の略中央付近に設けられた開口10bから右
端面側に延伸する筒状の管路10cが、上記循環乾燥風
路の一部として、外槽10と一体に形成されている。管
路10cの右端開口10dは外槽10の右側端面の外側
に取り付けられた除湿パイプ30の下端に連通してい
る。
【0031】除湿パイプ30の内部はほぼ真上に延伸す
る縦通気路31となっており、縦通気路31の上部には
冷却水供給口32が設けられ、その下方には管路の断面
を内側に絞った冷却水跳ね返し部33が設けられてい
る。冷却水供給口32には図示しない給水バルブから引
導された冷却水管が接続されており、冷却水供給口32
から縦通気路31内に冷却水が供給され、落下した水の
多くは冷却水跳ね返し部33に当たって細かく分裂しな
がら跳ね返るため、その上部空間には細かな水滴による
冷却層が形成される(図7参照)。この冷却層が外槽1
0から排出された空気と熱交換を行う主要な部分である
ため、図4及び図5中では、この部分を熱交換部34と
して示しているが、必ずしもこの狭い範囲のみが熱交換
に寄与しているわけではなく、冷却水が流下した除湿パ
イプ30の下部や、上記冷却層を形成した水滴が空気流
に乗って運ばれてゆく広い範囲、更には外槽10への冷
却水の流路である管路10c内部などにおいても熱交換
が行われる。したがって、狭く捉えれば、冷却水供給口
32、冷却水跳ね返し部33及び熱交換部34が上記除
湿手段に相当するが、広く捉えれば、上記のような冷却
水やその水滴が広がる範囲全てが除湿手段の一部である
とみることができる。
【0032】縦通気路31は外槽10の後方上部で、水
平やや斜め上方に延伸する後部横通気路35に接続さ
れ、後部横通気路35はファン37が内装されたファン
室36の後方に接続されている。ファン室36の前方
で、且つ外槽10の上部後方には、ファン37を回転駆
動するファンモータ38が配置されている。ファン室3
6の右側方には、ほぼ水平に延伸し外槽10の右端面外
側において前方に屈曲し更に下方向に屈曲した横通気路
39を内部に有するヒータカバー40が取り付けられて
おり、横通気路39の末端は第2軸受ケース18に形成
された開口18aに連通している。ヒータカバー40内
には乾燥用ヒータ41が加熱手段として配設されてい
る。
【0033】上記構成において、ファンモータ38によ
りファン37が回転駆動されると、ファン37は後部横
通気路35側から吸い込んだ空気を横通気路39に向け
て吐き出す。そのため、ファン室36から横通気路39
を通って開口18aへと向かう空気流が形成され、その
途中で乾燥用ヒータ41との熱交換によって加熱された
空気が、開口18aを通して外槽10内へと送り込まれ
る。ドラム13の右端面にあって補助軸15の周囲には
複数の開口が放射状に形成されており、主としてその開
口からドラム13内へと加熱空気が流れ込む。ドラム1
3内に濡れた洗濯物が収容されている場合、加熱空気は
洗濯物同士の隙間や洗濯物の繊維の隙間を通過し、その
際に洗濯物から水分を奪う。水蒸気を含む空気は主とし
て通水穴13aを通ってドラム13の外側へ出て、ドラ
ム13と外槽10との隙間を通って排気出口となる開口
10bへと向かう。
【0034】そして、その空気は開口10bから管路1
0cを通って縦通気路31内の熱交換部34に達し、冷
却水との熱交換によって急激に冷却される。その結果、
空気に含まれる水蒸気は凝縮・液化して水となり、除湿
された乾いた空気がファン室36へと戻り、再び乾燥用
ヒータ41で加熱されるように循環される。熱交換部3
4で凝縮・液化(結露)した水は冷却水と一緒になって
除湿パイプ30の内壁を流下し、開口10dから外槽1
0側へと流れ込む。
【0035】図6は開口10d付近を右側から見た拡大
図である。管路10cと外槽10内部と隔てる隔壁とし
て機能するリブ10eの下端は内側(図6では奥側)に
切り欠かれた欠損部10fとなっているため、この欠損
部10fを介して、管路10cを通らずに開口10dと
外槽10内部とを連通する冷却水流路が形成される。す
なわち、管路10cは、開口10d側から開口10bに
向かって下傾斜の勾配を有する冷却水の主排水路である
のに対し、上記欠損部10fを介した流路は補助的な副
排水路として機能する。
【0036】この副排水路に流れ得る水の量は乾燥運転
時に供給される冷却水の流量に比べると僅かであり、し
かも、ファン37の動作によって上記循環乾燥風路内に
空気流が生起されると、欠損部10fと開口10dとの
間の空間内は負圧になるため、ここを通って外槽10へ
と流出しようとする水には吸い上げようとする力が作用
する。そのため、ファン37が作動している期間中は、
欠損部10fの手前には冷却水が滞留し、滞留した冷却
水の水位は負圧による吸い上げ作用によって相対的に上
昇する。この水面が上昇する冷却水中に水没するような
位置に冷却水温度センサ27は取り付けられており、こ
れにより、乾燥運転時に確実に除湿後の冷却水の温度を
検出することができる。
【0037】一方、ドラム13を通過した後の空気の温
度を検知するドラム出口温度センサ26は、管路10c
の左端面を閉塞する壁面を貫通して、該管路10c内に
挿入されるように取り付けられている。乾燥運転時に、
外槽10内から開口10bを通して管路10cに流れ込
んだ空気はすぐに管路10cの延伸方向(つまりは左右
方向)にその向きを変えるから、ドラム出口温度センサ
26はこの空気流とほぼ同一方向に延伸し、且つ中空に
浮かんで配設されている。そのため、空気流に乗って運
ばれて来る糸屑などのゴミがドラム出口温度センサ26
に引っ掛かりにくく、また、管路10c内底部を空気流
とは逆方向に流れる冷却水によって運ばれて来る塵芥も
ドラム出口温度センサ26に付着しない。したがって、
該温度センサ26の清潔さを保つことができるととも
に、付着したゴミによる温度の誤検出も防止することが
できる。
【0038】図8は、上記構成を有する本実施例のドラ
ム式洗濯機の電気系ブロック構成図である。制御部50
はCPU、ROM、RAM、タイマなどを含むマイクロ
コンピュータ(マイコン)を中心に構成されており、R
OMに格納されている制御プログラムに基づいて、洗
い、すすぎ、脱水及び乾燥の各行程の運転動作を行うた
めの各種の制御を実行する。制御部50には、使用者が
各種設定や指示を与えるために操作パネル5に設けられ
た各種操作キーからキー入力信号が与えられるととも
に、外槽10内に貯留された水の水位を検知する水位セ
ンサ52、洗いやすすぎ行程時には水温を、乾燥行程時
にはドラム13の出口側の温度を検出するドラム出口温
度センサ26、乾燥行程時に除湿後の冷却水の温度を検
出する冷却水温度センサ27、外槽10内での異常な泡
の発生を検知する泡検知センサ53などからそれぞれ信
号が入力される。また、制御部50には負荷駆動部51
が接続されており、この負荷駆動部51を介してドラム
モータ20、水加熱ヒータ24、給水バルブ54、風呂
水ポンプ55、排水バルブ23、電解水生成部25、ド
ラムロック装置21、ファンモータ38、乾燥用ヒータ
41などの動作をそれぞれ独立に制御する。
【0039】本実施例のドラム式洗濯乾燥機では、操作
パネル5の操作キーからの設定により、洗濯及び乾燥の
全ての行程を連続的に行わせることができ、またいずれ
かの行程のみを選択的に行わせることもできる。本実施
例のドラム式洗濯機では、乾燥行程における制御動作に
その特徴を有しているので、この点に関し図9〜図11
を参照しつつ説明する。図9は乾燥行程における制御フ
ローチャート、図10は乾燥行程時の時間経過に対する
ファンの設定回転速度の変化を示すグラフ、図11は乾
燥行程時の時間経過に対するドラム出口温度、冷却水温
度及びファンの回転速度の変化を示すグラフである。
【0040】乾燥運転が開始されると、制御部50はま
ず、ドラム13が所定回転速度で回転するようにドラム
モータ20を制御する。例えば、60秒正転方向回転−
5秒停止−60秒逆転方向回転−5秒停止、を1周期と
するパターンで、且つ回転速度は60rpmに設定す
る。また、給水バルブ54において冷却水バルブ54a
を開放し、冷却水供給口32から除湿パイプ30内に冷
却水を供給し始める。これにより熱交換部34が機能し
始める(ステップS1)。またほぼ同時に、回転速度を
3400rpmに設定してファンモータ38を駆動し、
ファン37を回転させる(ステップS2)。これによ
り、上述したように循環乾燥風路に空気流が発生する。
次いで、ファンモータ38を作動し始めてから5秒が経
過した後に、乾燥用ヒータ41に加熱電流を供給し始め
る(ステップS3)。制御部50はこの5秒の間にファ
ンモータ38が回転したか否かを判定し、ファンモータ
38が確実に作動して上記循環乾燥風路に空気流が生起
してから加熱を開始することができる。
【0041】ステップS2でファンモータ38が駆動さ
れることにより循環乾燥風路に空気流が発生するが、フ
ァン37の回転速度は後述するような恒率乾燥時の回転
速度に比べると遙かに低いため、送風量は少なく空気流
の速度は低い。冷却水供給口32から供給された冷却水
の一部は図7に示すように除湿パイプ30内を落下する
過程で冷却水跳ね返し部33に当たるが、下方から吹き
上げてくる空気流の勢いが弱いため、細かな水滴に分裂
して飛散しにくく、また広い範囲に広がりにくい。その
ため、熱交換部34での冷却効果は充分に発揮されず、
通過する空気との熱交換はあまり行われない。その結
果、縦通気路31を通過する空気はあまり温度が下がる
ことなく乾燥用ヒータ41へと戻る。
【0042】乾燥運転開始当初に循環乾燥風路内を循環
する空気の温度はほぼ周囲温度と同じであるが、乾燥用
ヒータ41がオンした後は上記理由により効率よく加熱
されるため、その温度は迅速に上昇する。特に、冬季な
ど冷却水の温度が低い(特に10℃以下)場合には、熱
交換部34での熱交換効率が高いと循環乾燥風路内の空
気の温度上昇はかなり緩慢なものとなるが、送風量を落
として熱交換効率を意図的に低く抑えることにより、空
気の温度の立ち上がりを大幅に改善することができる
(図11参照)。
【0043】冷却水の水温が低い等、空気の温度上昇の
ための条件が厳しい場合であっても、乾燥用ヒータ41
をオンしてから5分が経過するまでにはドラム13出口
での空気の温度は40℃以上になるから、5分が経過し
た時点(ステップS4で「Y」)より、図10に示すよ
うに、ファン37の回転速度を10秒毎に約30rpm
ずつ上昇させるようにファンモータ38を制御する。そ
して、それから約6分後に回転速度が4500rpmに
到達するまで、上記回転速度の段階的上昇を継続する
(ステップS5,S6)。ここで、3400rpm→4
500rpmへと急激に回転速度を上げてしまうと、フ
ァン37による風切り音がユーザの耳につくような騒音
として検知され易くなるが、上記のように徐々に回転速
度を上げることにより、こうした耳障りな騒音の発生を
防止することができる。なお、図10はファンモータ3
8における回転速度の設定目標であって、モータの追従
特性にも依るが、実際の回転速度はこのように階段状に
上昇しないことは言うまでもない。
【0044】ファン37の回転速度が4500rpmに
なると循環乾燥風路内の送風量は格段に増加し、空気流
の速度は非常に速くなる。そのため、冷却水跳ね返し部
33に当たった冷却水は微小な水滴となって広い範囲に
広がる。その結果、熱交換部34での冷却作用は強ま
り、通過する空気流との熱交換が盛んになる。また、こ
のときには循環する空気の温度は充分に高くなっている
ため、洗濯物に対する実質的な乾燥動作が開始される。
【0045】すなわち、外槽10内に乾燥用ヒータ41
で加熱された加熱空気が送給され、その大部分はドラム
13内に直接送給され、一部はドラム13の外周側に回
り込んでドラム13を包み込むように流れる。ドラム1
3はゆっくりした回転速度で回転駆動されているため、
ドラム13内の洗濯物は適度に撹拌され、ドラム13内
に送り込まれた加熱空気に満遍なく晒される。濡れた洗
濯物から蒸発した水分を含む湿った空気は外槽10から
出て熱交換部34に達し、熱交換部34で冷却されて水
蒸気は凝縮液化する。そして、除湿により乾いた空気と
なった後に再び乾燥用ヒータ41で加熱される。流れ落
ちた冷却水と結露により生成された水は一緒になって開
口10dから管路10c内へ流入し、上記のように、大
部分は管路10cを通って外槽10内へと流れ込み、残
りの一部は欠損部10fを通って外槽10内へと流れ込
む。そして、いずれも排水口22から機外へと排出され
る。
【0046】その後、制御部50は、ファン37の回転
速度を4500rpmから10分毎に約42rpmずつ
上昇させるようにファンモータ38を制御し、60分後
に回転速度が4750rpmに到達するまでその速度上
昇を継続する(ステップS7,S8)。そして、回転速
度が4750rpmに達したならば、回転速度の上昇を
止めほぼその回転速度を維持する(ステップS9)。こ
のようにファンモータ38の回転速度を上昇させる利点
は次の通りである。
【0047】本願発明者らの実験によると、上記構成に
おいて直流モータであるファンモータ38に供給する電
圧を一定に維持すると、循環乾燥風路内に流れる空気の
温度が低いときには初めに設定した4500rpmで回
転するが、該空気の温度が上昇するに伴い回転速度は徐
々に上昇し、空気による流れ抵抗と釣り合った回転速度
と思われる4750rpm近傍で一定になる。こうした
現象は、流れる空気の体積が温度上昇によって膨張した
結果、空気を構成する粒子の密度は疎になり、それによ
りファン37のインペラに対する流れ抵抗が下がり、フ
ァン37が回転し易くなることに依るものと考えられ
る。こうしたファン37の回転速度の変化は空気の流れ
抵抗の変化を反映しており、その回転速度変化に逆らう
ことなくモータ38を駆動することがモータ38の効
率、つまり消費電力を最小限に抑えつつ充分な回転トル
クを確保する、という点からは最良である筈である。
【0048】そこで、ここでは、こうしたモータ38の
効率を最適に近い状態に保って動作させるために、想定
される空気の温度上昇に応じて回転速度を変化させるよ
うにモータ38を制御している。回転速度を4750r
pmにまで上げることによって循環乾燥風路内を流れる
風量が増加し、それによって乾燥効率は向上するが、最
初から4750rpmでファンモータ38を回転駆動す
ると、無理な負荷が係るため消費電力が増大し、モータ
38の巻線の温度上昇も大きくなる。それに対し、本ド
ラム式洗濯乾燥機では、モータ38に無理な負荷が掛か
らないようにしながら回転速度を上昇させているため、
消費電力と乾燥性能との両者を考慮したコストパフォー
マンスを従来よりも改善することができる。すなわち、
消費電力の増加を抑えつつ乾燥運転時間の短縮を図るこ
とが可能となる。
【0049】上記のような速度制御とは別に、乾燥運転
が開始された後、制御部50はドラム出口温度センサ2
6により、ドラム13を通過して洗濯物との熱交換によ
り温度の下がった空気の温度を検出するとともに、冷却
水温度センサ27により、欠損部10f手前に滞留する
除湿後の冷却水の温度を検出する。ドラム出口温度T1
及び冷却水温度T2は例えば図11に示すように乾燥運
転の時間経過に伴い変化する。ドラム出口温度T1は、
乾燥運転初期に、上記制御により迅速に上昇する。そし
て、所定温度付近に達すると、乾燥用ヒータ41により
加えられる熱量と洗濯物に奪われる熱量とがほぼ平衡す
る状態となり、ほぼ一定の温度を維持する。一方、除湿
後の冷却水は除湿の際の熱交換によって熱量を与えられ
るから、冷却水温度T2も乾燥運転の初期には徐々に上
昇してゆき、或る所定温度付近に達した後に暫く一定温
度を維持する。つまり、この状態が恒率乾燥である。
【0050】そして、洗濯物の乾燥が進行し洗濯物から
発生する水蒸気の量が減少してくると、外槽10内に供
給された加熱空気から奪われる熱量が減少するためドラ
ム出口温度T1は徐々に上昇し始め、逆に、冷却水に与
えられる熱量は徐々に減少するため冷却水温度T2は徐
々に下がり始める。つまり、この状態が減率乾燥であ
る。
【0051】制御部50は、例えばこのように変化する
2つの温度センサ26,27による検出温度T1,T2
の温度差ΔTに基づいて洗濯物の乾き具合を判断し、温
度差ΔTが所定値を越えると乾燥が完了したと判断し
(ステップS10)、乾燥用ヒータ41をオフすること
により乾燥運転を終了し、洗濯物の温度を下げるために
次のクールダウン運転に移行する。
【0052】以上のように、本実施例によるドラム式洗
濯乾燥機では、乾燥運転時のファンモータ38の回転速
度を適切に制御することによって、循環乾燥風路内を流
れる空気の温度を迅速に高め、結果的に、乾燥に要する
時間を短縮することができる。また、循環乾燥風路内を
流れる空気の温度が或る程度高くなって実質的な乾燥が
始まった後でも、該空気の温度上昇による流れ抵抗の減
少を見込んでファンの回転速度を上げるようにファンモ
ータ38を制御しているため、消費電力の増加を抑えつ
つ乾燥に要する時間を短縮することができる。
【0053】なお、上記実施例では、乾燥用ヒータをオ
ンしてから5分経過後にファンの回転速度を徐々に上昇
させるように制御しているが、5分経過後の循環空気の
温度は雰囲気温度や冷却水の温度などの影響により一定
ではない。したがって、雰囲気温度や冷却水温度がきわ
めて低い場合には、5分経過後にも循環空気の温度が期
待したほどは上昇していないおそれもある。そこで、乾
燥運転開始からの時間経過に応じてファンの回転速度を
変化させるのではなく、ドラム出口温度センサによる検
出温度、つまり循環空気の温度に応じてファンの回転速
度を変化させるような制御を行ってもよい。具体的に
は、例えばドラム出口温度が40℃に達するまで340
0rpmの回転速度を維持し、ドラム出口温度が40℃
に達した時点から徐々に又は急激にファンの回転速度を
上昇させるようにすることができる。
【0054】また、上記実施例は本発明の一例に過ぎ
ず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正を行えること
は明らかである。具体的に言うと、例えば上記実施例は
本発明をドラム式洗濯乾燥機に適用したものであるが、
洗濯物を収容する内槽は垂直軸を中心に回転するもので
あってもよいから、循環乾燥風路の構成などが同様であ
れば渦巻き式洗濯乾燥機にも適用が可能であるし、洗濯
機能の有無は本発明とは関係がないから、乾燥専用機能
を有する乾燥機にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるドラム式洗濯乾燥機
の外観斜視図。
【図2】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の内部の要部
の正面縦断面図。
【図3】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の内部の右側
面縦断面図。
【図4】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機において乾燥
に関わる部分を詳しく描いた右側面図。
【図5】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機において乾燥
に関わる部分を詳しく描いた正面縦断面図。
【図6】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機において循環
乾燥風路の一部である管路の右端開口付近を右側から見
た拡大図。
【図7】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機において縦通
気路内の冷却水跳ね返し部の作用を説明するための図。
【図8】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の電気系構成
図。
【図9】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機における乾燥
運転の制御フローチャート。
【図10】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機におけるフ
ァンの設定回転速度の時間的変化を示すグラフ。
【図11】 本実施例のドラム式洗濯乾燥機におけるフ
ァンの回転速度、ドラム出口温度及び冷却水温度の時間
的変化を示すグラフ。
【符号の説明】 10…外槽 10b…開口 10c…管路 10d…開口 10e…リブ 10f…欠損部 13…ドラム 14…主軸 15…補助軸 16…第1軸受ケース 17,19…軸受 18…第2軸受ケース 18a…開口 20…ドラムモータ 22…排水口 23…排水バルブ 26…ドラム出口温度センサ 27…冷却水温度センサ 30…除湿パイプ 31…縦通気路 32…冷却水供給口 33…冷却水跳ね返し部 34…熱交換部 35…後部横通気路 36…ファン室 37…ファン 38…ファンモータ 39…横通気路 40…ヒータカバー 41…乾燥用ヒータ 50…制御部 51…負荷駆動部 54a…冷却水バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 謙治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 船田 順久 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 竹内 晴美 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA16 CA02 CA16 CB07 CB49 CB53 LA13 LB18 LB28 LC07 LC28 MA01 MA02 MA05 MA06 MA07 4L019 AB03 EA03 EB10 EC06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)洗濯物が収容される内槽を回転自在に
    内装する外槽と、 b)該外槽内に開放して両端が連結された循環乾燥風路
    と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
    記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路の一部に冷却水を供給して該循環乾
    燥風路の内部でその冷却水を拡散させ、洗濯物から吐き
    出された水蒸気を含む空気と直接的に熱交換を行うこと
    により該空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
    湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)乾燥運転時、初期には、前記循環乾燥風路内での冷却
    水の拡散の程度を小さくしておき、その後に、該冷却水
    の拡散の程度を増大させる運転制御手段と、 を備えることを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 【請求項2】 前記運転制御手段は前記モータを制御す
    る手段であって、前記ファンの回転速度を上昇させて前
    記循環乾燥風路に循環する送風量を増加させることによ
    り前記冷却水の拡散の程度を増大させることを特徴とす
    る請求項1に記載の洗濯乾燥機。
  3. 【請求項3】 前記運転制御手段は、乾燥運転の開始時
    点から所定時間が経過したときに冷却水の拡散の程度を
    増大させることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗
    濯乾燥機。
  4. 【請求項4】 前記外槽又は循環乾燥風路内にあって、
    循環する空気の温度を検出する温度検出手段を備え、前
    記運転制御手段は、該温度検出手段による検出温度に応
    じて冷却水の拡散の程度を増大させることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の洗濯乾燥機。
  5. 【請求項5】 前記運転制御手段は、前記ファンの回転
    速度を上昇させる際の速度変化率を小さくしたことを特
    徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
  6. 【請求項6】 a)回転自在であって、内部に濡れた洗濯
    物が収容されるドラムと、 b)該ドラム内に連通して両端が連結された循環乾燥風路
    と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
    記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路の一部に冷却水を供給して該循環乾
    燥風路の内部でその冷却水を拡散させ、洗濯物から吐き
    出された水蒸気を含む空気と直接的に熱交換を行うこと
    により該空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
    湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)運転時の初期には、前記循環乾燥風路内での冷却水の
    拡散の程度を小さくしておき、その後に、該冷却水の拡
    散の程度を増大させる運転制御手段と、 を備えることを特徴とする乾燥機。
  7. 【請求項7】 a)洗濯物が収容される内槽を回転自在に
    内装する外槽と、 b)該外槽内に開放して両端が連結された循環乾燥風路
    と、 c)ファンと該ファンを回転駆動するモータとを含み、前
    記循環乾燥風路に循環空気流を発生させる送風手段と、 d)前記循環乾燥風路内にあって、洗濯物から吐き出され
    た水蒸気を含む空気を冷却して除湿する除湿手段と、 e)前記循環乾燥風路内にあって、前記除湿手段により除
    湿された空気を加熱する加熱手段と、 f)前記循環乾燥風路内に流れる空気の温度上昇による空
    気抵抗の減少に追従するように前記ファンの回転速度を
    上昇させるべく前記モータを制御する運転制御手段と、 を備えることを特徴とする洗濯乾燥機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136448A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ドラム式洗濯乾燥機
JP2009061054A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Panasonic Corp ドラム式洗濯乾燥機
JP2011050677A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Toshiba Corp 衣類乾燥機
JP2013070833A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hitachi Appliances Inc 洗濯乾燥機
JP2013220302A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Toshiba Corp 衣類乾燥機

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