JP3553785B2 - 厨芥処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厨芥を加熱乾燥処理するための厨芥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置は、例えば特開平8−75355号公報に示されているように、収容槽内に収容した厨芥の加熱乾燥処理中、所定箇所に設けた温度センサにより同箇所の温度を検出し続け、同温度センサにより検出された温度が所定の温度条件を1回でも満たせば運転状態を切換えるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来装置においては、温度センサにより検出された温度が所定の温度条件を1回でも満たせば運転条件を切換えるようにしていたため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によっても運転状態が切換えられていた。したがって、運転状態が適切に制御されないという問題があった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラに影響されることなく、運転状態を常に適切に切換え制御する厨芥処理装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するための本発明の構成上の特徴は、厨芥を収容する収容槽と、収容槽を加熱することによって収容された厨芥を加熱する収容槽加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、収容槽の温度を検出する収容槽温度センサと、収容槽加熱手段の作動中に収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同収容槽加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、収容槽加熱手段の非作動中に前記収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同収容槽加熱手段を作動状態に切換え制御する収容槽加熱制御手段とを設けたことにある。この構成を有する厨芥処理装置においては、収容槽加熱手段による収容槽の加熱が、収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、収容槽が安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、厨芥が常に効率的に加熱乾燥処理されるようになる。
【0007】
本発明の一実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、送風手段により厨芥に送られる空気を加熱することによって収容された厨芥を加熱する熱風加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサと、熱風加熱手段の作動中に熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同熱風加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、熱風加熱手段の非作動中に熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同熱風加熱手段を作動状態に切換え制御する熱風加熱制御手段とを備えた厨芥処理装置が提供される。この実施形態においては、熱風加熱手段による空気の加熱が、熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、厨芥に送られる空気が安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、厨芥が常に効率的に加熱乾燥処理されるようになる。
【0008】
本発明の他の実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、該収容槽内に収容された厨芥を加熱する厨芥加熱手段と、収容された厨芥から発生した気体を脱臭する触媒と、同厨芥から発生した気体が触媒により脱臭される前に加熱して脱臭効率を向上させる触媒加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、厨芥から発生して触媒加熱手段により加熱された気体の温度を検出する触媒温度センサと、触媒加熱手段の作動中に触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同触媒加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、触媒加熱手段の非作動中に触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同触媒加熱手段を作動状態に切換え制御する触媒加熱制御手段とを備えた厨芥処理装置が提供される。この実施形態においては、触媒加熱手段による気体の加熱が、触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、厨芥から発生した気体が、安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、触媒により常に効率的に脱臭されるようになる。
【0009】
本発明の他の実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、収容された厨芥を加熱乾燥処理する加熱乾燥処理手段と、該加熱乾燥処理手段を作動状態に切換え制御して厨芥の加熱乾燥処理を開始させる加熱乾燥開始制御手段と、収容された厨芥から発生した水蒸気の温度を検出する水蒸気温度センサと、加熱乾燥処理手段の作動中に水蒸気温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の温度条件を所定の複数回だけ満たしたとき同厨芥加熱手段を非作動状態に切換え制御して厨芥の加熱乾燥処理を終了させる加熱乾燥終了制御手段とを備えた厨芥処理装置において、前記加熱乾燥処理手段を、前記収容槽内に収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、該送風手段により厨芥に送られる空気を加熱する熱風加熱手段とにより構成し、さらに、前記熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサを設け、前記加熱乾燥終了制御手段が前記加熱乾燥処理手段を非作動状態に切換え制御する所定の温度条件を、前記熱風温度センサにより検出された温度と前記水蒸気温度センサにより検出された温度との差が所定値以下になることとした厨芥処理装置が提供供される。この実施形態においては、上記の加熱乾燥処理手段による厨芥の加熱乾燥処理が、前記水蒸気温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し所定の温度条件を満たしたとき終了制御されるため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらずに的確に終了する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1及び図2は同実施形態に係る厨芥処理装置の外観を示しており、図3及び図4は同厨芥処理装置の外装パネルを外した内部構成を示している。この厨芥処理装置は、収容槽10、撹拌部材20、駆動装置30、熱風循環装置40、排気装置50及び制御ボックス60を備えており、収容槽10内に投入される厨芥(図示省略)を加熱及び撹拌して加熱乾燥処理するように構成されている。
【0011】
収容槽10は、厨芥を収容するタンク11を備えている。タンク11は、底部を半円筒状に形成してなり、フレーム90に一体的に組付けられている。タンク11の底部の外側には、同タンク11の底部を加熱するタンクヒータ12及び同タンク11の底部の温度を検出するタンク温度センサ13が組付けられている。
【0012】
タンク11の前面上部には、同タンク11内に厨芥を投入するための投入口11aが設けられているとともに、同投入口11aを開閉可能に投入口蓋14が組付けられている。投入口蓋14は、上端外側に同蓋14を開閉操作するためのバーハンドル14aを備えているとともに、裏面にロック機構(図1に鍵穴14bのみ図示)を備えている。同ロック機構は、鍵穴14bに挿入されるキーにより、投入口11aが開かれることを許容または禁止する。また、投入口蓋14の内側には、投入される厨芥をタンク11内へ導くシュート14cが組付けられている。また、タンク11には、投入口状態検出スイッチ15も組付けられている。投入口状態検出スイッチ15は、投入口蓋14により投入口11aが閉じられているときオン状態となるとともに、同投入口11aが開かれているときオフ状態となる。
【0013】
タンク11の前面中間部には、同タンク11から加熱乾燥処理後の厨芥を排出するための排出口11bが設けられているとともに、同排出口11bを開閉するための排出口蓋16が設けられている。排出口蓋16は、図5に詳細に示すように、上端にてヒンジ16aを介してタンク11に揺動可能に組付けられているとともに、下端部の左右両端にそれぞれ外側に向けて突出したピン16b,16bを備えている。各ピン16b,16bはそれぞれカムプレート16c,16cに設けられたL字状の長孔16c1,16c1をそれらの内周面に沿って摺動可能に貫通しており、各カムプレート16c,16cは左右方向に延設された軸16dに固着されている。軸16dは、下方に開口を有してなりタンク11に組付けられたカバー17(図1,2,4にて図示)内適宜箇所に同軸16d回りに回動可能に組付けられており、カバー17内に設けた排出口蓋モータ16eにより回動されるようになっている。したがって、排出口蓋16は、排出口蓋モータ16eの回転により左右一対のカムプレート16c,16cを介して揺動され、排出口11bを図5(A)に示す閉状態と図5(B)に示す開状態とに切換える。また、カバー17内には、排出口閉状態検出センサ16f及び排出口開状態検出センサ16gも設けられている。各センサ16f,16gはリードスイッチにより構成され、軸16dに固着されて両カムプレート16c,16cと共に回動する突出片16hの近接を感知することにより、それぞれ排出口13の閉状態及び開状態を検出する。
【0014】
排出口11bの下方には、加熱乾燥処理後の厨芥を収容するための容器18が配設されている。容器18は、上端に開口を有するとともに下端にてフレーム90に傾動可能に組付けられており、図4の実線の状態にあるとき、排出口11bから排出された加熱乾燥処理後の厨芥がホッパ11b1を介して導入されるようになっている。なお、容器18内には、上記厨芥の導入の前に予め市販のゴミ袋(図示省略)が脱着可能に取付けられるようになっている。また、フレーム90には、容器セットスイッチ19も組付けられている。容器セットスイッチ19は、容器18が図4の実線の状態にあって排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあるときオン状態となり、容器18が同図4の二点鎖線の状態にあって排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態にあるときオフ状態となる。
【0015】
撹拌部材20は、タンク11の軸線方向に延設された回転軸21を備えている。回転軸21は、タンク11に軸線回りに回転可能に組付けられているとともに同タンク11を貫通し、駆動装置30により回転駆動される。回転軸21には、同軸21の軸方向の等間隔位置にて、径方向逆向きに交互に延設された6本の連結棒22がそれぞれ各内側端にて固着されている。各連結棒22の各外側端には、横長の板状に形成した羽根23が、その先端側を連結棒22の延長線に対して撹拌部材20の正の回転方向(図4における反時計回り方向)側に約45度だけ傾斜させて固着されている。
【0016】
回転軸21のタンク11外に突設した右端には、同回転軸21と共に回転する回転板24が組付けられている。回転板24の端部外周には、径方向に延設された多数の突出部(図示しない)が等間隔毎に設けられている。また、回転板24の近傍であって上下位置には、それぞれ回転板24の突出部の近接を感知して撹拌部材20の回転位置を検出する1対の回転位置センサ25,25が配設されている。
【0017】
駆動装置30は、正逆転可能な撹拌モータ31を備えている。撹拌モータ31は、フレーム90に組付けられているとともに、スプロケット32、チェーン33及びスプロケット34を介して撹拌部材20の回転軸21に動力伝達可能に接続され、同軸21を正方向又は逆方向に回転駆動する。
【0018】
熱風循環装置40は、タンク11の内気を循環させて(図3及び図4の幅広の矢印を参照)同タンク11底部に収容された厨芥に熱風を送り、同厨芥を加熱するものである。熱風循環装置40は、タンク11内の上端背面側に設けた還流ダクト41を有する。還流ダクト41は、前面上部に左右方向に長い流入口41aを有するとともに、下面後方に左右方向に長い流出口41bを有し、内部に熱風ファン42を収容している。熱風ファン42は、タンク11外に組付けた熱風ファンモータ43により回転駆動され、流入口41aからタンク11上方の内気を環流ダクト41内に導入するとともに、環流ダクト41の右側前面下部に組付けた吸気ダクト44から収容槽10の外気を環流ダクト41内に導入し、導入した空気を流出口41bから導出する。還流ダクト41の下面前方には、左右方向に長い誘導板45が組付けられている。誘導板45は、還流ダクト41の流出口41bから下方に導出された空気をタンク11内の厨芥に導くとともに、同厨芥から発生して上方に向けて流れる水蒸気を環流ダクト41の流入口41a及び排気装置50に導く。誘導板45とタンク11の背壁との間に形成された上記厨芥に導かれる空気の通路には、同空気を加熱して熱風とする熱風ヒータ46が設けられている。
【0019】
また、熱風循環装置40は、熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48も備えている。熱風温度センサ47は熱風ヒータ46の下方に設けられて、同ヒータ46によって加熱されてタンク11内の厨芥に送られる熱風の温度を検出する。水蒸気温度センサ48は還流ダクト41の流入口41a近傍に設けられて、上記厨芥から発生して誘導板45により同流入口41aに導かれた水蒸気の温度を検出する。
【0020】
排気装置50はタンク11の内気の一部を大気中に放出するものであり、タンク11の上方に設けられてタンク11内に連通した排気ダクト51を有する。排気ダクト51は、同ダクト51外に組付けた排気ファンモータ52によって回転駆動される排気ファン(図示省略)を収容している。同排気ファンは、タンク11の内気を脱臭装置53及び放出ダクト54を介して大気中に放出する。脱臭装置53は、排気ファンにより送出されたタンク11の内気を脱臭した上で通過させるものであり、通過する内気に含まれる厨芥から発生したガスや水蒸気を酸化及び分解して脱臭する触媒53aと、同触媒53aの上流にて同触媒53aを通過する空気を加熱し触媒53aによる脱臭の効率を向上させる触媒ヒータ53bとを収容している。また、触媒ヒータ53bと触媒53aの間には触媒温度センサ53cが設けられている。触媒温度センサ53cは、上記触媒ヒータ53bにより加熱された空気の温度を検出する。
【0021】
制御ボックス60には、使用者が操作するためのパネル61が組付けられている。パネル61は、起動スイッチ61a、高温設定スイッチ61b1、低温設定スイッチ61b2、排出スイッチ61c、乾燥処理ランプ61d及び排出ランプ61eを備えている。起動スイッチ61aは、厨芥の加熱乾燥処理の開始を指示するためのスイッチである。高温設定スイッチ61b1及び低温設定スイッチ61b2は、加熱乾燥処理中に厨芥を加熱する温度をそれぞれ高温及び低温に設定するためのスイッチである。排出スイッチ61cは、厨芥の排出を指示するためのスイッチである。加熱乾燥処理ランプ61dは、厨芥の加熱乾燥処理中に点灯するランプである。排出ランプ61eは、厨芥の排出中に点灯するランプである。
【0022】
制御ボックス60内には、図6に示すように、上記各ヒータ12,46,53b、センサ13,16f,16g,25,25,47,48,53c、スイッチ15,19、モータ16e,31,43,52及びパネル61に接続された電気制御回路70が設けられている。電気制御回路70はマイクロコンピュータにより構成され、図7〜14に示すフローチャートに対応したプログラムを実行し、各ヒータ12,46,53b及びモータ16e,31,43,52の作動を制御する。
【0023】
また、電気制御回路70は、それぞれ時間を計測する第1〜第5タイマ71〜75を内蔵している。第1〜第4タイマ71〜74は、それぞれ所定時間(例えば、0.5秒)毎にインタラプト信号を発生し、電気制御回路70にそれぞれ図11〜14に示した第1〜第4タイマインタラプトプログラムを実行させるものである。第5タイマ75は、後述する厨芥の冷却処理及び排出処理の終了時間を計測するためのものである。
【0024】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を図7〜14のフローチャートを用いて説明する。図示しない電源スイッチが投入されると、電気制御回路70は、図7のステップ100にてメインプログラムの実行を開始し、ステップ102〜106の循環処理を繰返し実行して、投入口11aが閉じられていて投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあることを条件に、起動スイッチ61a又は排出スイッチ61cの操作を待ち続ける。そして、同循環処理中、厨芥がタンク11内に投入された後に投入口11aが閉じられて投入口状態検出スイッチ15がオン状態になり、さらに起動スイッチ61aがオン操作されると、ステップ104における「YES」との判定のもとに、プログラムを図8のステップ110以降へ進めて厨芥の加熱乾燥処理を開始する。
【0025】
この場合、電気制御回路70は、まずステップ110にて加熱乾燥処理ランプ61dを点灯させた後、ステップ112にて、排出口閉状態検出センサ16fが排出口11bの閉状態を検出するまで排出口蓋モータ16eを作動させて、排出口11bを閉状態にする。ステップ114においては、タンクヒータ12、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43、熱風ヒータ46、排気ファンモータ52及び触媒ヒータ53bの作動を開始させる。これにより、タンク11内の厨芥がタンク11の底部及び熱風によって加熱され始めるとともに撹拌部材20によって撹拌され始め、タンク11の内気の一部が脱臭装置53を介して大気中に放出され始める。ステップ116においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ値“1”に設定する。フラグFLG1〜FLG3は、それぞれタンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bについて、値“1”にて作動中であることを表すとともに、値“0”にて非作動中であることを表すものである。ステップ118においては、後に詳述するカウント値CNT11,CNT12,CNT21,CNT22,CNT31,CNT32,CNT4をそれぞれ値“0”に設定する。
【0026】
ステップ120においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を許容し始める。これにより、以後、電気制御回路70は、このメインプログラムの実行中、後述する図11〜図14に示す各タイマインタラプトプログラムをそれぞれ所定時間毎に割込み実行するようになる。そして、上記ステップ116の各処理後、ステップ122〜126からなる循環処理を繰返し実行する。
【0027】
ステップ122においては、撹拌モータ制御処理を実行する。この撹拌モータ制御処理は、上記ステップ122〜126の循環処理中に繰返し実行されることによって、プログラムの進行を止めることなく、回転位置検出センサ25,25による攪拌部材20の回転位置の検出結果を用いながら撹拌モータ31を制御し、同撹拌部材20に所定の回転動作を行わせてタンク11内の厨芥を撹拌させるものである。
【0028】
具体的には、まず、この加熱乾燥処理が開始されてから所定時間(例えば、3分)が経過するまでの間、所定時間(例えば、30秒)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20を連続的に回転させ続ける。これにより、加熱乾燥処理する厨芥を予め粉砕するとともにタンク11内に全体的に均質化させる。そして、この回転動作の終了後、所定時間(例えば、3時間)が経過するまでの間、所定時間(例えば、3分)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20に360度未満の所定角度(例えば、45度)だけ回転して所定時間(例えば、22.5秒)だけ停止する回転動作を繰返させる。これにより、加熱乾燥処理の初期における水分を多く含んだ厨芥を、過度に撹拌しすぎて表面積を小さくしすぎ同加熱乾燥処理の効率を低下させたり、静止させすぎて焦げつかせタンク11の底部内壁に固着させたりすることを回避した上で、効率的に撹拌する。さらに、この回転動作の終了後、所定回数(例えば、1回)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20に所定数(例えば、「3」)だけ回転して所定時間(例えば、5秒)だけ停止する動作を繰返させる。これにより、加熱乾燥処理の後期における水分量の減少した厨芥を、表面のみを乾燥させすぎて同加熱乾燥処理の効率を低下させたり、静止させすぎて焦げつかせタンク11の底部内壁に固着させたりすることを回避した上で、効率的に撹拌する。
【0029】
ステップ124においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。このとき、投入口11aが閉じられており、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、「YES」との判定のもとにプログラムをステップ126へ進める。ステップ126においては、フラグFLG4の値が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG4は、値“1”にて厨芥内の水分の蒸発が完了したことを表すとともに、値“0”にて同蒸発が未完了であることを表すものであり、図示しない初期設定により最初は値“0”に設定されている。したがって、加熱乾燥処理の初期において、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ122以降へ進める。
【0030】
上記ステップ122〜126の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、ステップ124における「NO」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ127以降へ進めて加熱乾燥処理を中止する。ステップ127においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を禁止して、上記各タイマインタラプトプログラムの割込み実行を禁止する。図9のステップ128においては、タンクヒータ12、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43、熱風ヒータ46、排気ファンモータ52及び触媒ヒータ53bの作動をすべて停止させる。なお、このとき既に作動を停止しているものについては、その停止状態を保つ。また、加熱乾燥処理ランプ61dを消灯する。ステップ129においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ各ヒータ12,46,53bが非作動状態であることを表す値“0”に設定する。そして、これら各処理後、プログラムを再び前記図7のステップ102以降へ進める。
【0031】
ここで、上記ステップ122〜126の循環処理中にそれぞれ所定時間の経過毎に割込み実行される第1〜第4タイマインタラプトプログラムについて説明する。
【0032】
図11〜図13に示した第1〜第3タイマインタラプトプログラムは、それぞれタンク温度センサ13、熱風温度センサ47及び触媒温度センサ53cによる検出温度に基づいて、タンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bの作動を制御するものである。
【0033】
電気制御回路70は、ステップ200,300,400にて各タイマインタラプトプログラムの実行を開始する毎に、ステップ201,301,401にてそれぞれ各温度センサ13,47,53cによる検出温度を入力する。そして、各ヒータ12,46,53bが作動中であって各フラグFLG1,FLG2,FLG3が値“1”に設定されている場合には、それぞれステップ202,302,402における「YES」との判定のもとに、ステップ204,304,404にて、上記入力した各温度センサ13,47,53cによる検出温度がそれぞれに対し設定された所定の上限温度以上であるか否かを判定する。この上限温度の設定については後述する。このとき、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度より低ければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ206,306,406にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31の値を“0”に設定した上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、このとき各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上であれば、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ208,308,408にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31に値“1”を加算する。カウント値CNT11,CNT21,CNT31は、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ201,301,401にて入力された各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上であった回数をそれぞれ計測するためのものである。
【0034】
上記ステップ208,308,408における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ210,310,410にて、上記加算したカウント値CNT11,CNT21,CNT31がそれぞれ所定値N11,N21,N31に達したか否かを判定する。所定値N11,N21,N31は、それぞれについて独立に「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されたものである。このとき、上記カウント値CNT11,CNT21,CNT31が所定値N11,N21,N31に達していなければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ208,308,408の加算処理が複数回だけ繰返されいてカウント値CNT11,CNT21,CNT31が所定値N11,N21,N31に達していた場合には、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ212,312,412にて各ヒータ12,46,53bの作動を停止させるとともに、ステップ214,314,414にてフラグFLG1,FLG2,FLG3を値“0”に設定し、ステップ215,315,415にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31を値“0”にリセットした上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0035】
一方、上記ステップ201,301,401における各温度センサ13,47,53cによる検出温度の入力後、各ヒータ12,46,53bが非作動中であって各フラグFLG1,FLG2,FLG3が値“0”に設定されている場合には、それぞれステップ202,302,402における「NO」との判定のもとに、ステップ216,316,416にて、上記入力した各温度センサ13,47,53cによる検出温度がそれぞれに対し設定された所定の下限温度以下であるか否かを判定する。この下限温度の設定については後述する。このとき、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度より高ければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ218,318,418にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32の値を“0”に設定した上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、このとき各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度以下であれば、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ220,320,420にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32に値“1”を加算する。カウント値CNT12,CNT22,CNT32は、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ201,301,401にて入力された各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度以下であった回数をそれぞれ計測するためのものである。
【0036】
上記ステップ220,320,420における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ222,322,422にて、上記加算したカウント値CNT12,CNT22,CNT32がそれぞれ所定値N12,N22,N32に達したか否かを判定する。所定値N12,N22,N32も、所定値N11,N21,N31と同様に、それぞれについて独立に「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されている。このとき、上記カウント値CNT12,CNT22,CNT32が所定値N12,N22,N32に達していなければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ220,320,420の加算処理が複数回だけ繰返されいてカウント値CNT12,CNT22,CNT32が所定値N12,N22,N32に達していた場合には、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ224,324,424にて各ヒータ12,46,53bの作動を開始させるとともに、ステップ226,326,426にてフラグFLG1,FLG2,FLG3を値“1”に設定し、ステップ227,327,427にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32を値“0”にリセットした上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0037】
上述のような各タイマインタラプトプログラムの繰返し実行により、上記メインプログラムにおけるステップ122〜126の循環処理中、各ヒータ12,46,53bによる加熱が、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に各温度センサ13,47,53cにより検出された温度が所定値N11,N21,N31によって表される所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止制御されるとともに、同検出温度が所定値N12,N22,N32によって表される複数の所定回数だけ繰返し下限温度以下となったとき開始制御される。これにより、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度が各ヒータ12,46,53bの作動による上昇と非作動中における下降とを繰返しながら安定して上限温度と下限温度との間に保たれるため、タンク11内の厨芥が、撹拌部材20により撹拌されながら、タンクヒータ12により加熱されたタンク11の底部及び熱風ヒータ46により加熱された熱風によって常に効率的に加熱されて加熱乾燥処理され、同厨芥から発生した水蒸気が、その一部を流入口41aを介して還流ダクト41内に導入されながら、脱臭装置53により常に効率的に脱臭された上で大気中に放出される。
【0038】
ところで、同実施形態においては、上述のように各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上(下限温度以下)となった回数を計測しているとき、同検出温度が一度でも上限温度より低くなる(下限温度より高くなる)と、それぞれステップ204,304,404(216,316,416)における「NO」との判定のもとにステップ206,306,406(218,318,418)にて各カウント値CNT11,CNT21,CNT31(CNT12,CNT22,CNT32)が値“0”にリセットされて上記計測がやり直されるようになっている。これにより、各ヒータ12,46,53bの作動は、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が連続的に上限温度以上(下限温度以下)となったときにのみ停止(開始)されるようになるため、上記タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度がより安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになっている。しかし、簡単のために、上記ステップ206,306,406(218,318,418)のリセット処理を省略して、単に加熱乾燥処理の開始以後の延べ回数にもとづき上記各ヒータ12,46,53bの作動制御を実行するようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。
【0039】
なお、上記タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度が制御される上限及び下限温度についてそれぞれ説明すると、まずタンク11の底部の温度が制御される上限及び下限温度については、上限温度は高温設定スイッチ61b1又は低温設定スイッチ61b2の操作に応じて同各スイッチ61b1,61b2に対応した温度(例えば、高温設定スイッチ61b1に対しては130℃、低温設定スイッチ61b2に対しては80℃)に設定され、下限温度は同上限温度より所定温度(例えば、3℃)だけ低い温度に設定されるようになっている。これにより、厨芥の投入時に予め各設定スイッチ61b1,61b2によって同厨芥を加熱する温度をその種類や状態に適した温度に設定しておくことにより、例えば焦付きやすい厨芥を高温で加熱しすぎてタンク11の内壁に固着させたり、乾燥しにくい厨芥を低温で加熱し続けて加熱乾燥処理の効率を低下させたりすることを回避して、投入した厨芥を常に効率的に加熱乾燥処理できるようになっている。
【0040】
また、厨芥に送られる熱風の温度が制御される上限及び下限温度については、通常は例えば上限温度は130℃、下限温度は127℃に予め設定されているが、加熱乾燥処理が開始されてから所定時間(例えば、1時間)の間は、上限温度をより高い温度(例えば、150℃)に設定して上記熱風の温度をより高い温度まで上昇させるようにしている。これにより、厨芥に含まれる水分を蒸発させる前の厨芥自体を昇温する過程を短時間で終了させるようにしている。また、大気中に放出されるタンク11の内気の温度が制御される上限及び下限温度については、例えば上限温度は600℃、下限温度は400℃に予め設定されている。
【0041】
図14に示した第4タイマインタラプトプログラムは、熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48による検出温度に基づいて、厨芥内の水分の蒸発の完了を判定するためのものである。電気制御回路70は、ステップ500にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始する毎に、ステップ501にて熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48による検出温度を入力し、ステップ502にて、同入力した各温度センサ47,48による検出温度の差が予め設定した所定値K0(例えば、25℃)以下であるか否かを判定する。
【0042】
ここで、同ステップ502の判定処理について説明する。上記ステップ122〜126の循環処理中、タンク11内の厨芥が水分を十分に多く含んでいるとき、同厨芥に送られる熱風の熱量は同厨芥内の水分の蒸発のための気化熱として主に消費され、同厨芥から発生する水蒸気の昇温には使われない。このため、同厨芥から発生した水蒸気の温度は比較的低く、上記熱風の温度と水蒸気の温度の差は大きい。一方、タンク11内の厨芥の加熱乾燥処理が進行して同厨芥内の水分の蒸発が完了に近づくと、上記熱風の熱量は上記水蒸気の昇温に主に用いられるようになって、上記熱風の温度と水蒸気の温度の差は小さくなる。したがって、同ステップ502の判定処理によって、外気の影響を受けることなく、厨芥内の水分の蒸発の完了を判定することが可能となる。
【0043】
上記ステップ502の判定処理を実行したとき、各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0より大きければ、電気制御回路70は、「NO」との判定のもとに、ステップ504にてカウント値CNT4を値“0”に設定した上で、ステップ514にてこの第4タイマインタラプトプログラムの実行を一旦終了する。一方、各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下であれば、「YES」との判定のもとに、ステップ506にてカウント値CNT4に値“1”を加算する。カウント値CNT4は、このタイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ501にて入力された各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下であった回数を計測するためのものである。
【0044】
上記ステップ506における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ508にて、上記加算したカウント値CNT4が所定値N4に達したか否かを判定する。所定値N4は、「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されたものである。このとき、上記カウント値CNT4が所定値N4に達していなければ、「NO」と判定してステップ514にて同タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ506の加算処理が複数回だけ繰返されていてカウント値CNT4が所定値N4に達していた場合には、「YES」との判定のもとに、ステップ510にてフラグFLG4を厨芥内の水分の蒸発完了を表す値“1”に設定するとともに、ステップ512にてカウント値CNT4を値“0”にリセットした上で、ステップ514にてこの第4タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0045】
上記ステップ510におけるフラグFLG4の設定により、電気制御回路70は、上記図8のステップ122〜126の循環処理中、次にステップ126の判定処理を実行したとき「YES」と判定し、プログラムをステップ130へ進めてこの加熱乾燥処理を終了する。ステップ130においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を禁止して、上記各タイマインタラプトプログラムの割込み実行を禁止する。ステップ131においては、タンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bの作動を停止させる。なお、このとき既に作動を停止しているものについては、その停止状態を保つ。ステップ132においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ各ヒータ12,46,53bが非作動状態であることを表す値“0”に設定する。
【0046】
上述のように、同実施形態においては、厨芥の加熱乾燥処理が、第4タイマインタラプトプログラムの実行毎に各温度センサ47,48により検出されて入力された温度の差が所定値N4によって表される所定の複数回だけ繰返し所定値K0以下となったとき終了制御されるため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらずに的確に終了する。
【0047】
ところで、同実施形態においては、上述のように各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下となった回数を計測しているとき、同検出温度の差が一度でも所定値K0より大きくなると、ステップ502における「NO」との判定のもとにステップ504にてカウント値CNT4が値“0”にリセットされて上記計測がやり直されるようになっている。これにより、厨芥の加熱乾燥処理が、各温度センサ47,48による検出温度の差が連続的に所定値K0以下となったときにのみ終了制御されるようになって、より的確に終了するようになっている。しかし、簡単のために、上記ステップ504のリセット処理を省略して、単に加熱乾燥処理の開始以後の延べ回数にもとづき加熱乾燥処理を終了させるようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。
【0048】
また、同実施形態においては、熱風の温度と水蒸気の温度の差が所定値K0以下になることを厨芥内の水分の蒸発の完了を判定する条件として採用したが、簡単のために、単に水蒸気の温度が所定温度以上となったか否かを同条件として採用するようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。この場合、前記ステップ501においては水蒸気温度センサ48による検出温度のみを入力するようにし、前記ステップ502においては同入力した水蒸気温度センサ48による検出温度が所定温度以上となったか否かを判定するようにするとよい。
【0049】
なお、上記厨芥の加熱乾燥処理中、すなわちメインプログラムにおけるステップ122〜126の循環処理中に、上述のように正常に加熱乾燥処理を終了させることなく停電などによって電源の供給が停止されてこの厨芥処理装置の運転が停止した場合、電気制御回路70は、電源の供給の復帰時に、図示しないプログラムの実行により、上記加熱乾燥処理を継続して再開する。これにより、タンク11内に未処理の厨芥が滞留することが回避されるため、この厨芥処理装置の使い勝手が向上する。
【0050】
上記加熱乾燥処理の終了後、電気制御回路70は、プログラムを図9のステップ133以降へ進めて、加熱乾燥処理後のタンク11内の厨芥を冷却する処理を開始する。電気制御回路70は、ステップ133にて第5タイマ75をリセットスタートして計時を開始させた後、ステップ134〜138からなる循環処理を繰返し実行する。
【0051】
ステップ134においては、連続撹拌処理を実行する。この連続撹拌処理は、所定時間(例えば、30秒)毎にその方向を切換えながら撹拌モータ31を連続的に回転させ続けて、撹拌部材20を連続的に回転させ続けてタンク11内の厨芥を撹拌する処理である。なお、この連続撹拌処理における各制御は、プログラムの進行を止めることなく、このステップ134〜138の循環処理中に随時実行されるものである。
【0052】
ステップ136においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき投入口11aが閉じられており、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、電気制御回路70は「YES」と判定してプログラムをステップ138へ進める。ステップ138においては、上記ステップ133にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が予め設定された第1所定時間T1(例えば、10分)に達しているか否かを判定する。そして、このときこの厨芥を冷却する処理の開始から第1所定時間T1が経過しておらず、第5タイマ75の計時が同所定時間T1に達していなければ、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ134以降へ進める。
【0053】
上記ステップ134〜138の循環処理中、前記図8のステップ114にて開始された熱風ファン42及び排気ファンの回転は継続しており、同各回転によりタンク11の内気はその一部を大気中に放出させながら循環し続けている。したがって、このとき、加熱乾燥処理後のタンク11内の厨芥は、タンクヒータ12及び熱風ヒータ46の余熱により加熱乾燥されながら、徐々に冷却される。これにより、後述する同厨芥の排出時に、同厨芥を収容する容器18内のゴミ袋が同厨芥の熱で溶けるなどの不具合が回避され、同厨芥が扱いやすくなる。
【0054】
上記ステップ134〜138の循環処理中、この厨芥を冷却する処理の開始から第1所定時間T1が経過して、上記ステップ133にてリセットスタートした第5タイマ75の計時が同所定時間T1に達した場合、ステップ138における「YES」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ140以降へ進めて同処理を終了する。ステップ140においては、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43及び排気ファンモータ52の作動を停止させるとともに、加熱乾燥処理ランプ61dを消灯する。
【0055】
なお、上記ステップ134〜138の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、ステップ136における「NO」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムを前述したステップ128以降へ進めてこの厨芥を冷却する処理を中止する。
【0056】
上記厨芥を冷却する処理の終了後、電気制御回路70は、ステップ146にて、容器セットスイッチ19がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオフ状態にあれば、「NO」と判定してプログラムを前記図7のステップ102以降へ進める。一方、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムを図10のステップ148以降へ進め、上記冷却した加熱乾燥処理後の厨芥を容器18内に排出する処理を開始する。
【0057】
電気制御回路70は、ステップ148にて、第5タイマ75をリセットスタートして計時を開始させる。ステップ150においては、排出ランプ61eを点灯させる。ステップ152においては、排出口開状態検出センサ16gが排出口11bの開状態を検出するまで排出口蓋モータ16eを作動させて、排出口11bを開状態にする。ステップ154においては、撹拌モータ31を逆転させて撹拌部材20を逆方向へ回転させ始める。そして、これら各処理後、ステップ156〜160からなる循環処理を繰返し実行する。
【0058】
ステップ156においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき投入口11aが閉じられており投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムをステップ158以降へ進める。ステップ158においては、容器セットスイッチ19がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムをステップ160以降へ進める。ステップ160においては、上記ステップ148にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が予め設定された第2所定時間T2(例えば、4分)に達しているか否かを判定する。そして、このときこの厨芥を排出する処理の開始から第2所定時間T2が経過しておらず、第5タイマ75の計時が同所定時間T2に達していなければ、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ156以降へ進める。
【0059】
上記ステップ156〜160の循環処理中、上記ステップ154にて開始された撹拌部材20の逆方向への回転は、連続的に継続されている。これにより、タンク11内の厨芥は各羽根23によって排出口11bに向けて持ち上げられ、その多くは同各羽根23から滑落して排出口11bを介してタンク11外に排出される。同排出された厨芥は、ホッパ11b1を介して、容器18内に取付けられたゴミ袋内に収容される。
【0060】
上記ステップ156〜160の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、又は容器18が傾動されて排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態になり、容器セットスイッチ19がオフ状態となった場合、又はこの厨芥を排出する処理の開始から第2所定時間T2が経過して、上記ステップ148にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が同所定時間T2に達した場合、各ステップ156,158,160におけるそれぞれ「NO」,「NO」,「YES」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ162以降へ進めて、このタンク11内の厨芥を排出する処理を終了する。ステップ162においては、撹拌モータ31を停止させるとともに、排出ランプ61eを消灯する。そして、同処理後、プログラムを再び前記図7のステップ102以降へ進める。また、上記容器18内のゴミ袋に収容された厨芥は、同容器18が傾動した状態(図4の仮想線の状態)にあるとき、同ゴミ袋と共に取り出される。
【0061】
また、前記図7のステップ102〜106の循環処理中、排出スイッチ61cがオン操作された場合は、電気制御回路70はステップ106にて「YES」と判定し、容器18が排出口11bからの厨芥の導入可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあることを条件にプログラムをステップ148以降へ進め、上記加熱乾燥処理を介さず直接タンク11内の厨芥を排出する処理を開始する。
【0062】
なお、上記実施形態においては、熱風ファン42の下流に熱風ヒータ46を配設して、熱風ファン42によりタンク11内の厨芥に送られる空気を熱風ヒータ46により加熱するようにしたが、逆に、熱風ファン42の上流に熱風ヒータ46を設けて、熱風ヒータ46により加熱された空気を熱風ファン42によりタンク11内の厨芥に送るようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態においては、高温設定スイッチ61b1及び低温設定スイッチ61b2の二個のスイッチによって厨芥を加熱する温度を二通りに設定できるようにしたが、さらにスイッチを設けて、厨芥を加熱する温度を三通り以上に設定できるようにしてもよい。これによれば、厨芥の種類や状態に応じてより細やかに加熱温度を設定できるようになり、より効率的に厨芥を加熱乾燥処理できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る厨芥処理装置を示す正面図である。
【図2】前記厨芥処理装置の右側面図である。
【図3】前記厨芥処理装置の内部構成を示した部分破断正面図である。
【図4】前記厨芥処理装置の部分破断右側面図である。
【図5】(A)は図4の排出口の閉状態を示す右側面図であり、(B)は同排出口の開状態を示す右側面図である。
【図6】前記厨芥処理装置の電気制御部の全体を示すブロック図である。
【図7】図6の電気制御回路にて実行されるメインプログラムの最初の部分を示すフローチャートである。
【図8】前記メインプログラムの2番目の部分を示すフローチャートである。
【図9】前記メインプログラムの3番目の部分を示すフローチャートである。
【図10】前記メインプログラムの4番目の部分を示すフローチャートである。
【図11】図6の電気制御回路にて実行される第1タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図12】図6の電気制御回路にて実行される第2タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図13】図6の電気制御回路にて実行される第3タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図14】図6の電気制御回路にて実行される第4タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…収容槽、11…タンク、12…タンクヒータ、13…タンク温度センサ、20…撹拌部材、30…駆動装置、40…熱風循環装置、42…熱風ファン、43…熱風ファンモータ、46…熱風ヒータ、47…熱風温度センサ、48…水蒸気温度センサ、50…排気装置、53a…触媒、53b…触媒ヒータ、53c…触媒温度センサ、60…制御ボックス、70…電気制御回路(マイクロコンピュータ)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、厨芥を加熱乾燥処理するための厨芥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置は、例えば特開平8−75355号公報に示されているように、収容槽内に収容した厨芥の加熱乾燥処理中、所定箇所に設けた温度センサにより同箇所の温度を検出し続け、同温度センサにより検出された温度が所定の温度条件を1回でも満たせば運転状態を切換えるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来装置においては、温度センサにより検出された温度が所定の温度条件を1回でも満たせば運転条件を切換えるようにしていたため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によっても運転状態が切換えられていた。したがって、運転状態が適切に制御されないという問題があった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラに影響されることなく、運転状態を常に適切に切換え制御する厨芥処理装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するための本発明の構成上の特徴は、厨芥を収容する収容槽と、収容槽を加熱することによって収容された厨芥を加熱する収容槽加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、収容槽の温度を検出する収容槽温度センサと、収容槽加熱手段の作動中に収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同収容槽加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、収容槽加熱手段の非作動中に前記収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同収容槽加熱手段を作動状態に切換え制御する収容槽加熱制御手段とを設けたことにある。この構成を有する厨芥処理装置においては、収容槽加熱手段による収容槽の加熱が、収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、収容槽が安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、厨芥が常に効率的に加熱乾燥処理されるようになる。
【0007】
本発明の一実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、送風手段により厨芥に送られる空気を加熱することによって収容された厨芥を加熱する熱風加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサと、熱風加熱手段の作動中に熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同熱風加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、熱風加熱手段の非作動中に熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同熱風加熱手段を作動状態に切換え制御する熱風加熱制御手段とを備えた厨芥処理装置が提供される。この実施形態においては、熱風加熱手段による空気の加熱が、熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、厨芥に送られる空気が安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、厨芥が常に効率的に加熱乾燥処理されるようになる。
【0008】
本発明の他の実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、該収容槽内に収容された厨芥を加熱する厨芥加熱手段と、収容された厨芥から発生した気体を脱臭する触媒と、同厨芥から発生した気体が触媒により脱臭される前に加熱して脱臭効率を向上させる触媒加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、厨芥から発生して触媒加熱手段により加熱された気体の温度を検出する触媒温度センサと、触媒加熱手段の作動中に触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同触媒加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、触媒加熱手段の非作動中に触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同触媒加熱手段を作動状態に切換え制御する触媒加熱制御手段とを備えた厨芥処理装置が提供される。この実施形態においては、触媒加熱手段による気体の加熱が、触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止されるとともに、同検出温度が所定の複数回だけ繰返し下限温度以下となったとき開始される。したがって、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、厨芥から発生した気体が、安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになるため、触媒により常に効率的に脱臭されるようになる。
【0009】
本発明の他の実施形態においては、厨芥を収容する収容槽と、収容された厨芥を加熱乾燥処理する加熱乾燥処理手段と、該加熱乾燥処理手段を作動状態に切換え制御して厨芥の加熱乾燥処理を開始させる加熱乾燥開始制御手段と、収容された厨芥から発生した水蒸気の温度を検出する水蒸気温度センサと、加熱乾燥処理手段の作動中に水蒸気温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の温度条件を所定の複数回だけ満たしたとき同厨芥加熱手段を非作動状態に切換え制御して厨芥の加熱乾燥処理を終了させる加熱乾燥終了制御手段とを備えた厨芥処理装置において、前記加熱乾燥処理手段を、前記収容槽内に収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、該送風手段により厨芥に送られる空気を加熱する熱風加熱手段とにより構成し、さらに、前記熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサを設け、前記加熱乾燥終了制御手段が前記加熱乾燥処理手段を非作動状態に切換え制御する所定の温度条件を、前記熱風温度センサにより検出された温度と前記水蒸気温度センサにより検出された温度との差が所定値以下になることとした厨芥処理装置が提供供される。この実施形態においては、上記の加熱乾燥処理手段による厨芥の加熱乾燥処理が、前記水蒸気温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ繰返し所定の温度条件を満たしたとき終了制御されるため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらずに的確に終了する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1及び図2は同実施形態に係る厨芥処理装置の外観を示しており、図3及び図4は同厨芥処理装置の外装パネルを外した内部構成を示している。この厨芥処理装置は、収容槽10、撹拌部材20、駆動装置30、熱風循環装置40、排気装置50及び制御ボックス60を備えており、収容槽10内に投入される厨芥(図示省略)を加熱及び撹拌して加熱乾燥処理するように構成されている。
【0011】
収容槽10は、厨芥を収容するタンク11を備えている。タンク11は、底部を半円筒状に形成してなり、フレーム90に一体的に組付けられている。タンク11の底部の外側には、同タンク11の底部を加熱するタンクヒータ12及び同タンク11の底部の温度を検出するタンク温度センサ13が組付けられている。
【0012】
タンク11の前面上部には、同タンク11内に厨芥を投入するための投入口11aが設けられているとともに、同投入口11aを開閉可能に投入口蓋14が組付けられている。投入口蓋14は、上端外側に同蓋14を開閉操作するためのバーハンドル14aを備えているとともに、裏面にロック機構(図1に鍵穴14bのみ図示)を備えている。同ロック機構は、鍵穴14bに挿入されるキーにより、投入口11aが開かれることを許容または禁止する。また、投入口蓋14の内側には、投入される厨芥をタンク11内へ導くシュート14cが組付けられている。また、タンク11には、投入口状態検出スイッチ15も組付けられている。投入口状態検出スイッチ15は、投入口蓋14により投入口11aが閉じられているときオン状態となるとともに、同投入口11aが開かれているときオフ状態となる。
【0013】
タンク11の前面中間部には、同タンク11から加熱乾燥処理後の厨芥を排出するための排出口11bが設けられているとともに、同排出口11bを開閉するための排出口蓋16が設けられている。排出口蓋16は、図5に詳細に示すように、上端にてヒンジ16aを介してタンク11に揺動可能に組付けられているとともに、下端部の左右両端にそれぞれ外側に向けて突出したピン16b,16bを備えている。各ピン16b,16bはそれぞれカムプレート16c,16cに設けられたL字状の長孔16c1,16c1をそれらの内周面に沿って摺動可能に貫通しており、各カムプレート16c,16cは左右方向に延設された軸16dに固着されている。軸16dは、下方に開口を有してなりタンク11に組付けられたカバー17(図1,2,4にて図示)内適宜箇所に同軸16d回りに回動可能に組付けられており、カバー17内に設けた排出口蓋モータ16eにより回動されるようになっている。したがって、排出口蓋16は、排出口蓋モータ16eの回転により左右一対のカムプレート16c,16cを介して揺動され、排出口11bを図5(A)に示す閉状態と図5(B)に示す開状態とに切換える。また、カバー17内には、排出口閉状態検出センサ16f及び排出口開状態検出センサ16gも設けられている。各センサ16f,16gはリードスイッチにより構成され、軸16dに固着されて両カムプレート16c,16cと共に回動する突出片16hの近接を感知することにより、それぞれ排出口13の閉状態及び開状態を検出する。
【0014】
排出口11bの下方には、加熱乾燥処理後の厨芥を収容するための容器18が配設されている。容器18は、上端に開口を有するとともに下端にてフレーム90に傾動可能に組付けられており、図4の実線の状態にあるとき、排出口11bから排出された加熱乾燥処理後の厨芥がホッパ11b1を介して導入されるようになっている。なお、容器18内には、上記厨芥の導入の前に予め市販のゴミ袋(図示省略)が脱着可能に取付けられるようになっている。また、フレーム90には、容器セットスイッチ19も組付けられている。容器セットスイッチ19は、容器18が図4の実線の状態にあって排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあるときオン状態となり、容器18が同図4の二点鎖線の状態にあって排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態にあるときオフ状態となる。
【0015】
撹拌部材20は、タンク11の軸線方向に延設された回転軸21を備えている。回転軸21は、タンク11に軸線回りに回転可能に組付けられているとともに同タンク11を貫通し、駆動装置30により回転駆動される。回転軸21には、同軸21の軸方向の等間隔位置にて、径方向逆向きに交互に延設された6本の連結棒22がそれぞれ各内側端にて固着されている。各連結棒22の各外側端には、横長の板状に形成した羽根23が、その先端側を連結棒22の延長線に対して撹拌部材20の正の回転方向(図4における反時計回り方向)側に約45度だけ傾斜させて固着されている。
【0016】
回転軸21のタンク11外に突設した右端には、同回転軸21と共に回転する回転板24が組付けられている。回転板24の端部外周には、径方向に延設された多数の突出部(図示しない)が等間隔毎に設けられている。また、回転板24の近傍であって上下位置には、それぞれ回転板24の突出部の近接を感知して撹拌部材20の回転位置を検出する1対の回転位置センサ25,25が配設されている。
【0017】
駆動装置30は、正逆転可能な撹拌モータ31を備えている。撹拌モータ31は、フレーム90に組付けられているとともに、スプロケット32、チェーン33及びスプロケット34を介して撹拌部材20の回転軸21に動力伝達可能に接続され、同軸21を正方向又は逆方向に回転駆動する。
【0018】
熱風循環装置40は、タンク11の内気を循環させて(図3及び図4の幅広の矢印を参照)同タンク11底部に収容された厨芥に熱風を送り、同厨芥を加熱するものである。熱風循環装置40は、タンク11内の上端背面側に設けた還流ダクト41を有する。還流ダクト41は、前面上部に左右方向に長い流入口41aを有するとともに、下面後方に左右方向に長い流出口41bを有し、内部に熱風ファン42を収容している。熱風ファン42は、タンク11外に組付けた熱風ファンモータ43により回転駆動され、流入口41aからタンク11上方の内気を環流ダクト41内に導入するとともに、環流ダクト41の右側前面下部に組付けた吸気ダクト44から収容槽10の外気を環流ダクト41内に導入し、導入した空気を流出口41bから導出する。還流ダクト41の下面前方には、左右方向に長い誘導板45が組付けられている。誘導板45は、還流ダクト41の流出口41bから下方に導出された空気をタンク11内の厨芥に導くとともに、同厨芥から発生して上方に向けて流れる水蒸気を環流ダクト41の流入口41a及び排気装置50に導く。誘導板45とタンク11の背壁との間に形成された上記厨芥に導かれる空気の通路には、同空気を加熱して熱風とする熱風ヒータ46が設けられている。
【0019】
また、熱風循環装置40は、熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48も備えている。熱風温度センサ47は熱風ヒータ46の下方に設けられて、同ヒータ46によって加熱されてタンク11内の厨芥に送られる熱風の温度を検出する。水蒸気温度センサ48は還流ダクト41の流入口41a近傍に設けられて、上記厨芥から発生して誘導板45により同流入口41aに導かれた水蒸気の温度を検出する。
【0020】
排気装置50はタンク11の内気の一部を大気中に放出するものであり、タンク11の上方に設けられてタンク11内に連通した排気ダクト51を有する。排気ダクト51は、同ダクト51外に組付けた排気ファンモータ52によって回転駆動される排気ファン(図示省略)を収容している。同排気ファンは、タンク11の内気を脱臭装置53及び放出ダクト54を介して大気中に放出する。脱臭装置53は、排気ファンにより送出されたタンク11の内気を脱臭した上で通過させるものであり、通過する内気に含まれる厨芥から発生したガスや水蒸気を酸化及び分解して脱臭する触媒53aと、同触媒53aの上流にて同触媒53aを通過する空気を加熱し触媒53aによる脱臭の効率を向上させる触媒ヒータ53bとを収容している。また、触媒ヒータ53bと触媒53aの間には触媒温度センサ53cが設けられている。触媒温度センサ53cは、上記触媒ヒータ53bにより加熱された空気の温度を検出する。
【0021】
制御ボックス60には、使用者が操作するためのパネル61が組付けられている。パネル61は、起動スイッチ61a、高温設定スイッチ61b1、低温設定スイッチ61b2、排出スイッチ61c、乾燥処理ランプ61d及び排出ランプ61eを備えている。起動スイッチ61aは、厨芥の加熱乾燥処理の開始を指示するためのスイッチである。高温設定スイッチ61b1及び低温設定スイッチ61b2は、加熱乾燥処理中に厨芥を加熱する温度をそれぞれ高温及び低温に設定するためのスイッチである。排出スイッチ61cは、厨芥の排出を指示するためのスイッチである。加熱乾燥処理ランプ61dは、厨芥の加熱乾燥処理中に点灯するランプである。排出ランプ61eは、厨芥の排出中に点灯するランプである。
【0022】
制御ボックス60内には、図6に示すように、上記各ヒータ12,46,53b、センサ13,16f,16g,25,25,47,48,53c、スイッチ15,19、モータ16e,31,43,52及びパネル61に接続された電気制御回路70が設けられている。電気制御回路70はマイクロコンピュータにより構成され、図7〜14に示すフローチャートに対応したプログラムを実行し、各ヒータ12,46,53b及びモータ16e,31,43,52の作動を制御する。
【0023】
また、電気制御回路70は、それぞれ時間を計測する第1〜第5タイマ71〜75を内蔵している。第1〜第4タイマ71〜74は、それぞれ所定時間(例えば、0.5秒)毎にインタラプト信号を発生し、電気制御回路70にそれぞれ図11〜14に示した第1〜第4タイマインタラプトプログラムを実行させるものである。第5タイマ75は、後述する厨芥の冷却処理及び排出処理の終了時間を計測するためのものである。
【0024】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を図7〜14のフローチャートを用いて説明する。図示しない電源スイッチが投入されると、電気制御回路70は、図7のステップ100にてメインプログラムの実行を開始し、ステップ102〜106の循環処理を繰返し実行して、投入口11aが閉じられていて投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあることを条件に、起動スイッチ61a又は排出スイッチ61cの操作を待ち続ける。そして、同循環処理中、厨芥がタンク11内に投入された後に投入口11aが閉じられて投入口状態検出スイッチ15がオン状態になり、さらに起動スイッチ61aがオン操作されると、ステップ104における「YES」との判定のもとに、プログラムを図8のステップ110以降へ進めて厨芥の加熱乾燥処理を開始する。
【0025】
この場合、電気制御回路70は、まずステップ110にて加熱乾燥処理ランプ61dを点灯させた後、ステップ112にて、排出口閉状態検出センサ16fが排出口11bの閉状態を検出するまで排出口蓋モータ16eを作動させて、排出口11bを閉状態にする。ステップ114においては、タンクヒータ12、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43、熱風ヒータ46、排気ファンモータ52及び触媒ヒータ53bの作動を開始させる。これにより、タンク11内の厨芥がタンク11の底部及び熱風によって加熱され始めるとともに撹拌部材20によって撹拌され始め、タンク11の内気の一部が脱臭装置53を介して大気中に放出され始める。ステップ116においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ値“1”に設定する。フラグFLG1〜FLG3は、それぞれタンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bについて、値“1”にて作動中であることを表すとともに、値“0”にて非作動中であることを表すものである。ステップ118においては、後に詳述するカウント値CNT11,CNT12,CNT21,CNT22,CNT31,CNT32,CNT4をそれぞれ値“0”に設定する。
【0026】
ステップ120においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を許容し始める。これにより、以後、電気制御回路70は、このメインプログラムの実行中、後述する図11〜図14に示す各タイマインタラプトプログラムをそれぞれ所定時間毎に割込み実行するようになる。そして、上記ステップ116の各処理後、ステップ122〜126からなる循環処理を繰返し実行する。
【0027】
ステップ122においては、撹拌モータ制御処理を実行する。この撹拌モータ制御処理は、上記ステップ122〜126の循環処理中に繰返し実行されることによって、プログラムの進行を止めることなく、回転位置検出センサ25,25による攪拌部材20の回転位置の検出結果を用いながら撹拌モータ31を制御し、同撹拌部材20に所定の回転動作を行わせてタンク11内の厨芥を撹拌させるものである。
【0028】
具体的には、まず、この加熱乾燥処理が開始されてから所定時間(例えば、3分)が経過するまでの間、所定時間(例えば、30秒)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20を連続的に回転させ続ける。これにより、加熱乾燥処理する厨芥を予め粉砕するとともにタンク11内に全体的に均質化させる。そして、この回転動作の終了後、所定時間(例えば、3時間)が経過するまでの間、所定時間(例えば、3分)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20に360度未満の所定角度(例えば、45度)だけ回転して所定時間(例えば、22.5秒)だけ停止する回転動作を繰返させる。これにより、加熱乾燥処理の初期における水分を多く含んだ厨芥を、過度に撹拌しすぎて表面積を小さくしすぎ同加熱乾燥処理の効率を低下させたり、静止させすぎて焦げつかせタンク11の底部内壁に固着させたりすることを回避した上で、効率的に撹拌する。さらに、この回転動作の終了後、所定回数(例えば、1回)毎にその方向を切換えながら、撹拌部材20に所定数(例えば、「3」)だけ回転して所定時間(例えば、5秒)だけ停止する動作を繰返させる。これにより、加熱乾燥処理の後期における水分量の減少した厨芥を、表面のみを乾燥させすぎて同加熱乾燥処理の効率を低下させたり、静止させすぎて焦げつかせタンク11の底部内壁に固着させたりすることを回避した上で、効率的に撹拌する。
【0029】
ステップ124においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。このとき、投入口11aが閉じられており、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、「YES」との判定のもとにプログラムをステップ126へ進める。ステップ126においては、フラグFLG4の値が“1”であるか否かを判定する。フラグFLG4は、値“1”にて厨芥内の水分の蒸発が完了したことを表すとともに、値“0”にて同蒸発が未完了であることを表すものであり、図示しない初期設定により最初は値“0”に設定されている。したがって、加熱乾燥処理の初期において、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ122以降へ進める。
【0030】
上記ステップ122〜126の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、ステップ124における「NO」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ127以降へ進めて加熱乾燥処理を中止する。ステップ127においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を禁止して、上記各タイマインタラプトプログラムの割込み実行を禁止する。図9のステップ128においては、タンクヒータ12、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43、熱風ヒータ46、排気ファンモータ52及び触媒ヒータ53bの作動をすべて停止させる。なお、このとき既に作動を停止しているものについては、その停止状態を保つ。また、加熱乾燥処理ランプ61dを消灯する。ステップ129においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ各ヒータ12,46,53bが非作動状態であることを表す値“0”に設定する。そして、これら各処理後、プログラムを再び前記図7のステップ102以降へ進める。
【0031】
ここで、上記ステップ122〜126の循環処理中にそれぞれ所定時間の経過毎に割込み実行される第1〜第4タイマインタラプトプログラムについて説明する。
【0032】
図11〜図13に示した第1〜第3タイマインタラプトプログラムは、それぞれタンク温度センサ13、熱風温度センサ47及び触媒温度センサ53cによる検出温度に基づいて、タンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bの作動を制御するものである。
【0033】
電気制御回路70は、ステップ200,300,400にて各タイマインタラプトプログラムの実行を開始する毎に、ステップ201,301,401にてそれぞれ各温度センサ13,47,53cによる検出温度を入力する。そして、各ヒータ12,46,53bが作動中であって各フラグFLG1,FLG2,FLG3が値“1”に設定されている場合には、それぞれステップ202,302,402における「YES」との判定のもとに、ステップ204,304,404にて、上記入力した各温度センサ13,47,53cによる検出温度がそれぞれに対し設定された所定の上限温度以上であるか否かを判定する。この上限温度の設定については後述する。このとき、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度より低ければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ206,306,406にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31の値を“0”に設定した上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、このとき各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上であれば、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ208,308,408にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31に値“1”を加算する。カウント値CNT11,CNT21,CNT31は、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ201,301,401にて入力された各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上であった回数をそれぞれ計測するためのものである。
【0034】
上記ステップ208,308,408における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ210,310,410にて、上記加算したカウント値CNT11,CNT21,CNT31がそれぞれ所定値N11,N21,N31に達したか否かを判定する。所定値N11,N21,N31は、それぞれについて独立に「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されたものである。このとき、上記カウント値CNT11,CNT21,CNT31が所定値N11,N21,N31に達していなければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ208,308,408の加算処理が複数回だけ繰返されいてカウント値CNT11,CNT21,CNT31が所定値N11,N21,N31に達していた場合には、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ212,312,412にて各ヒータ12,46,53bの作動を停止させるとともに、ステップ214,314,414にてフラグFLG1,FLG2,FLG3を値“0”に設定し、ステップ215,315,415にてカウント値CNT11,CNT21,CNT31を値“0”にリセットした上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0035】
一方、上記ステップ201,301,401における各温度センサ13,47,53cによる検出温度の入力後、各ヒータ12,46,53bが非作動中であって各フラグFLG1,FLG2,FLG3が値“0”に設定されている場合には、それぞれステップ202,302,402における「NO」との判定のもとに、ステップ216,316,416にて、上記入力した各温度センサ13,47,53cによる検出温度がそれぞれに対し設定された所定の下限温度以下であるか否かを判定する。この下限温度の設定については後述する。このとき、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度より高ければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ218,318,418にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32の値を“0”に設定した上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、このとき各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度以下であれば、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ220,320,420にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32に値“1”を加算する。カウント値CNT12,CNT22,CNT32は、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ201,301,401にて入力された各温度センサ13,47,53cによる検出温度が下限温度以下であった回数をそれぞれ計測するためのものである。
【0036】
上記ステップ220,320,420における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ222,322,422にて、上記加算したカウント値CNT12,CNT22,CNT32がそれぞれ所定値N12,N22,N32に達したか否かを判定する。所定値N12,N22,N32も、所定値N11,N21,N31と同様に、それぞれについて独立に「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されている。このとき、上記カウント値CNT12,CNT22,CNT32が所定値N12,N22,N32に達していなければ、それぞれ「NO」との判定のもとに、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ220,320,420の加算処理が複数回だけ繰返されいてカウント値CNT12,CNT22,CNT32が所定値N12,N22,N32に達していた場合には、それぞれ「YES」との判定のもとに、ステップ224,324,424にて各ヒータ12,46,53bの作動を開始させるとともに、ステップ226,326,426にてフラグFLG1,FLG2,FLG3を値“1”に設定し、ステップ227,327,427にてカウント値CNT12,CNT22,CNT32を値“0”にリセットした上で、ステップ228,328,428にて各タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0037】
上述のような各タイマインタラプトプログラムの繰返し実行により、上記メインプログラムにおけるステップ122〜126の循環処理中、各ヒータ12,46,53bによる加熱が、各タイマインタラプトプログラムの実行毎に各温度センサ13,47,53cにより検出された温度が所定値N11,N21,N31によって表される所定の複数回だけ繰返し上限温度以上となったとき停止制御されるとともに、同検出温度が所定値N12,N22,N32によって表される複数の所定回数だけ繰返し下限温度以下となったとき開始制御される。これにより、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらず、タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度が各ヒータ12,46,53bの作動による上昇と非作動中における下降とを繰返しながら安定して上限温度と下限温度との間に保たれるため、タンク11内の厨芥が、撹拌部材20により撹拌されながら、タンクヒータ12により加熱されたタンク11の底部及び熱風ヒータ46により加熱された熱風によって常に効率的に加熱されて加熱乾燥処理され、同厨芥から発生した水蒸気が、その一部を流入口41aを介して還流ダクト41内に導入されながら、脱臭装置53により常に効率的に脱臭された上で大気中に放出される。
【0038】
ところで、同実施形態においては、上述のように各温度センサ13,47,53cによる検出温度が上限温度以上(下限温度以下)となった回数を計測しているとき、同検出温度が一度でも上限温度より低くなる(下限温度より高くなる)と、それぞれステップ204,304,404(216,316,416)における「NO」との判定のもとにステップ206,306,406(218,318,418)にて各カウント値CNT11,CNT21,CNT31(CNT12,CNT22,CNT32)が値“0”にリセットされて上記計測がやり直されるようになっている。これにより、各ヒータ12,46,53bの作動は、各温度センサ13,47,53cによる検出温度が連続的に上限温度以上(下限温度以下)となったときにのみ停止(開始)されるようになるため、上記タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度がより安定して上限温度と下限温度との間に保たれるようになっている。しかし、簡単のために、上記ステップ206,306,406(218,318,418)のリセット処理を省略して、単に加熱乾燥処理の開始以後の延べ回数にもとづき上記各ヒータ12,46,53bの作動制御を実行するようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。
【0039】
なお、上記タンク11の底部、タンク11内の厨芥に送られる熱風、及び大気中に放出されるタンク11の内気の触媒53aを通過するときの温度が制御される上限及び下限温度についてそれぞれ説明すると、まずタンク11の底部の温度が制御される上限及び下限温度については、上限温度は高温設定スイッチ61b1又は低温設定スイッチ61b2の操作に応じて同各スイッチ61b1,61b2に対応した温度(例えば、高温設定スイッチ61b1に対しては130℃、低温設定スイッチ61b2に対しては80℃)に設定され、下限温度は同上限温度より所定温度(例えば、3℃)だけ低い温度に設定されるようになっている。これにより、厨芥の投入時に予め各設定スイッチ61b1,61b2によって同厨芥を加熱する温度をその種類や状態に適した温度に設定しておくことにより、例えば焦付きやすい厨芥を高温で加熱しすぎてタンク11の内壁に固着させたり、乾燥しにくい厨芥を低温で加熱し続けて加熱乾燥処理の効率を低下させたりすることを回避して、投入した厨芥を常に効率的に加熱乾燥処理できるようになっている。
【0040】
また、厨芥に送られる熱風の温度が制御される上限及び下限温度については、通常は例えば上限温度は130℃、下限温度は127℃に予め設定されているが、加熱乾燥処理が開始されてから所定時間(例えば、1時間)の間は、上限温度をより高い温度(例えば、150℃)に設定して上記熱風の温度をより高い温度まで上昇させるようにしている。これにより、厨芥に含まれる水分を蒸発させる前の厨芥自体を昇温する過程を短時間で終了させるようにしている。また、大気中に放出されるタンク11の内気の温度が制御される上限及び下限温度については、例えば上限温度は600℃、下限温度は400℃に予め設定されている。
【0041】
図14に示した第4タイマインタラプトプログラムは、熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48による検出温度に基づいて、厨芥内の水分の蒸発の完了を判定するためのものである。電気制御回路70は、ステップ500にて同タイマインタラプトプログラムの実行を開始する毎に、ステップ501にて熱風温度センサ47及び水蒸気温度センサ48による検出温度を入力し、ステップ502にて、同入力した各温度センサ47,48による検出温度の差が予め設定した所定値K0(例えば、25℃)以下であるか否かを判定する。
【0042】
ここで、同ステップ502の判定処理について説明する。上記ステップ122〜126の循環処理中、タンク11内の厨芥が水分を十分に多く含んでいるとき、同厨芥に送られる熱風の熱量は同厨芥内の水分の蒸発のための気化熱として主に消費され、同厨芥から発生する水蒸気の昇温には使われない。このため、同厨芥から発生した水蒸気の温度は比較的低く、上記熱風の温度と水蒸気の温度の差は大きい。一方、タンク11内の厨芥の加熱乾燥処理が進行して同厨芥内の水分の蒸発が完了に近づくと、上記熱風の熱量は上記水蒸気の昇温に主に用いられるようになって、上記熱風の温度と水蒸気の温度の差は小さくなる。したがって、同ステップ502の判定処理によって、外気の影響を受けることなく、厨芥内の水分の蒸発の完了を判定することが可能となる。
【0043】
上記ステップ502の判定処理を実行したとき、各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0より大きければ、電気制御回路70は、「NO」との判定のもとに、ステップ504にてカウント値CNT4を値“0”に設定した上で、ステップ514にてこの第4タイマインタラプトプログラムの実行を一旦終了する。一方、各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下であれば、「YES」との判定のもとに、ステップ506にてカウント値CNT4に値“1”を加算する。カウント値CNT4は、このタイマインタラプトプログラムの実行毎に上記ステップ501にて入力された各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下であった回数を計測するためのものである。
【0044】
上記ステップ506における加算処理後、電気制御回路70は、ステップ508にて、上記加算したカウント値CNT4が所定値N4に達したか否かを判定する。所定値N4は、「2」以上の整数(例えば、「6」)に予め設定されたものである。このとき、上記カウント値CNT4が所定値N4に達していなければ、「NO」と判定してステップ514にて同タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。一方、上記ステップ506の加算処理が複数回だけ繰返されていてカウント値CNT4が所定値N4に達していた場合には、「YES」との判定のもとに、ステップ510にてフラグFLG4を厨芥内の水分の蒸発完了を表す値“1”に設定するとともに、ステップ512にてカウント値CNT4を値“0”にリセットした上で、ステップ514にてこの第4タイマインタラプトプログラムを一旦終了する。
【0045】
上記ステップ510におけるフラグFLG4の設定により、電気制御回路70は、上記図8のステップ122〜126の循環処理中、次にステップ126の判定処理を実行したとき「YES」と判定し、プログラムをステップ130へ進めてこの加熱乾燥処理を終了する。ステップ130においては、各タイマ71〜74による各インタラプトの受付を禁止して、上記各タイマインタラプトプログラムの割込み実行を禁止する。ステップ131においては、タンクヒータ12、熱風ヒータ46及び触媒ヒータ53bの作動を停止させる。なお、このとき既に作動を停止しているものについては、その停止状態を保つ。ステップ132においては、フラグFLG1〜FLG3をそれぞれ各ヒータ12,46,53bが非作動状態であることを表す値“0”に設定する。
【0046】
上述のように、同実施形態においては、厨芥の加熱乾燥処理が、第4タイマインタラプトプログラムの実行毎に各温度センサ47,48により検出されて入力された温度の差が所定値N4によって表される所定の複数回だけ繰返し所定値K0以下となったとき終了制御されるため、厨芥や厨芥から発生した水蒸気の温度のムラによる一時的な温度変化によらずに的確に終了する。
【0047】
ところで、同実施形態においては、上述のように各温度センサ47,48による検出温度の差が所定値K0以下となった回数を計測しているとき、同検出温度の差が一度でも所定値K0より大きくなると、ステップ502における「NO」との判定のもとにステップ504にてカウント値CNT4が値“0”にリセットされて上記計測がやり直されるようになっている。これにより、厨芥の加熱乾燥処理が、各温度センサ47,48による検出温度の差が連続的に所定値K0以下となったときにのみ終了制御されるようになって、より的確に終了するようになっている。しかし、簡単のために、上記ステップ504のリセット処理を省略して、単に加熱乾燥処理の開始以後の延べ回数にもとづき加熱乾燥処理を終了させるようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。
【0048】
また、同実施形態においては、熱風の温度と水蒸気の温度の差が所定値K0以下になることを厨芥内の水分の蒸発の完了を判定する条件として採用したが、簡単のために、単に水蒸気の温度が所定温度以上となったか否かを同条件として採用するようにしても、本発明による効果を相応に期待することができる。この場合、前記ステップ501においては水蒸気温度センサ48による検出温度のみを入力するようにし、前記ステップ502においては同入力した水蒸気温度センサ48による検出温度が所定温度以上となったか否かを判定するようにするとよい。
【0049】
なお、上記厨芥の加熱乾燥処理中、すなわちメインプログラムにおけるステップ122〜126の循環処理中に、上述のように正常に加熱乾燥処理を終了させることなく停電などによって電源の供給が停止されてこの厨芥処理装置の運転が停止した場合、電気制御回路70は、電源の供給の復帰時に、図示しないプログラムの実行により、上記加熱乾燥処理を継続して再開する。これにより、タンク11内に未処理の厨芥が滞留することが回避されるため、この厨芥処理装置の使い勝手が向上する。
【0050】
上記加熱乾燥処理の終了後、電気制御回路70は、プログラムを図9のステップ133以降へ進めて、加熱乾燥処理後のタンク11内の厨芥を冷却する処理を開始する。電気制御回路70は、ステップ133にて第5タイマ75をリセットスタートして計時を開始させた後、ステップ134〜138からなる循環処理を繰返し実行する。
【0051】
ステップ134においては、連続撹拌処理を実行する。この連続撹拌処理は、所定時間(例えば、30秒)毎にその方向を切換えながら撹拌モータ31を連続的に回転させ続けて、撹拌部材20を連続的に回転させ続けてタンク11内の厨芥を撹拌する処理である。なお、この連続撹拌処理における各制御は、プログラムの進行を止めることなく、このステップ134〜138の循環処理中に随時実行されるものである。
【0052】
ステップ136においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき投入口11aが閉じられており、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、電気制御回路70は「YES」と判定してプログラムをステップ138へ進める。ステップ138においては、上記ステップ133にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が予め設定された第1所定時間T1(例えば、10分)に達しているか否かを判定する。そして、このときこの厨芥を冷却する処理の開始から第1所定時間T1が経過しておらず、第5タイマ75の計時が同所定時間T1に達していなければ、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ134以降へ進める。
【0053】
上記ステップ134〜138の循環処理中、前記図8のステップ114にて開始された熱風ファン42及び排気ファンの回転は継続しており、同各回転によりタンク11の内気はその一部を大気中に放出させながら循環し続けている。したがって、このとき、加熱乾燥処理後のタンク11内の厨芥は、タンクヒータ12及び熱風ヒータ46の余熱により加熱乾燥されながら、徐々に冷却される。これにより、後述する同厨芥の排出時に、同厨芥を収容する容器18内のゴミ袋が同厨芥の熱で溶けるなどの不具合が回避され、同厨芥が扱いやすくなる。
【0054】
上記ステップ134〜138の循環処理中、この厨芥を冷却する処理の開始から第1所定時間T1が経過して、上記ステップ133にてリセットスタートした第5タイマ75の計時が同所定時間T1に達した場合、ステップ138における「YES」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ140以降へ進めて同処理を終了する。ステップ140においては、撹拌モータ31、熱風ファンモータ43及び排気ファンモータ52の作動を停止させるとともに、加熱乾燥処理ランプ61dを消灯する。
【0055】
なお、上記ステップ134〜138の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、ステップ136における「NO」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムを前述したステップ128以降へ進めてこの厨芥を冷却する処理を中止する。
【0056】
上記厨芥を冷却する処理の終了後、電気制御回路70は、ステップ146にて、容器セットスイッチ19がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオフ状態にあれば、「NO」と判定してプログラムを前記図7のステップ102以降へ進める。一方、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムを図10のステップ148以降へ進め、上記冷却した加熱乾燥処理後の厨芥を容器18内に排出する処理を開始する。
【0057】
電気制御回路70は、ステップ148にて、第5タイマ75をリセットスタートして計時を開始させる。ステップ150においては、排出ランプ61eを点灯させる。ステップ152においては、排出口開状態検出センサ16gが排出口11bの開状態を検出するまで排出口蓋モータ16eを作動させて、排出口11bを開状態にする。ステップ154においては、撹拌モータ31を逆転させて撹拌部材20を逆方向へ回転させ始める。そして、これら各処理後、ステップ156〜160からなる循環処理を繰返し実行する。
【0058】
ステップ156においては、投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき投入口11aが閉じられており投入口状態検出スイッチ15がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムをステップ158以降へ進める。ステップ158においては、容器セットスイッチ19がオン状態にあるか否かを判定する。そして、このとき容器18が排出口11bからの厨芥の導入が可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあれば、「YES」と判定してプログラムをステップ160以降へ進める。ステップ160においては、上記ステップ148にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が予め設定された第2所定時間T2(例えば、4分)に達しているか否かを判定する。そして、このときこの厨芥を排出する処理の開始から第2所定時間T2が経過しておらず、第5タイマ75の計時が同所定時間T2に達していなければ、電気制御回路70は「NO」と判定してプログラムを再びステップ156以降へ進める。
【0059】
上記ステップ156〜160の循環処理中、上記ステップ154にて開始された撹拌部材20の逆方向への回転は、連続的に継続されている。これにより、タンク11内の厨芥は各羽根23によって排出口11bに向けて持ち上げられ、その多くは同各羽根23から滑落して排出口11bを介してタンク11外に排出される。同排出された厨芥は、ホッパ11b1を介して、容器18内に取付けられたゴミ袋内に収容される。
【0060】
上記ステップ156〜160の循環処理中、投入口11aが開かれて投入口状態検出スイッチ15がオフ状態となった場合、又は容器18が傾動されて排出口11bからの厨芥の導入が不可能な状態になり、容器セットスイッチ19がオフ状態となった場合、又はこの厨芥を排出する処理の開始から第2所定時間T2が経過して、上記ステップ148にてリセットスタートされた第5タイマ75の計時が同所定時間T2に達した場合、各ステップ156,158,160におけるそれぞれ「NO」,「NO」,「YES」との判定のもとに、電気制御回路70はプログラムをステップ162以降へ進めて、このタンク11内の厨芥を排出する処理を終了する。ステップ162においては、撹拌モータ31を停止させるとともに、排出ランプ61eを消灯する。そして、同処理後、プログラムを再び前記図7のステップ102以降へ進める。また、上記容器18内のゴミ袋に収容された厨芥は、同容器18が傾動した状態(図4の仮想線の状態)にあるとき、同ゴミ袋と共に取り出される。
【0061】
また、前記図7のステップ102〜106の循環処理中、排出スイッチ61cがオン操作された場合は、電気制御回路70はステップ106にて「YES」と判定し、容器18が排出口11bからの厨芥の導入可能な状態にあって容器セットスイッチ19がオン状態にあることを条件にプログラムをステップ148以降へ進め、上記加熱乾燥処理を介さず直接タンク11内の厨芥を排出する処理を開始する。
【0062】
なお、上記実施形態においては、熱風ファン42の下流に熱風ヒータ46を配設して、熱風ファン42によりタンク11内の厨芥に送られる空気を熱風ヒータ46により加熱するようにしたが、逆に、熱風ファン42の上流に熱風ヒータ46を設けて、熱風ヒータ46により加熱された空気を熱風ファン42によりタンク11内の厨芥に送るようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施形態においては、高温設定スイッチ61b1及び低温設定スイッチ61b2の二個のスイッチによって厨芥を加熱する温度を二通りに設定できるようにしたが、さらにスイッチを設けて、厨芥を加熱する温度を三通り以上に設定できるようにしてもよい。これによれば、厨芥の種類や状態に応じてより細やかに加熱温度を設定できるようになり、より効率的に厨芥を加熱乾燥処理できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る厨芥処理装置を示す正面図である。
【図2】前記厨芥処理装置の右側面図である。
【図3】前記厨芥処理装置の内部構成を示した部分破断正面図である。
【図4】前記厨芥処理装置の部分破断右側面図である。
【図5】(A)は図4の排出口の閉状態を示す右側面図であり、(B)は同排出口の開状態を示す右側面図である。
【図6】前記厨芥処理装置の電気制御部の全体を示すブロック図である。
【図7】図6の電気制御回路にて実行されるメインプログラムの最初の部分を示すフローチャートである。
【図8】前記メインプログラムの2番目の部分を示すフローチャートである。
【図9】前記メインプログラムの3番目の部分を示すフローチャートである。
【図10】前記メインプログラムの4番目の部分を示すフローチャートである。
【図11】図6の電気制御回路にて実行される第1タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図12】図6の電気制御回路にて実行される第2タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図13】図6の電気制御回路にて実行される第3タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【図14】図6の電気制御回路にて実行される第4タイマインタラプトプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…収容槽、11…タンク、12…タンクヒータ、13…タンク温度センサ、20…撹拌部材、30…駆動装置、40…熱風循環装置、42…熱風ファン、43…熱風ファンモータ、46…熱風ヒータ、47…熱風温度センサ、48…水蒸気温度センサ、50…排気装置、53a…触媒、53b…触媒ヒータ、53c…触媒温度センサ、60…制御ボックス、70…電気制御回路(マイクロコンピュータ)。
Claims (4)
- 厨芥を収容する収容槽と、前記収容槽を加熱することによって同収容槽内に収容された厨芥を加熱する収容槽加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、
前記収容槽の温度を検出する収容槽温度センサと、
前記収容槽加熱手段の作動中に前記収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同収容槽加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、前記収容槽加熱手段の非作動中に前記収容槽温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同収容槽加熱手段を作動状態に切換え制御する収容槽加熱制御手段とを設けたことを特徴とする厨芥処理装置。 - 厨芥を収容する収容槽と、該収容槽内に収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、該送風手段により厨芥に送られる空気を加熱することによって前記収容槽内に収容された厨芥を加熱する熱風加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、
前記熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサと、
前記熱風加熱手段の作動中に前記熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同熱風加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、前記熱風加熱手段の非作動中に前記熱風温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同熱風加熱手段を作動状態に切換え制御する熱風加熱制御手段とを設けたことを特徴とする厨芥処理装置。 - 厨芥を収容する収容槽と、該収容槽内に収容された厨芥を加熱する厨芥加熱手段と、前記収容槽内に収容された厨芥から発生した気体を脱臭する触媒と、同厨芥から発生した気体が前記触媒により脱臭される前に加熱して脱臭効率を向上させる触媒加熱手段とを備えた厨芥処理装置において、
前記厨芥から発生して触媒加熱手段により加熱された気体の温度を検出する触媒温度センサと、
前記触媒加熱手段の作動中に前記触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の上限温度以上となったとき同触媒加熱手段を非作動状態に切換え制御するとともに、前記触媒加熱手段の非作動中に前記触媒温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の複数回だけ所定の下限温度以下となったとき同触媒加熱手段を作動状態に切換え制御する触媒加熱制御手段とを設けたことを特徴とする厨芥処理装置。 - 厨芥を収容する収容槽と、該収容槽内に収容された厨芥を加熱乾燥処理する加熱乾燥処理手段と、該加熱乾燥処理手段を作動状態に切換え制御して前記厨芥の加熱乾燥処理を開始させる加熱乾燥開始制御手段と、前記収容槽内に収容された厨芥から発生した水蒸気の温度を検出する水蒸気温度センサと、前記加熱乾燥処理手段の作動中に前記水蒸気温度センサにより検出された所定時間経過毎の温度が所定の温度条件を所定の複数回だけ満たしたとき同加熱乾燥処理手段を非作動状態に切換え制御して前記厨芥の加熱乾燥処理を終了させる加熱乾燥終了制御手段とを備えた厨芥処理装置であって、
前記加熱乾燥処理手段を、前記収容槽内に収容された厨芥に外部から空気を送る送風手段と、前記送風手段により厨芥に送られる空気を加熱する熱風加熱手段とにより構成し、
さらに、前記熱風加熱手段により加熱された空気の温度を検出する熱風温度センサを設け、
前記加熱乾燥終了制御手段が前記加熱乾燥処理手段を非作動状態に切換え制御する所定の温度条件を、前記熱風温度センサにより検出された温度と前記水蒸気温度センサにより検出された温度との差が所定値以下になることとしたことを特徴とする厨芥処理装置。
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