JP2004350338A - パルス電源 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の小型化を図りながら、大電流・超短パルスを得る。
【解決手段】初期充電されるコンデンサC0から可飽和リアクトルSIと半導体スイッチSWを通して可飽和トランスSTの一次側に高圧パルスを印加し、可飽和トランスの降圧動作で大電流でパルスフォーミングラインPFLを充電し、可飽和トランスの磁気スイッチ動作でダイオードDを通して負荷LOADに大電流・超短パルスを供給する。
パルスフォーミングラインPFLに代えて、パルスフォーミングネットワークPFNとする構成、ダイオードDに代えて可飽和リアクトルとする構成、ダイオードまたは可飽和リアクトルに並列に負荷に電離電流を供給するインダクタを設けた構成、パルス発生回路に磁気パルス圧縮回路を設けた構成を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】初期充電されるコンデンサC0から可飽和リアクトルSIと半導体スイッチSWを通して可飽和トランスSTの一次側に高圧パルスを印加し、可飽和トランスの降圧動作で大電流でパルスフォーミングラインPFLを充電し、可飽和トランスの磁気スイッチ動作でダイオードDを通して負荷LOADに大電流・超短パルスを供給する。
パルスフォーミングラインPFLに代えて、パルスフォーミングネットワークPFNとする構成、ダイオードDに代えて可飽和リアクトルとする構成、ダイオードまたは可飽和リアクトルに並列に負荷に電離電流を供給するインダクタを設けた構成、パルス発生回路に磁気パルス圧縮回路を設けた構成を含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、極端紫外光発生用のキャピラリー放電やプラズマフォーカス、ピンチプラズマ用の駆動電源として、大電流・超短パルスを発生するパルス電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
パルスレーザ励起やパルスプラズマ発生,パルス脱硝装置等の駆動電源にされるパルス電源には、コンデンサを充電してサイラトロンスイッチやトリガトロンスイッチ等の放電スイッチを用いて直接に高電圧・大電流をスイッチングすることでパルスを発生するものがある。
【0003】
一方、半導体スイッチで比較的時間幅の大きいパルスを発生して、それを磁気パルス圧縮回路で短パルス化するものがある(例えば、非特許文献1)。さらには、磁気パルス圧縮回路として、分布定数線路あるいは波形整形線路を用いて、高電圧短パルスを発生させるものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図7は、半導体スイッチで発生するパルスを可飽和リアクトルを用いて磁気パルス圧縮するパルス電源の回路例を示す。コンデンサC0は、高圧直流電源HDCによって初期充電される。パルストランスPTの一次巻線とサイリスタ等の半導体スイッチSWとの直列接続回路がコンデンサC0に並列接続され、半導体スイッチSWの点弧によってパルストランスPTにパルス性の一次電流を供給する。
【0005】
トランスPTの二次巻線にはコンデンサC1,C2,C3と可飽和リアクトルSR1,SR2,SR3からなる3段の磁気パルス圧縮回路が縦続接続で設けられ、パルストランスPTで昇圧されたパルス電流に対するパルス圧縮した電流を得、最終段の可飽和リアクトルSR3とレーザ・ヘッドLHにパルス圧縮した高電圧・大電流パルスを得る。リアクトルLは、レーザ・ヘッドLHへのプリパルス発生を防止する。
【0006】
図8は、分布定数線路を使用して磁気パルス圧縮するパルス電源の回路例を示す。図7と同様に、半導体スイッチSWのオンによりコンデンサC0から可飽和トランスSTにパルス電流を供給し、可飽和トランスSTの二次側に昇圧したパルス電圧を得る。可飽和トランスSTは、非飽和状態で昇圧動作し、この後の飽和状態への移行で磁気スイッチ動作を得る。
【0007】
可飽和トランスSTの二次巻線にはブルームラインBLの入力側充電ループの端子a−bが接続される。ブルームラインBLの出力側充電ループの入力端子b−c間には可飽和リアクトルSIが接続される。ブルームラインBLの出力側充電ループの出力端子には負荷LOADが接続される。
【0008】
ブルームラインBLは、端子a−b、a−c間に油や純水を満たしたコンデンサを形成し、可飽和トランスSTの出力により端子a−b、a−cのコンデンサが並列に充電される。このとき、可飽和リアクトルSIは端子a−c間を充電する方向にリセット状態(飽和状態)にされ、端子a−c間への充電電流には低いインピーダンスを呈して効率良く充電できるようにしておく。
【0009】
可飽和トランスSTの出力によるブルームラインBLの充電完了時点で可飽和トランスSTが磁気スイッチ動作し(二次側が低インピーダンス)、ブルームラインBLから負荷Lに矩形波状の電圧(最大値は、可飽和トランスSTの出力電圧)を発生すると共に、可飽和リアクトルSIがリセット状態から非飽和状態へ移行して高インピーダンスとなり電流の逆流を妨げる。
【0010】
【非特許文献1】
R.M.Ness. W.N.Partio:Proc.13th IEEE International Pulsed Power Conf.,(2001)1268
【0011】
【特許文献1】
特開平8−130443号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
極端紫外光発生用のプラズマ発生などには、電圧数kVで電流10kA以上、パルス幅100ns以下の大電流・超短パルスが必要となり、前記のようなパルス電源では最適化構成が困難となる。
【0013】
すなわち、サイラトロンなどの放電スイッチを利用したパルス電源では、数10kV以上の高電圧スイッチには向いているが、比較的電圧の低い数kVで大電流のスイッチには向かない。
【0014】
一方、磁気パルス圧縮回路をもつパルス電源を極端紫外光発生用のプラズマ発生に利用する場合、立ち上がりの速い大電流パルスを得るには磁気パルス圧縮回路の縦続段数が増加する傾向があり、多数の可飽和リアクトルが必要となって装置全体の大型化を招くし、それらの磁気リセット回路も複雑になる。また、磁気パルス圧縮回路は、LC共振による正弦波状のパルス波形のため、急峻な立ち上がりが要求されるパルス幅100ns以下の超短パルスを得るのが困難となる。
【0015】
また、ブルームラインBLを利用したパルス電源では、ブルームラインBLには、高圧パルスが印加される端子a−b、a−cの2層を積層したコンデンサ構成になり、大電流パルス出力のために大容量化を図るにはブルームラインの長さおよび径が非常に大きくなる。
【0016】
本発明の目的は、装置の小型化を図りながら、大電流・超短パルスを発生できるパルス電源を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題の解決を図るため、従来の磁気パルス圧縮回路やブルームラインに代えて、分布定数線路になるパルスフォーミングラインまたはLC集中定数回路になるパルスフォーミングネットワークを使用したもので、以下の構成を特徴とする。
【0018】
(1)初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
同軸円筒線路または平行平板線路を構成する一対の電極を有し、前記可飽和トランスで降圧した二次側に前記一対の電極の入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記一対の電極の出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングラインと、
前記パルスフォーミングラインの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングラインの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングラインから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とする。
【0019】
(2)初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
コンデンサとインダクタをはしご状に多段接続したLC集中定数回路に構成され、前記可飽和トランスで降圧した二次側に入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングネットワークと、
前記パルスフォーミングネットワークの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングネットワークから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とする。
【0020】
(3)前記ダイオードまたは可飽和リアクトルに並列に設けられ、前記パルスフォーミングラインまたはパルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷に予備電離電流を供給するインダクタを設けたことを特徴とする。
【0021】
(4)前記初段パルス発生回路は、前記パルス電流を磁気パルス圧縮して前記可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する磁気パルス圧縮回路を設けたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本実施形態を示す回路構成図(a)と電流波形図(b)である。可飽和トランスSTと初段エネルギー蓄積用コンデンサC0と可飽和リアクトルSI及び半導体スイッチSWを直列接続した初段パルス発生回路は、高圧直流電源HDCによりコンデンサC0が初期充電され、この後の半導体スイッチSWのオンと可飽和リアクトルSIの磁気スイッチ動作でコンデンサC0から可飽和トランスSTにパルス電流I0を供給し、可飽和トランスSTの二次側に降圧したパルス電流I1を得る。
【0023】
半導体スイッチSWは、GTOサイリスタ,SIサイリスタ,IGBT,MOSFET等の半導体スイッチング素子とそのゲート制御回路,スナバ回路を有して構成される。なお、半導体スイッチに代えて、サイラトロンなどの放電スイッチとすることもできる。
【0024】
可飽和リアクトルSIは、半導体スイッチSWのオン後に磁気スイッチ動作することで、半導体スイッチSWのスイッチング損失を軽減する磁気アシストとして設ける。この可飽和リアクトルSIおよび後述の可飽和トランスSTは、磁心材にフェライト、鉄系およびコバルト系アモルファス合金、鉄系微結晶質合金とし、高角形比(0.8以上)になるものが好ましい。
【0025】
可飽和トランスSTは、1次と2次の巻数比をn:1(n>1)とする降圧トランス構造にされ、非飽和状態で2次側に降圧したパルス電圧を得、この後の磁気飽和状態への移行で磁気スイッチ動作を得る。
【0026】
可飽和トランスSTの二次巻線にはパルスフォーミングラインPFLを接続する。このパルスフォーミングラインPFLは、内側の円筒電極P1と、これと同軸にされた外側の円筒電極P2を有し、これら電極P1,P2間の磁性材として脱イオン水または絶縁油、もしくは高誘電率の媒質で満たした構成とし、等価的には、単位長当たりで、半径方向に容量成分C1が形成され、長手方向にインダクタンス成分L1が形成された分布定数線路になり、比較的短いパルス幅(数10〜数100ns)をもつ急峻波形への整形が可能な構造とする。
【0027】
なお、パルスフォーミングラインPFLの電極形状としては、電極P1,P2が互いに対向した平行平板構成にして分布定数線路を構成することもできる。
【0028】
パルスフォーミングラインPFLは、その入力側は電極P1とP2の間に可飽和トランスSTの二次出力が印加され、出力側は電極P1とP2の間に逆流阻止用ダイオードDを介して負荷LOAD(例えば、極端紫外光発生用のキャピラリー放電管)が直列接続される。
【0029】
以上の構成において、可飽和トランスSTはパルス電圧が入力されたときには降圧(1/n)した二次出力を得、このパルス電圧によりパルスフォーミングラインPFLの電極P1,P2間を充電電流I1で充電する。この充電電流は、可飽和トランスSTが降圧トランスになることから、一次電流I0をn倍した電流増幅になる。また、この充電時にはダイオードDによって負荷LOAD側への不要な漏れ電流を阻止し、パルスフォーミングラインPFLの充電効率を高める。
【0030】
この後、可飽和トランスSTが飽和動作すると、その磁気スイッチ動作によって、パルスフォーミングラインPFLの充電電荷でダイオードDを通して負荷LOADに電流I2のパルス放電を得る。
【0031】
このパルス放電電流I2は、可飽和トランスSTが降圧トランスになることから、その一次巻線に比べてターン数が1/nになる二次巻線がもつ極めて小さいインダクタンスを通して流れ、負荷LOADには大電流で超短パルスを供給することができる。
【0032】
また、パルスフォーミングラインPFLは、図7のように、可飽和トランスSTと負荷LOADとの間に可飽和リアクトルSIなどの磁気スイッチ手段が不要になるため、電源と負荷周りの浮遊インダクタンスを低減できる。
【0033】
(実施形態2)
図2は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態では、図1のパルスフォーミングラインPFLに代えて、コンデンサC1−1〜C1−NとインダクタLをはしご状に多段接続したLC集中定数回路構成のパルスフォーミングネットワークPFNを設ける。
【0034】
このパルスフォーミングネットワークは、パルスフォーミングラインPFLと同様に、等価的には分布定数線路になり、比較的短いパルス幅をもつ急峻波形への整形が可能となる。
【0035】
本実施形態は、図1の場合と同様に、可飽和トランスSTを降圧トランスとして大電流化し、パルスフォーミングネットワークPFNによる超短パルス化して負荷LOADに供給することができる。
【0036】
これに加えて、パルスフォーミングネットワークPFNを使用することで、LCはしご状回路の段数増減、つまりコンデンサC1−1〜C1−NとインダクタLの調整が容易になり、負荷の要求に応じた出力パルス幅の調整が容易になる。しかも、図7の磁気パルス圧縮回路の縦続接続での可飽和リアクトルSR1〜3が不要になり、インダクタとコンデンサで済むことから、装置の小型化を図ることができる。
【0037】
なお、パルスフォーミングネットワークPFNでは超短パルスを取り扱うため、インダクタLのインダクタンス値としては極めて小さくなることから、コンデンサC1−1〜C1−N間を接続する配線で代用することもできる。
【0038】
(実施形態3)
図3は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態が図1と異なる部分は、ダイオードDに代えて、可飽和リアクトルSI1を設けた点にある。
【0039】
この可飽和リアクトルSI1は、ダイオードDと同様に、パルスフォーミングラインPFLの充電時に負荷LOAD側への電流を阻止する方向に磁気リセットしておき、パルスフォーミングラインPFLの充電完了時には磁気飽和することで超短パルス電流路を形成する。
【0040】
本実施形態は、前記までの実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、パルスフォーミングラインPFLの充電電圧に対するダイオードDの耐電圧定格、および負荷に流す大電流に対する導通電流定格が不十分な場合に、これに代えて可飽和リアクトルSI1とすることで、阻止電圧や負荷電流の耐量を高めたパルス電源とすることができる。
【0041】
(実施形態4)
図4は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態が図2と異なる部分は、ダイオードDに代えて、可飽和リアクトルSI1を設けた点にある。
【0042】
本実施形態は、図3で示す実施形態3と同様に、ダイオードに代えて可飽和リアクトルSI1とすることで、阻止電圧や負荷電流の耐量を高めたパルス電源とすることができる。
【0043】
(実施形態5)
図5は、本実施形態を示す要部回路構成図である。本実施形態は、前記までの実施形態におけるダイオードDまたは可飽和リアクトルSI1に並列にバイパス用インダクタLbを設ける。
【0044】
この構成によれば、パルスフォーミングラインPFLまたはパルスフォーミングネットワークPFNの充電時にインダクタLbを通して小電流I1’を負荷LOADに供給することができる。この小電流I1’を負荷LOADに供給することで、例えば、負荷LOADが極端紫外光発生用のキャピラリー放電やプラズマフォーカスなどを発生させる場合に、主電流の供給前に予備電離電流を供給することを可能にする。
【0045】
なお、インダクタLbのインダクタンス値としては、負荷が必要とする予備電離電流が極めて小さいことから、ダイオードDや可飽和リアクトルSI1がもつインピーダンスよりも十分に大きくしたものにされ、パルスフォーミングラインPFL等の充電効率を低下させることはない。
【0046】
(実施形態6)
図6は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態は、図1で示す実施形態1の構成において、可飽和トランスSTの一次側に1段の磁気パルス圧縮回路を設けたものである。
【0047】
この磁気パルス圧縮回路は、コンデンサCと可飽和リアクトルSIとで構成され、半導体スイッチSWのオンで、可飽和リアクトルSI0が磁気スイッチ動作し、初段コンデンサC0からコンデンサCにパルス電流が流れてそれが充電され、この充電終了時に可飽和リアクトルSIが磁気スイッチ動作することでパルス圧縮した電圧を可飽和トランスSTに供給する。
【0048】
この磁気パルス圧縮回路により、図1の構成に比べて、可飽和トランスSTには急峻なパルス電圧を印加し、パルスフォーミングラインPFLに要求される性能を軽減すること、換言すればパルスフォーミングラインPFLの長さまたは径を小さくした小型化を図ることができる。
【0049】
本実施形態は、前記までの実施形態2〜5に適用して、さらには実施形態5を含めた構成にしてパルスフォーミングラインまたはパルスフォーミングネットワークの小型化を図ることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、分布定数線路になるパルスフォーミングラインまたはLC集中定数回路になるパルスフォーミングネットワークによって急峻波形に整形したパルス放電を得るようにしたため、装置の小型化を図りながら、極端紫外光発生用のキャピラリー放電等の駆動電源にして大電流・超短パルスを発生できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す回路構成と電流波形図。
【図2】本発明の実施形態2を示す回路構成図。
【図3】本発明の実施形態3を示す回路構成図。
【図4】本発明の実施形態4を示す回路構成図。
【図5】本発明の実施形態5を示す要部回路構成図。
【図6】本発明の実施形態6を示す磁気パルス圧縮付回路構成図。
【図7】従来の回路図。
【図8】従来の回路図。
【符号の説明】
HDC…直流高圧電源
SW…半導体スイッチ
ST…可飽和トランス
SI、SI1,SI2…可飽和リアクトル
D…ダイオード
Lb…インダクタ
LOAD…負荷
PFL…パルスフォーミングライン
PFN…パルスフォーミングネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、極端紫外光発生用のキャピラリー放電やプラズマフォーカス、ピンチプラズマ用の駆動電源として、大電流・超短パルスを発生するパルス電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
パルスレーザ励起やパルスプラズマ発生,パルス脱硝装置等の駆動電源にされるパルス電源には、コンデンサを充電してサイラトロンスイッチやトリガトロンスイッチ等の放電スイッチを用いて直接に高電圧・大電流をスイッチングすることでパルスを発生するものがある。
【0003】
一方、半導体スイッチで比較的時間幅の大きいパルスを発生して、それを磁気パルス圧縮回路で短パルス化するものがある(例えば、非特許文献1)。さらには、磁気パルス圧縮回路として、分布定数線路あるいは波形整形線路を用いて、高電圧短パルスを発生させるものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図7は、半導体スイッチで発生するパルスを可飽和リアクトルを用いて磁気パルス圧縮するパルス電源の回路例を示す。コンデンサC0は、高圧直流電源HDCによって初期充電される。パルストランスPTの一次巻線とサイリスタ等の半導体スイッチSWとの直列接続回路がコンデンサC0に並列接続され、半導体スイッチSWの点弧によってパルストランスPTにパルス性の一次電流を供給する。
【0005】
トランスPTの二次巻線にはコンデンサC1,C2,C3と可飽和リアクトルSR1,SR2,SR3からなる3段の磁気パルス圧縮回路が縦続接続で設けられ、パルストランスPTで昇圧されたパルス電流に対するパルス圧縮した電流を得、最終段の可飽和リアクトルSR3とレーザ・ヘッドLHにパルス圧縮した高電圧・大電流パルスを得る。リアクトルLは、レーザ・ヘッドLHへのプリパルス発生を防止する。
【0006】
図8は、分布定数線路を使用して磁気パルス圧縮するパルス電源の回路例を示す。図7と同様に、半導体スイッチSWのオンによりコンデンサC0から可飽和トランスSTにパルス電流を供給し、可飽和トランスSTの二次側に昇圧したパルス電圧を得る。可飽和トランスSTは、非飽和状態で昇圧動作し、この後の飽和状態への移行で磁気スイッチ動作を得る。
【0007】
可飽和トランスSTの二次巻線にはブルームラインBLの入力側充電ループの端子a−bが接続される。ブルームラインBLの出力側充電ループの入力端子b−c間には可飽和リアクトルSIが接続される。ブルームラインBLの出力側充電ループの出力端子には負荷LOADが接続される。
【0008】
ブルームラインBLは、端子a−b、a−c間に油や純水を満たしたコンデンサを形成し、可飽和トランスSTの出力により端子a−b、a−cのコンデンサが並列に充電される。このとき、可飽和リアクトルSIは端子a−c間を充電する方向にリセット状態(飽和状態)にされ、端子a−c間への充電電流には低いインピーダンスを呈して効率良く充電できるようにしておく。
【0009】
可飽和トランスSTの出力によるブルームラインBLの充電完了時点で可飽和トランスSTが磁気スイッチ動作し(二次側が低インピーダンス)、ブルームラインBLから負荷Lに矩形波状の電圧(最大値は、可飽和トランスSTの出力電圧)を発生すると共に、可飽和リアクトルSIがリセット状態から非飽和状態へ移行して高インピーダンスとなり電流の逆流を妨げる。
【0010】
【非特許文献1】
R.M.Ness. W.N.Partio:Proc.13th IEEE International Pulsed Power Conf.,(2001)1268
【0011】
【特許文献1】
特開平8−130443号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
極端紫外光発生用のプラズマ発生などには、電圧数kVで電流10kA以上、パルス幅100ns以下の大電流・超短パルスが必要となり、前記のようなパルス電源では最適化構成が困難となる。
【0013】
すなわち、サイラトロンなどの放電スイッチを利用したパルス電源では、数10kV以上の高電圧スイッチには向いているが、比較的電圧の低い数kVで大電流のスイッチには向かない。
【0014】
一方、磁気パルス圧縮回路をもつパルス電源を極端紫外光発生用のプラズマ発生に利用する場合、立ち上がりの速い大電流パルスを得るには磁気パルス圧縮回路の縦続段数が増加する傾向があり、多数の可飽和リアクトルが必要となって装置全体の大型化を招くし、それらの磁気リセット回路も複雑になる。また、磁気パルス圧縮回路は、LC共振による正弦波状のパルス波形のため、急峻な立ち上がりが要求されるパルス幅100ns以下の超短パルスを得るのが困難となる。
【0015】
また、ブルームラインBLを利用したパルス電源では、ブルームラインBLには、高圧パルスが印加される端子a−b、a−cの2層を積層したコンデンサ構成になり、大電流パルス出力のために大容量化を図るにはブルームラインの長さおよび径が非常に大きくなる。
【0016】
本発明の目的は、装置の小型化を図りながら、大電流・超短パルスを発生できるパルス電源を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題の解決を図るため、従来の磁気パルス圧縮回路やブルームラインに代えて、分布定数線路になるパルスフォーミングラインまたはLC集中定数回路になるパルスフォーミングネットワークを使用したもので、以下の構成を特徴とする。
【0018】
(1)初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
同軸円筒線路または平行平板線路を構成する一対の電極を有し、前記可飽和トランスで降圧した二次側に前記一対の電極の入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記一対の電極の出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングラインと、
前記パルスフォーミングラインの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングラインの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングラインから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とする。
【0019】
(2)初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
コンデンサとインダクタをはしご状に多段接続したLC集中定数回路に構成され、前記可飽和トランスで降圧した二次側に入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングネットワークと、
前記パルスフォーミングネットワークの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングネットワークから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とする。
【0020】
(3)前記ダイオードまたは可飽和リアクトルに並列に設けられ、前記パルスフォーミングラインまたはパルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷に予備電離電流を供給するインダクタを設けたことを特徴とする。
【0021】
(4)前記初段パルス発生回路は、前記パルス電流を磁気パルス圧縮して前記可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する磁気パルス圧縮回路を設けたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本実施形態を示す回路構成図(a)と電流波形図(b)である。可飽和トランスSTと初段エネルギー蓄積用コンデンサC0と可飽和リアクトルSI及び半導体スイッチSWを直列接続した初段パルス発生回路は、高圧直流電源HDCによりコンデンサC0が初期充電され、この後の半導体スイッチSWのオンと可飽和リアクトルSIの磁気スイッチ動作でコンデンサC0から可飽和トランスSTにパルス電流I0を供給し、可飽和トランスSTの二次側に降圧したパルス電流I1を得る。
【0023】
半導体スイッチSWは、GTOサイリスタ,SIサイリスタ,IGBT,MOSFET等の半導体スイッチング素子とそのゲート制御回路,スナバ回路を有して構成される。なお、半導体スイッチに代えて、サイラトロンなどの放電スイッチとすることもできる。
【0024】
可飽和リアクトルSIは、半導体スイッチSWのオン後に磁気スイッチ動作することで、半導体スイッチSWのスイッチング損失を軽減する磁気アシストとして設ける。この可飽和リアクトルSIおよび後述の可飽和トランスSTは、磁心材にフェライト、鉄系およびコバルト系アモルファス合金、鉄系微結晶質合金とし、高角形比(0.8以上)になるものが好ましい。
【0025】
可飽和トランスSTは、1次と2次の巻数比をn:1(n>1)とする降圧トランス構造にされ、非飽和状態で2次側に降圧したパルス電圧を得、この後の磁気飽和状態への移行で磁気スイッチ動作を得る。
【0026】
可飽和トランスSTの二次巻線にはパルスフォーミングラインPFLを接続する。このパルスフォーミングラインPFLは、内側の円筒電極P1と、これと同軸にされた外側の円筒電極P2を有し、これら電極P1,P2間の磁性材として脱イオン水または絶縁油、もしくは高誘電率の媒質で満たした構成とし、等価的には、単位長当たりで、半径方向に容量成分C1が形成され、長手方向にインダクタンス成分L1が形成された分布定数線路になり、比較的短いパルス幅(数10〜数100ns)をもつ急峻波形への整形が可能な構造とする。
【0027】
なお、パルスフォーミングラインPFLの電極形状としては、電極P1,P2が互いに対向した平行平板構成にして分布定数線路を構成することもできる。
【0028】
パルスフォーミングラインPFLは、その入力側は電極P1とP2の間に可飽和トランスSTの二次出力が印加され、出力側は電極P1とP2の間に逆流阻止用ダイオードDを介して負荷LOAD(例えば、極端紫外光発生用のキャピラリー放電管)が直列接続される。
【0029】
以上の構成において、可飽和トランスSTはパルス電圧が入力されたときには降圧(1/n)した二次出力を得、このパルス電圧によりパルスフォーミングラインPFLの電極P1,P2間を充電電流I1で充電する。この充電電流は、可飽和トランスSTが降圧トランスになることから、一次電流I0をn倍した電流増幅になる。また、この充電時にはダイオードDによって負荷LOAD側への不要な漏れ電流を阻止し、パルスフォーミングラインPFLの充電効率を高める。
【0030】
この後、可飽和トランスSTが飽和動作すると、その磁気スイッチ動作によって、パルスフォーミングラインPFLの充電電荷でダイオードDを通して負荷LOADに電流I2のパルス放電を得る。
【0031】
このパルス放電電流I2は、可飽和トランスSTが降圧トランスになることから、その一次巻線に比べてターン数が1/nになる二次巻線がもつ極めて小さいインダクタンスを通して流れ、負荷LOADには大電流で超短パルスを供給することができる。
【0032】
また、パルスフォーミングラインPFLは、図7のように、可飽和トランスSTと負荷LOADとの間に可飽和リアクトルSIなどの磁気スイッチ手段が不要になるため、電源と負荷周りの浮遊インダクタンスを低減できる。
【0033】
(実施形態2)
図2は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態では、図1のパルスフォーミングラインPFLに代えて、コンデンサC1−1〜C1−NとインダクタLをはしご状に多段接続したLC集中定数回路構成のパルスフォーミングネットワークPFNを設ける。
【0034】
このパルスフォーミングネットワークは、パルスフォーミングラインPFLと同様に、等価的には分布定数線路になり、比較的短いパルス幅をもつ急峻波形への整形が可能となる。
【0035】
本実施形態は、図1の場合と同様に、可飽和トランスSTを降圧トランスとして大電流化し、パルスフォーミングネットワークPFNによる超短パルス化して負荷LOADに供給することができる。
【0036】
これに加えて、パルスフォーミングネットワークPFNを使用することで、LCはしご状回路の段数増減、つまりコンデンサC1−1〜C1−NとインダクタLの調整が容易になり、負荷の要求に応じた出力パルス幅の調整が容易になる。しかも、図7の磁気パルス圧縮回路の縦続接続での可飽和リアクトルSR1〜3が不要になり、インダクタとコンデンサで済むことから、装置の小型化を図ることができる。
【0037】
なお、パルスフォーミングネットワークPFNでは超短パルスを取り扱うため、インダクタLのインダクタンス値としては極めて小さくなることから、コンデンサC1−1〜C1−N間を接続する配線で代用することもできる。
【0038】
(実施形態3)
図3は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態が図1と異なる部分は、ダイオードDに代えて、可飽和リアクトルSI1を設けた点にある。
【0039】
この可飽和リアクトルSI1は、ダイオードDと同様に、パルスフォーミングラインPFLの充電時に負荷LOAD側への電流を阻止する方向に磁気リセットしておき、パルスフォーミングラインPFLの充電完了時には磁気飽和することで超短パルス電流路を形成する。
【0040】
本実施形態は、前記までの実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、パルスフォーミングラインPFLの充電電圧に対するダイオードDの耐電圧定格、および負荷に流す大電流に対する導通電流定格が不十分な場合に、これに代えて可飽和リアクトルSI1とすることで、阻止電圧や負荷電流の耐量を高めたパルス電源とすることができる。
【0041】
(実施形態4)
図4は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態が図2と異なる部分は、ダイオードDに代えて、可飽和リアクトルSI1を設けた点にある。
【0042】
本実施形態は、図3で示す実施形態3と同様に、ダイオードに代えて可飽和リアクトルSI1とすることで、阻止電圧や負荷電流の耐量を高めたパルス電源とすることができる。
【0043】
(実施形態5)
図5は、本実施形態を示す要部回路構成図である。本実施形態は、前記までの実施形態におけるダイオードDまたは可飽和リアクトルSI1に並列にバイパス用インダクタLbを設ける。
【0044】
この構成によれば、パルスフォーミングラインPFLまたはパルスフォーミングネットワークPFNの充電時にインダクタLbを通して小電流I1’を負荷LOADに供給することができる。この小電流I1’を負荷LOADに供給することで、例えば、負荷LOADが極端紫外光発生用のキャピラリー放電やプラズマフォーカスなどを発生させる場合に、主電流の供給前に予備電離電流を供給することを可能にする。
【0045】
なお、インダクタLbのインダクタンス値としては、負荷が必要とする予備電離電流が極めて小さいことから、ダイオードDや可飽和リアクトルSI1がもつインピーダンスよりも十分に大きくしたものにされ、パルスフォーミングラインPFL等の充電効率を低下させることはない。
【0046】
(実施形態6)
図6は、本実施形態を示す回路構成図である。本実施形態は、図1で示す実施形態1の構成において、可飽和トランスSTの一次側に1段の磁気パルス圧縮回路を設けたものである。
【0047】
この磁気パルス圧縮回路は、コンデンサCと可飽和リアクトルSIとで構成され、半導体スイッチSWのオンで、可飽和リアクトルSI0が磁気スイッチ動作し、初段コンデンサC0からコンデンサCにパルス電流が流れてそれが充電され、この充電終了時に可飽和リアクトルSIが磁気スイッチ動作することでパルス圧縮した電圧を可飽和トランスSTに供給する。
【0048】
この磁気パルス圧縮回路により、図1の構成に比べて、可飽和トランスSTには急峻なパルス電圧を印加し、パルスフォーミングラインPFLに要求される性能を軽減すること、換言すればパルスフォーミングラインPFLの長さまたは径を小さくした小型化を図ることができる。
【0049】
本実施形態は、前記までの実施形態2〜5に適用して、さらには実施形態5を含めた構成にしてパルスフォーミングラインまたはパルスフォーミングネットワークの小型化を図ることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、分布定数線路になるパルスフォーミングラインまたはLC集中定数回路になるパルスフォーミングネットワークによって急峻波形に整形したパルス放電を得るようにしたため、装置の小型化を図りながら、極端紫外光発生用のキャピラリー放電等の駆動電源にして大電流・超短パルスを発生できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す回路構成と電流波形図。
【図2】本発明の実施形態2を示す回路構成図。
【図3】本発明の実施形態3を示す回路構成図。
【図4】本発明の実施形態4を示す回路構成図。
【図5】本発明の実施形態5を示す要部回路構成図。
【図6】本発明の実施形態6を示す磁気パルス圧縮付回路構成図。
【図7】従来の回路図。
【図8】従来の回路図。
【符号の説明】
HDC…直流高圧電源
SW…半導体スイッチ
ST…可飽和トランス
SI、SI1,SI2…可飽和リアクトル
D…ダイオード
Lb…インダクタ
LOAD…負荷
PFL…パルスフォーミングライン
PFN…パルスフォーミングネットワーク
Claims (4)
- 初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
同軸円筒線路または平行平板線路を構成する一対の電極を有し、前記可飽和トランスで降圧した二次側に前記一対の電極の入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記一対の電極の出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングラインと、
前記パルスフォーミングラインの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングラインの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングラインから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とするパルス電源。 - 初期充電されるコンデンサからスイッチを通してパルス電流を発生させ、このパルス電流で可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する初段パルス発生回路と、
コンデンサとインダクタをはしご状に多段接続したLC集中定数回路に構成され、前記可飽和トランスで降圧した二次側に入力端が接続され、該可飽和トランスで降圧したパルス出力で充電され、該可飽和トランスの磁気スイッチ動作で前記出力端から急峻波形に整形したパルス放電を得るパルスフォーミングネットワークと、
前記パルスフォーミングネットワークの出力端と負荷との間に設けられ、該パルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷への電流を阻止し、かつ該パルスフォーミングネットワークから負荷への放電時の電流路を形成するダイオードまたは可飽和リアクトルとを備えたことを特徴とするパルス電源。 - 前記ダイオードまたは可飽和リアクトルに並列に設けられ、前記パルスフォーミングラインまたはパルスフォーミングネットワークの充電時に前記負荷に予備電離電流を供給するインダクタを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のパルス電源。
- 前記初段パルス発生回路は、前記パルス電流を磁気パルス圧縮して前記可飽和トランスの一次側に高圧パルスを印加する磁気パルス圧縮回路を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルス電源。
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