JP2004342082A - 特にリソグラフ装置における質量の位置の制御 - Google Patents

特にリソグラフ装置における質量の位置の制御 Download PDF

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Abstract

【課題】質量、例えば基板テーブル(12)の位置を制御力によって制御するための、特にリソグラフ装置のコントローラを提供すること。
【解決手段】このコントローラは、前記質量(12)からフィードバック位置信号を受け取り、前記フィードバック位置信号及び前記制御力から推定質量
Figure 2004342082

を計算する。このコントローラは次いで、推定質量
Figure 2004342082

及び所望の質量加速度を使用して、質量12を加速させ、これを所望の位置まで移動させるのに必要な制御力を決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、所望の質量加速度に応じた制御力によって質量に質量加速度を与えることによって、その質量の位置を制御するように構成されたコントローラに関する。本発明は特に、リソグラフ装置の基板テーブル又はマスク・テーブルの位置の制御に適用することができる。そのようなリソグラフ装置は、
−放射投影ビームを供給する放射系と、
−所望のパターンに従って投影ビームにパターンを付与する働きをするパターン形成手段を支持する支持構造と、
−基板を保持する基板テーブルと、
−パターンが付与された投影ビームを基板の標的部分に投影する投影系と
を備える。
そのようなリソグラフ装置では、基板を支持した基板テーブルが、コントローラによって制御されたアクチュエータによってXY動作領域中を移動する。一定の速度へ加速した直後のコントローラの誤差挙動は、XY動作領域内の基板テーブルの位置に依存することが分かっている。コントローラの誤差は、例えば基板の質量の変動によって変化する、移動対象の厳密な質量によっても変化する。
本発明の目的は、この点に関してコントローラを改良することにある。
そのため、本発明は一般に、本明細書の冒頭の部分で定義したコントローラであって、前記質量のステータス情報を含むフィードバック信号を受け取り、前記質量加速度と前記制御力の間の推定関係を前記フィードバック信号及び前記制御力から計算し、前記推定関係及び前記所望の質量加速度を使用して前記制御力を決定するように構成されたコントローラを提供する。ステータス情報は、質量の位置、速度及び/又は加速度の指示を含むことが好ましい。特定の一実施例では、フィードバック信号が質量のフィードバック加速度信号である(この加速度信号は測定され又は計算される)。
そのようなコントローラでは、加速力フィードフォワードが、位置依存挙動及び質量変動に適応し、その動作領域内のテーブルの位置に従ってコントローラ誤差がより小さくなる。
一実施例では、推定関係は推定質量である。この実施例は、質量が剛体として機能している場合に適用可能である。一実施例では、このコントローラが、質量のより良好な推定を生成する目的で、推定速度係数、推定ジャーク係数及び推定スナップ係数のうちの少なくとも1つをフィードバック位置信号及び制御力から計算し、及び/又は推定速度係数、推定ジャーク係数及び推定スナップ係数のうちの少なくとも1つを使用して制御力を部分的に決定するように構成される。これによって、コントローラの正確さをさらに向上させることができる。
他の実施例では、コントローラが一般的なフィルタ構造の推定フィルタ係数を、結果として生じるフィルタが質量の加速度と適用された制御力との間の関係を記述するように、計算するように構成される。コントローラはさらに、推定フィルタ係数及び所望の質量加速度を使用して、制御力を部分的に決定するように構成される。
他の実施例では、本発明が、
−放射投影ビームを供給する放射系と、
−所望のパターンに従って投影ビームにパターンを付与する働きをするパターン形成手段を支持する支持構造と、
−基板を保持する基板テーブルと、
−パターンが付与された投影ビームを基板の標的部分に投影する投影系と、
−質量がリソグラフ投影装置内の可動物体である、先に定義したコントローラと
を備えたリソグラフ投影装置に関する。
本発明はさらに、所望の質量加速度に応じた制御力によって質量に質量加速度を与えることによって、この質量の位置を制御する方法であって、質量の位置を指示するフィードバック位置信号を受け取り、質量加速度と制御力の間の推定関係をフィードバック位置信号及び制御力から計算し、推定関係及び所望の質量加速度を使用して制御力を決定することを特徴とする方法に関する。
他の実施例では、本発明が、
−放射感応材料層によって少なくとも部分的に覆われた基板を用意するステップと、
−放射系を使用して放射投影ビームを供給するステップと、
−パターン形成手段を使用して、投影ビームに断面パターンを付与するステップと、
−パターンが付与された放射ビームを放射感応材料層の標的部分に投影するステップと、
−質量の位置を制御するステップと
を含み、
前記質量が、基板を有する基板テーブルとパターン形成手段を有する支持構造のうちの少なくとも一方である、そのような方法をデバイス製造方法において使用する。
本明細書で使用する用語「パターン形成手段」は、基板の標的部分に形成するパターンに対応した断面パターンを入射放射ビームに付与する目的に使用することができる手段を指すものと広く解釈しなければならないことを理解されたい。この文脈では用語「光弁(light valve)」を使用することもできる。一般に、前記パターンは、集積回路又は他のデバイスなど、標的部分に製造されるデバイスの特定の機能層に対応する(下記参照)。このようなパターン形成手段の例には以下のようなものがある。
−マスク。マスクの概念はリソグラフにおいてよく知られており、これには、バイナリ、交番位相シフト、減衰位相シフトなどのマスク・タイプ、ならびにさまざまなハイブリッド・マスク・タイプが含まれる。このようなマスクを放射ビーム中に配置すると、マスク上のパターンに従って、マスクに入射した放射の選択的な透過(透過マスクの場合)又は反射(反射マスクの場合)が起こる。マスクの場合には前記支持構造が一般に、マスクを入射放射ビーム中の所望の位置に保持できること、及び希望する場合に放射ビームに対してマスクを動かすことができることを保証するマスク・テーブルである。
−プログラム可能ミラー・アレイ。このような装置の一例は、粘弾性制御層及び反射面を有する、マトリックス・アドレス指定が可能な表面である。このような装置の基本原理は、(例えば)反射面のアドレス指定された領域は入射光を回折光として反射し、アドレス指定されていない領域は入射光を非回折光として反射するというものである。適当なフィルタを使用して前記非回折光を反射ビームから除き、回折光だけを残すことができる。このようにして反射ビームには、マトリックス・アドレス指定可能面のアドレス指定パターンに従ったパターンが付与される。プログラム可能ミラー・アレイの代替例では、適当な局所電界を適用することによって、又は圧電作動手段を使用することによって軸を中心にそれぞれを個別に傾けることができる小さなミラーのマトリックス配置が使用される。この場合も、ミラーはマトリックス・アドレス指定が可能であり、アドレス指定されたミラーは入射放射ビームを、アドレス指定されていないミラーとは異なる方向に反射する。このようにして、反射ビームに、マトリックス・アドレス指定可能ミラーのアドレス指定パターンに従ったパターンが付与される。必要なマトリックス・アドレス指定は適当な電子手段を使用して実施することができる。上で説明したどちらの例でも、パターン形成手段は、1つ又は複数のプログラム可能ミラー・アレイを備えることができる。ここで述べたミラー・アレイの詳細な情報は、例えば参照によってここに援用される米国特許第5296891号及び5523193号、ならびにPCT特許出願WO98/38597及びWO98/33096から得ることができる。プログラム可能ミラー・アレイの場合、前記支持構造は例えばフレーム又はテーブルとして具体化することができ、これらは必要に応じて固定又は可動とすることができる。
−プログラム可能LCDアレイ。このような構造の例が、参照によってここに援用される米国特許第5229872号に出ている。プログラム可能ミラー・アレイの場合と同様に、支持構造はこの場合も、例えばフレーム又はテーブルとして具体化することができ、これらは必要に応じて固定又は可動とすることができる。
分かりやすくするため、本明細書の残りの部分は、特定の位置で、マスク及びマスク・テーブルを含む例を特に対象とするが、このような事例で論じられる一般原理は、先に記載したパターン形成手段のより幅広い文脈で理解しなければならない。
リソグラフ投影装置は例えば集積回路(IC)製造で使用することができる。このような場合には、パターン形成手段は、ICの個々の層に対応する回路パターンを生み出し、このパターンを、放射感応材料(レジスト)の層でコーティングされた基板(シリコン・ウェーハ)の標的部分(例えば1つ又は複数のダイを含む部分)に結像させることができる。一般に単一のウェーハは、投影系によって1度に1つずつ連続して照射された隣接する標的部分の全ネットワークを含む。マスク・テーブル上のマスクによるパターン形成を使用する現行の装置には、異なる2つのタイプの機械がある。一方のタイプのリソグラフ投影装置では、1つの標的部分にマスク・パターン全体を一度に露光することによってそれぞれの標的部分に照射する。このような装置は普通、ウェーハ・ステッパ又はステップ・アンド・リピート装置と呼ばれている。走査ステップ式(step−and−scan)装置と一般に呼ばれている代替装置では、投影ビームの下のマスク・パターンを与えられた基準方向(「走査」方向)に漸進走査し、同時にこの方向に平行に又は非平行に基板を同期走査することによってそれぞれの標的部分に照射する。投影系は一般に倍率M(一般に<1)を有するので、基板テーブルを走査する速度Vは、倍率Mにマスク・テーブルを走査する速度を掛けたものになる。ここで説明したリソグラフ装置に関する詳細な情報は、例えば参照によってここに援用される米国特許第6046792号から得ることができる。
リソグラフ投影装置を使用した製造プロセスでは、放射感応材料(レジスト)の層によって少なくとも部分的に覆われた基板上にパターン(例えばマスク上のパターン)を結像させる。この結像ステップの前に、基板は、例えばプライマーの塗布、レジストの塗布、ソフト・ベークなど、さまざまな手順を経験する。露光後に、基板は、例えば露光後ベーク(PEB)、現像、ハード・ベーク、結像させたフィーチャの測定/検査など、他の手順を経験する。この一連の手順は、デバイス、例えばICの個々の層にパターンを形成するベースとして使用される。パターン形成されたこのような層は次いで、例えばエッチング、イオン注入(ドーピング)、メタライゼーション、酸化、化学機械研摩など、さまざまなプロセスを経験する。これらのプロセスは全て、個々の層の完成を意図したものである。複数の層が必要な場合には、この手順全体又はその変形手順をそれぞれの新しい層に対して繰り返さなければならない。最終的に、基板(ウェーハ)上にずらりと並んだデバイスが得られる。これらのデバイスは次いで、ダイシング、ソーイング(sawing)などの技法によって互いから分離され、個々のデバイスはその後、キャリヤ上に取り付けたり、ピンに接続したりすることができる。このようなプロセスに関する詳細情報は、例えば参照によってここに援用されるPeter van Zant著「Microchip Fabrication:A Practical Guide to Semiconductor Processing」、第3版、McGraw Hill Publishing Co.、1997年、ISBN 0−0−7−067250−4から得ることができる。
分かりやすくするため、今後、投影系を「レンズ」と呼ぶことがある。しかし、用語「レンズ」は、例えば屈折光学系、反射光学系及び反射屈折光学系を含む、さまざまなタイプの投影系を包含するものと広く解釈しなければならない。放射系も、上記の任意の設計タイプに従って動作して放射投影ビームを誘導し、成形し、制御する構成要素を含むことができ、以下、このような構成要素を集合的に又は単独で「レンズ」と呼ぶ場合がある。さらに、リソグラフ装置は、2つ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスク・テーブル)を有するタイプの装置とすることができる。このような「多ステージ」装置では、これらの追加のテーブルを並行して使用することができ、あるいは、1つ又は複数のテーブルを露光に使用している間に他の1つ又は複数のテーブル上で準備ステップを実施することができる。デュアル・ステージ・リソグラフ装置は例えば、ともに参照によってここに援用される米国特許第5969441号及びWO98/40791に記載されている。
上記の投影系は通常、レンズ及び/又はミラーなどの1つ又は複数の投影機構、例えば6つの投影機構を備える。これらの投影機構は、投影ビームが投影系を透過するようにし、投影ビームを標的部分まで導く。レンズはEUV放射を通さないので、投影ビームがEUV放射である場合には、レンズではなくミラーを使用して投影ビームを投影しなければならない。
比較的に小さなパターンを投影するために極紫外線投影ビームを使用するときには、正確さに関する投影系への要求はかなり高い。例えば、傾斜誤差1nmで配置されているミラーは、ウェーハ上でおよそ4nmの投影誤差を生じさせる。
極紫外線投影ビームを投影するための投影系は例えば6枚のミラーを含む。通常、そのうちの1枚が固定された空間的方向を有し、残りの5枚は、ローレンツ作動マウント(Lorentz actuated mount)上に取り付けられている。これらのマウントは、ミラー1枚あたり6自由度のローレンツ・エンジンを使用してこれらのミラーの方向を自由度6で調整できることが好ましい(6−DoF−マウント)。この投影系はさらに、投影機構の空間的方向を測定するセンサを備える。
投影系は、30Hzマウンティング機構を使用して、固定された領域、例えばメトロ・フレームに取り付けられる。これは、投影ビームを安定させ、また、隣接する系などの環境に起因する振動及び外乱から投影ビームを分離するために実施される。このマウンティングの結果、30Hzよりも高い不必要な外乱はほとんど完全に除去される。しかし、周波数が約30Hzの外乱はこのマウンティング機構によっても止められず、それどころか増幅されてしまう。
本明細書ではIC製造での本発明のリソグラフ装置の使用を特に言及するが、該装置は他の多くの可能な応用を有することをはっきりと理解されたい。本発明の装置は例えば、集積光学系、磁区メモリの誘導及び検出パターン、液晶ディスプレイ・パネル、薄膜磁気ヘッドなどの製造で使用することができる。このような代替応用の文脈において、本明細書で使用される用語「レチクル」、「ウェーハ」又は「ダイ」はそれぞれ、より一般的な用語「マスク」、「基板」及び「標的部分」によって置き換えられると考えなければならないことを当業者は理解されたい。
本明細書で使用する用語「放射」及び「ビーム」は、紫外(UV)放射(例えば波長365、248、193、157又は126nmの放射)、極紫外(extreme ultra−violet:EUV)放射(例えば波長5〜20nmの放射)、及びイオン・ビーム、電子ビームなどの粒子ビームを含む、全てのタイプの電磁放射を包含する。
次に、添付図面を参照して本発明を説明する。添付図面は例示を目的としたものであって、保護の範囲を限定することを意図したものではない。
図1は、本発明の特定の実施例に基づくリソグラフ投影装置1を概略的に示す。
この装置は、
・放射(例えば波長11〜14nmのEUV放射)投影ビームPBを供給する放射系Ex、IL、この特定のケースでは放射源LAも含む放射系と、
・マスクMA(例えばレチクル)を保持するマスク・ホルダを備え、アイテムPLに対してマスクを正確に配置する第1の位置決め手段PMに接続された第1の物体テーブル(マスク・テーブル)MTと、
・基板W(例えばレジストでコーティングされたシリコン・ウェーハ)を保持する基板ホルダを備え、アイテムPLに対して基板を正確に配置する第2の位置決め手段PWに接続された第2の物体テーブル(基板テーブル)WTと、
・マスクMAの照射された部分を、基板Wの(例えば1つ又は複数のダイを含む)標的部分Cの表面に結像させる投影系(「レンズ」)PLと
を備えている。
図示のとおり、この装置は(すなわち反射マスクを有する)反射型装置である。しかし一般に、例えば(例えば透過マスクを有する)透過型装置とすることもできる。この装置はあるいは、先に述べたタイプのプログラム可能ミラー・アレイなど、他の種類のパターン形成手段を使用することもできる。
放射源LA(例えばレーザ生成プラズマ又は放電プラズマEUV放射源)は放射ビームを生み出す。このビームは直接に、又は例えばビーム・エキスパンダExなどの調整手段を通過させた後に、照明系(照明装置)ILに供給される。照明装置ILは、放射ビームの強度分布の半径方向外側及び/又は半径方向内側の広がり(普通はσインナー及びσアウターと呼ばれる)を設定する調整手段AMを備えることができる。さらに照明装置は一般に、インテグレータIN、コンデンサCOなど、他のさまざまな構成要素を備える。このようにして、マスクMAに入射するビームPBは、所望の均一性及び断面強度分布を有する。
図1に関して、放射源LAは、(例えば放射源LAが水銀ランプであるときにしばしばそうであるように)リソグラフ投影装置のハウジングの中に収容することができるが、放射源をリソグラフ投影装置から離して配置し、放射源が生み出した放射ビームを(例えば適当な誘導ミラーの助けを借りて)装置に供給するようにすることもできることに留意されたい。この後者のシナリオは、放射源LAがエキシマ・レーザであるときにしばしば用いられる。本発明及び請求項はこれらの両方のシナリオを包含する。
投影ビームPBは、マスク・テーブルMT上に保持されたマスクMAを横切る。マスクMAを横切った後、投影ビームPBはレンズPLを通過する。レンズPLは投影ビームPBを、基板Wの標的部分Cの表面に集束させる。第2の位置決め手段PW(及び干渉計測定手段IF)を用いて、基板テーブルWTを、例えばビームPBの通り道に別の標的部分Cが配置されるように正確に移動させることができる。同様に、第1の位置決め手段PMを使用して、例えばマスクMAをマスク・ライブラリから機械的に取り出した後に、又は走査中に、マスクMAをビームPBの経路に対して正確に配置することができる。物体テーブルMTの移動は一般に、図1には明示されていない長ストローク・モジュール(おおまかな位置決め)及び短ストローク・モジュール(細かい位置決め)を用いて実現される。しかし、ウェーハ・ステッパの場合には(走査ステップ式装置とは対照的に)、マスク・テーブルMTを短ストローク・アクチュエータにだけ接続し、又はマスク・テーブルMTを固定することができる。マスクMA及び基板Wは、マスク・アライメント・マークM1、M2及び基板アライメント・マークPl、P2を使用して位置合せすることができる。
図示の装置は異なる2つのモードで使用することができる。
1.ステップ・モードでは、マスク・テーブルMTを本質的に静止した状態に保ち、マスクの像全体を1つの標的部分Cの表面に一度に(すなわち1回の「閃光」で)投影する。次いで、ビームPBによって別の標的部分Cを照射できるように、基板テーブルWTをX及び/又はY方向に移動させる。
2.走査モードでは、本質的に同じシナリオが適用されるが、与えられた標的部分Cが1回の「閃光」では露光されない点が異なる。その代わりに、マスク・テーブルMTが、与えられた方向(いわゆる「走査方向」、例えばy方向)に速度vで移動することができ、そのため投影ビームPBはマスクの像の上を走査する。同時に、基板テーブルWTを、同じ方向又は反対方向に速度V=Mvで同期移動させる。ただし、MはレンズPLの倍率である(一般にM=/4又は1/5)。このようにすると、解像度を犠牲にすることなく、比較的に大きな標的部分Cを露光することができる。
次に、本発明を詳細に説明する。
1 序論
1.1 オンライン質量推定:理由
マスク・ステージ及びウェーハ・ステージの位置決めの正確さは、設定点(setpoint)のフィードフォワードの正確さに大きく依存する。現在は、図2に示すような、(較正された)質量を使用した加速度設定点のフィードフォワードだけが使用されている。図2は、デカップリング等がない単純化された図であることが分かる。さらに、以下では、本発明を、ウェーハ・ステージ(すなわちウェーハ・テーブルWT及びウェーハW)に関して説明するが、本発明はマスク・ステージにも等しく適用できることを理解されたい。
図2に、ウェーハ・ステージ(WS)12の制御基本設計概念3を示す。これは、任意のタイプのコンピュータ構成(図示せず)に含まれるソフトウェアによって、第2の位置決め手段PW(図1)に実装することができる。このようなコンピュータ構成は単一のコンピュータ、又は協力して機能する複数のコンピュータを含むことができる。しかし、代替として、適当な任意のタイプのアナログ及び/又はディジタル回路を使用することもできる。これらの回路は当業者には明白であろう。この意味で、図2(及び本明細書に記載した他の制御基本設計概念図)は、多くの異なる方法で実装することができる機能モジュールを示しているにすぎない。ウェーハ・ステージ12を除けば、図2に示した構成要素は全て、第2の位置決め手段PWに含まれていると考えることができる。
制御基本設計概念3は、ウェーハ・ステージ12の位置設定点信号及びウェーハ・ステージ12からの実際の位置(実位置)信号を受け取る比較器16を含む。比較器16の出力はPID制御ユニット2に接続されており、PID制御ユニット2の出力は第1のノッチ・フィルタ4に接続されている。第1のノッチ・フィルタ4は第1の加算器ユニット6に信号を出力し、第1の加算器ユニット6は第2のノッチ・フィルタ8に接続された出力を有する。第1の加算器ユニット6はさらに力設定点信号を受け取り、これを第1のノッチ・フィルタ4の出力に加算する。この力設定点信号は、受け取った加速度設定点信号とウェーハ・ステージ12のフィードフォワード質量である質量mffとを掛け合わせる乗算器ユニット14の出力信号として渡されたものである。
第2のノッチ・フィルタ8の出力は第2の加算器ユニット10に接続されている。第2の加算器ユニット10はさらに追加のフィードフォワード信号を受け取ることができる。第2の加算器ユニット10は、その2つの入力信号の和を、比較器16の出力(コントローラ誤差)を最小化する位置制御力としてウェーハ・ステージ12に出力する。
当業者にとって、ウェーハ・ステージ12の所望の位置、及び制御された加速度を介したウェーハ・ステージ12のXY動作領域内での新しい位置への平行移動を制御する図2の制御基本設計概念は簡単である。特に、加速度設定点は位置設定点の2次導関数に等しいが、乗算器ユニット14によって生成される力のフィードフォワードは、位置設定点とすでによく一致した移動となる。したがってPID制御ユニット2は、ウェーハ・ステージの実際の経路とその位置設定点によって指示される経路との間の残りの偏差だけ処理する。
コントローラ誤差挙動(比較器16の出力)はウェーハ・ステージ12の位置に依存し、誤差はXY動作領域のコーナでより大きいことが分かっている。質量、増幅器利得、(ウェーハ・ステージ12を平行移動させるアクチュエータ(図示せず)の)モータ定数などの全ての利得効果を取り込んだデカップリング(利得バランシング)行列は、動作領域の中心でだけ較正されることに留意されたい。図2に示したフィードフォワード質量mff、及び付随する遅延の補正も動作領域の中心で較正される。この位置依存挙動の1つの可能な解釈は、上記の効果、すなわち質量、増幅器利得、モータ力定数の1つによって引き起こされる物理ウェーハ・ステージ12の「利得」の変化である。本明細書では、この効果を補償する方法としてオンライン質量推定を提案する。位置依存性の他に、構成要素(増幅器、アクチュエータのモータなど)の老朽化、構成要素(増幅器、モータ)の加熱に起因する挙動変化など、時間変化する他の効果も対応される。さらに、続いて露光される基板の質量の変動も対応される。
1.2 オンライン質量推定:基本原理
オンライン質量推定の基本的な考え方は、ウェーハ・ステージへ入力される力及び結果として生じる位置変化から、すなわち第2の加算器ユニット10とウェーハ・ステージ12の出力信号から、ウェーハ・ステージ12の質量を連続的に推定することである。推定された質量は、乗算器14で使用されるフィードフォワード係数mffの修正に使用される。この推定が十分に高速である場合には、位置依存挙動を捕捉することができる。
ウェーハ・ステージの質量を推定するだけでなく、この推定には、ウェーハ・ステージの入力から出力までの利得に影響する全ての様相が含まれることに留意されたい。さらに、フィードフォワードだけが調整され、コントローラの利得は変化しないので、不安定性の危険が最小化される。
本明細書は、質量推定の設計、複雑化及び結果を記述している。
2 オンライン質量推定
2.1 基本設計概念
本発明に基づくオンライン推定の基本設計概念を図3に示す。図3中の図2と同じ参照符号は図2と同じ構成要素を指している。図2に加えて、第2の加算器ユニット10及びウェーハ・ステージ12の出力信号を入力信号として受け取る質量推定ユニット18が使用されている。質量推定ユニット18はこれらの入力信号から、乗算器14に出力する質量推定信号mestを計算する。
以下では、質量推定ユニット18が、位置xに関する入力信号をウェーハ・ステージ12から直接に受け取ると仮定する。しかし代替として、質量推定ユニット18は、別のユニット、例えば比較器16又はPIDユニット2の出力から入力信号を受け取って質量推定値mestを計算することもできる。
次に、「質量推定」ユニット18が実施する計算を説明する。
基本的な考えは下の関係式から質量を推定することである。
Figure 2004342082
力Fはコントローラによって生み出されるのであり、したがって第2の加算器ユニット10からの出力信号としてすでに使用可能である。しかし実際の加速度αは、ウェーハ・ステージ12から受け取った実位置信号xから、例えばディジタル2回微分器22(図4)を使用して推定しなければならない。
Figure 2004342082
しかしこの2回微分器22では1サンプル分の遅延が生じ、これによって力Fは、加速度αよりも1サンプル分、先に進む。そのため、Fも1サンプル分、遅延させなければならない。さらに、発動された力は、ディジタル・アナログ・コンバータ(図示せず)に1サンプルの間とどまり、そのためさらに0.5サンプル分の遅延が導入される。さらに、入力出力遅延(モーション・コントローラ・コンピュータの計算時間)も、力と加速度の間のこの時間的なずれに影響を及ぼす。そのため、力は、合計2.35サンプル分、遅延させなければならない(これは実際のシステムでの測定から決定されたものである)。この目的のため、遅延ユニット20が導入される(図4参照)。
質量の推定には最小2乗法を使用する。最小2乗法は一般に、出力が線形であるモデルのパラメータを推定する。このケースでは、このモデルが単純に、推定力
Figure 2004342082

を生成する。これは、測定した加速度(測定加速度)に推定した質量(推定質量)
Figure 2004342082

を掛けたものに等しい。
Figure 2004342082
この推定力
Figure 2004342082

を実際の力Fから差し引いて、推定の誤差(推定誤差)eを求める。
Figure 2004342082
この推定誤差eは、質量推定値
Figure 2004342082

を生み出すために最小2乗法で使用する変数の1つである(次項参照)。以上をまとめたブロック図を図4に示す。この図には、ウェーハ・ステージ12から実位置信号を受け取り、加速度αを乗算器24に出力する2回微分器22が示されている。乗算器24は、加速度αを推定された質量
Figure 2004342082

と掛け合わせる。
2.2 最小2乗推定
最小2乗法は一般に、入力/出力データからパラメータを推定するための方法である。ここでは、サンプルごとに新しい推定値を生成しなければならないため、帰納的最小2乗法だけを説明する。これは、全てのデータが予め使用可能であり、推定を一度だけ実施すればよい状況とは対照的である。
モデル出力を生成する。これは、「信号ベクトル」ωと以前に推定したパラメータ・ベクトル
Figure 2004342082

との積である。

Figure 2004342082
実際の出力y(k)と推定した出力
Figure 2004342082

の差は推定誤差となる:
Figure 2004342082

。この推定誤差e(k)を使用して、推定パラメータ・ベクトルを更新する。
Figure 2004342082
上式の「適応利得行列」Γはサンプルごとに更新される。
Figure 2004342082
上式で、λは「忘却因子」である(詳細は下記参照)。
以前の項で説明した質量推定の場合、以上の式は全てスカラー式になる。

Figure 2004342082
これをもとに、サンプルごとに以下のステップを実施する。
1.信号ベクトルω(k)の現在の値を求める。質量推定の場合にはこれが加速度の現在値α(k)に等しい。
2.パラメータ・ベクトルの以前の推定値
Figure 2004342082

及び現在の信号ベクトルω(k)に基づいてモデルの出力を求める。質量推定の場合にはこれが、以前の質量推定値と測定加速度の現在値との積に等しい。
3.このモデル出力と実際の出力(質量推定の場合には力の現在値)とから、推定誤差e(k)を計算することができる。
4.上記帰納式を使用して適応利得行列Γ(k)を計算する。パラメータを1つだけ推定する質量推定の場合、この式はスカラー式になる。
5.Γ(k)、ω(k)及びe(k)を使用してパラメータの推定値を更新する。これによって新しい質量推定値が得られる。
パラメータλは「忘却因子」を表す。これが1の場合、帰納的最小2乗法は、帰納的でない最小2乗法と全く同じ出力を生み出す。このことは、長時間経ってもパラメータが更新されないことを意味する。この方法が推定値を適応させ続けるようにするためには、1よりもわずかに小さい値を選択しなければならない。実際には0.995がよい。これよりも大きいと推定が遅くなり、小さいと推定にノイズが導入される。
なお、質量以外のパラメータを推定する場合には、信号ベクトル及びパラメータ・ベクトルの定義だけを変更すればよい。
また、より多くのパラメータを推定するときには、行列計算が必要となるので、数値的な複雑さが2次関数的に増大する。
2.3 オフセット除去
初期に現れる複雑化は、制御力にオフセットが存在することである。これは、DAC、増幅器、又は重力成分を導く傾斜した石(tilted stone)によって導入される。加速度がゼロである間も、ある値の力が「作動」される。他の力が存在しない場合、推定器は、制御力が加速度を生じさせないから、この効果を無限大の質量と解釈する。
この問題に対処する1つの可能な方法は、このオフセットを第2のパラメータとして推定することである。そのために、オフセットを推定するオフセット推定器をコントローラに含めて、例えば質量推定値全体から推定されたオフセットを差し引くことができるようにすることができる。しかし、この戦略はうまく機能しない。その励起様式(加速度プロファイルは比較的に長い等加速度期間を有する)のため、最小2乗法は、オフセットと質量とを正しく区別できないためである。言い換えると、オフセットの推定は実際には質量推定の外乱となってしまう。
そのため、より単純な解決策が選択される。すなわち、作動された力と加速度の両方を高域フィルタにかける。まず最初に時定数を1Hzに設定する。図5に、当初の状況における質量推定の結果、ならびに追加のオフセット推定又は高域フィルタを使用した効果を示す。
オフセットを考慮しない場合、y=+150mm付近の推定質量は約22.62kgであり、y=−150mmでの推定質量は約22.47kgであることが分かる。オフセットを推定した場合、又は高域フィルタを使用した場合には、150gというこの非常に大きな差は見られない。しかし、高域フィルタを使用する解決策は、設定点の「ジャーク」相の外乱が相対的に小さく、したがって好ましいと言える。
2.4 持続励起
図6に、前項で論じた質量及びオフセットの推定値を示す。例えば2.1から2.2秒までの加速相の間、質量とオフセットがともに調整されていることが分かる。これは、等加速度領域において、最小2乗推定器がオフセットと利得とを区別できないことによる(大きなオフセットと大きな質量はともに必要な大きな力の原因となりうる)。これは、「持続励起」が低すぎる典型的な例である。このことはだいたいにおいて、正しいパラメータ更新を生み出す十分な周波数内容が信号にないことを意味する。
公称制御力がゼロでありステージの加速度もゼロである等速度相にも同様の問題が存在する。このような等速度領域では、ノイズが信号内容の要因である。最小2乗法は、このような条件に反応して、その適応利得Γを増大させる。Γが境界値を越えることを防ぐためには、加速度設定点がゼロになったときに適応をオフにする。代替策はΓの追跡を限定することであろう。
パラメータの数が増えると、持続励起に対する要件はより厳しくなることに留意されたい(このことは先のオフセット推定の例でも明確に説明したことである)。
2.5 結果
質量推定の結果についてはこれまでの項ですでにそのいくつかを示した。しかし、そのときにはまだ推定した質量はフィードフォワード経路上で有効ではなかった。この項では、フィードフォワード経路上で質量推定を有効にしたときのいくつかの結果について説明する。
図7に、ウェーハ・ステージを−150mmと+150mmの間でY方向に繰り返し移動させることによって得た例を示す。これらのプロットは2回の負の加速相から始まる。+0.9m/sからゼロ速度まで減速する相と、−0.9m/sまで加速する相である。プロットの終りは、ゼロ速度への再びの減速及びそれに続く正の速度への加速を示す。このことは、プロットの「左」側が+150mm付近にあり、プロットの右側が−150mm付近にあることを意味している。
図7の上段は、質量推定値のフィードフォワードのない場合のサーボ誤差を示している。プロットの左側のピーク誤差は約62nmであり、右側の誤差は約44nmであることが分かる。したがって、コントローラ誤差は位置依存であり、Y=−150mmの誤差のほうが小さい。
2回目の負の加速相の終わり(t=1.53秒付近)において、質量推定値のフィードフォワードがある場合とない場合(それぞれ図7の中段及び上段)に得られたサーボ誤差は同じであることが分かる。この時点で質量推定値は概ね公称値に等しい(図7の下段)。プロットの右側では、2回の正加速相の間、質量推定値は増大する。サーボ誤差も、当初の65nmまで増大していることが分かる。
図7のプロットをさらに詳しく見ると、推定質量が小さいとき、したがって小さな加速度フィードフォワードが存在するときにサーボ誤差が小さいことが明らかである。プロットの右側では、質量推定のほうが20g大きい質量フィードフォワードを生み出すので、公称値を使用したほうが有利である。質量推定値が公称値よりも小さい領域では、この推定質量を使用したときにサーボ誤差はより小さくなる。ここでの主な結論は、公称質量をフィードフォワードに使用することは最適とは言えず、それよりもわずかに小さい値を使用することによってサーボ誤差は改善されるということである。
2.6 より多くのパラメータを推定することによる質量推定の改良
加速相中の質量推定のドリフトのような挙動は、他の外乱が質量推定に影響を及ぼしていることが原因であると考えられる。その候補は例えば、制御ループに速度フィードフォワードが含まれないことである。他の候補は、ジャーク(加速度の導関数)及びスナップ(ジャークの導関数)フィードフォワードである。速度、ジャーク及びスナップの外乱に対する補償が存在しないため、推定器は、これらの効果を全て質量推定に「押し込んで」てしまう。
このことが実際に言えるのかどうかを調べるため、前項の入力/出力追跡を使用して、以下のような推定の組合せを試験した。
1.質量推定のみ、
2.質量及び速度フィードフォワードの推定
3.質量、速度及びジャーク・フィードフォワードの推定
4.質量、速度、ジャーク及びスナップ・フィードフォワードの推定
より多くのパラメータを推定できるようにするためには、信号ベクトル及びパラメータ・ベクトルを拡張する必要がある。そのためには、ウェーハ・ステージ12の位置を順次に微分することによって、ジャーク、スナップ及び速度を生成しなければならない。それぞれのディジタル微分は0.5サンプル分の遅延を導入するので、これらの各種信号を遅延させて、最終的にこれらが全て同じ遅延を有するようにしなければならない。力信号の遅延もこの全体の遅延と一致しなければならない。図8に、信号ベクトルの生成、及びそれぞれのパラメータd、m、e及びgの位置を示す。ただし、
d=速度係数
m=質量
e=ジャーク係数
g=スナップ係数
である。
図8には、直列に接続された第1微分器28、第2微分器30、第3微分器32及び第4微分器34が示されている。ウェーハ・ステージ12から実位置信号が受け取られ、第1微分器28に入力される。したがって第1微分器28、第2微分器30、第3微分器32及び第4微分器34の出力にはそれぞれ、実速度信号、実加速度信号実ジャーク信号及び実スナップ信号が現れる。実速度信号には、乗算器36で、推定速度係数
Figure 2004342082

が乗じられ、次いで遅延ユニット44によって1.5時間間隔の遅延が与えられる。実加速度信号には、乗算器24で、推定質量
Figure 2004342082

が乗じられ、次いで遅延ユニット46によって1時間間隔の遅延が与えられる。実ジャーク信号には、乗算器40で、推定ジャーク
Figure 2004342082

が乗じられ、遅延ユニット50によって0.5時間間隔の遅延が与えられる。実スナップ信号には、乗算器42で、推定スナップ
Figure 2004342082

が乗じられる。遅延ユニット44、46、50及び乗算器42の出力は、加算器ユニット52、54、56によって加算されて、減算ユニット26に推定力信号を与える。
推定した全てのパラメータをフィードフォワードに使用する必要はなく、質量推定をより安定にすることが唯一の目標であることに留意されたい。
ジャーク及びスナップ・フィードフォワードが必要となることがあり得るのは、このプロセスが質量によって表されるだけでなく、さらに高次ダイナミクスを有するためである。第1の可能性は、このプロセスが、質量と1つの共振振動数によって記述され、力Fに反応としたウェーハ・ステージ12の移動xに対して下式を与えることである。
Figure 2004342082
摩擦項を加えると下式が得られる。
Figure 2004342082
このようなプロセスに対する正しいフィードフォワードは以下のようになるであろう。

Figure 2004342082
上式で、xSPGは位置設定点ジェネレータによって生成された位置設定点。
加速度フィードフォワード(ms)に加えて、速度(ds)、ジャーク(es)及びスナップ(gs)フィードフォワードが明確に認識される。
図9に、先に述べた条件の下での質量推定の結果を示す。質量mだけを推定すると、加速相中に質量の典型的な上昇が観察される。さらに速度係数dを調整した場合、質量推定はいくぶん安定する。この場合、質量推定は加速中に下方へドリフトする。さらにジャーク係数eを推定しても、結果はあまり変化しない。しかし、さらにスナップ係数gを推定すると、質量推定は最も安定する。
図10に、4つの全パラメータの推定を示す。特にスナップは2.7e−7Ns/mに安定して調整されるが、他のパラメータはジャーク相の間、「外乱」を受けていることが分かる。さらに、測定加速度と力の間のタイム・ラグはこれ以上存在してはならないので、ジャーク係数はゼロになると予想された(ジャーク係数は、ジャーク相の間、一定の力が必要であることを意味する。これは、加速度フィードフォワードのタイミングが正しくないときにもそうである。したがって、ジャーク・フィードフォワードの存在はタイミング問題を指示する)。
次に、次のような試験を実施した。3つの異なるX位置(−150mm、0、+150mm)で、Y方向の+/−150mmの反復移動を実施した。それぞれの加速/減速部分の間に、(先に説明した速度/質量/ジャーク/スナップ推定の組合せを使用したときの)推定質量を、それぞれの加速度/減速部分の終わり(したがってジャーク相が始まる前!)の最後の100ポイント(20ミリ秒)の平均を使用して記録した。これによって、ウェーハ・ステージ・フィールド内の6地点で「推定質量」を得た。得られた推定質量を下表に示す。なお、フィードフォワード較正で較正した公称質量は22.667kgである。
Figure 2004342082

Figure 2004342082
フィードフォワード調整を実施しないとき、コントローラ誤差は全てのX位置で40から60nmの間にある。フィードフォワード質量推定をオンにすると、誤差は全てのX位置で60nmである。表2では、サーボ誤差が同じである位置では、推定質量が公称質量と一致することが分かる。フィードフォワード調整を実施しないときにサーボ誤差がより小さい位置では、推定質量はより大きく、したがって、元々のフィードフォワードは必要なフィートフォワードよりも実際には小さい。明らかに、わずかに小さすぎる加速度フィードフォワード(20g)はサーボ誤差を単独で低減する。
2.7 スナップ・フィードフォワードとの組合せ
多くのパラメータを同時に推定することは、以下のようなさまざまな理由から、全ての状況に対して完璧な解決策となるとは限らない。
1.行列計算(Γ!)が複雑となり、計算時間が長くなる。
2.励起は十分に持続していなければならないが、それは信号タイプによって異なる。質量(=加速度フィードフォワード)は加速度が十分に大きいときにしか推定してはならず、したがって、加速度設定点がある値よりも小さいときには推定はオフに切り換えられる。しかし、ジャーク・フィードフォワード推定は十分なジャークを必要とし、スナップ推定は十分なスナップを必要とし、速度フィードフォワード推定は十分な速度を必要とする。したがって、軌道のさまざまな相の間、これらの異なるパラメータの推定はオンに切り換えなければならず、最小2乗法を使用するときにはこれは不可能である。
3.全てのパラメータが時間変化するとは限らず、変化するパラメータに焦点を合わせなければならない。
一方、以前の項で述べたとおり、プロセスが質量から成るだけでなく、さらに高次ダイナミクス(したがって他の3つのパラメータの推定)を含むことによって、質量推定は外乱を受ける。スナップ・フィードフォワードがこの高次ダイナミクスを機構から取り去ると仮定すると、質量推定器は、図11に示すように、制御力からスナップ成分を差し引いたものに接続しければならない。図11では、加算器10が乗算器58から新たな入力信号を受け取っている。乗算器58は、受け取ったスナップ設定点信号にフィードフォワード・スナップ係数gffを乗じる。この場合、質量推定ブロック18は、ノッチ2ブロック8の出力から力信号を受け取る。すなわち乗算器58からのスナップ・フィードフォワード成分を排除する。スナップ・フィードフォワードは、ウェーハ・ステージの高次ダイナミクスを補償するので、ステージの加速度とノッチ2の出力の間の関係は質量により似る。
以下のプロットは予備的な結果を示す。図12に、スナップ・フィードフォワードを使用した場合とそうでない場合の、質量推定がオンの間のコントローラ誤差を示す。この質量推定を図13に示す。
スナップ・フィードフォワードの有無によって質量推定は影響されないことが分かる。この特定の試験のスナップ・フィードフォワードは単独で、サーボ誤差を約1/2に低減する(ピークで60nmから30nm)。
2.8 オフセット除去(2)
コントローラの出力を調べると、停止に必要な出力はY位置の端で0.4Nも異なっていることが分かった。オフセットを除去する高域フィルタの周波数は1Hzであり、移動の完了には約0.32秒しかかからないことに留意されたい。したがって、高域フィルタは低い周波数に設定しすぎている可能性がある。このことを試験するため、高域フィルタにコーナ周波数10Hzを使用した実験を実施し、図14のコントローラ誤差及び図15の質量推定を得た(スナップ・フィードフォワードを使用した場合と使用しない場合の両方)。なお、0.22Ns/mの速度フィードフォワードも使用している。これらのプロットによれば、同じ位置で推定器は、移動方向の違いによって(加速度の符号が同じときでも)20g異なる質量を推定する。この現象は増幅器の非線形挙動が原因である。
2.9 加速度信号と力信号の間の時間シフト(2)
質量推定はこれで相当に速くなったが、ジャーク相の間、目に見えるかなり大きな外乱が残っていることが分かる。これは、生成される加速度信号と力信号の間にタイミングの違いが残っていることが原因である。力の遅延を2.35から2.25サンプルに減らすことによって、質量推定は図16に示すようにより安定する。
2.10 質量推定及びスナップFFを用いた結果
以前の項で得られた知識を用い、以下の条件を使用して新たな試験を実施した。
スナップ・フィードフォワード利得:3.4e−7Ns/ms
(ノッチ2の後に導入)
スナップ・フィルターの周波数及び減衰:700Hz、d=0.7
スナップ遅延補正:400e−6秒
質量推定高域フィルタ:10Hz
力経路の質量推定遅延:2.25サンプル、力はスナップ導入前に抽出
質量推定忘却因子:0.995
速度フィードフォワード:0.22Ns/m露光ステージ(WT)、
0Ns/m測定ステージ(MT)
事前較正した公称質量フィードフォワード:露光:22.652kg、
測定:22.601kg
スナップ・フィードフォワードの有無と質量推定の有無の組合せを、露光ステージWTと測定ステージMTの両方で実施した。このケースで、測定ステージMTの公称フィードフォワードはあまりよくは一致しない。試験はそれぞれ6回実施した。3つのX位置(−150mm、0、+150mm)で、正方向の移動と負方向の移動の両方を実施した。中心位置(X=0)について、図17、図18、図19及び図20の4つのプロットに、推定質量を含む結果を示す。それぞれのプロットにはさらに、加速相後のピーク・サーボ誤差も指示されている。図17、図18、図19及び図20の左上のプロットは原状況を示す。中段左側のプロットは質量推定の効果を示し、その下のプロットはその推定質量を示す。右上のプロットは、スナップ・フィードフォワードだけを用いた結果を示す。中段右側のプロットは、質量推定及びスナップ・フィードフォワードを用いた結果を示し、その下のプロットはその推定質量を示す。
露光ステージWTのピーク・コントローラ誤差を下表に示す。これらは、測定を実施したフィールド上の位置に従って配列されており、それぞれの試験フィールドにはY=+150とY=−150があるので2つの値が存在する。
Figure 2004342082
Figure 2004342082
Figure 2004342082

Figure 2004342082
これらの新たな実験に関して、以下の結論を引き出すことができる。
1.測定ステージMTに関して、フィードフォワード質量と推定質量との間に約60gの不一致が存在する。質量推定器の効果は、ピーク・サーボ誤差が100nm超から約35nmに低減することである。
2.露光ステージWTでは、質量推定単独の使用で、コントローラ誤差はかなり改善される(ピーク誤差は43nmから27nmに低減する)。元々の誤差が43nmと比較的に高いのは不正確な質量較正のためである。
3.スナップ・フィードフォワードを使用すると、質量推定器は、スナップ・フィードフォワードを使用しない場合に比べてわずかに変動の小さい質量を与える。
4.スナップ・フィードフォワードを使用すると、ウェーハ・ステージ・フィールドのピーク・コントローラ誤差がより一定になる。ピーク誤差は23nmから16nmに低減する。なお、スナップ・フィードフォーワードの利得及びタイミングは調整されなかった。推定スナップは、機械で使用される値よりも小さな値を指示する。改良の余地がある。
5.ジャーク相の間、質量推定器は急速に変化する。これは、最大加速度に達したときにだけ推定器をオンにすることによって改良することができる(これまでは、加速度がゼロでないときは常に推定器は有効であった)。この場合、加速相の終わりには推定器は正に一定であるが、加速相の開始時にはもっと落ちついていなければならない。これが図21に示されている。機械中での効果は次項で試験する。
2.11 質量推定及びスナップFFを用いた結果(2)
2.10項と同じ試験を実施した。唯一の変更点は、加速度設定点がその最大に達したときにだけ質量推定を有効にしたことである。したがって、2.10項で述べた理由から、ジャーク相の間、調整は実施されなかった。露光ステージWTに対してまとめた結果を下表に示す。表11は、スナップ・フィードフォワードと質量推定の4つの組合せに対する結果をまとめた。スナップ・フィードフォワードと質量推定の組合せは、最初の試験よりもわずかによく実施されたことが分かる。明らかに、加速相の終りにフィードフォワード質量が一定であることによって最大誤差は改善される。これらのプロットでは、以前に述べたとおり、質量推定だけを使用したとき、サーボ誤差は、推定質量が公称値よりも小さいときに常により小さいことに留意されたい。さらにスナップ・フィードフォワードを使用した場合には、このことは当てはまらない。

Figure 2004342082
Figure 2004342082
Figure 2004342082

Figure 2004342082
Figure 2004342082
3 実装の単純化及び追加
1つのパラメータだけを推定する場合の代替実装を開発した。これは質量推定の場合にも当てはまる。
3.1 実装の単純化1
質量推定の場合、非帰納的最小2乗法は、下式の最適推定質量
Figure 2004342082

を見つけようとする。

Figure 2004342082
上式で、α(i=1,2,...,n)は加速度サンプル(αはいちばん最近のサンプル)、f(i=1,2,...,n)は制御力サンプル(fはいちばん最近のサンプル)である。この式は以下のように書くことができる。
Figure 2004342082
したがって、最小2乗推定値は、図22に示すフィルタ実装によって見つけることができる。
この形は、忘却因子λの使用をまだサポートしていない。忘却因子は以下のように実装することができる。
Figure 2004342082
このマッチング・フィルタ実装は図23に示すようになる。この代替実装は、2つの帰納式を含む元の最小2乗実装よりも単純な形を有する。
3.2 実装の単純化2
オフセット推定の場合、使用するモデルは以下のようなものになる。

Figure 2004342082
上式で、
Figure 2004342082

は推定オフセット。
オフセットを(質量と同時ではなく)単独で推定するときには、定数1である信号ベクトルを効果的に使用する。図23の構造を使用してαを1に置き換える。上のフィルタには制御力が供給され、下のフィルタには入力1が供給される。下のフィルタは値1/(1−λ)になることは簡単に計算できる。次いで、この固定値を、下のフィルタの出力の代わりに使用することができ、図24の構造が得られる。
4 代替法:オンライン・フィードフォワード推定
4.1 基本的な考え方
以上に論じた第1の実施例では、フィードフォワードとして使用される唯一の推定パラメータが質量であった。この質量は実際に、「逆プロセス・ダイナミクス」の最も単純な形として機能する。これは力から加速度への伝達の逆である。追加のスナップ・フィードフォワードは、1つの(ゼロ減衰)共振を含むことによって、実際には、より良好な「逆プロセス・ダイナミクス」として機能する。
代替フィードフォワードは、この逆プロセスの高次モデルであるだろう。これを実施する1つの方法は、このプロセスのモデルを推定し、このモデルを逆にし、この逆モデルを、加速度フィードフォワード経路中のフィルタとして使用する方法である。しかしこの方法にはいくつかの深刻な欠点がある。第1に、このプロセスは通常、より高い周波数に対して高次の利得ロールオフを有し、これは、逆プロセスの強く上昇する周波数特性に変化する。さらに、このプロセス伝達関数の非最小相のゼロは、逆プロセスでは不安定な極になる。これは特に、非最小相のゼロが一般的である離散領域の問題を提起する。
ここで提案する解決方法は、質量推定器を「逆プロセス・ダイナミクス」推定器に拡張する方法である。推定器は次いで、適用された力から加速度への伝達関数を推定し、推定伝達関数を逆にするのではなしに、測定された加速度から適用された力への伝達関数を推定する。このように、最小2乗の意味で最適な逆ダイナミクスの伝達関数推定を得る。例えばFIRフィルタ・基本設計概念を選択することによって、推定の安定性が保証される。
図33に、この代替法の基本設計概念を示す。この基本設計概念は、図3に示した基本設計概念に似ており、同じ参照符号は同じ構成要素を指す。しかし、図3の質量推定ユニット18は、フィードフォワード(FF)フィルタ推定ユニット60に一般化されている。さらに、図3の乗算器14は、伝達関数Hffを加速度設定点に適用するように構成された伝達関数ユニット62に変更されている。
図3の基本設計概念と図33の基本設計概念の違いは、図33ではもはや質量を推定せず、加速度と力の間の関係を推定することである。当業者には明白なことだが、ウェーハ・ステージ12(又は制御対象の他の質量)が「剛体」として振る舞う場合、伝達関数Hffは質量mffを掛けることと同じになるので、図30の基本設計概念は図3の基本設計概念となる。この2つの基本設計概念のこの違いは、ウェーハ・ステージ12にダイナミクスがあるときに重要である。
フィードフォワード・フィルタ推定ユニット60は、測定された加速度から適用された力Fへの推定伝達関数Hestを決定する。伝達関数ユニット62では、この推定伝達関数Hestを加速度設定点とともに使用して、推定入力力が供給される。この推定入力力は実際の入力力から差し引かれ、この差が最小2乗機構によって使用されて、新しい推定伝達関数が生み出される。
4.2 逆伝達関数の推定:ARX構造
使用することができるこのような逆プロセス・ダイナミクス・推定器の最も一般的な構造は、図25に示すARX構造である。
一般に、この構造の伝達関数は以下のとおりである。
Figure 2004342082
信号ベクトルω(k)及びパラメータ・ベクトル
Figure 2004342082

は下式によって定義される。
Figure 2004342082
上式で、入力uは測定された加速度によって形成される。出力yは、推定入力力を表し、これを実際の入力力と比較して推定誤差を生成する。
4.3 逆伝達関数の推定:FIR構造
使用できる他の基本設計概念はFIRフィルタである。FIRフィルタの利点は不安定にならないということである。その基本設計概念を図26に示す。
FIRフィルタの帰納式は以下のとおりである。
Figure 2004342082
信号ベクトル及びパラメータ・ベクトルの定義は以下のようになる。

Figure 2004342082
この場合も、入力u(k)は測定された加速度によって形成される。フィルタの出力y(k)は推定入力力を表し、これを使用し、これを実際の入力力から差し引くことによって推定誤差を生成する。
4.4 試験結果
図27に、多数の推定パラメータに対する、FIRフィルタとARXフィルタの推定伝達関数を示す。FIRフィルタは20のFIRタップ(21パラメータ)を有し、ARXフィルタは10次(21パラメータ)のフィルタである。FIR伝達関数とARX伝達関数の類似は顕著である。図28に、両方のフィルタのフィードフォワード力を示す。図の「オーバシュート」は、スナップ・フィードフォワードとの顕著な類似を示している。図29に推定質量を示す。これは、それぞれのフィルタのDC利得に等しい。図30及び図31に、ずっと低次のフィルタの結果を示す。図30は、4タップ(5パラメータ)を有するFIRフィルタ及び2次ARXフィルタ(5パラメータ)の推定伝達関数を示している。図31は、この両方の状況のフィードフォワード力を示している。このフィードフォワードは、図27〜図29に関連したものとあまり変わらないが、図32に示す推定質量はARXの場合に比べはるかに不安定である。
リソグラフ投影装置の全体概略図。 現状技術に基づく制御基本設計概念を示す図。 本発明に基づくオンライン質量推定の基本構成を示す図。 推定誤差を生成する回路を示す図。 ウェーハ・ステージに対する質量推定のいくつかの曲線を示す図。これには、加速度設定点曲線、質量推定曲線、高域フィルタを使用した質量推定曲線、及びオフセット推定を使用した質量推定が含まれる。 質量推定及びフィードフォワードの一例を示す図。 質量推定フィードフォワードを使用しない場合と使用した場合の制御誤差曲線を示す図。 速度、加速度、ジャーク及びスナップ・フィードフォワードの推定に使用することができる回路を示す図。 他のさまざまなパラメータを推定したときの質量推定値の曲線を示す図。 速度、加速度、ジャーク及びスナップ成分の推定値の曲線を示す図。 質量推定及びスナップ・フィードフォワードのためのフィードフォワード回路を示す図。 スナップ・フィードフォワードを使用した場合と使用しない場合のコントローラ誤差を示す図。 時間スケールを拡大した図12aの一部分を示す図。 スナップ・フィードフォワードを使用した場合と使用しない場合の質量推定値を示す図。 10Hz高域フィルタを推定に使用したときの、スナップ・フィードフォワードを使用した場合と使用しない場合のコントローラ誤差を示す図。 時間スケールを拡大した図14aの一部分を示す図。 10Hz高域フィルタを使用したときの、スナップ・フィードフォワードを使用した場合と使用しない場合の質量推定を示す図。 力経路に0.1サンプルの遅延を導入した場合の質量推定値を示す図。 負の方向に移動中の露光チャックに対するいくつかの曲線を示す図。 正の方向に移動中の露光チャックに対するいくつかの曲線を示す図。 負の方向に移動中の測定チャックに対するいくつかの曲線を示す図。 正の方向に移動中の測定チャックに対するいくつかの曲線を示す図。 最大加速度のときにだけ推定器をオンにする効果を示す図。 1つのパラメータに対する代替最小2乗推定を示す図。 忘却因子を含む、1つのパラメータに対する代替最小2乗推定を示す図。 単純化されたオフセット推定構成を示す図。 最適な推定質量を見つける単純化された実装のためのARXフィルタ構造を示す図。 忘却因子を考慮したFIRフィルタ・基本設計概念を示す図。 代替法における推定伝達関数の大きさ及び位相を示す図。この状況は、FIRフィルタとARXフィルタの両方に対して示されている。 図27で使用したFIR及びARXフィルタのフィードフォワードを示す図。 図27及び図28に対応する状況の推定質量を示す図。 図27の曲線と同様の曲線であって、これよりもはるかに低次のフィルタを使用したときの曲線を示す図。 図28の曲線と同様の曲線であって、これよりもはるかに低次のフィルタを使用したときの曲線を示す図。 図29の曲線と同様の曲線であって、これよりもはるかに低次のフィルタを使用したときの曲線を示す図。 オンライン・フィードフォワード推定を含む回路基本設計概念を示す図である。

Claims (14)

  1. 所望の質量加速度に応じた制御力によって質量(12)に質量加速度を与えることによって、前記質量の位置を制御するように構成されたコントローラであって、前記質量(12)のステータス情報を含むフィードバック信号を受け取り、前記質量加速度と前記制御力の間の推定関係を前記フィードバック信号及び前記制御力から計算し、前記推定関係及び前記所望の質量加速度を使用して前記制御力を決定するように構成されていることを特徴とするコントローラ。
  2. 前記ステータス情報が、前記質量の位置、速度及び/又は加速度の指示を含む、請求項1に記載のコントローラ。
  3. 前記フィードバック信号が、前記質量の位置を指示するフィードバック位置信号である、請求項1又は2に記載のコントローラ。
  4. 前記推定関係を最小2乗法によって決定するように構成された、請求項1から3までのいずれか一項に記載のコントローラ。
  5. 前記制御力のオフセットを除去するように構成された、請求項1から4までのいずれか一項に記載のコントローラ。
  6. 前記制御力のオフセットを除去する高域フィルタを含む、請求項5に記載のコントローラ。
  7. 前記推定関係が推定質量
    Figure 2004342082

    である、請求項1から6までのいずれか一項に記載のコントローラ。
  8. 前記推定質量を下式によって計算するように構成され、
    Figure 2004342082

    上式で、
    Figure 2004342082

    =推定質量、
    α(i=1,2,3,4,...,n)は加速度サンプル、
    (i=1,2,3,4,...,n)は制御力サンプル、
    λは忘却因子
    である、請求項7に記載のコントローラ。
  9. 推定速度係数
    Figure 2004342082

    、推定ジャーク係数
    Figure 2004342082

    及び推定スナップ係数
    Figure 2004342082

    のうちの少なくとも1つを前記フィードバック位置信号から計算するように構成され、前記推定速度係数
    Figure 2004342082

    、前記推定ジャーク係数
    Figure 2004342082

    及び前記推定スナップ係数
    Figure 2004342082

    のうちの前記少なくとも1つを使用して前記制御力を決定するように構成された、請求項7又は8に記載のコントローラ。
  10. −放射投影ビームを供給する放射系と、
    −所望のパターンに従って前記投影ビームにパターンを付与する働きをするパターン形成手段を支持する支持構造と、
    −基板を保持する基板テーブルと、
    −パターンが付与された前記投影ビームを前記基板の標的部分に投影する投影系と、
    −前記質量がリソグラフ投影装置内の可動物体である、請求項1から9までのいずれか一項に記載のコントローラと
    を備えたリソグラフ投影装置。
  11. 前記可動物体が、パターン形成手段を有する前記支持構造と基板を有する前記基板テーブルのうちの少なくとも一方である、請求項10に記載のリソグラフ投影装置。
  12. 所望の質量加速度に応じた制御力によって質量(12)に質量加速度を与えることによって、前記質量の位置を制御する方法であって、前記質量(12)の位置を指示するフィードバック位置信号を受け取り、前記質量加速度と前記制御力の間の推定関係を前記フィードバック位置信号及び前記制御力から計算し、前記推定関係及び前記所望の質量加速度を使用して前記制御力を決定することを特徴とする方法。
  13. 前記推定関係が推定質量
    Figure 2004342082

    である、請求項12に記載の方法。
  14. −基板テーブルによって支持され、放射感応材料層によって少なくとも部分的に覆われた基板を用意するステップと、
    −放射系を使用して放射投影ビームを供給するステップと、
    −支持構造によって支持されたパターン形成手段を使用して、前記投影ビームに断面パターンを付与するステップと、
    −パターンが付与された前記放射ビームを前記放射感応材料層の標的部分に投影するステップと、
    −前記質量の前記位置を制御するステップと
    を含み、
    前記質量が、前記基板を有する前記基板テーブルと前記パターン形成手段を有する前記支持構造のうちの少なくとも一方である
    デバイス製造方法における、請求項12又は13に記載の方法。
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