JP2004331756A - アクリル系重合体粉末、アクリルゾル及び成形物 - Google Patents

アクリル系重合体粉末、アクリルゾル及び成形物 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度で、流動性及び貯蔵安定性に優れたアクリルゾルを与えることができるアクリル系重合体粉末、該アクリルゾル及び成形物の提供。
【解決手段】アクリル系重合体粒子を含有するラテックスを噴霧乾燥して得られるアクリル系重合体粉末であって、電子顕微鏡写真で観察した該アクリル系重合体粉末の長径aと短径bとの粒径比a/bが1.0以上2未満である該アクリル系重合体粉末、それを含有するアクリルゾル、及び該アクリルゾルから得られる成形物。該アクリル系重合体粒子は前段階重合体を含むラテックス中で、後段階重合体を形成させて得られる特定多段階重合体粒子であることが好ましい。上記粒径比を達成するための1つの手段は該ラテックスの表面張力を500μN/cm以下に保つことである。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリルゾルに好適なアクリル系重合体粉末、該アクリル系重合体粉末及び可塑剤を含有するアクリルゾル、及び該アクリルゾルから得られる成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチゾルは、樹脂パウダー及び充填剤を可塑剤に分散させてゾル状態にしたものであり、このものは塗布等を行った後加熱してゲル化させ成形品にする。現在この方法で工業的に広く用いられてい樹脂は、ポリ塩化ビニル(塩ビ)であり、塩ビゾル又は塩ビペーストと呼ばれている。用途により、該塩ビゾル組成物は、自動車用、カーペット用、壁紙用、床用等のコーティング剤、含浸剤、コーキング剤などとして、多くの分野において種々の目的で使用されている。
一方、塩ビゾル組成物から得られる成形品は、燃焼処分する際に、ポリ塩化ビニルに起因する塩化水素ガスの発生によって、焼却炉を著しく損傷させるという難点を有しており、さらには最近の環境問題上、酸性雨の原因となるばかりでなく地球のオゾン層の破壊原因物質ともなっており、各商品分野でこのような難点のない塩ビゾル組成物に代るプラスチゾル組成物の出現が待たれている。
【0003】
このような要求に対し、燃焼時に塩化水素ガスを発生しないプラスチゾルとして、アクリル系樹脂を用いたアクリルゾルが提案されている。例えば、均一組成系のアクリルポリマー粒子を用いたものが提案されている(特許文献1参照)が、ジオクチルフタレートのような汎用可塑剤を用いた場合には、該可塑剤の前記粒子への溶解性が高く、混合後数分間でアクリルゾルの粘度上昇が起きて成膜不能となるため、実用上使用することができないという問題があった。またアクリルゾルの成膜性及び貯蔵安定性を向上させるために、アクリルポリマーに可塑剤との相溶性の低い単量体成分を共重合させる方法が提案されている(特許文献2参照)が、このゾル組成物を用いる場合には、得られる皮膜表面に可塑剤がブリードアウトしやすいという問題点を有していた
【0004】
また、二次平均粒子径が0.1〜500μmの範囲内にある、可塑剤に分散したアクリルゾルからなるプラスチゾル組成物が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、二次平均粒子径が微細なアクリル系重合体を含むアクリルゾルを用いる場合には、アクリル系重合体粒子の単位体積あたりの粒子面積が大きいため初期粘度が高く、ダイラタンシーが生じやすく、流動性が低下し、コーティング時の塗布膜の厚さ不均一やかすれの発生、スプレー塗装時のスプレーパターンの不均一などのトラブルが生じる。このような二次平均粒子径が微細なアクリル系重合体を含むアクリルゾルを実用粘度にするためには、可塑剤量を多くしたり、希釈用の有機溶剤を添加するなどの必要が生じる。その結果、この場合には皮膜表面に可塑剤がブリードアウトしたり機械的強度が低下したり、添加した有機溶剤が塗膜中に残存し成膜性を損なうといった不良が生じやすくなるという問題があった。
【0005】
一方、二次平均粒子径が大きいアクリル系重合体凝固組成物を含むアクリルゾルを用いる場合には、その粘度は、二次平均粒子径が微細なアクリル系重合体を含むアクリルゾルよりも低くなる傾向が見られるものの、アクリルゾル中のアクリル系重合体の均一性が劣り、成膜中にブツが発生し平滑な皮膜を形成できないという問題があり、さらに、皮膜の加熱によるゲル化に長時間を要するためアクリルゾル塗工品の生産性が低下しやすいという問題点を有していた。
【0006】
【特許文献1】特公昭55−16177号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】特開平5−279539号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】特開昭51−71344号公報(特許請求の範囲)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低粘度で、流動性及び貯蔵安定性に優れ、かつそれから得られる成形物が可塑剤保持性に優れ、さらに、塩ビゾルから得られる成形物と違って、焼却時に塩化水素ガスを発生することがないアクリルゾルを与えることができるアクリル系重合体粉末、該アクリルゾル、及び該アクリルゾルから得られる成形物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、アクリル系重合体粒子を含むラテックスを噴霧乾燥して得られるアクリル系重合体粉末の長径と短径との粒径比を特定の範囲に設定することによって上記の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アクリル系重合体粒子を含有するラテックスを噴霧乾燥して得られるアクリル系重合体粉末であって、電子顕微鏡写真で観察した該アクリル系重合体粉末の長径aと短径bとの粒径比a/bが1.0以上2未満である該アクリル系重合体粉末、該アクリル系重合体粉末及可塑剤を含有するアクリルゾル、及び該アクリルゾルから得られる成形物に関する。
該アクリル系重合体粒子は前段階重合体を含むラテックス中で、後段階重合体を形成させて得られる特定の多段階重合体粒子であることが好ましい。また、アクリル系重合体粉末の長径aと短径bとの粒径比a/bを上記した特定範囲にするには、ラテックスの表面張力が500μN/cm以下にすればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明に使用するアクリル系重合体粒子は、少なくとも1層の層構造を有する重合体粒子であって、アクリル酸エステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等)及び/又はメタクリル酸エステル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)を主とする単量体を単独重合、共重合、グラフト重合等させて得られるアクリル系重合体粒子である。
【0010】
本発明に使用するアクリル系重合体粒子としては、以下の(1)及び(2)に示すようなメタクリル酸エステル単位を必須成分とするものが好ましい。
(1)前段階重合体(I−a)を含むラテックス中で、後段階重合体(I−b)を形成させてなる多段階重合体粒子であり、
前段階重合体(I−a)が、メタクリル酸メチル単位10質量%以上50質量%未満を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
後段階重合体(I−b)が、メタクリル酸メチル単位50質量%以上を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
前段階重合体(I−a)/後段階重合体(I−b)の質量比が10/90〜90/10であるアクリル系重合体粒子。
【0011】
前段階重合体(I−a)は、1段階の重合反応で形成されるか、又はそれにより得られる重合体粒子を含有するラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成される共重合体であり、前段階に含まれる各段階(1段階のみからなる場合も含む)の重合反応により形成される共重合体が、いずれも、メタクリル酸メチル単位10質量%以上50質量%未満とメタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体からからなる単位50質量%を超え90質量%以下とを含むものである。メタクリル酸メチル単位の割合は、20質量%以上50質量%未満であるのが好ましく、30質量%以上50質量%未満であるのがより好ましい。前段階重合体(I−a)のメタクリル酸メチル単位が10質量%未満では、本発明のアクリル系重合体粒子を含有するラテックスを、液滴状態で、乾燥して得られるアクリル系重合体粉末と可塑剤とを含有するアクリルゾル(以下、単に、「アクリルゾル」という場合がある)から形成される皮膜の強度が低下して好ましくなく、メタクリル酸メチル単位が50質量%以上であると、皮膜表面の耐ブリードアウト性や柔軟性が低下して好ましくない。
【0012】
後段階重合体(I−b)は、前段階重合体(I−a)の粒子を含むラテックス中で、1段階の重合反応で形成されるか、又はそれにより得られる重合体粒子を含有するラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成される(共)重合体であり、後段階に含まれる各段階(1段階のみからなる場合も含む)の重合反応により形成される(共)重合体が、いずれも、メタクリル酸メチル単位50質量%以上とメタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体からなる単位50質量以下とを含むものである。後段階重合体(I−b)のメタクリル酸メチル単位の割合は、55〜95質量%であるのが好ましく、60〜90質量%であるのがより好ましい。後段階重合体(I−b)のメタクリル酸メチル単位が50質量%未満であると、得られるアクリルゾルの貯蔵安定性が低下して好ましくない。
【0013】
上記で、メタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体の例としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸メチルを除くメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;N−プロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド等のマレイミド系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;などが挙げられ、中でも、ガラス転移温度(Tg)の調整や金属との密着性の向上に適することから、メタクリル酸イソブチル等のメタクリル酸エステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが好ましい。これらの他の単量体は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
【0014】
本発明において使用されるアクリル系重合体粒子(I)の前段階重合体(I−a)及び後段階重合体(I−b)をそれぞれ単独で製造した場合の重量平均分子量(Mw)は、用途に応じて適宜選択されるが、いずれも、50,000〜3,000,000の範囲内であるのが好ましく、50,000〜3,000,000の範囲内であるのがより好ましい。重量平均分子量が50,000以上であると成形される皮膜の強度が向上し、また3,000,000以下であると可塑剤との融解速度が適切となり生産性が向上する。重量平均分子量の調整はメルカプタン類等の連鎖移動剤を用いて行うことができ、該メルカプタン類としては、例えば、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等を挙げることができる。また、用途や目的とする性状に応じ、多官能性単量体を共重合して架橋構造やグラフト構造を導入してもよい。
【0015】
アクリル系重合体粒子(I)に占める前段階重合体(I−a)/後段階重合体(I−b)の質量比は、10/90〜90/10の範囲内であり、20/80〜80/20の範囲内であるのがより好ましい。後段階重合体(I−b)の割合が10質量%未満では、得られアクリルゾルの貯蔵安定性が低下し、また90質量%を超えると、可塑剤のブリードアウトが起こりやすくなる。
【0016】
(2)前段階重合体(II−a)を含むラテックス中で、後段階重合体(II−b)を形成させてなる多段階重合体粒子であり、
前段階重合体(II−a)が、アクリル酸アルキル単位50質量%以上、アクリル酸アルキルと共重合可能な他の単官能性単量体単位49.99質量%以下及び多官能性単量体単位0.01〜10質量%からなる、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
後段階重合体(II−b)が、メタクリル酸メチル単位50質量%以上を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される(共)重合体であり、
前段階重合体(II−a)/後段階重合体(II−b)の質量比が10/90〜90/10
であるアクリル系重合体粉末。
【0017】
前段階重合体(II−a)は、1段階の重合反応で形成されるか、又はそれにより得られる重合体粒子を含有するラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成される共重合体であり、前段階に含まれる各段階(1段階のみからなる場合も含む)の重合反応により形成される共重合体が、いずれも、アクリル酸アルキルエステル単位50〜99.99質量%、アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体からなる単位49.99質量%以下及び多官能性単量体単位0.01〜10質量%を含むものである。上記各共重合体の単量体単位組成は、いずれも、アクリル酸アルキルエステル単位60〜99.95質量%、該他の単量体単位39.95質量%以下及び多官能性単量体単位0.05〜5質量%であるのが好ましく、アクリル酸アルキルエステル単位70〜99.9質量%、該他の単量体単位29.9質量%以下及び多官能性単量体単位0.1〜3質量%であるのがより好ましい。
アクリル酸アルキルエステル単位が50質量%未満の場合には、アクリルゾルから形成される皮膜の耐寒性が低下する。また、多官能性単量体単位が0.01質量%未満の場合には、アクリルゾルから形成される皮膜の強度が低下し、10質量%を超えると、該皮膜の耐寒性が低下する。
【0018】
前段階重合体(II−a)に関し、アクリル酸アルキルエステルの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられ、中でも炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル及びアクリル酸n―ブチルがより好ましい。
【0019】
前段階重合体(II−a)に関し、アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;N−プロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド等のマレイミド系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;などが挙げられ、中でも、ガラス転移温度(Tg)の調整や金属との密着性の向上に適することから、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが好ましい。これらの他の単量体は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができ、目的や用途に応じて適宜選択することができる。
【0020】
前段階重合体(II−a)に関し、多官能性単量体の例としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジビニルアジペート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイヒシアヌレートなどが挙げられ、中でも、分子量が250以上のものが好ましく、構成するポリエチレングリコールが平均分子量400〜600を有するポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0021】
また、後段階重合体(II−b)は、前段階重合体(II−a)の粒子を含むラテックス中で、1段階の重合反応で形成されるか、又は該ラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成される(共)重合体であり、後段階に含まれる各段階(1段階のみからなる場合も含む)の重合反応により形成される(共)重合体が、いずれも、メタクリル酸メチル単位50質量%以上とメタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体からなる単位50質量以下とを含むものである。後段階重合体(II−b)のメタクリル酸メチル単位の割合は、60〜100質量%であるのが好ましく、70〜95質量%であるのがより好ましい。後段階重合体(I−b)のメタクリル酸メチル単位が50質量%未満であると、得られるアクリルゾルの貯蔵安定性が低下して好ましくない。
上記で、メタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体としては、後段階重合体(I−b)の製造に用いるメタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体と同様なものが挙げられる。
【0022】
本発明において使用されるアクリル系重合体粒子(II)の前段階重合体(II−a)及び後段階重合体(II−b)をそれぞれ単独で製造した場合の重量平均分子量(Mw)は、用途に応じて適宜選択されるが、いずれも、50,000〜3,000,000の範囲内であるのが好ましく、100,000〜2,000,000の範囲内であるのがより好ましい。重量平均分子量が50,000以上であると成形される皮膜の強度が向上し、また3,000,000以下であると可塑剤との融解速度が適切となり生産性が向上する。重量平均分子量の調整はアクリル系重合体粒子(I)について記述したのと同様な連鎖移動剤を用いて行うことができ、また、用途や目的とする性状に応じ、多官能性単量体を共重合して架橋構造やグラフト構造を導入してもよい。
【0023】
アクリル系重合体粒子(II)に占める前段階重合体(II−a)/後段階重合体(II−b)の質量比は、10/90〜90/10の範囲内であり、20/80〜80/20の範囲内であるのがより好ましい。後段階重合体(II−b)の割合が10質量%未満では、得られアクリルゾルの貯蔵安定性が低下し、また90質量%を超えると、可塑剤のブリードアウトが起こりやすくなる。
【0024】
本発明に使用するアクリル系重合体粒子、好ましくはアクリル系重合体粒子(I)又は(II)の平均粒子径については、特に制限はないが0.05〜30μmの範囲内であることが好ましく、0.1〜2μmの範囲内であることがより好ましい。平均粒子径が0.05μm未満であれば、ゾル状態での貯蔵安定性が悪く、30μmを超えると均一なゾル状態とすることが難しくゾル調製に時間がかかり生産性が低下する傾向となる。
なお、アクリル系重合体粒子の場合のみでなく、アクリル系重合体粉末の場合も含め、本明細書における平均粒子径は算術平均粒子径を意味する。
【0025】
本発明において使用されるアクリル系重合体は、また、ガラス転移点(Tg)が室温以上であることが好ましい。Tgが室温未満であれば、膜成形後に、表面の粘着性、ブロッキング等が発生し好ましくない。
【0026】
本発明に使用するアクリル系重合体粒子は、好ましくはアクリル系重合体粒子(I)又は(II)は、例えば乳化重合法やシード重合法のような公知の重合方法により、ラテックス状態で製造することができるが、乳化重合法で製造するのが好ましい。
例えば、アクリル系重合体粒子(I)は、前段階重合体(I−a)を含むラテックス中で、後段階重合体(I−b)を形成させることにより得ることができ、前段階重合体(I−a)は、1段階の重合反応で形成させるか、又はそれにより得られる重合体粒子を含有するラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成させることができ、後段階重合体(I−b)は、前段階重合体(I−a)の粒子を含むラテックス中で、1段階の重合反応で形成させるか、又はそれにより得られる重合体粒子を含有するラテックス中で互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応を行うことにより形成させることができる。アクリル系重合体粒子(II)もアクリル系重合体粒子(I)と同様な手法で製造することができる。
【0027】
乳化重合に用いることのできる乳化剤は、例えば、アニオン系乳化剤であるジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;ノニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等;ノニオン・アニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのアルキルエーテルカルボン酸塩等;反応性乳化剤であるアルキルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、酸性リン酸メタアクリル酸エステル、アルキルアリールフェノキシポリエチレングリコール、ナトリウム−ω−クリロイルオキシアルキル(トリアルキル)アンモニウム−パラトルエンスルホネート、ナトリウム−ポリスチレンフェニルエーテルスルフェート、ジメチルアミノエチルメタクリレート4級化物、ナトリウム−スルホコハク酸アルキルアルケニルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホネート、アルキルフェノキシエトキシエチルスルホネート、ナトリウム−ジアルキルスルホサクシネート、アルキルジフェニルエーテルジスルホネート、ノニルプロペニルフェノールエチレンオキシド10モル付加体硫酸エステルアンモニウム塩の1種または2種以上を用いることができる。上記に例示したノニオン系乳化剤およびノニオン・アニオン系乳化剤の例示化合物におけるオキシエチレン単位の平均繰返し数は、乳化剤の発泡性が極端に大きくならないようにするために、30以下であるのが好ましく、20以下であるのがより好ましく、10以下であるのがさらに好ましい。
【0028】
乳化重合に際しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、パースルホキシレート/有機過酸化物、過硫酸塩/亜硫酸塩等のレドックス系開始剤のいずれの重合開始剤を用いてもよい。また、必要あれば、公知の連鎖移動剤を用いてもよい。
乳化重合において、単量体、乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤等は、目的とする段階の重合反応に応じて、一括添加、分割添加、連続添加等公知の任意の方法で添加することができる。
【0029】
乳化剤及び重合開始剤の使用量は乳化重合においてそれぞれの目的を達成するために通常使用する量であれば特に制限はないが、それぞれの重合体層について、単量体全体に対して、乳化剤については0.1〜10質量%程度、重合開始剤については0.01〜1質量%程度であるのが通常適当である。
【0030】
本発明で用いるラテックスは、上記した重合により得られる、上記アクリル系重合体粒子、好ましくは、アクリル系重合体粒子(I)又はアクリル系重合体粒子(II)を含有するラテックス、又はアクリル系重合体粒子(I)を含有するラテックスとアクリル系重合体粒子(II)を含有するラテックスとを任意の割合で混合したラテックスである。
【0031】
アクリル系重合体粒子を含むラテックスの表面張力は500μN/cm以下であることが必要であり、450μN/cm以下であることが好ましい。表面張力が500μN/cmを超えるラテックスを噴霧乾燥すると、長径aと短径bとの粒径比a/bが本発明の特定範囲に入るアクリル系重合体粉末は得られにくくなり、それを用いて調製するアクリルゾルの流動性、貯蔵安定性が低下しやすくなる。
【0032】
アクリル系重合体粒子を含むラテックスの表面張力を500μN/cm以下にする方法については特に制限はなく、重合後のラテックスに乳化剤を添加する方法や、アクリル系重合体の製造前に系の中に水溶性有機溶剤を添加する方法や、重合後のラテックスにかかる有機溶剤を添加する方法等が好ましい例として挙げられる。重合への影響が懸念される場合には、後添加の方が好ましい。
【0033】
上記で乳化剤としては、乳化重合に際して使用する上述したような乳化剤を用いることができ、乳化重合に際して使用したものと同一であっても異なっていてもよい。また、水溶性有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、エタノール。メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、アセトン等の水溶性ケトン類、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ピリジン等が挙げられる。水溶性有機溶剤の中では、取扱い易さの点からエタノール、メタノールが好ましい。
【0034】
上記の重合法、特に、乳化重合法によって得られる、アクリル系重合体粒子含有ラテックスからアクリル系重合体粉末を得る方法としては、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、塩析凝固後脱水乾燥させる方法等種々の方法が可能であるが、本発明では噴霧乾燥を用いる。その理由は、アクリル系重合体粉末の平均粒子径、粒子径分布及び形状を整えやすい利点を有するからである。
【0035】
ラテックスを噴霧乾燥する際に、用途によってラテックスに、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子を加えることができる。ラテックスを噴霧乾燥する間にアクリル系重合体粒子は部分的に凝集するが、水溶性高分子はアクリル系重合体粒子同士の結合を強化する働きを有する。
水溶性高分子を用いる場合の配合量は、アクリル系重合体粉末100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、0.005〜2質量部であることがより好ましく、0.01〜1質量部であることがより一層好ましい。
【0036】
本発明によって得られるアクリル系重合体粉末は、電子顕微鏡で観察したアクリル系重合体粉末の長径aと短径bとの粒径比a/bが1.0以上2未満であることが必要であり、1.0〜1.5であることが好ましい。粒径比a/bが2以上になるとアクリル系重合体粉末の比表面積(=表面積/体積)が大きくなり、可塑剤との接触面積が増大し、(1)アクリルゾルの流動性の低下(高粘度)、(2)アクリルゾルの貯蔵安定性の低下が生じ易くなる。
【0037】
また、本発明によって得られるアクリル系重合体粉末の平均粒子径は5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。該平均粒子径が5μm未満である場合には、アクリル系重合体粒子がアクリルゾル調製時に微粉として舞うなど扱いにくくなり、100μmを超えると、ブツ欠点の原因となり、外観を損ね、また皮膜の強度低下を起こしやすくなる(ブツが起点となって亀裂が生じやすい)。
【0038】
本発明のアクリル系重合体粉末の用途は特に制限されず、アクリルゾル、樹脂改質剤、粉体塗料等の原料などとして有効に使用することができる。中でも、本発明のアクリル系重合体粉末はアクリルゾルの原料として特に有用である。
したがって、本発明は、また、上記アクリル系重合体粉末及び可塑剤を含有するアクリルゾルを包含する。
【0039】
本発明のアクリルゾルに使用できる可塑剤は特に制限されず、ジメトキシエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジエトキシエチルフタレート、ジブトキシエチルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤、ジフェニルオクチルホスフェート、トリブチルフォスフェート、トリメチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、トリ2−エチルヘキシルフォスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルフォスフェート、トリスイソプロピルフェニルフォスフェート、レゾルシノールビスジフェニルフォスフェート、ビスフェノールAビスジフェニルフォスフェート、ビスフェノールAビスクレジルフォスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、ジ2−ヘキシルアジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤、ジ2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル系可塑剤、ジ2−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸エステ系可塑剤、トリ2−エチルヘキシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系可塑剤、フマル酸ジブチル等のフマル酸エステル系可塑剤、アセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸エステル系可塑剤、オレイン酸ブチル等のオレイン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等を用いることができる。
これらは単独または2種以上組み合わせて用いられ、難燃性を付与するためにはリン酸エステル系可塑剤を用いることが好ましい。
【0040】
アクリル系重合体粉末と可塑剤との混合比率は、特に制限されないが、アクリル系重合体粉末100質量部当たり、可塑剤50〜500質量部の割合で用いるのが好ましく、50〜200質量部の割合で用いるのがより好ましい。
【0041】
本発明のアクリルゾルは、さらに充填剤を含有することができる。使用することのできる充填剤としては、例えば、炭化カルシウム、バライタ、クレー、コロイダルシリカ、マイカ粉、珪藻土、カオリン、タルク、ベントナイト、ガラス粉末、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、二酸化チタン、カーボンブラック、金属石鹸、染料、顔料などを挙げることができる。充填剤の含有量は、特に制限されないが、アクリル系重合体粉末100質量部当たり50〜500質量部の割合であるのが適当である。
【0042】
本発明のアクリルゾルには、上記のほかに、希釈剤として例えばミネラルタービン等の溶剤を加えてオルガノゾル組成物とすることも可能である。さらに目的に応じて各種の添加剤を含有させることができる。該添加剤としては、例えば、接着促進剤、レベリング剤、タック防止剤、離型剤、消泡剤、発泡剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、香料等が挙げられ、これらは各単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの成分の含有量は、特に制限されないが、一般に、アクリル系重合体粉末100質量部に対して0.01〜20質量部であるのが適当である。
【0043】
本発明のアクリルゾルには、上記のほかに、さらに単官能性単量体、多官能性単量体及び開始剤等を添加し、ゲル形成時に後架橋をさせてもよい。これらの成分の含有量は、特に制限されないが、一般に、アクリル系重合体粉末100質量部に対して0.001〜30質量部であるのが適当である。
【0044】
本発明のアクリルゾル中の固形分含量については特に制限はないが、アクリルゾルの粘度を取り扱いやすい範囲に保ち、また、噴霧乾燥に適したものにする等の観点から、該固形分含量をアクリルゾル全体に対し、20〜80質量%程度にするのが好ましい。
【0045】
本発明のアクリルゾルは、アクリル系重合体粉末、液状の可塑剤、粉末状の充填剤などをミキサーやニーダーやロールを用いて混合、混練することにより得ることができる。通常は、この後、製造した均一組成のアクリルゾルを常法により脱泡し、金網等で濾過するか、濾過後脱泡する。
【0046】
本発明のアクリルゾルを用いて成形物を得る方法としては、ディップコーティング、ナイフコーティング、ロールコーティング、カーテンフローコーティング等のコーティングや、ディップモールディング、キャストモールディング、スラッシュモールディング、ローテーショナルモールディング等の成形法のほか、浸漬、刷毛塗り、スプレー、静電塗装等の各種の加工方法を採用することができる。
【0047】
本発明のアクリルゾルを用いて成形物であるゲルを形成させるには、アクリルゾルを適当なゲル形成温度及び処理時間条件下に保つことが必要である。ゲル形成温度は70〜260℃の範囲内であり、処理時間は10秒〜90分の範囲内であるのが好ましい。本発明のアクリルゾルは、このゲル化条件で均一な膜を形成することができる。また用途によっては、硬化皮膜に、さらに印刷、エンボス加工、発泡処理などを行うこともできる。
【0048】
本発明のアクリルゾルは、塗料、インキ、接着剤、シーリング剤等として用いることができ、これらを雑貨、玩具、工業部品、電気部品、自動車部品等の成形品に適用することができる。また、例えば紙や布などのシート状物に適用すれば、壁紙、人工皮革、敷物、医療用シート、防水シート等を得ることができ、金属板に適用すれば防食性金属板とすることができる。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を参考例、実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はそれらにより何ら制限されるものではない。
参考例、実施例及び比較例における物性値の測定又は評価は以下の方法により行った。
【0050】
(1)粒子径測定
アクリル系重合体(一次粒子径)及びアクリル系重合体粉末の平均粒子径を堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA―300を用いて測定した。
(2)表面張力測定
協和界面科学(株)製FACE自動表面張力計を用い、23℃でプレート法(白金プレート)で測定をした。
【0051】
(3)粒径比
走査型電子顕微鏡を用い330倍で測定した電顕写真から破壊していない任意のアクリル系重合体粉末粒子20個を選び、長径aと短径bとの粒径比a/bを測定しその平均値で真球度を評価した。
真球度=a/b
○:粒径比が1.2未満であり、真球度が極めて高い。
△:粒径比が1.2以上2未満であり、真球度が高い。
×:粒径比が2以上であり、真球度が低い。
【0052】
(4)流動性
アクリルゾル調製1時間後の25℃での粘度を、BH型粘度計(トキメック社製)でローターNo.6を用い、4及び10rpmで粘度を測定し(それぞれV4B及びV10Bとする)、下記の評価基準にしたがってゾル流動性を評価した。
ゾル流動性=V10B/V4B
[ゾル流動性の評価基準]
○:ゾル流動性が2未満であり、ゾル流動性が極めて良好である。
△:ゾル流動性が2以上4未満であり、ゾル流動性がはぼ良好である
×:ゾル流動性が4以上であり、ゾル流動性が極めて不良である。
【0053】
(5)貯蔵安定性
アクリルゾル調製1時間後の25℃での粘度V4Bと30℃、5日間放置後の25℃での粘度V4とを、BH型粘度計(トキメック社製)でローターNo.6を用い、4rpmで測定し、次式から粘度保持性を求め、下記の評価基準にしたがって貯蔵安定性を評価した。
粘度保持性=V4/V4B
[貯蔵安定性の評価基準]
○:粘度保持性が2未満であり、貯蔵安定性が極めて良好である。
△:粘度保持性が2以上3未満であり、貯蔵安定性がはぼ良好である
×:粘度保持性が3以上であり、貯蔵安定性が極めて不良である。
【0054】
(6)耐ブリードアウト性
圧縮成形機を用いて、150℃にて厚さ1mmのシートを形成させた後、25℃、1週間保持後の該皮膜表面において可塑剤のブリードアウト状態を目視観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
[耐ブリードアウト性の評価基準]
○:可塑剤のブリードアウトなし
×:可塑剤のブリードアウトあり
【0055】
以下に示す参考例、実施例及び比較例中に用いた化合物名及びその略称[( )内]を下記に示す。メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸n−ブチル(n−BMA)、メタクリル酸イソブチル(i−BMA)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−HEMA)、アクリル酸n−ブチル(BA)、メタクリル酸(MAA)、アリルメタクリレート(ALMA)、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート(PEG9G)、n−オクチルメルカプタン(n−OM)、過硫酸カリウム(KPS)、ジイソノニルフタレート(DINP)、レゾルシノールビスジフェニルフォスフェート(RDP)。
また以下の参考例、実施例及び比較例で用いた「部」は「質量部」を意味する。
【0056】
<参考例1>
アクリル系重合体(a−1)の製造
▲1▼攪拌機、温度計、窒素ガス導入部、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水900部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部及び炭酸ナトリム0.8部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.4部を投入し、5分間攪拌した後、MMA30質量%、BA69.8質量%及びALMA0.2質量%からなる単量体混合物160部を60分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
▲2▼次に、同反応器内に、KPS0.32部を投入して5分間攪拌した後、MMA94.99質量%、i―BMA5質量%及びn−OM(連鎖移動剤)0.01質量%からなる単量体混合物640部を180分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、アクリル系重合体粒子(a−1)を含むラテックスを得た。このアクリル系重合体粒子の平均粒子径は0.32μmであった。
【0057】
<参考例2>
アクリル系重合体(a−2)の製造
▲1▼攪拌機、温度計、窒素ガス導入部、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水900部、ラウリル硫酸ナトリム0.06部及び炭酸ナトリム0.3部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.06部を投入し、5分間攪拌した後、MMA25質量%、n−BMA25質量%、BA49.5質量%及びPEG9G0.5質量%からなる単量体混合物60部を60分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
▲2▼次に、同反応器内に、KPS0.54部を投入して5分間攪拌した後、MMA95質量%、n−BMA2.5質量%及び2−HEMA2.5質量%からなる単量体混合物540部を180分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、アクリル系重合体粒子(a−2)を含むラテックスを得た。このアクリル系重合体粒子の平均粒子径は0.52μmであった。
【0058】
<参考例3>
アクリル系重合体(a−3)の製造
▲1▼攪拌機、温度計、窒素ガス導入部、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水900部、ラウリル硫酸ナトリウム0.06部及び炭酸ナトリム0.3部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.18部を投入し、5分間攪拌した後、MMA30質量%及びi−MBA70質量%からなる単量体混合物180部を90分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
▲2▼次に、同反応器内に、過硫酸カリウム0.18部を投入して5分間攪拌した後、MMA50質量%及びi−BMA50質量%を含む単量体混合物180部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
▲3▼次に、同反応器内に、過硫酸カリウム0.12部を投入して5分間攪拌した後、MMA60質量%、i−BMA30質量%、MAA5質量%及び2−HEMA5質量%からなる単量体混合物240部を150分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、アクリル系重合体粒子(a−3)を含むラテックスを得た。このアクリル系重合体粒子の平均粒子径は0.55μmであった。
なお、参考例1〜3における各段重合体の単量体組成を表1にまとめて示す。
【0059】
<実施例1>
アクリル系重合体粒子(a−1)を含むラテックス100部に対し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3部を添加し、十分攪拌し不溶物がないことを確認したのち、このラテックスの表面張力を測定した。該ラテックスをスプレードライヤー[L−8型、大川原化工機(株)製]を用いて噴霧圧0.15MPa、熱風入口温度150℃、熱風出口温度87℃、ラテックスフィード量3kg/hrの条件下で粉体化し、平均粒子径37μmのアクリル系重合体粉末(A−1)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末(A−1)100部にRDP120部を加え、二軸脱泡ミキサー(小平製作所社製)で混合後、脱気しアクリルゾルを調製した後に、上記の方法で流動性、貯蔵安定性及び耐ブリードアウト性を評価した。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0060】
<実施例2>
アクリル系重合体粒子(a−1)を含むラテックスとアクリル系重合体粒子(a−2)を含むラテックスとを質量比8対2で混合した。その後エタノールを混合ラテックス100部に対し5部添加した。得られたラテックスの表面張力を測定した。このラテックスをスプレードライヤー[L−8型、大川原化工機(株)製]を用いて噴霧圧0.2MPa、熱風入口温度120℃、熱風出口温度52℃、ラテックスフィード量2kg/hrの条件下粉体化し、平均粒子径19μmのアクリル系重合体粉末(A−2)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末(A−2)100部にRDP100部を加え、実施例1と同様にアクリルゾルを調製し、上記で示した評価を行った。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0061】
<実施例3>
アクリル系重合体(a−3)を含むラテックス100部に対し、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム2部及びポリアクリル酸ナトリウム[アロンA−20ML 東亜合成化学工業株式会社製 重合度500〜1000]0.1部を添加し、十分攪拌し不溶物がないことを確認した。得られたラテックスの表面張力を測定した。該ラテックスをスプレードライヤー[L−8型、大川原化工機(株)製]を用いて噴霧圧0.2MPa、熱風入口温度80℃、熱風出口温度38℃、ラテックスフィード量2kg/hrの条件下で粉体化し、平均粒子径28μmのアクリル系重合体粉末(A−3)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末(A−3)100部にDINP100部を加え、実施例1と同様にアクリルゾルを調製し、上記で示した評価を行った。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0062】
<比較例1>
アクリル系重合体(a−1)を含むラテックスの表面張力を測定した。該ラテックスを実施例1同様に粉体化し平均粒子径34μmのアクリル系重合体粉末(A−4)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末を用いて実施例1と同様にしてアクリルゾルを調製し、上記で示した評価を行った。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0063】
<比較例2>
アクリル系重合体(a−1)を含むラテックスとアクリル系重合体(a−2)を含むラテックスとを質量比8対2で混合し、該混合ラテックスの表面張力を測定した。該ラテックスを実施例2と同様にして粉体化し平均粒子径16μmアクリル系重合体粉末(A−5)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末を用いて実施例2と同様にしてアクリルゾルを調製し、上記で示した評価を行った。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0064】
<比較例3>
アクリル系重合体(a−3)を含むラテックスの表面張力を測定した。該ラテックスを実施例3と同様にして粉体化し平均粒子径25μmアクリル系重合体粉末(A−6)を得た。該粉末の粒径比を測定した。該粉末を用いて実施例1と同様にしてアクリルゾルを調製し、上記で示した評価を行った。上記の測定及び評価の結果を表2に示す。
【0065】
【表1】
Figure 2004331756
【0066】
【表2】
Figure 2004331756
【0067】
実施例1〜3は流動性、貯蔵安定性及び耐ブリードアウト性に優れる。アクリル系重合体粉末の粒径比が本発明に規定する範囲を外れる比較例1〜3は流動性及び貯蔵安定性において劣っている。
【0068】
【発明の効果】
本発明のアクリル系重合体粉末は、低粘度で、流動性及び貯蔵安定性に優れたアクリルゾルを与える。また、該アクリルゾルから得られる成形物は、塩ビゾルから得られる成形物と違って、焼却時に塩化水素ガスを発生させることがない。

Claims (7)

  1. アクリル系重合体粒子を含有するラテックスを噴霧乾燥して得られるアクリル系重合体粉末であって、電子顕微鏡写真で観察した該アクリル系重合体粉末の長径aと短径bとの粒径比a/bが1.0以上2未満である該アクリル系重合体粉末。
  2. 該ラテックスの表面張力が500μN/cm以下である請求項1記載のアクリル系重合体粉末。
  3. アクリル系重合体粒子が、前段階重合体(I−a)を含むラテックス中で、後段階重合体(I−b)を形成させて得られる多段階重合体粒子であり、
    前段階重合体(I−a)が、メタクリル酸メチル単位10質量%以上50質量%未満を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
    後段階重合体(I−b)が、メタクリル酸メチル単位50質量%以上を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
    前段階重合体(I−a)/後段階重合体(I−b)の質量比が10/90〜90/10である請求項1又は2記載のアクリル系重合体粉末。
  4. アクリル系重合体粒子が、前段階重合体(II−a)を含むラテックス中で、後段階重合体(II−b)を形成させて得られる多段階重合体粒子であり、
    前段階重合体(II−a)が、アクリル酸アルキル単位50〜99.99質量%、アクリル酸アルキルと共重合可能な他の単官能性単量体単位49.99質量%以下及び多官能性単量体単位0.01〜10質量%からなる、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
    後段階重合体(II−b)が、メタクリル酸メチル単位50質量%以上を含む、1段階又は互いに単量体組成の異なる連続した2段階以上の重合反応によって形成される共重合体であり、
    前段階重合体(II−a)/後段階重合体(II−b)の質量比が10/90〜90/10
    である請求項1又は2記載のアクリル系重合体粉末。
  5. すべての重合を乳化重合法によって行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクリル系重合体粉末。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクリル系重合体粉末及び可塑剤を含有するアクリルゾル。
  7. 請求項6記載のアクリルゾルから得られる成形物。
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