JP4887829B2 - 難燃性水性樹脂分散体 - Google Patents
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Description
先ず、本発明の難燃性水性樹脂分散体に用いるビニル系樹脂(B)の水性樹脂分散体(II)について説明する。
尚、諸物性は以下に記した方法により評価した。
得られた難燃性水性樹脂分散体を25℃の恒温槽に静置し、72時間後の難燃性水性樹脂分散体中の粒子の凝集、沈降、粘度変化の有無などを観察し、以下の基準により分散性を評価した。
分散性の評価基準
◎;72時間後でも粒子の凝集、沈降、粘度変化が全く認められない。
○;72時間後でも粒子の凝集や沈降は認められないが、粘度変化が認められる。
△;72時間後に粒子の凝集、沈降、粘度変化が認められる。
×;配合時点で粒子の凝集、沈降、粘度変化が認められる。
得られた難燃性水性樹脂分散体をガラス板上に、3ミルアプリケーター(但し1ミル=2.54×10−5m。)を用いて塗布し、140℃で5分間乾燥した。得られた樹脂皮膜の透明性を目視観察により評価した。
○;無色透明。
△;若干曇りが見られる。
×;不透明。
得られた難燃性水性樹脂分散体に水を加えて固形分濃度を40%に調整した含浸液を、70g/m2のポリエステル不織布に浸漬し含浸させ、これを絞り、160℃で3分間乾燥して得られた固形分付着量が57g/m2の含浸加工不織布を、JIS D1201に準拠して難燃性を評価した。難燃性の評価基準は以下のように行った。但し、グアニジン化合物(C)の添加により分散性が悪化し、加工が困難なものは「−」と表記した。
難燃性の評価基準
N;A標線に達するまでに消火する。
n;50mm/分以内に消火し、且つ60秒以内に消火する。
1;燃焼速度の信頼限界上限値が50mm/分以下。
2;燃焼速度の信頼限界上限値が50mm/分を超え、75mm/分以下。
3;燃焼速度の信頼限界上限値が75mm/分を超え、100mm/分以下。
得られた難燃性水性樹脂分散体に水を加えて固形分濃度を40%に調整した含浸液を、70g/m2のポリエステル不織布に浸漬し含浸させ、これを絞り、160℃で3分間乾燥して得られた固形分付着量が57g/m2の含浸加工不織布を、ガラス板上で1分間手もみを行い、ガラス板上の粉の量により粉落ちを評価した。
粉落ちの評価の基準
○;粉落ちしない。
△;微量の粉落ちが生じる(ガラス板上が白くならない)。
×;粉落ちが生じる(ガラス板上が白くなる)。
撹拌装置を備えた重合容器に水138部を仕込み、80℃に昇温した。次いで、メタクリル酸2部、スチレンスルホン酸ナトリウム2部、チオリンゴ酸0.05部を仕込み、80℃で10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を添加し、重合を開始させた。80℃で1時間ホールド後、冷却してカルボキシル基を有するビニル系樹脂の水溶液を得た。
40%スルファミン酸グアニジン水溶液の添加量を水性樹脂分散体(II−1)の樹脂固形分100重量部に対して、固形分比で70部配合した他は実施例1と同様に行い、本発明の難燃性水性樹脂分散体(X2)を得た。得られた難燃性水性樹脂分散体(X2)を用いた以外は実施例1と同様にして、得られた難燃性水性樹脂分散体(X2)を用いた分散性と樹脂皮膜透明性の評価と、難燃性水性樹脂分散体(X2)の固形分濃度を40%に調整した含浸液を用いた難燃性と粉落ちの評価を行なった、評価結果を第1表に示す。
40%スルファミン酸グアニジン水溶液の添加量を水性樹脂分散体(II−1)の樹脂固形分100部に対して、固形分比で40部配合した他は実施例1と同様に行い、本発明の難燃性水性樹脂分散体(X3)を得た。得られた難燃性水性樹脂分散体(X3)を用いた以外は実施例1と同様にして、得られた難燃性水性樹脂分散体(X3)を用いた分散性と樹脂皮膜透明性の評価と、難燃性水性樹脂分散体(X3)の固形分濃度を40%に調整した含浸液を用いた難燃性と粉落ちの評価を行なった、評価結果を第1表に示す。
第1表に示した如く、ビニル系単量体類(b)として、ブチルアクリレート20部、メチルメタクリレート10部、スチレン10部を用いた以外は実施例1と同様にして、固形分濃度40%の水性樹脂分散体(II−4)を得た。
グアニジン化合物(C)として、40%燐酸グアニジン水溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の難燃性水性樹脂分散体(X5)を得た。得られた難燃性水性樹脂分散体(X5)を用いた以外は実施例1と同様にして、得られた難燃性水性樹脂分散体(X5)を用いた分散性と樹脂皮膜透明性の評価と、難燃性水性樹脂分散体(X5)の固形分濃度を40%に調整した含浸液を用いた難燃性と粉落ちの評価を行なった、評価結果を第1表に示す。
グアニジン化合物(C)として、40%燐酸グアニジン水溶液を水性樹脂分散体(II−1)の樹脂固形分100部に対して、固形分比で50部配合し、本発明の難燃性水性樹脂分散体(X6)を得た。得られた難燃性水性樹脂分散体(X6)を用いた以外は実施例1と同様にして、得られた難燃性水性樹脂分散体(X6)を用いた分散性と樹脂皮膜透明性の評価と、難燃性水性樹脂分散体(X6)の固形分濃度を40%に調整した含浸液を用いた難燃性と粉落ちの評価を行なった、評価結果を第2表に示す。
撹拌装置を備えた重合容器に水138部を仕込み、80℃に昇温した。次いで、メタクリル酸3部、メチルメタクリレート1部、チオリンゴ酸0.05部を仕込み、80℃で10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を添加し、重合を開始させた。80℃で1時間ホールド後、冷却してカルボキシル基を有するビニル系樹脂の水溶液を得た。
撹拌装置を備えた重合容器に水117部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器に、第2表に示した如く、ネオゲンS−20F[20%アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、第一工業製薬株式会社製]10部、ブチルアクリレート20部、メチルメタクリレート78部、メタクリル酸2部、水20部を仕込み、攪拌して乳化を行い、単量体混合物の乳化液130部を得た。
ネオゲンS−20F[20%アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、第一工業製薬株式会社製]を20部用いた以外は比較例1と同様にして、固形分濃度40%の水性樹脂分散体(2′)を得た。
ネオゲンS−20F[20%アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、第一工業製薬株式会社製]10部の代わりに、ラテムルE−118B[26%ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム水溶液、花王株式会社製]7.7部を用いた以外は比較例1と同様にして、固形分濃度40%の水性樹脂分散体(3′)を得た。
BA ;ブチルアクリレート
MMA;メチルメタクリレート
St ;スチレン
MAA;メタクリル酸
S1 ;アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
S2 ;ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム
SAG;スルファミン酸グアニジン
PAG;燐酸グアニジン
Claims (5)
- カルボキシル基含有ビニル系単量体(a1)の含有率が40重量%以上のビニル系単量体(a)を水性媒体中で反応せしめて得られる中和されていてもよいカルボキシル基を有するビニル系樹脂(A)の水溶液(I)中で、カルボキシル基含有ビニル系単量体の含有率が5重量%以下であり、ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート及びスチレンからなる群より選ばれる1以上からなる(メタ)アクリレートを主要必須成分とするビニル系単量体(b)を重合してなるビニル系樹脂(B)の水性樹脂分散体(II)に、グアニジン化合物(C)が分散されている難燃性水性樹脂分散体であって、前記ビニル系単量体(b)の使用量が前記ビニル系樹脂(A)に対する重量比(b/A)で100/0.5〜100/50であり、かつ、前記グアニジン化合物(C)の使用量が前記水性樹脂分散体(II)の樹脂固形分100重量部に対して25〜75重量部であることを特徴とする難燃性水性樹脂分散体。
- 前記水性樹脂分散体(II)が、中和されたカルボキシル基を有するビニル系樹脂(A1)の水溶液中で、前記ビニル系単量体(b)を重合してなるビニル系樹脂(B)の水性樹脂分散体である請求項1に記載の難燃性水性樹脂分散体。
- 前記ビニル系樹脂(A)に対する前記ビニル系単量体(b)の重量比(b/A)が100/0.5〜100/50である請求項1または2に記載の難燃性水性樹脂分散体。
- 前記グアニジン化合物(C)が、スルファミン酸グアニジン及び/又は燐酸グアニジンである請求項1に記載の難燃性水性樹脂分散体。
- 前記グアニジン化合物(C)を、ビニル系樹脂(A)とビニル系樹脂(B)の合計100重量部に対して、30〜70重量部の範囲で含有する請求項1に記載の難燃性水性樹脂分散体。
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