JP4019683B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙や繊維、プラスチック等の被覆剤に適した樹脂組成物に関する。更に詳しくは、加熱乾燥する工程でブリスタを発生することなく、塗膜外観に優れた被膜を形成することのできる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からエマルジョンは各種塗工及び含浸加工に用いられているが、カーペットバッキング等の膜厚の厚い被膜を形成させるコーティング用途において、被膜形成時に被膜のふくれ(以後これを「ブリスタ」と云う)が発生し、加工品の品位や物性などを低下させるという重大な欠点を有している。
【0003】
このようなブリスタの発生原因は、水系コーティング剤を熱風により乾燥させる際に熱風が直接接触する表面付近の乾燥が内部よりも先に進行し、表面付近の部位が先に被膜化するために被膜内部に残留する水分が後から蒸発し表面被膜を内部から膨らませることにより発生するものと考えられる。ブリスタは、特に、表面被膜の膜厚が厚い場合や乾燥温度が高い場合、あるいは風量が強い場合に発生しやすくなることが知られている。
【0004】
ブリスタの発生を抑制する方法として、例えば、充填剤(セピライト)を添加する方法(特公平5−6593号公報)では、ブリスタを抑制するために多量の充填剤が必要であり、被膜の造膜性が低下し被膜強度等の諸物性が悪化するという欠点があった。また、シリコーン油系感熱ゲル化剤を添加する方法(特公平6−4935号公報)においてもブリスタの発生を抑制するにはまだ不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、コーティング剤(被覆剤)として用いた場合に、加工工程における熱乾燥時にブリスタ(被膜のふくれ)を発生することなく基材を被覆し、高品位で且つ高強度の被膜を得ることのできる樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と特定のオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物により、ブリスタを発生することなく基材を被覆し、高品位で且つ高強度の被膜を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比であり、且つ、該ポリオキシアルキレングリコール鎖がエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物に関する。
【0008】
【化5】
Figure 0004019683
【0009】
【化6】
Figure 0004019683
【0010】
(上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。)
【0011】
【発明の実施の形態】
次いで、本発明を実施するにあたり、必要な事項を具体的に以下に述べる。
【0012】
本発明の樹脂組成物とは、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比であり、且つ、該ポリオキシアルキレングリコール鎖がエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物である。
【0013】
【化7】
Figure 0004019683
【0014】
【化8】
Figure 0004019683
【0015】
上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。
【0016】
尚、本発明において、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)中のオルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比は、H-NMR法(測定溶媒:重クロロホルム)により測定した。
【0017】
本発明で使用するオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の曇点は、55℃以下であることが好ましく、より好ましくは30〜55℃である。尚、ここで云う「曇点」とは、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%水溶液を室温より徐々に加熱していき、目視観察で該水溶液が濁った時点の温度である。
【0018】
熱乾燥時における樹脂組成物の内部温度は、含有する水が完全に蒸発するまで50〜60℃を維持する。ブリスタは樹脂の表面乾燥が進行し、被膜化した時、内部の水蒸気によって発生すると考えられる。アクリル系共重合体水分散体(A)とオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物は曇点以上の温度では増粘する現象が見られる。この現象を利用し、曇点を乾燥中に達する温度である50〜60℃より低くすることで増粘させて樹脂を動きにくくさせ、ブリスタの発生を抑制する。
【0019】
本発明で使用するオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)は、例えば、NUC SILWET FZ−2164、同FZ−2101(日本ユニカー(株)製)等が挙げられる。
【0020】
本発明で使用するアクリル系共重合体水分散体(A)を製造する方法としては、例えば、(1)水、重合性単量体混合物、重合開始剤、(必要に応じて乳化剤及び分散安定剤を用いてもよい)を一括混合して重合する方法や、(2)水、重合性単量体、乳化剤を予め混合したものを滴下する所謂プレエマルジョン法や、(3)モノマー滴下法等により製造することができる。
【0021】
本発明で使用する水性樹脂分散体は、アクリル系共重合体水分散体である。
【0022】
本発明では、アクリル系共重合体水分散体(A)の製造に使用する重合性単量体は特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート、β−(メタ)ヒドロキシエチルハイドロゲンフタレートおよびこれらの塩、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有重合性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性単量体;アミノエチル(メタ)アクリレート、N−モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有重合性単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のメチロールアミド基又はそのアルコキシ化物含有重合性単量体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びその塩酸塩等のシリル基含有重合性単量体;2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート等のアジリジニル基含有重合性単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナート、(メタ)アクリロイルイソシアナートエチルのフェノール或いはメチルエチルケトオキシム付加物等のイソシアナート基及び/又はブロック化イソシアナート基含有重合性単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有重合性単量体;(メタ)アクリルアミド、N−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有重合性単量体;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等のシクロペンテニル基含有重合性単量体;アリル(メタ)アクリレート等のアリル基含有重合性単量体;アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基含有重合性単量体;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセチル基含有重合性単量体、スルホン酸基及び/又はサルフェート基(及び/又はその塩)、リン酸基及び/又はリン酸エステル基(及び/又はその塩)を含有するエチレン性不飽和単量体、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のビニルスルホン酸類又はその塩、アリルスルホン酸、2−メチルアリルスルホン酸等のアリル基含有スルホン酸類又はその塩、(メタ)アクリル酸2−スルホエチル、(メタ)アクリル酸2−スルホプロピル等の(メタ)アクリレート基含有スルホン酸類又はその塩、(メタ)アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸等の(メタ)アクリルアミド基含有スルホン酸類又はその塩、リン酸基を有する「アデカリアソープPP−70、PPE−710」(旭電化工業(株)製)等、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。エチレン性不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラート、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有エチレン性不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルアニソール、α−ハロスチレン、ビニルナフタリン、ジビニルスチレン等の芳香族環を有するビニル化合物;イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、N−ビニルピロリドン等のラジカル重合可能な単量体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0023】
本発明で使用する陰イオン性乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩等が挙げられ、非イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0024】
更に、本発明では、一般的に「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することも出来る。本発明で使用出来る反応性乳化剤としては、例えば、スルホン酸基及びその塩を有する「ラテムルS−180」(花王(株)製)、「エレミノールJS−2、RS−30」(三洋化成工業(株)製)等;硫酸基及びその塩を有する「アクアロンHS−10、HS−20」(第一工業製薬(株)製)、「アデカリアソープSE−10、SE−20」(旭電化工業(株)製)等;リン酸基を有する「ニューフロンティアA−229E」(第一工業製薬(株)製)等;非イオン性親水基を有する「アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50」(第一工業製薬(株)製)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物が使用できる。
【0025】
また、本発明において、使用することのできる乳化剤以外のその他の分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、繊維素エーテル、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミド、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性ポリアミド樹脂、水性ポリウレタン樹脂等の合成或いは天然の水溶性高分子物質が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0026】
また、本発明において、重合体を重合する際の水性媒体としては、特に限定されるものではないが、水のみを使用してもよいし、或いは、水と水溶性溶剤の混合溶剤を使用してもよい。ここで用いる水溶性溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、N−メチルピロリドン等の極性溶剤が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物が使用できる。
【0027】
また、本発明において、重合体の重合の際に用いる重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が用いられ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等の有機過酸化物類、過酸化水素等があり、これら過酸化物のみを用いてラジカル重合するか、或いは前記過酸化物と、アスコルビン酸及びその塩、エリソルビン酸及びその塩、酒石酸及びその塩、クエン酸及びその塩、ホルムアルデヒドスルホキシラートの金属塩、チオ硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、塩化第二鉄等のような還元剤とを併用したレドックス重合開始剤系によっても重合でき、また、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤を使用することも可能であり、これらの1種又は2種以上の混合物が使用できる。
【0028】
また、本発明において、重合体の分子量を調整する必要がある場合は、分子量調整剤として連鎖移動能を有する化合物を添加してもよく、分子量調整剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸、チオグリセリン等のメルカプタン類、又は、α−メチルスチレン・ダイマー等が挙げられる。
【0029】
また、本発明において、中和剤として使用する塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;アンモニア;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の水溶性有機アミン類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。これらの内で、特に、得られる被膜の耐水性をより向上させたい場合は、常温或いは加熱により飛散し易いアンモニアを使用することが好ましい。
【0030】
また、本発明において、重合体を重合する際の重合温度は、使用する単量体の種類、重合開始剤の種類等により異なるが、水性媒体中で重合する場合は通常30〜90℃の範囲で行うことが好ましい。
【0031】
また、水溶性、或いは水分散性の熱硬化性樹脂、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等を混和して使用することもできる。
【0032】
更に、必要に応じて、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、顔料、pH調整剤、被膜形成助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等公知のものを適宜添加して使用することができる。
【0033】
上述した方法で得たアクリル系共重合体水分散体(A)は、固形分濃度が50重量%未満では水を多量に含有するため、乾燥性が劣るだけでなく、熱乾燥時に表面付近での皮膜形成が進み、ブリスタが発生しやすくなるため、固形分濃度は50重量%以上であることが好ましい。
【0034】
上述したように、熱乾燥時のブリスタの発生機構は、アクリル系共重合体水分散体の水が完全に揮発するよりも速く、被覆剤の表面付近が乾燥し皮膜化するためにブリスタが発生すると考えられる。
【0035】
本発明で使用するアクリル系共重合体水分散体(A)の平均粒子径は、250〜2000nmの範囲であり、より好ましくは300〜1500nmの範囲である。アクリル系共重合体水分散体(A)の平均粒子径がかかる範囲であれば、熱乾燥初期に粒子間の間隙から水が揮発し内部乾燥が促進され、熱乾燥後期には粒子間の熱融着が起こり、皮膜が形成するので好ましい。また、アクリル系共重合体水分散体(A)の平均粒子径が、250nm未満の場合は、熱乾燥初期に粒子間の熱融着が先行するために皮膜化し、ブリスタが発生しやすくなり好ましくない。
【0036】
本発明において、平均粒子径とは、動的光散乱法により測定した値であり、日機装(株)製マイクロトラックUPA型粒度分布測定装置にて測定した体積平均粒子径の値を求めた。
【0037】
本発明では、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)、及び無機充填剤(C)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比で、且つ、該ポリオキシアルキレングリコールがエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物である。
【0038】
【化9】
Figure 0004019683
【0039】
【化10】
Figure 0004019683
【0040】
上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。
【0041】
本発明で使用する無機充填剤(C)は、特に限定されるものでないが、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク、珪藻土、マイカ、カオリン、酸化チタン、アルミナ、シリカ、ケイ酸カルシウム、カーボンブラック、アタパルジャイト、シラスバルーン、パーライト等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合使用してもよい。
【0042】
本発明において、上記の無機充填剤(C)の含有量は、アクリル系共重合体水分散体(A)の固形分100重量部に対して固形分比で5〜50重量部の範囲であることが好ましい。無機充填剤(C)の含有量がかかる範囲であれば被膜強度に優れる。
【0043】
また、本発明で使用する無機充填剤(C)の平均粒子径は、好ましくは0.1〜100μmの範囲である。
【0044】
本発明で用いる無機充填剤(C)の分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、繊維素エーテル、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミド、水溶性アクリル樹脂等の合成或いは天然の水溶性高分子物質が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0045】
本発明においては、上記分散安定剤を無機充填剤(C)の混和安定性及び貯蔵安定性を向上させる目的で使用することができるが、エマルジョン被膜の耐水性等の面からその使用量を極力少なくすることが好ましい。分散安定剤の使用量は、アクリル系共重合体水分散体(A)の固形分100重量部に対して固形分比で2重量部以下とすることが好ましい。
【0046】
本発明の組成(A)、(B)及び(C)を含む樹脂組成物において、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%の水溶液の曇点は、好ましくは30〜55℃の範囲である。
【0047】
本発明の組成(A)、(B)及び(C)を含む樹脂組成物において、アクリル系共重合体水分散体(A)の平均粒子径は、250〜2000nmの範囲である。
【0048】
本発明の組成(A)、(B)及び(C)を含む樹脂組成物において、アクリル系共重合体水分散体(A)は、アクリル系共重合体水分散体である。
【0049】
本発明で使用するアクリル系共重合体水分散体(A)は、必要に応じて、水溶性、或いは水分散性の架橋剤を添加して使用できる。その場合の架橋剤としては、例えば、多官能性エポキシ化合物、多官能性メラミン化合物、多官能性ポリアミン化合物、多官能性ポリエチレンイミン化合物、多官能性(ブロック)イソシアネート化合物、多官能性ヒドラジン化合物、金属塩化合物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0050】
また、上述した架橋剤の他に、水溶性、或いは水分散性の熱硬化性樹脂、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を混和して使用することもできる。
【0051】
更に、必要に応じて、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、例えば、顔料、pH調整剤、被膜形成助剤、水溶性溶剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等公知のものを適宜添加して使用することができる。
【0052】
本発明の樹脂組成物は、優れた耐ブリスタ性を有し、且つ表面ブロッキングの少ない、品位の高いコーティング被膜を与えるものであり、その用途は多岐に渡るが、特に、塗料、フィルムコーティング、接着、繊維工業用樹脂(不織布用バインダー等)、紙加工用樹脂、ガラス繊維加工用樹脂(ガラス繊維集束剤、ガラスペーパー用バインダー等)等の応用分野におけるコーティング加工で利用される用途において、既述の通り極めて優れた効果を発現する。
【0053】
尚、本発明の態様は、上述したように、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比であり、且つ、該ポリオキシアルキレングリコール鎖がエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物にかかるものである。
【0054】
【化11】
Figure 0004019683
【0055】
【化12】
Figure 0004019683
【0056】
(上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。)
【0057】
本発明の他の態様の一つとしては、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%水溶液の曇点が、30〜55℃の範囲である上記の樹脂組成物にかかるものである。
【0060】
本発明の他の態様の一つとしては、固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)、及び無機充填剤(C)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比で、且つ、該ポリオキシアルキレングリコールがエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られる樹脂組成物にかかるものである。
【0061】
【化13】
Figure 0004019683
【0062】
【化14】
Figure 0004019683
【0063】
(上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。)
【0064】
本発明の他の態様の一つとしては、無機充填剤(C)の含有量が、アクリル系共重合体水分散体(A)の固形分100重量部に対して固形分比で5〜50重量部の範囲である上記の樹脂組成物にかかるものである。
【0065】
本発明の他の態様の一つとしては、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%の水溶液の曇点が、30〜55℃の範囲である上記の各樹脂組成物にかかるものである。
【0068】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、一層、具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものではない。以下、例中特に断らない限り、「%」は重量%、「部」は重量部をそれぞれ示すものとする。
【0069】
本発明で用いた評価方法について以下に述べる。
[ブリスタ(被膜のふくれ)の評価方法]
樹脂組成物を内径14mm、高さ30mm、厚さ1mmのガラス製容器に充填剤未添加品の場合は0.7g、充填剤添加品の場合は1.5g入れ、90℃に設定したタバイ社製熱風乾燥機に6分間入れた後、すぐに150℃に設定したタバイ社製熱風乾燥機に3分間入れてブリスタの有無を目視で観察し、以下の基準に従い判定した。
○:変化無し
×:ブリスタ発生
【0070】
《合成例1》アクリル系共重合体水分散体(A−1)の合成
撹拌装置を備えた重合容器にイオン交換水210部を仕込み、窒素ガスを送入しつつ攪拌しながら反応容器内を80℃に昇温した。昇温後、下記の(1)モノマー乳化液の内4部を反応容器に添加し、その後過硫酸アンモニウム0.6部を添加し重合を開始した。反応容器内温度80℃で1時間保持した後、残りのモノマー乳化液726部と下記の(2)重合開始剤水溶液をそれぞれ反応容器内に同時に滴下し重合を行った。滴下時間はモノマー乳化液が4時間、重合開始剤水溶液が4.5時間であり、反応容器内温度を80℃に保持しながら重合を完結させた。重合終了後、アンモニア水でpHを調整し、固形分60%、pH8.0、平均粒子径350nmのアクリル系共重合体水分散体(以下、アクリル系共重合体水分散体(A−1)という)を得た。
(1)モノマー乳化液の組成
n−ブチルアクリレート 350部
メチルメタクリレート 225部
メタクリル酸 15部
ニューコール707SF(花王(株)製) 40部
イオン交換水 100部
(2)重合開始剤水溶液の組成
過硫酸アンモニウム 1.5部
イオン交換水 75部
【0071】
《合成例2》アクリル系共重合体水分散体(A−2)の合成
撹拌装置を備えた重合容器にイオン交換水200部を仕込み、窒素ガスを送入しつつ攪拌しながら反応容器内を80℃に昇温した。昇温後、下記の(1)モノマー乳化液の内15部を反応容器に添加し、その後過硫酸アンモニウム0.6部を添加し重合を開始した。反応容器内温度80℃で1時間保持した後、残りのモノマー乳化液735部と下記の(2)重合開始剤水溶液をそれぞれ反応容器内に同時に滴下し重合を行った。滴下時間はモノマー乳化液が4時間、重合開始剤水溶液が4.5時間であり、反応容器内温度を80℃に保持しながら重合を完結させた。重合終了後、アンモニア水でpHを調整し、固形分60%、pH8.0、平均粒子径218nmのアクリル系共重合体水分散体(以下、アクリル系共重合体水分散体(A−2)という)を得た。
(1)モノマー乳化液の組成
n−ブチルアクリレート 350部
メチルメタクリレート 225部
メタクリル酸 15部
ニューコール707SF(花王(株)製) 60部
イオン交換水 100部
(2)重合開始剤水溶液の組成
過硫酸アンモニウム 1.5部
イオン交換水 75部
【0072】
《実施例1》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−1)(不揮発分60%、平均粒子径350nm)100部に、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)として日本ユニカー社製FZ−2164(曇点44℃、オルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子含有率22モル%、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体含有、有効成分100%)1部を添加し、本発明の樹脂組成物を得た。その評価結果を表1に示す。尚、表中、EOはエチレンオキサイドを意味し、POはプロピレンオキサイドを意味する。
【0073】
《実施例2》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−1)(不揮発分60%、平均粒子径350nm)80部に、オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)として日本ユニカー社製FZ−2164(曇点44℃、オルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子含有率22モル%、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体含有、有効成分100%)1部を添加し、無機充填剤(C)として日東紛化社製NS−200(炭酸カルシウム)20部添加し、本発明の樹脂組成物を得た。その評価結果を表1に示す。
【0074】
《比較例1》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−1)(不揮発分60%、平均粒子径350nm)を得た。その評価結果を表2に示す。
【0075】
《比較例2》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−2)(不揮発分60%、平均粒子径218nm)100部にオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)として日本ユニカー社製FZ−2164(曇点44℃、オルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子含有率22モル%、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体含有、有効成分100%)1部を添加し、樹脂組成物を得た。その評価結果を表2に示す。
【0076】
《比較例3》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−1)(不揮発分60%、平均粒子径350nm)100部にオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)として日本ユニカー社製L−7604(曇点49℃、オルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子含有率37モル%、ポリエチレンオキサイド含有、有効成分100%)1部を添加し、樹脂組成物を得た。その評価結果を表2に示す。
【0077】
《比較例4》アクリル酸エステル共重合体エマルジョンであるアクリル系共重合体水分散体(A−1)(不揮発分60%、平均粒子径350nm)80部にオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)として東芝シリコーン社製TPA−4380(曇点38℃、オルガノポリシロキサンのアルキル基Rの水素原子含有率1.5モル%、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体含有、有効成分33%)3部、無機充填剤(C)として日東粉化社製NS−200(炭酸カルシウム)20部を添加し、樹脂組成物を得た。その結果を表2に示す。
【0078】
【表1】
Figure 0004019683
【0079】
【表2】
Figure 0004019683
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、特に、紙や繊維、プラスチック基材などにコーティング加工時の熱乾燥工程時にブリスタ(塗膜のふくれ)を発生せずに塗膜外観に優れ品位が高く、高強度の厚膜コーティング、厚膜被覆を形成する加工に適する樹脂組成物を供給可能である。

Claims (5)

  1. 固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比であり、且つ、該ポリオキシアルキレングリコール鎖がエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0004019683
    Figure 0004019683
    (上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。)
  2. オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%水溶液の曇点が、30〜55℃の範囲である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 固形分濃度が50重量%以上である平均粒子径が250〜2000nmの範囲のアクリル系共重合体水分散体(A)と構造式[1]及び/又は構造式[2]で表されるオルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)、及び無機充填剤(C)を含む樹脂組成物において、構造式[1]及び構造式[2]が有するオルガノポリシロキサンのアルキル基R1の水素原子とポリオキシアルキレングリコール鎖の水素原子のモル比が5/95〜50/50モル比で、且つ、該ポリオキシアルキレングリコールがエチレンオキサイド及びエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドから得られることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0004019683
    Figure 0004019683
    (上記構造式[1]及び[2]中、Rは任意のアルキル基、Rは任意のアルキレン基、R、Rは何れか一方がエチレン残基で、他方が炭素数3〜8のアルキレン残基であり、Rはアルキル基、アセチル基もしくは水素を示し、a及びbは各々1以上の整数を示し、m及びnは各々任意の整数を示す。)
  4. 無機充填剤(C)の含有量が、アクリル系共重合体水分散体(A)の固形分100重量部に対して固形分比で5〜50重量部の範囲である請求項3記載の樹脂組成物。
  5. オルガノポリシロキサンポリオキシアルキレングリコール(B)の1重量%の水溶液の曇点が、30〜55℃の範囲である請求項3又は4記載の樹脂組成物。
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