JP2004331444A - チタニア被覆アルミナ粒子の製造方法 - Google Patents

チタニア被覆アルミナ粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ディーゼルエンジン等の排気ガス浄化用触媒の担体として有用な、特に耐熱性および耐硫黄被毒性の双方の特性に優れたチタニア被覆アルミナ粒子を提供すること。
【解決手段】(1)アルミナ粒子と水とからなるスラリーを調製する工程、
(2)前記スラリーにチタン含有水溶性有機化合物の水溶液を加え均一に混合してスラリーを調製する工程、
(3)前記スラリーをスプレードライ法により乾燥して粉末を調製する工程、および
(4)前記粉末を焼成して、前記チタン含有水溶性有機化合物をチタニアとする工程を含む、
アルミナ粒子表面がチタニアにより均一に被覆されているチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン等の排気ガス浄化用触媒の担体として有用な、チタニア被覆アルミナ粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リーンバーンエンジン(希薄燃焼タイプのエンジン)を搭載した自動車(ガソリンエンジン車またはディーゼルエンジン車)の排気ガス浄化用触媒として、NOx吸蔵型の触媒またはNOx定常浄化型の触媒が使用されている。
【0003】
NOx吸蔵型の触媒は、排気ガスに含まれるNOxをリーン(A/F(空燃比)>14.7)雰囲気中でNOx吸蔵触媒中の吸蔵成分(例えば、Ba含有複合酸化物、アルカリ金属含有複合酸化物、アルカリ土類金属複合酸化物等)に吸蔵し、空燃比をストイキオ(理論空燃比、A/F=14.7)〜リッチ(A/F<14.7)雰囲気となるようにパルス状に制御することにより、NOxを吸蔵材から放出させ、HC、CO等の還元性成分と反応させて浄化するという特徴を有する。
【0004】
ところが、排気ガス中には燃料中に含まれる硫黄(S)が燃焼して生成するSOxが含まれており、このSOxがリーン雰囲気中で触媒中に含まれる貴金属により酸化されてSOとなる。このSOは容易に硫酸となり、NOx吸蔵成分と反応して亜硫酸塩、硫酸塩等を生成して、NOx吸蔵性能を低下させるという問題がある。
さらに、SOxは耐熱性アルミナ等の多孔質担体に吸着され易く、上記硫黄被毒を促進するという問題がある。
【0005】
また、NOx定常浄化型の触媒においても、アルミナを担体とする触媒を使用すると、前述のとおりSOxが触媒に吸着し硫黄被毒を起こすという問題がある。これらの触媒の硫黄被毒の問題を解決する方法として、触媒設計面からアルミナ担体の表面にSOxを吸着しないチタニアを被覆する方法が知られている。
【0006】
例えば、超微粒子状(50nm未満等)のチタニア粉末を界面活性剤の存在下でアルミナおよび水と混合してスラリーを形成し、該スラリーから担体を形成することが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、チタニア粉末をアルミナに担持させることから、少量のチタニアによりアルミナ粒子表面を均一かつ完全に被覆することは困難である。従って、アルミナ粒子表面を完全に被覆しようとすると、チタニア粒子層が厚くなり、過剰量のチタニアを有することとなる結果、チタニアはアルミナよりも耐熱性に劣ることから、触媒自体の耐熱性が劣化するという問題がある。
【0007】
有機溶媒中でアルミナにチタン酸イソプロピルを添加する工程を経て、得られた粉末を焼成することにより、アルミナ表面にチタニアを担持させることが提案されている(特許文献2参照)。また、アルミナ担持担体をチタンテトライソプロポキシドのエチルアルコール溶液に浸漬し、乾燥後、焼成して担体表面にチタニア皮膜を形成することが提案されている(特許文献3参照)。更に、アルミナ粒子とチタニアゾルからなるスラリーのpHを調整するとともに、超音波振動により前記スラリーを攪拌する方法が提案されている(特許文献4参照)。しかし、これらの方法によっても、アルミナ粒子を完全に被覆しようとすると、チタニアの量が多くならざるをえないという問題がある。そして、上記のとおり、チタニアの量が多くなると触媒の耐熱性が損なわれる。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−246107号公報
【特許文献2】
特開平8−57314号公報
【特許文献3】
特開平9−267039号公報
【特許文献4】
特開2001−9279号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
リーンバーンエンジン用の排気ガス浄化用触媒の担体として、チタニアで被覆したアルミナ担体は、耐熱性および耐硫黄被毒性の両者の性質が要求される。
即ち、本発明の目的は、より少量のチタニアを用いて表面が実質上完全に被覆されているアルミナ粒子の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、水溶性のチタン含有有機化合物を用いることにより、表面被覆状態が良好で、かつ、耐硫黄被毒性を付与するに足りる比較的少量のチタニアにより被覆され、更に、耐熱性が損なわれることのないチタニア被覆アルミナ粒子が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
即ち、本発明は、
(1)アルミナ粒子と水とからなるスラリーを調製する工程、
(2)前記スラリーにチタン含有水溶性有機化合物の水溶液を加え均一に混合してスラリーを調製する工程、
(3)前記スラリーをスプレードライ法により乾燥して粉末を調製する工程、および
(4)前記粉末を焼成して、前記チタン含有水溶性有機化合物をチタニアとする工程を含む、
アルミナ粒子表面がチタニアにより均一に被覆されているチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明の特徴とするところは、チタニア源として、従来採用されることがなかった水溶性のチタン含有有機化合物を使用する点にある。該化合物の採用により、水系でアルミナ粒子の表面処理を行うと、チタン含有水溶性有機化合物を分子レベルの均一な厚さの薄層状態で、アルミナ表面上に保持させることが可能となった。本発明で用いるチタン含有水溶性有機化合物としては、例えば、チタン含有有機酸アンモニウム塩等が挙げられる。
中でも特に、下記一般式:
【0013】
【化2】
Figure 2004331444
で表される乳酸系モノアンモニウム塩(ジヒドロキシビス(ラクタト)チタンモノアンモニウム塩)(なお、以下、単に「チタン化合物A」ということがある。)が好ましい。
【0014】
また、本発明の第二の特徴としては、上記チタン含有水溶性有機化合物処理後の乾燥工程において、スプレードライ法を採用した点にある。これにより、チタン含有水溶性有機化合物を均一な厚さのまま、アルミナ表面に固定することができる。
【0015】
次に、本発明を工程順に説明する。
[アルミナスラリー調製工程]
本発明では、アルミナ粒子としては、比表面積(BET法、以下同様)が大きく細孔構造に富んでいることから、γ−アルミナを用いることが好ましい。また、比表面積が 100〜200m/gのものが好ましく、更に、150〜200m/gのものがより好ましい。また、その平均粒径が2〜10μmのものを用いることがよく、好ましくは8μm以下のものがよい。前記平均粒径のものを用いることで均一なチタニア被覆層を形成することができる。
【0016】
前記アルミナ粒子と水からスラリーを調製するに際し、アルミナ粒子100重量部に対して、水を 30〜60重量部、好ましくは 40〜50重量部用いるのがよい。前記水の混合量は、後続するスプレードライ法による乾燥工程に支障をきたすことがないように調整することが好ましい。
【0017】
スラリーの調製に当たっては、両者を均一に混合すればよく、公知の攪拌器が用いられる。また、必要に応じて、得られるチタニア被覆アルミナ粒子の触媒担体としての特性に影響を及ぼさないことを条件に、各種の酸、アルカリ等のpH調整剤、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の分散安定化剤等を添加しても差し支えない。
【0018】
[チタン化合物混和工程]
上記スラリーに対して、チタン含有水溶性有機化合物の水溶液を加える際には、一度に全量を加えて混合してもよいし、分割して、もしくは連続的に混合してもよい。
【0019】
チタン含有水溶性有機化合物の水溶液の濃度は、特に制限されないが、スラリー中に速やかに拡散できるように、また、後続するスプレードライによる乾燥工程に支障をきたすことがないように、通常、10〜40重量%、好ましくは15〜20重量%程度とするのがよい。
【0020】
前記水溶液の使用量は、後記焼成後に形成されるチタニアによりアルミナ粒子表面が均一に被覆されるように、アルミナ粒子に対して、チタニア(TiO)換算量として5〜25重量%、好ましくは 20〜25重量%、より好ましくは 20重量%となるような量とするのがよい。
このチタン含有水溶性有機化合物の水溶液の添加工程においては、上記スラリー調製工程に引き続いて攪拌操作を続行することが好ましい。
【0021】
[超音波処理工程]
上記工程の後に、所望により、1.0×10−4〜4.0×10−4 Torr、好ましく は2.5×10−4〜3.0×10−4 Torrの減圧下において、10〜40kHz、好ましくは 20〜30kHzの超音波を作用させて攪拌を行うことが好ましい。該処理によって、過剰量の水分を減圧下で蒸発させて除去し水分量を調整することができるとともに、チタン含有水溶性有機化合物で表面処理されたアルミナ粒子を、凝集により二次粒子を形成することなく均一に分散させることが可能となる。そして、該処理により後続するスプレードライ工程による処理粉末の調製を容易なものとすることができる。
【0022】
[スプレードライ工程]
次いで、チタン含有水溶性有機化合物で表面処理されたアルミナ粒子の水性スラリーをスプレードライ法により、乾燥して処理アルミナ粉末を得る。
該工程においては、FOC・16(製品名、大川原化工機製)等の公知のスプレードライヤーを使用することができる。また、乾燥温度(気相温度)としては、150〜300℃、好ましくは 250〜300℃とするのがよい。
【0023】
[焼成工程]
前記スプレードライ工程により得られた処理アルミナ粉末を、例えば、電気炉等を用いて、空気中で、350〜500℃、好ましくは 480〜500℃の温度で、前記粉末1kg当たり 30分〜1時間、好ましくは 45分〜1時間の条件で焼成処理を施すことにより、上記チタン含有水溶性有機化合物を酸化してチタニアに変換する。
こうして、比較的に少量のチタニアにより、アルミナ粒子表面を均一に被覆することが可能となる。
【0024】
【実施例】
[実施例1−1、1−2、1−3]
γ−アルミナ(比表面積:140m/g、なお、850℃×20時間熱処理後の比表面積:123m/g)0.5kgと純水 0.5kgとを混合した後、ボールミル機を用いて平均粒径が8μmとなるまでミリングし、アルミナスラリーを調製した。(なお、前記平均粒径は、レーザー式粒度測定装置を用いて測定した。以下、同様)
【0025】
上記アルミナスラリーに、チタン化合物A(商品名:TLAA−50、日本曹達社製)の 15重量%水溶液を、アルミナ量に対して、チタニア(TiO)換算量として、(1−1)5重量%、(1−2)10重量%、または(1−3)20重量%に相当する量を加えて、攪拌しスラリーを得た。
【0026】
次いで、二流体ノズルを有するスプレードライヤー:FOC・16(製品名、大川原化工機製)を用い、空気相温度:250℃、噴霧圧力:0.4MPa、およびスラリー処理量:2kg/hrの条件で、上記スラリーを噴霧乾燥して、粉末を得た。
【0027】
前記粉末を、電気炉を用いて、空気中で 450℃の温度で前記粉末1kg当たり1時間での条件で焼成し、アルミナ粒子表面を被覆しているチタン化合物Aを酸化してチタニアに変換し、本発明のチタニア被覆アルミナ粒子を得た。
【0028】
[性能評価手法]
<耐熱性>
試料を、850℃×10時間の条件で加熱処理し、処理後の試料の比表面積(m/g)を常法により測定した。測定結果を表1に示す。(なお、前記熱処理後の比表面積の低下が少ないほど、排気ガス浄化用触媒の担体として用いた場合に耐熱性が良好であることを意味する。)
【0029】
<耐硫黄被毒性>
試料を、硫黄混合モデルガス(組成:SO 1250ppm、O 5容量%、HO 0.65容量%、N 残余)雰囲気下で、450℃の温度で1時間加熱処理した。
処理後の試料に含まれる硫黄原子量を蛍光X線分析法(XRF)により測定し、前記測定結果に基づき、SOに換算した量として、SO吸着量(重量%)を求め、表1に示す。(なお、前記SOの吸着量が少ないほど、排気ガス浄化用触媒の担体として用いた場合に耐硫黄被毒性が良好であることを意味する。)
【0030】
[実施例2]
実施例1と同様にして得られたアルミナスラリーに、チタン化合物A(商品名:TLAA−50、日本曹達社製)の 15重量%水溶液を、アルミナ量に対して、チタニア(TiO)換算量として、20重量%に相当する量を加えて、攪拌しスラリーを得た。
前記スラリーに減圧下(2.5×10−4 Torr)で 15分間超音波処理(300W;28kHz)を施した。
その他は、実施例1と同様にして、チタニア被覆アルミナ粒子を得て、性能評価を行った。測定結果を表1に示す。
【0031】
また、得られたチタニア被覆アルミナ粒子の元素分析を電子線プローブマイクロアナライザー法(以下、「EPMA法」という)により行った。EPMA法によれば、試料に電子線を照射して、発生するX線を解析することにより、元素の同定、定量および分布状態を知ることができる。
前記チタニア被覆アルミナ粒子表面のEPMA法によるAl原子分布分析結果を図1に示す。また、前記チタニア被覆アルミナ粒子の切断面について、同様にAl原子分布分析結果を図2に示す。(なお、図1および図2中のスケール幅は5μmである。)図1および図2中の明部がAl原子を示している。図1および図2から、Al原子は前記粒子表面に、また内部の中心部まで、ほぼ一様に分布していることが分かる。
【0032】
同様に、前記チタニア被覆アルミナ粒子表面のEPMA法によるTi原子分布分析結果を図3に、また、前記粒子の切断面についてのTi原子分布分析結果を図4に示す。(なお、図3および図4中のスケール幅は5μmである。)図3および図4中の明部がTi原子を示している。図3および図4から、Ti原子は前記粒子の表層部に偏在し、かつ均一に分布していることがわかる。このことから、実施例2で得られたものは、アルミナ粒子がチタニアにより約2〜3μmの厚さで均一に被覆されていることが明らかである。
【0033】
[比較例1−1、1−2、1−3]
γ−アルミナ(比表面積:140m/g、なお、850℃×20時間熱処理後の比表面積:123m/g)50gと純水 50gとを混合した後、ボールミル機を用いて平均粒径が8μmになるまでミリングした後、電気乾燥機にて 110×24時間の条件で乾燥させて、アルミナ粉末を得た。
【0034】
得られたアルミナ粉末を、チタン化合物A(商品名:TLAA−50、日本曹達社製)の 15重量%水溶液に浸漬して、アルミナ量に対して、チタニア(TiO)換算量として、(2−1)5重量%、(2−2)10重量%、または(2−3)20重量%に相当する量を含浸させた。
【0035】
その後、乾燥機を用い、110℃×24時間の条件で水分を全て乾燥・除去して、処理粉末を得た。
前記粉末を、電気炉を用いて、空気中で 450℃の温度で前記粉末1kg当たり1時間での条件で焼成し、アルミナ粒子表面を被覆しているチタン化合物Aを酸化してチタニアに変換し、チタニア被覆アルミナ粒子を得た。これについて、実施例1と同様にして、性能評価を行った。測定結果を表1に示す。
【0036】
また、上記(2−3)の 20重量%相当のチタニア被覆アルミナ粒子表面のEPMA法によるAl原子分布分析結果を図5に、同じくTi原子分布分析結果を図6に示す。(なお、図中のスケール幅は 50μmである。)
図3および図4から、前記比較例で得られたものは、アルミナ粒子に対するチタニアの被覆は不均一であり、十分なものではないこと、また、焼成工程で粒子が焼結して球状のものとはなっていないことがわかる。
【0037】
[参考例1、2]
1.γ−アルミナ(比表面積:140m/g)、およびチタニア(比表面積:99m/g)を、それぞれ単独で、850℃×10時間の条件で加熱処理し、処理後の試料の比表面積(m/g)を常法により測定した。測定結果を表1に示す。
2.上記γ−アルミナ(比表面積:140m/g)、およびチタニア(比表面積:99m/g)を、それぞれ単独で、上記<耐硫黄被毒性>のとおりにして、SOの吸着量(重量%)を測定した。測定結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004331444
【0039】
<評価>
参考例1および参考例2から、アルミナは耐熱性に優れるが、SO吸着量が多く耐硫黄被毒性の点で劣ること、また、チタニアは耐硫黄被毒性に優れるが、耐熱性に劣ることがわかる。このことから、本発明のチタニア被覆アルミナ粒子が、耐熱性および耐硫黄被毒性の点で、良好な触媒担体であることがわかる。
【0040】
更に、実施例1−1〜1−3と比較例1−1〜1−3とを、また、実施例2と比較例1−3とを対比してみると、チタニア被覆量が同量のものであっても、本発明方法のスプレードライ法およびスプレードライ法と超音波処理のよるものが、浸漬・含浸法によるものよりも、耐熱性および耐硫黄被毒性の点で、優れた作用効果を奏することがわかる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、特に耐熱性および耐硫黄被毒性の双方の特性に優れた、ディーゼルエンジン等の排気ガス浄化用触媒の担体として有用なチタニア被覆アルミナ粒子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の表面のAl原子分布を示す図である。
【図2】実施例2で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の切断面のAl原子分布を示す図である。
【図3】実施例2で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の表面のTi原子分布を示す図である。
【図4】実施例2で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の切断面のTi原子分布を示す図である。
【図5】比較例1−3で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の表面のAl原子分布を示す図である。
【図6】比較例1−3で得られたチタニア被覆アルミナ粒子の表面のTi原子分布を示す図である。

Claims (5)

  1. (1)アルミナ粒子と水とからなるスラリーを調製する工程、
    (2)前記スラリーにチタン含有水溶性有機化合物の水溶液を加え均一に混合してスラリーを調製する工程、
    (3)前記スラリーをスプレードライ法により乾燥して粉末を調製する工程、および
    (4)前記粉末を焼成して、前記チタン含有水溶性有機化合物をチタニアとする工程を含む、
    アルミナ粒子表面がチタニアにより均一に被覆されているチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法。
  2. 前記アルミナ粒子が、平均粒径2〜 10 μmのγ−アルミナである請求項1に記載のチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法。
  3. 前記チタン含有水溶性有機化合物が、下記一般式:
    Figure 2004331444
    で表される化合物である請求項1または2に記載のチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法。
  4. 前記工程(2)の後であって、前記工程(3)の前に、更に、前記スラリーに減圧下で超音波処理を施す工程を含む請求項1〜3の何れか1項に記載のチタニア被覆アルミナ粒子の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の製造方法により得られたチタニア被覆アルミナ粒子。
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