JP2004324734A - パネルの固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動を受ける構造体に対してパネルをボルトやビスで固定しても、ボルトやビスに緩みが生じない固定構造を提供する。
【解決手段】パネルAを躯体等の固定部材Bに対してボルト1やビス1’で固定する方法において、パネルAに対するボルトやビスの取付位置に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部5を形成した座金3を該パネルに対して回り止め固定し、その座金3の凹部5中央に開設した通孔6にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部5とボルト1やビス1’の頭部周囲との隙間に回り止め部材8を充填し、ボルトやビスの緩み止めをする。
【選択図】 図5
【解決手段】パネルAを躯体等の固定部材Bに対してボルト1やビス1’で固定する方法において、パネルAに対するボルトやビスの取付位置に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部5を形成した座金3を該パネルに対して回り止め固定し、その座金3の凹部5中央に開設した通孔6にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部5とボルト1やビス1’の頭部周囲との隙間に回り止め部材8を充填し、ボルトやビスの緩み止めをする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネルの固定構造に関し、更に詳しくはパネルを固定するボルトやビスの緩みを止める固定構造に関する。特に、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体に、防音壁や電波吸収壁などのパネルを取り付ける際に、そのパネルを固定するボルトやビスが振動で緩むことのない固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パネルを躯体などの構造体(固定部材)にボルト・ナットで固定する場合、構造体とボルトとの間にバネ座金などを介在し、ボルトの緩みを抑制する手法が採られている。そして、定期的な検査により前記ボルトに緩みがないかを検査し、必要に応じて再締結を実施して維持管理を実施している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2891061号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のバネ座金を使用した固定方法は、振動を受けない構造体へパネルを固定する場合にはそれなりの効果が発揮されるが、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体には、緩みが生じた場合の再締結作業の面からも好ましくない。
【0005】
又、パネル固定におけるボルトの緩み止めとしては、ナットに楔を組み込んだものとか、特殊形状のボルトやナットの組み合わせで緩み止めを実施する案も多数出されているが、どれも高価であり、本数を多く必要とするパネルの固定には採用しきれないのが実状である。
【0006】
本発明は、上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、振動を受ける構造体に対してパネルをボルトやビスで固定しても、ボルトやビスに緩みが生じない固定構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明が講じた技術的手段は、パネルを躯体等の固定部材に対してボルトやビスで固定する構造において、パネルに対するボルトやビスの取付位置に凹部を形成し、その凹部内に開設した通孔に、座金を介してボルトやビスの軸部を挿通して固定部材に固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とする(請求項1)。
上記凹部の形成は、パネル自体に、ボルトを挿通する通孔に連続して凹部を形成する形態、或いはパネルに孔を開け、その孔に凹部を形成した座金を嵌め込み固定して形成するなど何れでもよい。又、凹部の平面形状は、回り止め部材の固定化を考慮した場合は、非円形が好適であるが、円形でも他の手段で固定できれば問題ない。
この手段に因れば、凹部に充填され、パネルに対して回り止めされた回り止め部材によってボルトやビスの緩み止め回転が阻止される。
【0008】
上記の凹部を座金に形成する場合は、パネルに対するボルトやビスの取付位置に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を該パネルに対して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とする(請求項2)。パネルに対する座金の固定は、該パネルの成型時に埋設して一体成形しても、或いはパネル成型後に後付けで固定してもよい。
又、座金の凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に充填する回り止め部材としたは、硬化性樹脂、グラウト剤、低融点金属などが挙げられる。
上記手段に因れば、座金の凹部に嵌入させて固定したボルトやビスの頭部周囲と凹部との隙間に充填した回り止め部材が、ボルトやビスの緩み回転を阻止し、長期に亘って初期の固定状態を維持できる。
【0009】
そして、上記座金に形成する凹部の平面形状を、非円形としてもよい(請求項3)。それにより、上記隙間に充填される回り止め部材は座金に対して回転しにくくなり、その結果、前記回り止め部材がボルトやビスと一体化しても緩み回転が阻止される。
又、上記座金に形成する凹部の平面形状が円形で、その凹部の中心とボルトやビスの軸部の中心をずらして取り付けてもよい。即ち、ボルトやビスの軸部が挿通される通孔の中心を凹部の中心からずらして開設する。又、円形の凹部に対してボルトやビスの軸部が頭部中心に対して偏心しているものを使用してもよい(請求項4)。この場合は、凹部中心に対するボルトやビスの軸部中心のズレ、軸部に対する頭部の偏心により、凹部内の隙間に充填された回り止め部材に対してボルトやビスの緩み回転が阻止される。
【0010】
更に、上記パネルが樹脂系又は無機質系の成型板である場合は、前記座金を該成型板に埋設し、一体成形してもよい(請求項5)。この場合は、座金をパネルに対して強固に回り止め固定できる。
又、上記座金に対応して、パネルの反対面に補強プレートを配置し、座金と補強プレートとの空間部にバネ作用を発揮する充填物を充填する(請求項6)。その場合、上記補強プレートは、パネルに埋設一体化すると好適である(請求項7)。この場合は、座金と補強プレートの間に充填した樹脂製充填物がバネとなって、ネジ締め付け後の緩み止め効果に寄与する。
【0011】
又、上記パネルが、方形の電波吸収体を縦横に接合して内蔵する電波吸収用パネルである場合、その電波吸収体の四隅をカットし、該電波吸収体の接合配置で生じる交差部の空隙に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を嵌合配置して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをする(請求項8)。
この手段に因れば、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体に、電波吸収用パネルをボルトやビス止めで固定しても、振動でボルトやビスが緩むのを防止でき、長期に亘って初期の固定状態を維持できる。
【0012】
そして、上記パネルを構造体の鉛直面に取り付ける場合、該パネルの鉛直荷重を構造物に対して受け止める支持金物をパネルの裏面に設けるとよい(請求項9)。この支持金物は、パネルの成形時に埋設して一体的に固定しても、パネル成形後に後付けで固定してもよい。
この場合は、パネルの鉛直荷重を構造体に係合する支持金物で受けるため、固定ボルトやビスに作用する振動の影響を軽減できる。よって、より一層ボルトやビスが緩むのを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の基本的構成を示す図で、パネルAを躯体(構造体)に固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物Cに固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物C対してビス(タッピングネジ)1’で固定する場合、パネルAに対するビス1’の取り付け箇所に凹部5を形成し、その凹部5の底部にビス1’の軸部1b’を挿通する通孔を開設する。この通孔に座金3を介してビス1’を挿通し、補強用下地金物Cに螺着固定する。そして、ビス1’の固定後、前記凹部5とビス1’の頭部1a’周面との隙間に、樹脂パテ等の周り止め部材8を充填する。この周り止め部材8が硬化することによって、ビス1’の緩み回転が防止される。尚、ビス1’を受ける座金は、パネルAの成形時に埋設固定しても、或いは凹部5を加工した後装着してもよい。
【0014】
次に、本発明の実施の形態を、電波吸収用パネルの場合について図面に基づいて説明する。
図2及び図3は、電波吸収用パネルを鉄橋上弦材の側面に固定した取付例を示し、電波吸収用パネルAは鉄橋上弦材(構造体)Bの側面に固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物Cにボルト・ナット1又はビス(タッピングネジ)1’で固定されている。尚、図3における円で囲った部分がネジによる固定箇所である。
電波吸収用パネルAは、方形の電波吸収体(例えば、フェライト板)aをその周縁を接合させて縦横に配列し、その配列した電波吸収体aの表裏面を繊維強化樹脂層(FRP層)a’で被覆して方形平板状に形成されている。
【0015】
以下、その固定構造について詳細に説明する。
先ず、電波吸収用パネルAをボルト・ナット1又はビス(タッピングネジ)1’で固定する該当箇所に、該パネルAを挟むように裏面側に補強プレート2を、表面側に座金3を配置し、且つその補強プレート2と座金3は電波吸収用プレートAに対して回転移動しないように固定されている。
【0016】
電波吸収用パネルAに対する補強プレート2と座金3の固定は、電波吸収用パネルAを構成する電波吸収体aの四隅角部を斜辺様にカットし、その電波吸収体aを縦横に接合配置して生じる平面略四角形の交差部(空隙)Xの上側(表面)に座金3を、下側(裏面)に補強プレート2を配置し、該パネルAの表裏面を形成する繊維強化樹脂層(FRP層)a’で被覆固定されている。尚、座金3の固定は、後述するボルトやビスの緩み防止の為にはパネルに対して回り止め固定されることが必要で、その為に該座金3の周縁部3aに該周縁部3aを挟む表裏の繊維強化樹脂層(FRP層)a’を連結する孔4を開設すると効果的である。この構成を、補強プレート2の固定に応用することは任意である。
【0017】
又、電波吸収体を縦横に接合配置して生じる交差部(空隙)Xが補強プレート2と座金3とで閉鎖されるが、この空隙は空間のままでも良いが図示するように樹脂パテ7を充填してもよい。その場合は、パネル成型時にボルト1やビス1’の軸部1b,1b’が挿通される孔が樹脂パテで埋まらないように、成型枠にボルトに相当する軸を立てて前記空隙に樹脂パテを充填し、成型枠よりパネル製品を脱型することでボルト1やビス1’の軸部1b,1b’を挿通する孔が確保されるようにする。
【0018】
電波吸収用パネルAの表面側に固定する座金3は、該座金を貫通して取り付けるボルト1やビス(タッピングネジ)1’の頭部1a,1a’と対応する中央部に凹部5が形成され、その凹部5の底部中心にはボルト1やビス(タッピングネジ)1’の軸部1b,1b’が挿通される通孔6が開設されている。
上記座金3に形成する凹部5は、平面形状が非円形、例えば図示する切頭四角錘形の凹部とし、その凹部5の傾斜した斜面には該凹部5とボルト1やビス1’の頭部1a,1a’の周囲との隙間に充填する回り止め部材8が、前記空隙に充填された樹脂パテ7と結合させる連絡孔9が開設されている。尚、非円形の凹部5としては、図示の切頭四角錘形状に限定されず、切頭五角錐形状、切頭六角錘形状など任意である。又、凹部は斜辺を有した形状に限定されず、角形のストレートの凹部でもよいものである。
【0019】
図5は上記した如くボルトを取り付ける箇所に座金3を固着した電波吸収用パネルAを、構造体に固定した補強用下地金物Cの型枠に、ボルトを使用して固定した状態である。
(1)先ず固定作業に先立って、補強用下地金物Cの型枠にボルト通孔10を開設すると共に、そのボルト通孔10の中心線とナット11の中心を合致させて該ナット11を型枠に溶接固定する。
(2)ナット11を溶接固定した補強用下地金物Cの上に電波吸収用パネルAの補強プレート2側を当接させて載せ、該パネルAの表面側に位置する座金3を前記補強用下地金物Cのボルト通孔10線上に合致させ、該座金3の通孔6にボルト1の軸部1bを挿通して回動し、ナット11に螺着する。
(3)ボルト1を回動して締め付けた後、座金3の凹部5とボルト1の頭部1a周面との隙間に回り止め部材8を充填する。この回り止め部材8としては、硬化性樹脂(樹脂パテ)、グラウト剤、或いは低融点金属等を使用することができる。そして、充填された回り止め部材8は、座金3の凹部5の斜辺に開設された連絡孔9を通って空隙内の樹脂パテ7と結合一体化する。それにより、ボルト1に構造体の振動等が作用して緩み方向の回転が働いても、該ボルト1の頭部が嵌っている非円形の凹部5の形状及びその凹部5とボルト頭部1a周囲の隙間に充填硬化した回り止め部材8によってボルト1の緩み回転が防止される。
(4)又、回り止め部材8を充填した後、必要に応じボルト1の頭部1a表面を繊維強化樹脂層(FRP層)12で被覆する。この繊維強化樹脂層(FRP層)12の周縁部は電波吸収用パネルAの表面を形成する繊維強化樹脂層(FRP層)a’と積層一体化される。これによって、ボルト頭部の耐蝕対策及び塩害防止を期待することが出来る。
【0020】
図7は電波吸収用パネルAを固定するネジ部材としてビス(タッピングネジ)1’を使用した構成を示し、補強用下地金物Cにビス(タッピングネジ)1’が捩じ込まれて固定される。それ以外は、前記実施例と同様であるため説明は省略する。
【0021】
上記した実施の形態は、座金3に形成する凹部5の形状を非円形とし、その非円形形状とその凹部に充填される回り止め部材8の作用でパネルを固定するボルト1、又はビス(タッピングネジ)1’の緩み回動を防止したものであるが、座金3に形成する凹部5の形状を円形として、パネルを固定するボルト1、又はビス(タッピングネジ)1’の緩み回動を防止することも可能である。
以下、その実施の形態を図8に基づいて説明する。
電波吸収用パネルAの表面側に固着する座金3’は円形の凹部5’が形成され、その凹部5’に嵌めてパネルA下側の補強用下地金物Cに螺着するビス(タッピングネジ)1”は、軸部1b”が頭部1a”の中心に対して偏心して形成されている。そして、このビス(タッピングネジ)1”を螺着した後、凹部5’と頭部1a”との隙間に回り止め部材8を充填する。凹部5’と頭部1a”との隙間に充填された回り止め部材8が硬化することで、ビス(タッピングネジ)1”の緩み回動が硬化した前記回り止め部材8で防止される。尚、その他の構成は前記した実施の形態と同じである為説明は省略する。又、パネルを固定するネジは図示のビス(タッピングネジ)に限らず、軸部が頭部に対して偏心したボルトでもよいものである。
【0022】
図8に示した実施の形態は、座金3’の凹部5’の中心に通孔が形成され、その凹部5’に取り付けるビス1”は頭部1a”の中心に対し軸部1b”の中心が偏心したもので、偏心ビスを使用したものである。
しかし、偏心ビスを使用せずに、一般的なビス(頭部中心に軸部が形成されたビス)を使用する場合は、座金3’の凹部5’に形成する通孔の開設位置を、該凹部5’の中心からずらして形成する。それにより、該凹部5’とビス1”の頭部周面との隙間に充填した周り止め部材8が硬化することで、前記ビス1”の緩み回転が防止される。
【0023】
上記した方法でパネルを構造体に固定するが、図2に示すようにパネルを構造体の鉛直面に対して取り付ける場合、該パネルを固定するボルトやビスにパネルの鉛直荷重が掛かる。その為、ボルトやビスの荷重負担を軽減し、振動によるダメージを軽減する為に、パネルAの裏面に該パネルの鉛直荷重を支持する支持金物13を固着し、その支持金物13を構造体の補強用下地金物Cに当接係合させて固定すると効果的である。
パネルの裏面に固定する支持金物13は、図示するL字形に限らず、コ字形などに形成し、パネルの繊維強化樹脂層(FRP層)a’に埋め込み固定、或いはパネル完成後に後付け固定してもよい。但し、いずれの場合でもパネルの裏面に固定された補強プレート2部分にボルト1又はビス(タッピングネジ)1’で接合固定するのが望ましい。
【0024】
上記した実施の形態は、電波吸収体を内蔵した電波吸収用パネルの固定について行ったが、本発明は電波吸収用パネルに限定されず、防音部材を取り付けた防音パネル、遮音パネルなど、各種パネルの固定に適用できるものである。
又、上記した座金3とボルト1やビス1’の頭部との間に、別途バネ系や皿系の座金を介在させることで、更に緩み止めの効果を高めることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のパネルの固定方法は請求項1、2、8記載の構成により、座金の凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に充填した回り止め部材が、パネルを固定しているボルトやビスが振動によって緩み回動するのを防止できる。
そして、上記座金を請求項3記載の構成とした場合は、上記隙間に充填される回り止め部材は座金に対して回転しにくくなり、その結果、前記回り止め部材がボルトやビスと一体化しても緩み回転を阻止できる。
又、上記座金を請求項4記載の構成とした場合は、軸部に対する頭部の偏心により、隙間に充填された回り止め部材に対してボルトやビスの緩み回転を阻止できる。
また、請求項5記載の構成により、座金をパネルに対して強固に回り止め固定でき、その結果、ボルトやビスの緩み回転防止の効果をより確かなものとすることができる。
そして、請求項6、7記載の構成により、座金と補強プレートの間の充填物がバネの働きをなし、ネジ締め付け後の緩み止め効果に寄与し、堅固な固定状態を維持することができる。
更に、請求項9記載の構成により、パネルの鉛直荷重を構造体に係合する支持金物で受けるため、固定ボルトやビスに作用する振動の影響を軽減できる。よって、より一層ボルトやビスが緩むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパネルの固定構造の基本構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るパネルの固定構造の実施例を示す縦断面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】パネルにおける座金取付部分を示す拡大断面図である。
【図5】固定部材の補強用下地金物に対してパネルをボルトで固定した状態を示す同断面図である。
【図6】同分解斜視図である。
【図7】固定部材の補強用下地金物に対してパネルをビス(タッピングネジ)で固定した状態を示す同断面図である。
【図8】(a)は円形の凹部を形成した座金に、偏心ネジを使用して固定した断面図、(b)は同部分平面図である。
【符号の説明】
A…電波吸収用パネル 1…ボルト
1’…ビス(タッピングネジ) 3,3’…座金
5,5’…凹部 8…回り止め部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネルの固定構造に関し、更に詳しくはパネルを固定するボルトやビスの緩みを止める固定構造に関する。特に、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体に、防音壁や電波吸収壁などのパネルを取り付ける際に、そのパネルを固定するボルトやビスが振動で緩むことのない固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パネルを躯体などの構造体(固定部材)にボルト・ナットで固定する場合、構造体とボルトとの間にバネ座金などを介在し、ボルトの緩みを抑制する手法が採られている。そして、定期的な検査により前記ボルトに緩みがないかを検査し、必要に応じて再締結を実施して維持管理を実施している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2891061号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のバネ座金を使用した固定方法は、振動を受けない構造体へパネルを固定する場合にはそれなりの効果が発揮されるが、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体には、緩みが生じた場合の再締結作業の面からも好ましくない。
【0005】
又、パネル固定におけるボルトの緩み止めとしては、ナットに楔を組み込んだものとか、特殊形状のボルトやナットの組み合わせで緩み止めを実施する案も多数出されているが、どれも高価であり、本数を多く必要とするパネルの固定には採用しきれないのが実状である。
【0006】
本発明は、上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、振動を受ける構造体に対してパネルをボルトやビスで固定しても、ボルトやビスに緩みが生じない固定構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に本発明が講じた技術的手段は、パネルを躯体等の固定部材に対してボルトやビスで固定する構造において、パネルに対するボルトやビスの取付位置に凹部を形成し、その凹部内に開設した通孔に、座金を介してボルトやビスの軸部を挿通して固定部材に固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とする(請求項1)。
上記凹部の形成は、パネル自体に、ボルトを挿通する通孔に連続して凹部を形成する形態、或いはパネルに孔を開け、その孔に凹部を形成した座金を嵌め込み固定して形成するなど何れでもよい。又、凹部の平面形状は、回り止め部材の固定化を考慮した場合は、非円形が好適であるが、円形でも他の手段で固定できれば問題ない。
この手段に因れば、凹部に充填され、パネルに対して回り止めされた回り止め部材によってボルトやビスの緩み止め回転が阻止される。
【0008】
上記の凹部を座金に形成する場合は、パネルに対するボルトやビスの取付位置に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を該パネルに対して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とする(請求項2)。パネルに対する座金の固定は、該パネルの成型時に埋設して一体成形しても、或いはパネル成型後に後付けで固定してもよい。
又、座金の凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に充填する回り止め部材としたは、硬化性樹脂、グラウト剤、低融点金属などが挙げられる。
上記手段に因れば、座金の凹部に嵌入させて固定したボルトやビスの頭部周囲と凹部との隙間に充填した回り止め部材が、ボルトやビスの緩み回転を阻止し、長期に亘って初期の固定状態を維持できる。
【0009】
そして、上記座金に形成する凹部の平面形状を、非円形としてもよい(請求項3)。それにより、上記隙間に充填される回り止め部材は座金に対して回転しにくくなり、その結果、前記回り止め部材がボルトやビスと一体化しても緩み回転が阻止される。
又、上記座金に形成する凹部の平面形状が円形で、その凹部の中心とボルトやビスの軸部の中心をずらして取り付けてもよい。即ち、ボルトやビスの軸部が挿通される通孔の中心を凹部の中心からずらして開設する。又、円形の凹部に対してボルトやビスの軸部が頭部中心に対して偏心しているものを使用してもよい(請求項4)。この場合は、凹部中心に対するボルトやビスの軸部中心のズレ、軸部に対する頭部の偏心により、凹部内の隙間に充填された回り止め部材に対してボルトやビスの緩み回転が阻止される。
【0010】
更に、上記パネルが樹脂系又は無機質系の成型板である場合は、前記座金を該成型板に埋設し、一体成形してもよい(請求項5)。この場合は、座金をパネルに対して強固に回り止め固定できる。
又、上記座金に対応して、パネルの反対面に補強プレートを配置し、座金と補強プレートとの空間部にバネ作用を発揮する充填物を充填する(請求項6)。その場合、上記補強プレートは、パネルに埋設一体化すると好適である(請求項7)。この場合は、座金と補強プレートの間に充填した樹脂製充填物がバネとなって、ネジ締め付け後の緩み止め効果に寄与する。
【0011】
又、上記パネルが、方形の電波吸収体を縦横に接合して内蔵する電波吸収用パネルである場合、その電波吸収体の四隅をカットし、該電波吸収体の接合配置で生じる交差部の空隙に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を嵌合配置して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをする(請求項8)。
この手段に因れば、鉄橋や高架道などの振動を受ける構造体に、電波吸収用パネルをボルトやビス止めで固定しても、振動でボルトやビスが緩むのを防止でき、長期に亘って初期の固定状態を維持できる。
【0012】
そして、上記パネルを構造体の鉛直面に取り付ける場合、該パネルの鉛直荷重を構造物に対して受け止める支持金物をパネルの裏面に設けるとよい(請求項9)。この支持金物は、パネルの成形時に埋設して一体的に固定しても、パネル成形後に後付けで固定してもよい。
この場合は、パネルの鉛直荷重を構造体に係合する支持金物で受けるため、固定ボルトやビスに作用する振動の影響を軽減できる。よって、より一層ボルトやビスが緩むのを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の基本的構成を示す図で、パネルAを躯体(構造体)に固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物Cに固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物C対してビス(タッピングネジ)1’で固定する場合、パネルAに対するビス1’の取り付け箇所に凹部5を形成し、その凹部5の底部にビス1’の軸部1b’を挿通する通孔を開設する。この通孔に座金3を介してビス1’を挿通し、補強用下地金物Cに螺着固定する。そして、ビス1’の固定後、前記凹部5とビス1’の頭部1a’周面との隙間に、樹脂パテ等の周り止め部材8を充填する。この周り止め部材8が硬化することによって、ビス1’の緩み回転が防止される。尚、ビス1’を受ける座金は、パネルAの成形時に埋設固定しても、或いは凹部5を加工した後装着してもよい。
【0014】
次に、本発明の実施の形態を、電波吸収用パネルの場合について図面に基づいて説明する。
図2及び図3は、電波吸収用パネルを鉄橋上弦材の側面に固定した取付例を示し、電波吸収用パネルAは鉄橋上弦材(構造体)Bの側面に固着した角型鋼管或いは型枠等の補強用下地金物Cにボルト・ナット1又はビス(タッピングネジ)1’で固定されている。尚、図3における円で囲った部分がネジによる固定箇所である。
電波吸収用パネルAは、方形の電波吸収体(例えば、フェライト板)aをその周縁を接合させて縦横に配列し、その配列した電波吸収体aの表裏面を繊維強化樹脂層(FRP層)a’で被覆して方形平板状に形成されている。
【0015】
以下、その固定構造について詳細に説明する。
先ず、電波吸収用パネルAをボルト・ナット1又はビス(タッピングネジ)1’で固定する該当箇所に、該パネルAを挟むように裏面側に補強プレート2を、表面側に座金3を配置し、且つその補強プレート2と座金3は電波吸収用プレートAに対して回転移動しないように固定されている。
【0016】
電波吸収用パネルAに対する補強プレート2と座金3の固定は、電波吸収用パネルAを構成する電波吸収体aの四隅角部を斜辺様にカットし、その電波吸収体aを縦横に接合配置して生じる平面略四角形の交差部(空隙)Xの上側(表面)に座金3を、下側(裏面)に補強プレート2を配置し、該パネルAの表裏面を形成する繊維強化樹脂層(FRP層)a’で被覆固定されている。尚、座金3の固定は、後述するボルトやビスの緩み防止の為にはパネルに対して回り止め固定されることが必要で、その為に該座金3の周縁部3aに該周縁部3aを挟む表裏の繊維強化樹脂層(FRP層)a’を連結する孔4を開設すると効果的である。この構成を、補強プレート2の固定に応用することは任意である。
【0017】
又、電波吸収体を縦横に接合配置して生じる交差部(空隙)Xが補強プレート2と座金3とで閉鎖されるが、この空隙は空間のままでも良いが図示するように樹脂パテ7を充填してもよい。その場合は、パネル成型時にボルト1やビス1’の軸部1b,1b’が挿通される孔が樹脂パテで埋まらないように、成型枠にボルトに相当する軸を立てて前記空隙に樹脂パテを充填し、成型枠よりパネル製品を脱型することでボルト1やビス1’の軸部1b,1b’を挿通する孔が確保されるようにする。
【0018】
電波吸収用パネルAの表面側に固定する座金3は、該座金を貫通して取り付けるボルト1やビス(タッピングネジ)1’の頭部1a,1a’と対応する中央部に凹部5が形成され、その凹部5の底部中心にはボルト1やビス(タッピングネジ)1’の軸部1b,1b’が挿通される通孔6が開設されている。
上記座金3に形成する凹部5は、平面形状が非円形、例えば図示する切頭四角錘形の凹部とし、その凹部5の傾斜した斜面には該凹部5とボルト1やビス1’の頭部1a,1a’の周囲との隙間に充填する回り止め部材8が、前記空隙に充填された樹脂パテ7と結合させる連絡孔9が開設されている。尚、非円形の凹部5としては、図示の切頭四角錘形状に限定されず、切頭五角錐形状、切頭六角錘形状など任意である。又、凹部は斜辺を有した形状に限定されず、角形のストレートの凹部でもよいものである。
【0019】
図5は上記した如くボルトを取り付ける箇所に座金3を固着した電波吸収用パネルAを、構造体に固定した補強用下地金物Cの型枠に、ボルトを使用して固定した状態である。
(1)先ず固定作業に先立って、補強用下地金物Cの型枠にボルト通孔10を開設すると共に、そのボルト通孔10の中心線とナット11の中心を合致させて該ナット11を型枠に溶接固定する。
(2)ナット11を溶接固定した補強用下地金物Cの上に電波吸収用パネルAの補強プレート2側を当接させて載せ、該パネルAの表面側に位置する座金3を前記補強用下地金物Cのボルト通孔10線上に合致させ、該座金3の通孔6にボルト1の軸部1bを挿通して回動し、ナット11に螺着する。
(3)ボルト1を回動して締め付けた後、座金3の凹部5とボルト1の頭部1a周面との隙間に回り止め部材8を充填する。この回り止め部材8としては、硬化性樹脂(樹脂パテ)、グラウト剤、或いは低融点金属等を使用することができる。そして、充填された回り止め部材8は、座金3の凹部5の斜辺に開設された連絡孔9を通って空隙内の樹脂パテ7と結合一体化する。それにより、ボルト1に構造体の振動等が作用して緩み方向の回転が働いても、該ボルト1の頭部が嵌っている非円形の凹部5の形状及びその凹部5とボルト頭部1a周囲の隙間に充填硬化した回り止め部材8によってボルト1の緩み回転が防止される。
(4)又、回り止め部材8を充填した後、必要に応じボルト1の頭部1a表面を繊維強化樹脂層(FRP層)12で被覆する。この繊維強化樹脂層(FRP層)12の周縁部は電波吸収用パネルAの表面を形成する繊維強化樹脂層(FRP層)a’と積層一体化される。これによって、ボルト頭部の耐蝕対策及び塩害防止を期待することが出来る。
【0020】
図7は電波吸収用パネルAを固定するネジ部材としてビス(タッピングネジ)1’を使用した構成を示し、補強用下地金物Cにビス(タッピングネジ)1’が捩じ込まれて固定される。それ以外は、前記実施例と同様であるため説明は省略する。
【0021】
上記した実施の形態は、座金3に形成する凹部5の形状を非円形とし、その非円形形状とその凹部に充填される回り止め部材8の作用でパネルを固定するボルト1、又はビス(タッピングネジ)1’の緩み回動を防止したものであるが、座金3に形成する凹部5の形状を円形として、パネルを固定するボルト1、又はビス(タッピングネジ)1’の緩み回動を防止することも可能である。
以下、その実施の形態を図8に基づいて説明する。
電波吸収用パネルAの表面側に固着する座金3’は円形の凹部5’が形成され、その凹部5’に嵌めてパネルA下側の補強用下地金物Cに螺着するビス(タッピングネジ)1”は、軸部1b”が頭部1a”の中心に対して偏心して形成されている。そして、このビス(タッピングネジ)1”を螺着した後、凹部5’と頭部1a”との隙間に回り止め部材8を充填する。凹部5’と頭部1a”との隙間に充填された回り止め部材8が硬化することで、ビス(タッピングネジ)1”の緩み回動が硬化した前記回り止め部材8で防止される。尚、その他の構成は前記した実施の形態と同じである為説明は省略する。又、パネルを固定するネジは図示のビス(タッピングネジ)に限らず、軸部が頭部に対して偏心したボルトでもよいものである。
【0022】
図8に示した実施の形態は、座金3’の凹部5’の中心に通孔が形成され、その凹部5’に取り付けるビス1”は頭部1a”の中心に対し軸部1b”の中心が偏心したもので、偏心ビスを使用したものである。
しかし、偏心ビスを使用せずに、一般的なビス(頭部中心に軸部が形成されたビス)を使用する場合は、座金3’の凹部5’に形成する通孔の開設位置を、該凹部5’の中心からずらして形成する。それにより、該凹部5’とビス1”の頭部周面との隙間に充填した周り止め部材8が硬化することで、前記ビス1”の緩み回転が防止される。
【0023】
上記した方法でパネルを構造体に固定するが、図2に示すようにパネルを構造体の鉛直面に対して取り付ける場合、該パネルを固定するボルトやビスにパネルの鉛直荷重が掛かる。その為、ボルトやビスの荷重負担を軽減し、振動によるダメージを軽減する為に、パネルAの裏面に該パネルの鉛直荷重を支持する支持金物13を固着し、その支持金物13を構造体の補強用下地金物Cに当接係合させて固定すると効果的である。
パネルの裏面に固定する支持金物13は、図示するL字形に限らず、コ字形などに形成し、パネルの繊維強化樹脂層(FRP層)a’に埋め込み固定、或いはパネル完成後に後付け固定してもよい。但し、いずれの場合でもパネルの裏面に固定された補強プレート2部分にボルト1又はビス(タッピングネジ)1’で接合固定するのが望ましい。
【0024】
上記した実施の形態は、電波吸収体を内蔵した電波吸収用パネルの固定について行ったが、本発明は電波吸収用パネルに限定されず、防音部材を取り付けた防音パネル、遮音パネルなど、各種パネルの固定に適用できるものである。
又、上記した座金3とボルト1やビス1’の頭部との間に、別途バネ系や皿系の座金を介在させることで、更に緩み止めの効果を高めることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のパネルの固定方法は請求項1、2、8記載の構成により、座金の凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に充填した回り止め部材が、パネルを固定しているボルトやビスが振動によって緩み回動するのを防止できる。
そして、上記座金を請求項3記載の構成とした場合は、上記隙間に充填される回り止め部材は座金に対して回転しにくくなり、その結果、前記回り止め部材がボルトやビスと一体化しても緩み回転を阻止できる。
又、上記座金を請求項4記載の構成とした場合は、軸部に対する頭部の偏心により、隙間に充填された回り止め部材に対してボルトやビスの緩み回転を阻止できる。
また、請求項5記載の構成により、座金をパネルに対して強固に回り止め固定でき、その結果、ボルトやビスの緩み回転防止の効果をより確かなものとすることができる。
そして、請求項6、7記載の構成により、座金と補強プレートの間の充填物がバネの働きをなし、ネジ締め付け後の緩み止め効果に寄与し、堅固な固定状態を維持することができる。
更に、請求項9記載の構成により、パネルの鉛直荷重を構造体に係合する支持金物で受けるため、固定ボルトやビスに作用する振動の影響を軽減できる。よって、より一層ボルトやビスが緩むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパネルの固定構造の基本構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るパネルの固定構造の実施例を示す縦断面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】パネルにおける座金取付部分を示す拡大断面図である。
【図5】固定部材の補強用下地金物に対してパネルをボルトで固定した状態を示す同断面図である。
【図6】同分解斜視図である。
【図7】固定部材の補強用下地金物に対してパネルをビス(タッピングネジ)で固定した状態を示す同断面図である。
【図8】(a)は円形の凹部を形成した座金に、偏心ネジを使用して固定した断面図、(b)は同部分平面図である。
【符号の説明】
A…電波吸収用パネル 1…ボルト
1’…ビス(タッピングネジ) 3,3’…座金
5,5’…凹部 8…回り止め部材
Claims (9)
- パネルを躯体等の固定部材に対してボルトやビスで固定する構造において、パネルに対するボルトやビスの取付位置に凹部を形成し、その凹部内に開設した通孔に、座金を介してボルトやビスの軸部を挿通して固定部材に固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とするパネルの固定構造。
- パネルを躯体等の固定部材に対してボルトやビスで固定する構造において、パネルに対するボルトやビスの取付位置に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を該パネルに対して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とするパネルの固定構造。
- 上記座金に形成する凹部の平面形状が、非円形であることを特徴とする請求項2記載のパネルの固定構造。
- 上記座金に形成する凹部の平面形状が円形で、ボルトやビスは軸部が頭部中心に対して偏心していることを特徴とする請求項2記載のパネルの固定構造。
- 上記パネルが樹脂系又は無機質系の成型板で、前記座金を該成型板に埋設一体化したことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項記載のパネルの固定構造。
- 上記座金に対応して、パネルの反対面に補強プレートを配置し、その補強プレートと前記座金との空間部にバネ作用を発揮する充填物を充填したことを特徴とする請求項2記載のパネルの固定構造。
- 上記補強プレートが、パネルに埋設一体化されていることを特徴とする請求項6記載のパネルの固定構造。
- 上記パネルが、方形の電波吸収体を縦横に接合して内蔵するパネルで、その電波吸収体の四隅をカットし、該電波吸収体の接合配置で生じる交差部の空隙に、ボルトやビスの頭部と対応する中央部に凹部を形成した座金を嵌合配置して回り止め固定し、その座金の凹部中央に開設した通孔にボルトやビスの軸部を挿通して固定した後、前記凹部とボルトやビスの頭部周囲との隙間に回り止め部材を充填し、ボルトやビスの緩み止めをすることを特徴とする電波吸収用パネルの固定構造。
- 上記パネルの裏面に鉛直荷重を伝達する支持金物を固着し、その支持金物を固定部材に当接係合させて、上記のボルトやビス止めを行うことを特徴とする請求項8記載の電波吸収用パネルの固定構造。
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