JP2004319930A - 基板用洗浄・乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板を洗浄、乾燥した際、洗浄・乾燥装置の基板保持プレ−トに残存水滴がない、および洗浄・乾燥された基板に洗浄水の残存付着がない水切れの良好な洗浄・乾燥装置。
【解決手段】前記保持プレ−ト2は、円盤状ポ−ラスセラミック板3と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体4とから構成され、環状体4の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた複数の環状吸着溝4aと、環状体中心部より保持プレ−トの回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びて複数の環状吸着溝全てと交差するように設けられた複数の連絡溝4bおよび前記環状溝及び連絡溝を跨いで設けられた複数の貫通孔4cが設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】前記保持プレ−ト2は、円盤状ポ−ラスセラミック板3と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体4とから構成され、環状体4の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた複数の環状吸着溝4aと、環状体中心部より保持プレ−トの回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びて複数の環状吸着溝全てと交差するように設けられた複数の連絡溝4bおよび前記環状溝及び連絡溝を跨いで設けられた複数の貫通孔4cが設けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベアウエハや半導体ウエハ等の基板表面が研削、研磨、エッチング等の加工を施された後、基板の加工表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、ついで、洗浄された基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させるに用いる基板用洗浄・乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板の加工表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、ついで、洗浄された基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させる基板用洗浄・乾燥装置としては、従来、基板の直径より小さい円盤状ポ−ラスセラミックよりなる吸着スピンチャックに基板を吸着し、基板外周面を複数のピンで位置合わせして基板を保持し、洗浄ノズルより洗浄液を基板表面に供給しつつ、スピンチャックを回転させて基板表面を洗浄し、ついで、洗浄液の供給を止め、気体(例えば空気)供給ノズルより気体を基板表面に供給しつつ、スピンチャックを回転させて基板表面を乾燥させていた(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−330036号公報(第3−5頁および図1および図4参照。)
【特許文献2】
特開2000−208461号公報(第3−4頁および図1および図2参照。)
【0004】
これらの基板用洗浄・乾燥装置(スピナ)は、厚みが200〜900μmの基板の洗浄、乾燥には実用できる。しかし、スマ−トカ−ド用ICチップ製造用ウエハのような直径が200〜400mm、厚みが20〜150μmの可撓性基板を洗浄・乾燥させるスピナとしては円盤状ポ−ラスセラミック板より外れた基板の外周縁が撓れてしまい、洗浄・乾燥後に搬送ロボットで基板を別工程の加工現場または収納カセットへ搬送するのが困難である。
【0005】
可撓性基板の直径と同径の円盤状吸着板をスピナに用いることにより撓れた状態での基板保持はなくなるが、円盤状吸着板に接触している側の可撓性基板表面の水切れが不充分でをウオ−タ−(水)マ−クの原因となったり、不純物や加工屑が円盤状吸着板に固着する原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基板の洗浄・乾燥後も保持プレ−ト上で基板が撓むことなく保持でき、かつ、洗浄・乾燥後の保持プレ−ト、基板の水切れが良好なスピナを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、水平方向に回転自在に保持された基板の表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させる基板用洗浄・乾燥装置であって、
基板を略水平に保持する保持プレ−トと、
前記保持プレ−トに基板を吸着保持させる減圧吸引手段と、
前記保持プレ−トを回転させる回転手段と、
前記保持プレ−トに保持された基板の表面に洗浄液を供給する液体供給手段と気体供給手段と、
を具備し、
前記保持プレ−トは、減圧吸引手段のスピンシャフト上面に設けられた円盤状ポ−ラスセラミック板と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体とから構成され、前記円盤状ポ−ラスセラミック板と非通気性材よりなる環状体の上面を面一として基板保持ステ−ジを構成し、該非通気性材よりなる環状体の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた複数の環状吸着溝(a)と、環状体中心部より保持プレ−トの回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びて複数の環状吸着溝(a)全てと交差するように設けられた複数の連絡溝(b)および前記環状溝(a)及び連絡溝(b)を跨いで複数の孔(c)が環状体の上下方向を貫通して設けられていることを特徴とする、基板用洗浄・乾燥装置を提供するものである。
【0008】
基板を吸着した保持プレ−トが水平方向に高速で回転すると理由は定かでないが貫通孔(c)に減圧が生じ、基板裏面および環状吸着溝(a)および連絡溝(b)に付着残存していた水分が逸散し、水切れが良好となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は基板用洗浄・乾燥装置の保持プレ−トの平面図、図2は基板用洗浄・乾燥装置の一部を切り取った断面図および図3は基板用洗浄・乾燥装置の要部を示す斜視図である。
【0010】
図2および図3に示す基板用洗浄・乾燥装置1において、wは基板、2は保持プレ−ト、3は円盤状ポ−ラスセラミック板、4は非通気性材よりなる環状体、5は気体室、6は気体通路、7は中空スピンシャフト、8は駆動モ−タ、9はプ−リ−、10はロ−タリ−ジョイント、11は吸排気管であり、図示されていないコンプレッサおよび真空ポンプに切換弁を介して連結されている。12は洗浄液供給手段、13は気体供給手段、14は容器、15は外套である。外套15はシリンダ16により昇降可能であり、基板の洗浄、乾燥時には上昇され、基板をパッドまたは搬送ロボットで次工程の現場へ搬送する場合は下降される。
【0011】
保持プレ−ト2に基板を吸着保持させる減圧吸引手段は、前記中空スピンドル7内に配管された吸排気管11と図示されていない真空ポンプにより構成される。前記保持プレ−トを回転させる回転手段は、中空スピンドル7、駆動モ−タ8およびプ−リ−9とから構成される。
【0012】
前記保持プレ−ト2は、中空スピンシャフト7上面に設けられた円盤状ポ−ラスセラミック板3と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体4とから構成され、円盤状ポ−ラスセラミック板3とアルミニウム板、ステンレス板のような非通気性材よりなる環状体の上面を面一として基板保持ステ−ジを構成している。環状体4は中央部上方に前記円盤状ポ−ラスセラミック板3を挿入する凹部空所と、この空所に連通する気体室を構成する空間5とこの空間5に上下方向に連通する吸排気管11が挿入される気体通路6を構成する空間部を備える。
【0013】
図1に示すように、保持プレ−トを構成する非通気性材よりなる環状体4の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた幅0.3〜1mm、深さ0.2〜0.5mmの複数の環状吸着溝4aと、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周側壁上部3aに連通し、かつ、環状体中心部4dより保持プレ−トの矢印で示す回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部4eに向かって非放射状に延びて前記複数の環状吸着溝4a全てと交差するよう等間隔に設けられた5〜8本の幅0.3〜1mm、深さ0.2〜0.5mmの連絡溝4bおよび前記環状溝4a及び連絡溝4bを跨いで複数の孔4cが環状体の上下方向を貫通して設けられている。孔4cは直径3〜15mmの円柱状、楕円柱状あるいは一辺が3〜12mmの三角柱状、四角柱状、五角柱状、あるいは六角柱状であるのが好ましい。孔4cが前記環状溝4a及び連絡溝4b上に設けられると基板の吸引力が減じられるので環状溝4a及び連絡溝4bと重ならないように跨いで設けられる。
【0014】
隣接する環状吸着溝4a間の距離は、2〜10mmが好ましい。また、孔4cは同心円状に等間隔に設けることが好ましく、かつ、複数の同心円状に設ける(図1では2つの同心円状)のが好ましい。例えば、円盤状ポ−ラスセラミック板3の中心点から65〜100mmの半径の間に位置する同心円状、および円盤状ポ−ラスセラミック板3の中心点から120〜150mmの半径の間に位置する同心円状に設ける。環状体4の下面4gは、中空スピンシャフト7の軸に対し、15〜30度傾斜しているのが水切り速度を高める上で好適である。
【0015】
環状吸着溝4aの減圧は、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周側壁上部3aに連通している部分から行ってもよいし、環状吸着溝4aと連絡溝4bとが交差する交差点の最内側に直径1〜5mmの吸引孔4fを設け、環状体4の中央部に形成された気体室5に連通させ、この気体室5を減圧吸引手段で減圧させることにより行ってもよい。
【0016】
複数の環状吸着溝4a全てと交差するように設けられる複数の連絡溝4bは、環状体4中心部より保持プレ−ト2の回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びる。連絡溝4bの方向が保持プレ−ト2の回転方向と同じであると環状吸着溝4aや連絡溝4bに付着した洗浄水の水切りが発揮されない。前記連絡溝4bは直線状であっても円弧状であってもよいが、直線状の方が減圧の伝わる速度が速いので好ましい。連絡溝4bは、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周に対して接線となるように設けるのが好ましい。
【0017】
本発明の洗浄・乾燥装置1を用いて加工基板の加工表面を洗浄および乾燥するには、洗浄・乾燥装置1の外套15をシリンダで下降させ、ついで、吸着パッドまたは搬送ロボットで加工基板を保持プレ−ト2上に搬入し、真空ポンプを稼動して気体室5を減圧することにより加工表面を上に向けて加工基板を保持プレ−ト2に吸着固定する。
【0018】
ついで、外套15を上昇させた後、スピンシャフト7を1500〜5000min−1の回転速度で駆動モ−タ8の動力で回転させ、洗浄液供給ノズル12より洗浄液を基板表面に供給して基板を洗浄する。洗浄終了後、洗浄液の供給を止める。
【0019】
その後、回転している基板表面に気体(例えば空気、窒素ガス、ヘリウムガス)供給ノズル13より気体を基板表面に供給して基板の乾燥を行う。基板の乾燥が終了した後、モ−タ8の稼動を止めて基板の回転をなくしたのち、真空ポンプの稼動を止め、切換弁を回してコンプレッサより加圧空気を気体室5に供給して基板を保持プレ−ト2上より若干浮かせて保持プレ−トからの基板の剥離を容易としたのち、切換弁を閉める。
【0020】
外套15を下降させた後、洗浄、乾燥された基板を吸着パッドまたは搬送ロボットで次工程の現場へと搬送する。
【実施例】
実施例1
図1に示す保持プレ−トを用いた。この保持プレ−トは、外径が302mm、下面が中空スピンシャフトに対し15度傾斜している環状アルミニウム板の中央上部の空所に、直径80mm、厚み12mmの円盤状ポ−ラスセラミック板を嵌め込んだものである。この環状アルミニウム板の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた幅0.5mm、深さ0.3mmの環状吸着溝を20mm間隔に6本と、円盤状ポ−ラスセラミック板の外周側壁上部より接線方向に接し、かつ、図1で示すように環状アルミニウム板中心部より保持プレ−トの矢印で示す回転方向に対して逆方向となる環状アルミニウム板の周縁部に向かって非放射状に直線状に延びて前記5本の環状吸着溝全てと交差するよう等間隔に設けられた6本の幅0.5mm、深さ0.3mmの連絡溝および前記環状溝及び連絡溝を跨いで円盤状ポ−ラスセラミック板の中心点から半径72mmと132mmの同心円状に直径10mmの円柱状孔を等間隔に8個と16個が穿孔され、かつ、前記環状吸着溝と直線状連絡溝の最内側の交差点位置に直径1mmの真空孔6個が穿孔されている。
【0021】
この保持プレ−トを備える図2および図3に示す洗浄・乾燥装置を用い、直径300mm、厚み80μmの裏面研削された半導体ウエハの洗浄、乾燥を行ったところ、保持プレ−ト上には水の付着は見受けられなかった。また、洗浄・乾燥処理した半導体ウエハの表裏面にも水の付着は見受けられなかった。
【0022】
比較例1
環状アルミニウム板に直径10mmの孔を穿孔しない保持プレ−トを用いる他は実施例1と同様にして半導体ウエハの洗浄、乾燥を行ったところ、保持プレ−トの環状溝、連絡溝のところどころに水滴が付着していた。また、洗浄・乾燥処理した半導体ウエハの裏面にも水の付着が若干見受けられた。
【0023】
【発明の効果】
本発明の基板用洗浄・乾燥装置は、基板の裏面全面が保持プレ−トに固定されて洗浄・乾燥処理されるので、加工処理中、あるいは基板を搬送する吸着パッドで吸引する場合も基板が撓むことがない。また、基板径と同等または若干大きい径の保持プレ−トを使用するにもかかわらず、洗浄・乾燥後、保持プレ−トおよび基板に水滴が残存することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】保持プレ−トの平面図である。
【図2】洗浄・乾燥装置の斜視図である。
【図3】洗浄・乾燥装置の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 洗浄・乾燥装置
2 保持プレ−ト
3 円盤状ポ−ラスセラミック板
4 非通気性材よりなる環状体
4a 環状溝
4b 連絡溝
4c 貫通孔
4f 真空孔
7 中空スピンシャフト
12 洗浄液供給手段
13 乾燥気体供給手段
14 容器
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベアウエハや半導体ウエハ等の基板表面が研削、研磨、エッチング等の加工を施された後、基板の加工表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、ついで、洗浄された基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させるに用いる基板用洗浄・乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板の加工表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、ついで、洗浄された基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させる基板用洗浄・乾燥装置としては、従来、基板の直径より小さい円盤状ポ−ラスセラミックよりなる吸着スピンチャックに基板を吸着し、基板外周面を複数のピンで位置合わせして基板を保持し、洗浄ノズルより洗浄液を基板表面に供給しつつ、スピンチャックを回転させて基板表面を洗浄し、ついで、洗浄液の供給を止め、気体(例えば空気)供給ノズルより気体を基板表面に供給しつつ、スピンチャックを回転させて基板表面を乾燥させていた(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−330036号公報(第3−5頁および図1および図4参照。)
【特許文献2】
特開2000−208461号公報(第3−4頁および図1および図2参照。)
【0004】
これらの基板用洗浄・乾燥装置(スピナ)は、厚みが200〜900μmの基板の洗浄、乾燥には実用できる。しかし、スマ−トカ−ド用ICチップ製造用ウエハのような直径が200〜400mm、厚みが20〜150μmの可撓性基板を洗浄・乾燥させるスピナとしては円盤状ポ−ラスセラミック板より外れた基板の外周縁が撓れてしまい、洗浄・乾燥後に搬送ロボットで基板を別工程の加工現場または収納カセットへ搬送するのが困難である。
【0005】
可撓性基板の直径と同径の円盤状吸着板をスピナに用いることにより撓れた状態での基板保持はなくなるが、円盤状吸着板に接触している側の可撓性基板表面の水切れが不充分でをウオ−タ−(水)マ−クの原因となったり、不純物や加工屑が円盤状吸着板に固着する原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基板の洗浄・乾燥後も保持プレ−ト上で基板が撓むことなく保持でき、かつ、洗浄・乾燥後の保持プレ−ト、基板の水切れが良好なスピナを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、水平方向に回転自在に保持された基板の表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させる基板用洗浄・乾燥装置であって、
基板を略水平に保持する保持プレ−トと、
前記保持プレ−トに基板を吸着保持させる減圧吸引手段と、
前記保持プレ−トを回転させる回転手段と、
前記保持プレ−トに保持された基板の表面に洗浄液を供給する液体供給手段と気体供給手段と、
を具備し、
前記保持プレ−トは、減圧吸引手段のスピンシャフト上面に設けられた円盤状ポ−ラスセラミック板と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体とから構成され、前記円盤状ポ−ラスセラミック板と非通気性材よりなる環状体の上面を面一として基板保持ステ−ジを構成し、該非通気性材よりなる環状体の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた複数の環状吸着溝(a)と、環状体中心部より保持プレ−トの回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びて複数の環状吸着溝(a)全てと交差するように設けられた複数の連絡溝(b)および前記環状溝(a)及び連絡溝(b)を跨いで複数の孔(c)が環状体の上下方向を貫通して設けられていることを特徴とする、基板用洗浄・乾燥装置を提供するものである。
【0008】
基板を吸着した保持プレ−トが水平方向に高速で回転すると理由は定かでないが貫通孔(c)に減圧が生じ、基板裏面および環状吸着溝(a)および連絡溝(b)に付着残存していた水分が逸散し、水切れが良好となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は基板用洗浄・乾燥装置の保持プレ−トの平面図、図2は基板用洗浄・乾燥装置の一部を切り取った断面図および図3は基板用洗浄・乾燥装置の要部を示す斜視図である。
【0010】
図2および図3に示す基板用洗浄・乾燥装置1において、wは基板、2は保持プレ−ト、3は円盤状ポ−ラスセラミック板、4は非通気性材よりなる環状体、5は気体室、6は気体通路、7は中空スピンシャフト、8は駆動モ−タ、9はプ−リ−、10はロ−タリ−ジョイント、11は吸排気管であり、図示されていないコンプレッサおよび真空ポンプに切換弁を介して連結されている。12は洗浄液供給手段、13は気体供給手段、14は容器、15は外套である。外套15はシリンダ16により昇降可能であり、基板の洗浄、乾燥時には上昇され、基板をパッドまたは搬送ロボットで次工程の現場へ搬送する場合は下降される。
【0011】
保持プレ−ト2に基板を吸着保持させる減圧吸引手段は、前記中空スピンドル7内に配管された吸排気管11と図示されていない真空ポンプにより構成される。前記保持プレ−トを回転させる回転手段は、中空スピンドル7、駆動モ−タ8およびプ−リ−9とから構成される。
【0012】
前記保持プレ−ト2は、中空スピンシャフト7上面に設けられた円盤状ポ−ラスセラミック板3と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体4とから構成され、円盤状ポ−ラスセラミック板3とアルミニウム板、ステンレス板のような非通気性材よりなる環状体の上面を面一として基板保持ステ−ジを構成している。環状体4は中央部上方に前記円盤状ポ−ラスセラミック板3を挿入する凹部空所と、この空所に連通する気体室を構成する空間5とこの空間5に上下方向に連通する吸排気管11が挿入される気体通路6を構成する空間部を備える。
【0013】
図1に示すように、保持プレ−トを構成する非通気性材よりなる環状体4の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた幅0.3〜1mm、深さ0.2〜0.5mmの複数の環状吸着溝4aと、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周側壁上部3aに連通し、かつ、環状体中心部4dより保持プレ−トの矢印で示す回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部4eに向かって非放射状に延びて前記複数の環状吸着溝4a全てと交差するよう等間隔に設けられた5〜8本の幅0.3〜1mm、深さ0.2〜0.5mmの連絡溝4bおよび前記環状溝4a及び連絡溝4bを跨いで複数の孔4cが環状体の上下方向を貫通して設けられている。孔4cは直径3〜15mmの円柱状、楕円柱状あるいは一辺が3〜12mmの三角柱状、四角柱状、五角柱状、あるいは六角柱状であるのが好ましい。孔4cが前記環状溝4a及び連絡溝4b上に設けられると基板の吸引力が減じられるので環状溝4a及び連絡溝4bと重ならないように跨いで設けられる。
【0014】
隣接する環状吸着溝4a間の距離は、2〜10mmが好ましい。また、孔4cは同心円状に等間隔に設けることが好ましく、かつ、複数の同心円状に設ける(図1では2つの同心円状)のが好ましい。例えば、円盤状ポ−ラスセラミック板3の中心点から65〜100mmの半径の間に位置する同心円状、および円盤状ポ−ラスセラミック板3の中心点から120〜150mmの半径の間に位置する同心円状に設ける。環状体4の下面4gは、中空スピンシャフト7の軸に対し、15〜30度傾斜しているのが水切り速度を高める上で好適である。
【0015】
環状吸着溝4aの減圧は、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周側壁上部3aに連通している部分から行ってもよいし、環状吸着溝4aと連絡溝4bとが交差する交差点の最内側に直径1〜5mmの吸引孔4fを設け、環状体4の中央部に形成された気体室5に連通させ、この気体室5を減圧吸引手段で減圧させることにより行ってもよい。
【0016】
複数の環状吸着溝4a全てと交差するように設けられる複数の連絡溝4bは、環状体4中心部より保持プレ−ト2の回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びる。連絡溝4bの方向が保持プレ−ト2の回転方向と同じであると環状吸着溝4aや連絡溝4bに付着した洗浄水の水切りが発揮されない。前記連絡溝4bは直線状であっても円弧状であってもよいが、直線状の方が減圧の伝わる速度が速いので好ましい。連絡溝4bは、円盤状ポ−ラスセラミック板3の外周に対して接線となるように設けるのが好ましい。
【0017】
本発明の洗浄・乾燥装置1を用いて加工基板の加工表面を洗浄および乾燥するには、洗浄・乾燥装置1の外套15をシリンダで下降させ、ついで、吸着パッドまたは搬送ロボットで加工基板を保持プレ−ト2上に搬入し、真空ポンプを稼動して気体室5を減圧することにより加工表面を上に向けて加工基板を保持プレ−ト2に吸着固定する。
【0018】
ついで、外套15を上昇させた後、スピンシャフト7を1500〜5000min−1の回転速度で駆動モ−タ8の動力で回転させ、洗浄液供給ノズル12より洗浄液を基板表面に供給して基板を洗浄する。洗浄終了後、洗浄液の供給を止める。
【0019】
その後、回転している基板表面に気体(例えば空気、窒素ガス、ヘリウムガス)供給ノズル13より気体を基板表面に供給して基板の乾燥を行う。基板の乾燥が終了した後、モ−タ8の稼動を止めて基板の回転をなくしたのち、真空ポンプの稼動を止め、切換弁を回してコンプレッサより加圧空気を気体室5に供給して基板を保持プレ−ト2上より若干浮かせて保持プレ−トからの基板の剥離を容易としたのち、切換弁を閉める。
【0020】
外套15を下降させた後、洗浄、乾燥された基板を吸着パッドまたは搬送ロボットで次工程の現場へと搬送する。
【実施例】
実施例1
図1に示す保持プレ−トを用いた。この保持プレ−トは、外径が302mm、下面が中空スピンシャフトに対し15度傾斜している環状アルミニウム板の中央上部の空所に、直径80mm、厚み12mmの円盤状ポ−ラスセラミック板を嵌め込んだものである。この環状アルミニウム板の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた幅0.5mm、深さ0.3mmの環状吸着溝を20mm間隔に6本と、円盤状ポ−ラスセラミック板の外周側壁上部より接線方向に接し、かつ、図1で示すように環状アルミニウム板中心部より保持プレ−トの矢印で示す回転方向に対して逆方向となる環状アルミニウム板の周縁部に向かって非放射状に直線状に延びて前記5本の環状吸着溝全てと交差するよう等間隔に設けられた6本の幅0.5mm、深さ0.3mmの連絡溝および前記環状溝及び連絡溝を跨いで円盤状ポ−ラスセラミック板の中心点から半径72mmと132mmの同心円状に直径10mmの円柱状孔を等間隔に8個と16個が穿孔され、かつ、前記環状吸着溝と直線状連絡溝の最内側の交差点位置に直径1mmの真空孔6個が穿孔されている。
【0021】
この保持プレ−トを備える図2および図3に示す洗浄・乾燥装置を用い、直径300mm、厚み80μmの裏面研削された半導体ウエハの洗浄、乾燥を行ったところ、保持プレ−ト上には水の付着は見受けられなかった。また、洗浄・乾燥処理した半導体ウエハの表裏面にも水の付着は見受けられなかった。
【0022】
比較例1
環状アルミニウム板に直径10mmの孔を穿孔しない保持プレ−トを用いる他は実施例1と同様にして半導体ウエハの洗浄、乾燥を行ったところ、保持プレ−トの環状溝、連絡溝のところどころに水滴が付着していた。また、洗浄・乾燥処理した半導体ウエハの裏面にも水の付着が若干見受けられた。
【0023】
【発明の効果】
本発明の基板用洗浄・乾燥装置は、基板の裏面全面が保持プレ−トに固定されて洗浄・乾燥処理されるので、加工処理中、あるいは基板を搬送する吸着パッドで吸引する場合も基板が撓むことがない。また、基板径と同等または若干大きい径の保持プレ−トを使用するにもかかわらず、洗浄・乾燥後、保持プレ−トおよび基板に水滴が残存することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】保持プレ−トの平面図である。
【図2】洗浄・乾燥装置の斜視図である。
【図3】洗浄・乾燥装置の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 洗浄・乾燥装置
2 保持プレ−ト
3 円盤状ポ−ラスセラミック板
4 非通気性材よりなる環状体
4a 環状溝
4b 連絡溝
4c 貫通孔
4f 真空孔
7 中空スピンシャフト
12 洗浄液供給手段
13 乾燥気体供給手段
14 容器
Claims (1)
- 水平方向に回転自在に保持された基板の表面に洗浄液を供給して基板を洗浄し、基板の表面に気体を供給して基板を乾燥させる基板用洗浄・乾燥装置であって、
基板を略水平に保持する保持プレ−トと、
前記保持プレ−トに基板を吸着保持させる減圧吸引手段と、
前記保持プレ−トを回転させる回転手段と、
前記保持プレ−トに保持された基板の表面に洗浄液を供給する液体供給手段と気体供給手段と、
を具備し、
前記保持プレ−トは、減圧吸引手段のスピンシャフト上面に設けられた円盤状ポ−ラスセラミック板と、その外周に設けられた非通気性材よりなる環状体とから構成され、前記円盤状ポ−ラスセラミック板と非通気性材よりなる環状体の上面を面一として基板保持ステ−ジを構成し、該非通気性材よりなる環状体の基板保持ステ−ジ面には同心円状に設けられた複数の環状吸着溝(a)と、環状体中心部より保持プレ−トの回転方向に対して逆方向となる環状体の周縁部に向かって非放射状に延びて複数の環状吸着溝(a)全てと交差するように設けられた複数の連絡溝(b)および前記環状溝(a)及び連絡溝(b)を跨いで複数の孔(c)が環状体の上下方向を貫通して設けられていることを特徴とする、基板用洗浄・乾燥装置。
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- 2003-04-21 JP JP2003115294A patent/JP2004319930A/ja active Pending
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