JP2004317816A - 画像形成装置 - Google Patents

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Kenji Katsuhara
健二 勝原
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Abstract

【課題】濃度検出手段に異常が生じても、可能な限り色ずれ補正を行うようにし、これによって全く補正がなされないという不具合を解消する。
【解決手段】異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成部22と、トナー画像の濃度検出用の濃度パターンXを転写ベルト243上に形成させるパターンジェネレータ42と、形成された濃度パターンXの位置を検出するための反射型フォトセンサ245と、これらから出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられ、各反射型フォトセンサ245の異常を判定するセンサ異常判定部523,524が備えられ、γテーブル補正演算部535は、センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて濃度補正を行うようにしている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙に対し異なる色のトナー画像を多重転写する複数の画像形成ユニットを備えたフルカラープリンタ、フルカラー複写機等の画像形成装置であって、濃度補正機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナー画像をそれぞれ個別に形成する感光体ドラムを含む4つの画像形成ユニットが、用紙を搬送する転写ベルト上に搬送方向に沿って配設されてなり、転写ベルトによって搬送されてくる用紙に対し感光体ドラム上に形成された各色のトナー画像を重ねて転写することでカラー画像を形成するように構成されたタンデム方式のフルカラープリンタやフルカラー複写機等の画像形成装置が知られている。
【0003】
かかるタンデム方式の画像形成装置では、用紙上に実物と同等の色調を備えたカラー画像を形成する必要があるが、装置内の各部の電圧変動や、温度変化によって各色の濃度特性が変動するため、常に同一の色調の印刷をするのが困難であるという問題がある。
【0004】
このため、例えば、定期的に画像形成装置を運転して転写ベルトの表面に画像形成ユニットにより各色を対象とした複数の色パターンからなる濃度階調パターンを形成するとともに、この濃度階調パターンを濃度検出手段で検出し、この濃度検出手段で検出した濃度階調パターンの濃度を基準となる濃度に近づけるための濃度補正が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、かかる濃度補正において、濃度検出手段が動作不良や故障等により正しい検出信号を出力し得なくなることがあり、この状態のままで濃度補正を継続すると、かえって実際と懸け離れた色調が用紙に印刷されてしまう。かかる不都合を回避するために、濃度検出手段に異常が生じたときに当該異常を検知する検知手段が採用され、この検知手段が濃度検出手段の異常を検知すると濃度補正が中止されるのが一般的である。濃度補正が中止されることにより色調の大幅な狂いは防止される。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−289153号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、濃度検出手段の異常で濃度補正が全面的に実行されなくなると、濃度補正の全く行われていない画像が出力されてしまうという新たな解決課題が提起される。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、濃度検出手段に異常が生じても、可能な限り濃度補正を行うようにし、これによって全く補正がなされないという不具合を解消することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、各色に対応した複数の感光体ドラムを介して被転写体に各色のトナー画像を重ねて転写する画像形成ユニットと、この画像形成ユニットを制御して被転写体上にトナー画像の濃度階調パターンを色毎に複数形成させるパターン形成制御手段と、前記濃度階調パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、被転写体へ出力されるべき各色の濃度の補正量を前記各濃度検出手段からの検出信号に基づいて算出する濃度補正量算出手段とが備えられてなる画像形成装置において、
前記濃度階調パターンは、副走査方向に向けて直列で並んだ少なくとも2列に区分され、前記濃度検出手段は、濃度階調パターンの列に応じて複数設けられ、前記濃度検出手段の異常を判定する異常判定手段が備えられ、前記濃度補正量算出手段は、前記異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段の検出信号を除いた検出信号に基づいて濃度の補正を行うものであることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、複数存在する濃度検出手段のいずれかが異常になっても、濃度補正量算出手段は、検出異常になっている濃度検出手段を除いて残りの濃度検出手段による検出結果に基いて濃度補正量を算出し、この算出結果で濃度補正が実行されるため、画像形成装置から出力される用紙には、可能な限り濃度補正の施されたカラー画像が形成される。したがって、全く濃度補正が行われない場合に比較してより実際に近い色調のカラー画像が得られる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記異常判定手段は、濃度検出手段から出力された暗時電力が所定の値未満で且つ明時電力未満であるとき濃度検出手段を正常と判定し、これ以外のとき異常と判定するものであることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、濃度検出手段から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該濃度検出手段の正常・異常が判別され、機器コストの低減化に貢献する。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記パターン形成制御手段は、前記異常判定手段が正常と判定した濃度検出手段に各色の濃度階調パターンの検出を分担させるべく当該濃度階調パターンを列分けして形成させる制御を行うものであることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、異常と判定された濃度検出手段が分担していた濃度階調パターンは、正常と判定された濃度検出手段が分担し得るように並べ変えられて新たな列分けで形成されるため、濃度検出手段の数が少なくなっただけで正常な濃度検出手段の検出結果に基く濃度補正が実行される。したがって、複数ある濃度検出手段のいずれかが異常になっても、濃度補正に支障をきたすことはない。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記濃度検出手段は、2台が設けられ、前記濃度階調パターンは、各濃度検出手段が正常な状態で2列形成されることを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、2台の濃度検出手段のいずれか一方が異常判定手段により異常と判定されても、他方の濃度検出手段のみを用いることでそれなりの濃度補正を行い得る。そして、双方の濃度検出手段が異常と判定されたときには、濃度補正が中止するように構成することにより、濃度検出手段が異常であるにも拘らず、異常なままで濃度補正を行うことによって逆に色調の不具合が増長されるような不都合の発生が防止される。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段を特定して通知する異常通知手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
この発明によれば、異常通知手段の通知によってどの濃度検出手段が異常になっているかを知ることができる。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記異常通知手段は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段に係る情報を出力するものであることを特徴とすものである。
【0020】
この発明によれば、濃度検出手段の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱が避けられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る濃度補正方法が適用されたデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図であり、図2は、反射型フォトセンサの配設状態を示す転写ベルトの正面視の断面図である。
【0022】
まず、濃度補正および色ずれ補正の前提となる画像形成装置10についてその概略を図1を基に説明する。図1に示すように、画像形成装置10は、タンデム型のカラープリンタを構成するものであり、用紙(転写紙)にカラー画像をプリントする本体部12と、本体部12の上方に配設され、本体部12でカラー画像のプリントされた用紙が排出される用紙排出部14とから構成されている。
【0023】
本体部12は、筐体18内の下部に配設された給紙カセット20と、筐体18内の上部に配設された画像形成部22と、筐体18内における画像形成部22の下方に配設された転写搬送部24と、筐体18内における転写搬送部24の下流側に配設された定着ユニット26と、給紙カセット20と転写搬送部24との間に配設された第1の搬送路28と、定着ユニット26と用紙排出部14との間に配設された第2の搬送路30とを備えている。
【0024】
給紙カセット20は、筐体18の外部に引き出すことで用紙Pの補給が可能となるように構成されたもので、内部に集積された用紙Pが図略の給紙ローラにより1枚ずつ第1の搬送路28側に繰り出されるようになっている。なお、この給紙カセット20は、用紙のサイズに対応して所定個数が配設される。
【0025】
画像形成部22は、用紙上に複数のトナー画像を多重形成するようにしたもので、マゼンタのトナー画像を形成する第1画像形成ユニット221、シアンのトナー画像を形成する第2画像形成ユニット222、イエローのトナー画像を形成する第3画像形成ユニット223およびブラックのトナー画像を形成する第4画像形成ユニット224が用紙の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置されてなるものである。
【0026】
各画像形成ユニット221〜224は、感光体ドラム225と、感光体ドラム225の周面に対向して配設された帯電部226と、帯電部226の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された、例えばライン方向に7168の画素数を有するLEDプリントヘッドを備えた露光部227と、露光部227の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された現像部228と、現像部228の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設されたクリーニング部229とを備えている。また、感光体ドラム225の周面であって現像部228とクリーニング部229との間に後述する転写ローラ244が対向配置されることで転写部230が形成されている。
【0027】
なお、各感光体ドラム225は、図略の駆動モータにより図1における時計回り方向に回転するようになっている。また、各現像部228には、それぞれ上部にトナーボックスを備えている。そして、第1画像形成ユニット221のトナーボックスにはマゼンタトナーが、第2画像形成ユニット222のトナーボックスにはシアントナーが、第3画像形成ユニット223のトナーボックスにはイエロートナーが、第4画像形成ユニット224のトナーボックスにはブラックトナーがそれぞれ収納されている。
【0028】
転写搬送部24は、第1画像形成ユニット221の近傍位置に配設された従動ローラ241と、第4画像形成ユニット224の近傍位置に配設された駆動ローラ242と、従動ローラ241および駆動ローラ242とに跨って配設された転写ベルト(無端状画像担持体)243と、各感光体ドラム225の現像部227の下流側に転写ベルト(被転写体)243を介して圧接可能に配設された4つの転写ローラ244と、駆動ローラ242の下方における転写ベルト243に近接した位置に配設された一対の反射型フォトセンサ(濃度検出手段)245(第1フォトセンサ2451および第2フォトセンサ2452(図2))と、反射型フォトセンサ245の下流側における転写ベルト243に接する位置に配設されたブレード246とを備えている。反射型フォトセンサ245は、LED等の発光素子およびフォトダイオード等の受光素子を備えて構成されている。
【0029】
かかる転写搬送部24では、第1の搬送路28から搬送されてきた用紙を図略の駆動モータの駆動で反時計方向に周回する転写ベルト243上に静電吸着して下流側に搬送するとともに、各画像形成ユニット221〜224の転写部230の位置で用紙に対してトナー像が転写されるようになっている。この転写ベルト243は、例えばシリコーン等で表面をコーティングしたポリイミド樹脂等の耐熱性を有する合成樹脂材料により構成されている。
【0030】
また、この転写搬送部24に設けられた一対の反射型フォトセンサ245は、転写ベルト243の移送方向と直交する幅方向(主走査方向)の両端部に配設され、転写ベルト243の両端部領域に各画像形成ユニット221〜224により形成される後述する線状レジストマークLおよび濃度パターン(濃度階調パターン)Xを検出するためのレジストセンサ(濃度検出手段)を構成するものである。この一対の反射型フォトセンサ245は、それらの一方である第1フォトセンサ2451が転写ベルト243の下流側(図5の左方)に向かって左方(図2では右方)に配設され、他方である第2フォトセンサ2452が反対側に配設されている。
【0031】
第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれ転写ベルト243上の後述するレジストマークLあるいは濃度パターンXの位置に向けて送光するLEDなどの発光ダイオード等で構成された発光部(送光部)と、転写ベルト243上のレジストマークLあるいは濃度パターンXの位置で反射された反射光を受光するフォトダイオード等で構成された受光部と、この受光部で受光した反射光量を電圧値に変換する検出回路部とを備えている。かかる第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれブラックトナー画像に対して大きな出力が得られるP波出力と、マゼンタトナー、シアントナーおよびイエロートナーのカラートナー画像に対して大きな出力が得られるS波出力とが検出可能となっている。
【0032】
前記ブレード246は、転写ベルト243上のトナー等の付着物を掻き取るためのものであり、転写ベルト243の幅方向寸法と略同等の長さに形成され、その先端部が常に転写ベルト243表面に当接した状態で配設されている。なお、このブレード246は、付着物の掻き取り動作を実行する必要のないときは転写ベルト243から離反され、付着物の掻き取り動作を実行する必要が生じたときにのみ転写ベルト243表面に当接させるようにしてもよい。
【0033】
前記定着ユニット26(図1)は、画像形成部22の感光体ドラム225の表面に形成された各トナー像が多重転写された用紙Pを加熱することにより当該用紙Pに定着処理を施すものであり、熱遮蔽ボックス261と、熱遮蔽ボックス261内の上部に配設され、ヒータが内蔵された定着ローラ262と、熱遮蔽ボックス261内の下部において定着ローラ262に圧接して配設された加圧ローラ263と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の上流側(図1における右方)に配設され、転写搬送部24から搬送されてきた用紙Pを定着ローラ262および加圧ローラ263間に案内する前搬送路264と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の下流側に配設され、定着処理された用紙を第2の搬送路30に案内する後搬送路265とを備えている。
【0034】
前記第1の搬送路28は、給紙カセット20から繰り出されてきた用紙Pを転写搬送部24側に搬送するものであり、所定位置に配設された複数の搬送ローラ対281と、転写搬送部24の手前に配設され、画像形成部22の画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対282とを備えている。これらの複数の搬送ローラ対281とレジストローラ対282とは、図略の駆動モータによりそれぞれ電磁クラッチを介して回転駆動される。なお、レジストローラ対282の手前にフォトインタラプタ等で構成されたタイミングセンサ283が配設されており、用紙の先端がレジストローラ対282にまで搬送されてくると、タイミングセンサ283からの出力信号に基づいて用紙の搬送が一旦停止されるようになっている。
【0035】
前記第2の搬送路30は、定着ユニット26で定着処理された用紙を用紙排出部14へ向けて搬送するものであり、所定位置に複数の搬送ローラ対301が配設されるとともに、出口側に排出ローラ対302が配設されている。これらの搬送ローラ対301および排出ローラ対302は、図略の駆動モータにより電磁クラッチを介して回転駆動されるようになっている。
【0036】
用紙排出部14は、本体部12を囲んだ筐体18の上面に形成されたものであり、第2の搬送路30から搬送されてきた定着処理済の用紙を画像の形成された面が裏側になるようにして順次集積するものである。
【0037】
このように構成された画像形成装置10は、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置から紙サイズ情報、プリント部数情報等の種々のプリント情報を含むプリント指示信号とプリントすべき画像データとが送信されてくると、つぎのように動作する。
【0038】
すなわち、画像形成部22の各感光体ドラム225では、帯電部226で表面に静電領域が形成され、この静電領域が露光部227からの出力光により露光されることで外部装置から送信されてきた画像データに基づく静電潜像が形成され、その後に現像部228でトナー像が形成される。また、定着ユニット26の定着ローラ262では、図略の電圧供給部により内蔵ヒータに電圧が印加されることで通電され、定着ローラ262の表面が定着可能温度になるように加熱制御される。
【0039】
一方、給紙カセット20から指定サイズの用紙が繰り出され、第1の搬送路28によりレジストローラ対282の手前にまで搬送され、一旦停止される。そして、レジストローラ対282の手前にまで搬送されてきた用紙Pは、画像形成部22の画像形成動作とのタイミングが図られたうえで転写搬送部24に搬送され、各画像形成ユニット221〜224で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに順次転写される。すなわち、用紙Pに対しマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーおよびブラックトナーの順で互いに重ねられた状態で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに転写されるのである。
【0040】
そして、このトナー像の転写された用紙Pは、定着ユニット26内に搬送され、定着ローラ262により加熱されつつ定着ローラ262と加圧ローラ263とで挟持されて下流側に搬送され、第2の搬送路30により用紙排出部14に排出される。トナー像を用紙Pに転写した後の各感光体ドラム225は、クリーニング部229での所定の処理により表面に残留したトナーが除去される。この動作が順次繰り返されることにより、所定枚数の用紙Pに対するプリントが実行されることになる。
【0041】
ここで、画像形成装置10は、LEDプリントヘッドからなる露光部227の取り付け誤差等により生じる主走査方向(転写ベルト243の移送方向と直交する方向、すなわち転写ベルト243の幅方向)の色ずれ、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差や各感光体ドラム225を回転駆動させる駆動モータの回転速度誤差等により生じる副走査方向(転写ベルト243の移送方向と同一方向、すなわち転写ベルト243の長手方向)の色ずれ、および、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差(傾き)や転写ベルト243の斜行等により生じる斜め方向(主走査方向および副走査方向間の方向)の色ずれを線状レジストマークLから検出し、それに基づく色ずれ補正を実行するとともに、環境温度等による色調の自然色との不一致を濃度パターンXから検出し、それに基づく濃度補正をように構成されている。
【0042】
図3は、色ずれ補正および濃度補正を説明するための制御構成を示すブロック図である。すなわち、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224は図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、これら第1〜第4の画像形成ユニット221〜224により転写ベルト243上への画像形成動作が制御部50からの制御信号に基づいて実行される。また、駆動ローラ242を回転させる駆動モータ33が図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、この駆動モータ33により転写ベルト243上への画像形成動作時における転写ベルト243の移送動作が制御部50からの制御信号に基づいて前記画像形成動作と同期しながら実行される。
【0043】
この制御部50には、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の抜き差し動作(本体部12に対する着脱動作)を検出するための第1ユニットセンサ34と、転写ベルト243を含む転写搬送ユニットの抜き差し動作を検出するための第2ユニットセンサ36と、周囲の温度と湿度とを検出するための温湿度センサ38が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。
【0044】
また、制御部50には、原稿の画像を読み取って当該制御部50へ入力するための画像入力部40と、転写ベルト243の表面に後述するレジストマークLあるいは濃度パターンXを形成させるためのパターンジェネレータ42と、パターンジェネレータ42が転写ベルト243の表面に付けたレジストマークを読み取って制御部50に入力するマーク・パターン入力部43が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。画像入力部40はスキャナ41を有し、原稿画像の読み取りはこのスキャナ41によって行われるようになっている。マーク・パターン入力部43はマーク生成部44を有し、このマーク・パターン生成部44からのマーク生成信号が制御部50に入力されることにより、第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に線状で4色が並んだ線状レジストマークLおよび濃度パターンXのいずれか一方または双方が形成されるようになっている。
【0045】
さらに、制御部50は、スキャナ41を介して入力された画像データの制御を行う画像制御部500と、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガを管理したり反射型フォトセンサ245の異常を通知する管理部510と、反射型フォトセンサ245からの検出信号を処理するセンサ制御部520と、色ずれの補正を具体的に実行する補正演算部530と、画像形成部22の駆動を制御する画像形成ユニット制御部540を有している。
【0046】
前記スキャナ41は、画像読み取り用の光電変換素子を備えたCCD(charge coupled device)センサ411を備えているとともに、このCCDセンサ411が読み取った画像のアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換機412に接続されており、このAD変換機412から出力されたデジタル信号が制御部50へ入力されるようになっている。
【0047】
画像制御部500には、画像入力部501と、セレクタ502と、メモリ書込処理部503と、画像メモリ504と、メモリ読出処理部505と、副走査タイミング制御部506と、主走査タイミング制御部507と、γ補正処理部508と、スクリーン処理部509とが設けられている。
【0048】
画像入力部501は、後述するγ補正処理用の画像処理を行うものである。セレクタ502は、通常の画像処理か補正用の画像処理化に応じて入力された画像を選択するものである。メモリ書込処理部503は、スキャナ41によって読み取られた原稿の画像データに対して画像メモリ504に記憶させるために必要な処理を施すものである。画像メモリ504は、メモリ書込処理部503から入力された画像データを順番に記憶するものである。メモリ読出処理部505は、所定の操作信号に基づいて印刷処理の対象となっている画像データを画像メモリ504から読み出して印刷処理に供し得るように整える役割を果たすものである。
【0049】
副走査タイミング制御部506は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の副走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって、転写ベルト243の周回により送られてくる用紙Pと、感光体ドラム225の周面のトナー像との同期タイミングが調整される。
【0050】
主走査タイミング制御部507は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の主走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって感光体ドラム225の周面に形成される静電画像の主走査方向の位置が調整される。
【0051】
γ補正処理部508は、反射型フォトセンサ245を介して濃度パターンXから得られた色調の濃度データから濃度補正を行うものである。
【0052】
前記管理部510には、補正実行管理部511と、センサ異常通知部512とが設けられている。補正実行管理部511は、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガ(取り掛かり)を前記第1ユニットセンサ34および第2ユニットセンサ36等の検出信号に基づき具体的に管理するものであり、センサ異常通知部512は、筐体18の適所であって、通常の印刷操作を行う操作パネルの図略の表示部材に向けてセンサの異常が発生したことを示す表示信号を出力するものである。かかるセンサ異常の情報は、通常のユーザーが行う通常の操作では知ることはできないが、メンテナンスの担当者は、操作パネル等を介して行う専用のモード設定や、筐体18内の奥部にある専用の操作ボタンを操作することにより知ることができるようになっている。
【0053】
前記センサ制御部520は、第1フォトセンサ2451と対応した第1サンプリング処理部521と、第2フォトセンサ2452と対応した第2サンプリング処理部522と、第1サンプリング処理部521と対応して設けられた第1センサ異常判定部523と、第2サンプリング処理部522と対応して設けられた第2センサ異常判定部524と、第1フォトセンサ2451によって検出された線状レジストマークLの位置を算出する第1レジストマーク位置算出部525と、第2フォトセンサ2452によって検出された線状レジストマークLの位置を算出する第2レジストマーク位置算出部526と、第1フォトセンサ2451と対応して設けられた第1濃度検出部527と、第2フォトセンサ2452と対応して設けられた第2濃度検出部528とを有している。
【0054】
前記第1および第2サンプリング処理部521,522は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のそれぞれに対する電力供給のON、OFFを行う制御信号を出力するとともに、各センサの検出信号のA/D変換(アナログ信号からデジタル信号への変換)を行うものである。
【0055】
前記第1および第2センサ異常判定部523,524は、前記第1および第2サンプリング処理部521,522からの第1および第2フォトセンサ2451,2452それぞれの異常、正常を判定するものである。この判定は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDがOFF時の暗時出力(So)と、同LEDがON時の明時出力(Sg)との間の関係に注目して行われるようになっている。
【0056】
本実施形態においては、実際に計測された暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件が満足されたときに反射型フォトセンサ245が正常であると判定され、この条件が満足されないときは全て異常であると判定される。
【0057】
前記第1および第2レジストマーク位置算出部525,526は、第1および第2サンプリング処理部521,522によるサンプリング処理の後にサンプリングされた線状レジストマークLに関するデータから各線状レジストマークLの位置を算出するものである。
【0058】
前記第1および第2濃度検出部527,528は、第1および第2フォトセンサ2451,2452によって検出された濃度パターンXの濃度を検出するものである。
【0059】
前記補正演算部530は、マーク・パターン入力部43によって読み取られた転写ベルト243表面のレジストマークの画像データに基づいて第1〜第4画像形成ユニット221〜224それぞれによる転写画像のずれを補正するためのものであり、補正方法選択部531と、傾きずれ補正部532と、副走査ずれ補正部533と、主走査ずれ補正部534と、γテーブル補正演算部(濃度補正量算出手段)535とを有している。
【0060】
前記補正方法選択部531は、第1および第2センサ異常判定部523,524の判定結果に基いて補正を行うべき色ずれの種類を判別するとともに、その色ずれ補正を第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれを利用して行うかを選択するものである。
【0061】
前記傾きずれ補正部532は、反射型フォトセンサ245によって検出された傾き色ずれ量に基づき、画像メモリ504へ画像データを書き込む際のアドレスを更新し、これによって傾き色ずれを補正するものである。
【0062】
前記副走査ずれ補正部533は、反射型フォトセンサ245によって検出された副走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する副走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、副走査タイミング制御部506は、当該副走査ずれ補正部533から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、副走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0063】
前記主走査ずれ補正部534は、反射型フォトセンサ245によって検出された主走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する主走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、主走査タイミング制御部507は、当該主走査ずれ補正部534から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、主走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0064】
前記γテーブル補正演算部535は、反射型フォトセンサ245が検出した濃度パターンXの色調の濃度に基づいて画像形成部22から用紙Pへ出力される画像の色調の濃度を、いわゆるγ補正と称される手法を用いて補正するものである。この補正によって、画像形成部22から用紙Pに出力されるカラーの色調は、画像入力部40により読み込まれる原稿のカラーの色調に可能な限り近づいたものになる。
【0065】
前記画像形成ユニット制御部540は、制御部50によって制御された画像情報を、主に機械的構造物によって構成された画像形成部22へ向けてLPH制御部541を介して駆動信号として出力するものであり、この駆動信号は、各第1〜第4画像形成ユニット221〜224にそれぞれ設けられたLPH(light emitting diode print head)542へ向けて出力されるようになっている。
【0066】
以上、色ずれ補正制御および濃度制御の双方を含めた状態でのブロック図を図3に示したが、図4に、各色の濃度補正に的を絞ったブロック図を示す。図4に示すブロック図においては、前記CCDセンサ411、AD変換機412、画像入力部501、マーク・パターン生成部44、セレクタ502、γ補正処理部508、スクリーン処理部509および画像形成ユニット制御部540によって構成されるスキャナ制御部550というセクションと、センサ制御部520、第1および第2センサ異常判定部523,524、第1および第2濃度検出部527,528、γテーブル補正演算部535およびLPH制御部541によって構成された画像形成装置制御部560というセクションとを概念的に導入している。
【0067】
図4に示すブロック図に基づいて画像形成処理について説明すると、大局的にスキャナ制御部550で形成された画像データは、画像形成装置制御部560で必要に応じて(濃度補正の必要に応じて)所定の処理が施された状態で、LPH542を介して出力されるようになっている。
【0068】
これをもう少し具体的に説明すると、色調の補正を行わない通常の画像形成装置10の使用状態では、CCDセンサ411によって読み取られた原稿画像は、スキャナ41によってアナログ信号がデジタル信号に変換され、このデジタル信号は、画像入力部501を介して画像制御部500(図3)の画像メモリ504に一旦記憶され、セレクタ502を介してγ補正処理部508へ送信され、ここでγ補正が実行された後、画像形成ユニット制御部540、LPH制御部541を介してLPH542へ入力され、このLPH542が所定の出力を行うことになる。
【0069】
これに対し、色調のγ補正を実行するときは、第1および第2フォトセンサ2451,2452が読み取った濃度パターンXの濃度データがセンサ制御部520の第1および第2濃度検出部527,528において濃度信号に変換され、γテーブル補正演算部535で補正に必要な演算が実行された後、新たなγ補正のためのデータがγ補正処理部508に向けて出力される。したがって、色調のγ補正が完了した後は、γ補正処理部508が新たなγ補正テーブルを用いて濃度補正を行うことになる。
【0070】
一方、第1および第2フォトセンサ2451,2452が、第1および第2センサ異常判定部523,524において判定に供され、いずれかが異常である判定された場合には、その信号が第1および第2濃度検出部527,528の異常と判定された方に向けて出力され、ここでの操作で異常な方のフォトセンサの使用が見合わせられるようになされている(具体的には異常な方のフォトセンサからの検出信号がγテーブル補正演算部535に向けて出力されないようになされている)。したがって、γテーブル補正演算部535は、正常な方のフォトセンサからの検出信号のみによってγ補正のための演算を行うことになる。
【0071】
つぎに、図5を基に線状レジストマークLついて詳細に説明する。図5は、線状レジストマークLを説明するための転写ベルト243の平面図である。この図に示すように、線状レジストマークLは、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の一方端部(図5の下側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1と、この斜め線L1の上流側(図5の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2(図5では縦向きになっている)とが所定の間隔をおいて交互に形成されるとともに、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の他方端部(図5の上側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1′と、この斜め線L1′の上流側(図の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2′とが所定の間隔をおいて交互に形成されてなるものである。これら各線状パターンは、例えば1.35mmの幅を有している。
【0072】
ここで、斜め線L1と斜め線L1′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成され、横線L2と横線L2′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成されている。また、一方端部側の1つの斜め線L1とそれに続く1つの横線L2とで1つの組を構成するとともに、他方端部側の1つの斜め線L1′とそれに続く1つの横線L2′とで1つの組を構成している。なお、本実施形態では、4組の斜め線L1および横線L2と、4組の斜め線L1′および横線L2′とが形成されている。
【0073】
また、各斜め線L1,L1′は、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1線状パターンK1、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2線状パターンY1、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3線状パターンC1、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4線状パターンM1がその順序でそれぞれ副走査方向(あるいは主走査方向)に対し45°の角度で所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0074】
また、各横線L2,L2′は、各斜め線L1,L1′と同様に、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1のラインK2、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2のラインY2、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3のラインC2、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4のラインM2がその順序でそれぞれ副走査方向に沿って所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0075】
なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452のうち、第1フォトセンサ2451は、一方端部の線状レジストマークLの斜め線L1および横線L2の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設され、第2フォトセンサ2452は、他方端部の線状レジストマークLの斜め線L1′および横線L2′の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設されている。
【0076】
センサ制御部520は、第1および第2フォトセンサ2451,2452による線状レジストマークLの計測動作も制御するものであり、例えば同期信号の立下りが検出されることでカウント開始指示が行われたのち、第1画像形成ユニット221の感光体ドラム225に対する露光位置から第1および第2フォトセンサ2451,2452による線状レジストマークLの検出位置までの距離(mm)と転写ベルト243の周速(mm/s)とに基づいて求めた計測開始タイミング(ms)に達したときから4組の各斜め線L1,L1′および各横線L2,L2′が第1および第2フォトセンサ2451,2452の検出位置を通過し終わるまでの間、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力を所定時間毎(例えば、1ms毎)に得るようにしたものである。
【0077】
この第1および第2フォトセンサ2451,2452からは、図6に示すように、4色の線状パターンに対応して反射光のP波出力およびS波出力の検出値が得られるようになっている。ここで、ブラックトナー画像である第1線状パターンK1,K2についてはP波出力の方がS波出力よりも大きな出力値が得られるため、第1線状パターンK1,K2の位置算出時にはP波出力が用いられ、カラートナー画像である第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2についてはS波出力の方がP波出力よりも大きな出力値が得られるため、第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2の位置算出時にはS波出力が用いられる。
【0078】
そして、第1および第2レジストマーク位置算出部525,526においては、第1および第2フォトセンサ2451,2452から所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た各線状パターンの複数の出力値に基づいて各線状パターンの転写ベルト243上の位置を算出するための演算が実行される。なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力は、各線状パターンにつき、P波出力については下側に凸となる波形を有するものとなり、S波出力については上側に凸となる波形を有するものとなる。
【0079】
ここで、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等が生じない場合には波形の最小値(ブラックトナー画像の場合)あるいは最大値(カラートナー画像の場合)を求めることで所定幅を有する各線状パターンの位置を求めることができるが、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等に起因して波形に歪が生じた場合は波形の最小値あるいは最大値によっては正確な位置を求めることができないことになる。このため、本実施形態では、常に各線状パターンの正確な位置を求めるようにするべく各波形の重心を求め、この重心をその線状パターンの位置としている。また、各線状パターンの位置は、本実施形態ではクロック信号に基づくカウント開始指示が行われてからの経過時間(ms)で表わすようにしている。
【0080】
この重心は、例えばP波出力では図7に示すような下に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値P[n]のうちの予め設定した閾値Pth以下のもの(P[n]≦Pth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、P波出力の重心GPは、下記の数1で示す式により求めることができる。
【0081】
【数1】
Figure 2004317816
【0082】
なお、S波出力では上に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値S[n]のうちの予め設定した閾値Sth以上のもの(S[n]≧Sth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、S波出力の重心GSは、下記の数2で示す式により求めることができる。これらの求めた重心GP,GSは、算出する毎に制御部50を構成するRAM等の記憶部に記憶される。このため、出力値P[n],S[n]のすべてを記憶部に記憶させ、その後に重心GP,GSを算出する場合に比べて記憶部は記憶容量の小さなものでよいことになる。
【0083】
【数2】
Figure 2004317816
【0084】
そして、各線状パターンの色ずれ(位置ずれ)に対する補正量は、前記補正演算部530において算出される。すなわち、各線状パターンの色ずれについては、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の位置を検出することで斜め方向(傾き方向)の色ずれ量を検出することができ(すなわち、斜めになっていると一方の横線L2の検出時間と、他方の横線L2′の検出時間との間に差がでるため)、また、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することで副走査方向の色ずれ量を検出することができ、対向する左右両側の少なくともいずれか一方の一組の斜め線L1(又はL1´)の各線状パターンK1,Y1,C1,M1および横線L2(又はL2´)の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の同色どうしの間隔を検出することで主走査方向の色ずれ量を検出することができ(レジストパターンが幅方向にずれていると斜め線L1と横線L2との間の距離が変わってくるため)、これら検出された色ずれ量(ライン数乃至は画素数)から色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)が求められる。
【0085】
なお、本実施形態では、斜め方向の色ずれ補正をする場合および副走査方向の色ずれ補正をする場合については、色ずれ補正により生じる画像の不具合を抑制するため、第4画像形成ユニット224により形成されるブラックトナー画像は補正せず、第1〜第3の画像形成ユニット221〜223により形成されるカラートナー画像をブラックトナー画像の位置に合わせるような色ずれ補正を行うようにしている。
【0086】
ついで、傾きずれ補正部532が行う斜め方向の色ずれ補正(傾きずれ色ずれ補正)について詳細に説明する。斜め方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、対向する左右両側の各横線L2,L2′のブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAと、カラートナー画像である第2の線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量の総和YA,CA,MAとをそれぞれ求め、この求めたブラックトナー画像の色ずれ量の総和KAに対する各カラートナー画像の色ずれ量の総和YA,CA,MAの差を求め、これら各差を各カラートナー画像の色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)としている。
【0087】
すなわち、LEDプリントヘッドからなる露光部227の主走査方向(ライン方向)の画素数をN(例えば、N=7168)、一対の第1および第2フォトセンサ2451,2452間の距離(画素数)をD(例えば、D=5184画素)、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21F,K22F,K23F,K24Fとするとともに、他方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21R,K22R,K23R,K24Rとすると、ブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAは、下記の数3で示す式により求めることができる。
【0088】
【数3】
Figure 2004317816
【0089】
また、一方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとするとともに、他方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21R,Y22R,Y23R,Y24Rとすると、イエロートナー画像である第2の線状パターンY2の色ずれ量の総和YAは、下記の数4で示す式により求めることができる。
【0090】
【数4】
Figure 2004317816
【0091】
また、一方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21F,C22F,C23F,C24Fとするとともに、他方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21R,C22R,C23R,C24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンC2の色ずれ量の総和CAは、下記の数5で示す式により求めることができる。
【0092】
【数5】
Figure 2004317816
【0093】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21F,M22F,M23F,M24Fとするとともに、他方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21R,M22R,M23R,M24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンM2の色ずれ量の総和MAは、下記の数6で示す式により求めることができる。
【0094】
【数6】
Figure 2004317816
【0095】
従って、ブラックトナー画像に対するイエロートナー画像の色ずれ量YA′、シアントナー画像の色ずれ量CA′、および、マゼンタトナー画像の色ずれ量MA′は、それぞれ下記の数7で示す式により求めることができる。この数7で示す式により求めたYA′、CA′およびMA′が各カラートナー画像の色ずれ補正量となる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、今回の色ずれ補正量と前回の色ずれ補正量とから実際に補正を行うべき色ずれ補正量を再算出するようにすればよい。
【0096】
【数7】
Figure 2004317816
【0097】
つぎに、副走査ずれ補正部533が行う副走査方向の色ずれ補正について詳細に説明する。副走査方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、上述したように、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することにより求めることができるが、本実施形態ではカラートナー画像の各線状パターンY2,C2,M2のブラックトナー画像の線状パターンK2に対する間隔により各線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量を検出するようにしている。すなわち、カラートナー画像の線状パターンY2についていえば、その線状パターンY2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めるようにしている。
【0098】
他のカラートナー画像の線状パターンC2,M2についても、その線状パターンC2,M2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の各基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めることができる。但し、この求めた色ずれ量は斜め方向の色ずれ量を含んだものであるため、斜め方向の色ずれ量を補正したものが副走査方向の色ずれ補正量となる。このため、予めカラートナー画像の線状パターンY2,C2,M2につき、上記の「数7」に示す数式により斜め方向の色ずれ補正量を求めておく必要がある。
【0099】
最後に、主走査ずれ補正部534が行う主走査方向の色ずれ補正について説明する。主走査方向の色ずれ量(画素数)は、本実施形態では一方端部側の各組の同色の斜め線L1および横線L2の各線状パターン(ブラックトナー画像については同じ組のK1とK2、イエロートナー画像については同じ組のY1とY2、シアントナー画像については同じ組のC1とC2、マゼンタトナー画像については同じ組のM1とM2)の間隔の基準値(初期設定値)との差により求めるようにしている。
【0100】
すなわち、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)、各組の同色の斜め線L1の線状パターンと横線L2の線状パターンの間隔の基準値(ライン数)をQ(例えば、Q=864ライン)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である各4本の第1線状パターンK1および第2の線状パターンK2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にK11F,K12F,K13F,K14FおよびK21F,K22F,K23F,K24Fとすると、ブラックトナー画像の各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]は、下記の数8で示す式により求めることができる。この数8で示す式により求めた各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]の平均値がブラックトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0101】
【数8】
Figure 2004317816
【0102】
また、一方端部側のイエロートナー画像である各4本の第1の線状パターンY1および第2の線状パターンY2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にY11F,Y12F,Y13F,Y14FおよびY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとすると、イエロートナー画像の各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]は、下記の数9で示す式により求めることができる。この数9で示す式により求めた各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]の平均値がイエロートナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0103】
【数9】
Figure 2004317816
【0104】
また、一方端部側のシアントナー画像である各4本の第1の線状パターンC1および第2の線状パターンC2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にC11F,C12F,C13F,C14FおよびC21F,C22F,C23F,C24Fとすると、シアントナー画像の各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]は、下記の数10で示す式により求めることができる。この数10で示す式により求めた各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]の平均値がシアントナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0105】
【数10】
Figure 2004317816
【0106】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である各4本の第1の線状パターンM1および第2の線状パターンM2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にM11F,M12F,M13F,M14FおよびM21F,M22F,M23F,M24Fとすると、マゼンタトナー画像の各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]は、下記の数11で示す式により求めることができる。この数11で示す式により求めた各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]の平均値がマゼンタトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0107】
【数11】
Figure 2004317816
【0108】
副走査タイミング制御部506および主走査タイミング制御部507は、補正演算部530で求めた色ずれ補正量に基づいて各色の色ずれ補正を実行するものである。すなわち、斜め方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき上記の数7で示す式により求めた色ずれ補正量YA′、CA′およびMA′の補正を行うことになる。この場合、主走査方向の領域を補正量YA′、CA′およびMA′の値に応じて略等間隔の複数に分割し、この分割した領域を単位として斜め方向に階段状に補正を行うことになる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、上述の再算出した色ずれ補正量に基づいて補正を行うようにすればよい。
【0109】
例えば、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に1ライン分(あるいは1画素分)あったとすると、図8に概念的に示すように、画像メモリ504(図3)に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/2の位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0110】
また、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に3ライン分(あるいは3画素分)あったとすると、図9に概念的に示すように、画像メモリ504に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/4、7168×2/4および7168×3/4の各位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに順次読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。なお、通常、画像メモリ504に記憶されている画像データは数ライン分ごとにラインバッファに取り込まれることになるので、この場合はラインバッファから画像データを読み出すときに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0111】
また、副走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき、副走査ずれ補正部533で算出した色ずれ補正量に基づいて画像データの書き出しタイミングを調整するようにすればよい。例えば、図10に示すタイムチャートに基づいて説明すると、マゼンタトナー画像(M)については、基準となる副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間aが経過したときに画像データの書き出しが実行され、シアントナー画像(C)については、マゼンタトナー画像(M)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間bが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0112】
また、イエロートナー画像(Y)については、シアントナー画像(C)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間cが経過したときに画像データの書き出しが実行され、ブラックトナー画像(K)については、イエロートナー画像(Y)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間dが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0113】
また、主走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像および各カラートナー画像につき、LEDプリントヘッドからなる露光部227(図1)の主走査方向(ライン方向)の左右両側の端部に挿入する余白部分を形成するための白画素量(白画素の個数)を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整するようにしている。例えば、図11に示すタイムチャートに基づいて説明すると、読み出しクロック信号に同期して設定される露光部227の主走査方向における有効画像区間(有効画像区間信号(P)のON区間)内の端部(例えば、符号tで示す区間)に挿入する白画素量を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整することで画像メモリ504から読み出された画像データを主走査方向に移動させ、これにより色ずれ補正を行うようにしている。
【0114】
なお、露光部227の主走査方向の端部に挿入する白画素量は、主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量と、画像のセンター位置を調整するために露光部227の主走査方向の端部に挿入される白画素量とから設定されることになる。この白画素は、露光部227に“0”の画像データを送出することで生成されるものである。
【0115】
つぎに、濃度パターンXについて説明する。図12および図13は、転写ベルト243に形成された濃度パターンXを説明するための平面図であり、図12は、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常である場合、図13の(イ)は、第1フォトセンサ2451が正常で第2フォトセンサ2452が異常な場合、図13の(ロ)は、第2フォトセンサ2452が正常で第1フォトセンサ2451が異常な場合をそれぞれ示している。
【0116】
まず、図12に示すように、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常な場合は、濃度パターンXは、第1フォトセンサ2451に対応して転写ベルト243の一方の端縁部に副走査方向へ向けて延びるように形成された、濃度パターンの一方の列である第1濃度パターンX1と、同他方の端縁部に同様に形成された、濃度パターンの他方の列である第2濃度パターンX2との2列で形成される。
【0117】
第1濃度パターンX1としてマゼンダトナーの印刷に係る第1画像形成ユニット221に対応したマゼンダパターンXMと、シアントナーの印刷に係る第2画像形成ユニット222に対応したシアンパターンXCとの2パターンが形成される一方、第2濃度パターンX2としてイエロートナーの印刷に係る第3画像形成ユニット223に対応したイエローパターンXYと、ブラックトナーの印刷に係る第4画像形成ユニット224に対応したブラックパターンXKとの2パターンが形成される。
【0118】
各パターンXM〜XKは、それぞれ平面視で長細い矩形状に形成されているとともに、副走査方向に複数に区分されることによって形成された(本実施形態においては8区分に分けられている)複数の単位パターンΔXからなっている。各単位パターンΔXは、最上流側(図12の右方)のものの色調の濃度が最も濃く、下流側に向かうにしたがって順次薄くなるように濃度設定されている。
【0119】
かかる2列に形成されたマゼンダパターンXM〜ブラックパターンXKの単位パターンΔXが第1および第2フォトセンサ2451,2452によってそれぞれ読み取られ、このデータに基づきγテーブル補正演算部535において所定の演算が施されることによって濃度補正が行われる。
【0120】
以下、濃度補正について説明する。本発明に係る画像形成装置10を含む各種の画像データの入出力機器は、それぞれ固有のγ値なるものをもっている。このγ値は、原稿画像の明るさの変化と、この明るさを電圧に変換したときの電圧変化との比を表す値であり(すなわち変化率の比)、γ値が1に近いほど(すなわち変化率が等しくなればなるほど)原稿画像の色調が忠実に電気信号に変換されることになる。しかしながら、実際の画像データの入出力機器は、原稿画像の色の濃さ(濃度)毎に異なるγ値を有しており、したがって、原稿画像の色の濃度によって、当該原稿画像の濃度が忠実に再現された出力が得られる場合もあるし、原稿画像の濃度とかけ離れた出力が得られる場合もある。
【0121】
そこで、読み取った原稿画像の濃度をそのまま出力させるのではなく、予めその機器固有の既知のγ値に基づいて補正した濃度で出力させるようにしたのがγ補正である。このために、画像制御部500のスクリーン処理部509には、読み取った原稿画像の濃度毎(入寮された電気信号の大きさ毎)に、前記γ値を勘案して設定された出力用の濃度(出力用の電気信号の大きさ)を補正するためのテーブル(すなわち入力電気信号の値毎に出力電気信号の値を対比させたγ補正テーブル)が記憶されており、このγ補正テーブルが参照されることによって出力電気信号の大きさが決められるため、用紙Pへの出力画像の色の濃さは、原稿画像の色の濃さに可能な限り近づいたものになるのである。
【0122】
ところで、機器の特性に応じて設定されたγ補正テーブルは、普遍のものではなく、テーブルに記載された出力用の値は、電圧変動や環境温度の変化等の各種の外的条件によって変動するものであるため、一旦スクリーン処理部509に入力されたγ補正テーブルは、状況に応じて新たなものと更新する必要がある。
【0123】
そして、この更新に使用されるのが、濃度パターンXである。この濃度パターンXには、複数に区分された単位パターンΔXのそれぞれに、原稿におけるその色の最大濃度から最小濃度に到る濃度を順次出力されている。したがって、各単位パターンΔXの濃度を反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)によって読み取り、第1および第2濃度検出部527,528によって検出し、γテーブル補正演算部535において基準となる値と比較するとともに、基準となる値からかけ離れているときは、所定の演算が実行されて前記γ補正テーブルが更新されるのである。
【0124】
そして、本発明は、上記のようなγ補正テーブルを更新する制御が実行される画像形成装置10を前提とするものであり、反射型フォトセンサ245に異常が検出された場合に濃度制御が適正に行われなくなるという不都合を、第1および第2センサ異常判定部523,524による判定結果に基づいて以下に説明するように適正に対処することで解決するものである。
【0125】
すなわち、第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合、第2フォトセンサ2452から出力される検出信号を濃度補正のために用いなくし、第1フォトセンサ2451の検出信号のみによって濃度補正を行うようにする一方、第1フォトセンサ2451が異常と判定された場合、前記と逆の濃度補正が実行されるのである。
【0126】
そのために、第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合には、転写ベルト243に、図13の(イ)に示すように、第1濃度パターンX1のみを形成する一方、第2濃度パターンX2は形成されない。但し、第1濃度パターンX1としてマゼンダ〜ブラックの4つの各パターンXM〜XKが形成され、これら各パターンXM〜XKが第1フォトセンサ2451のみによって読み取られる。
【0127】
これに対し、第1フォトセンサ2451が異常と判定された場合には、転写ベルト243に、図13の(ロ)に示すように、第2濃度パターンX2のみを形成する一方、第1濃度パターンX1は形成されない。但し、第2濃度パターンX2としてマゼンダ〜ブラックの各パターンXM〜XKが形成され、これら各パターンXM〜XKが第2フォトセンサ2452のみによって読み取られる。
【0128】
こうすることによって、いずれか一方の反射型フォトセンサ245が異常であっても、正常な他方の反射型フォトセンサ245によって濃度補正が実行されるため、反射型フォトセンサ245の故障等で濃度補正が全く行われなくなる不都合が解消される。
【0129】
以下、本発明の作用について図14を基に説明する。図14は、反射型フォトセンサ245の異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。ステップS1では、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常判定データ(具体的には第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDのOFF時の暗時出力(So)の値、およびON時の明時出力(Sg)の値)が第1および第2サンプリング処理部521,522においてそれぞれ取得される。
【0130】
ついで、第1センサ異常判定部523において、第1フォトセンサ2451が異常であるか否かが判定される。具体的には、第1フォトセンサ2451から得られた前記暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件を満足しているか否かが問われ、満足しているときは第1フォトセンサ2451が正常であると判定される一方、満足していないときは異常であると判定される。この判定方式については以下同様である。
【0131】
そして、ステップS2で第1フォトセンサ2451が異常でない(すなわち正常)と判定されたとき(S2でNO)には、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定される。この判定の結果、第2フォトセンサ2452が異常でない(すなわち正常)と判定された場合(すなわち、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常と判定された場合)、画像形成ユニット制御部540の制御の基に第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に、パターンジェネレータ42の制御の基に図12に示すような第1および第2濃度パターンX1,X2が形成される(S4)。
【0132】
引き続き転写ベルト243の周回が継続された状態で、第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの読み取りが実行され(S5)、その後、γテーブル補正演算部535においてγ補正テーブルを変更するための補正演算が実行され(S6)、補正されたγ補正テーブルがスクリーン処理部509に記憶されているγ補正テーブルと更新される(S7)。
【0133】
これに対し、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち、第1フォトセンサ2451が正常で第2フォトセンサ2452が異常の場合)、図13の(イ)に示すような第1濃度パターンX1が転写ベルト243の表面に形成され(S14)、引き続き第1フォトセンサ2451のみによる第1濃度パターンX1の読み取りが実行され(S15)、ついで、γ補正テーブルの補正が実行された(S16)後、γ補正テーブルが更新される(S17)。その後、センサ異常通知部512によって第2フォトセンサ2452が異常である旨の通知がなされる。
【0134】
一方、前記ステップS2において第1フォトセンサ2451が異常と判定された場合(S2でYES)、第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定され(S9)、第2フォトセンサ2452が異常でない場合(すなわち、第2フォトセンサ2452は正常であるが第1フォトセンサ2451が異常な場合)、転写ベルト243の表面に図13の(ロ)に示すような第2濃度パターンX2が形成され(S24)、引き第2フォトセンサ2452のみによるレジストマークの読み取りが実行され(S25)、ついで、γ補正テーブルが補正され(S26)、引き続きγ補正テーブルが更新され(S27)た後、センサ異常通知部512によって第1フォトセンサ2451が異常である旨の通知がなされる(S28)。
【0135】
前記ステップS9で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常の場合)、ステップS38においてセンサ異常通知部512によるセンサ異常発生の報知が行われるのみで、γ補正テーブルは補正されない。
【0136】
本発明の画像形成装置10は、以上詳述したように、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常を判定する第1および第2センサ異常判定部523,524が備えられ、γテーブル補正演算部535は、第1および第2センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて濃度の補正を行うようにしているため、2台の反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)の内のいずれか一方が異常になっても、γテーブル補正演算部535は、残りの反射型フォトセンサ245による検出結果に基いて濃度補正量を算出し、この算出結果に基いて濃度補正が実行されるため、可能な限り原稿画像の色調に近づいたカラー画像を形成させることができる。したがって、全く濃度補正が行われない場合に比較してより良好なカラー画像を用紙Pに形成させることができる。
【0137】
そして、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が第1および第2センサ異常判定部523,524のいずれかにより異常と判定された場合、γテーブル補正演算部535は、他方の検出信号に基づいて濃度補正量を算出する一方、双方が第1および第2センサ異常判定部523,524により異常と判定された場合、濃度補正量の算出を中止されるため、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が異常と判定されても、他方の反射型フォトセンサ245のみを用いることでそれなりの濃度補正を行うことができる。そして、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常と判定されたときには、濃度補正が中止されるため、反射型フォトセンサ245が異常であるにも拘らず、異常なままで濃度補正を行うことによって逆に出力濃度が原稿濃度からかけ離れてしまうような不都合の発生を防止することができる。
【0138】
また、第1および第2センサ異常判定部523,524は、反射型フォトセンサ245から出力された暗時電力が所定の値未満で、且つ明時電力未満であるとき反射型フォトセンサ245を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するようにしているため、反射型フォトセンサ245から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該反射型フォトセンサ245の正常・異常が判別され、機器コストの低減化に貢献することができる。
【0139】
そして、制御部50の管理部510には、異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245を特定して通知するセンサ異常通知部512が設けられているため、この通知によってどの反射型フォトセンサ245が異常になっているかを知ることができる。
【0140】
しかも、センサ異常通知部512は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245に係る情報を出力するようにしているため、反射型フォトセンサ245の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱を避けることができる。
【0141】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0142】
(1)上記の実施形態においては、各色の濃度パターンXは濃度が異なる8つの単位パターンΔXからなっているが、本発明は、濃度パターンXが8つの単位パターンΔXに区分することに限定されるものではなく、8区分未満であってもよいし、9区分以上にしてもよい。
【0143】
(2)上記の実施形態においては、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常な場合、第1濃度パターンX1として図12に示すようなマゼンダパターンXMおよびシアンパターンXCが形成される一方、第2濃度パターンX2としてイエローパターンXYおよびブラックパターンXKが形成されるが、こうする代わりに、第1および第2濃度パターンX1,X2の双方にそれぞれ4つのパターンXM〜XKを形成し、これら4つの各パターンXM〜XKを第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方で読み取らせるようにし、これらの検出信号の平均値で濃度補正用の検出値としてもよい。
【0144】
このようにすると、常に同一の濃度パターンXを形成させるようにすればよく、たとえ第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれかが異常と判定された場合であっても、その濃度パターンXをそのまま利用することができるため、濃度パターンXの形成時点を反射型フォトセンサ245の正常・異常判定の後に設定する必要がなくなり、その分操作性が向上する。
【0145】
(3)上記の実施形態では、画像形成装置10として、画像形成ユニット221〜224を転写ベルト243の移送方向に沿って配設する方式(いわゆるタンデム方式)が採用されているが、これに限るものではなく、例えば、用紙を搬送する無端状画像担持体としての回転ドラムの回転方向に沿って画像形成ユニット221〜224を配設するようにしたものであってもよい。
【0146】
(4)上記の実施形態では、色ずれおよび濃度を検出するためのレジストマークLおよび濃度パターンXは、転写ベルト243の幅方向両端部に形成されたものであるが、線状レジストマークLおよび濃度パターンXを転写ベルト243の幅方向の両端部に設けることに限定されるものではなく、例えば、転写ベルト243の幅方向における一方端部側にのみ形成することも可能であり、さらに、転写ベルト243の幅方向の中央部に設けてもよい。
【0147】
(5)上記の実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークLは、副走査方向に対して斜めに形成された線状パターンからなる斜め線L1と、主走査方向に沿って形成された線状パターンからなる横線L2とから構成されているが、これに限るものではない。例えば、線状パターンからなる斜め線L1と線状パターンからなる横線L2とも副走査方向に対して斜めに形成されていてもよい。要は、斜め線L1を構成する線状パターンと横線L2を構成する線状パターンとが互いに異なる角度を有するように形成されておればよい。
【0148】
(6)上記の実施形態では、色ずれおよび濃度を検出するためのレジストマークLおよび濃度パターンXはパターンジェネレータ42を用いて形成されているが、これに限るものではない。例えば、制御部50の記憶部に線状パターンからなる斜め線L1と横線L2との組み合わせからなるパターンや、各色の濃度パターンを画像データとして記憶させておき、この画像データを読み出すことで転写ベルト243面にレジストマークLあるいは濃度パターンXを形成するようにすることもできる。
【0149】
(7)上記の実施形態では、露光部227はLEDプリントヘッドから構成されたものであるが、これに限定されるものではない。例えば、レーザ光走査型のものであってもよい。
【0150】
(8)上記の実施形態では、画像形成装置10はカラープリンタであるが、これに限るものではない。例えば、カラー複写機やカラーファクシミリ等の他の構成であってもよい。
【0151】
(9)上記の実施形態では、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が異常と判定された場合、正常な他方のフォトセンサが使用されるとともに、2列に分けられていた第1および第2濃度パターンX1,X2は、正常な方のフォトセンサに対応し得るように1列で形成されるようにしているが、こうする代わりに、異常な方のフォトセンサに対応した濃度パターンを使用しないで正常な方のフォトセンサに当初から対応している濃度パターンのみを用いた濃度補正を行うようにしてもよい。これによって異常なフォトセンサに対応した濃度パターンに係る濃度補正は行われなくなるが、少なくとも正常なフォトセンサによる濃度補正が実行されるため、限定的ではあるが全く濃度補正を行わない場合より良好な印刷画像を得ることができる。
【0152】
(10)上記の実施形態では、濃度パターンXが転写される被転写体として転写ベルト243が採用されているが、本発明は、被転写体が転写ベルト243であることに限定されるものではなく、給紙カセット20から給紙された用紙Pであってもよい。
【0153】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、濃度補正量算出手段は、異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段の検出信号を採用することなく残りの濃度検出手段の検出信号に基づいて各色の濃度補正を行うようにしているため、複数存在する濃度検出手段のいずれかが異常になっても、濃度補正量算出手段は、残りの濃度検出手段による検出結果に基いて濃度補正量を算出し、この算出結果に基いて濃度補正が実行される。したがって、用紙に可能な限り濃度補正の施されたカラー画像を形成させることができ、全く濃度補正が行われない場合に比較して用紙により原稿画像の色調に近づいたカラー画像を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る濃度補正方法が適用されたデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図である。
【図2】反射型フォトセンサの配設状態を示す転写ベルトの正面視の断面図である。
【図3】色ずれ補正および濃度補正を説明するための制御構成を示すブロック図である。
【図4】各色の濃度補正に的を絞ったブロック図である。
【図5】線状レジストマークを説明するための転写ベルトの平面図である。
【図6】反射型フォトセンサの出力波形を説明するための説明図である。
【図7】反射型フォトセンサのP波出力の重心を求める説明のための説明図である。
【図8】斜め方向の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図9】斜め方向の他の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図10】副走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図11】主走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図12】転写ベルトに形成された濃度パターンを説明するための平面図であり、第1および第2フォトセンサの双方が正常である場合を示している。
【図13】転写ベルトに形成された濃度パターンを説明するための平面図であり、(イ)は、第1フォトセンサが正常で第2フォトセンサが異常な場合、(ロ)は、第2フォトセンサが正常で第1フォトセンサが異常な場合をそれぞれ示している。
【図14】反射型フォトセンサの異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 本体部
14 用紙排出部 18 筐体
20 給紙カセット 22 画像形成部
221〜224 第1〜第4画像形成ユニット
225 感光体ドラム 226 帯電部
227露光部 228 現像部
229 クリーニング部 230 転写部
24 転写搬送部 241 従動ローラ
242 駆動ローラ 243 転写ベルト(被転写体)
244 転写ローラ 245 反射型フォトセンサ
2451 第1フォトセンサ 2452 第2フォトセンサ
246 ブレード 26 定着ユニット
261 熱遮蔽ボックス 262 定着ローラ
263 加圧ローラ 264 ブレード
265 後搬送路 28 第1の搬送路
281 搬送ローラ対 282 レジストローラ対
283 タイミングトセンサ 40 画像入力部
41 スキャナ 411 CCDセンサ
412 AD変換機 42パターンジェネレータ
43 マーク・パターン入力部
44 マーク・パターン生成部
50 制御部 500 画像制御部
501 画像入力部 502 セレクタ
503 メモリ書込処理部 504 画像メモリ
505 メモリ読出処理部 506 副走査タイミング制御部
507 主走査タイミング制御部
508 γ補正処理部 509 スクリーン処理部
510 管理部 511 補正実行管理部
512 センサ異常通知部 520 センサ制御部
521 第1サンプリング処理部
522 第2サンプリング処理部
523 第1センサ異常判定部
524 第2センサ異常判定部
525 第1レジストマーク位置算出部
526 第2レジストマーク位置算出部
527 第1濃度検出部 528 第2濃度検出部
530 補正演算部 531 補正方法選択部
532 傾きずれ補正部 533 副走査ずれ補正部
534 主走査ずれ補正部
535 γテーブル補正演算部(濃度補正量算出手段)
540 画像形成ユニット制御部
541 LPH制御部 542 LPH
L 線状レジストマーク L1,L1′ 斜め線
L2,L2′ 横線 X 濃度パターン(濃度階調パターン)
X1 第1濃度パターン X2 第2濃度パターン
ΔX 単位パターン XM マゼンダパターン
XC シアンパターン XY イエローパターン
XK ブラックパターン

Claims (6)

  1. 各色に対応した複数の感光体ドラムを介して被転写体に各色のトナー画像を重ねて転写する画像形成ユニットと、この画像形成ユニットを制御して被転写体上にトナー画像の濃度階調パターンを色毎に複数形成させるパターン形成制御手段と、前記濃度階調パターンの濃度を検出する濃度検出手段と、被転写体へ出力されるべき各色の濃度の補正量を前記各濃度検出手段からの検出信号に基づいて算出する濃度補正量算出手段とが備えられてなる画像形成装置において、
    前記濃度階調パターンは、副走査方向に向けて直列で並んだ少なくとも2列に区分され、前記濃度検出手段は、濃度階調パターンの列に応じて複数設けられ、前記濃度検出手段の異常を判定する異常判定手段が備えられ、前記濃度補正量算出手段は、前記異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段の検出信号を除いた検出信号に基づいて濃度の補正を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記異常判定手段は、濃度検出手段から出力された暗時電力が所定の値未満で且つ明時電力未満であるとき濃度検出手段を正常と判定し、これ以外のとき異常と判定するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記パターン形成制御手段は、前記異常判定手段が正常と判定した濃度検出手段に各色の濃度階調パターンの検出を分担させるべく当該濃度階調パターンを列分けして形成させる制御を行うものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記濃度検出手段は、2台が設けられ、前記濃度階調パターンは、各濃度検出手段が正常な状態で2列形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段を特定して通知する異常通知手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記異常通知手段は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定した濃度検出手段に係る情報を出力するものであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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