JP2004309912A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マーク検出手段に異常が生じても、可能な限り色ずれ補正を行うようにし、これによって全く補正がなされないという不具合を解消する。
【解決手段】異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成部22と、トナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを転写ベルト243上に形成させるパターンジェネレータ42と、形成されたレジストマークの位置を検出するための反射型フォトセンサ245これらから出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられ、各反射型フォトセンサ245の異常を判定するセンサ異常判定部523,524が備えられ、色ずれ補正量算出手段は、センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うようにしている。
【選択図】 図4
【解決手段】異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成部22と、トナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを転写ベルト243上に形成させるパターンジェネレータ42と、形成されたレジストマークの位置を検出するための反射型フォトセンサ245これらから出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられ、各反射型フォトセンサ245の異常を判定するセンサ異常判定部523,524が備えられ、色ずれ補正量算出手段は、センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うようにしている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙に対し異なる色のトナー画像を多重転写する複数の画像形成ユニットを備えたフルカラープリンタ、フルカラー複写機等の画像形成装置であって、色ずれ補正機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナー画像をそれぞれ個別に形成する感光体ドラムを含む4つの画像形成ユニットが、用紙を搬送する転写ベルト上に搬送方向に沿って配設されてなり、転写ベルトによって搬送されてくる用紙に対し感光体ドラム上に形成された各色のトナー画像を重ねて転写することでカラー画像を形成するように構成されたタンデム方式のフルカラープリンタやフルカラー複写機等の画像形成装置が知られている。
【0003】
かかるタンデム方式の画像形成装置では、用紙上に精度の高いカラー画像を形成するにあたり各色のトナー画像を相互に色ずれが生じないように用紙上に転写する必要があるが、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成するためのLEDプリントヘッド等を含む露光部の取り付け誤差、感光体ドラムを含む画像形成ユニットの取り付け誤差、感光体ドラムの回転速度誤差等を始めとし、周囲温度等の環境変化による各画像形成ユニット間距離の微小変化や画像形成ユニット自体の変形等の種々の変動要因により不可避的に色ずれが生じることになる。
【0004】
このため、例えば、転写ベルトの表面に画像形成ユニットにより各色の線状パターンからなるレジストマークを形成するとともに、このレジストマークの位置を下流側に設置したマーク検出手段で検出し、このマーク検出手段で検出したレジストマークの位置情報に基づいて色ずれ補正が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、かかる色ずれ補正において、マーク検出手段が動作不良や故障等により正しい検出信号を出力し得なくなることがあり、この状態のままで色ずれ補正を継続すると、かえって異常画像が用紙に転写されてしまう。かかる不都合を回避するために、マーク検出手段に異常が生じたときに当該異常を検知する検知手段が採用され、この検知手段がマーク検出手段の異常を検知すると色ずれ補正が中止されるのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。色ずれ補正が中止されることにより色ずれの増幅は防止される。
【0006】
【特許文献1】
特開平13−171170号公報
【特許文献2】
特開平8−286458号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マーク検出手段の異常で色ずれ補正が全面的に実行されなくなると、色ずれ補正の全く行われていない画像が出力されてしまうという新たな解決課題が提起される。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、マーク検出手段に異常が生じても、可能な限り色ずれ補正を行うようにし、これによって全く補正がなされないという不具合を解消することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、感光体ドラムを露光するための露光手段を有するとともに、無端画像担持体により搬送される用紙に対して異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成ユニットと、用紙上に転写されるトナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを前記画像形成ユニットにより前記無端画像担持体上に複数列で形成させるマーク形成制御手段と、前記無端画像担持体上に複数列で形成されたレジストマークの位置を検出するために当該レジストマークに対応して設けられた複数のマーク検出手段と、各マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられてなる画像形成装置において、前記マーク検出手段の異常を判定する異常判定手段が備えられ、前記色ずれ補正量算出手段は、前記異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段の検出信号を除いた検出信号に基づいて色ずれの補正を行うものであることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、複数存在するマーク検出手段のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、検出異常になっているマーク検出手段を除いて残りのマーク検出手段による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果で色ずれ補正が実行されるため、用紙には、可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像が形成される。したがって、全く色ずれ補正が行われない場合に比較してより良好なカラー画像が用紙に印刷される。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記異常判定手段は、マーク検出手段から出力された暗時電力が所定未満で且つ明時電力未満であるときマーク検出手段を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するものであることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、マーク検出手段から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該マーク検出手段の正常・異常が判別され、装置コストの低減化に貢献する。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記マーク検出手段は、無端画像担持体の幅方向で対向するように一対が設けられ、前記各レジストマークは、一対のマーク検出手段とそれぞれ対応するように2列で形成され、各列のレジストマークは、副走査方向に対して斜めに延びるように形成された第1の線状パターンと、主走査方向に延びるように形成された第2の線状パターンとからなり、前記色ずれ補正量算出手段は、色ずれ補正量を前記マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて算出される第1の線状パターン間の間隔、第2の線状パターン間の間隔並びに第1および第2の線状パターン間の間隔のうちのいずれかと、予めそれぞれの間隔に対応して設定された各基準値とを比較することにより算出するものであることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、レジストマークが第1および第2の線状パターンからなり、かつ、副走査方向に沿って所定の間隔をおいて設けられているため、色ずれ補正に対する多くの情報(データ)を得ることが可能になり、色ずれ補正の精度が向上する。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記一対のマーク検出手段のいずれか一方が前記異常判定手段により異常と判定された場合、前記色ずれ補正量算出手段は、他方の検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出するものであることを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、一対のマーク検出手段のいずれか一方が異常判定手段により異常と判定されても、他方のマーク検出手段のみを用いることでそれなりの色ずれ補正を行い得る。そして、双方のマーク検出手段が異常と判定されたときには、色ずれ補正が中止されるため、マーク検出手段が異常であるにも拘らず、異常なままで色ずれ補正を行うことによって逆に色ずれが増幅されるような不都合の発生が防止される。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段を特定して通知する異常通知手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
この発明によれば、異常通知手段の通知によってどのマーク検出手段が異常になっているかを知ることができる。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記異常通知手段は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段に係る情報を出力するものであることを特徴とすものである。
【0020】
この発明によれば、マーク検出手段の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱が避けられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る色ずれ補正方法が適用されるデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図であり、図2は、感光体ドラムを含めた状態の転写搬送部の平面視の説明図である。まず、図1に示すように、画像形成装置10は、タンデム型のカラープリンタを構成するものであり、用紙(転写紙)にカラー画像をプリントする本体部12と、本体部12の上方に配設され、本体部12でカラー画像のプリントされた用紙が排出される用紙排出部14とから構成されている。
【0022】
本体部12は、筐体18内の下部に配設された給紙カセット20と、筐体18内の上部に配設された画像形成部22と、筐体18内における画像形成部22の下方に配設された転写搬送部24と、筐体18内における転写搬送部24の下流側に配設された定着ユニット26と、給紙カセット20と転写搬送部24との間に配設された第1の搬送路28と、定着ユニット26と用紙排出部14との間に配設された第2の搬送路30とを備えている。
【0023】
給紙カセット20は、筐体18の外部に引き出すことで用紙Pの補給が可能となるように構成されたもので、内部に集積された用紙Pが図略の給紙ローラにより1枚ずつ第1の搬送路28側に繰り出されるようになっている。なお、この給紙カセット20は、用紙のサイズに対応して所定個数が配設される。
【0024】
画像形成部22は、用紙上に複数のトナー画像を多重形成するようにしたもので、マゼンタのトナー画像を形成する第1画像形成ユニット221、シアンのトナー画像を形成する第2画像形成ユニット222、イエローのトナー画像を形成する第3画像形成ユニット223およびブラックのトナー画像を形成する第4画像形成ユニット224が用紙の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置されてなるものである。
【0025】
各画像形成ユニット221〜224は、感光体ドラム225と、感光体ドラム225の周面に対向して配設された帯電部226と、帯電部226の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された、例えばライン方向に7168の画素数を有するLEDプリントヘッドを備えた露光部227と、露光部227の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された現像部228と、現像部228の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設されたクリーニング部229とを備えている。また、感光体ドラム225の周面であって現像部228とクリーニング部229との間に後述する転写ローラ244が対向配置されることで転写部230が形成されている。
【0026】
なお、各感光体ドラム225は、図略の駆動モータにより図1における時計回り方向に回転するようになっている。また、各現像部228には、それぞれ上部にトナーボックスを備えている。そして、第1画像形成ユニット221のトナーボックスにはマゼンタトナーが、第2画像形成ユニット222のトナーボックスにはシアントナーが、第3画像形成ユニット223のトナーボックスにはイエロートナーが、第4画像形成ユニット224のトナーボックスにはブラックトナーがそれぞれ収納されている。
【0027】
転写搬送部24は、第1画像形成ユニット221の近傍位置に配設された従動ローラ241と、第4画像形成ユニット224の近傍位置に配設された駆動ローラ242と、従動ローラ241および駆動ローラ242とに跨って配設された転写ベルト(無端状画像担持体)243と、各感光体ドラム225の現像部227の下流側に転写ベルト243を介して圧接可能に配設された4つの転写ローラ244と、駆動ローラ242の下方における転写ベルト243に近接した位置に配設された一対の反射型フォトセンサ(マーク検出手段)245(第1フォトセンサ2451および第2フォトセンサ2452(図3))と、反射型フォトセンサ245の下流側における転写ベルト243に接する位置に配設されたブレード246とを備えている。反射型フォトセンサ245は、LED等の発光素子およびフォトダイオード等の受光素子を備えて構成されている。
【0028】
かかる転写搬送部24では、第1の搬送路28から搬送されてきた用紙を図略の駆動モータの駆動で反時計方向に周回する転写ベルト243上に静電吸着して下流側に搬送するとともに、各画像形成ユニット221〜224の転写部230の位置で用紙に対してトナー像が転写されるようになっている。この転写ベルト243は、例えばシリコーン等で表面をコーティングしたポリイミド樹脂等の耐熱性を有する合成樹脂材料により構成されている。
【0029】
また、この転写搬送部24に設けられた一対の反射型フォトセンサ245は、転写ベルト243の移送方向と直交する幅方向(主走査方向)の両端部に配設され、転写ベルト243の両端部領域に各画像形成ユニット221〜224により形成される後述するレジストマークを検出するためのレジストセンサ(すなわちマーク検出手段)を構成するものである。この一対の反射型フォトセンサ245は、それらの一方である第1フォトセンサ2451が転写ベルト243の下流側(図2の左方)に向かって左方(図3では右方)に配設され、他方である第2フォトセンサ2452が反対側に配設されている。
【0030】
第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれ転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置に向けて送光するLEDなどの発光ダイオード等で構成された発光部(送光部)と、転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置で反射された反射光を受光するフォトダイオード等で構成された受光部と、この受光部で受光した反射光量を電圧値に変換する検出回路部とを備えている。かかる第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれブラックトナー画像に対して大きな出力が得られるP波出力と、マゼンタトナー、シアントナーおよびイエロートナーのカラートナー画像に対して大きな出力が得られるS波出力とが検出可能となっている。
【0031】
前記ブレード246は、転写ベルト243上のトナー等の付着物を掻き取るためのものであり、転写ベルト243の幅方向寸法と略同等の長さに形成され、その先端部が常に転写ベルト243表面に当接した状態で配設されている。なお、このブレード246は、付着物の掻き取り動作を実行する必要のないときは転写ベルト243から離反され、付着物の掻き取り動作を実行する必要が生じたときにのみ転写ベルト243表面に当接させるようにしてもよい。
【0032】
前記定着ユニット26(図1)は、画像形成部22の感光体ドラム225の表面に形成された各トナー像が多重転写された用紙Pを加熱することにより当該用紙Pに定着処理を施すものであり、熱遮蔽ボックス261と、熱遮蔽ボックス261内の上部に配設され、ヒータが内蔵された定着ローラ262と、熱遮蔽ボックス261内の下部において定着ローラ262に圧接して配設された加圧ローラ263と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の上流側(図1における右方)に配設され、転写搬送部24から搬送されてきた用紙Pを定着ローラ262および加圧ローラ263間に案内する前搬送路264と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の下流側に配設され、定着処理された用紙を第2の搬送路30に案内する後搬送路265とを備えている。
【0033】
前記第1の搬送路28は、給紙カセット20から繰り出されてきた用紙Pを転写搬送部24側に搬送するものであり、所定位置に配設された複数の搬送ローラ対281と、転写搬送部24の手前に配設され、画像形成部22の画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対282とを備えている。これらの複数の搬送ローラ対281とレジストローラ対282とは、図略の駆動モータによりそれぞれ電磁クラッチを介して回転駆動される。なお、レジストローラ対282の手前にフォトインタラプタ等で構成されたタイミングセンサ283が配設されており、用紙の先端がレジストローラ対282にまで搬送されてくると、タイミングセンサ283からの出力信号に基づいて用紙の搬送が一旦停止されるようになっている。
【0034】
前記第2の搬送路30は、定着ユニット26で定着処理された用紙を用紙排出部14へ向けて搬送するものであり、所定位置に複数の搬送ローラ対301が配設されるとともに、出口側に排出ローラ対302が配設されている。これらの搬送ローラ対301および排出ローラ対302は、図略の駆動モータにより電磁クラッチを介して回転駆動されるようになっている。
【0035】
用紙排出部14は、本体部12を囲んだ筐体18の上面に形成されたものであり、第2の搬送路30から搬送されてきた定着処理済の用紙を画像の形成された面が裏側になるようにして順次集積するものである。
【0036】
このように構成された画像形成装置10は、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置から紙サイズ情報、プリント部数情報等の種々のプリント情報を含むプリント指示信号とプリントすべき画像データとが送信されてくると、つぎのように動作する。
【0037】
すなわち、画像形成部22の各感光体ドラム225では、帯電部226で表面に静電領域が形成され、この静電領域が露光部227からの出力光により露光されることで外部装置から送信されてきた画像データに基づく静電潜像が形成され、その後に現像部228でトナー像が形成される。また、定着ユニット26の定着ローラ262では、図略の電圧供給部により内蔵ヒータに電圧が印加されることで通電され、定着ローラ262の表面が定着可能温度になるように加熱制御される。
【0038】
一方、給紙カセット20から指定サイズの用紙が繰り出され、第1の搬送路28によりレジストローラ対282の手前にまで搬送され、一旦停止される。そして、レジストローラ対282の手前にまで搬送されてきた用紙Pは、画像形成部22の画像形成動作とのタイミングが図られたうえで転写搬送部24に搬送され、各画像形成ユニット221〜224で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに順次転写される。すなわち、用紙Pに対しマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーおよびブラックトナーの順で互いに重ねられた状態で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに転写されるのである。
【0039】
そして、このトナー像の転写された用紙Pは、定着ユニット26内に搬送され、定着ローラ262により加熱されつつ定着ローラ262と加圧ローラ263とで挟持されて下流側に搬送され、第2の搬送路30により用紙排出部14に排出される。トナー像を用紙Pに転写した後の各感光体ドラム225は、クリーニング部229での所定の処理により表面に残留したトナーが除去される。この動作が順次繰り返されることにより、所定枚数の用紙Pに対するプリントが実行されることになる。
【0040】
ここで、画像形成装置10は、LEDプリントヘッドからなる露光部227の取り付け誤差等により生じる主走査方向(転写ベルト243の移送方向と直交する方向、すなわち転写ベルト243の幅方向)の色ずれ、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差や各感光体ドラム225を回転駆動させる駆動モータの回転速度誤差等により生じる副走査方向(転写ベルト243の移送方向と同一方向、すなわち転写ベルト243の長手方向)の色ずれ、および、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差(傾き)や転写ベルト243の斜行等により生じる斜め方向(主走査方向および副走査方向間の方向)の色ずれを検出し、それに基づく色ずれ補正(レジスト補正)を実行するように構成されている。
【0041】
図4は、これら種々の変動要因による色ずれ量の検出動作およびその色ずれ補正動作を説明するための制御構成を示すブロック図である。すなわち、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224は図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、これら第1〜第4の画像形成ユニット221〜224により転写ベルト243上への画像形成動作が制御部50からの制御信号に基づいて実行される。また、駆動ローラ242を回転させる駆動モータ33が図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、この駆動モータ33により転写ベルト243上への画像形成動作時における転写ベルト243の移送動作が制御部50からの制御信号に基づいて前記画像形成動作と同期しながら実行される。
【0042】
この制御部50には、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の抜き差し動作(本体部12に対する着脱動作)を検出するための第1ユニットセンサ34と、転写ベルト243を含む転写搬送ユニットの抜き差し動作を検出するための第2ユニットセンサ36と、周囲の温度と湿度とを検出するための温湿度センサ38が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。
【0043】
また、制御部50には、原稿の画像を読み取って当該制御部50へ入力するための画像入力部40と、転写ベルト243の表面に後述するレジストマークを形成させるためのパターンジェネレータ42と、パターンジェネレータ42が転写ベルト243の表面に付けたレジストマークを読み取って制御部50に入力するレジストマーク入力部43が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。画像入力部40はスキャナ41を有し、原稿画像の読み取りはこのスキャナ41によって行われるようになっている。レジストマーク入力部43はマーク生成部44を有し、このレジストマーク生成部44からのマーク生成信号が制御部50に入力されることにより、第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に線状で4色が並んだレジストマークが形成されるようになっている。
【0044】
さらに、制御部50は、スキャナ41を介して入力された画像データの制御を行う画像制御部500と、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガを管理したり反射型フォトセンサ245の異常を通知する管理部510と、反射型フォトセンサ245からの検出信号を処理するセンサ制御部520と、色ずれの補正を具体的に実行する補正演算部530と、画像形成部22の駆動を制御する画像形成ユニット制御部540を有している。
【0045】
画像制御部500には、メモリ書込処理部501と、画像メモリ502と、メモリ読出処理部503と、副走査タイミング制御部504と、主走査タイミング制御部505とが設けられている。
【0046】
メモリ書込処理部501は、スキャナ41によって読み取られた原稿の画像データに対して画像メモリ502に記憶させるために必要な処理を施すものである。画像メモリ502は、メモリ書込処理部501から入力された画像データを順番に記憶するものである。メモリ読出処理部503は、所定の操作信号に基づいて印刷処理の対象となっている画像データを画像メモリ502から読み出して印刷処理に供しえるように整える役割を果たすものである。
【0047】
副走査タイミング制御部504は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の副走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって、転写ベルト243の周回により送られてくる用紙Pと、感光体ドラム225の周面のトナー像との同期タイミングが調整される。
【0048】
主走査タイミング制御部505は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の主走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって感光体ドラム225の周面に形成される静電画像の主走査方向の位置が調整される。
【0049】
前記管理部510には、補正実行管理部511と、センサ異常通知部512とが設けられている。補正実行管理部511は、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガ(取り掛かり)を前記第1ユニットセンサ34および第2ユニットセンサ36等の検出信号に基づき具体的に管理するものであり、センサ異常通知部512は、筐体18の適所であって、通常の印刷操作を行う操作パネルの図略の表示部材に向けてセンサの異常が発生したことを示す表示信号を出力するものである。かかるセンサ異常の情報は、通常のユーザーが行う通常の操作では知ることはできないが、メンテナンスの担当者は、操作パネル等を介して行う専用のモード設定や、筐体18内の奥部にある専用の操作ボタンを操作することにより知ることができるようになっている。
【0050】
前記センサ制御部520は、第1フォトセンサ2451と対応した第1サンプリング処理部521と、第2フォトセンサ2452と対応した第2サンプリング処理部522と、第1サンプリング処理部521と対応して設けられた第1センサ異常判定部523と、第2サンプリング処理部522と対応して設けられた第2センサ異常判定部524と、第1フォトセンサ2451によって検出されたレジストマークの位置を算出する第1レジストマーク位置算出部525と、第2フォトセンサ2452によって検出されたレジストマークの位置を算出する第2レジストマーク位置算出部526とを有している。
【0051】
前記第1および第2サンプリング処理部521,522は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のそれぞれに対する電力供給のON、OFFを行う制御信号を出力するとともに、各センサの検出信号のA/D変換(アナログ信号からデジタル信号への変換)を行うものである。
【0052】
前記第1および第2センサ異常判定部523,524は、前記第1および第2サンプリング処理部521,522からの第1および第2フォトセンサ2451,2452それぞれの異常、正常を判定するものである。この判定は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDがOFF時の暗時出力(So)と、同LEDがON時の明時出力(Sg)との間の関係に注目して行われるようになっている。
【0053】
本実施形態においては、実際に計測された暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件が満足されたときに反射型フォトセンサ245が正常であると判定され、この条件が満足されないときは全て異常であると判定される。
【0054】
前記第1および第2レジストマーク位置算出部525,526は、第1および第2サンプリング処理部521,522によるサンプリング処理の後にサンプリングされたレジストマークに関するデータから各レジストマークの位置を算出するものである。
【0055】
前記補正演算部530は、レジストマーク入力部43によって読み取られた転写ベルト243表面のレジストマークの画像データに基づいて第1〜第4画像形成ユニット221〜224それぞれによる転写画像のずれを補正するためのものであり、補正方法選択部531と、傾きずれ補正部532と、副走査ずれ補正部533と、主走査ずれ補正部534とを有している。
【0056】
前記補正方法選択部531は、第1および第2センサ異常判定部523,524の判定結果に基いて補正を行うべき色ずれの種類を判別するとともに、その色ずれ補正を第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれを利用して行うかを選択するものである。
【0057】
前記傾きずれ補正部532は、反射型フォトセンサ245によって検出された傾き色ずれ量に基づき、画像メモリ502へ画像データを書き込む際のアドレスを更新し、これによって傾き色ずれを補正するものである。
【0058】
前記副走査ずれ補正部533は、反射型フォトセンサ245によって検出された副走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する副走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、副走査タイミング制御部504は、当該副走査ずれ補正部533から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、副走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0059】
主走査ずれ補正部534は、反射型フォトセンサ245によって検出された主走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する主走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、主走査タイミング制御部505は、当該主走査ずれ補正部534から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、主走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0060】
つぎに、レジストマークについて詳細に説明する。レジストマークは、図2に示すように、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の一方端部(図2の下側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1と、この斜め線L1の上流側(図2の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2(図2では縦向きになっている)とが所定の間隔をおいて交互に形成されるとともに、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の他方端部(図2の上側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1′と、この斜め線L1′の上流側(図の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2′とが所定の間隔をおいて交互に形成されてなるものである。これら各線状パターンは、例えば1.35mmの幅を有している。
【0061】
ここで、斜め線L1と斜め線L1′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成され、横線L2と横線L2′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成されている。また、一方端部側の1つの斜め線L1とそれに続く1つの横線L2とで1つの組を構成するとともに、他方端部側の1つの斜め線L1′とそれに続く1つの横線L2′とで1つの組を構成している。なお、本実施形態では、4組の斜め線L1および横線L2と、4組の斜め線L1′および横線L2′とが形成されている。
【0062】
また、各斜め線L1,L1′は、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1線状パターンK1、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2線状パターンY1、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3線状パターンC1、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4線状パターンM1がその順序でそれぞれ副走査方向(あるいは主走査方向)に対し45°の角度で所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0063】
また、各横線L2,L2′は、各斜め線L1,L1′と同様に、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1のラインK2、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2のラインY2、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3のラインC2、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4のラインM2がその順序でそれぞれ副走査方向に沿って所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0064】
なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452のうち、第1フォトセンサ2451は、一方端部のレジストマークの斜め線L1および横線L2の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設され、第2フォトセンサ2452は、他方端部のレジストマークの斜め線L1′および横線L2′の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設されている。
【0065】
センサ制御部520は、第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの計測動作も制御するものであり、例えば同期信号の立下りが検出されることでカウント開始指示が行われたのち、第1画像形成ユニット221の感光体ドラム225に対する露光位置から第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの検出位置までの距離(mm)と転写ベルト243の周速(mm/s)とに基づいて求めた計測開始タイミング(ms)に達したときから4組の各斜め線L1,L1′および各横線L2,L2′が第1および第2フォトセンサ2451,2452の検出位置を通過し終わるまでの間、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力を所定時間毎(例えば、1ms毎)に得るようにしたものである。
【0066】
この第1および第2フォトセンサ2451,2452からは、図5に示すように、4色の線状パターンに対応して反射光のP波出力およびS波出力の検出値が得られるようになっている。ここで、ブラックトナー画像である第1線状パターンK1,K2についてはP波出力の方がS波出力よりも大きな出力値が得られるため、第1線状パターンK1,K2の位置算出時にはP波出力が用いられ、カラートナー画像である第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2についてはS波出力の方がP波出力よりも大きな出力値が得られるため、第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2の位置算出時にはS波出力が用いられる。
【0067】
そして、第1および第2レジストマーク位置算出部525,526においては、第1および第2フォトセンサ2451,2452から所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た各線状パターンの複数の出力値に基づいて各線状パターンの転写ベルト243上の位置を算出するための演算が実行される。なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力は、各線状パターンにつき、P波出力については下側に凸となる波形を有するものとなり、S波出力については上側に凸となる波形を有するものとなる。
【0068】
ここで、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等が生じない場合には波形の最小値(ブラックトナー画像の場合)あるいは最大値(カラートナー画像の場合)を求めることで所定幅を有する各線状パターンの位置を求めることができるが、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等に起因して波形に歪が生じた場合は波形の最小値あるいは最大値によっては正確な位置を求めることができないことになる。このため、本実施形態では、常に各線状パターンの正確な位置を求めるようにするべく各波形の重心を求め、この重心をその線状パターンの位置としている。また、各線状パターンの位置は、本実施形態ではクロック信号に基づくカウント開始指示が行われてからの経過時間(ms)で表わすようにしている。
【0069】
この重心は、例えばP波出力では図6に示すような下に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値P[n]のうちの予め設定した閾値Pth以下のもの(P[n]≦Pth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、P波出力の重心GPは、下記の数1で示す式により求めることができる。
【0070】
【数1】
【0071】
なお、S波出力では上に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値S[n]のうちの予め設定した閾値Sth以上のもの(S[n]≧Sth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、S波出力の重心GSは、下記の数2で示す式により求めることができる。これらの求めた重心GP,GSは、算出する毎に制御部50を構成するRAM等の記憶部に記憶される。このため、出力値P[n],S[n]のすべてを記憶部に記憶させ、その後に重心GP,GSを算出する場合に比べて記憶部は記憶容量の小さなものでよいことになる。
【0072】
【数2】
【0073】
そして、各線状パターンの色ずれ(位置ずれ)に対する補正量は、前記補正演算部530において算出される。すなわち、各線状パターンの色ずれについては、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の位置を検出することで斜め方向(傾き方向)の色ずれ量を検出することができ(すなわち、斜めになっていると一方の横線L2の検出時間と、他方の横線L2′の検出時間との間に差がでるため)、また、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することで副走査方向の色ずれ量を検出することができ、対向する左右両側の少なくともいずれか一方の一組の斜め線L1(又はL1´)の各線状パターンK1,Y1,C1,M1および横線L2(又はL2´)の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の同色どうしの間隔を検出することで主走査方向の色ずれ量を検出することができ(レジストパターンが幅方向にずれていると斜め線L1と横線L2との間の距離が変わってくるため)、これら検出された色ずれ量(ライン数乃至は画素数)から色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)が求められる。
【0074】
なお、本実施形態では、斜め方向の色ずれ補正をする場合および副走査方向の色ずれ補正をする場合については、色ずれ補正により生じる画像の不具合を抑制するため、第4画像形成ユニット224により形成されるブラックトナー画像は補正せず、第1〜第3の画像形成ユニット221〜223により形成されるカラートナー画像をブラックトナー画像の位置に合わせるような色ずれ補正を行うようにしている。
【0075】
ついで、傾きずれ補正部532が行う斜め方向の色ずれ補正(傾きずれ色ずれ補正)について詳細に説明する。斜め方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、対向する左右両側の各横線L2,L2′のブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAと、カラートナー画像である第2の線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量の総和YA,CA,MAとをそれぞれ求め、この求めたブラックトナー画像の色ずれ量の総和KAに対する各カラートナー画像の色ずれ量の総和YA,CA,MAの差を求め、これら各差を各カラートナー画像の色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)としている。
【0076】
すなわち、LEDプリントヘッドからなる露光部227の主走査方向(ライン方向)の画素数をN(例えば、N=7168)、一対の第1および第2フォトセンサ2451,2452間の距離(画素数)をD(例えば、D=5184画素)、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21F,K22F,K23F,K24Fとするとともに、他方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21R,K22R,K23R,K24Rとすると、ブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAは、下記の数3で示す式により求めることができる。
【0077】
【数3】
【0078】
また、一方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとするとともに、他方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21R,Y22R,Y23R,Y24Rとすると、イエロートナー画像である第2の線状パターンY2の色ずれ量の総和YAは、下記の数4で示す式により求めることができる。
【0079】
【数4】
【0080】
また、一方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21F,C22F,C23F,C24Fとするとともに、他方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21R,C22R,C23R,C24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンC2の色ずれ量の総和CAは、下記の数5で示す式により求めることができる。
【0081】
【数5】
【0082】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21F,M22F,M23F,M24Fとするとともに、他方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21R,M22R,M23R,M24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンM2の色ずれ量の総和MAは、下記の数6で示す式により求めることができる。
【0083】
【数6】
【0084】
従って、ブラックトナー画像に対するイエロートナー画像の色ずれ量YA′、シアントナー画像の色ずれ量CA′、および、マゼンタトナー画像の色ずれ量MA′は、それぞれ下記の数7で示す式により求めることができる。この数7で示す式により求めたYA′、CA′およびMA′が各カラートナー画像の色ずれ補正量となる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、今回の色ずれ補正量と前回の色ずれ補正量とから実際に補正を行うべき色ずれ補正量を再算出するようにすればよい。
【0085】
【数7】
【0086】
つぎに、副走査ずれ補正部533が行う副走査方向の色ずれ補正について詳細に説明する。副走査方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、上述したように、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することにより求めることができるが、本実施形態ではカラートナー画像の各線状パターンY2,C2,M2のブラックトナー画像の線状パターンK2に対する間隔により各線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量を検出するようにしている。すなわち、カラートナー画像の線状パターンY2についていえば、その線状パターンY2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めるようにしている。
【0087】
他のカラートナー画像の線状パターンC2,M2についても、その線状パターンC2,M2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の各基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めることができる。但し、この求めた色ずれ量は斜め方向の色ずれ量を含んだものであるため、斜め方向の色ずれ量を補正したものが副走査方向の色ずれ補正量となる。このため、予めカラートナー画像の線状パターンY2,C2,M2につき、上記の「数7」に示す数式により斜め方向の色ずれ補正量を求めておく必要がある。
【0088】
最後に、主走査ずれ補正部534が行う主走査方向の色ずれ補正について説明する。主走査方向の色ずれ量(画素数)は、本実施形態では一方端部側の各組の同色の斜め線L1および横線L2の各線状パターン(ブラックトナー画像については同じ組のK1とK2、イエロートナー画像については同じ組のY1とY2、シアントナー画像については同じ組のC1とC2、マゼンタトナー画像については同じ組のM1とM2)の間隔の基準値(初期設定値)との差により求めるようにしている。
【0089】
すなわち、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)、各組の同色の斜め線L1の線状パターンと横線L2の線状パターンの間隔の基準値(ライン数)をQ(例えば、Q=864ライン)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である各4本の第1線状パターンK1および第2の線状パターンK2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にK11F,K12F,K13F,K14FおよびK21F,K22F,K23F,K24Fとすると、ブラックトナー画像の各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]は、下記の数8で示す式により求めることができる。この数8で示す式により求めた各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]の平均値がブラックトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0090】
【数8】
【0091】
また、一方端部側のイエロートナー画像である各4本の第1の線状パターンY1および第2の線状パターンY2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にY11F,Y12F,Y13F,Y14FおよびY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとすると、イエロートナー画像の各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]は、下記の数9で示す式により求めることができる。この数9で示す式により求めた各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]の平均値がイエロートナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0092】
【数9】
【0093】
また、一方端部側のシアントナー画像である各4本の第1の線状パターンC1および第2の線状パターンC2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にC11F,C12F,C13F,C14FおよびC21F,C22F,C23F,C24Fとすると、シアントナー画像の各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]は、下記の数10で示す式により求めることができる。この数10で示す式により求めた各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]の平均値がシアントナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0094】
【数10】
【0095】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である各4本の第1の線状パターンM1および第2の線状パターンM2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にM11F,M12F,M13F,M14FおよびM21F,M22F,M23F,M24Fとすると、マゼンタトナー画像の各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]は、下記の数11で示す式により求めることができる。この数11で示す式により求めた各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]の平均値がマゼンタトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0096】
【数11】
【0097】
副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505は、補正演算部530で求めた色ずれ補正量に基づいて各色の色ずれ補正を実行するものである。すなわち、斜め方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき上記の数7で示す式により求めた色ずれ補正量YA′、CA′およびMA′の補正を行うことになる。この場合、主走査方向の領域を補正量YA′、CA′およびMA′の値に応じて略等間隔の複数に分割し、この分割した領域を単位として斜め方向に階段状に補正を行うことになる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、上述の再算出した色ずれ補正量に基づいて補正を行うようにすればよい。
【0098】
例えば、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に1ライン分(あるいは1画素分)あったとすると、図7に概念的に示すように、画像メモリ502(図4)に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/2の位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0099】
また、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に3ライン分(あるいは3画素分)あったとすると、図8に概念的に示すように、画像メモリ502に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/4、7168×2/4および7168×3/4の各位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに順次読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。なお、通常、画像メモリ502に記憶されている画像データは数ライン分ごとにラインバッファに取り込まれることになるので、この場合はラインバッファから画像データを読み出すときに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0100】
また、副走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき、副走査ずれ補正部533で算出した色ずれ補正量に基づいて画像データの書き出しタイミングを調整するようにすればよい。例えば、図9に示すタイムチャートに基づいて説明すると、マゼンタトナー画像(M)については、基準となる副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間aが経過したときに画像データの書き出しが実行され、シアントナー画像(C)については、マゼンタトナー画像(M)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間bが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0101】
また、イエロートナー画像(Y)については、シアントナー画像(C)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間cが経過したときに画像データの書き出しが実行され、ブラックトナー画像(K)については、イエロートナー画像(Y)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間dが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0102】
また、主走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像および各カラートナー画像につき、LEDプリントヘッドからなる露光部227(図1)の主走査方向(ライン方向)の左右両側の端部に挿入する余白部分を形成するための白画素量(白画素の個数)を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整するようにしている。例えば、図10に示すタイムチャートに基づいて説明すると、読み出しクロック信号に同期して設定される露光部227の主走査方向における有効画像区間(有効画像区間信号(P)のON区間)内の端部(例えば、符号tで示す区間)に挿入する白画素量を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整することで画像メモリ502から読み出された画像データを主走査方向に移動させ、これにより色ずれ補正を行うようにしている。
【0103】
なお、露光部227の主走査方向の端部に挿入する白画素量は、主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量と、画像のセンター位置を調整するために露光部227の主走査方向の端部に挿入される白画素量とから設定されることになる。この白画素は、露光部227に“0”の画像データを送出することで生成されるものである。
【0104】
そして、本発明は、上記のような補正演算部530による色ずれの補正量算出、並びに副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505によるタイミング制御を前提とするものであり、かかる制御が実行され得る状態で、反射型フォトセンサ245に異常が検出された場合に色ずれ制御が適正に行われなくなるという課題を、センサ制御部520の第1および第2サンプリング処理部521,522による第1および第2フォトセンサ2451,2452の適否判定データの採取、並びに得られたデータに基づく第1および第2センサ異常判定部523,524による判定結果に基づいて以下に説明するように適正に対処することで解決するものである。
【0105】
以下、本発明の作用について図11を基に説明する。図11は、反射型フォトセンサ245の異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。ステップS1では、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常判定データ(具体的には第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDのOFF時の暗時出力(So)の値、およびON時の明時出力(Sg)の値)が第1および第2サンプリング処理部521,522においてそれぞれ取得される。
【0106】
ついで、第1センサ異常判定部523において、第1フォトセンサ2451が異常であるか否かが判定される。具体的には、第1フォトセンサ2451から得られた前記暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件を満足しているか否かが問われ、満足しているときは第1フォトセンサ2451が正常であると判定される一方、満足していないときは異常であると判定される。この判定方式については以下同様である。
【0107】
そして、ステップS2で第1フォトセンサ2451が異常でない(すなわち正常)と判定されたとき(S2でNO)には、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定される。この判定の結果、第2フォトセンサ2452が異常でない(すなわち正常)と判定された場合(すなわち、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常と判定された場合)、画像形成ユニット制御部540の制御の基に第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に、パターンジェネレータ42の制御の基にレジストマークが形成される(S4)。
【0108】
引き続き転写ベルト243の周回が継続された状態で、第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの読み取りが実行され(S5)、その後、傾きずれ補正部532による傾きずれ(斜め色ずれ)の補正値の算出(S6)、副走査ずれ補正部533による副走査方向の色ずれの補正値の算出(S7)、主走査ずれ補正部534による主走査方向の色ずれの補正値の算出(S8)が実行される。
【0109】
これに対し、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち、第1フォトセンサ2451が正常で第2フォトセンサ2452が異常の場合)、前記と同様にレジストマークが転写ベルト243の表面に形成され(S14)、引き続き第1フォトセンサ2451のみによるレジストマークの読み取りが実行され(S15)、ついで、傾きずれの補正値を算出することなく、副走査方向の色ずれの補正値の算出(S17)、主走査方向の色ずれの補正値の算出(S18)が順次実行され、その後、センサ異常通知部512によって第2フォトセンサ2452が異常である旨の通知がなされる。
【0110】
一方、前記ステップS2において第1フォトセンサ2451が異常と判定された場合(S2でYES)、第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定され(S9)、第2フォトセンサ2452が異常でない場合(すなわち、第2フォトセンサ2452は正常であるが第1フォトセンサ2451が異常な場合)、転写ベルト243の表面に前記同様のレジストマークが形成され(S24)、引き第2フォトセンサ2452のみによるレジストマークの読み取りが実行され(S25)、ついで、傾きずれの補正値を算出することなく、副走査方向の色ずれの補正値の算出(S27)、主走査方向の色ずれの補正値の算出(S28)が順次実行され、その後、センサ異常通知部512によって第1フォトセンサ2451が異常である旨の通知がなされる(S28)。
【0111】
前記ステップS9で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常の場合)、ステップS39においてセンサ異常通知部512によるセンサ異常発生の報知が行われるのみで、色ずれ補正のためのアクションはなにも行われない。
【0112】
なお、図11には記載がないが、ステップS8、ステップS19、ステップS29またはステップS39の後、副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505による制御の基に、具体的に色ずれの補正が実行される。
【0113】
本発明の画像形成装置10は、以上詳述したように、転写ベルト243により搬送される用紙Pに対して異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成部22と、用紙P上に転写されるトナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを画像形成部22により転写ベルト243上に形成させるパターンジェネレータ42と、転写ベルト243上に形成されたレジストマークの位置を検出するための反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)と、これらから出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段(傾きずれ補正部532、副走査ずれ補正部533および主走査ずれ補正部534)とが備えられてなるものであり、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常を判定する第1および第2センサ異常判定部523,524が備えられ、色ずれ補正量算出手段は、第1および第2センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うものである。
【0114】
したがって、2台の反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、残りの反射型フォトセンサ245による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果に基いて色ずれ補正が実行されるため、用紙Pに可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像を形成させることができる。したがって、全く色ずれ補正が行われない場合に比較してより良好なカラー画像を用紙Pに形成させることができる。
【0115】
また、第1および第2センサ異常判定部523,524は、反射型フォトセンサ245から出力された暗時電力が所定の値未満で、且つ明時電力未満であるとき反射型フォトセンサ245を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するようにしているため、反射型フォトセンサ245から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該反射型フォトセンサ245の正常・異常が判別され、装置コストの低減化に貢献することができる。
【0116】
また、レジストマークは、副走査方向に沿って所定の間隔をおいて形成されるとともに、副走査方向に対して斜めに延びるように形成された斜め線L1と、主走査方向に延びるように形成された横線L2とからなり、反射型フォトセンサ245は、レジストマークに対応して一対で設けられ、色ずれ補正量算出手段は、主走査方向の色ずれ補正量を反射型フォトセンサ245から出力される検出信号に基づいて算出される斜め線L1の間隔および横線L2の間隔と、予めそれぞれの間隔に対応して設定された各基準値とを比較することにより算出するようにしているため、色ずれ補正の精度を向上させることができる。
【0117】
また、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が第1および第2センサ異常判定部523,524のいずれかにより異常と判定された場合、色ずれ補正量算出手段は、他方の検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する一方、双方が第1および第2センサ異常判定部523,524により異常と判定された場合、色ずれ補正量の算出を中止されるため、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が異常と判定されても、他方の反射型フォトセンサ245のみを用いることでそれなりの色ずれ補正を行うことができる。そして、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常と判定されたときには、色ずれ補正が中止されるため、反射型フォトセンサ245が異常であるにも拘らず、異常なままで色ずれ補正を行うことによって逆に色ずれが増幅されるような不都合の発生を防止することができる。
【0118】
そして、制御部50の管理部510には、異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245を特定して通知するセンサ異常通知部512が設けられているため、この通知によってどの反射型フォトセンサ245が異常になっているかを知ることができる。
【0119】
しかも、センサ異常通知部512は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245に係る情報を出力するようにしているため、反射型フォトセンサ245の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱を避けることができる。
【0120】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0121】
(1)上記実施形態では、斜め方向の色ずれ補正を行う場合、ブラックトナー画像を基準に各カラートナー画像の色ずれ補正を行うようにしているが、これに限るものではない。例えば、ブラックトナー画像および各カラートナー画像のそれぞれについて、それぞれの初期設定位置に対する色ずれ補正量を求め、この求めた色ずれ補正量に基づいて色ずれ補正を行うようにしてもよい。
【0122】
(2)上記実施形態では、副走査方向の色ずれ補正を行う場合、ブラックトナー画像を基準に各カラートナー画像の色ずれ補正を行うようにしているが、これに限るものではない。例えば、ブラックトナー画像および各カラートナー画像のそれぞれについて、それぞれの初期設定位置に対する色ずれ補正量を求め、この求めた色ずれ補正量に基づいて色ずれ補正を行うようにしてもよい。
【0123】
(3)上記実施形態では、所定の計算式に基づいて色ずれ補正量を算出するようにしているが、こうすることに限定されるものではなく、制御部50の所定の記憶部に記憶させたテーブルを用いて色ずれ補正量を求めるようにしてもよい。要は、補正演算部530が計算式やテーブル等から色ずれ補正量を算出する機能を有しておればよいのである。
【0124】
(4)上記の実施形態では、画像形成装置10として、画像形成ユニット221〜224を転写ベルト243の移送方向に沿って配設する方式(いわゆるタンデム方式)が採用されているが、これに限るものではなく、例えば、用紙を搬送する無端状画像担持体としての回転ドラムの回転方向に沿って画像形成ユニット221〜224を配設するようにしたものであってもよい。
【0125】
(5)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークは、転写ベルト243の幅方向両端部に形成されたものであるが、レジストマークを転写ベルト243の幅方向の両端部に設けることに限定されるものではなく、例えば、転写ベルト243の幅方向における一方端部側にのみ形成することも可能であり、転写ベルト243の幅方向の中央部に設けてもよい。
【0126】
(6)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークは、副走査方向に対して斜めに形成された線状パターンからなる斜め線L1と、主走査方向に沿って形成された線状パターンからなる横線L2とから構成されているが、これに限るものではない。例えば、線状パターンからなる斜め線L1と線状パターンからなる横線L2とも副走査方向に対して斜めに形成されていてもよい。要は、斜め線L1を構成する線状パターンと横線L2を構成する線状パターンとが互いに異なる角度を有するように形成されておればよい。
【0127】
(7)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークはパターンジェネレータ42を用いて形成されたものであるが、これに限るものではない。例えば、制御部50の記憶部に線状パターンからなる斜め線L1と横線L2との組み合わせからなる画像データとして記憶させておき、この画像データを読み出すことで転写ベルト243面にレジストマークを形成するようにすることもできる。
【0128】
(8)上記実施形態では、露光部227はLEDプリントヘッドから構成されたものであるが、これに限定されるものではない。例えば、レーザ光走査型のものであってもよい。
【0129】
(9)上記実施形態では、画像形成装置10はカラープリンタであるが、これに限るものではない。例えば、カラー複写機やカラーファクシミリ等の他の構成であってもよい。
【0130】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、色ずれ補正量算出手段は、異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段の検出信号を採用することなく残りのマーク検出手段の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うようにしているため、複数存在するマーク検出手段のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、残りのマーク検出手段による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果に基いて色ずれ補正が実行される。したがって、用紙に可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像を形成させることができ、全く色ずれ補正が行われない場合に比較して用紙により良好なカラー画像を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る色ずれ補正方法が適用されるデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図である。
【図2】感光体ドラムを含めた状態の転写搬送部の平面視の説明図である。
【図3】反射型フォトセンサの配設状態を示す転写ベルトの正面視の断面図である。
【図4】種々の変動要因による色ずれ量の検出動作およびその色ずれ補正動作を説明するための制御構成を示すブロック図である。
【図5】反射型フォトセンサの出力波形を説明するための説明図である。
【図6】反射型フォトセンサのP波出力の重心を求める説明のための説明図である。
【図7】斜め方向の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図8】斜め方向の他の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図9】副走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図10】主走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図11】反射型フォトセンサの異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 本体部
14 用紙排出部 18 筐体
20 給紙カセット 22 画像形成部
221〜224 第1〜第4画像形成ユニット
225 感光体ドラム 226 帯電部
227露光部 228 現像部
229 クリーニング部 230 転写部
24 転写搬送部 241 従動ローラ
242 駆動ローラ 243 転写ベルト
244 転写ローラ 245 反射型フォトセンサ
2451 第1フォトセンサ 2452 第2フォトセンサ
246 ブレード 26 定着ユニット
261 熱遮蔽ボックス 262 定着ローラ
263 加圧ローラ 264 ブレード
265 後搬送路 28 第1の搬送路
281 搬送ローラ対 282 レジストローラ対
283 タイミングセンサ 40 画像入力部
41 スキャナ 42パターンジェネレータ
43 レジストマーク入力部 44 レジストマーク生成部
50 制御部 500 画像制御部
501 メモリ書込処理部 502 画像メモリ
503 メモリ読出処理部 504 副走査タイミング制御部
505 主走査タイミング制御部
510 管理部 511 補正実行管理部
512 センサ異常通知部 520 センサ制御部
521 第1サンプリング処理部
522 第2サンプリング処理部
523 第1センサ異常判定部
524 第2センサ異常判定部
525 第1レジストマーク位置算出部
526 第2レジストマーク位置算出部
530 補正演算部 531 補正方法選択部
532 傾きずれ補正部 533 副走査ずれ補正部
534 主走査ずれ補正部 L1,L1′ 斜め線
L2,L2′ 横線
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙に対し異なる色のトナー画像を多重転写する複数の画像形成ユニットを備えたフルカラープリンタ、フルカラー複写機等の画像形成装置であって、色ずれ補正機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナー画像をそれぞれ個別に形成する感光体ドラムを含む4つの画像形成ユニットが、用紙を搬送する転写ベルト上に搬送方向に沿って配設されてなり、転写ベルトによって搬送されてくる用紙に対し感光体ドラム上に形成された各色のトナー画像を重ねて転写することでカラー画像を形成するように構成されたタンデム方式のフルカラープリンタやフルカラー複写機等の画像形成装置が知られている。
【0003】
かかるタンデム方式の画像形成装置では、用紙上に精度の高いカラー画像を形成するにあたり各色のトナー画像を相互に色ずれが生じないように用紙上に転写する必要があるが、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成するためのLEDプリントヘッド等を含む露光部の取り付け誤差、感光体ドラムを含む画像形成ユニットの取り付け誤差、感光体ドラムの回転速度誤差等を始めとし、周囲温度等の環境変化による各画像形成ユニット間距離の微小変化や画像形成ユニット自体の変形等の種々の変動要因により不可避的に色ずれが生じることになる。
【0004】
このため、例えば、転写ベルトの表面に画像形成ユニットにより各色の線状パターンからなるレジストマークを形成するとともに、このレジストマークの位置を下流側に設置したマーク検出手段で検出し、このマーク検出手段で検出したレジストマークの位置情報に基づいて色ずれ補正が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、かかる色ずれ補正において、マーク検出手段が動作不良や故障等により正しい検出信号を出力し得なくなることがあり、この状態のままで色ずれ補正を継続すると、かえって異常画像が用紙に転写されてしまう。かかる不都合を回避するために、マーク検出手段に異常が生じたときに当該異常を検知する検知手段が採用され、この検知手段がマーク検出手段の異常を検知すると色ずれ補正が中止されるのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。色ずれ補正が中止されることにより色ずれの増幅は防止される。
【0006】
【特許文献1】
特開平13−171170号公報
【特許文献2】
特開平8−286458号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マーク検出手段の異常で色ずれ補正が全面的に実行されなくなると、色ずれ補正の全く行われていない画像が出力されてしまうという新たな解決課題が提起される。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、マーク検出手段に異常が生じても、可能な限り色ずれ補正を行うようにし、これによって全く補正がなされないという不具合を解消することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、感光体ドラムを露光するための露光手段を有するとともに、無端画像担持体により搬送される用紙に対して異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成ユニットと、用紙上に転写されるトナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを前記画像形成ユニットにより前記無端画像担持体上に複数列で形成させるマーク形成制御手段と、前記無端画像担持体上に複数列で形成されたレジストマークの位置を検出するために当該レジストマークに対応して設けられた複数のマーク検出手段と、各マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられてなる画像形成装置において、前記マーク検出手段の異常を判定する異常判定手段が備えられ、前記色ずれ補正量算出手段は、前記異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段の検出信号を除いた検出信号に基づいて色ずれの補正を行うものであることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、複数存在するマーク検出手段のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、検出異常になっているマーク検出手段を除いて残りのマーク検出手段による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果で色ずれ補正が実行されるため、用紙には、可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像が形成される。したがって、全く色ずれ補正が行われない場合に比較してより良好なカラー画像が用紙に印刷される。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記異常判定手段は、マーク検出手段から出力された暗時電力が所定未満で且つ明時電力未満であるときマーク検出手段を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するものであることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、マーク検出手段から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該マーク検出手段の正常・異常が判別され、装置コストの低減化に貢献する。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記マーク検出手段は、無端画像担持体の幅方向で対向するように一対が設けられ、前記各レジストマークは、一対のマーク検出手段とそれぞれ対応するように2列で形成され、各列のレジストマークは、副走査方向に対して斜めに延びるように形成された第1の線状パターンと、主走査方向に延びるように形成された第2の線状パターンとからなり、前記色ずれ補正量算出手段は、色ずれ補正量を前記マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて算出される第1の線状パターン間の間隔、第2の線状パターン間の間隔並びに第1および第2の線状パターン間の間隔のうちのいずれかと、予めそれぞれの間隔に対応して設定された各基準値とを比較することにより算出するものであることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、レジストマークが第1および第2の線状パターンからなり、かつ、副走査方向に沿って所定の間隔をおいて設けられているため、色ずれ補正に対する多くの情報(データ)を得ることが可能になり、色ずれ補正の精度が向上する。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記一対のマーク検出手段のいずれか一方が前記異常判定手段により異常と判定された場合、前記色ずれ補正量算出手段は、他方の検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出するものであることを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、一対のマーク検出手段のいずれか一方が異常判定手段により異常と判定されても、他方のマーク検出手段のみを用いることでそれなりの色ずれ補正を行い得る。そして、双方のマーク検出手段が異常と判定されたときには、色ずれ補正が中止されるため、マーク検出手段が異常であるにも拘らず、異常なままで色ずれ補正を行うことによって逆に色ずれが増幅されるような不都合の発生が防止される。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段を特定して通知する異常通知手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
この発明によれば、異常通知手段の通知によってどのマーク検出手段が異常になっているかを知ることができる。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記異常通知手段は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段に係る情報を出力するものであることを特徴とすものである。
【0020】
この発明によれば、マーク検出手段の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱が避けられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る色ずれ補正方法が適用されるデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図であり、図2は、感光体ドラムを含めた状態の転写搬送部の平面視の説明図である。まず、図1に示すように、画像形成装置10は、タンデム型のカラープリンタを構成するものであり、用紙(転写紙)にカラー画像をプリントする本体部12と、本体部12の上方に配設され、本体部12でカラー画像のプリントされた用紙が排出される用紙排出部14とから構成されている。
【0022】
本体部12は、筐体18内の下部に配設された給紙カセット20と、筐体18内の上部に配設された画像形成部22と、筐体18内における画像形成部22の下方に配設された転写搬送部24と、筐体18内における転写搬送部24の下流側に配設された定着ユニット26と、給紙カセット20と転写搬送部24との間に配設された第1の搬送路28と、定着ユニット26と用紙排出部14との間に配設された第2の搬送路30とを備えている。
【0023】
給紙カセット20は、筐体18の外部に引き出すことで用紙Pの補給が可能となるように構成されたもので、内部に集積された用紙Pが図略の給紙ローラにより1枚ずつ第1の搬送路28側に繰り出されるようになっている。なお、この給紙カセット20は、用紙のサイズに対応して所定個数が配設される。
【0024】
画像形成部22は、用紙上に複数のトナー画像を多重形成するようにしたもので、マゼンタのトナー画像を形成する第1画像形成ユニット221、シアンのトナー画像を形成する第2画像形成ユニット222、イエローのトナー画像を形成する第3画像形成ユニット223およびブラックのトナー画像を形成する第4画像形成ユニット224が用紙の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置されてなるものである。
【0025】
各画像形成ユニット221〜224は、感光体ドラム225と、感光体ドラム225の周面に対向して配設された帯電部226と、帯電部226の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された、例えばライン方向に7168の画素数を有するLEDプリントヘッドを備えた露光部227と、露光部227の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された現像部228と、現像部228の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設されたクリーニング部229とを備えている。また、感光体ドラム225の周面であって現像部228とクリーニング部229との間に後述する転写ローラ244が対向配置されることで転写部230が形成されている。
【0026】
なお、各感光体ドラム225は、図略の駆動モータにより図1における時計回り方向に回転するようになっている。また、各現像部228には、それぞれ上部にトナーボックスを備えている。そして、第1画像形成ユニット221のトナーボックスにはマゼンタトナーが、第2画像形成ユニット222のトナーボックスにはシアントナーが、第3画像形成ユニット223のトナーボックスにはイエロートナーが、第4画像形成ユニット224のトナーボックスにはブラックトナーがそれぞれ収納されている。
【0027】
転写搬送部24は、第1画像形成ユニット221の近傍位置に配設された従動ローラ241と、第4画像形成ユニット224の近傍位置に配設された駆動ローラ242と、従動ローラ241および駆動ローラ242とに跨って配設された転写ベルト(無端状画像担持体)243と、各感光体ドラム225の現像部227の下流側に転写ベルト243を介して圧接可能に配設された4つの転写ローラ244と、駆動ローラ242の下方における転写ベルト243に近接した位置に配設された一対の反射型フォトセンサ(マーク検出手段)245(第1フォトセンサ2451および第2フォトセンサ2452(図3))と、反射型フォトセンサ245の下流側における転写ベルト243に接する位置に配設されたブレード246とを備えている。反射型フォトセンサ245は、LED等の発光素子およびフォトダイオード等の受光素子を備えて構成されている。
【0028】
かかる転写搬送部24では、第1の搬送路28から搬送されてきた用紙を図略の駆動モータの駆動で反時計方向に周回する転写ベルト243上に静電吸着して下流側に搬送するとともに、各画像形成ユニット221〜224の転写部230の位置で用紙に対してトナー像が転写されるようになっている。この転写ベルト243は、例えばシリコーン等で表面をコーティングしたポリイミド樹脂等の耐熱性を有する合成樹脂材料により構成されている。
【0029】
また、この転写搬送部24に設けられた一対の反射型フォトセンサ245は、転写ベルト243の移送方向と直交する幅方向(主走査方向)の両端部に配設され、転写ベルト243の両端部領域に各画像形成ユニット221〜224により形成される後述するレジストマークを検出するためのレジストセンサ(すなわちマーク検出手段)を構成するものである。この一対の反射型フォトセンサ245は、それらの一方である第1フォトセンサ2451が転写ベルト243の下流側(図2の左方)に向かって左方(図3では右方)に配設され、他方である第2フォトセンサ2452が反対側に配設されている。
【0030】
第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれ転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置に向けて送光するLEDなどの発光ダイオード等で構成された発光部(送光部)と、転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置で反射された反射光を受光するフォトダイオード等で構成された受光部と、この受光部で受光した反射光量を電圧値に変換する検出回路部とを備えている。かかる第1および第2フォトセンサ2451,2452は、それぞれブラックトナー画像に対して大きな出力が得られるP波出力と、マゼンタトナー、シアントナーおよびイエロートナーのカラートナー画像に対して大きな出力が得られるS波出力とが検出可能となっている。
【0031】
前記ブレード246は、転写ベルト243上のトナー等の付着物を掻き取るためのものであり、転写ベルト243の幅方向寸法と略同等の長さに形成され、その先端部が常に転写ベルト243表面に当接した状態で配設されている。なお、このブレード246は、付着物の掻き取り動作を実行する必要のないときは転写ベルト243から離反され、付着物の掻き取り動作を実行する必要が生じたときにのみ転写ベルト243表面に当接させるようにしてもよい。
【0032】
前記定着ユニット26(図1)は、画像形成部22の感光体ドラム225の表面に形成された各トナー像が多重転写された用紙Pを加熱することにより当該用紙Pに定着処理を施すものであり、熱遮蔽ボックス261と、熱遮蔽ボックス261内の上部に配設され、ヒータが内蔵された定着ローラ262と、熱遮蔽ボックス261内の下部において定着ローラ262に圧接して配設された加圧ローラ263と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の上流側(図1における右方)に配設され、転写搬送部24から搬送されてきた用紙Pを定着ローラ262および加圧ローラ263間に案内する前搬送路264と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262および加圧ローラ263の下流側に配設され、定着処理された用紙を第2の搬送路30に案内する後搬送路265とを備えている。
【0033】
前記第1の搬送路28は、給紙カセット20から繰り出されてきた用紙Pを転写搬送部24側に搬送するものであり、所定位置に配設された複数の搬送ローラ対281と、転写搬送部24の手前に配設され、画像形成部22の画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対282とを備えている。これらの複数の搬送ローラ対281とレジストローラ対282とは、図略の駆動モータによりそれぞれ電磁クラッチを介して回転駆動される。なお、レジストローラ対282の手前にフォトインタラプタ等で構成されたタイミングセンサ283が配設されており、用紙の先端がレジストローラ対282にまで搬送されてくると、タイミングセンサ283からの出力信号に基づいて用紙の搬送が一旦停止されるようになっている。
【0034】
前記第2の搬送路30は、定着ユニット26で定着処理された用紙を用紙排出部14へ向けて搬送するものであり、所定位置に複数の搬送ローラ対301が配設されるとともに、出口側に排出ローラ対302が配設されている。これらの搬送ローラ対301および排出ローラ対302は、図略の駆動モータにより電磁クラッチを介して回転駆動されるようになっている。
【0035】
用紙排出部14は、本体部12を囲んだ筐体18の上面に形成されたものであり、第2の搬送路30から搬送されてきた定着処理済の用紙を画像の形成された面が裏側になるようにして順次集積するものである。
【0036】
このように構成された画像形成装置10は、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置から紙サイズ情報、プリント部数情報等の種々のプリント情報を含むプリント指示信号とプリントすべき画像データとが送信されてくると、つぎのように動作する。
【0037】
すなわち、画像形成部22の各感光体ドラム225では、帯電部226で表面に静電領域が形成され、この静電領域が露光部227からの出力光により露光されることで外部装置から送信されてきた画像データに基づく静電潜像が形成され、その後に現像部228でトナー像が形成される。また、定着ユニット26の定着ローラ262では、図略の電圧供給部により内蔵ヒータに電圧が印加されることで通電され、定着ローラ262の表面が定着可能温度になるように加熱制御される。
【0038】
一方、給紙カセット20から指定サイズの用紙が繰り出され、第1の搬送路28によりレジストローラ対282の手前にまで搬送され、一旦停止される。そして、レジストローラ対282の手前にまで搬送されてきた用紙Pは、画像形成部22の画像形成動作とのタイミングが図られたうえで転写搬送部24に搬送され、各画像形成ユニット221〜224で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに順次転写される。すなわち、用紙Pに対しマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナーおよびブラックトナーの順で互いに重ねられた状態で各感光体ドラム225の周面のトナー像が用紙Pに転写されるのである。
【0039】
そして、このトナー像の転写された用紙Pは、定着ユニット26内に搬送され、定着ローラ262により加熱されつつ定着ローラ262と加圧ローラ263とで挟持されて下流側に搬送され、第2の搬送路30により用紙排出部14に排出される。トナー像を用紙Pに転写した後の各感光体ドラム225は、クリーニング部229での所定の処理により表面に残留したトナーが除去される。この動作が順次繰り返されることにより、所定枚数の用紙Pに対するプリントが実行されることになる。
【0040】
ここで、画像形成装置10は、LEDプリントヘッドからなる露光部227の取り付け誤差等により生じる主走査方向(転写ベルト243の移送方向と直交する方向、すなわち転写ベルト243の幅方向)の色ずれ、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差や各感光体ドラム225を回転駆動させる駆動モータの回転速度誤差等により生じる副走査方向(転写ベルト243の移送方向と同一方向、すなわち転写ベルト243の長手方向)の色ずれ、および、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の取り付け誤差(傾き)や転写ベルト243の斜行等により生じる斜め方向(主走査方向および副走査方向間の方向)の色ずれを検出し、それに基づく色ずれ補正(レジスト補正)を実行するように構成されている。
【0041】
図4は、これら種々の変動要因による色ずれ量の検出動作およびその色ずれ補正動作を説明するための制御構成を示すブロック図である。すなわち、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224は図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、これら第1〜第4の画像形成ユニット221〜224により転写ベルト243上への画像形成動作が制御部50からの制御信号に基づいて実行される。また、駆動ローラ242を回転させる駆動モータ33が図略のインターフェイス回路を介して制御部50に接続されており、この駆動モータ33により転写ベルト243上への画像形成動作時における転写ベルト243の移送動作が制御部50からの制御信号に基づいて前記画像形成動作と同期しながら実行される。
【0042】
この制御部50には、第1〜第4の画像形成ユニット221〜224の抜き差し動作(本体部12に対する着脱動作)を検出するための第1ユニットセンサ34と、転写ベルト243を含む転写搬送ユニットの抜き差し動作を検出するための第2ユニットセンサ36と、周囲の温度と湿度とを検出するための温湿度センサ38が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。
【0043】
また、制御部50には、原稿の画像を読み取って当該制御部50へ入力するための画像入力部40と、転写ベルト243の表面に後述するレジストマークを形成させるためのパターンジェネレータ42と、パターンジェネレータ42が転写ベルト243の表面に付けたレジストマークを読み取って制御部50に入力するレジストマーク入力部43が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。画像入力部40はスキャナ41を有し、原稿画像の読み取りはこのスキャナ41によって行われるようになっている。レジストマーク入力部43はマーク生成部44を有し、このレジストマーク生成部44からのマーク生成信号が制御部50に入力されることにより、第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に線状で4色が並んだレジストマークが形成されるようになっている。
【0044】
さらに、制御部50は、スキャナ41を介して入力された画像データの制御を行う画像制御部500と、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガを管理したり反射型フォトセンサ245の異常を通知する管理部510と、反射型フォトセンサ245からの検出信号を処理するセンサ制御部520と、色ずれの補正を具体的に実行する補正演算部530と、画像形成部22の駆動を制御する画像形成ユニット制御部540を有している。
【0045】
画像制御部500には、メモリ書込処理部501と、画像メモリ502と、メモリ読出処理部503と、副走査タイミング制御部504と、主走査タイミング制御部505とが設けられている。
【0046】
メモリ書込処理部501は、スキャナ41によって読み取られた原稿の画像データに対して画像メモリ502に記憶させるために必要な処理を施すものである。画像メモリ502は、メモリ書込処理部501から入力された画像データを順番に記憶するものである。メモリ読出処理部503は、所定の操作信号に基づいて印刷処理の対象となっている画像データを画像メモリ502から読み出して印刷処理に供しえるように整える役割を果たすものである。
【0047】
副走査タイミング制御部504は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の副走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって、転写ベルト243の周回により送られてくる用紙Pと、感光体ドラム225の周面のトナー像との同期タイミングが調整される。
【0048】
主走査タイミング制御部505は、補正演算部530との連携によって用紙Pの印刷画像の主走査方向の色ずれを補正する制御信号を画像形成ユニット制御部540に向けて出力するものである。この制御信号によって感光体ドラム225の周面に形成される静電画像の主走査方向の位置が調整される。
【0049】
前記管理部510には、補正実行管理部511と、センサ異常通知部512とが設けられている。補正実行管理部511は、補正実行の起動時や画像形成ユニットの交換等のトリガ(取り掛かり)を前記第1ユニットセンサ34および第2ユニットセンサ36等の検出信号に基づき具体的に管理するものであり、センサ異常通知部512は、筐体18の適所であって、通常の印刷操作を行う操作パネルの図略の表示部材に向けてセンサの異常が発生したことを示す表示信号を出力するものである。かかるセンサ異常の情報は、通常のユーザーが行う通常の操作では知ることはできないが、メンテナンスの担当者は、操作パネル等を介して行う専用のモード設定や、筐体18内の奥部にある専用の操作ボタンを操作することにより知ることができるようになっている。
【0050】
前記センサ制御部520は、第1フォトセンサ2451と対応した第1サンプリング処理部521と、第2フォトセンサ2452と対応した第2サンプリング処理部522と、第1サンプリング処理部521と対応して設けられた第1センサ異常判定部523と、第2サンプリング処理部522と対応して設けられた第2センサ異常判定部524と、第1フォトセンサ2451によって検出されたレジストマークの位置を算出する第1レジストマーク位置算出部525と、第2フォトセンサ2452によって検出されたレジストマークの位置を算出する第2レジストマーク位置算出部526とを有している。
【0051】
前記第1および第2サンプリング処理部521,522は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のそれぞれに対する電力供給のON、OFFを行う制御信号を出力するとともに、各センサの検出信号のA/D変換(アナログ信号からデジタル信号への変換)を行うものである。
【0052】
前記第1および第2センサ異常判定部523,524は、前記第1および第2サンプリング処理部521,522からの第1および第2フォトセンサ2451,2452それぞれの異常、正常を判定するものである。この判定は、第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDがOFF時の暗時出力(So)と、同LEDがON時の明時出力(Sg)との間の関係に注目して行われるようになっている。
【0053】
本実施形態においては、実際に計測された暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件が満足されたときに反射型フォトセンサ245が正常であると判定され、この条件が満足されないときは全て異常であると判定される。
【0054】
前記第1および第2レジストマーク位置算出部525,526は、第1および第2サンプリング処理部521,522によるサンプリング処理の後にサンプリングされたレジストマークに関するデータから各レジストマークの位置を算出するものである。
【0055】
前記補正演算部530は、レジストマーク入力部43によって読み取られた転写ベルト243表面のレジストマークの画像データに基づいて第1〜第4画像形成ユニット221〜224それぞれによる転写画像のずれを補正するためのものであり、補正方法選択部531と、傾きずれ補正部532と、副走査ずれ補正部533と、主走査ずれ補正部534とを有している。
【0056】
前記補正方法選択部531は、第1および第2センサ異常判定部523,524の判定結果に基いて補正を行うべき色ずれの種類を判別するとともに、その色ずれ補正を第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれを利用して行うかを選択するものである。
【0057】
前記傾きずれ補正部532は、反射型フォトセンサ245によって検出された傾き色ずれ量に基づき、画像メモリ502へ画像データを書き込む際のアドレスを更新し、これによって傾き色ずれを補正するものである。
【0058】
前記副走査ずれ補正部533は、反射型フォトセンサ245によって検出された副走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する副走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、副走査タイミング制御部504は、当該副走査ずれ補正部533から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、副走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0059】
主走査ずれ補正部534は、反射型フォトセンサ245によって検出された主走査方向の色ずれ量に基づき、感光体ドラム225の周面に対する主走査方向に係る画像データの書き出しタイミングの調整を行うものであり、主走査タイミング制御部505は、当該主走査ずれ補正部534から出力された補正信号に基づき画像形成ユニット制御部540に向けて補正がなされた制御信号を出力するため、画像形成部22は、主走査方向の色ずれが補正された画像を用紙Pへ出力することになる。
【0060】
つぎに、レジストマークについて詳細に説明する。レジストマークは、図2に示すように、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の一方端部(図2の下側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1と、この斜め線L1の上流側(図2の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2(図2では縦向きになっている)とが所定の間隔をおいて交互に形成されるとともに、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の他方端部(図2の上側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1′と、この斜め線L1′の上流側(図の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2′とが所定の間隔をおいて交互に形成されてなるものである。これら各線状パターンは、例えば1.35mmの幅を有している。
【0061】
ここで、斜め線L1と斜め線L1′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成され、横線L2と横線L2′とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成されている。また、一方端部側の1つの斜め線L1とそれに続く1つの横線L2とで1つの組を構成するとともに、他方端部側の1つの斜め線L1′とそれに続く1つの横線L2′とで1つの組を構成している。なお、本実施形態では、4組の斜め線L1および横線L2と、4組の斜め線L1′および横線L2′とが形成されている。
【0062】
また、各斜め線L1,L1′は、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1線状パターンK1、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2線状パターンY1、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3線状パターンC1、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4線状パターンM1がその順序でそれぞれ副走査方向(あるいは主走査方向)に対し45°の角度で所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0063】
また、各横線L2,L2′は、各斜め線L1,L1′と同様に、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1のラインK2、第3画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2のラインY2、第2画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3のラインC2、および、第1画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4のラインM2がその順序でそれぞれ副走査方向に沿って所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0064】
なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452のうち、第1フォトセンサ2451は、一方端部のレジストマークの斜め線L1および横線L2の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設され、第2フォトセンサ2452は、他方端部のレジストマークの斜め線L1′および横線L2′の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設されている。
【0065】
センサ制御部520は、第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの計測動作も制御するものであり、例えば同期信号の立下りが検出されることでカウント開始指示が行われたのち、第1画像形成ユニット221の感光体ドラム225に対する露光位置から第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの検出位置までの距離(mm)と転写ベルト243の周速(mm/s)とに基づいて求めた計測開始タイミング(ms)に達したときから4組の各斜め線L1,L1′および各横線L2,L2′が第1および第2フォトセンサ2451,2452の検出位置を通過し終わるまでの間、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力を所定時間毎(例えば、1ms毎)に得るようにしたものである。
【0066】
この第1および第2フォトセンサ2451,2452からは、図5に示すように、4色の線状パターンに対応して反射光のP波出力およびS波出力の検出値が得られるようになっている。ここで、ブラックトナー画像である第1線状パターンK1,K2についてはP波出力の方がS波出力よりも大きな出力値が得られるため、第1線状パターンK1,K2の位置算出時にはP波出力が用いられ、カラートナー画像である第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2についてはS波出力の方がP波出力よりも大きな出力値が得られるため、第2,第3および第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2およびM1,M2の位置算出時にはS波出力が用いられる。
【0067】
そして、第1および第2レジストマーク位置算出部525,526においては、第1および第2フォトセンサ2451,2452から所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た各線状パターンの複数の出力値に基づいて各線状パターンの転写ベルト243上の位置を算出するための演算が実行される。なお、第1および第2フォトセンサ2451,2452からの出力は、各線状パターンにつき、P波出力については下側に凸となる波形を有するものとなり、S波出力については上側に凸となる波形を有するものとなる。
【0068】
ここで、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等が生じない場合には波形の最小値(ブラックトナー画像の場合)あるいは最大値(カラートナー画像の場合)を求めることで所定幅を有する各線状パターンの位置を求めることができるが、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等に起因して波形に歪が生じた場合は波形の最小値あるいは最大値によっては正確な位置を求めることができないことになる。このため、本実施形態では、常に各線状パターンの正確な位置を求めるようにするべく各波形の重心を求め、この重心をその線状パターンの位置としている。また、各線状パターンの位置は、本実施形態ではクロック信号に基づくカウント開始指示が行われてからの経過時間(ms)で表わすようにしている。
【0069】
この重心は、例えばP波出力では図6に示すような下に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値P[n]のうちの予め設定した閾値Pth以下のもの(P[n]≦Pth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、P波出力の重心GPは、下記の数1で示す式により求めることができる。
【0070】
【数1】
【0071】
なお、S波出力では上に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値S[n]のうちの予め設定した閾値Sth以上のもの(S[n]≧Sth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、S波出力の重心GSは、下記の数2で示す式により求めることができる。これらの求めた重心GP,GSは、算出する毎に制御部50を構成するRAM等の記憶部に記憶される。このため、出力値P[n],S[n]のすべてを記憶部に記憶させ、その後に重心GP,GSを算出する場合に比べて記憶部は記憶容量の小さなものでよいことになる。
【0072】
【数2】
【0073】
そして、各線状パターンの色ずれ(位置ずれ)に対する補正量は、前記補正演算部530において算出される。すなわち、各線状パターンの色ずれについては、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の位置を検出することで斜め方向(傾き方向)の色ずれ量を検出することができ(すなわち、斜めになっていると一方の横線L2の検出時間と、他方の横線L2′の検出時間との間に差がでるため)、また、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することで副走査方向の色ずれ量を検出することができ、対向する左右両側の少なくともいずれか一方の一組の斜め線L1(又はL1´)の各線状パターンK1,Y1,C1,M1および横線L2(又はL2´)の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の同色どうしの間隔を検出することで主走査方向の色ずれ量を検出することができ(レジストパターンが幅方向にずれていると斜め線L1と横線L2との間の距離が変わってくるため)、これら検出された色ずれ量(ライン数乃至は画素数)から色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)が求められる。
【0074】
なお、本実施形態では、斜め方向の色ずれ補正をする場合および副走査方向の色ずれ補正をする場合については、色ずれ補正により生じる画像の不具合を抑制するため、第4画像形成ユニット224により形成されるブラックトナー画像は補正せず、第1〜第3の画像形成ユニット221〜223により形成されるカラートナー画像をブラックトナー画像の位置に合わせるような色ずれ補正を行うようにしている。
【0075】
ついで、傾きずれ補正部532が行う斜め方向の色ずれ補正(傾きずれ色ずれ補正)について詳細に説明する。斜め方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、対向する左右両側の各横線L2,L2′のブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAと、カラートナー画像である第2の線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量の総和YA,CA,MAとをそれぞれ求め、この求めたブラックトナー画像の色ずれ量の総和KAに対する各カラートナー画像の色ずれ量の総和YA,CA,MAの差を求め、これら各差を各カラートナー画像の色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)としている。
【0076】
すなわち、LEDプリントヘッドからなる露光部227の主走査方向(ライン方向)の画素数をN(例えば、N=7168)、一対の第1および第2フォトセンサ2451,2452間の距離(画素数)をD(例えば、D=5184画素)、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21F,K22F,K23F,K24Fとするとともに、他方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21R,K22R,K23R,K24Rとすると、ブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAは、下記の数3で示す式により求めることができる。
【0077】
【数3】
【0078】
また、一方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとするとともに、他方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21R,Y22R,Y23R,Y24Rとすると、イエロートナー画像である第2の線状パターンY2の色ずれ量の総和YAは、下記の数4で示す式により求めることができる。
【0079】
【数4】
【0080】
また、一方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21F,C22F,C23F,C24Fとするとともに、他方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21R,C22R,C23R,C24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンC2の色ずれ量の総和CAは、下記の数5で示す式により求めることができる。
【0081】
【数5】
【0082】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21F,M22F,M23F,M24Fとするとともに、他方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21R,M22R,M23R,M24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンM2の色ずれ量の総和MAは、下記の数6で示す式により求めることができる。
【0083】
【数6】
【0084】
従って、ブラックトナー画像に対するイエロートナー画像の色ずれ量YA′、シアントナー画像の色ずれ量CA′、および、マゼンタトナー画像の色ずれ量MA′は、それぞれ下記の数7で示す式により求めることができる。この数7で示す式により求めたYA′、CA′およびMA′が各カラートナー画像の色ずれ補正量となる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、今回の色ずれ補正量と前回の色ずれ補正量とから実際に補正を行うべき色ずれ補正量を再算出するようにすればよい。
【0085】
【数7】
【0086】
つぎに、副走査ずれ補正部533が行う副走査方向の色ずれ補正について詳細に説明する。副走査方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、上述したように、対向する左右両側の各横線L2,L2′の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することにより求めることができるが、本実施形態ではカラートナー画像の各線状パターンY2,C2,M2のブラックトナー画像の線状パターンK2に対する間隔により各線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量を検出するようにしている。すなわち、カラートナー画像の線状パターンY2についていえば、その線状パターンY2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めるようにしている。
【0087】
他のカラートナー画像の線状パターンC2,M2についても、その線状パターンC2,M2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の各基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めることができる。但し、この求めた色ずれ量は斜め方向の色ずれ量を含んだものであるため、斜め方向の色ずれ量を補正したものが副走査方向の色ずれ補正量となる。このため、予めカラートナー画像の線状パターンY2,C2,M2につき、上記の「数7」に示す数式により斜め方向の色ずれ補正量を求めておく必要がある。
【0088】
最後に、主走査ずれ補正部534が行う主走査方向の色ずれ補正について説明する。主走査方向の色ずれ量(画素数)は、本実施形態では一方端部側の各組の同色の斜め線L1および横線L2の各線状パターン(ブラックトナー画像については同じ組のK1とK2、イエロートナー画像については同じ組のY1とY2、シアントナー画像については同じ組のC1とC2、マゼンタトナー画像については同じ組のM1とM2)の間隔の基準値(初期設定値)との差により求めるようにしている。
【0089】
すなわち、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)、各組の同色の斜め線L1の線状パターンと横線L2の線状パターンの間隔の基準値(ライン数)をQ(例えば、Q=864ライン)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である各4本の第1線状パターンK1および第2の線状パターンK2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にK11F,K12F,K13F,K14FおよびK21F,K22F,K23F,K24Fとすると、ブラックトナー画像の各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]は、下記の数8で示す式により求めることができる。この数8で示す式により求めた各組の色ずれ補正量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]の平均値がブラックトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0090】
【数8】
【0091】
また、一方端部側のイエロートナー画像である各4本の第1の線状パターンY1および第2の線状パターンY2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にY11F,Y12F,Y13F,Y14FおよびY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとすると、イエロートナー画像の各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]は、下記の数9で示す式により求めることができる。この数9で示す式により求めた各組の色ずれ補正量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]の平均値がイエロートナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0092】
【数9】
【0093】
また、一方端部側のシアントナー画像である各4本の第1の線状パターンC1および第2の線状パターンC2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にC11F,C12F,C13F,C14FおよびC21F,C22F,C23F,C24Fとすると、シアントナー画像の各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]は、下記の数10で示す式により求めることができる。この数10で示す式により求めた各組の色ずれ補正量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]の平均値がシアントナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0094】
【数10】
【0095】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である各4本の第1の線状パターンM1および第2の線状パターンM2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にM11F,M12F,M13F,M14FおよびM21F,M22F,M23F,M24Fとすると、マゼンタトナー画像の各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]は、下記の数11で示す式により求めることができる。この数11で示す式により求めた各組の色ずれ補正量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]の平均値がマゼンタトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0096】
【数11】
【0097】
副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505は、補正演算部530で求めた色ずれ補正量に基づいて各色の色ずれ補正を実行するものである。すなわち、斜め方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき上記の数7で示す式により求めた色ずれ補正量YA′、CA′およびMA′の補正を行うことになる。この場合、主走査方向の領域を補正量YA′、CA′およびMA′の値に応じて略等間隔の複数に分割し、この分割した領域を単位として斜め方向に階段状に補正を行うことになる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、上述の再算出した色ずれ補正量に基づいて補正を行うようにすればよい。
【0098】
例えば、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に1ライン分(あるいは1画素分)あったとすると、図7に概念的に示すように、画像メモリ502(図4)に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/2の位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0099】
また、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に3ライン分(あるいは3画素分)あったとすると、図8に概念的に示すように、画像メモリ502に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/4、7168×2/4および7168×3/4の各位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに順次読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。なお、通常、画像メモリ502に記憶されている画像データは数ライン分ごとにラインバッファに取り込まれることになるので、この場合はラインバッファから画像データを読み出すときに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0100】
また、副走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき、副走査ずれ補正部533で算出した色ずれ補正量に基づいて画像データの書き出しタイミングを調整するようにすればよい。例えば、図9に示すタイムチャートに基づいて説明すると、マゼンタトナー画像(M)については、基準となる副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間aが経過したときに画像データの書き出しが実行され、シアントナー画像(C)については、マゼンタトナー画像(M)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間bが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0101】
また、イエロートナー画像(Y)については、シアントナー画像(C)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間cが経過したときに画像データの書き出しが実行され、ブラックトナー画像(K)については、イエロートナー画像(Y)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間dが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0102】
また、主走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像および各カラートナー画像につき、LEDプリントヘッドからなる露光部227(図1)の主走査方向(ライン方向)の左右両側の端部に挿入する余白部分を形成するための白画素量(白画素の個数)を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整するようにしている。例えば、図10に示すタイムチャートに基づいて説明すると、読み出しクロック信号に同期して設定される露光部227の主走査方向における有効画像区間(有効画像区間信号(P)のON区間)内の端部(例えば、符号tで示す区間)に挿入する白画素量を主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量に応じて調整することで画像メモリ502から読み出された画像データを主走査方向に移動させ、これにより色ずれ補正を行うようにしている。
【0103】
なお、露光部227の主走査方向の端部に挿入する白画素量は、主走査ずれ補正部534で算出した色ずれ補正量と、画像のセンター位置を調整するために露光部227の主走査方向の端部に挿入される白画素量とから設定されることになる。この白画素は、露光部227に“0”の画像データを送出することで生成されるものである。
【0104】
そして、本発明は、上記のような補正演算部530による色ずれの補正量算出、並びに副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505によるタイミング制御を前提とするものであり、かかる制御が実行され得る状態で、反射型フォトセンサ245に異常が検出された場合に色ずれ制御が適正に行われなくなるという課題を、センサ制御部520の第1および第2サンプリング処理部521,522による第1および第2フォトセンサ2451,2452の適否判定データの採取、並びに得られたデータに基づく第1および第2センサ異常判定部523,524による判定結果に基づいて以下に説明するように適正に対処することで解決するものである。
【0105】
以下、本発明の作用について図11を基に説明する。図11は、反射型フォトセンサ245の異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。ステップS1では、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常判定データ(具体的には第1および第2フォトセンサ2451,2452のLEDのOFF時の暗時出力(So)の値、およびON時の明時出力(Sg)の値)が第1および第2サンプリング処理部521,522においてそれぞれ取得される。
【0106】
ついで、第1センサ異常判定部523において、第1フォトセンサ2451が異常であるか否かが判定される。具体的には、第1フォトセンサ2451から得られた前記暗時出力(So)および明時出力(Sg)について、
So<1Vであって、かつ、So<Sg
の条件を満足しているか否かが問われ、満足しているときは第1フォトセンサ2451が正常であると判定される一方、満足していないときは異常であると判定される。この判定方式については以下同様である。
【0107】
そして、ステップS2で第1フォトセンサ2451が異常でない(すなわち正常)と判定されたとき(S2でNO)には、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定される。この判定の結果、第2フォトセンサ2452が異常でない(すなわち正常)と判定された場合(すなわち、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が正常と判定された場合)、画像形成ユニット制御部540の制御の基に第1〜第4画像形成ユニット221〜224の駆動によって周回している転写ベルト243の表面に、パターンジェネレータ42の制御の基にレジストマークが形成される(S4)。
【0108】
引き続き転写ベルト243の周回が継続された状態で、第1および第2フォトセンサ2451,2452によるレジストマークの読み取りが実行され(S5)、その後、傾きずれ補正部532による傾きずれ(斜め色ずれ)の補正値の算出(S6)、副走査ずれ補正部533による副走査方向の色ずれの補正値の算出(S7)、主走査ずれ補正部534による主走査方向の色ずれの補正値の算出(S8)が実行される。
【0109】
これに対し、ステップS3で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち、第1フォトセンサ2451が正常で第2フォトセンサ2452が異常の場合)、前記と同様にレジストマークが転写ベルト243の表面に形成され(S14)、引き続き第1フォトセンサ2451のみによるレジストマークの読み取りが実行され(S15)、ついで、傾きずれの補正値を算出することなく、副走査方向の色ずれの補正値の算出(S17)、主走査方向の色ずれの補正値の算出(S18)が順次実行され、その後、センサ異常通知部512によって第2フォトセンサ2452が異常である旨の通知がなされる。
【0110】
一方、前記ステップS2において第1フォトセンサ2451が異常と判定された場合(S2でYES)、第2フォトセンサ2452が異常であるか否かが判定され(S9)、第2フォトセンサ2452が異常でない場合(すなわち、第2フォトセンサ2452は正常であるが第1フォトセンサ2451が異常な場合)、転写ベルト243の表面に前記同様のレジストマークが形成され(S24)、引き第2フォトセンサ2452のみによるレジストマークの読み取りが実行され(S25)、ついで、傾きずれの補正値を算出することなく、副走査方向の色ずれの補正値の算出(S27)、主走査方向の色ずれの補正値の算出(S28)が順次実行され、その後、センサ異常通知部512によって第1フォトセンサ2451が異常である旨の通知がなされる(S28)。
【0111】
前記ステップS9で第2フォトセンサ2452が異常と判定された場合(すなわち第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常の場合)、ステップS39においてセンサ異常通知部512によるセンサ異常発生の報知が行われるのみで、色ずれ補正のためのアクションはなにも行われない。
【0112】
なお、図11には記載がないが、ステップS8、ステップS19、ステップS29またはステップS39の後、副走査タイミング制御部504および主走査タイミング制御部505による制御の基に、具体的に色ずれの補正が実行される。
【0113】
本発明の画像形成装置10は、以上詳述したように、転写ベルト243により搬送される用紙Pに対して異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成部22と、用紙P上に転写されるトナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを画像形成部22により転写ベルト243上に形成させるパターンジェネレータ42と、転写ベルト243上に形成されたレジストマークの位置を検出するための反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)と、これらから出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段(傾きずれ補正部532、副走査ずれ補正部533および主走査ずれ補正部534)とが備えられてなるものであり、第1および第2フォトセンサ2451,2452の異常を判定する第1および第2センサ異常判定部523,524が備えられ、色ずれ補正量算出手段は、第1および第2センサ異常判定部523,524が異常と判定した方の反射型フォトセンサ245の検出信号を採用することなく残りの反射型フォトセンサ245の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うものである。
【0114】
したがって、2台の反射型フォトセンサ245(第1および第2フォトセンサ2451,2452)のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、残りの反射型フォトセンサ245による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果に基いて色ずれ補正が実行されるため、用紙Pに可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像を形成させることができる。したがって、全く色ずれ補正が行われない場合に比較してより良好なカラー画像を用紙Pに形成させることができる。
【0115】
また、第1および第2センサ異常判定部523,524は、反射型フォトセンサ245から出力された暗時電力が所定の値未満で、且つ明時電力未満であるとき反射型フォトセンサ245を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するようにしているため、反射型フォトセンサ245から出力された電力を計測するという簡単な操作で当該反射型フォトセンサ245の正常・異常が判別され、装置コストの低減化に貢献することができる。
【0116】
また、レジストマークは、副走査方向に沿って所定の間隔をおいて形成されるとともに、副走査方向に対して斜めに延びるように形成された斜め線L1と、主走査方向に延びるように形成された横線L2とからなり、反射型フォトセンサ245は、レジストマークに対応して一対で設けられ、色ずれ補正量算出手段は、主走査方向の色ずれ補正量を反射型フォトセンサ245から出力される検出信号に基づいて算出される斜め線L1の間隔および横線L2の間隔と、予めそれぞれの間隔に対応して設定された各基準値とを比較することにより算出するようにしているため、色ずれ補正の精度を向上させることができる。
【0117】
また、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が第1および第2センサ異常判定部523,524のいずれかにより異常と判定された場合、色ずれ補正量算出手段は、他方の検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する一方、双方が第1および第2センサ異常判定部523,524により異常と判定された場合、色ずれ補正量の算出を中止されるため、第1および第2フォトセンサ2451,2452のいずれか一方が異常と判定されても、他方の反射型フォトセンサ245のみを用いることでそれなりの色ずれ補正を行うことができる。そして、第1および第2フォトセンサ2451,2452の双方が異常と判定されたときには、色ずれ補正が中止されるため、反射型フォトセンサ245が異常であるにも拘らず、異常なままで色ずれ補正を行うことによって逆に色ずれが増幅されるような不都合の発生を防止することができる。
【0118】
そして、制御部50の管理部510には、異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245を特定して通知するセンサ異常通知部512が設けられているため、この通知によってどの反射型フォトセンサ245が異常になっているかを知ることができる。
【0119】
しかも、センサ異常通知部512は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定した反射型フォトセンサ245に係る情報を出力するようにしているため、反射型フォトセンサ245の異常を一般のユーザーに意識させることを抑制した状態で、専門の技術者に知らせることができ、無駄な混乱を避けることができる。
【0120】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0121】
(1)上記実施形態では、斜め方向の色ずれ補正を行う場合、ブラックトナー画像を基準に各カラートナー画像の色ずれ補正を行うようにしているが、これに限るものではない。例えば、ブラックトナー画像および各カラートナー画像のそれぞれについて、それぞれの初期設定位置に対する色ずれ補正量を求め、この求めた色ずれ補正量に基づいて色ずれ補正を行うようにしてもよい。
【0122】
(2)上記実施形態では、副走査方向の色ずれ補正を行う場合、ブラックトナー画像を基準に各カラートナー画像の色ずれ補正を行うようにしているが、これに限るものではない。例えば、ブラックトナー画像および各カラートナー画像のそれぞれについて、それぞれの初期設定位置に対する色ずれ補正量を求め、この求めた色ずれ補正量に基づいて色ずれ補正を行うようにしてもよい。
【0123】
(3)上記実施形態では、所定の計算式に基づいて色ずれ補正量を算出するようにしているが、こうすることに限定されるものではなく、制御部50の所定の記憶部に記憶させたテーブルを用いて色ずれ補正量を求めるようにしてもよい。要は、補正演算部530が計算式やテーブル等から色ずれ補正量を算出する機能を有しておればよいのである。
【0124】
(4)上記の実施形態では、画像形成装置10として、画像形成ユニット221〜224を転写ベルト243の移送方向に沿って配設する方式(いわゆるタンデム方式)が採用されているが、これに限るものではなく、例えば、用紙を搬送する無端状画像担持体としての回転ドラムの回転方向に沿って画像形成ユニット221〜224を配設するようにしたものであってもよい。
【0125】
(5)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークは、転写ベルト243の幅方向両端部に形成されたものであるが、レジストマークを転写ベルト243の幅方向の両端部に設けることに限定されるものではなく、例えば、転写ベルト243の幅方向における一方端部側にのみ形成することも可能であり、転写ベルト243の幅方向の中央部に設けてもよい。
【0126】
(6)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークは、副走査方向に対して斜めに形成された線状パターンからなる斜め線L1と、主走査方向に沿って形成された線状パターンからなる横線L2とから構成されているが、これに限るものではない。例えば、線状パターンからなる斜め線L1と線状パターンからなる横線L2とも副走査方向に対して斜めに形成されていてもよい。要は、斜め線L1を構成する線状パターンと横線L2を構成する線状パターンとが互いに異なる角度を有するように形成されておればよい。
【0127】
(7)上記実施形態では、色ずれを検出するためのレジストマークはパターンジェネレータ42を用いて形成されたものであるが、これに限るものではない。例えば、制御部50の記憶部に線状パターンからなる斜め線L1と横線L2との組み合わせからなる画像データとして記憶させておき、この画像データを読み出すことで転写ベルト243面にレジストマークを形成するようにすることもできる。
【0128】
(8)上記実施形態では、露光部227はLEDプリントヘッドから構成されたものであるが、これに限定されるものではない。例えば、レーザ光走査型のものであってもよい。
【0129】
(9)上記実施形態では、画像形成装置10はカラープリンタであるが、これに限るものではない。例えば、カラー複写機やカラーファクシミリ等の他の構成であってもよい。
【0130】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、色ずれ補正量算出手段は、異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段の検出信号を採用することなく残りのマーク検出手段の検出信号に基づいて色ずれの補正を行うようにしているため、複数存在するマーク検出手段のいずれかが異常になっても、色ずれ補正量算出手段は、残りのマーク検出手段による検出結果に基いて色ずれ補正量を算出し、この算出結果に基いて色ずれ補正が実行される。したがって、用紙に可能な限り色ずれ補正の施されたカラー画像を形成させることができ、全く色ずれ補正が行われない場合に比較して用紙により良好なカラー画像を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る色ずれ補正方法が適用されるデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す説明図である。
【図2】感光体ドラムを含めた状態の転写搬送部の平面視の説明図である。
【図3】反射型フォトセンサの配設状態を示す転写ベルトの正面視の断面図である。
【図4】種々の変動要因による色ずれ量の検出動作およびその色ずれ補正動作を説明するための制御構成を示すブロック図である。
【図5】反射型フォトセンサの出力波形を説明するための説明図である。
【図6】反射型フォトセンサのP波出力の重心を求める説明のための説明図である。
【図7】斜め方向の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図8】斜め方向の他の色ずれ補正を説明するための説明図である。
【図9】副走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図10】主走査方向の色ずれ補正を説明するためのタイムチャートである。
【図11】反射型フォトセンサの異常検出と、異常が検出された場合の対応を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 本体部
14 用紙排出部 18 筐体
20 給紙カセット 22 画像形成部
221〜224 第1〜第4画像形成ユニット
225 感光体ドラム 226 帯電部
227露光部 228 現像部
229 クリーニング部 230 転写部
24 転写搬送部 241 従動ローラ
242 駆動ローラ 243 転写ベルト
244 転写ローラ 245 反射型フォトセンサ
2451 第1フォトセンサ 2452 第2フォトセンサ
246 ブレード 26 定着ユニット
261 熱遮蔽ボックス 262 定着ローラ
263 加圧ローラ 264 ブレード
265 後搬送路 28 第1の搬送路
281 搬送ローラ対 282 レジストローラ対
283 タイミングセンサ 40 画像入力部
41 スキャナ 42パターンジェネレータ
43 レジストマーク入力部 44 レジストマーク生成部
50 制御部 500 画像制御部
501 メモリ書込処理部 502 画像メモリ
503 メモリ読出処理部 504 副走査タイミング制御部
505 主走査タイミング制御部
510 管理部 511 補正実行管理部
512 センサ異常通知部 520 センサ制御部
521 第1サンプリング処理部
522 第2サンプリング処理部
523 第1センサ異常判定部
524 第2センサ異常判定部
525 第1レジストマーク位置算出部
526 第2レジストマーク位置算出部
530 補正演算部 531 補正方法選択部
532 傾きずれ補正部 533 副走査ずれ補正部
534 主走査ずれ補正部 L1,L1′ 斜め線
L2,L2′ 横線
Claims (6)
- 感光体ドラムを露光するための露光手段を有するとともに、無端画像担持体により搬送される用紙に対して異なる色のトナー画像を重ねて転写する画像形成ユニットと、用紙上に転写されるトナー画像の色ずれ量検出用のレジストマークを前記画像形成ユニットにより前記無端画像担持体上に複数列で形成させるマーク形成制御手段と、前記無端画像担持体上に複数列で形成されたレジストマークの位置を検出するために当該レジストマークに対応して設けられた複数のマーク検出手段と、各マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出する色ずれ補正量算出手段とが備えられてなる画像形成装置において、前記マーク検出手段の異常を判定する異常判定手段が備えられ、前記色ずれ補正量算出手段は、前記異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段の検出信号を除いた検出信号に基づいて色ずれの補正を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
- 前記異常判定手段は、マーク検出手段から出力された暗時電力が所定の値未満で且つ明時電力未満であるときマーク検出手段を正常と判別し、これ以外のとき異常と判別するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記マーク検出手段は、無端画像担持体の幅方向で対向するように一対が設けられ、前記各レジストマークは、一対のマーク検出手段とそれぞれ対応するように2列で形成され、各列のレジストマークは、副走査方向に対して斜めに延びるように形成された第1の線状パターンと、主走査方向に延びるように形成された第2の線状パターンとからなり、前記色ずれ補正量算出手段は、色ずれ補正量を前記マーク検出手段から出力される検出信号に基づいて算出される第1の線状パターン間の間隔、第2の線状パターン間の間隔並びに第1および第2の線状パターン間の間隔のうちのいずれかと、予めそれぞれの間隔に対応して設定された各基準値とを比較することにより算出するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記一対のマーク検出手段のいずれか一方が前記異常判定手段により異常と判定された場合、前記色ずれ補正量算出手段は、他方の検出信号に基づいて色ずれ補正量を算出するものであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段を特定して通知する異常通知手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記異常通知手段は、専用のモード設定により異常判定手段が異常と判定したマーク検出手段に係る情報を出力するものであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-04-09 JP JP2003105474A patent/JP2004309912A/ja active Pending
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