JP2004307829A - オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
硬化時の脱水素反応を抑制し、室温における速硬化性を有しつつ、硬化シリコーンゴムに良好に接着するオルガノポリシロキサン組成物を提供する。
【解決手段】
(A)両末端にアルケニル基を有し、メチルビニルシロキサン単位を0.02〜0.4mol%含有し、23℃における粘度が100〜150000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン: 100重量部、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.1〜30重量部、
(C)白金系触媒: 有効量、
及び
(D)充填剤: 1〜300重量部、
を含むオルガノポリシロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は硬化したシリコーンゴムとの接着性に優れるオルガノポリシロキサン組成物に関する。
現在、主に電気・電子業界、建築業界、歯科医師業界等においてオルガノポリシロキサン組成物が広く使用されている。しかしながら、この材料は硬化したシリコーンゴムに対する接着性が弱く、材料の打ち継ぎや補修に対して非常に使用しづらいという問題がある。この問題を解決する一方法として、架橋剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの主鎖を全てメチルハイドロジェンシロキサン単位で構成することにより接着性を向上する方法等が行われているが、この方法では組成物の硬化時に副反応として脱水素反応が起こりやすく、かつ室温での硬化速度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、硬化時の副反応である脱水素反応が抑制され、室温における速硬化性を有しつつ、硬化したシリコーンゴムに対して、室温においても良好に接着するオルガノポリシロキサン組成物を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するために、
(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有し、メチルビニルシロキサン単位を0.02〜0.4mol%含有し、23℃における粘度が100〜150,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン: 100重量部、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.1〜30重量部、
(C)白金系触媒: 有効量、
および
(D)充填剤: 1〜300重量部、
を含有することを特徴とする、特にシリコーンゴムとの接着用として好適に適用されるオルガノポリシロキサン組成物、を提供する。
以下で、本発明を詳細に説明する。
本発明のオルガノポリシロキサン組成物の硬化物は、基材である硬化シリコーンゴムに対して良好な接着性を示す。従って、打ち継ぎや補修のために、硬化した後も良好な接着力を有する材料として、オルガノポリシロキサン組成物を使用することができる。また、本発明の組成物は硬化時の脱水素反応を抑制し、室温での速硬化性を維持したものでもある。従って、主に、電気・電子業界、建築業界、歯科医師業界等への応用も可能である。
本発明に係るオルガノポリシロキサン組成物は、下記(A)〜(D)成分を含有してなるものである。
〔(A)ジオルガノポリシロキサン〕
(A)成分のジオルガノポリシロキサンは本組成物のベースポリマーであり、基本的に、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状構造のものであり、分子鎖両末端にアルケニル基を有し、主鎖にメチルビニルシロキサン単位を、分子中の全シロキサン単位に対して0.02〜0.4mol%、好ましくは0.04〜0.2mol%、特に好ましくは0.1〜0.2mol%含有する。前記のメチルビニルシロキサン単位が0.02mol%未満であると、シリコーンゴムに対する接着性が弱くなり、0.4mol%を超えると、メチルビニルシロキサン単位の制御効果により硬化速度が低下する。
このジオルガノポリシロキサンの分子鎖両末端のケイ素原子に結合しているアルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の、通常、炭素原子数2〜6のもの、好ましくはビニル基が挙げられる。通常、この分子鎖両末端のケイ素原子に結合しているアルケニル基は、ビニルジメチルシロキシ基、ビニルメチルフェニルシロキシ基、ビニルジフェニルシロキシ基、アリルジメチルシロキシ基等のジアルキルアルケニルシロキシ基、アルキルアリールアルケニルシロキシ基、ジアリールアルケニルシロキシ基等のジオルガノアルケニルシロキシ基として含有されるものである。
また、上記のアルケニル基以外でケイ素原子に結合している基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;等の、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の1価炭化水素基等が挙げられ、好ましくは、メチル基およびフェニル基、特に好ましくは、メチル基が挙げられる。
主鎖にはシロキサン単位として、メチルビニルシロキサン単位以外のシロキサン単位を含んでもよく、そのような他のシロキサン単位としては、例えば、ジメチルシロキサン単位、ジフェニルシロキサン単位、および、メチルフェニルシロキサン単位の1種または2種以上が好ましい。特に、他のシロキサン単位としては、ジメチルシロキサン単位、ジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位、または、ジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位が好ましい。上記の他のシロキサン単位が、ジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位である場合は、ジフェニルシロキサン単位が(A)成分中のシロキサン単位全体の5mol%以上、好ましくは5〜20mol%、特に好ましくは7〜15mol%であり、他のシロキサン単位が、ジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位である場合は、メチルフェニルシロキサン単位が(A)成分中のシロキサン単位全体の10mol%以上、好ましくは10〜40mol%、特に好ましくは14〜30mol%である。
またこのポリジオルガノシロキサンの23℃における粘度は100〜150,000mPa・s、好ましくは2,000〜100,000mPa・s、特に好ましくは3,000〜10,000mPa・sである。23℃における粘度が100mPa・s未満であると、本組成物の硬化後の伸び、引っ張り強さ、引き裂き強さ等の物理的特性が著しく低下し、150,000mPa・sを超えると、本組成物の取り扱い作業性が著しく低下する。このようなポリジオルガノシロキサンの分子構造は基本的に直鎖状であることが好ましいが、本組成物の硬化物のゴム弾性を損なわない範囲において一部分岐していてもよい。
〔(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン〕
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、架橋剤として作用する成分であり、(A)成分とヒドロシリル化反応を起こし、本組成物の硬化に寄与する。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を有し、好ましくは3〜500個、より好ましくは3〜200個、特に好ましくは3〜100個有する。一分子中のケイ素原子数(または重合度)は、好ましくは2〜1,000個、より好ましくは3〜300個、特に好ましくは4〜150個のものが使用される。前記のSiH基は、分子鎖末端および分子鎖非末端のいずれに位置していてもよく、この両方に位置するものであってもよい。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合している基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の、(A)成分において例示したものと同様の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の、1価炭化水素基等が挙げられ、好ましくは、アルキル基およびアリール基、特に好ましくは、メチル基およびフェニル基が挙げられる。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、好ましくは、平均組成式(1):
SiO(4−b−c)/2 (1)
で表されるものが用いられる。
上記式(1)中のRは、好ましくは、炭素原子数1〜10の、ケイ素原子に結合した、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の一価炭化水素基である。このR4で表される非置換または置換の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部または全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子で置換したもの、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R4で表される非置換または置換の一価炭化水素基は、好ましくは、アルキル基、アリール基であり、より好ましくは、メチル基、フェニル基である。
また上記式(1)中、bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0の正数であり、但し、b+cは0.8〜3.0の正数であり、好ましくは、bは1.0〜2.0、cは0.01〜1.0の正数であり、但し、b+cは1.5〜2.5の正数である。
(B)成分の23℃における粘度は0.5〜100,000mPa・sであることが好ましく、特に、10〜5,000mPa・sであることが好ましい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば、直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、環状、三次元網状等が挙げられる。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、単一種のシロキサン単位からなる単独重合体でも、2種以上のシロキサン単位からなる共重合体でも、これらの混合物でもよい。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン環状重合体、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH)HSiO1/2単位と(CH)SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH)HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH)HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO1/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルシロキサン単位を(B)成分中のシロキサン単位全体の1mol%以上含有するものが好ましく、より好ましくは1〜60mol%含有するものである。
本組成物において、(B)成分の含有量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1〜7重量部である。(B)成分の含有量が0.1重量部未満であると、本組成物が十分に硬化し難く、30重量部を超えると、本組成物が硬化により過度に硬質となり、表面に多数のクラックを生じることがある。なお、この(B)成分の配合量は、上記の理由により、本組成物中の全アルケニル基含有オルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合アルケニル基の総量に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)のモル比−(A)成分以外の成分が前記アルケニル基を有しない場合には、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比−が0.1〜4.0mol/mol、好ましくは0.5〜2.5mol/mol、特に好ましくは0.8〜2.0mol/molとなるように配合することもできる。
〔(C)白金系触媒〕
(C)成分の白金系触媒は、本組成物の硬化を促進するための触媒であり、例えば、白金および白金化合物が挙げられ、具体例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体等が挙げられる。本組成物における(C)成分の含有量は、有効量でよく、具体的には、(A)成分に対して(C)成分中の白金金属成分が白金換算にして、重量基準で好ましくは0.01〜1000ppm、より好ましくは0.1〜500ppmとなる量である。
〔(D)充填剤〕
(D)成分の充填剤は、本組成物の硬化物を補強するための添加剤であり、例えば、煙霧質シリカ、湿式系の微粉末シリカ、結晶性シリカ、カーボンブラック、ベンガラ、酸化セリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、チタン酸エステル等の補強性充填剤または非補強性充填剤、更にこれらの充填剤の表面を有機ケイ素化合物により疎水化処理した充填剤等が挙げられる。これらの中でも微粉末シリカまたは結晶性シリカが好ましい。
(D)成分の含有量は、(A)成分100重量部に対して1〜300重量部、好ましくは5〜150重量部、特に好ましくは20〜150重量部である。これは、(D)成分の含有量が1重量部未満であると、硬化後の組成物に対する補強効果が十分ではなく、300重量部を超えると、硬化後の組成物が脆くなる。
〔その他の任意成分〕
本組成物は、少なくとも上記の(A)〜(D)成分を含み、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、任意の成分として、通常、付加硬化型シリコーンゴム組成物に添加される公知の添加剤、例えば、アセチレン系化合物、ヒドラジン系化合物、ホスフィン系化合物、メルカプタン系化合物等の付加反応抑制剤、難燃性付与剤、可塑剤、接着性付与剤、ポリエーテル鎖を有する化合物等を含有してもよい。また、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、アリルグリシジルエーテルやビニルトリメトキシシランにより変性されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン等の接着助剤を添加することにより、各種の硬化したシリコーンゴムだけでなく、本発明に係る組成物自身の硬化物に対してもより良好な接着性を示す。
〔被接着シリコーンゴム〕
本発明の組成物は、特にシリコーンゴムとの接着用に用いられることが好ましく、そのようなシリコーンゴムとしては何ら限定されず、例えば、付加硬化型、有機過酸化物硬化型、縮合硬化型等のシリコーンゴムが挙げられ、特に付加硬化型シリコーンゴムが好ましい。
本組成物を硬化シリコーンゴムに接着した状態で硬化させる方法は限定されず、例えば、本組成物を成形後、硬化シリコーンゴムと接触させて室温(例えば、23℃)で放置する方法、本組成物を成形後、硬化シリコーンゴムと接触させて50〜200℃に加熱する方法等が挙げられる。
このようにして本組成物を硬化させることにより得られるシリコーンゴムの性状は限定されず、例えば、高硬度のゴム状から低硬度のゴム状、すなわちゲル状が挙げられる。得られるシリコーン硬化物は、基材である硬化シリコーンゴムに十分に密着した状態で得られ、取扱性が良好であることから、JIS K6253に規定のタイプAデュロメータ硬さが5〜90の範囲内であることが好ましく、10〜60の範囲内であることがより好ましい。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明について詳細に説明する。これらは、本発明を限定するものではない。
<実施例1〜5>
下記の(A)〜(D)成分および任意成分としての反応抑制剤を、それぞれ表1に記載のとおりの重量比で配合した。表1の各成分の量を示す数値は重量部数を表す。品川攪拌機を使用して、これらを均一に混合することにより、オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
−(A)成分−
・ベースポリマー A-1:
分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体
(粘度5,000mPa・s(23℃)、メチルビニルシロキサン単位含有率0.11mol%)
・ベースポリマー A-2:
分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体
(粘度30,000mPa・s(23℃)、メチルビニルシロキサン単位含有率0.2mol%、ジフェニルシロキサン単位10mol%)
・ベースポリマー A-3:
分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(粘度600mPa・s(23℃))
−(B)成分−
・架橋剤 B-1:
23℃における粘度が12mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.43重量%)
−(C)成分−
・白金系触媒:
白金含有量が0.5重量%の、白金1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液
−(D)成分−
・R-972(日本アエロジル製):微粉末シリカ
・クリスタライトVX-S2(龍森社製):石英粉末
−その他の任意成分−
・反応抑制剤:メチルビニルシクロテトラシロキサン
これらの得られたオルガノポリシロキサン組成物を、下記のように加工し、下記に示した評価基準により、評価および測定した。その結果を表1に示す。
<評価基準>
〔硬化性〕
硬化性は、指触法で測定した。即ち、オルガノポリシロキサン組成物を成形し、23℃の雰囲気下に保持して、該組成物の表面の中央部分を指で触れてみて、その表面に粘着感がなくなるまでの時間を測定した。
〔硬さ〕
硬さは、オルガノポリシロキサン組成物を成形し、23℃で24時間保持して硬化させた後、得られたシリコーン硬化物の硬度をJIS K6253に規定のタイプAデュロメータ硬度計を用いて、測定した。
〔接着性〕
直径60mm×深さ10mmのアルミニウムシャーレ内に、基材となる付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を厚さ10mmとなるように流し込み、23℃で24時間以上硬化させてシリコーンゴム層(基材)を形成した。次いで、この基材上に実施例1〜5で調製したオルガノポリシロキサン組成物を2mmの厚さに塗布し、23℃で24時間硬化させて接着した。この基材上に接着したオルガノポリシロキサン組成物の硬化物層の端部を該硬化物層に対して90度の方向(垂直方向)に引っ張ることにより、該オルガノポリシロキサン組成物の硬化物と、基材である硬化シリコーンゴムとの接着性を以下の基準で判断した。
○:オルガノポリシロキサン組成物の硬化物層が破壊した(凝集破壊)
×:オルガノポリシロキサン組成物の硬化物層と基材とが接着界面で剥離した(界面剥離)
Figure 2004307829

(成分の数値:重量部で配合量を示す)
(A)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比を示す。
<比較例1〜4>
上記の成分に加えて、必要に応じて、下記のA-4成分およびB-2成分も用いた。それぞれ表2に記載のとおりの重量比で配合した。表2の各成分の量を示す数値は重量部数を表す。品川攪拌機を使用して、これらを均一に混合することにより、オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
−(A)成分−
・ベースポリマー A-4:
分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体
(粘度20,000mPa・s(23℃)、メチルビニルシロキサン単位含有率2mol%)
−(B)成分−
・架橋剤 B-2:
23℃における粘度が5mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン
(ケイ素原子結合水素原子の含有量=1.56重量%)
これらの得られたオルガノポリシロキサン組成物を、上記のように加工し、上記に示した評価基準により、評価および測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2004307829

(成分の数値:重量部で配合量を示す)
(A)成分中のケイ素原子結合ビニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比を示す。
〔評価〕
比較例1のように、(A)成分として主鎖中にメチルビニルシロキサン単位を規定量以上含有するベースポリマーA-4を用いると、速硬化性および硬さが不十分な組成物となる。比較例2のように、(A)成分として主鎖中にメチルビニルシロキサン単位を有さないベースポリマーA-3を用いると、硬化シリコーンゴムとの接着性が不良な組成物となる。比較例3のように、(A)成分として主鎖中にメチルビニルシロキサン単位を有さないベースポリマーA-3、および、該単位を規定量以上含有するベースポリマーA-4を両方用いると、速硬化性が不十分となり、硬化するのに長時間要する組成物となる。比較例4のように、(A)成分として主鎖中にメチルビニルシロキサン単位を有さないベースポリマーA-3に加えて、分子中にジメチルシロキサン単位を含有しない(B)成分の架橋剤を用いると、速硬化性および硬さが不十分な組成物となる。

Claims (4)

  1. (A)分子鎖両末端にアルケニル基を有し、メチルビニルシロキサン単位を0.02〜0.4mol%含有し、23℃における粘度が100〜150,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン: 100重量部、
    (B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.1〜30重量部、
    (C)白金系触媒: 有効量、
    および
    (D)充填剤: 1〜300重量部、
    を含有することを特徴とするオルガノポリシロキサン組成物。
  2. (A)成分のジオルガノポリシロキサンがジフェニルシロキサン単位を5mol%以上、またはメチルフェニルシロキサン単位を10mol%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. (B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンがジメチルシロキサン単位を1mol%以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  4. シリコーンゴムとの接着用である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
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