JP2002318497A - 定着ロール - Google Patents

定着ロール

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JP2002318497A
JP2002318497A JP2001124145A JP2001124145A JP2002318497A JP 2002318497 A JP2002318497 A JP 2002318497A JP 2001124145 A JP2001124145 A JP 2001124145A JP 2001124145 A JP2001124145 A JP 2001124145A JP 2002318497 A JP2002318497 A JP 2002318497A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ロール軸の外周に第1のシリコーンゴム
層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って第
2のシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにお
いて、上記第1のシリコーンゴム層が、 (a)珪素原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合
した全有機基中5〜30モル%有するアルケニル基含有
ポリオルガノシロキサン (b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン (c)白金族金属触媒 を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴ
ム組成物の硬化物からなり、上記第2のシリコーンゴム
層が、 (d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン (e)オルガノハイドロジェンポリシロキサン (f)白金族金属触媒 (g)充填剤 (h)接着性付与成分 を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴ
ム組成物の硬化物からなることを特徴とする定着ロー
ル。 【効果】 本発明によれば、ジメチルシリコーンゴム層
等のジアルキルシリコーンゴム層とフェニル系シリコー
ンゴム層との組み合わせにおいても、接着耐久性に優れ
た定着ロールが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
ビームプリンター、FAX等に使用する定着ロールに関
するものである。特に、ロール軸の外周にフェニル系シ
リコーンゴム層を有し、このフェニル系シリコーンゴム
層を覆って形成されるジメチルシリコーンゴム層等のジ
アルキルシリコーンゴム層を有する定着ロールに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
複写機、レーザービームプリンター、FAXなどに使用
する定着ロールには、シリコーンゴムが使用されてい
る。これはシリコーンゴムのトナーに対する離型性、耐
熱性、圧縮永久歪などが他のゴム材料と比較して優れて
いるためである。
【0003】また、最近この種の機器の高速化、カラー
化に伴い、カラートナー離型性を向上させるためにシリ
コーンオイルをロール表面に供給するオイルフューズが
行われ、更に、高速になった際に定着に要する時間を増
加させるため、定着幅(ニップ幅)を確保する目的でゴ
ム材料の低硬度化が進んでいる。
【0004】カラートナー離型性を向上させるためにシ
リコーンオイルをロール表面に供給するオイルフューズ
は、通常ジメチルシリコーンオイルを使用する。しかし
ながら、ロール表面層として液状付加硬化型ジメチルシ
リコーンゴム組成物の硬化物を用い、その下層に液状付
加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物を用
いたロールを使用した場合、ロール表面層のジメチルシ
リコーンゴム層がオイル膨潤し、下層のフェニル系シリ
コーンゴム層と容易に剥離現象を起こすため、このロー
ルの実用は困難とされてきた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコー
ンゴム層とフェニル系シリコーンゴム層の組み合わせに
おいて、接着耐久性に優れた定着ロールを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、定着ロールとして、液状付加硬化型フェニル基含
有シリコーンゴム組成物の硬化物による第1のシリコー
ンゴム層と、これを被覆する液状付加硬化型ジアルキル
シリコーンゴム組成物の硬化物による第2のシリコーン
ゴム層とを備えたものが有効であること、そして、上記
第1のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型フェ
ニル基含有シリコーンゴム組成物として、(a)下記平
均組成式(I)で示され、1分子中に少なくとも2個の
アルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合したフェニル
基が珪素原子に結合した全有機基中5〜30モル%有す
るアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(b)1
分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した水素原子
を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び
(c)白金族金属触媒を主成分とする液状付加硬化型フ
ェニル系シリコーンゴム組成物が好適に用いられ、また
上記第2のシリコーンゴム層を形成する液状付加硬化型
ジアルキルシリコーンゴム組成物として、(d)アルケ
ニル基含有ジアルキルポリシロキサン、(e)珪素原子
に直結した水素原子を1分子中に少なくとも2個有する
オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(f)白金属
金属触媒、(g)充填剤及び(h)接着性付与成分を主
成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組
成物が好適に用いられることを知見した。
【0007】即ち、ロール表面層となる液状付加硬化型
ジアルキルシリコーンゴム組成物の硬化物による第2の
シリコーンゴム層とその下層の液状付加硬化型フェニル
系シリコーンゴム組成物の硬化物による第1のシリコー
ンゴム層とは、元来、接着しにくい組み合わせであり、
ロール接着耐久性においても容易に剥離現象を起こし、
実用上困難とされていたが、上記液状付加硬化型フェニ
ル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第1のシリ
コーンゴム層を介して、上記液状付加硬化型ジメチルシ
リコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーン
ゴム層を設けた定着ロールを用いることにより、接着耐
久性に優れた定着ロールを得ることができることを見出
し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】従って、本発明は、ロール軸の外周に第1
のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコーン
ゴム層を覆って第2のシリコーンゴム層が形成されてな
る定着ロールにおいて、上記第1のシリコーンゴム層
が、(a)下記平均組成式(I) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I) (式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一で
も相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない
非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.00
01〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a
+bは1.9〜2.1の正数である。)で示され、1分
子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素
原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機
基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガ
ノシロキサン 100重量部 (b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した
水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン (a)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基に対す
る(b)成分中の珪素原子結合水素原子がモル比で0.
1〜3.0となる量 (c)触媒量の白金族金属触媒 を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴ
ム組成物の硬化物からなり、また、上記第2のシリコー
ンゴム層が、 (d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン (e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なく
とも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (f)白金族金属触媒 (g)充填剤 (h)接着性付与成分 を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴ
ム組成物の硬化物からなることを特徴とする定着ロール
を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の定着ロールは、ロール軸の外周に後述する液状
付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物か
らなる第1のシリコーンゴム層が形成され、この第1の
シリコーンゴム層を覆って後述する液状付加硬化型ジメ
チルシリコーンゴム組成物の硬化物からなる第2のシリ
コーンゴム層が形成されてなるものである。
【0010】本発明のロール軸の外周に形成される第1
のシリコーンゴム層となる液状付加硬化型フェニル系シ
リコーンゴム組成物は、下記(a)〜(c)成分を主成
分とするものである。 (a)上記平均組成式(I)で示され、1分子中に少な
くとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素原子に結合
したフェニル基が珪素原子に結合した全有機基中5〜3
0モル%有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサ
ン (b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した
水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン (c)白金族金属触媒
【0011】本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコ
ーンゴム組成物に使用される(a)成分のアルケニル基
含有オルガノポリシロキサンは、通常、付加硬化型シリ
コーンゴム組成物のベースポリマーとして使用されてい
る公知のオルガノポリシロキサンであり、アルケニル基
を2個以上、通常2〜300個、好ましくは2〜100
個程度有するものであればその分子構造に特に制限はな
く、直鎖状、分岐状、環状のシロキサン骨格を有するも
のが使用される。
【0012】本発明に用いられる(a)成分のオルガノ
ポリシロキサンとしては、下記平均組成式(I)で示さ
れるものが用いられる。 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I) (式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一で
も相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない
非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.00
01〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a
+bは1.9〜2.1の正数である。)
【0013】式中、R1は、ビニル基、アリル基、プロ
ペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル
基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等の好ましくは
炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜6であるアル
ケニル基が例示され、これらの中でも合成が容易なこと
からビニル基が好ましい。なお、このアルケニル基は、
分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の
珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよ
い。
【0014】R2は、互いに同一又は異種の炭素数1〜
10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素
基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル
基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニル
エチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、こ
れらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩
素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例え
ばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル
基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げら
れる。
【0015】aは0.0001〜0.2の正数、bは
1.7〜2.05の正数、a+bは1.9〜2.1の正
数であり、好ましくは、aは0.001〜0.1の正
数、bは1.9〜2.0の正数、a+bは1.95〜
2.05の正数である。
【0016】本発明においては、アルケニル基含有オル
ガノポリシロキサンの珪素原子に結合したフェニル基が
珪素原子に結合した全有機基(即ち、上記平均組成式に
おけるR1とR2との合計)中5〜30モル%であること
が必要である。珪素原子に結合したフェニル基の珪素原
子に結合した全有機基(平均組成式におけるR1とR2
の合計)中のモル%が上がることにより、硬化したゴム
の耐熱性は向上するが、ロール表面層の液状付加硬化型
ジメチルシリコーンゴム層等のジアルキルシリコーンゴ
ム層との接着性が乏しくなる。よって、珪素原子に結合
したフェニル基は、珪素原子に結合した全有機基(平均
組成式におけるR1とR2との合計)中5〜30モル%で
あり、好ましくは10〜30モル%である。
【0017】アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
の重合度は、特に限定されないが、10〜3000が好
ましく、特に50〜2000が好ましい。重合度が10
未満では、硬化して得られたシリコーンゴムの物理的強
度が不十分となるおそれがあり、また3000を超える
と、未硬化状態における取り扱いが困難となる場合があ
る。
【0018】本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコ
ーンゴム組成物に使用される(b)成分のオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、(a)成分と反応し、架
橋剤として作用するものであり、その分子構造に特に制
限はなく、従来製造されている、例えば線状、環状、分
岐状、三次元網状構造等各種のものが使用可能である
が、1分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜200
個、より好ましくは3〜100個の珪素原子に直接結合
した水素原子(即ち、SiH基)を含むものとする必要
がある。
【0019】本発明のオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンは、下記平均組成式(II)で示されるものが好
ましい。 R3 cdSiO(4-c-d)/2 (II) 上記式(II)中、R3は炭素数1〜10の非置換又は
置換の一価炭化水素基であり、このR3としては、上記
式(I)中のR2と同様の基を挙げることができる。ま
た、cは0.7〜2.1、dは0.001〜1.0で、
かつc+dは0.8〜3.0を満足する正数であり、好
ましくはcは1.0〜2.0、dは0.01〜1.0、
c+dは1.5〜2.5である。
【0020】1分子中に少なくとも2個、好ましくは3
個以上含有されるSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中
のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置す
るものであってもよい。また、このオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐
状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、1分子
中の珪素原子の数(又は重合度)は、通常2〜300
個、好ましくは4〜150個程度の室温(25℃)で液
状のものが望ましい。
【0021】式(II)のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシ
クロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン
・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共
重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイド
ロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン
シロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサ
ン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基
封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキ
サン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32HS
iO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/ 2
位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と
SiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSi
1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位
とからなる共重合体などが挙げられる。
【0022】本発明に用いられるオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは、公知の製造方法によって得ること
が可能である。一般的な製造方法を挙げると、例えばオ
クタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はテトラメ
チルシクロテトラシロキサンと末端基となりうるヘキサ
メチルジシロキサン或いは1,1’−ジハイドロ−2,
2’,3,3’−テトラメチルジシロキサン単位を含む
化合物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度
の温度で平衡化させることによって容易に得ることがで
きる。
【0023】上記(b)成分の配合量は、(a)成分に
含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対して珪素
原子結合水素原子(即ち、SiH基)がモル比で0.1
〜3.0当量(即ち、mol/mol)となる量であ
り、好ましくは0.5〜2.0の範囲とされる。0.1
当量より少ない場合は、架橋密度が低くなりすぎ硬化し
たシリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与える。また、
3.0当量より多い場合には脱水素反応による発泡の問
題が生じ、更に耐熱性に悪影響を与える。
【0024】本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコ
ーンゴム組成物に使用される(c)成分の白金族金属触
媒は、前記した(a)成分と(b)成分との硬化付加反
応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒
として使用されるものであり、公知のものを用いること
ができるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好
ましい。白金化合物としては、白金黒、塩化第2白金、
塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、
塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサ
ン又はアセチレンアルコール類との錯体、白金ビスアセ
トアセテート等が挙げられる。
【0025】なお、この白金族金属触媒の配合量は、希
望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は
(a)成分100重量部に対して白金量で0.1〜10
00ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とすれ
ばよい。
【0026】本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコ
ーンゴム組成物は、必要に応じて上記以外の成分を配合
することができる。他の任意成分としては、充填剤、耐
熱性向上剤、反応制御剤等が挙げられる。
【0027】ここで、充填剤は、液状付加硬化型フェニ
ル系シリコーンゴム組成物に所定の硬度及び引張強さな
どの物理的強度を付与するものである。充填剤として
は、シリコーンゴム組成物に通常使用されるものでよ
い。具体的には、例えばヒュームドシリカ、結晶性シリ
カ、沈降性シリカ、疎水化処理したシリカなどが挙げら
れ、これらは1種単独でも2種以上の組み合わせでもよ
い。このような材料の例示として、親水性のシリカとし
ては、Aerosil130,200,300(日本ア
エロジル社、Degussa社製)、CabosilM
S−5,MS−7(Cabot社製)、Rheoros
ilQS−102,103(徳山曹達社製)、Nips
ilLP(日本シリカ製)等が挙げられる。また疎水性
シリカとしては、AerosilR−812,R−81
2S,R−972,R−974(Degussa社
製)、RheorosilMT−10(徳山曹達社
製)、NipsilSSシリーズ(日本シリカ製)等が
挙げられ、結晶性シリカとしては、クリスタライト、M
inusil、Imisil等が挙げられる。充填剤の
配合量は、(a)成分100重量部に対して通常、30
0重量部以下(0〜300重量部)であればよく、5〜
300重量部が好ましく、より好ましくは20〜200
重量部である。
【0028】また、硬化物に物理的強度を付与するため
に、R3SiO0.5単位とSiO2単位とを必須に含有
し、場合によりR2SiO単位、RSiO1.5単位(Rは
前記したR1又はR2と同じ意味)を含んでもよい、三次
元網状構造のいわゆるシリコーンレジンを、本発明の目
的を損なわない範囲で配合することができる。
【0029】また、耐熱性向上剤としては、カーボンブ
ラック、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄(ベン
ガラ)などを使用することができる。
【0030】カーボンブラックとしては、通常その製造
方法によって、ファーネスブラック、チャネルブラッ
ク、アセチレンブラック、サーマルブラック等に類別し
得るが、硫黄、アミン含量が多いと組成物の付加硬化型
反応に硬化阻害が生じるため、特に、アセチレンブラッ
クが好適に使用される。カーボンブラックの使用量は、
(a)成分100重量部に対して通常、15重量部以下
(0〜15重量部)であればよいが、0.2〜15重量
部であることが好ましく、より好ましくは2〜10重量
部であり、0.2重量部に満たないと硬度変化に効果が
見られない場合があり、15重量部を超えると材料の流
動性が損なわれる場合がある。
【0031】ベンガラとしては、黒色ベンガラ(Fe3
4)、赤色ベンガラ(Fe23)が好適に使用され
る。ベンガラの使用量は、(a)成分100重量部に対
して通常、30重量部以下(0〜30重量部)とするこ
とができるが、0.2〜30重量部であることが好まし
く、より好ましくは2〜20重量部であり、0.2重量
部に満たないと硬度変化に効果が見られない場合があ
り、30重量部を超えると材料の流動性が損なわれる場
合がある。
【0032】酸化セリウム又は水酸化セリウムは、上記
カーボンと酸化鉄と共に添加することで相乗的に作用
し、硬度変化を押さえることができる。酸化セリウム又
は水酸化セリウムの使用量は、(a)成分100重量部
に対して通常、5重量部以下(0〜5重量部)であれば
よいが、0.1〜5重量部であることが好ましく、より
好ましくは0.2〜2重量部であり、0.1重量部に満
たないと硬度変化に効果が見られない場合があり、5重
量部を超えると組成物の硬化反応に異常をきたす場合が
あり、硬化が阻害されるおそれがある。
【0033】これら成分は、1種単独で又は2種以上の
併用にて各成分を使用することができる。
【0034】更に、これらの材料を実用に供するため、
硬化時間の調整を行う必要がある場合には、反応制御剤
としてビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基
含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレ
ート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及
びそのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサ
イド、テトラメチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及
びそれらの混合物からなる群から選ばれる化合物などを
使用しても差し支えない。
【0035】本発明の液状付加硬化型フェニル系シリコ
ーンゴム組成物の製造方法は、特に制限されず、公知の
方法により製造することができる。上記組成物を実際に
使用する際には、2成分系として用いることが通常であ
り、使用前に混合撹拌して使用に供される。なお、この
際の液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物の
粘度は、1〜10,000Pa・s(パスカル・秒)、
特に5〜5,000Pa・sであることが好ましい。
【0036】本発明の上記液状付加硬化型フェニル系シ
リコーンゴム組成物は、ロール軸の外周に液状付加硬化
型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第
1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコー
ンゴム層を覆って液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴ
ム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層が形
成されてなる定着ロールにおいて、第1のシリコーンゴ
ム層を形成するものであり、この場合、かかる第1のシ
リコーンゴム層を形成するために、上記液状付加硬化型
フェニル系シリコーンゴム組成物を硬化する必要がある
が、その硬化条件は特に制限されない。一般的には、1
00〜200℃で10分〜1時間加熱硬化させ、更に1
80〜220℃で2〜12時間ポストキュアすることが
好ましい。
【0037】ここで、本発明の液状付加硬化型フェニル
系シリコーンゴム組成物は、その硬化物(シリコーンゴ
ム)のゴム物性が、引張り強度1MPa以上、切断時伸
び150%以上であるものが、成型時の脱型によるゴム
破壊を回避できる点や、定着ロールに適用した場合のロ
ール耐久試験時のゴム破壊を防止できる点から好まし
い。
【0038】なお、本発明の定着ロールにおいて、ロー
ル軸の外周面に形成されるフェニル系シリコーンゴム層
の厚さは特に制限されないが、0.1〜80mm、特に
0.2〜50mmとすることが好ましい。
【0039】本発明の定着ロールのロール軸となる金属
芯金は、鉄、アルミニウム、ステンレスなどのいずれの
材質のものでもよい。また、シリコーンゴム層との接着
耐久性を向上させるためにプライマー処理をした金属芯
金を使用してもよい。
【0040】上記定着ロールの表面層となる第2のシリ
コーンゴム層を形成する液状付加硬化型ジアルキルシリ
コーンゴム組成物は、下記(d)〜(h)成分を主成分
とするものである。 (d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン (e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なく
とも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (f)白金族金属触媒 (g)充填剤 (h)接着性付与成分
【0041】本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物に用いられる(d)成分のアルケニル基
含有ジアルキルポリシロキサンは、通常付加硬化型シリ
コーンゴムの主成分として使用されている公知のオルガ
ノポリシロキサンであり、1分子中にアルケニル基を2
個以上、通常、2〜300個、好ましくは2〜100個
程度有するものが使用される。
【0042】本発明に用いられる(d)成分のジアルキ
ルポリシロキサンとしては、下記平均組成式(III)
で示されるものを用いることができる。 R4 eSiO(4-e)/2 (III) 上記式(III)中、R4は、互いに同一又は異種の炭
素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価
炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘ
キシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペ
ニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル
基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル
基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、
臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したも
の、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモ
エチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が
挙げられる。この場合、R4のうち少なくとも2個はア
ルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ま
しくは2〜6である)であることが必要である。なお、
アルケニル基の含有量は、R4中0.0001〜10モ
ル%、特に0.001〜5モル%とすることが好まし
い。このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合
していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、
両者に結合していてもよい。本発明において、アルケニ
ル基としては、ビニル基が好ましい。また、アルケニル
基以外の珪素原子の置換基としては、基本的には上記の
いずれであってもよいが、メチル基等のアルキル基の導
入が好ましく、アルケニル基を除いたR4全体に対して
90モル%以上(90〜100モル%)、好ましくは9
5モル%以上(95〜100モル%)、より好ましくは
98モル%以上(98〜100モル%)がメチル基であ
ることが望ましい。
【0043】eは1.9〜2.4の正数であり、好まし
くは1.95〜2.05の正数である。なお、このオル
ガノポリシロキサンは直鎖状であっても、R4SiO3/2
単位(R4は上記と同様)或いはSiO4/2単位を含んだ
分岐状であってもよい。
【0044】式(III)で示されるオルガノポリシロ
キサンの例示としては、下記式で示されるものが挙げら
れる。
【0045】
【化1】
【0046】ここで、Rは上記置換基R4と同じであ
り、好ましくはメチル基である。nは2以上の整数、m
は1以上の整数であり、n又はm+nは、それぞれ下記
粘度を満足する値である。
【0047】上記オルガノポリシロキサンは、公知の方
法によって製造することができる。具体的な製造方法と
しては、例えばオルガノシクロポリシロキサンとヘキサ
オルガノジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下
に平衡化反応を行うことによって得ることができる。
【0048】なお、本発明のオルガノポリシロキサン
は、常温(23℃)で100〜100,000cp(セ
ンチポイズ)の粘度を有するものであることが好まし
い。
【0049】本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物に使用される(e)成分のオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、(a)成分と反応し、架
橋剤として作用するものであり、その分子構造に特に制
限はなく、従来製造されている、例えば線状、環状、分
岐状構造等各種のものが使用可能であるが、1分子中に
少なくとも2個、好ましくは2〜200個、より好まし
くは3〜100個の珪素原子に直接結合した水素原子
(即ち、SiH基)を含むものとする必要がある。
【0050】本発明のオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンは、下記平均組成式(IV)で示されるものが好
ましい。 R5 fgSiO(4-c-d)/2 (IV) 上記式(IV)中、R5は炭素数1〜10の非置換又は
置換の一価炭化水素基であり、このR5としては、上記
式(I)中のR2と同様の基を挙げることができるが、
これらの中でもメチル基が好ましい。また、fは0.7
〜2.1、gは0.001〜1.0で、かつf+gは
0.8〜3.0を満足する正数であり、好ましくは、f
は1.0〜2.0、gは0.01〜1.0、f+gは
1.5〜2.5である。
【0051】1分子中に少なくとも2個含有されるSi
H基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置してい
てもよく、またこの両方に位置するものであってもよ
い。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサン
の分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造
のいずれであってもよいが、1分子中の珪素原子の数
(又は重合度)は、通常2〜300個、好ましくは4〜
150個程度の室温(25℃)で液状のものが望まし
い。
【0052】式(IV)のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシ
クロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン
・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共
重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイド
ロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン
シロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサ
ン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基
封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキ
サン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32HS
iO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/ 2
位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と
SiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSi
1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位
とからなる共重合体などが挙げられる。
【0053】本発明に用いられるオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは、公知の製造方法によって得ること
が可能である。一般的な製造方法を挙げると、例えばオ
クタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はテトラメ
チルシクロテトラシロキサンと末端基となりうるヘキサ
メチルジシロキサン或いは1,1’−ジハイドロ−2,
2’,3,3’−テトラメチルジシロキサン単位を含む
化合物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度
の温度で平衡化させることによって容易に得ることがで
きる。
【0054】上記(e)成分の配合量は、(d)成分に
含まれるアルケニル基1個に対して珪素原子結合水素原
子(即ち、SiH基)が0.4〜5.0当量となる量で
あることが好ましく、より好ましくは0.8〜2.0当
量の範囲とされる。0.4当量より少ない場合は、架橋
密度が低くなりすぎ硬化したシリコーンゴムの耐熱性に
悪影響を与えるおそれがある。また、5.0当量より多
い場合には脱水素反応による発泡の問題が生じ、更に耐
熱性に悪影響を与えるおそれがある。
【0055】本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物に使用される(f)成分の白金族金属触
媒は、前記した(d)成分と(e)成分との硬化付加反
応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒
として使用されるものであり、公知のものを用いること
ができるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好
ましい。白金化合物としては、白金黒、塩化第2白金、
塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、
塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサ
ン又はアセチレンアルコール類との錯体、白金ビスアセ
トアセテート等が挙げられる。
【0056】なお、この白金族金属触媒の配合量は、希
望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は
(d)成分100重量部に対して白金量で0.1〜10
00ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とすれ
ばよい。
【0057】本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物に使用される(g)充填剤は、液状付加
硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物に所定の硬度及
び引張強さなどの物理的強度を付与するものであり、ジ
メチルシリコーンオイルによるゴム膨潤を抑え、フェニ
ル系シリコーンゴムとの接着性を保持するために必須の
成分である。このような充填剤としては、シリコーンゴ
ム組成物に通常使用されるものでよく、具体的には、例
えばヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、
疎水化処理したシリカなどが挙げられ、これらは1種単
独でも2種以上の組み合わせでもよい。このような材料
の例示として、親水性のシリカとしては、Aerosi
l130,200,300(日本アエロジル社、Deg
ussa社製)、CabosilMS−5,MS−7
(Cabot社製)、RheorosilQS−10
2,103(徳山曹達社製)、NipsilLP(日本
シリカ製)等が挙げられる。また疎水性シリカとして
は、AerosilR−812,R−812S,R−9
72,R−974(Degussa社製)、Rheor
osilMT−10(徳山曹達社製)、NipsilS
Sシリーズ(日本シリカ製)等が挙げられ、結晶性シリ
カとしては、クリスタライト、Minusil、Imi
sil等が挙げられる。
【0058】上記充填剤において結晶性シリカの平均粒
径は、0.05〜100μm、望ましくは0.1〜30
μm、特に0.5〜10μmであることが下層(第1
層)のフェニル系シリコーンゴム層との接着耐久性等の
点から好ましい。また、表面が未処理或いは疎水化処理
されたヒュームドシリカ、沈降性シリカ等の親水性シリ
カ或いは疎水性シリカのBET比表面積は、80〜50
0m2/g、特に100〜400m2/gであることが好
ましい。なお、本発明において、平均粒径は、例えばレ
ーザー光回折法等の分析手段を使用した粒度分布計によ
り重量平均値(又はメジアン径)等として求めることが
できる。
【0059】充填剤の配合量は、(d)成分100重量
部に対して5〜300重量部であることが好ましく、よ
り好ましくは20〜200重量部である。配合量が少な
すぎると下層(即ち、第1層)のフェニル系シリコーン
ゴムとの初期接着性に劣ったものとなる場合があり、配
合量が多すぎるとゴム硬化物の物理的強度が低下し、や
はり下層のフェニル系シリコーンゴムとの初期接着性に
劣ったものとなる場合がある。
【0060】本発明の液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物の(h)成分である接着性付与成分は、
フェニル系シリコーンゴムとの接着性を保持するために
必須の成分である。接着性付与成分としては、従来公知
の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物に通常使用され
るものでよい。
【0061】この場合、(h)成分の接着性付与成分と
しては、例えば、分子中にSi−H基、アルケニル基、
アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アルコキシシ
リル基、エステル基、無水カルボキシ基、アミノ基及び
アミド基の1種又は2種以上を含有する有機化合物又は
有機珪素化合物、或いはこれらの混合物などが挙げられ
るが、好ましくは1分子中に少なくとも1個、通常1〜
10個、特には2〜6個程度のSi−H基(即ち、珪素
原子に結合した水素原子)及び/又はアルケニル基を有
しかつグリシドキシ基等のエポキシ基、トリメトキシシ
リル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリ
ル基などのアルコキシシリル基、アクリル基、メタクリ
ル基、エステル基、無水カルボキシ基、アミノ基、アミ
ド基などの1種又は2種以上を含有する珪素原子数1〜
30、好ましくは2〜20、特には4〜10程度の直鎖
状又は環状のオルガノシロキサンオリゴマーやオルガノ
アルコキシシランなどの有機珪素化合物を使用すること
ができる。
【0062】具体的には、エポキシ基、アルコキシシリ
ル基、エステル基、アルケニル基、アミノ基、無水カル
ボキシ基、アクリル基、メタクリル基を含むものとし
て、例えば、アリルグリシジルエーテル等のアルケニル
基とエポキシ基を有する非珪素系の有機化合物、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
等のエポキシ官能性基含有アルコキシシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリ(メトキシエトキシ)シラン等のアルケニル基含有
アルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の
アクリル基又はメタクリル基含有アルコキシシランなど
のオルガノアルコキシシラン等が挙げられる他、オルガ
ノシロキサンオリゴマーとして下記のような化合物が挙
げられる。
【0063】
【化2】
【0064】
【化3】
【0065】また、(h)成分の接着性付与成分として
下記に示すような分子中にフェニレン骨格を含有し、エ
ポキシ基、アルケニル基、水酸基から選ばれる少なくと
も2個の官能性基を有する非珪素系の有機化合物を例示
することもできる。
【0066】
【化4】 (Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0
又は1〜16の整数である。)
【0067】本発明に使用される(h)成分としては上
記化合物が有効であるが、このような化合物を(h)成
分として用いた場合には十分な接着力が得られるもの
の、金型等の金属成形治具を用いた場合には、この成形
治具に接着してしまうおそれがある。最も成形治具にテ
フロン(登録商標)樹脂コート等を施すなど、接着性に
乏しい素材を表面に使用するという方法も問題解決の一
つの手段であるが、使用寿命の点から信頼性に劣る場合
がある。このような場合には、エポキシ基、アルコキシ
基、無水カルボキシ基を含有しない珪素化合物が有用で
ある。具体的には、下層(第1層)のフェニル系シリコ
ーンゴム層と良好に接着しながら金属に対して接着し難
い化合物として、1分子中に少なくとも1個、通常1〜
20個、特には3〜10個程度のSi−H基を有しかつ
通常珪素原子には直接結合していない1〜3価のフェニ
ル骨格又はフェニレン骨格等を有する珪素原子数1〜3
0、好ましくは2〜20、特には4〜12程度の直鎖
状、分岐状、環状のオルガノシロキサンオリゴマーなど
の有機珪素化合物を使用することができる。このような
ものとして下記のような化合物を例示することができ
る。これらのうち特にフェニル骨格或いはフェニレン骨
格を2個以上含む化合物が好適である。
【0068】
【化5】
【0069】
【化6】
【0070】また、アミノ基、アミド基を有する接着性
付与成分としては、通常使用されるものでよいが、その
他に下記のものが例示される。 X−C36−NH−Ph−NH−C36−X X−C36−NH−Ph−Ph−NH−C36−X X−C36−NH−Ph−CH2−Ph−NH−C36
−X X−C24−CO−NH−Ph−NH−CO−C24
X X−C24−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−
CO−C24−X X−C36−CO−NH−Ph−CH2−Ph−NH−
CO−C36−X X−C24−CO−NH−Ph−O−Ph−NH−CO
−C24−X X−C36−NH−CO−Ph−CO−NH−C36
X X−C36−NH−CO−Ph−CO−Ph−CO−N
H−C36−X X−C36−O−CO−NH−Ph−NH−CO−O−
36−X X−C36−O−CO−NH−CH2−Ph−CH2−N
H−CO−O−C36−X X−C36−O−CO−NH−Ph−CH2−Ph−N
H−CO−O−C36−X X−C36−NH−CO−NH−Ph−NH−CO−N
H−C36−X X−C36−NH−CO−NH−Ph−CH2−Ph−
NH−CO−NH−C3 6−X 但し、Xは、1,3,5,7−テトラメチル−3,5,
7−トリヒドロシクロテトラシロキサン基を示す。ま
た、Phはフェニル基又はフェニレン基を示す。
【0071】(h)成分である接着性付与成分の配合量
は、(d)成分100重量部に対して0.5〜50重量
部であることが好ましく、より好ましくは1〜15重量
部である。配合量が少なすぎると下層(第1層)のフェ
ニル系シリコーンゴムとの接着耐久性に劣ったものとな
る場合があり、配合量が多すぎるとゴムの粘着性が強く
なり、下層のフェニル系シリコーンゴムとの接着耐久性
に劣ったものとなる場合がある。
【0072】しかしながら、このような接着性付与成分
を用いた場合には、ロールを成形加工する際に金型等の
成形治具を用いると、この成形治具に接着してしまう場
合がある。このような場合には、成形治具にチタン合金
やテフロン樹脂コート等の接着性に乏しい素材を表面に
使用するという方法を用いることが好ましい。
【0073】更に、液状付加硬化型ジアルキルシリコー
ンゴム組成物には、珪藻土、炭酸カルシウム等の非補強
性の充填剤、RSiO0.5単位とSiO2単位とを必須に
含有し、場合によりR2SiO単位、RSiO1.5単位
(Rは前記したR1又はR2と同じ意味)を含有してもよ
い、三次元網状構造のいわゆるシリコーンレジン、コバ
ルトブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、酸化
セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チ
タン、カーボンブラック等の耐熱性、難燃性向上剤等の
添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加配合する
ことも可能である。
【0074】液状付加硬化型ジアルキルポリシロキサン
組成物の製造方法においては、特に制限はなく、常法に
より製造し得る。上記組成物を実際に使用する際には、
2成分系として用いることが通常であり、使用前に混合
撹拌して使用に供される。なお、液状付加硬化型ジアル
キルシリコーンゴム組成物の粘度は、1〜10,000
Pa・s(パスカル・秒)、特に5〜5,000Pa・
sであることが好ましい。
【0075】本発明の上記液状付加硬化型ジアルキルシ
リコーンゴム組成物は、ロール軸の外周に液状付加硬化
型フェニル系シリコーンゴム組成物の硬化物からなる第
1のシリコーンゴム層が形成され、この第1のシリコー
ンゴム層を覆って液状付加硬化型ジアルキルシリコーン
ゴム組成物の硬化物からなる第2のシリコーンゴム層が
形成されてなる定着ロールにおいて、第2のシリコーン
ゴム層を形成するものであり、この場合、かかる第2の
シリコーンゴム層を形成するために、上記液状付加硬化
型ジアルキルシリコーンゴム組成物を硬化する必要があ
るが、その硬化条件は特に制限されない。一般的には、
100〜200℃で10分〜1時間加熱硬化させ、更に
180〜220℃で2〜12時間ポストキュアすること
が好ましい。
【0076】このロール表面層の厚さも特に制限され
ず、適宜選定されるが、1〜1,000μm、特に10
〜500μmとすることが好ましい。
【0077】なお、液状付加硬化型フェニル系シリコー
ンゴムと液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴムとの
接着を有利にするために、フェニル系シリコーンゴム層
上にプライマー処理を施してもよい。
【0078】また、上記フェニル系シリコーンゴム層の
上に更にフッ素系コーティング層を形成し、その上にジ
アルキルシリコーンゴム層を形成することも可能であ
る。この際、フッ素系コーティング材料とシリコーンゴ
ムとの接着を有利にするために、フッ素系コーティング
層上にプライマー処理を施してもよい。
【0079】更に、トナーの離型耐久性がより一層要求
される場合には、ロール最外層に接着性付与成分を含有
しないジメチルシリコーンゴム層を設けてもよい。この
場合のシリコーンゴムの硬化機構は、付加硬化型、縮合
硬化型、パーオキサイド硬化型等の何れを用いてもよ
い。
【0080】本発明の定着ロールは、以下の工程により
製造することができる。液状付加硬化型フェニル系シリ
コーンゴム組成物の2成分をスタティックミキサーで分
割混合又はダイナミックミキサーでスクリュー回転によ
って混合し、プライマー処理を施した金属芯金が静置さ
れたロール成形金型にその混合物を注入し、加熱硬化さ
せ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェニル系シリコー
ンゴムの層を形成し、そのゴム層の上に接着性付与成分
含有液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組成物を
塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形成させる。
【0081】また、別の製造方法として、液状付加硬化
型フェニル系シリコーンゴム組成物の2成分をスタティ
ックミキサーで分割混合又はダイナミックミキサーでス
クリュー回転によって混合し、プライマー処理をした金
属芯金が静置されたロール成形金型にその混合物を注入
し、加熱硬化させ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェ
ニル系シリコーンゴムの層を形成し、ロールを脱型す
る。更に、ロールの表面を研磨し、フッ素系コーティン
グ材料をロール表面に塗布し、そのコーティング層の上
に接着性付与成分含有液状付加硬化型ジアルキルシリコ
ーンゴム組成物を塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形
成させる方法がある。
【0082】更に別の方法として、プライマー処理をし
た金属芯金が静置されたロール成形金型に、混合された
液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴム組成物を注入
し、圧縮プレス装置にロール成形金型をセットし、加熱
硬化させ、金属芯金外周に液状付加硬化型フェニル系シ
リコーンゴムの層を形成し、ロールを脱型する。更に、
ロールの表面を研磨し、フッ素系コーティング材料をロ
ール表面に塗布し、そのコーティング層の上に接着性付
与成分含有液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴム組
成物を塗布し、高温にて硬化させ皮膜層を形成させる方
法がある。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ジメチルシリコーンゴ
ム層等のジアルキルシリコーンゴム層とフェニル系シリ
コーンゴム層との組み合わせにおいても、接着耐久性に
優れた定着ロールが得られる。
【0084】
【実施例】以下、調製例及び実施例、比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、下記例でPhはフェニル
基を示す。
【0085】[調製例1]液状付加硬化型フェニル基含有シリコーンゴム組成物の
調製 下記式(1)で表されるα,ω−ビニルジメチルシロキ
シ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含
有量(珪素原子に結合した全有機基に対するフェニル基
の含有量):9.9モル%)100重量部、結晶性シリ
カ(平均粒径5μm)35重量部、アエロジルR−97
2 2重量部、下記式(2)で表される環状メチルビニ
ルポリシロキサン0.1重量部、下記式(3)で表され
るオルガノハイドロジェンポリシロキサン3.1重量
部、白金触媒(Pt濃度1%)0.2重量部、反応制御
剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1
重量部を混合し、これを液状組成物1とした。
【0086】
【化7】
【0087】[調製例2]液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の調製 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された2
5℃での粘度が10,000センチポイズであるジメチ
ルシロキサンポリマー100重量部、比表面積が300
cm2/gである煙霧質シリカ40重量部、ヘキサメチ
ルジシラザン8重量部、水1重量部をニーダーに仕込
み、常温で1時間撹拌混合を行った後、150℃に昇温
し、2時間保温混合を行った。その後、混合物を常温ま
で冷却し、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封
鎖された25℃での粘度が10,000センチポイズで
あるジメチルシロキサンポリマーを更に20重量部及び
下記式(4)で表される常温での粘度が約10センチポ
イズであるハイドロジェンメチルポリシロキサン3重量
部、下記式(5)で表される接着性付与成分2重量部、
珪素原子に直結したビニル基[−Si(CH3)(CH
=CH2)O−]を5モル%含有する常温での粘度が
1,000センチポイズであるビニルメチルポリシロキ
サンを4重量部、反応制御剤として1−エチニル−1−
シクロヘキサノール0.1重量部、白金ビニルシロキサ
ン錯体を白金原子として50ppm添加し、均一になる
までよく混合した。これを液状組成物2とした。
【0088】
【化8】
【0089】[調製例3]液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴム組成物の調製 粘度10,000センチポイズの両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン
共重合体100重量部、結晶性シリカ(平均粒径5μ
m)35重量部、上記式(4)で表されるハイドロジェ
ンメチルポリシロキサン3.1重量部、上記式(5)で
示される接着性付与成分2重量部、白金触媒(Pt濃度
1%)0.2重量部、反応制御剤として1−エチニル−
1−シクロヘキサノール0.1重量部を混合し、これを
液状組成物3とした。
【0090】[実施例1]直径24mm×長さ300m
mのアルミニウムシャフト上に付加反応型液状シリコー
ンゴム用プライマーX−33−173A/B(信越化学
工業製)をスプレー塗布した。このアルミニウムシャフ
トをロール成形金型に静置し、そこに液状組成物1を注
入し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4
時間ポストキュアーした。この硬化物表面に液状組成物
2を50μmの厚みにて塗布し、150℃で30分加熱
硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。更
に、液状付加硬化型ジメチルシリコーンゴムKE135
3A/B(信越化学工業製)を50μmの厚みにて塗布
し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時
間ポストキュアーし、外径26mm×長さ250mmの
シリコーンゴムロールを作製した。
【0091】作製したロールをカラー複写機の定着ロー
ルとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複
写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチ
ルシリコーンゴムは強固に接着していた。
【0092】[実施例2]実施例1と同様に、アルミニ
ウムシャフト上に液状組成物1を充填し、150℃で3
0分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアー
した。この硬化物表面に液状組成物3を50μmの厚み
にて塗布した以外の条件は、実施例1と同じにして、外
径26mm×長さ250mmのシリコーンゴムロールを
作製した。
【0093】作製したロールをカラー複写機の定着ロー
ルとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複
写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチ
ルシリコーンゴムは強固に接着していた。
【0094】[比較例1]液状組成物2の接着性付与成
分を除いた以外の条件は、調製例2及び実施例1と同様
にして、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴ
ムロールを作製した。作製したロールをカラー複写機の
定着ロールとして組み込み、5000枚複写したところ
で、フェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴ
ムが剥離した。
【0095】[比較例2]液状組成物3の結晶性シリカ
を除いた以外の条件は、調製例3及び実施例2と同様に
して、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴム
ロールを作製した。作製したロールをカラー複写機の定
着ロールとして組み込み、1万枚複写したところで、フ
ェニル系シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムが剥
離した。
【0096】[実施例3]直径24mm×長さ300m
mのアルミニウムシャフト上に付加反応型液状シリコー
ンゴム用プライマーX−33−173A/B(信越化学
工業製)をスプレー塗布した。このアルミニウムシャフ
トをロール成形金型に静置し、そこに液状組成物1を注
入し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4
時間ポストキュアーした。この硬化物表面に付加反応型
液状シリコーンゴム用プライマーNo.101A/Bを
刷毛塗りし、120℃/10分加熱し、その上に液状組
成物2を50μmの厚みにて塗布して、その上に接着性
付与成分を含有しない液状付加硬化型ジメチルシリコー
ンゴム組成物を50μmの厚みにて塗布し、150℃で
30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュア
ーし、外径26mm×長さ250mmのシリコーンゴム
ロールを作製した。
【0097】作製したロールをカラー複写機の定着ロー
ルとして組み込み、10万枚複写したところ、良好な複
写物が得られ、またフェニル系シリコーンゴムとジメチ
ルシリコーンゴムは強固に接着していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 E Fターム(参考) 2H033 AA23 BB06 BB08 BB14 BB15 3J103 AA02 AA11 AA21 EA02 FA10 GA02 GA57 GA58 GA60 HA04 HA53 4J002 CP033 CP04X CP13W CP14W DJ016 EX047 EX067 EX077 EX087 FD016 FD207 GM00 GS00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール軸の外周に第1のシリコーンゴム
    層が形成され、この第1のシリコーンゴム層を覆って第
    2のシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにお
    いて、上記第1のシリコーンゴム層が、 (a)下記平均組成式(I) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (I) (式中、R1はアルケニル基を表し、R2は互いに同一で
    も相異なっていてもよく、脂肪族不飽和結合を有しない
    非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは0.00
    01〜0.2の正数、bは1.7〜2.05の正数、a
    +bは1.9〜2.1の正数である。)で示され、1分
    子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ珪素
    原子に結合したフェニル基が珪素原子に結合した全有機
    基中5〜30モル%有するアルケニル基含有ポリオルガ
    ノシロキサン 100重量部 (b)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と直結した
    水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
    サン (a)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基に対す
    る(b)成分中の珪素原子結合水素原子がモル比で0.
    1〜3.0となる量 (c)触媒量の白金族金属触媒 を主成分とする液状付加硬化型フェニル系シリコーンゴ
    ム組成物の硬化物からなり、また、上記第2のシリコー
    ンゴム層が、 (d)アルケニル基含有ジアルキルポリシロキサン (e)珪素原子に直結した水素原子を1分子中に少なく
    とも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (f)白金族金属触媒 (g)充填剤 (h)接着性付与成分 を主成分とする液状付加硬化型ジアルキルシリコーンゴ
    ム組成物の硬化物からなることを特徴とする定着ロー
    ル。
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