JP2937198B2 - フッ素系樹脂被覆定着ロール用液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びフッ素系樹脂被覆定着用ロール - Google Patents

フッ素系樹脂被覆定着ロール用液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びフッ素系樹脂被覆定着用ロール

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JP2937198B2 JP24656998A JP24656998A JP2937198B2 JP 2937198 B2 JP2937198 B2 JP 2937198B2 JP 24656998 A JP24656998 A JP 24656998A JP 24656998 A JP24656998 A JP 24656998A JP 2937198 B2 JP2937198 B2 JP 2937198B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯金の外周にシリ
コーンゴム層を介在し、更にその上にフッ素系樹脂コー
ティング剤又はフッ素系樹脂チューブなどによるフッ素
系樹脂層を表層に持ち、複写機、レーザービームプリン
ター、FAXなどに使用する定着用ロール(即ち、定着
ロール及び加圧ロール(バックアップロール))に用い
られるフッ素系樹脂被覆定着用ロールのシリコーンゴム
層用材料として利用されるフッ素系樹脂被覆定着ロール
用液状付加硬化型シリコーンゴム組成物及びフッ素系樹
脂被覆定着用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
複写機、レーザービームプリンター、FAXなどに使用
する定着用ロールには、シリコーンゴムが使用されてい
る。これは、シリコーンゴムのトナーに対する離型性、
耐熱性、圧縮永久歪などが他のゴム材料に比較して優れ
ているからである。
【0003】この定着用ロールに使用される付加硬化型
シリコーンゴム組成物としては、ロール加工に要求され
る低粘度、ロール性能に要求される低圧縮永久歪、離型
性などの点から、アルケニル基含有オルガノポリシロキ
サンをベースポリマーとした系に補強剤及び充填剤とし
て、結晶性シリカ(即ち、石英粉)を主に配合したもの
が使用されていた。
【0004】しかしながら、結晶性シリカは、シリカ表
面にある微量のシラノール基を介在としてベースポリマ
ー中に分散してシリコーンゴムの強度を保持するが、ロ
ール成形前にゴム材料を静置保存するため、経時によっ
て、結晶性シリカがベースポリマーから離れ、沈降する
ことがしばしばあり、定着用ロールの製造においては、
このような結晶性シリカの沈降現象により、シリコーン
ゴムの硬度又は機械的強度がばらつき、歩留まりが悪く
なる場合があった。また、一度沈降した結晶性シリカを
ベースポリマーに再分散させるには、製造工程のロスが
大きいことが問題であった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、ベースポリマー中に分散した結晶性シリ
カが経時でも安定に分散し、高硬度で機械的強度、歩留
まりに優れたフッ素系樹脂被覆定着ロール用液状付加硬
化型シリコーンゴム組成物及びフッ素系樹脂被覆定着用
ロールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた
結果、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと、オ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンと、白金又は白金
系化合物と、結晶性シリカ(即ち、石英粉)とを主成分
とする液状付加硬化型シリコーンゴム組成物に、平均粒
径0.2μm未満の酸化鉄を特定量配合した場合、更に
は、上記酸化鉄と煙霧質シリカ(乾式シリカ)を併用し
て配合した場合には、ベースポリマー中に分散した結晶
性シリカ(石英粉)が長期間に亘って安定に分散し、長
期保存しても高硬度で機械的強度、歩留まりに優れた液
状付加硬化型シリコーンゴム組成物が得られ、この組成
物は芯金の外周にシリコーンゴム層が介在され、更に該
シリコーンゴム層上にフッ素系樹脂コーティング剤又は
フッ素系樹脂チューブなどによるフッ素系樹脂層が表層
として形成されたフッ素系樹脂被覆定着用ロールのシリ
コーンゴム層用材料として好適であること、更に得られ
たフッ素系樹脂被覆定着用ロールは、非常に高品質であ
ることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】従って、本発明は、 (I)(a)分子中に少なくとも2個の珪素原子に直結
するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:
100重量部、 (b)分子中に少なくとも2個の珪素原子に直結する水
素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン:(a)成分中のアルケニル基に対して珪素原子に直
結する水素原子のモル比が0.4〜5となる量、 (c)白金又は白金系化合物:触媒量、 (d)結晶性シリカ:5〜300重量部、 (e)平均粒径0.01〜0.18μmの酸化鉄:0.
1〜20重量部、及び必要に応じて(f)煙霧質シリ
カ:20重量部以下を含有してなることを特徴とするフ
ッ素系樹脂被覆定着ロール用液状付加硬化型シリコーン
ゴム組成物、及び、 (II)芯金の外周にシリコーンゴム層を介してフッ素
系樹脂層が形成されてなる定着用ロールにおいて、上記
シリコーンゴム層が上記(I)記載の液状付加硬化型シ
リコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とするフ
ッ素系樹脂被覆定着用ロールを提供する。
【0008】以下、本発明を更に詳細に説明すると、本
発明の(a)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロ
キサンは、通常、付加硬化型シリコーンゴム組成物の主
原料(ベースポリマー)として使用されている公知のオ
ルガノポリシロキサンであり、一般に下記平均組成式
(1)で示され、常温(25℃)で100〜100,0
00センチポイズの粘度を有するものが好適に用いられ
る。
【0009】 R aSiO(4-a)/2 (1) (但し、式中Rは非置換又は置換の一価炭化水素基であ
り、aは1.9〜2.4の数である。)
【0010】上記式において、R は好ましくは炭素数1
〜12、更に好ましくは1〜10の非置換又は置換の一
価炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチ
ル基、デシル基等の飽和炭化水素基(アルキル基、シク
ロアルキル基)、ビニル基、プロペニル基、アリル基、
イソプロペニル基、ヘキセニル基、シクロへキセニル
基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル
基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラル
キル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノ
エチル基等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素基か
ら選ばれ、各置換基は異なっていても同一であってもよ
いが、分子中にアルケニル基を2個以上含んでいること
が必要であり、通常、全R基のうちの0.005〜10
モル%、特に0.01〜5モル%程度がアルケニル基で
あることが好ましい。珪素原子上の置換基は、基本的に
は上記のいずれであってもよいが、アルケニル基として
は好ましくはビニル基、その他の置換基としてはメチル
基、フェニル基の導入が望ましく、このアルケニル基は
分子鎖末端或いは分子鎖途中の珪素原子のいずれに結合
したものであってもよいが、特に分子鎖末端の珪素原子
に結合したものであることが好ましい。aは1.9〜
2.4、好ましくは1.95〜2.25の範囲である。
【0011】このオルガノポリシロキサンは直鎖状であ
っても、R SiO3/2単位或いはSiO4/2単位を部分的
に含んだ分岐状であってもよいが、通常は主鎖部分が基
本的にR 2SiO2/2単位の繰り返しからなり、分子鎖両
末端がR 3SiO1/2単位で封鎖された直鎖状のジオルガ
ノポリシロキサンであるのが一般的である。
【0012】このオルガノポリシロキサンは、公知の方
法によって製造することができ、例えばオルガノシクロ
ポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアル
カリ又は酸触媒の存在下で平衡化反応を行うことによっ
て得ることができる。
【0013】このような(a)成分のオルガノポリシロ
キサンとして具体的には、下記化合物を例示することが
できる。
【0014】
【化1】 (R’はRと同様の意味を示すが、脂肪族不飽和炭化水
素基を除く。またm,nはそれぞれ上記粘度範囲を満足
する正の整数である。)
【0015】本発明に使用される(b)成分のオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンは、(a)成分と反応し
て架橋剤として作用するものであり、その分子構造に特
に制限はなく、従来製造されている例えば線状、環状、
分岐状あるいは三次元網状構造等各種のものが使用可能
であるが、一分子中に少なくとも2個、好ましくは3個
以上の珪素原子に直接結合した水素原子(即ち、SiH
基)を含む必要がある。
【0016】この(b)成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンとしては、下記平均組成式(2)で示さ
れるものが好適に使用される。
【0017】 R ’’bcSiO(4-b-c)/2 (2) (R’’は炭素数1〜12、好ましくは脂肪族不飽和結
合を除く炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水
素基、b,cはそれぞれ0.7≦b≦2.1、好ましく
は1≦b≦2、0.002≦c≦1、好ましくは0.0
1≦c≦0.6、0.8≦b+c≦3、好ましくは1.
5≦b+c≦2.6を満足する正数である。)
【0018】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンにおいて、水素原子以外の珪素原子に結合する置換基
R’’は(a)成分のオルガノポリシロキサンにおける
置換基Rとして例示したものと同様の炭素数1〜12、
好ましくは脂肪族不飽和結合を除く炭素数1〜10の非
置換又は置換の一価炭化水素基である。
【0019】このようなオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンとしては、メチルハイドロジェン環状ポリシロ
キサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイド
ロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキ
サン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ
基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロ
キサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖
ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン
共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイ
ドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチ
ルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と
SiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSi
1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位
とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とS
iO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重
合体などを挙げることができる。
【0020】また、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サンは、常温で液体であることが好ましく、その粘度は
25℃において0.1〜1,000センチポイズ、好ま
しくは0.1〜500センチポイズ、特に0.5〜30
0センチポイズであることが望ましく、また分子中の珪
素原子の数が通常3〜300個、好ましくは4〜100
個程度のものであればよい。
【0021】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、公知の製造方法によって得ることが可能である。
ごく一般的な製造方法を挙げると、オクタメチルシクロ
テトラシロキサン及び/又はテトラメチルシクロテトラ
シロキサンと例えばヘキサメチルジシロキサン、1,3
−ジヒドロ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ンなどのトリメチルシロキシ単位やハイドロジェンジメ
チルシロキシ単位等の末端基となり得る単位を含む化合
物とを硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンス
ルホン酸等の触媒の存在下に−10℃〜+40℃程度の
温度で平衡化させることによって容易に得ることができ
る。
【0022】(b)成分の添加量は、珪素原子に結合し
た水素原子(即ち、SiH基)の量が(a)成分に含ま
れるケイ素原子に結合したアルケニル基に対してモル比
で0.4〜5となる量であり、好ましくは0.8〜2モ
ル/モルの範囲とされる。このモル比が0.4より少な
い場合は、架橋密度が低くなりすぎて硬化したシリコー
ンゴムの耐熱性に悪影響を与え、5より多い場合には脱
水素反応による発泡の問題が生じたり、やはり耐熱性に
悪影響を与えるおそれが生じる。
【0023】本発明に使用される(c)成分の触媒は、
前記した(a)成分と(b)成分との硬化付加反応(ハ
イドロサイレーション)を促進させるための触媒として
使用されるものであるが、これは公知とされるものでよ
い。従って、これには白金ブラック、塩化白金酸、塩化
白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、
アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコー
ル類等との錯体などの白金もしくは白金化合物が例示さ
れる。更にロジウム錯体などの白金族金属化合物の使用
も可能である。なお、この添加量は希望する硬化速度に
応じて適宜増減すればよいが、通常は(a)成分に対し
て白金量或いはロジウムなどの白金族金属の量で0.1
〜1,000ppm、好ましくは1〜200ppmの範
囲とすればよい。
【0024】本発明に使用される(d)成分の結晶性シ
リカ(即ち、石英粉)は、液状付加硬化型シリコーンゴ
ム組成物に所定の硬度及び引張り強さなどの物理的強度
を付与するものである。この結晶性シリカとしては、例
えばクリスタライト((株)龍森社製)、Min−U−
Sil(ミヌシル、フィラデルフィア・クオルツ社
製)、ImSil A−10(イムシル、イリノイ・ミ
ネラル社製)等が挙げられる。
【0025】上記結晶性シリカとしては、レーザー光回
折の測定法による平均粒径1〜30μm、特に1.5〜
10μmのものがシリコーンゴム層とフッ素系樹脂層と
の接着耐久性、密着性等の点で好ましい。
【0026】(d)成分の結晶性シリカの配合量は、
(a)成分100重量部に対して5〜300重量部、好
ましくは20〜200重量部である。
【0027】本発明に使用される(e)成分の酸化鉄
は、(a)成分のベースポリマー中に分散した(d)成
分の結晶性シリカの沈降を防止するための必須成分であ
る。
【0028】(e)成分の酸化鉄は、BET吸着法の測
定法による平均粒径が0.01〜0.18μm、好まし
くは0.02〜0.18μm、より好ましくは0.10
〜0.16μmであることが必要であり、平均粒径が
0.2μm以上であるとベースポリマー中での結晶性シ
リカの長期の沈降防止を図ることができない。
【0029】この場合、酸化鉄は2価鉄或いは3価鉄の
酸化物であっても、2価鉄と3価鉄とを含む酸化物であ
ってもよく、例えば一酸化鉄(酸化第一鉄)、三酸化二
鉄(酸化第二鉄)、四酸化三鉄等が挙げられる。具体的
には、100ED(平均粒径0.10μm)、120E
D(平均粒径0.14μm)、130ED(平均粒径
0.16μm)(成分:Fe23、戸田工業(株)製)
等が好適に使用できる。
【0030】(e)成分の酸化鉄の配合量は、(a)成
分100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましく
は0.5〜10重量部であり、0.1重量部未満ではベ
ースポリマー中での結晶性シリカの満足な沈降防止効果
が得られず、20重量部を超えると硬化前のシリコーン
ゴム組成物の流動性を損ない、また、ゴム硬化物が物性
に劣ったものとなる。
【0031】本発明の上記(a)〜(e)成分からなる
シリコーンゴム組成物には、更に必要に応じて(f)成
分として乾式シリカ(煙霧質シリカ又はヒュームドシリ
カ)を配合することができる。この乾式シリカは、結晶
性シリカの沈降をより有効に防止するために必要に応じ
て配合される任意成分であり、この(f)成分の乾式シ
リカを上記(e)成分の酸化鉄と共に使用することで結
晶性シリカの沈降防止をより一層効果的に助長すること
ができるものである。この乾式シリカとしては、通常、
BET法による比表面積が50〜500m2/g、特に
100〜400m2/g程度の微粒子であり、親水性シ
リカ及び疎水性シリカが挙げられる。
【0032】親水性のシリカは、シリカ微粒子の表面に
多数の活性シラノール基を有するものであり、この例と
しては、例えばAerosil 130,200,30
0(日本アエロジル社製、Cabosil MS−5,
MS−7(Cabot社製)、Rheorosil Q
S−102,103(徳山曹達社製)、NipsilL
P(日本シリカ社製)等が挙げられる。また、疎水性シ
リカは、シリカ微粒子の表面シラノール基がオルガノシ
リル基、オルガノシロキサン基等で封鎖され疎水化され
たものであり、この例としては、例えばAerosil
R−812,R−812S,R−972,R−974
(Degussa社製)、Rheorosil MT−
10(徳山曹達社製)、Nipsil SSシリーズ
(日本シリカ社製)などが挙げられる。
【0033】(f)成分の煙霧質シリカの配合量は、
(a)成分100重量部に対して0〜20重量部程度で
よいが、通常は0.1〜20重量部、好ましくは0.2
〜10重量部、より好ましくは0.5〜3重量部であ
り、0.1重量部に満たないと、特に結晶性シリカの配
合量が多量の場合には結晶性シリカの沈降防止に関する
満足な配合効果が得られない場合があり、一方20重量
部を超えると硬化前のシリコーンゴム組成物の流動性を
損なったり、また、ゴム硬化物が物性に劣ったものとな
る場合がある。
【0034】更に、本発明組成物には、これらの材料を
実用に供するため、硬化時間の調整を行う必要がある場
合には、制御剤としてビニルシクロテトラシロキサンの
ようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリ
ルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレン
アルコール類及びそのシラン、シロキサン変性物、ハイ
ドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、
ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物などを使用して
も差し支えない。
【0035】また、任意成分として珪藻土、炭酸カルシ
ウム等の非補強性の充填剤、コバルトブルー等の無機顔
料、有機染料などの着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、
炭酸マンガン、酸化チタン、カーボンブラック等の耐熱
性、難燃性向上剤等の添加も可能である。なお、任意成
分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量と
することができる。
【0036】本発明の液状付加硬化型シリコーンゴム組
成物の硬化条件は特に制限されないが、100〜150
℃で10分〜1時間加熱硬化させ、更に180〜200
℃で2〜4時間ポストキュアーすることが好ましい。
【0037】本発明の液状付加硬化型シリコーンゴム組
成物は、芯金の外周にシリコーンゴム層が介在され、更
にこのシリコーンゴム層上にフッ素系樹脂コーティング
剤又はフッ素系樹脂チューブなどによるフッ素系樹脂層
が表層として形成されたフッ素系樹脂被覆定着用ロール
のシリコーンゴム層用材料として使用される。
【0038】本発明の定着用ロールの金属芯金として
は、例えば鉄、アルミニウム、ステンレスなどのいずれ
の材質のものでもよい。また、プライマー処理をした金
属芯金を使用してもよい。
【0039】また、フッ素系樹脂コーティング剤として
は、例えばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTF
E)のラテックスやダイエルラテックス(ダイキン工業
社製、フッ素系ラテックス)等が挙げられ、また、フッ
素系樹脂チューブとしては、市販品を使用し得、例えば
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体樹脂(PFA)、フッ化エチレンポリプロピ
レン共重合体樹脂(FEP)、ポリフッ化ビニリデン樹
脂(PVDF)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)など
が挙げられるが、これらのうちで特にテトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
樹脂(PFA)が好ましい。
【0040】なお、フッ素系樹脂コーティング剤又はフ
ッ素系樹脂チューブ層とシリコーンゴム層との接触面
は、コロナ放電処理、ナトリウムナフタレン法、スパッ
タエッチング法、液体アンモニア法などにより、シリコ
ーンゴムとの接着を有利にすることが好ましい。更に、
接着耐久性を向上させるためにプライマー処理を使用し
てもよい。
【0041】本発明の定着用ロールにおいて、シリコー
ンゴム層の厚さは必ずしも制限されないが、0.1〜3
0mm、特に1〜10mmとすることが好ましい。0.
1mmより薄いとフッ素系樹脂被覆ロールの硬度が高く
なり、ニップ幅がとれず、定着後の画像が不良となる場
合があり、30mmより厚いとフッ素系樹脂被覆ロール
の硬度が小さくなり、供給される紙がスリップするとい
う不利を伴う場合がある。
【0042】なお、このフッ素系樹脂層の厚さも適宜選
定されるが、0.1〜100μm、特に1〜50μmと
することが好ましく、0.1μmより薄いとフッ素系樹
脂被覆ロールの硬度が小さくなり、供給される紙がスリ
ップする場合があり、100μmより厚いとフッ素系樹
脂被覆ロールの硬度が高くなり、ニップ幅がとれず、定
着後の画像が不良となる場合がある。
【0043】
【発明の効果】本発明のフッ素系樹脂被覆定着ロール用
液状付加硬化型シリコーンゴム組成物は、ベースポリマ
ー中に分散した結晶性シリカが長期間沈降することなく
安定に保持され、高硬度で、優れた機械的強度、歩留ま
りを有する硬化物を与える。
【0044】従って、本発明の液状付加硬化型シリコー
ンゴム組成物は、芯金の外周にシリコーンゴム層が介在
され、更にこのシリコーンゴム層上にフッ素系樹脂コー
ティング剤又はフッ素系樹脂チューブなどによるフッ素
系樹脂層が表層として形成されたフッ素系樹脂被覆定着
用ロールのシリコーンゴム層用材料として好適であり、
得られた定着用ロールは、非常に高品質で、複写機、レ
ーザービームプリンター、FAXなどの定着ロール又は
加圧ロール(バックアップロール)に好適に利用するこ
とができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
【0046】〔実施例1〕分子鎖両末端がジメチルビニ
ルシリル基で封鎖された25℃での粘度が10,000
センチポイズであるジメチルポリシロキサン100重量
部、平均粒径1.5μmの結晶性シリカ35重量部、平
均粒径0.10μmの酸化鉄100ED(戸田工業
(株)製)2重量部、煙霧質シリカとしてアエロジルR
−972(デグッサ社製)0.5重量部を均一に混合し
た。更に、その混合物に下記式(3)で示される常温
(25℃、以下同様)での粘度が約10センチポイズで
あるハイドロジェンメチルポリシロキサンを3重量部、
珪素原子に直結したビニル基〔−SiCH3(CH=C
2)O−〕を5モル%含有する常温での粘度が1,0
00センチポイズであるビニルメチルポリシロキサンを
4重量部、反応制御剤として1−エチニル−1−シクロ
ヘキサノール0.1重量部、白金ビニルシロキサン錯体
を白金原子として50ppm添加し、均一になるまで良
く混合した。これを液状組成物1とした。
【0047】
【化2】
【0048】液状組成物1を20L(高さ50cm)の
密閉容器に充填し、充填直後及び1ヶ月常温保存後の容
器上層、容器中層、容器下層から組成物をサンプリング
し、組成物のサンプルを150℃/130分加熱硬化
し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。この硬
化物の硬度(JIS A)をJIS K6301に準拠
し、測定した。また、この硬化物の比重を測定した。結
果を表1に示す。
【0049】一方、直径24mm×長さ300mmのア
ルミニウムシャフト上に付加反応硬化型液状シリコーン
ゴム用プライマーNO.101A/B(信越化学工業社
製)を塗布した。内面をプライマー処理した厚さ50μ
mのフッ素PFAチューブとアルミニウムシャフト上と
の間に1ヶ月間常温保存後の容器上層からサンプリング
した液状組成物1を充填し、150℃で30分加熱硬化
し、更に200℃で4時間ポストキュアーし、外径26
mm×長さ250mmのPFA樹脂被覆低硬度シリコー
ンゴムロールを作製した。
【0050】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、10万枚複写を行ったところ、良
好な複写物が得られた。
【0051】〔比較例1〕酸化鉄として平均粒径0.2
0μmの酸化鉄SR−530(利根産業(株)製)2重
量部を用いる以外は実施例1と同様にして、液状組成物
2を得た。
【0052】液状組成物2を実施例1と同様にサンプリ
ングし、加熱硬化、ポストキュアーして硬化物を得、硬
度及び比重を測定した。結果を表1に示す。
【0053】次に、液状組成物2を用い、実施例1と同
様にして、外径26mm×長さ250mmのPFA樹脂
被覆低硬度シリコーンゴムロールを作製した。
【0054】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、1万枚複写を行ったところ、定着
むらのある複写物が得られた。
【0055】〔実施例2〕分子鎖両末端がトリメチルシ
ロキシ基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位とし
て側鎖ビニル基を平均約5個含有する直鎖状ジメチルポ
リシロキサン(重合度約700)100重量部、平均粒
径5μmの結晶性シリカ40重量部、平均粒径0.16
μmの酸化鉄130ED(戸田工業(株)製)2重量
部、煙霧質シリカとしてアエロジルR−972(デグッ
サ社製)0.5重量部を均一に混合した。更に、その混
合物に下記式(4)で示される常温での粘度が約10セ
ンチポイズであるハイドロジェンメチルポリシロキサン
を3重量部、珪素原子に直結したビニル基〔−SiCH
3(CH=CH2)O−〕を5モル%含有する常温での粘
度が1,000センチポイズであるビニルメチルポリシ
ロキサンを4重量部、反応制御剤として1−エチニル−
1−シクロヘキサノール0.1重量部、白金ビニルシロ
キサン錯体を白金原子として50ppm添加し、均一に
なるまで良く混合した。これを液状組成物3とした。
【0056】
【化3】
【0057】液状組成物3を実施例1と同様にサンプリ
ングし、加熱硬化、ポストキュアーして硬化物を得、硬
度(JIS A)及び比重を測定した。結果を表1に示
す。
【0058】次に、直径24mm×長さ300mmのア
ルミニウムシャフト上に付加反応硬化型液状シリコーン
ゴム用プライマーNO.101A/B(信越化学工業社
製)を塗布した。アルミニウムシャフト上に1ヶ月間常
温保存後の容器上層からサンプリングした液状組成物3
を充填し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃
で4時間ポストキュアーした。この硬化物表面にダイエ
ルラテックスGLS−213を均一にスプレー塗布し、
285℃で1時間加熱焼成し、外径26mm×長さ25
0mmのダイエルラテックスコーティング低硬度シリコ
ーンゴムロールを作製した。
【0059】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、10万枚複写を行ったところ、良
好な複写物が得られた。
【0060】〔実施例3〕酸化鉄として平均粒径0.1
6μmの酸化鉄130ED(戸田工業(株)製)2重量
部、煙霧質シリカとしてアエロジルR−972(デグッ
サ社製)を2重量部用いる以外は実施例2と同様にし
て、液状組成物4を得た。
【0061】液状組成物4を実施例1と同様にサンプリ
ングし、加熱硬化、ポストキュアーして硬化物を得、硬
度(JIS A)及び比重を測定した。結果を表1に示
す。
【0062】次に、液状組成物4を用い、実施例2と同
様にして、外径26mm×長さ250mmのダイエルラ
テックスコーティング低硬度シリコーンゴムロールを作
製した。
【0063】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、10万枚複写を行ったところ、良
好な複写物が得られた。
【0064】〔比較例2〕酸化鉄として平均粒径0.2
7μmの酸化鉄160ED(戸田工業(株)製)2重量
部を用いる以外は実施例2と同様にして、液状組成物5
を得た。
【0065】実施例2と同様に液状組成物5を20L密
閉容器(高さ50cm)に充填し、充填直後及び1ヶ月
間常温保存後の容器上層、容器中層、容器下層から組成
物をサンプリングし、組成物のサンプルを150℃/3
0分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアー
した。この硬化物の硬度(JIS A)をJIS K6
301に準拠し、測定した。また、この硬化物の比重を
測定した。結果を表1に示す。
【0066】次に、液状組成物5を用い、実施例2と同
様にして、外径26mm×長さ250mmのダイエルラ
テックスコーティング低硬度シリコーンゴムロールを作
製した。
【0067】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、1万枚複写を行ったところ、色む
らのある複写物が得られた。
【0068】〔実施例4〕分子鎖両末端がジメチルビニ
ルシリル基で封鎖された25℃での粘度が100,00
0センチポイズであるジメチルポリシロキサン100重
量部、平均粒径1.5μmの結晶性シリカ20重量部、
平均粒径0.10μmの酸化鉄100ED(戸田工業
(株)製)2重量部を均一に混合した。更に、その混合
物に下記式(5)で示される常温での粘度が約10セン
チポイズであるメチルハイドロジェンポリシロキサンを
3重量部、珪素原子に直結したビニル基〔−SiCH3
(CH=CH2)O−〕を5モル%含有する常温での粘
度が1,000センチポイズであるビニルメチルポリシ
ロキサンを4重量部、反応制御剤として1−エチニル−
1−シクロヘキサノール0.1重量部、白金ビニルシロ
キサン錯体を白金原子として50ppm添加し、均一に
なるまで良く混合した。これを液状組成物6とした。
【0069】
【化4】
【0070】液状組成物6を20L(高さ50cm)の
密閉容器に充填し、充填直後及び1ヶ月常温保存後の容
器上層、容器中層、容器下層から組成物をサンプリング
し、組成物のサンプルを150℃/130分加熱硬化
し、更に200℃で4時間ポストキュアーした。この硬
化物の硬度(JIS A)をJIS K6301に準拠
し、測定した。また、この硬化物の比重を測定した。結
果を表1に示す。
【0071】一方、直径24mm×長さ300mmのア
ルミニウムシャフト上に付加反応硬化型液状シリコーン
ゴム用プライマーNO.101A/B(信越化学工業社
製)を塗布した。内面をプライマー処理した厚さ50μ
mのフッ素PFAチューブとアルミニウムシャフト上と
の間に1ヶ月間常温保存後の容器上層からサンプリング
した液状組成物6を充填し、150℃で30分加熱硬化
し、更に200℃で4時間ポストキュアーし、外径26
mm×長さ250mmのPFA樹脂被覆低硬度シリコー
ンゴムロールを作製した。
【0072】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、8万枚複写を行ったところ、良好
な複写物が得られた。
【0073】〔比較例3〕酸化鉄として平均粒径0.2
7μmの酸化鉄160ED(戸田工業(株)製)2重量
部を用いる以外は実施例4と同様にして、液状組成物7
を得た。
【0074】実施例4と同様に液状組成物7を20L密
閉容器(高さ50cm)に充填し、充填直後及び1ヶ月
間常温保存後の容器上層、容器中層、容器下層から組成
物をサンプリングし、組成物のサンプルを150℃/3
0分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアー
した。この硬化物の硬度(JIS A)をJIS K6
301に準拠し、測定した。また、この硬化物の比重を
測定した。結果を表1に示す。
【0075】次に、液状組成物7を用い、実施例4と同
様にして、外径26mm×長さ250mmのPFA樹脂
被覆低硬度シリコーンゴムロールを作製した。
【0076】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、8千枚複写を行ったところ、色む
らのある複写物が得られた。
【0077】〔実施例5〕分子鎖両末端がトリメチルシ
ロキシ基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位とし
て側鎖ビニル基を平均約10個含有する直鎖状ジメチル
ポリシロキサン(重合度約400)100重量部、平均
粒径5μmの結晶性シリカ20重量部、平均粒径0.1
6μmの酸化鉄130ED(戸田工業(株)製)2重量
部を均一に混合した。更に、その混合物に下記式(6)
で示される常温での粘度が約10センチポイズであるメ
チルハイドロジェンポリシロキサンを3重量部、珪素原
子に直結したビニル基〔−SiCH3(CH=CH2)O
−〕を5モル%含有する常温での粘度が1,000セン
チポイズであるビニルメチルポリシロキサンを4重量
部、反応制御剤として1−エチニル−1−シクロヘキサ
ノール0.1重量部、白金ビニルシロキサン錯体を白金
原子として50ppm添加し、均一になるまで良く混合
した。これを液状組成物8とした。
【0078】
【化5】
【0079】液状組成物8を実施例4と同様にサンプリ
ングし、加熱硬化、ポストキュアーして硬化物を得、硬
度(JIS A)及び比重を測定した。結果を表1に示
す。
【0080】次に、直径24mm×長さ300mmのア
ルミニウムシャフト上に付加反応硬化型液状シリコーン
ゴム用プライマーNO.101A/B(信越化学工業社
製)を塗布した。アルミニウムシャフト上に1ヶ月間常
温保存後の容器上層からサンプリングした液状組成物8
を充填し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃
で4時間ポストキュアーした。この硬化物表面にダイエ
ルラテックスとシリコーンゴム用プライマーGLP−1
03SR(ダイキン工業社製)を均一に塗布し、80℃
で10分間加熱し、更にダイエルラテックスGLS−2
13を均一にスプレー塗布し、285℃で1時間加熱焼
成し、外径26mm×長さ250mmのダイエルラテッ
クスコーティング低硬度シリコーンゴムロールを作製し
た。更に、このロールをPPC複写機の定着ロールとし
て組み込み、8万枚複写を行ったところ、良好な複写物
が得られた。
【0081】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、8万枚複写を行ったところ、良好
な複写物が得られた。
【0082】〔比較例4〕酸化鉄として平均粒径0.2
0μmの酸化鉄SR−530(利根産業(株)製)2重
量部を用いる以外は実施例5と同様にして、液状組成物
9を得た。
【0083】実施例5と同様に液状組成物9を20L密
閉容器(高さ50cm)に充填し、充填直後及び1ヶ月
間常温保存後の容器上層、容器中層、容器下層から組成
物をサンプリングし、組成物のサンプルを150℃/3
0分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアー
した。この硬化物の硬度(JIS A)をJIS K6
301に準拠し、測定した。また、この硬化物の比重を
測定した。結果を表1に示す。
【0084】次に、液状組成物9を用い、実施例5と同
様にして、外径26mm×長さ250mmのダイエルラ
テックスコーティング低硬度シリコーンゴムロールを作
製した。
【0085】更に、このロールをPPC複写機の定着ロ
ールとして組み込み、8千枚複写を行ったところ、色む
らのある複写物が得られた。
【0086】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/20 103 G03G 15/20 103 //(C08L 83/07 83:05) (72)発明者 富澤 伸匡 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−359059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 83/07 C08K 3/08 C08K 3/22 C08K 3/36 C08L 83/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に少なくとも2個の珪素原
    子に直結するアルケニル基を含有するオルガノポリシロ
    キサン:100重量部、 (b)分子中に少なくとも2個の珪素原子に直結する水
    素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ン:(a)成分中のアルケニル基に対して珪素原子に直
    結する水素原子のモル比が0.4〜5となる量、 (c)白金又は白金系化合物:触媒量、 (d)結晶性シリカ:5〜300重量部、 (e)平均粒径0.01〜0.18μmの酸化鉄:0.
    1〜20重量部を含有してなることを特徴とするフッ素
    系樹脂被覆定着ロール用液状付加硬化型シリコーンゴム
    組成物。
  2. 【請求項2】 更に、煙霧質シリカを20重量部以下配
    合した請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 芯金の外周にシリコーンゴム層を介して
    フッ素系樹脂層が形成されてなる定着用ロールにおい
    て、上記シリコーンゴム層が請求項1又は2記載の液状
    付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物であることを
    特徴とするフッ素系樹脂被覆定着用ロール。
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