JP2011107553A - 事務機用定着ロール又はベルト用高熱伝導性シリコーンゴム組成物並びに定着ロール及び定着ベルト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコーンポリマーと熱伝導性フィラーの界面親和性を向上させるために、主シリコーンポリマーに非相溶性のHシロキサン(SiH基を有するシロキサン)を分子内にもつ構造を有する成分を配合する。
【選択図】なし
Description
〔請求項1〕
(A)下記平均組成式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(但し、式中R1は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基であり、aは1.8≦a≦2.205の正数である。)
で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する25℃における粘度が100〜10,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2)
(但し、式中R2は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価脂肪族飽和炭化水素基であり、b、cはそれぞれ0.8≦b≦2.2、0.002≦c≦1.0、0.802≦b+c≦3.0を満たす正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも3個の珪素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0〜20質量部、
(C)下記(a)及び(b)から選択される化合物:0.01〜5質量部、
(a)下記平均組成式(3)
QdR3 eHfSiZ(4-d-e-f)/2 (3)
(但し、式中Qは芳香環を1個以上有する一価の有機基、R3は非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基であり、Zは酸素原子又は二価炭化水素基から選ばれる基であり、少なくとも一つが酸素原子である。d、e、fはそれぞれ0<d≦2、0≦e≦2、0<f≦1、0.8≦d+e+f≦3.0を満たす0又は正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも2個の珪素原子に結合した水素原子を有し、かつ珪素原子に結合した一価有機基のうち芳香環を有する一価有機基の含有量が12モル%以上であり、一分子中に少なくとも1個の下記式で示される基から選ばれる一価の基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(b)一分子中に少なくとも1個の珪素原子に結合した水素原子を有し、かつ下記一般式(4)又は(5)で示される一価又は二価の芳香環含有有機基を有する有機化合物
[但し、式中R4〜R12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基、又はアルコキシ基であり、Xは下記の基から選ばれる基である。
(R13、R14はそれぞれ非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基である。)]
(D)平均粒子径が0.5〜50μmの熱伝導性粉末:80〜2,000質量部、及び
(E)白金又は白金系化合物:触媒量
を配合してなることを特徴とする事務機用定着ロール又はベルト用高熱伝導性シリコーンゴム組成物。
〔請求項2〕
熱伝導性粉末が、アルミナ、金属珪素及び炭化珪素から選択される少なくとも一種であり、付加硬化型シリコーンゴム組成物が、熱伝導率0.5W/m・k以上の硬化物を与えるものである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
〔請求項3〕
芯金の外周面にシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とする定着ロール。
〔請求項4〕
芯金の外周面にシリコーンゴム層を介してフッ素系樹脂層が形成されてなる定着ロールにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とするフッ素系樹脂被覆定着ロール。
〔請求項5〕
耐熱性樹脂又は金属からなる基板の表裏面上にシリコーンゴム層が形成されてなる定着ベルトにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とする定着ベルト。
〔請求項6〕
耐熱性樹脂又は金属からなる基板の表裏面上にシリコーンゴム層を介してフッ素系樹脂層が形成されてなる定着ベルトにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とするフッ素系樹脂被覆定着ベルト。
本発明のシリコーンゴム組成物の(A)成分は、下記平均組成式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(但し、式中R1は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基であり、aは1.8≦a≦2.205の正数である。)
で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するジオルガノポリシロキサンであり、この成分は通常付加硬化型シリコーンゴム組成物の主原料として使用されている公知のオルガノポリシロキサンである。
また、aは上記の通り1.8≦a≦2.205の正数であり、より好ましくは1.9≦a≦2.2である。
なお、この重合度(又は分子中の珪素原子数)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析によるポリスチレン換算の数平均値として求めることができ、粘度は、回転粘度計により測定することができる(以下、同じ)。
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2)
(但し、式中R2は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価脂肪族飽和炭化水素基であり、b、cはそれぞれ0.8≦b≦2.2、0.002≦c≦1.0、0.802≦b+c≦3.0を満たす正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも3個の珪素原子に結合した水素原子を有するものである。
QdR3 eHfSiZ(4-d-e-f)/2 (3)
(但し、式中Qは芳香環を1個以上有する一価の有機基、R3は非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基であり、Zは酸素原子又は二価炭化水素基から選ばれる基であり、少なくとも一つが酸素原子である。d、e、fはそれぞれ0<d≦2、0≦e≦2、0<f≦1、0.8≦d+e+f≦3.0を満たす0又は正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも2個の珪素原子に結合した水素原子を有し、かつ珪素原子に結合した一価有機基(即ち、Q及びR3)のうち芳香環を有する一価有機基の含有量が12モル%以上であり、一分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜6個、より好ましくは2〜4個の下記式(i)〜(iii)で示される基から選ばれる一価の基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン。
[但し、式中R4〜R12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基、又はアルコキシ基であり、Xは下記の基から選ばれる基である。
(R13、R14はそれぞれ非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基である。)]
d、e、fはそれぞれ0<d≦2、0≦e≦2、0<f≦1、0.8≦d+e+f≦3.0を満たす0又は正数である。
(但し、Rは前記したR1と同様の非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基、R’は水素原子又は前記R1と同様の非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基であり、Yは下記式
で示されるものから選ばれる一価の基である。)
このような化合物として具体的には、下記のようなオルガノハイドロジェンポリシロキサン化合物を例示することができる。
なお、平均粒子径は、レーザー光回折法等による粒度分布測定装置を用いて、累積重量平均値D50(又はメジアン径)として求めることができる。
なお、熱伝導率は、Anter社製UNITHERM2021等による円板熱流計法(ASTM E1530準拠)や、京都電子工業社製の迅速熱伝導率計QTM−D3等によるホットワイヤー式熱伝導率計などにより測定できるが、特にホットワイヤー式熱伝導率計は、測定時間が短いため広く利用されており、本発明においても、ホットワイヤー式熱伝導率計による測定値を採用する。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(重合度500)60部、BET法による比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製R−972)1部、平均粒子径0.10μmの酸化鉄(Fe2O3)2部、平均粒子径が10μmの球状アルミナ粉末280部をプラネタリーミキサーに入れ、室温(23℃)で2時間撹拌を行った。この混合物を3本ロールにかけて充填剤の分散を行った後、再びプラネタリーミキサーに戻し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を持つジメチルポリシロキサン(重合度300、ビニル価0.000075モル/g)40部、下記の化合物Aで示されるハイドロジェンメチルポリシロキサンを表1に示す量、下記の化合物Bで示される芳香環を有するハイドロジェンポリシロキサンを表1に示す量添加し、更にシランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製商品名:KBM403)0.5部、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製商品名:KBM903)0.2部及び反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部、白金のビニルシロキサン錯体を白金原子として50ppm添加し、15分撹拌を続けて高熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。
このシリコーンゴム組成物を120℃で10分間プレスキュアし、更に200℃で4時間オーブンキュアを行った後、JIS K6249に従い、硬さ、引張強さ、切断時伸び及び180℃/22時間後の圧縮永久歪を測定した。また、厚さ12mmのシートについて、熱伝導率を迅速熱伝導計(QTM−D3、京都電子工業社製、ホットワイヤー方式)で測定した。
比較のため、実施例1に添加した上記構造の化合物Bを添加していない液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
比較のため、実施例2に添加した上記構造の化合物Bを表1に示されるように多量添加した液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(重合度500)60部、比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製R−972)1部、平均粒子径0.10μmの酸化鉄(Fe2O3)2部、平均粒子径が5μmの粉砕形状の金属珪素粉末160部をプラネタリーミキサーに入れ、室温(23℃)で2時間撹拌を行った。この混合物を3本ロールにかけて充填剤の分散を行った後、再びプラネタリーミキサーに戻し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を持つジメチルポリシロキサン(重合度300、ビニル価0.000075モル/g)40部、上記化合物Aで示されるハイドロジェンメチルポリシロキサンを3.0部、下記の化合物Cで示される芳香環を有するハイドロジェンポリシロキサンを表1に示す量添加した以外は、実施例1と同様に液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を作製し、同様に評価した。
比較のため、実施例4に添加した上記構造の化合物Cを添加していない液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
比較のため、実施例4に添加した上記構造の化合物Cを表1に示されるように多量添加した液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(重合度500)60部、比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製R−972)1部、平均粒子径0.10μmの酸化鉄(Fe2O3)2部、平均粒子径が5μmの粉砕形状の金属珪素粉末160部をプラネタリーミキサーに入れ、室温(23℃)で2時間撹拌を行った。この混合物を3本ロールにかけて充填剤の分散を行った後、再びプラネタリーミキサーに戻し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を持つジメチルポリシロキサン(重合度300、ビニル価0.000075モル/g)40部、上記化合物Cで示される芳香環を有するハイドロジェンポリシロキサンを4.0部とした以外は、実施例1と同様に液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を作製し、同様に評価した。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(重合度500)60部、比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製R−972)1部、平均粒子径0.10μmの酸化鉄(Fe2O3)2部、予めメチルトリメトキシシラン処理を施した平均粒子径が5μmの粉砕形状の炭化珪素粉末220部をプラネタリーミキサーに入れ、室温(23℃)で2時間撹拌を行った。この混合物を3本ロールにかけて充填剤の分散を行った後、再びプラネタリーミキサーに戻し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を持つジメチルポリシロキサン(重合度300、ビニル価0.000075モル/g)40部、上記化合物Aで示されるハイドロジェンメチルポリシロキサンを表1に示す量、下記の化合物Dで示される芳香環を有するハイドロジェンポリシロキサンを表1に示す量添加し、更にシランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM403、前出)を0.5部添加した以外は、実施例1と同様に液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を作製し、同様に評価した。なお、上記のメチルトリメトキシシラン処理炭化珪素粉末は、下記の方法により作製した。
1.炭化珪素粉末100部に対してメチルトリメトキシシラン2.0部を室温(23℃)においてスプレーにて噴霧した。
2.上記粉末を撹拌機中で20分間撹拌した後、静置状態で200℃/1時間昇温熱処理した後、室温まで冷却して目的の粉末を得た。
比較のため、実施例6に添加した上記構造の化合物Dを添加していない液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
比較のため、実施例7に添加した上記構造の化合物Dを表1に示されるように多量添加した液状付加硬化型シリコーンゴム組成物を同様に評価した。
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(重合度500)60部、比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)製R−972)1部、平均粒子径0.10μmの酸化鉄(Fe2O3)2部、平均粒子径が5μmの粉砕形状の金属珪素粉末60部をプラネタリーミキサーに入れ、室温(23℃)で2時間撹拌を行った。この混合物を3本ロールにかけて充填剤の分散を行った後、再びプラネタリーミキサーに戻し、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を持つジメチルポリシロキサン(重合度300、ビニル価0.000075モル/g)40部、上記化合物Aで示されるハイドロジェンメチルポリシロキサンを3.0部添加し、更に反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部、白金のビニルシロキサン錯体を白金原子として50ppm添加し、15分撹拌を続けて高熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を実施例1と同様に硬化させ、同様に物性、熱伝導性を調査した。
直径12mm×長さ300mmのアルミニウムシャフトの表面に付加反応型液状シリコーンゴム用プライマーNo.101A/B(信越化学工業(株)製)を塗付し、乾燥後、焼き付け(150℃×15分)を行った。このアルミニウムシャフトを金型内に固定し、実施例、比較例のシリコーンゴム組成物を金型内に10kgf/cm2の圧力で充填し、150℃で30分加熱硬化し、更に200℃で4時間ポストキュアし、肉厚2mmで直径16mmのシリコーンゴムロールを得た。このロールを200℃雰囲気下において直径16mmのアルミニウムドラムにゴム肉厚1mm(50%圧縮)となるように圧縮して、1回転/秒の速度にて同方向に連れ周り回転させ、ロール破壊までの時間を調査した。
[実施例3]
ニッケル製のベルト基材(厚さ50μm、形状:内径φ25mm、幅235mm)の外周面に付加反応型液状シリコーンゴム用プライマーNo.101A/B(信越化学工業(株)製)を塗付し、乾燥後、焼き付け(150℃×15分)を行った。この上に実施例3のシリコーンゴム組成物をコーティングし(厚さ約300μm)、150℃×15分加熱し、更に200℃で2時間ポストキュアを行った。この硬化物表面にダイエルラテックスとシリコーンゴム用プライマーGLP−103SR(ダイキン工業社製)を均一に塗布し、80℃×10分加熱し、更にダイエルラテックスGLS−213を均一にスプレー塗布し、300℃で1時間加熱焼成し、フッ素樹脂層の厚さが5μmのフッ素樹脂コーティングシリコーンゴム製定着ベルトを作製した。この定着ベルトをモノクロページプリンタ沖データ製MICROLINE620CLのアルミニウムヒーターロール(直径φ19.6mm)とφ6mm金属棒とアルミニウムヒーターロール間で上記ベルトを張った状態とし、連れ周りのベルト定着機構とした。この複写機にてA4サイズの複写紙を60,000枚連続複写したが、紙しわや紙づまりなどなく、複写された画像はすべて鮮明であった。
実施例3で、シリコーンゴム組成物(実施例3)に替えて実施例4又は5のシリコーンゴム組成物を使用した以外は同様に定着ベルトを作製し、電子複写機に装着してA4サイズの複写紙を連続通紙したところ、60,000枚連続複写したが、紙しわや紙づまりなどなく、複写された画像はすべて鮮明であった。
実施例3で、シリコーンゴム組成物(実施例3)に替えて比較例3のシリコーンゴム組成物を使用した以外は同様に定着ベルトを作製し、電子複写機に装着してA4サイズの複写紙を連続通紙したところ、1,000枚目から画像が不鮮明になり、1,200枚から紙しわが発生し、実験を停止した。定着ベルトを確認したところ、ゴム層破壊による「ベルトふくれ」が発生していた。
実施例3で、シリコーンゴム組成物(実施例3)に替えて比較例4のシリコーンゴム組成物を使用した以外は同様に定着ベルトを作製し、電子複写機に装着してA4サイズの複写紙を連続通紙したところ、2,200枚目から画像が不鮮明になり、2,500枚から紙しわが発生し、実験を停止した。定着ベルトを確認したところ、ゴム層破壊による「ベルトふくれ」が発生していた。
実施例3で、シリコーンゴム組成物(実施例3)に替えて比較例7のシリコーンゴム組成物を使用した以外は同様に定着ベルトを作製し、電子複写機に装着してA4サイズの複写紙を連続通紙したところ、印刷初期より「印字かすれ」が発生した。印刷面を調査したところ、ゴム熱伝導性不足によるトナー溶融温度不足により定着不足が発生し、トナーがはがれていることが判明したため実験を中止した。
Claims (6)
- (A)下記平均組成式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(但し、式中R1は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基であり、aは1.8≦a≦2.205の正数である。)
で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する25℃における粘度が100〜10,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2)
(但し、式中R2は同一又は異種の非置換もしくはハロゲン置換の一価脂肪族飽和炭化水素基であり、b、cはそれぞれ0.8≦b≦2.2、0.002≦c≦1.0、0.802≦b+c≦3.0を満たす正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも3個の珪素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0〜20質量部、
(C)下記(a)及び(b)から選択される化合物:0.01〜5質量部、
(a)下記平均組成式(3)
QdR3 eHfSiZ(4-d-e-f)/2 (3)
(但し、式中Qは芳香環を1個以上有する一価の有機基、R3は非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基であり、Zは酸素原子又は二価炭化水素基から選ばれる基であり、少なくとも一つが酸素原子である。d、e、fはそれぞれ0<d≦2、0≦e≦2、0<f≦1、0.8≦d+e+f≦3.0を満たす0又は正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも2個の珪素原子に結合した水素原子を有し、かつ珪素原子に結合した一価有機基のうち芳香環を有する一価有機基の含有量が12モル%以上であり、一分子中に少なくとも1個の下記式で示される基から選ばれる一価の基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(b)一分子中に少なくとも1個の珪素原子に結合した水素原子を有し、かつ下記一般式(4)又は(5)で示される一価又は二価の芳香環含有有機基を有する有機化合物
[但し、式中R4〜R12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、非置換もしくはハロゲン置換の一価炭化水素基、又はアルコキシ基であり、Xは下記の基から選ばれる基である。
(R13、R14はそれぞれ非置換又はハロゲン置換の一価炭化水素基である。)]
(D)平均粒子径が0.5〜50μmの熱伝導性粉末:80〜2,000質量部、及び
(E)白金又は白金系化合物:触媒量
を配合してなることを特徴とする事務機用定着ロール又はベルト用高熱伝導性シリコーンゴム組成物。 - 熱伝導性粉末が、アルミナ、金属珪素及び炭化珪素から選択される少なくとも一種であり、付加硬化型シリコーンゴム組成物が、熱伝導率0.5W/m・k以上の硬化物を与えるものである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
- 芯金の外周面にシリコーンゴム層が形成されてなる定着ロールにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とする定着ロール。
- 芯金の外周面にシリコーンゴム層を介してフッ素系樹脂層が形成されてなる定着ロールにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とするフッ素系樹脂被覆定着ロール。
- 耐熱性樹脂又は金属からなる基板の表裏面上にシリコーンゴム層が形成されてなる定着ベルトにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とする定着ベルト。
- 耐熱性樹脂又は金属からなる基板の表裏面上にシリコーンゴム層を介してフッ素系樹脂層が形成されてなる定着ベルトにおいて、シリコーンゴム層が請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物の硬化物であることを特徴とするフッ素系樹脂被覆定着ベルト。
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