JP5068988B2 - 接着性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

接着性ポリオルガノシロキサン組成物 Download PDF

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本発明は、付加反応によって硬化する接着性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
未硬化状態で流動性を示し、硬化によってゴム状弾性体を形成する硬化性ポリオルガノシロキサン組成物としては、付加反応硬化型の組成物があり、最近では室温で硬化して各種被着体に対する接着性を発現する接着性ポリオルガノシロキサン組成物が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この接着性ポリオルガノシロキサン組成物は、硬化後の柔軟性やクラック発生の抑制の点で一層の改善が期待されていた。特に、この接着性ポリオルガノシロキサン組成物には、作業時間の短縮を図るため、加熱温度をより高くして、短時間で硬化させる場合にも、クラック発生が十分抑制できることが求められていた。
特開2004−323764号公報
本発明の課題は、室温でも硬化するとともに接着性を発現し、かつ硬化物の柔軟性に優れ、より高温での硬化でもクラック発生が抑制された、付加反応型の接着性ポリオルガノシロキサン組成物を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために研究を重ねた結果、接着性ポリオルガノシロキサン組成物に配合するポリオルガノハイドロジェンシロキサンとして、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に3個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子鎖の両末端にのみ、それぞれ1個ずつ含み、かつ分子中に脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しないポリオルガノハイドロジェンシロキサンとを組み合わせて使用することにより、その課題を解決しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(A)分子中に2個以上のR1(式中、R1は、アルケニル基を表す)を含有し、23℃における粘度が、1.0〜500Pa・sである直鎖状ポリオルガノシロキサン:100重量部;
(B)SiO4/2単位とR3SiO1/2単位、および場合によってはさらにR2SiO単位(式中、Rは、R1またはR2であり、R1は、前述のとおりであり、R2は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない非置換または置換の1価の炭化水素基を表す)からなり、R中、1分子あたり少なくとも3個がR1である分岐状ポリオルガノシロキサン:1〜100重量部;
(C)下記(C1)および(C2)
〔ここで、(C1)は、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に3個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、
(C2)は、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子鎖の両末端にのみ、それぞれ1個ずつ含み、かつ分子中に脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、
(C)中のケイ素原子に結合した水素原子のうち、(C2)中のケイ素原子に結合した水素原子が、20〜99モル%である〕:(C1)と(C2)の合計で、(A)および(B)に存在するアルケニル基1個に対するケイ素原子に結合した水素原子の数が0.2〜1.5になる量;
(D)白金族金属化合物:白金系金属原子を、(A)と(B)の合計量に対して0.1〜1,000重量ppm含有する量;ならびに
(E)下記(E1)〜(E3)の少なくとも2種
〔ここで、(E1)は、ケイ素原子に結合した水素原子と、ケイ素原子に結合した下記式(I):
Figure 0005068988
で示される側鎖とを有する有機ケイ素化合物であり、
(E2)は、Si(OR3n基とエポキシ基含有基を有する有機ケイ素化合物であり、
(E3)は、Si(OR3n基と脂肪族不飽和炭化水素基を有するシラン化合物である(上記各式中、Q1は、ケイ素原子とエステル結合の間に2個以上の炭素原子を有する炭素鎖を形成する、直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し;Q2は、酸素原子と側鎖のケイ素原子の間に3個以上の炭素原子を有する炭素鎖を形成する、直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し;R3は、炭素数1〜4のアルキル基または2−メトキシエチル基を表し;nは、1〜3の整数である)〕:合計0.1〜20重量部
を含む、接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
本発明によって、室温で硬化するとともに接着性を発現し、かつ硬化物の柔軟性に優れ、より高温での硬化でもクラック発生が抑制された、付加反応型の接着性ポリオルガノシロキサン組成物が提供される。本発明の接着性ポリオルガノシロキサンは、室温よりも高い温度での短時間の加熱により硬化させても、クラック発生が抑制されているため、作業効率の向上を図ることができる。本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、半導体デバイスの実装や封止、半導体や汎用プラスチックの接着のような用途に用いることができ、産業上、きわめて有用である。
本発明で用いられる(A)成分の直鎖状ポリオルガノシロキサンは、本発明の接着性ポリオルガノシロキサン組成物において、ベースポリマーとなる成分である。この(A)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有し、(C)成分のSi−H結合との付加反応により、網状構造を形成することができるものであれば、どのようなものであってもよいが、代表的には、一般式(II):
(R1a(R2bSiO(4-a-b)/2 (II)
(式中、
1は、アルケニル基を表し;
2は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を含まない、非置換または置換の1価の炭化水素基を表し;
aは、1または2であり;
bは0〜2の整数であり、ただし、a+bは2または3である)
で示されるアルケニル基含有シロキサン単位を、分子中に少なくとも2個有するアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンである。
1としては、ビニル、アリル、3−ブテニル、5−ヘキセニルなどが例示され、合成が容易で、また硬化前の組成物の流動性や、硬化後の組成物の耐熱性を損ねないという点から、ビニル基が最も好ましい。aは、合成が容易なことから、1が好ましい。
2および(A)成分中の他のシロキサン単位のケイ素原子に結合した有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;フェニルのようなアリール基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基;クロロメチル、クロロフェニル、2−シアノエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルのような置換炭化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易であって、機械的強度および硬化前の流動性などの特性のバランスが優れているという点から、メチル基が最も好ましい。
1は、ポリオルガノシロキサン(A)の分子鎖の末端または途中のいずれに存在してもよく、その両方に存在してもよいが、硬化後の組成物に優れた機械的性質を与えるためには、少なくともその両末端に存在していることが好ましい。なお、(A)成分のシロキサン骨格は、実質的に直鎖状であるが、若干の分岐が存在してもよい。
(A)成分の粘度は、未硬化状態の組成物が、良好な流動性を示して、注型やポッティングの際に優れた作業性を示し、硬化後の組成物が、優れた機械的強度、および適度の弾性と硬さを示すために、23℃において、1.0〜500Pa・sの範囲である。この粘度範囲は、代表的な(A)成分である、両末端がジメチルビニルシロキサン単位で閉塞され、中間単位がジメチルシロキシ単位からなるポリメチルビニルシロキサンの場合、数平均重合度として320〜2,000に該当する。23℃における粘度の下限は、3.0Pa・sが好ましく、10.0Pa・sがさらに好ましい。上限は、300Pa・sが好ましく、200Pa・sがさらに好ましい。特に、本発明の特徴である、室温でも接着性を発現させるためには、(A)成分の粘度が高いことが好ましい。(A)成分は、1種を用いても、2種以上のものを混合して用いても差支えなく、後者の場合、粘度とは、混合されたアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンの粘度を意味する。なお、常温における接着性の観点からは、本発明の組成物中に、数平均重合度が250以下のアルケニル基含有直鎖状ポリオルガノシロキサンが、(A)成分100重量部のうち10重量部以下であることが好ましい。この重合度は、上記の代表的な(A)成分の場合、23℃の粘度として約0.5Pa・sに該当する。
本発明に用いられる(B)成分は、前述の(A)成分とともに、本発明の組成物のベースポリマーとなり、特に硬化後の組成物に優れた機械的強度を与える成分である。特に、通常の付加反応型シリコーンゴムより低いH/Vi領域を選択する場合に、優れた機械的強度を有するゴム状弾性体を得るためには不可欠な成分である。この(B)成分は、SiO4/2単位とR3SiO1/2単位、および場合によってはさらにR2SiO単位(式中、Rは前述のとおりである)からなる分岐状のポリオルガノシロキサンからなり、特に硬化反応において架橋点となるように、1分子あたり少なくとも3個のRがR1であり、残余がR2ある。硬化した組成物に、優れた機械的強度を与えるには、R3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比率は、モル比として、1:0.8〜1:3の範囲の、室温で固体ないし粘稠な半固体の樹脂状のものが好ましい。なお、オルガノクロロシラン類を共加水分解・縮合させる方法によって得られる(B)成分には、シラノール基が存在するが、本発明においては、水酸化カリウムのようなアルカリ性物質で処理することにより、シラノール基を縮合させて、シラノール基が存在しないものを用いることが好ましい。
1およびR2の定義、例示および好ましい基は、前述の(A)成分のR1およびR2とそれぞれ同様である。R1は、R3SiO1/2単位のRとして存在してもよく、R2SiO単位のRとして存在してもよいが、室温で速い硬化を得るためには、R3SiO1/2単位に存在することが好ましく、換言すれば、R3SiO1/2単位の一部または全部が、R12 2SiO1/2単位であることが好ましい。
(B)成分の量は、(A)成分100重量部に対して1〜100重量部の範囲である。この範囲にあると、取扱いやすく、また硬化後の組成物に十分な機械的強度が付与される。(B)成分の量は、5〜50重量部が好ましい。
本発明で用いられる(C)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に含まれるヒドロシリル基が、(A)成分および(B)成分中のR1との間で付加反応することにより、(A)成分および(B)成分の架橋剤として機能するものである。
(C)成分は、(C1)成分および(C2)成分を併用する。(C1)成分は、付加反応に関与するケイ素原子に結合した水素原子を、少なくとも3個有しており、硬化物を網状化するのに寄与する成分である。これを、ケイ素原子に結合した水素原子を分子鎖の両末端にのみ、それぞれ1個ずつ有する直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンである(C2)成分と併用することにより、硬化物の組成物に良好な伸びを付与することができる。
(C1)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、代表的には、一般式(III):
(R5cdSiO(4-c-d)/2 (III)
(式中、
5は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を含まない、非置換または置換の1価の炭化水素基を表し;
cは、0〜2の整数であり;
dは、1または2であり、ただし、c+dは1〜3の整数である)
で示される単位を分子中に少なくとも3個有する。
5としては、前述の(A)成分におけるR2と同様のものが例示され、それらの中でも、合成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。また、合成が容易なことから、dは1が好ましい。
(C1)成分におけるシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよい。また、これらの混合物を用いてもよい。
(C1)成分の重合度は特に限定されないが、同一のケイ素原子に2個以上の水素原子が結合したポリオルガノハイドロジェンシロキサンは合成が困難なので、3個以上のシロキサン単位からなることが好ましく、硬化温度に加熱しても揮発せず、かつ流動性に優れて(A)成分と混合しやすいことから、シロキサン単位の数は、6〜200個がさらに好ましく、10〜150個が特に好ましい。(C1)成分は、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても差支えない。
(C2)成分の直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、代表的には、一般式(IV):
Figure 0005068988
(式中、R6は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を含まない、非置換または置換の1価の炭化水素基を表し;mは、23℃における粘度を、0.001〜10Pa・sとする数である)で示される、直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンが挙げられる。
6としては、前述の(A)成分におけるR2と同様のものが例示され、それらの中でも、合成が容易な点から、メチル基が最も好ましい。なお、R6は、同一でも、異なっていてもよいが、合成の点からは同一のものが好ましい。具体的には、α,ω−ジメチルシリル末端ポリオルガノシロキサン、たとえばα,ω−ジメチルシリル末端ポリジメチルシロキサンが挙げられる。(C2)成分は、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても差支えない。なお、(C2)成分の骨格は、実質的に直鎖状であるが、若干の分岐が存在してもよい。
(C)成分において、(C)成分中のケイ素原子に結合した水素原子のうち、(C2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が、20〜99モル%である。この範囲にあると、硬化後の組成物が柔軟性に優れ、クラック発生の抑制効果が良好となる。(C2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が30〜95モル%であることがより好ましく、さらに好ましくは40〜90モル%である。
また、(C)成分の量は、充分な接着力が得られ、また硬化して得られるシリコーンゴムが優れた機械的性質を有することから、(A)成分および(B)成分中のR1基に対する(C)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の合計の比(H/Vi)が、0.2〜1.5となるような量であることが好ましい。この範囲にあると、優れた機械的強度を有するゴム状弾性体が得られ、また室温における充分な接着性も得られる。(C)成分の量は、より好ましくはH/Viが0.3〜1.2となるような量であり、さらに好ましくは0.4〜1.0となるような量である。
また、(C)成分中のケイ素原子に結合した水素原子は、(C)成分の1分子あたり、3〜100個であることが好ましい。この範囲にあると、優れた機械的強度および柔軟性に富む硬化物を与えることができる。(C)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が、1分子あたり、5〜50個であることがより好ましい。
本発明で用いられる(D)成分の白金系触媒は、(A)成分および(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のヒドロシリル基との間の付加反応を促進させ、また同様の付加反応によって、架橋重合体のシロキサン網状骨格に、(E1)および/または(E3)を導入するための触媒である。
白金族金属化合物としては、白金、ロジウム、パラジウムのような白金族金属原子の化合物が用いられ、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ケトン錯体、白金−ホスフィン錯体のような白金化合物;ロジウム−ホスフィン錯体、ロジウム−スルフィド錯体のようなロジウム化合物;パラジウム−ホスフィン錯体のようなパラジウム化合物などが例示される。
これらのうち、触媒活性が良好な点から、白金−ビニルシロキサン錯体が好ましく、室温において短時間に硬化して接着性を発現することから、白金−1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体が特に好ましい。
(D)成分の配合量は、優れた硬化速度が得られることから、(A)成分と(B)成分の合計量に対して、白金族金属原子換算で0.1〜1,000重量ppmであり、好ましくは0.5〜200重量ppmである。
本発明に用いられる(E)成分は、本発明の組成物に接着性を付与する成分であり、本発明で選択的に用いられる(A)成分の重合度およびH/Vi比と相まって、室温における接着性の発現を担保する。なお、(E)成分は、各種の被着体に対する室温における接着性を付与するために、下記の(E1)〜(E3)成分のうち少なくとも2種を併用する。
(E1)は、組成物の硬化のための付加反応の際に、(A)成分および(B)成分との付加反応によって、架橋したシロキサン構造に導入され、式(I)の側鎖が接着性を発揮する部分として、組成物の室温における接着性に寄与する成分である。また、(E1)の側鎖に存在するアルコキシ基は、(E2)および/または(E3)のアルコキシ基との共加水分解・縮合反応により、(E2)および/または(E3)をシロキサン骨格に導入するにも寄与する。
(E1)は、ケイ素原子に結合した水素原子と、ケイ素原子に結合した下記式(I):
Figure 0005068988
(式中、Q1、Q2およびR3は、それぞれ前述のとおりである)
で示される側鎖とを有する有機ケイ素化合物である。Q1としては、エチレン、トリメチレン、2−メチルエチレン、テトラメチレンなどのアルキレン基が例示され、合成および取扱いが容易なことから、エチレン基および2−メチルエチレン基が好ましい。Q2としては、トリメチレン、2−メチルトリメチレン、テトラメチレンなどのアルキレン基が例示され、合成および取扱いが容易なことから、トリメチレン基が好ましい。R3としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどのアルキル基;および2−メトキシエトキシ基が例示され、良好な接着性を与え、かつ加水分解によって生じるアルコールが揮発しやすいことから、メチル基およびエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
(E1)の特徴である上記の水素原子と上記の側鎖とは、合成が容易なことから、別個のケイ素原子に結合していることが好ましい。したがって、(E1)の基本部分は、鎖状、分岐状または環状シロキサン骨格を形成していることが好ましく、特定の化合物を制御よく合成し、精製しうることから、環状シロキサン骨格がさらに好ましい。(E1)に含まれるSi−H結合の数は、1個以上の任意の数であり、環状シロキサン化合物の場合、2個または3個が好ましい。
このような(E1)としては、下記の化合物が例示され、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても差支えない。
Figure 0005068988
(E2)は、ケイ素原子に結合したアルコキシ基(以下、OR3に関しては、2−メトキシエトキシ基を包含する)と、(E1)および/または(E3)のケイ素原子に結合したアルコキシ基との加水分解・縮合反応によって、架橋したシロキサン構造に導入され、エポキシ基が接着性を発揮する部分として、組成物の室温における接着性、特にプラスチックに対する接着性の向上に寄与する成分である。
(E2)は、Si(OR3n基とエポキシ基含有基を有する有機ケイ素化合物(式中、R3およびnは、前述のとおり)である。R3としては、(E1)の場合と同様な基が例示され、良好な接着性を与えることから、メチル基およびエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。エポキシ基含有基としては、合成が容易で、加水分解性がなく、優れた接着性を示すことから、3−グリシドキシプロピル基のような、エーテル酸素原子を含む脂肪族エポキシ基含有基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のような脂環式エポキシ基含有基などが好ましい。ケイ素原子に結合したアルコキシ基の数は、分子中2個以上であることが好ましい。OR3基とエポキシ基含有基とは、同一のケイ素原子に結合していてもよく、別のケイ素原子に結合していてもよい。
このような(E2)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシランのような3−グリシドキシプロピル基含有アルコキシシラン類;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシランのような2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基含有アルコキシシラン類;nが2以上のこれらシラン類の部分加水分解縮合物;ならびに鎖状または環状メチルシロキサンのメチル基の一部が、トリメトキシシロキシ基または2−(トリメトキシシリル)エチル基と、上記のエポキシ基含有基とで置き換えられた炭素/ケイ素両官能性シロキサンなどが例示され、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても差支えない。
(E3)は、ケイ素原子に結合したアルコキシ基と、(E1)および/または(E2)分子のケイ素原子に結合したアルコキシ基との加水分解・縮合反応によって、架橋したシロキサン構造に導入され、または(E3)の有する脂肪族不飽和炭化水素基が、組成物の硬化のための付加反応の際に、(C)成分との付加反応によって、架橋したシロキサン構造に導入されて、アルコキシ基が他の(E3)のアルコキシ基、および(E2)と併用する場合は、(E2)のアルコキシ基との共加水分解・縮合反応によって、他の(E3)および/または(E2)をシロキサン構造に導入する。そして、残存するアルコキシ基が、接着性を発揮する部分として、組成物の室温における接着性、特に金属に対する接着性の向上に寄与する成分である。
(E3)は、Si(OR3n基と脂肪族不飽和炭化水素基を有するシラン化合物(式中、R3およびnは、前述のとおり)である。R3としては、(E1)の場合と同様な基が例示され、良好な接着性を与えることから、メチル基およびエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。nは、2または3が好ましい。脂肪族不飽和炭化水素基は、ビニル、アリル、3−ブテニルのようなアルケニル基の場合、ケイ素原子に直接結合していてもよく、3−アクリロキシプロピル、3−メタクリロキシプロピルのように、不飽和アシロキシ基が3個以上の炭素原子を介してケイ素原子に結合していてもよい。不飽和炭化水素基含有基としては、合成および取扱いが容易なことから、ビニル基、メタクリロキシプロピル基などが好ましい。
このような(E3)としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルビニルジメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、メチルアリルジメトキシシランのようなアルケニルアルコキシシラン類;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシランのような(メタ)アクリロキシプロピル(メチル)ジ−および(メタ)アクリロキシプロピルトリ−アルコキシシランなどが例示され、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても差支えない。
(E)成分は、上述の(E1)と(E2);(E1)と(E3);(E2)と(E3);または(E1)、(E2)および(E3)を含有することにより、他の構成成分とともに、組成物が広範囲の被着体に対して、室温で接着性を発現するように機能する。(E)成分は、(E1)と、(E2)および/または(E3)との組合せを含むことが好ましい。(E)成分の量は、(E)成分の合計量である。この範囲にあると、室温における接着性が充分であり、かつ(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲であり、硬化後の組成物の機械的強度や柔軟性を低下させることもない。(E)成分は、0.5〜10重量部が好ましい。なお、(E)成分が上記の2種類の混合物である場合、良好な接着性を得るために、(E)成分中、重量比で一方が他方の0.05〜20倍の範囲であることが好ましい。また、(E)成分が(E1)、(E2)および(E3)の混合物である場合、それぞれが(E)成分の5重量%以上配合されていることが好ましい。
本発明において、さらに(F)成分として、Si(OR44(式中、R4は、炭素数1〜3のアルキル基を表す)で示されるテトラアルコキシシラン、またはその部分加水分解縮合物を配合してもよく、このことにより、室温における金属への接着性を、さらに向上させることができる。
4としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルのような、直鎖状または分岐状のアルキル基が例示され、容易に入手でき、取扱いが容易で、接着性の向上効果が著しいことから、エチル基が好ましい。
硬化して得られるシリコーンゴムに、室温における金属への優れた接着性を付与することから、(F)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。
本発明の組成物に、(D)成分の触媒能を阻害しない範囲で、さらに他の接着性付与剤を併用しても差支えない。そのような接着性付与剤としては、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシド、アルミニウムトリブトキシドのようなアルミニウムアルコキシド;チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソブトキシド、チタンテトライソプロペニルオキシドのようなチタンアルコキシド;ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシドのようなジルコニウムアルコキシドなどが例示される。このような金属アルコキシド類の併用により、さらに接着強さを高めることができる。金属アルコキシドの配合量は、(A)成分100重量部に対して0.2〜5重量部が好ましい。
本発明の組成物に、場合によっては配合してもよい接着性付与剤として、マレイン酸ジアリルのような分子中に極性基を含む有機化合物を挙げることができる。この種の接着性付与剤は、組成物の硬化反応速度を抑制して、取扱いの作業性、および接着性の発現と硬化速度とのバランスの向上にも寄与する。硬化抑制剤としては、上記のほか、アセチレンアルコール類やその誘導体のような、不飽和を含む既知の化合物を用いることができる。
本発明の組成物に、硬化前の段階で適度の流動性を与え、硬化して得られるゴム状弾性体に、その用途に応じて要求される高い機械的強度を付与するために、無機質充填剤を添加することが好ましい。このような無機質充填剤としては、煙霧質シリカ、焼成シリカ、シリカエアロゲル、沈殿シリカ、煙霧質酸化チタン、およびこれらの表面をポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザンなどで疎水化したもののような補強性充填剤;ならびにけいそう土、粉砕シリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、ケイ酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄のような非補強性充填剤が例示され、押出し作業性と、硬化して得られるゴム状弾性体に必要な物性に応じて選択される。また、目的に応じてカーボンブラックのような導電性充填剤を配合してもよい。これらの充填剤の添加量は、組成物の使用目的を損なわないかぎり限定されない。
さらに、本発明の組成物には、目的に応じて、顔料、チクソトロピー性付与剤
、押出し作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線防止剤、防かび剤、耐熱性
向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加えてもよい。また、用途によっては、本発明の組成物を、トルエン、キシレンのような有機溶媒に溶解ないし分散させてもよい。
本発明の組成物は、(A)〜(E)成分、およびさらに必要に応じて配合される他の成分を、万能混練機、ニーダーなどの混合手段によって均一に混練して調製することができる。なお、(B)成分として固体ないし半固体の樹脂状物を、取扱いを容易にするために、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶液として配合することがある。その場合、(A)成分の一部または全部を、(B)成分を含む上記の溶液と混合し、ついで減圧加熱により溶媒を留去して、(A)成分と(B)成分の溶液として、組成物の調製に供することができる。また、安定に長期間貯蔵するために、(C)成分と(E1)成分に対して(D)成分が別の容器になるように、適宜、2個の容器に配分して保存しておき、使用直前に混合し、減圧で脱泡して使用に供してもよい。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物を、接着すべき部位に注入、滴下、流延、注型、容器からの押出しなどの方法により、またはトランスファー成形や射出成形による一体成形によって、接着対象物に付着させ、室温で放置して、硬化させることにより、シリコーンゴムを得ることができ、同時に接着対象物に接着させることができる。また、シリコーンゴムは柔軟性に優れているため、より高温で硬化させた場合であっても、クラック発生が抑制され、接着性および柔軟性に優れたシリコーンゴムを得ることができる。硬化のための加熱温度としては、たとえば200℃までの温度が挙げられ、具体的には80℃で30分、または100℃で10分という、比較的低温、短時間の加熱が挙げられる。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、半導体デバイスの実装や封止、半導体や汎用プラスチックの接着のような用途に用いることができる。光学素子や半導体モジュール用のシール剤、ポッティング剤としても有用である。
以下、実施例および比較例によって、本発明をさらに詳細に説明する。これらの例において、部は重量部を示し、粘度は23℃における粘度を示す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
実施例および比較例に、下記のポリシロキサンを用いた。以下、シロキサン単位を、次のような記号で示す。
単位: (CH33SiO1/2
v単位: (CH32(CH2=CH)SiO1/2
H単位: (CH32HSiO1/2
単位: −(CH3)2SiO−
H単位: −(CH3)HSiO−
v単位: −(CH3)(CH2=CH)SiO−
単位: SiO4/2(4官能性)
A−1:両末端がMv単位で封鎖され、中間単位がD単位からなり、23℃における粘度が100Pa・sである直鎖状ポリメチルビニルシロキサン;
A−2:両末端がMv単位で封鎖され、中間単位がD単位からなり、23℃における粘度が10Pa・sである直鎖状ポリメチルビニルシロキサン;
B−1:M単位、Mv単位およびQ単位からなり、モル単位比がM5v8で示される分岐状ポリメチルビニルシロキサン(重量平均分子量4000、1分子当たり平均4個のビニル基);
C−1:両末端がM単位で封鎖され、中間単位が50モル%のDH単位と残余のD単位からなり、23℃における粘度が20mPa・sである直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン(1分子当たり平均20個の水素原子);
C−2:両末端がMH単位で封鎖され、中間単位がD単位からなり、23℃における粘度が15mPa・sである直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン。
実施例および比較例に、触媒として、下記の白金−ビニルシロキサン錯体を用いた。
D−1:塩化白金酸をMvvで示されるシロキサン二量体と加熱することによって得られ、白金含有量が2重量%である錯体;
実施例および比較例に、(E)成分として、下記の有機ケイ素化合物を用いた。
E−1:式:
Figure 0005068988
で示される環状シロキサンの異性体混合物;
E−2:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;
E−3:ビニルトリエトキシシラン。
実施例および比較例に、下記の微粉末シリカを用いた。
S−1:比表面積200m2/gの煙霧質シリカ、ヘキサメチルジシラザン処理
実施例1
撹拌機、加熱装置および減圧装置を備えた容器に、A−1と、あらかじめ調製した濃度50重量%のB−1トルエン溶液を入れ、均一になるように混合した後、150℃、0.13kPa{1Torr}でトルエンを留去して、ポリシロキサン溶液を調製した。これを万能混練機に移し、S−1を添加して、100℃で3時間減圧下に混練し、40℃以下まで冷却して、マレイン酸ジアリルとD−1を混合した。次に、あらかじめ調製しておいたA−2、C−1、C−2、E−1、E−2およびE−3の混合物を添加して、10分間すばやく減圧混練することにより、脱泡を行って、ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
実施例2〜4、比較例1〜4
実施例1に準じる手順により、ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。実施例1を含めて、各実施例および比較例の配合比を、表1に示す。
Figure 0005068988
評価方法および結果
実施例および比較例の組成物のゴム物性の評価には、次のような方法を用いた。評価結果は表1のとおりである。
(1)引張強さ、および伸び
組成物を注型して、80℃30分間オーブン中で硬化させることにより、厚さ2mmのシートを得た。このシートから、JISK6251により、ダンベル2号型試験片を作成して、引張試験に供し、破断時の引張強さと伸びを測定した。
(2)硬さ(タイプE)
組成物を注型して、80℃30分間オーブン中で硬化させることにより、厚さ2mmのシートを得た。このシートを3枚重ねて、JISK6253により、タイプEデュロメータを用いて、片さを測定した。
(3)クラック
100mlガラスビーカーに、各例の組成物50gを入れ、気泡等を遠心分離機等で除去した後、150℃のオーブンに30分間入れて硬化させた。硬化後の状態を肉眼で観察し、ゴム状の硬化物に亀裂があれば×、亀裂がなければ○とした。
実施例および比較例の組成物の接着性の評価には、次のような方法を用いた。評価結果は表1のとおりである。
各例の組成物を、それぞれコーカーに充填した。表1に示す各種材質の試片(80×25×2mm)に、組成物をコーカーから、直径10mm、長さ60mmのビードを形成するように押出して塗布し、室温で24時間または72時間放置して、硬化・接着させて、ゴム状の硬化物を得た。その後、硬化物と試片との界面の端にナイフで20mmの切込みを入れ、破断するまで、上90°の方向に硬化物を引張って、破断状況によって接着性を評価した。
○:接着性優(硬化物が破断し、試片との接着面の100%に、硬化物が付着している)
△:接着性良(試片との接着面に、部分的に硬化物が付着し、一部が剥離する)
×:接着性なし(試片から硬化物が剥離し、接着面への硬化物の付着がない)
表1から明らかなように、本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、室温で硬化するとともに優れた接着性を示した。また、150℃30分での加熱により硬化させた場合であっても、クラック発生が抑制され、接着性および柔軟性に優れたシリコーンゴムを得ることができる。

Claims (5)

  1. (A)分子中に2個以上のR1(式中、R1は、アルケニル基を表す)を含有し、23℃における粘度が、1.0〜500Pa・sである直鎖状ポリオルガノシロキサン:100重量部;
    (B)SiO4/2単位とR3SiO1/2単位、および場合によってはさらにR2SiO単位(式中、Rは、R1またはR2であり、R1は、前述のとおりであり、R2は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない非置換または置換の1価の炭化水素基を表す)からなり、R中、1分子あたり少なくとも3個がR1である分岐状ポリオルガノシロキサン:1〜100重量部;
    (C)下記(C1)および(C2)
    〔ここで、(C1)は、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子中に3個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、
    (C2)は、ケイ素原子に結合した水素原子を、分子鎖の両末端にのみ、それぞれ1個ずつ含み、かつ分子中に脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンであり、
    (C)中のケイ素原子に結合した水素原子のうち、(C2)中のケイ素原子に結合した水素原子が、4090モル%である〕:(C1)と(C2)の合計で、(A)および(B)に存在するアルケニル基1個に対するケイ素原子に結合した水素原子の数が0.3〜1.2になる量;
    (D)白金族金属化合物:白金系金属原子を、(A)と(B)の合計量に対して0.1〜1,000重量ppm含有する量;ならびに
    (E)下記(E1)〜(E3)の少なくとも2種
    〔ここで、(E1)は、ケイ素原子に結合した水素原子と、ケイ素原子に結合した下記式(I):
    Figure 0005068988

    で示される側鎖とを有する有機ケイ素化合物であり、
    (E2)は、Si(OR3n基とエポキシ基含有基を有する有機ケイ素化合物であり、
    (E3)は、Si(OR3n基と脂肪族不飽和炭化水素基を有するシラン化合物である(上記各式中、Q1は、ケイ素原子とエステル結合の間に2個以上の炭素原子を有する炭素鎖を形成する、直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し;Q2は、酸素原子と側鎖のケイ素原子の間に3個以上の炭素原子を有する炭素鎖を形成する、直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し;R3は、炭素数1〜4のアルキル基または2−メトキシエチル基を表し;nは、1〜3の整数である)〕:合計0.1〜20重量部
    を含む、接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. (C2)が、一般式(IV):
    Figure 0005068988

    (式中、R6は、脂肪族不飽和炭素−炭素結合を含まない、非置換または置換の1価の炭化水素基を表し;mは、23℃における粘度を、0.001〜10Pa・sとする数である)で示される、直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサンである、請求項1記載の接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
  3. (A)の23℃における粘度が、3.0〜300Pa・sである、請求項1または2記載の接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
  4. (A)および(B)のR1が、ビニル基である、請求項1〜3のいずれか1項記載の接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
  5. (D)が、白金−ビニルシロキサン錯体である、請求項1〜4のいずれか1項記載の接着性ポリオルガノシロキサン組成物。
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