JP2004300352A - 低反発ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

低反発ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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英文 太田
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Abstract

【課題】フォームの連通性が高く、かつフォーム硬さの温度依存性が小さな、低反発弾性のポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、触媒、発泡剤の存在下に反応させてポリウレタンフォームを製造する方法において、(A)が、官能基数が2以上で、OH当量が800〜3000のポリエーテルポリオール(a)、官能基数が3以上で、OH当量が200〜800未満のポリエーテルポリオール(b)、およびOH当量が100〜5000のモノオール(c)からなり、(b)の含有量が41〜85質量%のポリオール組成物であることを特徴とするポリウレタフォームの製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタフォームの製造方法に関する。さらに詳しくは、低反発の軟質ポリウレタンフォームの製造に適したポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、低反発弾性のポリウレタンフォームを製造する方法として、数平均分子量が4000以下の分子量の小さいポリオールを用いる製造方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−181404号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法では、発泡したフォームの連通性が乏しく収縮しやすい、フォーム硬さの雰囲気温度への依存性が大きく、特に低温雰囲気下でフォームが非常に硬くなるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの課題を解決すべく、連通性が高く、かつフォーム硬さの温度依存性が小さな、低反発弾性の軟質ポリウレタンフォームを製造する方法について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0006】
すなわち本発明は、ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、触媒(C)、発泡剤(D)の存在下に反応させてポリウレタンフォームを製造する方法において、(A)が、官能基数が2以上で、OH当量が800〜3000のポリエーテルポリオール(a)、官能基数が3以上で、OH当量が200〜800未満のポリエーテルポリオール(b)、およびOH当量が100〜5000のモノオール(c)からなり、(b)の含有量が41〜85質量%のポリオール組成物であることを特徴とするポリウレタフォームの製造方法;官能基数が2以上で、OH当量が800〜3000のポリエーテルポリオール(a)、官能基数が3以上で、OH当量が200〜800未満のポリエーテルポリオール(b)、およびOH当量が100〜5000のモノオール(c)からなり、(b)の含有量が41〜85質量%であるポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物;並びに上記の製造方法により得られたポリウレタンフォームからなる家具用または寝具用クッション材;である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリオール成分(A)はポリエーテルポリオールからなる成分を意味し、少量の(好ましくは20質量%以下)モノオールを含んでいてもよい。(A)は、ポリオール(a)、ポリオール(b)およびモノオール(c)を必須成分として含有する。
(a)としては、例えば、少なくとも2個の活性水素を含有する化合物(多価アルコール、多価フェノール、アミン類、ポリカルボン酸、リン酸等)にアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)を付加した構造の化合物が挙げられ、2種以上を併用してもよい。これらのうちで好ましいものは、多価アルコールにAOを付加した構造の化合物である。
【0008】
多価アルコールとしては、炭素数2〜20の2価アルコール(脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール;および脂環式ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルキレングリコール)、炭素数3〜20の3価アルコール(脂肪族トリオール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどのアルカントリオール);炭素数5〜20の4〜8価またはそれ以上の多価アルコール(脂肪族ポリオール、例えば、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールなどのアルカンポリオール、およびそれらもしくはアルカントリオールの分子内もしくは分子間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその誘導体)が挙げられる。
【0009】
多価(2〜8価またはそれ以上)フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノンおよびフロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、およびビスフェノールスルホン等のビスフェノール類;フェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック)等が挙げられる。
【0010】
アミン類としては、アンモニア;脂肪族アミンとして、炭素数2〜20のアルカノールアミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミンおよびアミノエチルエタノールアミン)、炭素数1〜20のアルキルアミン(例えば、n−ブチルアミンおよびオクチルアミン)、炭素数2〜6のアルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキレンヘプタミン、例えば、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミン)が挙げられる。 また、炭素数6〜20の芳香族モノもしくはポリアミン(例えば、アニリン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、メチレンジアニリンおよびジフェニルエーテルジアミン);炭素数4〜20の脂環式アミン(イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミンおよびジシクロヘキシルメタンジアミン);炭素数4〜20の複素環式アミン(例えば、アミノエチルピペラジン)等が挙げられる。
【0011】
ポリカルボン酸としては、炭素数4〜18の脂肪族ポリカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸など)、炭素数8〜18の芳香族ポリカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
これらの活性水素化合物は2種以上を併用してもよい。
【0012】
上記活性水素含有化合物に付加させるAOとしては、炭素数2〜8のものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−、1,3−、1,4−もしくは2,3−ブチレンオキサイド、1,2−オレフィンオキサイド(炭素数5〜8またはそれ以上)、スチレンオキサイド、およびこれらの2種以上の併用等が挙げられる。好ましくはPOまたはPOとEOの併用である。2種以上のAOを用いる場合のAOの付加形式は、ランダム付加、ブロック付加のいずれでもよいが、より好ましい付加形式はブロック付加である。
AO付加時に用いる触媒としては、通常用いられるアルカリ触媒(KOH、CsOH等)の他、特開2000−344881号公報に記載の触媒〔トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等〕、特開平11−120300号公報に記載の触媒(過塩素酸マグネシウム等)を用いてもよい。
【0013】
(a)の官能基数は通常2以上である。下限は好ましくは2.5、上限は好ましくは4である。官能基数が2未満では、圧縮残留歪みが悪くなり、硬化時間が長く必要となる。
【0014】
ポリオール(a)のOH当量(水酸基1個当たりの分子量、水酸基価から求める)は通常800〜3000である。下限は、好ましくは1000、さらに好ましくは1500であり、上限は好ましくは2500、さらに好ましくは2200である。OH当量が800未満では軟質のフォームが製造できず圧縮残留歪みが悪くなり、3000を越えると圧縮残留歪みが悪くなり、硬化時間が長く必要となる。
【0015】
ポリエーテルポリオール(b)としては、例えば、3個以上の活性水素を含有する化合物(多価アルコール、多価フェノール、アミン類、ポリカルボン酸、リン酸等)にアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)が付加された構造の化合物が挙げられ、2種以上を併用してもよい。これらのうちで好ましいものは、多価アルコールにAOが付加された構造の化合物である。
上記の3個以上の活性水素を含有する化合物としては、(a)の項で例示した化合物のうち3価以上のものが挙げられる。
活性水素含有化合物に付加させるAOとしては、(a)の項で例示したものが挙げられ、好ましいものも同様である。また、付加に用いる触媒も同様である。
【0016】
ポリオール(b)の官能基数は通常3以上であり、好ましくは3〜6である。官能基数が3未満では、圧縮残留歪みが悪くなり、硬化時間が長く必要となる。
ポリオール(b)のOH当量は、通常200〜800未満である。下限は好ましくは300であり、上限は好ましくは780以下、さらに好ましくは600以下である。OH当量が200未満ではフォームの連通性が悪く収縮し、800以上であると反発弾性率が高くなり、圧縮残留歪みが悪くなる。
【0017】
モノオール(c)としては活性水素原子を1個有する化合物(炭化水素系アルコール、フェノール類等)にAOを付加した構造の化合物が挙げられる。このうち好ましいのは炭化水素系アルコールにAOを付加した構造の化合物である。
【0018】
炭化水素系アルコールとしては、炭素数1〜18またはそれ以上の1価のアルコール(例えばメタノール、エタノール、n−およびiso−プロパノール、ブタノール、2エチルヘキシルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の脂肪族、脂環式および芳香族アルコール)等があげられる。
フェノール類としては1価フェノール(例えばフェノール、ノニルフェノール等炭素数2〜18のアルキルフェノール)などが挙げられる。
【0019】
上記活性水素含有化合物に付加させるAOとしては、(a)の項で例示したものが挙げられ、好ましいものも同様である。ただし、2種以上のAOを用いる場合のAOの付加形式は、ランダム付加、ブロック付加のいずれでもよいが、より好ましい付加形式はランダム付加である。また、付加に用いる触媒も同様である。
【0020】
モノオール(c)のOH当量は、通常100〜5000である。下限は好ましくは400であり、上限は好ましくは4000である。分子量が100未満ではフォームが崩壊し、5000を越えるとフォーム硬さが雰囲気温度の影響を受ける様になり、特に低温雰囲気下で硬いフォームとなる。
【0021】
ポリオール成分(A)中には、必要により、本発明に悪影響を及ぼさない範囲で、他のポリオール(d)を1種以上含有してもよい。(d)としては、(a)と(b)以外のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、これら以外の各種ポリオールもしくは(c)以外のモノオール、多価アルコール(ポリエーテルポリオール以外)、アルカノールアミン並びにこれらの混合物等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、多価アルコール、多価フェノール、またはアミン類等のAO付加物であって、(a)および(b)以外のものが挙げられる。
多価アルコール、多価フェノール、アミン類、および付加するAOとしては、前記(a)におけるものと同様のものが挙げられる。
【0022】
ポリエステルポリオールとしては、前記の多価アルコール(とくに、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;前記ポリエーテルポリオール;またはこれらとグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価又はそれ以上の多価アルコールとの混合物)と、前記ポリカルボン酸もしくはその無水物、低級アルキル(アルキル基の炭素数:1〜4)エステル等のエステル形成性誘導体(例えば、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル等)、または前記カルボン酸無水物およびAOとの縮合反応物;そのAO(EO、PO等)付加物;ポリラクトンポリオール、例えば前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの;ポリカーボネートポリオール、例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物;等が挙げられる。
【0023】
各種ポリオールもしくはモノオールとしては、ポリブタジエンポリオール等のポリジエンポリオールおよびそれらの水添物;アクリル系ポリオール、特開昭58−57413号公報及び特開昭58−57414号公報等に記載された水酸基含有ビニル重合体;ヒマシ油脂等の天然油脂系ポリオール;ヒマシ油変性物(例えば多価アルコールエステル交換生成物、水添物)等の天然油脂系ポリオールの変性物;国際公開WO98/44016号公報に記載の末端ラジカル重合性官能基含有活性水素化合物(モノオールも含まれる。);ポリエーテルポリオールをメチレンジハライド等のアルキレンジハライド等でジャンプした変性ポリオール;ポリエーテルポリオールのOH末端ウレタンプレポリマー;等が挙げられる。
多価アルコール、アルカノールアミンとしては前述のものが挙げられる。
【0024】
他のポリオール(d)の平均官能基数は、好ましくは2〜8である。水酸基価は、好ましくは20〜1850である。
【0025】
ポリオール成分(A)は、上記(a)、(b)および(c)と必要により(d)からなる。
(b)の含有量は、(A)の質量に基づいて、通常41〜85質量%である。下限は好ましくは50質量%であり、上限は好ましくは75質量%である。(b)が41質量%未満では圧縮残留歪みが悪くなり、85質量%を越えると連通性が低下しフォームが収縮する。
(A)の質量に基づく(a)の量は、が好ましくは14〜58質量%である。下限はさらに好ましくは20質量%であり、上限はさらに好ましくは40質量%である。また、(c)の量は、好ましくは0.1〜20質量%である。下限はさらに好ましくは3質量%であり、上限はさらに好ましくは15質量%である。(a)が14質量%以上で圧縮残留歪みが良好となり、58質量%以下で反発弾性率が低くなる。(c)が0.1質量%以上で連通性が高くなり、フォームが収縮せず、20質量%以下では圧縮残留歪みが良好となる。また、(d)の含有量は、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
【0026】
ポリオール成分(A)の少なくとも一部が、本発明のポリオール組成物とビニルモノマー重合体からなる重合体ポリオール組成物であってもよい。重合体ポリオール組成物は、上記(a),(b)、(c)の少なくとも一種、好ましくは(a)中でラジカル開始剤存在下、アクリロニトリル、スチレン等のビニルモノマーを重合し安定分散させたものである。重合体ポリオール中のビニルモノマー重合体の含量は、全重合体ポリオール質量に対し、好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは0.1〜30質量%である。
【0027】
本発明の方法において、ポリオール組成物と重合体ポリオールを併用する場合、両者の合計を100質量部(以下、部は質量部を意味する。)とすると、重合体ポリオール組成物の使用量は、好ましくは50部以下、さらに好ましくは20部以下である。(A)中の重合体の含量は、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
【0028】
本発明において使用する有機ポリイソシアネート(B)としては、従来からポリウレタンフォームに使用されているものが使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシヌアレート基、またはオキサゾリドン基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0029】
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネートおよびこれらのイソシアネートの粗製物などが挙げられる。具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変成MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDI、ひまし油変性MDIなどが挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、TDI、MDI、粗製TDI、粗製MDI、ショ糖変性TDI、ウレタン変成MDI、カルボジイミド変性MDIから選ばれる1種以上の有機ポリイソシアネートであり、さらに好ましくはTDIである。
【0030】
触媒(C)としては通常用いられるものが使用できる。具体的には、三量化触媒としてカルボン酸の金属塩(酢酸ナトリウムなど);アルカリおよびアルカリ土類金属のアルコキシドおよびフェノキシド(たとえばナトリウムメトキシド、ナトリウムフェノキシドなど):三級アミン(たとえばトリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ピリジンなど);イミダゾール類(たとえばイミダゾールなど);スズやアンチモンなどの有機金属化合物(たとえばテトラフェニルスズ、トリブチルアンチモンオキサイド、スタナスオクトエートなど)が挙げられる。これらのうち好ましいのはスズ、アンチモンなどの有機金属化合物、三級アミンである。
(C)の使用量は、ポリオール成分(A)100部に対し、好ましくは0.01〜3部、さらに好ましくは0.05〜2部である。
【0031】
発泡剤(D)はポリウレタンフォームに通常使用されるものが使用でき、水単独、水と塩化メチレンの併用、水と液化炭酸ガスの併用、水と水素原子含有ハロゲン化炭化水素の併用等が挙げられる。好ましくは水単独である。
(D)の使用量は、水の場合、(A)100部に対して、好ましくは0.5〜8部、さらに好ましくは1〜5部である。塩化メチレンは、好ましくは3〜15部、さらに好ましくは5〜10部である。
【0032】
水素原子含有ハロゲン化炭化水素系発泡剤の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123、HCFC−141b、HCFC−22およびHCFC−142b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHFC−134a、HFC−152a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245faおよびHFC−365mfc)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa、HFC−365mfcおよびこれらの2種以上の混合物である。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは50部以下、さらに好ましくは5〜45部である。
【0033】
低沸点炭化水素は、通常沸点が−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンおよびこれらの混合物が挙げられる。
低沸点炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは40部以下、さらに好ましくは5〜30部である。
また、液化炭酸ガスを用いる場合の使用量は、(A)100部あたり、好ましくは30部以下、さらに好ましくは25部以下である。
【0034】
本発明の製造方法において、必要により整泡剤(E)を用いてもよい。
整泡剤としては通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるものはすべて使用できる。例として、ジメチルシロキサン系整泡剤が挙げられ、具体的にはトーレダウコーニング(株)社の「SRX−253」等、また、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤が挙げられ、具体的には日本ユニカー(株)製のL−540、トーレダウシリコーン(株)製のSH−190、SRX−280Aなどが挙げられる。(A)100部に対する(E)の使用量は、好ましくは5部以下、さらに好ましくは0.1〜3部である。
【0035】
また着色剤(染料、顔料)、難燃剤(リン酸エステル類、ハロゲン化リン酸エステル類など)、老化防止剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系など)、抗酸化剤(ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系など)などの公知の他の添加剤の存在下で反応させてもよい。(A)100部に対するこれらの添加剤の使用量に関しては、着色剤は、好ましくは1部以下である。難燃剤は、好ましくは5部以下、さらに好ましくは2部以下である。老化防止剤は、好ましくは1部以下、さらに好ましくは0.5部以下である。抗酸化剤は、好ましくは1部以下、さらに好ましくは0.01〜0.5部である。
【0036】
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、イソシアネート指数[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、好ましくは70〜120、さらに好ましくは80〜110である。
【0037】
本発明の方法におけるポリウレタンフォームの生産方式は、例えば、いわゆるスラブ、ホットキュアー、コールドキュアー方式で行えるが、このうち好ましいのはスラブおよびホットキュアー方式であり、特に好ましいのはスラブ方式である。
【0038】
本発明の方法によるポリウレタンフォームの具体的な製造方法の一例を示せば、下記の通りである。まず、ポリオール成分(A)、触媒(C)、発泡剤(D)、必要により整泡剤(E)および/または他の添加剤を所定量混合する。次いでポリウレタン発泡機または攪拌機を使用して、この混合物と有機ポリイソシアネート(B)とを、それぞれの液温が15〜35℃で急速混合する。得られた混合液(発泡原液)を、密閉型もしくは開放型のモールド(金属製または樹脂製)に注入、または自由発泡させ、ウレタン化反応を行わせて、低反発弾性の軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。
【0039】
本発明のポリオール組成物を用い、本発明の製造方法により得られたポリウレタンフォームは、低反発の軟質ポリウレタンフォームが通常用いられる用途に広く使用できるが、特に家具用クッション材、寝具(ベッド、枕など)用クッション材等の用途に好適に用いられる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0041】
実施例1〜3、比較例1〜3
表1に示した発泡処方(表中の数字は質量部を示す)にて、下記発泡容器の内側にポリエチレンのシートを敷き、その上にウレタンフォームを発泡させ、20℃で24時間放置後フォーム物性を測定した。
なお、25%ILDの測定は、さらに20℃、−10℃温度条件下に24時間放置後の25%ILDを測定し、測定値をそれぞれ25%ILD(20℃)、25%ILD(−10℃)と表現した。
<発泡条件>
ミキシング方法:ハンドミキシング
原料温度:25±2℃
発泡容器:300×300×250(mm)
【0042】
<使用原料>
表1中の使用原料の記号は下記のとおりである。
a−1(ポリオール):グリセリンのPO付加物、OH当量1670
b−1(ポリオール):ペンタエリスリトールのPO/EOブロック付加物、オキシエチレン単位(以下、EO単位と記載)の含量20質量%、OH当量350
b−2(ポリオール):グリセリンのPO付加物、OH当量500
c−1(モノオール):n−ブタノールのPO・EOランダム付加物、EO単位含量50質量%、OH当量1000
c−2(モノオール):n−ブタノールのPO・EOランダム付加物、EO単位含量50質量%、OH当量3000
B−1(有機ポリイソシアネート):2,4/2,6−トリレンジイソシアネート80/20(質量比)の混合物
C−1(触媒):トリエチレンジアミンの33質量%ジプロピレングリコール溶液
C−2(触媒):スタナスオクトエート
E−1(整泡剤):「SRX−280A」トーレシリコン(株)製ジメチルシロキサン系整泡剤
【0043】
<フォーム物性>
フォーム物性の測定法はJIS K6400(1997年版)で実施した。単位は以下の通り。
コア密度:kg/m
25%ILD:kg/314cm
圧縮残留歪み:%
反発弾性:%
<フォームの収縮>
発泡直後のフォームの体積に対する24時間放置後のフォームの体積の比率(収縮率)を求め、以下の基準で良否(○、×)判断をした。
○:収縮率10%未満
×:収縮率10%以上
【0044】
【表1】
Figure 2004300352
【0045】
【発明の効果】
本発明のポリオール組成物を使用する、本発明のポリウレタンフォームの製造方法により、フォーム発泡後の収縮などの発泡トラブルが無く、フォーム硬さの雰囲気温度依存性の小さい、低反発の軟質ポリウレタンフォームが製造できる。上記効果を奏することから、本発明により得られるポリウレタンフォームは、家具用クッション材、寝具用クッション材等の用途に有用である。

Claims (4)

  1. ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート(B)とを、触媒(C)、発泡剤(D)の存在下に反応させてポリウレタンフォームを製造する方法において、(A)が、官能基数が2以上で、OH当量が800〜3000のポリエーテルポリオール(a)、官能基数が3以上で、OH当量が200〜800未満のポリエーテルポリオール(b)、およびOH当量が100〜5000のモノオール(c)からなり、(b)の含有量が41〜85質量%のポリオール組成物であることを特徴とするポリウレタフォームの製造方法。
  2. (A)中の、(a)の含有量が14〜58質量%であり、(c)の含有量が0.1〜20質量%である請求項1記載のポリウレタンフォームの製造方法。
  3. 官能基数が2以上で、OH当量が800〜3000のポリエーテルポリオール(a)、官能基数が3以上で、OH当量が200〜800未満のポリエーテルポリオール(b)、およびOH当量が100〜5000のモノオール(c)からなり、(b)の含有量が41〜85質量%であるポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物。
  4. 請求項1または2記載の製造方法により得られたポリウレタンフォームからなる家具用または寝具用クッション材。
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