JPH09132631A - 硬質ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造法

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JPH09132631A
JPH09132631A JP7313548A JP31354895A JPH09132631A JP H09132631 A JPH09132631 A JP H09132631A JP 7313548 A JP7313548 A JP 7313548A JP 31354895 A JP31354895 A JP 31354895A JP H09132631 A JPH09132631 A JP H09132631A
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polyol
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propylene oxide
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JP7313548A
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Tatsuro Yanagi
達郎 柳
Yasushi Kumagai
康 熊谷
Hajime Akiyama
一 秋山
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡剤として水素原子含有ハロゲン化炭化水
素や水を使用しても、規制フロンであるトリクロロモノ
フルオロメタン(CFC−11)を使用した場合と同等
の硬化時間で脱型が可能な硬質ポリウレタンフォームを
得る。 【解決手段】 ポリオールとして、特定比率の重合体分
散ポリオール、エチレンジアミンのプロピレンオキサイ
ド付加物、トルエンジアミンのエチレンオキサイドとプ
ロピレンオキサイド付加物および多価アルコールのプロ
ピレンオキサイド付加物を必須成分として含有するポリ
オールを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質ウレタンフォ
ームの製造法に関する。さらに詳しくは、発泡剤に規制
フロン(CFC−11等)を用いなくても脱型時間を短
くできる硬質ウレタンフォームの製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の硬質ウレタンフォームは、発泡剤
としてトリクロロモノフルオロメタン(CFC−11)
を使用しているため、低温寸法安定性や断熱性に優れ、
冷蔵庫、冷凍庫、建築用などの断熱材として広く使用さ
れている。しかし近年、地球のオゾン層保護のため、水
素原子を含有しないハロゲン化炭化水素発泡剤などの規
制が開始された。この規制対象にCFC−11が含まれ
ており、硬質ウレタンフォームの発泡剤は、オゾン層破
壊係数の小さい水素原子含有ハロゲン化炭化水素、炭化
水素、水等に移行しつつある。ところが、これらの新規
な代替発泡剤である水素原子含有ハロゲン化炭化水素
は、分子中に水素原子を有することから、生成したウレ
タン樹脂成分への溶解膨潤が現行のCFC−11より高
い。そのため、得られたウレタン樹脂は初期強度が低下
し、脱型時間が長くなるという問題がある。
【0003】CFC−11を発泡剤として用いる場合の
脱型時間を短縮する方法としては、ポリエーテルポリオ
ールとしてトルエンジアミン系ポリオール、ビスフェノ
ール系ポリオール、シュクロース系ポリオール、ジエタ
ノールアミン系ポリオールを併用する方法(特開昭62
−81414号、特開昭64−36616号公報など)
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法は前記のオゾン層破壊係数の小さい発泡剤(水素原子
含有ハロゲン化炭化水素および/または水)を用いた場
合においては、その効果は十分でない。本発明の目的
は、水素原子含有ハロゲン化炭化水素および/または水
を発泡剤として硬質ポリウレタンフォームを製造するに
あたり、脱型時間を短縮できる製造法を提供することに
ある。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、発泡剤と
して水素原子含有ハロゲン化炭化水素および/または水
を用い、かつ脱型時間を短縮できる硬質ポリウレタンフ
ォームを製造する方法について鋭意検討を重ねた結果、
ポリオール成分として特定組成のポリオール混合物を使
用することにより、上記の問題点を解決することを見出
し、本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、ポリオール(A)と有
機ポリイソシアネート(B)とを、触媒(C)および水
素原子含有ハロゲン化炭化水素および/または水からな
る発泡剤(D)の存在下で反応させて硬質ポリウレタン
フォームを製造する方法において、(A)として、グリ
セリンにプロピレンオキサイドを付加してなるポリオー
ル中でアクリロニトリルとスチレンとを(40〜10
0):(0〜60)の重量比で(共)重合させてなり、
水酸基価が280〜450である重合体ポリオール(a
1)と、エチレンジアミンにプロピレンオキサイドを付
加してなり、水酸基価が470〜750であるポリオー
ル(a2)と、トルエンジアミンにエチレンオキサイド
次いでプロピレンオキサイドを付加してなり、水酸基価
が300〜500であるポリオール(a3)と、3〜8
価のアルコールにプロピレンオキサイドを付加してな
り、水酸基価が350〜550であるポリオール(a
4)とからなり、(a1):(a2):(a3):(a
4)の重量比が(5〜25):(35〜65):(10
〜35):(15〜45)であるポリオール混合物を用
い、かつ、(C)として炭素数1〜8の脂肪族モノカル
ボン酸アルカリ金属塩を用いることを特徴とする硬質ウ
レタンフォームの製造法である。
【0007】本発明において、重合体ポリオール(a
1)を構成するポリオールは、通常グリセリンにプロピ
レンオキサイド(以下、POと略記)を付加したポリエ
ーテルポリオールである。その水酸基価は、通常300
〜840、好ましくは420〜670である。水酸基価
が300未満の場合は、得られたフォームの機械的強度
が低下し、水酸基価が840を越えると、重合体が凝集
したり、ゲル化しやすくなり、(a1)の安定的な製造
が困難となる。該(a1)中の(共)重合体を構成する
アクリロニトリとスチレンとの重量比は、通常(40〜
100):(0〜60)、好ましくは(50〜90):
(10〜50)である。アクリロニトリルの比率が40
未満の場合、重合体が凝集したり、ゲル化しやすくな
り、(a1)の安定的な製造が困難である。また、本発
明で用いられるポリオール(A)中の該(共)重合体の
量の好ましい範囲は、(A)の重量に基づいて、0.5
〜7重量%、特に好ましくは0.5〜5重量%である。
0.5重量%未満では脱型時間短縮効果が不十分であ
り、7重量%を越えると、発泡原液をモールドに注入す
る際の液流れ性が悪くなる。
【0008】(a1)の水酸基価は、通常280〜45
0、好ましくは300〜430である。水酸基価が28
0未満では得られたフォームの強度が低下し、450を
越えると重合体が凝集しやすくなり、ゲル化しやすくな
る。該(a1)の使用量は、(A)の重量に基づいて通
常5〜25重量%、好ましくは5〜20重量%である。
5重量%未満では脱型時間を短くする効果が見られず、
25重量部を越えると得られたフォームの熱伝導率や接
着性が悪くなる。
【0009】本発明で用いられるポリオール(a2)の
水酸基価は、通常470〜750、好ましくは500〜
700である。水酸基価が470未満では得られたフォ
ームの強度が低下し、750を越えると液流れ性が悪く
なる。(a2)の使用量は、(A)の重量に基づいて通
常35〜65重量%、好ましくは40〜60重量%であ
る。(a2)の使用量が35重量%未満の場合は、得ら
れるフォームの強度が低下し、65重量%を越えると反
応が早くなりすぎ、反応性を調整しにくくなる。
【0010】本発明で用いられるポリオール(a3)を
構成するトルエンジアミンとしては、例えば2,4−ト
ルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、2,3−
トルエンジアミン、3,4−トルエンジアミンなどが挙
げられる。これらのうち好ましいものは、2,4−トル
エンジアミン、2,6−トルエンジアミンおよびこれら
の混合物である。トルエンジアミンに付加するエチレン
オキサイド(以下、EOと略記)およびPOの付加モル
数は、EOが通常2〜5モル、好ましくは2〜4モルで
あり、POが通常2〜10モル、好ましくは2〜8モル
である。該(a3)の水酸基価は通常300〜500、
好ましくは350〜450である。(a3)の水酸基価
が300未満では得られるフォームの強度が低下し、5
00を越えると液流れ性が悪くなる。該(a3)の使用
量は、(A)の重量に基づいて通常10〜35重量%、
好ましくは15〜30重量%である。(a3)が10重
量部未満の場合は脱型時間を短くする効果が乏しく、3
5重量%を越えると(A)の粘度が高くなり、後述する
有機ポリイソシアネート(B)との混合性が悪くなる。
【0011】本発明で用いられるポリオール(a4)を
構成する多価アルコールの具体例としては、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
メチルグルコシド、ソルビトール、シュクロースおよび
これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち
好ましくはグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビ
トール、シュクロースおよびこれらの2種以上の混合物
である。該(a4)の水酸基価は通常350〜550、
好ましくは380〜500である。(a4)の水酸基価
が350未満では得られるフォームの強度が低下し、5
00を越えると耐衝撃性が悪くなる。(a4)の使用量
は、(A)の重量に基づいて15〜45重量%であり、
好ましくは20〜40重量%である。(a4)が15重
量%未満では脱型時間を短くする効果が不十分となり、
45重量%を超えると(A)の粘度が高くなり、(B)
との混合性が悪くなる。
【0012】本発明において、上記(A)と共に、必要
により通常のポリウレタンフォームに使用されるポリエ
ーテルポリオールまたはポリエステルポリオールを併用
できる。ポリエーテルポリオールの具体例としては、多
価アルコール、多価フェノール、ビスフェノール類、脂
肪族アミン、芳香族アミン、脂環式アミン、複素脂環式
アミンなどの活性水素化合物にアルキレンオキサイドを
付加した化合物などが挙げられる。多価アルコールの具
体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール
などが挙げられる。多価フェノールの具体例としては、
ピロガロール、ハイドロキノンなどが挙げられる。ビス
フェノール類の具体例としては、ビスフェノールA、ビ
スフェノールS、ビスフェノールFなどが、さらにフェ
ノールとホルムアルデヒドとの縮合物などが挙げられ
る。脂肪族アミンの具体例としては、アルキレンジアミ
ン(プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンな
ど)、ポリアルキレンポリアミン(ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、ペンタメチレンヘキサミ
ンなど)、アルカノールアミン(モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミ
ノエチルエタノールアミンなど)などが挙げられる。芳
香族アミンの具体例としてはアニリン、フェニレンジア
ミン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフ
ェニルエーテルジアミンなどが挙げられる。脂環式アミ
ンの具体例としては、イソホロンジアミン、シクロヘキ
シレンジアミンなどが挙げられる。複素脂環式アミンの
具体例としては、アミノエチルピペラジンなどが挙げら
れる。これらの活性水素化合物は2種以上の混合物であ
ってもよい。これらのうち好ましいものは、多価アルコ
ールおよび多価フェノールである。該活性水素化合物に
付加するアルキレンオキサイドとしては、EO、PO、
ブチレンオキサイドおよびこれら2種以上の混合物が挙
げられる。これらのうち好ましいものは、EO、POお
よびこれらの混合物である。
【0013】ポリエステルポリオールの具体例としは、
多価アルコール(前記の2価アルコールおよびトリメチ
ロールプロパン、グリセリンなど)と多塩基酸(コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、ダイマー酸
などの脂肪族ポリカルボン酸、フタル酸、テレフタル
酸、ダイマー酸、トリメリット酸などの芳香族ポリカル
ボン酸など)とを反応させて得られる縮合ポリエステル
ポリオール、ε−カプロラクトンなどのラクトンを開環
重合して得られるポリラクトンポリオールなどが挙げら
れる。これらのポリエステルポリオールは2種以上を併
用してもよい。これらのうちで好ましいものは、2価ア
ルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール
および1,4−ブタンジオールの1種以上)とフタル酸
とを縮合反応して得られるポリエステルポリオールであ
る。
【0014】本発明で用いられる有機ポリイソシアネー
ト(B)としては特に制約はなく、従来から硬質ポリウ
レタンフォームに使用されているポリイソシアネートが
使用できる。該(B)としては、芳香族ポリイソシアネ
ート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシア
ネート、およびこれらの変性物(例えば、カルボジイミ
ド変性、アロファネート変性、ウレア変性、ビューレッ
ト変性、イソシアヌアレート変性、オキサゾリドン変性
など)、イソシアネート基末端プレポリマーなどが挙げ
られる。芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、
1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート、
2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート(T
DI)、粗製TDI、ジフェニルメタン−2,4’−ま
たは4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ポリメチ
レンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナフ
チレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、トリフ
ェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート
などが挙げられる。脂肪族イソシアネートの具体例とし
ては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキシルジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げら
れる。脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシル
ジイソシアネートなどが挙げられる。変性ポリイソシア
ネートの具体例としては、カルボジイミド変性MDI、
ショ糖変性TDI、ひまし油変性MDIなどが挙げられ
る。これらのうちで好ましいものは、MDI、粗製MD
I、カルボジイミド変性MDIおよびショ糖変性TDI
である。
【0015】本発明で用いられる触媒(C)の炭素数1
〜8である脂肪族モノカルボン酸アルカリ金属塩を構成
する脂肪族モノカルボン酸の具体例としては、蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタ
ン酸、オクチル酸などの飽和モノカルボン酸;アクリル
酸、イソクロトン酸、クロトン酸などの不飽和モノカル
ボン酸などが挙げられる。これのうちとくに好ましもの
は、酢酸およびオクチル酸である。アルカリ金属の具体
例としてはリチウム、カリウム、ナトリウムなどが挙げ
られ、好ましくはカリウムおよびナトリウムである。該
(C)の具体例としては、酢酸カリウム、酢酸ナトリウ
ム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリウムなどが
挙げられる。これらのうち特に好ましいものは酢酸カリ
ウムおよびオクチル酸カリウムである。該(C)の使用
量は特に限定されないが、(A)の重量に基づいて通常
0.1〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%であ
る。
【0016】該(C)と共に、必要によりポリウレタン
反応に通常使用される触媒、例えばアミン系触媒[トリ
エチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモノホ
リン、ジメチルエタノールアミン、1,8−ジアザビシ
クロ−(5,4,0)−ウンデセン−7など];金属触
媒(オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二ス
ズ、オクチル酸鉛など)を併用してもよい。
【0017】本発明で用いられる発泡剤(D)として
は、水素原子含有ハロゲン化炭化水素および/または水
が用いられる。水素原子含有ハロゲン化炭化水素発泡剤
の具体例としては、HCFCタイプのもの(例えば「H
CFC−123」、「HCFC−141b」、「HCF
C−22」および「HCFC−142b」)、HFCタ
イプのもの(例えば「HFC−134a」、「HFC−
245fa」、「HFC−245ca」および「HFC
−236ea」)などが挙げられる。これらのうち好ま
しいものは、「HCFC−141b」、「HFC−13
4a」、「HFC−245fa」およびこれらの2種以
上の混合物である。また、これらの発泡剤と共に、必要
により低沸点炭化水素を併用しても良い。該低沸点炭化
水素は、通常沸点が0〜50℃の炭化水素であり、その
具体例としてはプロパン、ブタン、ペンタン、シクロペ
ンタンなどが挙げられる。(D)が水素原子含有ハロゲ
ン化炭化水素単独の場合、その使用量は(A)の重量に
基づいて、通常1〜50重量%、好ましくは10〜40
重量%である。(D)が水単独の場合、その使用量は
(A)の重量に基づいて、通常0.5〜10重量%、好
ましくは1〜8重量部である。(D)が水素原子含有ハ
ロゲン化炭化水素発泡剤と水とを併用する場合、(A)
の重量に基づいて、水素原子含有ハロゲン化炭化水素の
使用量は、通常1〜50重量%、好ましくは10〜40
重量%である。併用する水の使用量は、通常0.1〜1
0重量%、好ましくは0.5〜8重量%である。また、
低沸点炭化水素類の使用量は、(A)の重量に基づいて
通常0〜40重量部、好ましくは0〜30重量部であ
る。
【0018】本発明の方法において、必要により整泡
剤、着色剤(染料、顔料)、可塑剤、充填剤、難燃剤、
老化防止剤、抗酸化剤などの公知の添加剤も使用するこ
とができる。
【0019】本発明において、(A)からなるポリオー
ル成分と(B)からなるイソシアネート成分とを反応さ
せて硬質ポリウレタンフォームを製造する際のイソシア
ネート指数[ポリオール成分中の活性水素基1当量当り
の(B)のイソシアネート基の当量数×100]は、通
常50〜150、好ましくは90〜130である。イソ
シアネート指数(以下、NCO指数と略記)が50未満
では、硬質ポリウレタンフォームの機械的強度が不十分
となり、150を越えるとフォームの脱型時間が長くな
る。
【0020】以下に、硬質ポリウレタンフォームの製造
法の一例を示す。まず、ポリオール成分、発泡剤、整泡
剤、触媒およびその他の添加剤を所定量混合する。ポリ
ウレタン発泡機又は攪拌機を使用して、この混合物とポ
リイソシアネート成分とを急速混合する。得られた混合
液をモールドに注入する。所定時間後脱型し、硬質ポリ
ウレタンフォームを得る。
【0021】本発明の方法で得られる硬質ポリウレタン
フォームは脱型性に優れ、冷蔵庫、冷凍庫、建築用など
の断熱材として広く利用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。実施例中の「部」および「%」は重量基準である。
【0023】
【実施例】
製造例1 グリセリン(1モル)にPO(5.7モル)を付加した
水酸基価400のポリオール中で、アクリロニトリル:
スチレン(重量比90:10)の混合物をアゾビスイソ
ブチロニトリル存在下にて共重合し、共重合体の濃度が
25%、水酸基価300の重合体ポリオール(a1−
1)を得た。
【0024】製造例2 グリセリン(1モル)にPO(4.5モル)を付加した
水酸基価478のポリオール中で、アクリロニトリル:
スチレン(重量比70:30)の混合物をアゾビスイソ
ブチロニトリル存在下にて共重合し、共重合体の濃度が
10%、水酸基価430の重合体ポリオール(a1−
2)を得た。
【0025】製造例3 グリセリン(1モル)にPO(4.2モル)を付加した
水酸基価500のポリオール中で、アクリロニトリル:
スチレン(重量比80:20)の混合物をアゾビスイソ
ブチロニトリル存在下にて共重合し、共重合体の濃度が
20%、水酸基価400の重合体ポリオール(a1−
3)を得た。
【0026】実施例1 製造例1の(a1−1)15部、エチレンジアミン(1
モル)にPO(4.5モル)を付加した水酸基価700
のポリオール(a2−1)40部、トルエンジアミンの
EO(3.5モル)およびPO(6.3モル)を付加し
た水酸基価350のポリオール(a3−1)15部、ソ
ルビトール(1モル)にPO(8.5モル)を付加した
水酸基価500のポリオール(a4−1)30部からな
る平均水酸基価528のポリオール100部に対して、
酢酸カリウム2部、「シリコーンSH−193」(東レ
シリコーン社製、整泡剤)1部、水3部、「ファイロー
ルPCF」(アクゾジャパン社製、難燃剤)15部、
「U−CAT1000」(サンアプロ社製、アミン触
媒)0.5部および「HCFC−141b」34部を予
め配合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温度
調節した「ミリオネートMR−100」(日本ポリウレ
タン製、粗製MDI)190部(NCO指数110)を
加えて、ホモディスパー(特殊機化製攪拌機)3000
rpmで10秒攪拌後、25℃に温度調節した1000
(長さ)×100(幅)×50(厚み)mmのモールド
に注入し、5分後脱型した。得られた硬質ウレタンフォ
ームの脱型直後の中央部分の厚み方向の膨れを測定し
た。この膨れは、脱型時間が長くなるとともに小さくな
るものであり、膨れが小さいことは脱型時間を短くでき
ることを示している。
【0027】実施例2 製造例2の(a1−2)5部、エチレンジアミン(1モ
ル)にPO(6.7モル)を付加した水酸基価500の
ポリオール(a2−2)40部、トルエンジアミン(1
モル)にEO(2モル)次いでPO(5モル)を付加し
た水酸基価450のポリオール(a3−2)40部、シ
ュクロース(1モル)にPO(13.4モル)を付加し
た水酸基価400のポリオール(a4−2)40部から
なる平均水酸基価449のポリオール100部に対し
て、酢酸カリウム0.5部、「シリコーンSH−19
3」1部、水3部、「ファイロールPCF」15部、
「U−CAT1000」1.0部および「HCFC−1
41b」31部を予め配合して25℃に温度調節し、こ
の中に25℃に温度調節した「ミリオネートMR−10
0」169部(NCO指数110)を加えて、実施例1
と同様にして、硬質ウレタンフォームを作成し、該フォ
ームの膨れを測定した。
【0028】実施例3 製造例3の(a1−3)5部、エチレンジアミン(1モ
ル)にPO(4.9モル)を付加した水酸基価650の
ポリオール(a2−3)45部、トルエンジアミンのE
O(3モル)およびPO(5.3モル)を付加した水酸
基価400のポリオール(a3−3)30部、ペンタエ
リスリトール(1モル)にPO(6.3モル)を付加し
た水酸基価450のポリオール(a4−3)20部から
なる平均水酸基価523のポリオール100部に対し
て、オクチル酸カリウム1.0部、「シリコーンSH−
193」1部、水3部、「ファイロールPCF」15
部、「U−CAT1000」1部および「HCFC−1
41b」34部を予め配合して25℃に温度調節し、こ
の中に25℃に温度調節した「ミリオネートMR−10
0」189部(NCO指数110)を加えて、実施例1
と同様にして、硬質ウレタンフォームを作成し、該フォ
ームの膨れを測定した。
【0029】実施例4 (a1−2)5部、(a2−2)60部、(a3−1)
15部および(a4−2)20部からなる水酸基価45
4のポリオール100部に対して、オクチル酸カリウム
0.5部、「シリコーンSH−193」1部、水3部、
「ファイロールPCF」15部、「U−CAT100
0」1部および「HCFC−141b」32部を予め配
合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温度調節
した「ミリオネートMR−100」170部(NCO指
数110)を加えて、実施例1と同様にして、硬質ウレ
タンフォームを作成し、該フォームの膨れを測定した。
【0030】実施例5 (a1−1)20部、(a2−2)40部、(a3−
1)20部および(a4−2)20部からなる水酸基価
410のポリオール100部に対して、酢酸カリウム1
部、「シリコーンSH−193」1部、水6部、「ファ
イロールPCF」15部および「U−CAT1000」
2部を予め配合して25℃に温度調節し、この中に25
℃に温度調節した「ミリオネートMR−100」189
部(NCO指数100)を加えて、実施例1と同様にし
て、硬質ウレタンフォームを作成し、該フォームの膨れ
を測定した。
【0031】比較例1 (a1−1)10部、(a2−2)45部、(a3−
2)20部および(a4−1)25部からなる平均水酸
基価470のポリオール100部に対して、「シリコー
ンSH−193」1部、水3部、「ファイロールPC
F」15部、「U−CAT1000」2部および「HC
FC−141b」32部を予め配合して25℃に温度調
節し、この中に25℃に温度調節した「ミリオネートM
R−100」175部(NCO指数110)を加えて、
実施例1と同様にして、硬質ウレタンフォームを作成
し、該フォームの膨れを測定した。
【0032】比較例2 (a2−2)50部、(a3−3)20部および(a4
−1)30部からなる平均水酸基価480のポリオール
100部に対して、オクチル酸カリウム1.5部、「シ
リコーンSH−193」1部、水3部、「ファイロール
PCF」15部、「U−CAT1000」1部および
「HCFC−141b」32部を予め配合して25℃に
温度調節し、この中に25℃に温度調節した「ミリオネ
ートMR−100」177部(NCO指数110)を加
えて、実施例1と同様にして、硬質ウレタンフォームを
作成し、該フォームの膨れを測定した。
【0033】比較例3 (a1−2)5部、(a2−1)25部、(a3−2)
20部および(a4−1)50部からなる平均水酸基価
537のポリオール100部に対して、酢酸カリウム
0.5部、「シリコーンSH−193」1部、水3部、
「ファイロールPCF」15部、「U−CAT100
0」1部および「HCFC−141b」34部を予め配
合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温度調節
した「ミリオネートMR−100」192部(NCO指
数110)を加えて、実施例1と同様にして、硬質ウレ
タンフォームを作成し、該フォームの膨れを測定した。
【0034】比較例4 (a1−3)5部、(a2−2)70部、(a3−1)
10部および(a4−1)15部からなる平均水酸基価
480のポリオール100部に対して、オクチル酸カリ
ウム0.5部、「シリコーンSH−193」1部、水3
部、「ファイロールPCF」15部、「U−CAT10
00」1部および「HCFC−141b」32部を予め
配合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温度調
節した「ミリオネートMR−100」177部(NCO
指数110)を加えて、実施例1と同様にして、硬質ウ
レタンフォームを作成し、該フォームの膨れを測定し
た。
【0035】比較例5 (a1−1)20部、(a2−2)40部、(a3−
1)20部および(a2−2)20部からなる平均水酸
基価410のポリオール100部に対して、「シリコー
ンSH−193」1部、水6部、「ファイロールPC
F」15部および「U−CAT1000」1部を予め配
合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温度調節
した「ミリオネートMR−100」189部(NCO指
数100)を加えて、実施例1と同様にして、硬質ウレ
タンフォームを作成し、該フォームの膨れを測定した。
【0036】表1に実施例1〜5、表2に比較例1〜5
でそれぞれ得られた硬質ポリウレタンフォームの膨れ
(フォーム中央部の寸法変化率)測定結果を示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1および表2から明らかなように、実施
例1〜5の膨れは、比較例1〜5の膨れと比較して明ら
かに小さく、脱型性が良好であることを示している。
【0040】
【発明の効果】本発明の硬質ウレタンフォーム製造法に
より、水素原子含有ハロゲン化炭化水素や水を発泡剤と
して使用しても、従来のCFC−11を使った場合と同
等の硬化時間で脱型が可能となる。上記効果を奏するこ
とから、本発明の方法で得られる硬質ポリウレタンフォ
ームは冷蔵庫、冷凍庫、建築材用の断熱材として極めて
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08G 18/62 101:00) C08L 75:04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール(A)と有機ポリイソシアネ
    ート(B)とを、触媒(C)および水素原子含有ハロゲ
    ン化炭化水素および/または水からなる発泡剤(D)の
    存在下で反応させて硬質ポリウレタンフォームを製造す
    る方法において、(A)として、グリセリンにプロピレ
    ンオキサイドを付加してなるポリオール中でアクリロニ
    トリルとスチレンとを(40〜100):(0〜60)
    の重量比で(共)重合させてなり、水酸基価が280〜
    450である重合体ポリオール(a1)と、エチレンジ
    アミンにプロピレンオキサイドを付加してなり、水酸基
    価が470〜750であるポリオール(a2)と、トル
    エンジアミンにエチレンオキサイド次いでプロピレンオ
    キサイドを付加してなり、水酸基価が300〜500で
    あるポリオール(a3)と、3〜8価のアルコールにプ
    ロピレンオキサイドを付加してなり、水酸基価が350
    〜550であるポリオール(a4)とからなり、(a
    1):(a2):(a3):(a4)の重量比が(5〜
    25):(35〜65):(10〜35):(15〜4
    5)であるポリオール混合物を用い、かつ、(C)とし
    て炭素数1〜8の脂肪族モノカルボン酸アルカリ金属塩
    を用いることを特徴とする硬質ウレタンフォームの製造
    法。
  2. 【請求項2】 (A)の重量に基づいて、アクリロニト
    リルとスチレンの(共)重合体の量が0.5〜7重量%
    である請求項1に記載の製造法。
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