JP3072309B2 - 硬質ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造法

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JP3072309B2
JP3072309B2 JP7255664A JP25566495A JP3072309B2 JP 3072309 B2 JP3072309 B2 JP 3072309B2 JP 7255664 A JP7255664 A JP 7255664A JP 25566495 A JP25566495 A JP 25566495A JP 3072309 B2 JP3072309 B2 JP 3072309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬質ポリウレタンフ
ォームの製造法に関する。さらに詳しくは、発泡液の液
流れ性の優れた硬質ポリウレタンフォームの製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の硬質ポリウレタンフォームは、発
泡剤としてトリクロロモノフルオロメタン(CFC−1
1)を使用しているため、寸法安定性や断熱性に優れ、
冷蔵庫、冷凍庫、建築用などの断熱材として広く使用さ
れてきた。しかしながら近年、地球のオゾン層保護のた
め、水素原子を含有しないハロゲン化炭化水素発泡剤の
規制が開始された。この規制対象にCFC−11が含ま
れており、硬質ウレタンフォームの発泡剤は、水やオゾ
ン破壊係数の小さい水素原子含有ハロゲン化炭化水素に
移行しつつある。ところが、新しく使われるこれらの発
泡剤は、分子中に水素原子を有することから、生成した
ウレタン樹脂成分への溶解膨潤がCFC−11より高
い。そのため、得られたウレタンフォームは硬化時に発
泡剤がガスになりにくく、液流れ性が悪いという問題が
ある。
【0003】CFC−11を発泡剤として用いる場合の
液流れ性を改良する方法としては、ポリエーテルポリオ
ールとして、2,4−ジアミノトルエンまたはその異性
体混合物と活性水素を2ないし4個有する化合物との混
合物に、アルキレンオキサイドを付加重合して得たポリ
オールを用いる方法(例えば特公平4−54688号公
報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は前述のオゾン破壊係数の小さい発泡剤(水、水素
原子含有ハロゲン化炭化水素など)を用いた場合におい
ては、液流れ性改善効果は十分でない。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、水や水素
原子含有ハロゲン化炭化水素を発泡剤として用いた場合
でも、液流れ性が優れ、かつ、樹脂強度の大きな硬質ポ
リウレタンフォームを製造する方法について鋭意検討を
重ねた結果、硬質ポリウレタンフォームの原料として、
特定の構造を有するポリオールを使用することにより、
上記の問題点を解決できることを見出し、本発明に到達
した。
【0006】すなわち本発明は、ポリオール(A)とポ
リイソシアネート(B)とを、水および/または水素原
子含有ハロゲン化炭化水素からなる発泡剤(C)の存在
下で反応させて硬質ポリウレタンフォームを製造する方
法において、(A)の5〜40重量%がトルエンジアミ
ンのアルキレンオキサイド付加物(a1)からなり、
(a1)が2個のアミノ基のうちの少なくとも1個が2
級アミノ基であって1級アミノ基を有しないプロピレン
オキサイド付加物であり、(a1)の平均活性水素当量
が100〜175であることを特徴とする硬質ポリウレ
タンフォームの製造法;並びに、(A)の5〜40重量
%がトルエンジアミンのアルキレンオキサイド付加物
(a1)からなり、(a1)が2個のアミノ基のうちの
少なくとも1個が2級アミノ基であって1級アミノ基を
有しないアルキレンオキサイド付加物であり、(a1)
の平均活性水素当量が100〜175であり、全アミン
価中の2級アミン価の割合が60%以上であることを特
徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法である。
【0007】本発明で用いられるトルエンジアミンのア
ルキレンオキサイド付加物(a1)を構成するトルエン
ジアミンの具体例としては、例えば2,4−トルエンジ
アミン、2,6−トルエンジアミン、2,3−トルエン
ジアミンおよび3,4−トルエンジアミンが挙げられ
る。これらのうち好ましいものは2,4−トルエンジア
ミン、2,6−トルエンジアミンおよびこれらの混合物
である。これらのトルエンジアミンに付加させるアルキ
レンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド(以下
POと略記)、エチレンオキサイド(以下EOと略
記)、およびこれら2種の併用(ブロックおよび/又は
ランダム付加)が挙げられる。これらのうち、好ましい
ものはPOである。アルキレンオキサイドの付加モル数
は、通常4〜12モル、好ましくは6〜10モルであ
る。(a1)の2個のアミノ基のうちの少なくとも1個
は2級アミノ基であり、1級アミノ基を有しないことが
必要である。アミノ基が1級アミノ基である場合には、
(a1)の粘度は低くなるが液流れ性は十分ではなく、
フォームの強度も低下する。一方、アミノ基がすべて3
級アミノ基の場合は粘度が高くなり、取り扱いが困難に
なる。該(a1)は水酸化カリウムのようなアルカリ触
媒の存在下に、アルキレンオキサイドを付加することに
より容易に製造することができる。
【0008】(a1)の活性水素当量は通常100〜1
75、好ましくは110〜160である。活性水素当量
が100未満では液流れ性が悪くなり、175を越える
とフォームの強度が低下して収縮しやすくなる。(A)
中の(a1)の量は、(A)の重量に基づいて通常5〜
40重量%、好ましくは10〜35重量%である。(a
1)の量が5重量%未満では液流れ性が不十分となり、
40重量%を超えると活性が高くなりすぎ、発泡反応の
コントロールがむずかしくなる。
【0009】(A)は、(a1)と共に必要に応じて通
常の硬質ポリウレタンフォームに使用される公知の活性
水素化合物(a2)(多価アルコール、脂肪族アミン、
芳香族アミン、ビスフェノール類などのアルキレンオキ
サイド付加物、ポリエステルポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、アクリルポリオール、エチレン性不飽和
単量体の重合体で変性された重合体ポリオールなど)を
含有することができる。但し、芳香族アミンのアルキレ
ンオキサイド付加物のうち、芳香族アミンがトルエンジ
アミンの場合は、すべてのアミノ基は3級アミノ基であ
る。
【0010】上記の(a2)を構成する多価アルコール
の具体例としては、例えば2価のアルコール(エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4ーブタンジオール、1,6ーヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレングリコ
ールなど)、3価のアルコール(グリセリン、トリメチ
ロールプロパンなど)、4価以上のアルコール(ペンタ
エリスリトール、メチルグリコリド、ジグリセリン、ソ
ルビトール、ショ糖など)が挙げられる。これらのうち
好ましいものは、ペンタエリスリトール、ソルビトール
およびショ糖である。
【0011】上記脂肪族アミンの具体例としては、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
ペンタメチレンヘキサミンなどが挙げられる。これらの
うち好ましいものはトリエタノーエルアミンおよびエチ
レンジアミンである。
【0012】上記芳香族アミンの具体例としては、(a
1)の原料として例示したトルエンジアミン(TDA)
の他に、粗製TDA、1,2−,1,3−または1,4
−フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、
1,2−,1,3−または1,4−キシリレンジアミ
ン、2,4’−または4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン(MDA)、粗製MDA、1,5−ナフチレンジア
ミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタンなどが挙げられる。これらのうち好ましいも
のはTDAおよびMDAである。
【0013】上記ビスフェノール類の具体例としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
S、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよび2,2’
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パンなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、
ビスフェノールAおよびビスフェノールFである。
【0014】これらの多価アルコール、脂肪族アミン、
芳香族アミンおよびビスフェノール類に付加させるアル
キレンオキサイドとしては、EO、POおよびこれらの
2種以上の併用(ブロック及び/又はランダム付加)が
挙げられる。該アルキレンオキサイドの付加モル数は、
通常2〜15モル、好ましくは3〜10モルである。
【0015】本発明に使用されるポリイソシアネート
(B)としては、従来から硬質ポリウレタンフォームに
使用されているものが使用できる。このようなポリイソ
シアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪
族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、こ
れらの変性物(例えば、カルボジイミド変性、アロファ
ネート変性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシヌ
アレート変性、オキサゾリドン変性など)、イソシアネ
ート基末端プレポリマーおよびこれらの2種以上の混合
物が挙げられる。
【0016】芳香族ポリイソシアネートの具体例として
は、1.3−または1,4−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI,2,4’−または4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、トリフェニルメ
タン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙
げられる。脂肪族イソシアネートの具体例としては、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ートなどが挙げられる。脂環式ポリイソシアネートの具
体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−
シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。変
性ポリイソシアネートの具体例としては、カルボジイミ
ド変性MDI、ショ糖変性TDIなどが挙げられる。こ
れらのうちで好ましいものは、MDI、粗製MDI、カ
ルボジイミド変性MDIおよびショ糖変性TDIであ
る。
【0017】本発明において、(A)からなるポリオー
ル成分と(B)とを反応させて硬質ポリウレタンフォー
ムを製造する際のイソシアネート指数[ポリオール成分
中の活性水素基1当量あたりの(B)のイソシアネート
基の当量数×100]は、通常50〜150、好ましく
は90〜120である。イソシアネート指数(以下、N
CO指数と略記)が50未満では、得られた硬質ポリウ
レタンフォームの強度が十分でなく、150を超えると
液流れ性が悪くなる。
【0018】本発明において、発泡剤(C)としては水
および/または水素原子含有ハロゲン化炭化水素が用い
られる。該水素原子含有ハロゲン化炭化水素発泡剤の具
体例としては、HCFCタイプのもの(例えばHCFC
−123、HCFC−141b、HCFC−22および
HCFC−142b)、HFCタイプのもの(例えばH
FC−134a、HFC−245fa、HFC−245
caおよびHFC−236ea)が挙げられる。これら
のうち好ましいものは、HCFC−141b、HFC−
134a、HFC−245faおよびこれらの2種以上
の混合物である。また、これらの発泡剤と共に、必要に
より低沸点炭化水素を併用しても良い。低沸点炭化水素
は、通常沸点が0〜50℃の炭化水素であり、その具体
例としてはプロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタ
ンおよびこれらの混合物が挙げられる。(C)が水単独
の場合、その使用量はポリオール100重量部あたり、
通常0.5〜10重量部、好ましくは1〜8重量部であ
る。また、(C)が水素原子含有ハロゲン化炭化水素の
場合、その使用量はポリオール成分100重量部あた
り、通常5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部
である。
【0019】本発明においては必要によりポリウレタン
反応に通常使用される触媒、例えばアミン系触媒[トリ
エチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモルホ
リン、ジメチルエタノールアミン、1,8−ジアザビシ
クロ−(5,4,0)−ウンデセン−7など]や金属触
媒(オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二ス
ズ、オクチル酸鉛など)を使用することができる。触媒
の使用量は(A)の重量に対して、通常0.001〜5
重量%である。
【0020】更に必要により、整泡剤、着色剤(染料、
顔料)、可塑剤、充填剤、難燃剤、老化防止剤、抗酸化
剤などの公知の添加剤も使用することができる
【0021】硬質ポリウレタンフォームの製造法の一例
を下記に示す。まず、ポリオール成分、発泡剤、整泡
剤、触媒およびその他の添加剤を所定量混合する。次い
でポリウレタン発泡機又は攪拌機を使用して、この混合
物とポリイソシアネート成分とを急速混合する。得られ
た混合液をモールドに注入する。硬化後脱型し、硬質ポ
リウレタンフォームを得る。
【0022】本発明の方法で得られる硬質ポリウレタン
フォームは樹脂強度が大きく、断熱性が良く、特に液流
れ性に優れているため、冷蔵庫、冷凍庫、建築用などの
断熱材として広く利用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。実施例中の「部」は重量部を示す。
【0024】
【実施例】
〔2級アミノ基含有ポリオールの製造〕 製造例1 「TDA−80」〔トルエンジアミンの異性体混合物
(2,4異性体/2,6異性体=80/20重量比)、
日本ポリウレタン社製〕を271部(1.0モル)、触
媒として水酸化カリウム2部(0.02モル)を反応容
器に仕込み、攪拌下140℃にてPOを729部(5.
7モル)付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除
去し、褐色液状のポリエーテルポリオール(a1−1)
1000部を得た。該(a1−1)は、水酸基価44
5、全アミン価250、3級アミン価20、粘度33,
000センチポイズ(25℃)であった。この(a1−
1)をベンジルイソシアネートと反応後、プロトンNM
Rにより測定した1級アミン含有量は、アミン価換算で
0であった。
【0025】製造例2 「TDA−80」244部(1.0モル)、触媒として
水酸化カリウム1部(0.01モル)を反応容器に仕込
み、攪拌下140℃にてPOを756部(6.5モル)
付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除去し、褐
色液状のポリエーテルポリオール(a1−2)1000
部を得た。該(a1−2)は、水酸基価448、全アミ
ン価225、3級アミン価60、粘度41,500セン
チポイズ(25℃)であった。製造例1と同様の方法で
測定した1級アミン含有量は、アミン価換算で0であっ
た。
【0026】製造例3 「TDA−80」218部(1.0モル)、触媒として
水酸化カリウム1部(0.01モル)を反応容器に仕込
み、攪拌下140℃にてPOを782部(7.5モル)
付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除去し、褐
色液状のポリエーテルポリオール(a1−3)1000
部を得た。該(a1−3)は、水酸基価395、全アミ
ン価200、3級アミン価40、粘度18,000セン
チポイズ(25℃)であった。製造例1と同様の方法で
測定した1級アミン含有量は、アミン価換算で0であっ
た。
【0027】製造例4 「TDA−80」218部(1.0モル)、触媒として
水酸化カリウム0.5部(0.005モル)を反応容器
に仕込み、攪拌下140℃にてPOを782部(7.6
モル)付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除去
し、褐色液状のポリエーテルポリオール(a1−4)1
000部を得た。該(a1−4)は、水酸基価398、
全アミン価200、3級アミン価80、粘度26,00
0センチポイズ(25℃)であった。製造例1と同様の
方法で測定した1級アミン含有量は、アミン価換算で0
であった。
【0028】製造例5 「TDA−80」191部(1.0モル)、触媒として
水酸化カリウム1部(0.01モル)を反応容器に仕込
み、攪拌下140℃にてPOを809部(8.9モル)
付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除去し、褐
色液状のポリエーテルポリオール(a1−5)1000
部を得た。該(a1−5)は、水酸基価345、全アミ
ン価175、3級アミン価50、粘度12,000セン
チポイズ(25℃)であった。製造例1と同様の方法で
測定した1級アミン含有量は、アミン価換算で0であっ
た。
【0029】実施例1 製造例1で得た(a1−1)10部、ソルビトール(1
モル)にPO(11.3モル)を付加した水酸基価40
0のポリオール(a2−1)90部(全ポリオールの水
酸基価404)、「ファイロールPCF」(アクゾジャ
パン社製、難燃剤)13部、「シリコーンSH−19
3」(トーレシリコーン社製、整泡剤)1.5部、「U
−CAT1000」(サンアプロ社製、アミン触媒)
1.0部、水2.0部および「HCFC−141b」3
5部を予め配合して25℃に温度調節し、この中に25
℃に温度調節した「ミリオネートMR−100」(日本
ポリウレタン製、粗製MDI)140部(NCO指数=
110)を加えてホモディスパー(特殊機化製攪拌機)
3000rpmで10秒攪拌後、25℃に温度調節した
1000mm(長さ)×100mm(幅)×50(高
さ)mmの、床面に垂直方向が開放系であるモールドの
開放口の反対の端部に100部注入した。10分後に脱
型し、硬質ウレタンフォームを得た。
【0030】実施例2 製造例2で得た(a1−2)35部、グリセリン(1モ
ル)と糖(0.5モル)との混合物にPO(11モル)
を付加した水酸基価450のポリオール(a2−2)6
5部(全ポリオールの水酸基価450)、「ファイロー
ルPCF」13部、「シリコーンSF−2936F」
(トーレシリコーン社製、整泡剤)1.5部、「U−C
AT1000」0.8部、水2.0部および「HCFC
−141b」36部を予め配合して25℃に温度調節
し、この中に25℃に温度調節した「ミリオネートMR
−200」(日本ポリウレタン製、粗製MDI)151
部(NCO指数=110)を加えて、実施例1と同様の
操作を行い、硬質ウレタンフォームを得た。
【0031】実施例3 製造例3で得た(a1−3)25部、実施例2で用いた
(a2−2)75部(全ポリオールの水酸基価43
6)、「ファイロールPCF」13部、「シリコーンS
H−193」1.5部、「U−CAT1000」0.8
部、水2.0部および「HCFC−141b」36部を
予め配合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温
度調節した「ミリオネートMR−100」149部(N
CO指数=110)を加えて、実施例1と同様の操作を
行い、硬質ウレタンフォームを得た。
【0032】実施例4 製造例4で得た(a1−4)10部、実施例1で用いた
(a2−1)90部(全ポリオールの水酸基価40
0)、「ファイロールPCF」13部、「シリコーンS
H−193」1.5部、「U−CAT1000」1.0
部、水2.0部および「HCFC−141b」34部を
予め配合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温
度調節した「ミリオネートMR−100」139部(N
CO指数=110)を加えて、実施例1と同様の操作を
行い、硬質ウレタンフォームを得た。
【0033】実施例5 製造例3で得た(a1−3)20部、ペンタエリスリト
ール(1モル)にPO(7.3モル)を付加した水酸基
価400のポリオール(a2−3)80部(全ポリオー
ルの水酸基価399)、「ファイロールPCF」13
部、「シリコーンSH−193」2.0部、「Poly
Cat−8」(サンアプロ社製、アミン触媒)1.2部
および水6.0部を予め配合して25℃に温度調節し、
この中に25℃に温度調節した「ミリオネートMR−1
00」187部(NCO指数=110)を加えて、実施
例1と同様の操作を行い、硬質ウレタンフォームを得
た。
【0034】実施例6 製造例5で得た(a1−5)30部、ソルビトール(1
モル)にPO(13.4モル)を付加した水酸基価35
0のポリオール(a2−4)70部(全ポリオールの水
酸基価342)、「ファイロールPCF」13部、「シ
リコーンSF−2936F」2.0部、「PolyCa
t−8」1.0部および水6.0部を予め配合して25
℃に温度調節し、この中に25℃に温度調節した「ミリ
オネートMR−100」175部(NCO指数=11
0)を加えて、実施例1と同様の操作を行い、硬質ウレ
タンフォームを得た。
【0035】比較製造例1 「TDA−80」218部(1.0モル)を反応容器に
仕込み、無触媒で攪拌下140℃にてPOを418部
(4.0モル)付加した。次いで触媒として水酸化カリ
ウム1部(0.01モル)を加え、さらにPOを364
部(3.6モル)を付加した。水酸化カリウムを濾過処
理により除去し、褐色液状のポリエーテルポリオール
(c1−1)1000部を得た。該(c1−1)は、水
酸基価400、全アミン価200、3級アミン価19
8、粘度97,500センチポイズ(25℃)であっ
た。製造例1と同様の方法で測定した1級アミン含有量
は、アミン価換算で0であった。
【0036】比較製造例2 「TDA−80」244部(1.0モル)、触媒として
水酸化カリウム4部(0.04モル)を反応容器に仕込
み、攪拌下170℃にてPOを756部(6.5モル)
付加した。水酸化カリウムを濾過処理により除去し、褐
色液状のポリエーテルポリオール(c1−2)1000
部を得た。該(c1−2)は、水酸基価400、全アミ
ン価225、3級アミン価10、粘度3,200センチ
ポイズ(25℃)であった。製造例1と同様の方法で測
定した1級アミン含有量は、アミン価換算で130であ
った。
【0037】比較例1 製造例2の(a1−2)50部、実施例2で用いた(a
2−2)50部(全ポリオールの水酸基価449)、
「ファイロールPCF」13部、「シリコーンSF−2
936F」1.5部、「U−CAT1000」0.8
部、水2.0部および「HCFC−141b」36部を
予め配合して25℃に温度調節し、この中に25℃に温
度調節した「ミリオネートMR−200」152部(N
CO指数=110)を加えて、実施例1と同様の操作を
行い、硬質ウレタンフォームを得た。
【0038】比較例2 製造例5の(a1−5)50部、実施例6で用いた(a
2−4)50部(全ポリオールの水酸基価348)、
「ファイロールPCF」13部、「シリコーンSF−2
936F」1.5部、「PolyCat−8」1.0部
および水6.0部を予め配合して25℃に温度調節し、
この中に25℃に温度調節した「ミリオネートMR−1
00」174部(NCO指数=110)を加えて、実施
例1と同様の操作を行い、硬質ウレタンフォームを得
た。
【0039】比較例3 実施例3の(a1−3)に代えて、比較製造例1で得た
(c1−1)を用いた以外は実施例3と同様にして、硬
質ウレタンフォームを得た。
【0040】比較例4 実施例6の(a1−5)にかえて、比較製造例2で得た
(c1−2)を用いた以外は製造例6と同様にして、硬
質ウレタンフォームを得た。
【0041】試験例 液流れ性はフォーム長軸方向の長さ(cm)をフォーム
の重量(g)で除した値(単位cm/g)で評価し、フ
ォームの圧縮強度はJIS A 9514の圧縮強さの
試験法に基づいた値(単位Kg/cm2)で評価した。
実施例1〜6についての液流れ性およびフォームの圧縮
強度評価結果をそれぞれ表1に、比較例1〜4について
の評価結果をそれぞれ表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1および表2から明らかなように、実施
例1〜6の液流れ性は、比較例1〜4の液流れ性と比較
して明らかに大きく、圧縮強度も大である。
【0045】
【発明の効果】本発明の硬質ポリウレタンフォーム製造
法を用いることにより、水や水素原子含有ハロゲン化炭
化水素を発泡剤として使用した場合でも、従来のCFC
−11を使用した場合と同程度の液流れ性と樹脂強度を
得ることができる。上記効果を奏することから、本発明
の方法により得られる硬質ポリウレタンフォームは冷蔵
庫、冷凍庫、建築材用等のの断熱材として極めて有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 75:04 (56)参考文献 特開 平6−73224(JP,A) 特開 平2−149548(JP,A) 特開 平1−188525(JP,A) 特開 平6−49170(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08J 9/00 - 9/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール(A)とポリイソシアネート
    (B)とを、水および/または水素原子含有ハロゲン化
    炭化水素からなる発泡剤(C)の存在下で反応させて硬
    質ポリウレタンフォームを製造する方法において、
    (A)の5〜40重量%がトルエンジアミンのアルキレ
    ンオキサイド付加物(a1)からなり、(a1)が2個
    のアミノ基のうちの少なくとも1個が2級アミノ基であ
    って1級アミノ基を有しないプロピレンオキサイド付加
    物であり、(a1)の平均活性水素当量が100〜17
    5であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの
    製造法。
  2. 【請求項2】 ポリオール(A)とポリイソシアネート
    (B)とを、水および/または水素原子含有ハロゲン化
    炭化水素からなる発泡剤(C)の存在下で反応させて硬
    質ポリウレタンフォームを製造する方法において、
    (A)の5〜40重量%がトルエンジアミンのアルキレ
    ンオキサイド付加物(a1)からなり、(a1)が2個
    のアミノ基のうちの少なくとも1個が2級アミノ基であ
    って1級アミノ基を有しないアルキレンオキサイド付加
    物であり、(a1)の平均活性水素当量が100〜17
    5であり、全アミン価中の2級アミン価の割合が60%
    以上であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム
    の製造法。
  3. 【請求項3】 (a1)が、アルカリ触媒の存在下に、
    トルエンジアミンにアルキレンオキサイドを付加させて
    得られるアルキレンオキサイド付加物である請求項1ま
    たは2記載の製造法。
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