JP7108002B2 - アルコール組成物及びポリウレタンフォーム - Google Patents
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これらのポリマーポリオールに含有される樹脂としては、スチレン/アクリロニトリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂が知られている(非特許文献1)。これらのうち、ウレタン樹脂を含むものとしてはポリイソシアネート重付加ポリオール(PIPAポリオール)が挙げられ、ウレア樹脂を含むものとしては尿素分散ポリオール(PHDポリオール)が挙げられる。
また、ポリウレタンフォームは建材、自動車のエンジンルーム、鉄道車両、飛行機等の用途では機械強度以外に厳しい難燃性も要求されるが、これらのポリマーポリオールのうち、スチレン/アクリロニトリル樹脂を含むものは、スチレン/アクリロニトリル樹脂のポリオール中での沈降安定性は良好であるものの、難燃性は期待できない。一方、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂を含むものは、ウレタンフォームの難燃性の向上が期待できるが、ポリオール中での各樹脂の沈降安定性に問題がある。
すなわち本発明はアルコール組成物(D)とポリイソシアネート成分(H)とを反応させてなるポリウレタンフォーム(F)であり、前記アルコール組成物(D)は、下記一般式(1)で示される1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A)と、脂肪族ジアミン(I1)、脂環式ジアミン(I2)及び芳香族ジアミン(I3)からなる群より選ばれる1種以上の1級アミノ基含有ジアミン(I)と、ポリイソシアネート(B)とを必須原料として、(A)及び(I)が有する1級アミノ基と(B)が有するイソシアネート基とが反応して得られる水酸基とウレア基を有する反応生成物(C)を含むアルコール組成物であるポリウレタンフォーム(F)である。
1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、R2とR3としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基及びイソブチレン基等が挙げられ、ウレタンフォームの難燃性とポリウレア樹脂の分散安定性、及び化合物の原料入手の観点から、好ましいのはエチレン基である。
n2は0~5の整数であり、ポリウレア樹脂の分散安定性の観点から、好ましくは0~3の整数であり、さらに好ましくは0である。
前記ポリアミン化合物としては、ジアルキレンテトラミン、トリアルキレンテトラミン、及びテトラアルキルペンタミンが挙げられる。
具体例としては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン(ノルスペルミジン)、ジブチレントリアミン(スペルミジン)、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びトリブチレンテトラミン(スペルミン)などが挙げられ、好ましくはジエチレントリアミン、及びトリエチレンテトラミンであり、特に好ましくはジエチレントリアミンである。
本発明における1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A)の具体的な製造方法については、例えば特開平1-249748号公報及び特開2003-34797号公報に記載された方法が挙げられる。
1級アミノ基含有脂環式ジアミン(I2)としては、具体的には、イソホロンジアミン、シクロヘキサンジアミン、及びメチレンビス(シクロヘキシルアミン)等が挙げられる。
1級アミノ基含有芳香族ジアミン(I3)としては、具体的には、フェ二レンジアミン、トルエンジアミン、及びキシリレンジアミン等が挙げられる。
ポリイソシアネート(B)としては、芳香族ポリイソシアネート(B1)、脂肪族ポリイソシアネート(B2)、脂環式ポリイソシアネート(B3)、芳香脂肪族ポリイソシアネート(B4)及びこれらの変性物(B5)が挙げられる。
ポリイソシアネート(B)は1種でも、2種以上を併用してもよい。
具体例としては、1,3-又は1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-又は2,6-トリレンジイソシアネート(以下、トリレンジイソシアネートをTDIと略記)、粗製TDI、2,4’-又は4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、ジフェニルメタンジイソシアネートをMDIと略記)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗製MDI、又はポリメリックMDI)、並びにTDIとポリメリックMDIの混合物などが挙げられる。
具体例としては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと略記)、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、及びノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、キシリレンジイソシアネート、及びα,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、ウレタン変性MDI、及びカルボジイミド変性MDIなどが挙げられる。
また、ポリイソシアネート(B)中のイソシアネート基含有率は、10~40重量%が好ましい。
反応生成物(C)は、ポリウレア樹脂の分散性の観点から、水酸基を2個以上有することが好ましい。
従来のポリマーポリオールであるPHDポリオールでは、ウレタンフォームのハードセグメントを構成するポリウレア樹脂粒子のポリオールへの分散性が悪いため、ポリウレア樹脂が凝集することや沈降して分離してしまう問題があった。しかし本発明のアルコール組成物は、ウレア基を有する構造からなるハードセグメントが(A)に由来するポリオキシアルキレン基を有するため、長期間経っても均一である。
(A)と(I)のモル比率は、好ましくは1:50~100:1、さらに好ましくは1:40~90:1、特に好ましくは、1:30~80:1である。
後述のポリオール(G)を用いる場合、1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A)と1級アミノ基含有ジアミン(I)とポリイソシアネート(B)とをウレア反応させる際にこのポリオール(E)を含有させると、一部のポリオール(E)とポリイソシアネート(B)が反応することで、反応生成物(C)であるのポリオール(G)への分散安定性がさらに向上するので好ましい。
付加するアルキレンオキサイドとしては、炭素数2~4のものが好ましく、2種以上用いてもよい。
具体例としては、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、及びブチレンオキサイド等が挙げられ、好ましいものはPO単独、EO単独、及びPOとEOの混合である。
2種以上併用の際の付加形式は、ブロック状でもランダム状でもよい。
多価アルコール[2価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-又は1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、及びネオペンチルグリコールなど)、前記のポリオキシアルキレンポリオール(E1)(特に2価のポリエーテルポリオール)、又は3価もしくはそれ以上の多価アルコール(グリセリン、及びトリメチロールプロパン等)のとの混合物]と、ポリカルボン酸(アジピン酸、及びセバシン酸など)又はそのエステル形成性誘導体〔無水マレイン酸、無水フタル酸など酸無水物、テレフタル酸ジメチルなどの低級アルキル(アルキル基の炭素数が1~4)エステル等〕とのポリエステルポリオール;
前記カルボン酸無水物及びアルキレンオキサイドとの縮合反応物;
これらの縮合反応物のアルキレンオキサイド(EO、及びPO等)付加物;
多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε-カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるポリラクトンポリオール;
多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応で得られるポリカーボネートポリオール;
天然由来のポリエステルポリオール(ひまし油、及びひまし油誘導体など)などが挙げられる。
これらのうち、ウレア基を有しないポリオール(E)の粘度とポリウレタンフォームの強度及び難燃性の観点から、ポリオキシアルキレンポリオール(E1)が好ましい。
なお、本明細書における水酸基価は、JIS K0070(1995年版)に規定の方法で測定される。また、水酸基を有する物質が2種又は3種以上の場合、水酸基価は各物質の水酸基価の重量による相加平均値である。
アルコール組成物(D)におけるウレア基の含有量は、(D)の重量に基づいて、ポリウレタンフォームの難燃性の観点から、好ましくは0.01~2.0mmol/g、さらに好ましくは0.02~1.5mmol/g、特に好ましくは0.05~1.2mmol/gである。
また、反応生成物(C)におけるウレア基の含有量は、好ましくは0.02 ~6.0mmol/gであり、さらに好ましくは0.05~4.0mmol/g、特に好ましくは0.1~ 2.0mmol/gである。
ポリイソシアネート成分(H)としては、ポリウレタンフォームの難燃性の観点から、芳香族ポリイソシアネート(B1)及びその変性物を使用することが好ましい。
具体例としては、エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO-33LV」、「POLYCAT201」、「DABCO K-15」及び東ソー(株)製「TOYOCAT ET」、「TOYOCAT DM-70」などが挙げられる。
ウレタン化触媒(J)の使用量は、反応速度の観点から、アルコール組成物(D)とポリオール(G)の合計重量100重量部に対して、0.05~10.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.2~5.0重量部である。
ウレタン化触媒(J)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
具体例としては、ジメチルシロキサン系整泡剤[ダウ・東レ(株)製の「VORASURF SRX-253」、「VORASURF PRX-607」等]、及びポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[ダウ・東レ(株)製の「VORASURF SZ-1142」、「VORASURF SRX-294A」、「VORASURF SH-193」、「VORASURF SZ-1720」、「VORASURF SZ-1675t」、「VORASURF SF-2936F」、「VORASURF SZ-1346」、「VORASURF SF-2962」、「VORASURF SZ-1327」、エボニックジャパン(株)製の「TEGOSTAB B8715LF2」、「TEGOSTAB B8738LF2」、「TEGOSTAB B8737」、「TEGOSTAB B8742」、「TEGOSTAB B4900」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製の「NIAX SILICONE L-540」、「NIAX SILICONE L-595」、「NIAX SILICONE L-3601」、「NIAX SILICONE L-3640」、「NIAX SILICONE L-5309」等]が挙げられる。
整泡剤(Z)の使用量は、機械物性、機械物性の経時変化及びフォームの変色の観点から、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、0.1~5.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5~3.0重量部である。
整泡剤(Z)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
発泡剤(K)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよいが、好ましくは水を使用していることであり、さらに好ましくは水のみを単独で使用していることである。
発泡剤(K)として水のみを単独で用いる場合の水の使用量は、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、フォームの成形性及び機械物性の観点から、1.0~7.0重量部が好ましく、さらに好ましくは2.0~5.5重量部である。
他の発泡剤と併用する場合の水の使用量は、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、フォームの成形性及び機械物性の観点から、1.0~5.5重量部が好ましく、さらに好ましくは2.0~4.0重量部である。
HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC-134a、HFC-152a、HFC-356mff、HFC-236ea、HFC-245ca、HFC-245fa及びHFC-365mfc);
HFO(ハイドロフルオロオレフィン)タイプのもの[例えば、HFO-1233zd(E)及びHFO-1336mzz(Z)]などが挙げられる。
これらのうち、ポリウレタンフォームの燃焼性の観点から、HCFC-141b、HFC-134a、HFC-356mff、HFC-236ea、HFC-245ca、HFC-245fa、HFC-365mfc、HFO-1233zd(E)、HFO-1336mzz(Z)及びこれらの2種以上の混合物が好ましい。
低沸点炭化水素は、沸点が-5~50℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタン及びこれらの混合物が挙げられる。
低沸点炭化水素を用いる場合の使用量は、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、フォームの成形性及び機械物性の観点から、40重量部以下が好ましく、さらに好ましくは5~30重量部である。また、液化炭酸ガスを用いる場合の使用量は、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、フォームの成形性及び機械物性の観点から、30重量部以下が好ましく、さらに好ましくは25重量部以下である。
具体例としては、大八化学工業(株)製「TMCPP」、「TMP」、[TCP]、「CR-900」、「CR-733S」、「CR-504L」、「TCP」などが挙げられる。
難燃剤(L)の使用量は、機械物性、機械物性の経時変化及びフォームの変色の観点から、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量100重量部に対して、1.0~40.0重量部が好ましく、さらに好ましくは1.0~30.0重量部である。
添加剤としては、脱水剤、滑剤、可塑剤、チクソ性付与剤、充填剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、抗酸化剤、着色剤、防黴剤、抗菌剤、分散剤(沈降防止剤)、消泡剤、無機フィラー、有機フィラー、及びマイクロバルーン等が挙げられる。
各種添加剤の添加量は、アルコール組成物(D)とポリオール(G)との合計重量とポリイソシアネート成分(H)の合計重量に基づいて、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
窒素ガス導入管、分水器及び攪拌装置を備えた2リットルオートクレーブにジエチレントリアミン52部(0.5モル)、メチルイソブチルケトン200部(2.0モル)を仕込み140℃、常圧で8時間反応させる。反応中に流出した水は窒素ガスを吹き込みながら分水器で随時除去する。反応終了後、過剰のメチルイソブチルケトンを100℃、減圧下で留去する。次いで、触媒として水酸化カリウム4.3部を仕込み、プロピレンオキサイド1,104部(19.0モル)を温度130℃で付加させる。反応終了後触媒を除去し、水を60部添加し、110℃で4時間加水分解を行ない、遊離したメチルイソブチルケトンを除去した後、減圧下で過剰の水分を除去して、1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-1)を得た。
これは化学式(1)のR1とR2がエチレン基であり、n1が1であり、n2が0であり、mが38であるジエチレントリアミンのPO38モル付加物である。
製造例1においてプロピレンオキサイドを290部(5.0モル)へ変更する以外は製造例1と同様にして、1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-2)を得た。
これは化学式(1)のR1とR2がエチレン基であり、n1が1であり、n2が0であり、mが10であるジエチレントリアミンのPO10モル付加物である。
製造例1においてプロピレンオキサイドを145部(2.5モル)へ変更する以外は製造例1と同様にして、1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-3)を得た。
これは化学式(1)のR1とR2がエチレン基であり、n1が1であり、n2が0であり、mが5であるジエチレントリアミンのPO5モル付加物である。
製造例1においてプロピレンオキサイドを87部(1.5モル)へ変更する以外は製造例1と同様にして、1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-4)を得た。
これは化学式(1)のR1とR2がエチレン基であり、n1が1であり、n2が0であり、mが3であるジエチレントリアミンのPO3モル付加物である。
容量2Lの撹拌容器に1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-1)908.7部とエチレンジアミン(I1-1)6.1部を入れ、液温25℃、回転数150rpmで15分間撹拌し、均一に混合した。撹拌容器を冷却して液温を25℃に保ちながら撹拌しながら、TDI-80(B1-1)[東ソー(株)製「コロネートT-80」]85.2部を30分かけて滴下してウレア化反応を完結させることにより本発明の反応生成物(C)を含む本発明のアルコール組成物(D-1)1000部を得た。
表1に記載の部数で、実施例1と同様の操作を行い、実施例2~8のアルコール組成物(D-2)~(D-5)及び比較例1のアルコール組成物(D’-1)を得た。
容量2Lの撹拌容器に1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A-2)149.8部とエチレンジアミン(I1-1)3.3部とサンニックス KC-725(E1-3)[三洋化成工業(株)製、グリセリンのPO・EO付加物]800.0部を投入し、液温25℃、回転数150rpmで15分間撹拌し、均一に混合した。撹拌容器を冷却して液温を25℃に保ちながら撹拌しながら、TDI-80(B1-1)46.9部を30分かけて滴下してウレア化反応を完結させることにより、本発明の反応生成物(C)を含む本発明のアルコール組成物(D-6)1,000部を得た。
表1に記載の部数で、実施例6と同様の操作を行い、実施例7と8のアルコール組成物(D-7)と(D-8)を得た。
ジアミン(I1-1):エチレンジアミン
ジアミン(I2-1):イソホロンジアミン
ジアミン(I3-1):キシリレンジアミン
ポリオール(E1-2):サンニックス GP-400[三洋化成工業(株)製、グリセリンのPO付加物、水酸基価400]。
ポリオール(E1-3):サンニックス KC-725[三洋化成工業(株)製、グリセリンのPO・EO付加物、水酸基価34]。
ポリイソシアネ-ト(B1-2):ミリオネートMT [4,4’-MDI、東ソー(株)製、イソシアネート基含有率33.6重量%]
また、製造直後の25℃での外観と、25℃で保存した30日後の外観を目視にて確認した結果を表1に示した。
機種:BL型粘度計(TOKIMEC製)
測定条件:25℃、ローターンNo.3又はNo.4
実施例1で作成したアルコール組成物(D-1)と、ポリオール(G-1)、整泡剤(Z-1)、ウレタン化触媒(J-1)、(J-2)、及び発泡剤(K-1)を表2に記載した量で1Lカップに入れて、ミキサーで3000RPMの回転数で60秒間撹拌して均一に混合した。
得られた混合液に、ポリイソシアネート成分(H-1)を入れ、直ちにミキサーで3000RPMの回転数で15秒間撹拌し、混合液を段ボールで作製した40cm×40cm×20cmの型の中に入れ、発泡させることでポリウレタンフォーム(F-1)を得た。
表2記載の部数で、実施例9と同様の操作で、実施例10~14のポリウレタンフォーム(F-2)~(F-6)と比較例2のポリウレタンフォーム(F’-1)を得た。
ポリオール(G-1):サンニックス KC-725[三洋化成工業(株)製、グリセリンのPO・EO付加物、水酸基価34]
ポリオール(G-2):サンニックス FA-728R[三洋化成工業(株)製、アクリロニトリル系ポリマーポリオール、ポリマー濃度20重量%、水酸基価28]。
整泡剤(Z-1):エボニックジャパン(株)製「TEGOSTAB B8738LF2」。
ウレタン化触媒(J-1):エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO-33LV」(トリエチレンジアミンの33重量%ジプロピレングリコール溶液)。
ウレタン化触媒(J-2):東ソー(株)製「TOYOCAT ET」[ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70重量%ジプロピレングリコール溶液]。
発泡剤(K-1):水
ポリイソシアネ-ト成分(H-1):CE-729 [TDI-80(2,4-及び2,6-TDI(2,4-TDIの比率が80%)/粗製MDI=80/20混合物(重量比)、日本ポリウレタン工業(株)製イソシアネート基含有率=44.6重量%]
JIS K6400に準拠してフォーム密度(kg/m3)を測定する。
<圧縮硬さ>
JIS K6400に準拠して25%圧縮硬さと50%圧縮硬さ(N/100cm2)を測定する。
FMVSS 302に準拠して行い、下記の基準で判定する。
◎:試験片に着火しない、あるいはA標線の手前で自消する。
○:燃焼距離が51mm以下かつ燃焼時間が60秒以内で消火する。
△:燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/分未満
×:燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/分以上
実施例7で作成したアルコール組成物(D-7)と、ポリオール(G-3)、整泡剤(Z-2)、ウレタン化触媒(J-3)、(J-4)、(J-5)、発泡剤(K-1)及び(K-2)を表3に記載した量で1Lカップに入れて、ミキサーで3000RPMの回転数で60秒間撹拌して均一に混合した。
得られた混合液に、ポリイソシアネート(H-2)を入れ、直ちにミキサーで3000RPMの回転数で10秒間撹拌し、混合液を70℃に温度調節した30cm×30cm×10cmの金型の中に入れ、10分間硬化させることでポリウレタンフォーム(F-7)を得た。
表3記載の部数で、実施例15と同様の操作で、実施例16のポリウレタンフォーム(F-8)と比較例3のポリウレタンフォーム(F’-2)を得た。
ポリオール(G-3):サンニックス GP-400[三洋化成工業(株)製、グリセリンのPO付加物、水酸基価400]。
ウレタン化触媒(J-3):エアプロダクツジャパン社製「POLYCAT201」。
ウレタン化触媒(J-4):東ソー(株)製「TOYOCAT DM-70」。
ウレタン化触媒(J-5):エアプロダクツジャパン社製「DABCO K-15」。
発泡剤(K-2):ハネウェル社製「ソルスティスLDA」[HFO-1233zd(E)]。
難燃剤(L-1):大八化学工業(株)製「TMCPP」[トリス(クロロプロピル)ホスフェート]。
JIS K-7222に準拠してフォーム密度(kg/m3)を測定する。
<硬さ>
JIS K-7220に準拠して圧縮強さ(N/mm2)を測定する。
JIS A 9511 B法に準拠して燃焼距離と燃焼時間を評価した。なお、建築材料用の硬質ポリウレタンフォームとしては、一般に燃焼距離は50mm以下が、また燃焼時間は60秒以下が、必要とされる。
さらに、本発明のアルコール組成物を使用した実施例9~14の軟質ポリウレタンフォームは高強度であり、高い難燃性能を示す。一方、一般的なアクリロニトリル系ポリマーポリオールを用いた比較例2のポリウレタンフォームは、難燃性能が不良であり、強度も低い。
また実施例15~16の硬質ポリウレタンフォームは圧縮強さが高く、高い難燃性能を示す。一方、比較例3の一般的な硬質ポリウレタンフォームは、難燃性能が不良であり、強度も低い。
Claims (1)
- アルコール組成物(D)とポリイソシアネート成分(H)とを反応させてなるポリウレタンフォーム(F)であり、
前記アルコール組成物(D)は、
下記一般式(1)で示される1級アミノ基含有アルキレンオキシド付加物(A)と、
脂肪族ジアミン(I1)、脂環式ジアミン(I2)及び芳香族ジアミン(I3)からなる群より選ばれる1種以上の1級アミノ基含有ジアミン(I)と、
ポリイソシアネート(B)とを必須原料として、(A)及び(I)が有する1級アミノ基と(B)が有するイソシアネート基とが反応して得られる水酸基とウレア基を有する反応生成物(C)を含むアルコール組成物であるポリウレタンフォーム(F)。
[一般式(1)中、R1とR2とR3はそれぞれ独立に炭素数1~4の直鎖又は分岐のアルキレン基であって、R2が複数のときは同一でも異なってもよく、R3が複数のときは同一でも異なってもよい。n1は1~5の整数であり、n2は0~5の整数である。AOは炭素数が2~4のアルキレンオキシ基を表し、mはn1個ある窒素原子にそれぞれ付加したアルキレンオキシドの付加モル数を表し、それぞれ独立に1~50の整数である。]
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