JP2013119620A - 軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Abstract

【課題】可塑剤が不要で、温度依存性が低く、しかも歪みが少なく、通気性が良好で低反発性が良好な軟質ポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】軟質ポリウレタンフォームのポリオールとして、A:水酸基価20〜28mgKOH/g、分子量6000〜8500、官能基数3、エチレンオキサイド含有量が10〜25重量%のポリオール、B:水酸基価200〜280mgKOH/g、分子量600〜850、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール、C:水酸基価50〜140mgKOH/g、分子量800〜2200、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール、D:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、エチレンオキサイド含有量50〜90重量%のポリオール、E:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、末端1級OHが100モル%のポリオールを使用した。
【選択図】図1

Description

本発明は、低反発性の軟質ポリウレタンフォームに関する。
低反発性の軟質ポリウレタンフォームは、マットレスやクッション等の寝具に使用した場合、局部的な圧迫及び負荷が少なく体圧を分散することができ、疲労感の軽減、褥瘡防止に効果があることが知られている。
従来、低反発性の軟質ポリウレタンフォームとして、例えば、低分子量ポリオールと高分子量ポリオールとを特定比率で併用した混合ポリオールを、可塑剤の存在下にイソシアネートと反応させたもの、モノオールを使用したもの、特定の平均官能基数や水酸基価を有するポリエーテルポリオールの特定比率の混合物を有機ポリイソシアネートと反応させたもの等が知られている。
〔0004〕
しかしながら、可塑剤を添加した軟質ポリウレタンフォームは、可塑剤がフォーム表面にブリードアウトしてべたつくという問題がある。また、モノオールを使用した軟質ポリウレタンフォームは、歪みが大きい問題がある。また、特定の平均官能基数や水酸基価を有するポリエーテルポリオールの特定比率の混合物を有機ポリイソシアネートと反応させた従来の軟質ポリウレタンフォームは、温度依存性が大きく、0℃以下の低温領域で硬さが上昇するという問題がある。さらに、従来の低反発性の軟質ポリウレタンフォームは、通気性に劣り、夏の就寝時に蒸れやすく、不快感を与えるという問題がある。
特開平2−84421号公報 特開2000−290344号公報 特開2005−213414号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、可塑剤のブリードの問題が無く、温度依存性が小さく、しかも歪みが少なく、かつ通気性が良好な低反発性の軟質ポリウレタンフォームの提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料を発泡させた軟質ポリウレタンフォームにおいて、前記ポリオールが以下のA〜Eからなり、
A:水酸基価20〜28mgKOH/g、分子量6000〜8500、官能基数3、エチレンオキサイド含有量10〜25重量%のポリオール
B:水酸基価200〜280mgKOH/g、分子量600〜850、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
C:水酸基価50〜140mgKOH/g、分子量800〜2200、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
D:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、エチレンオキサイド含有量50〜90重量%のポリオール
E:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、末端1級OHが100モル%のポリオール
かつ、A〜Eの配合量(重量部)が、
(A+B):(C+D+E)=(60〜80):(20〜40)
A:B=(25〜35):(35〜45)
C:D:E=(5〜15):(5〜15):(5〜15)
(B+C)/(A+B+C+D+E)×100≧40(重量%)
(D+E)/(A+B+C+D+E)×100≧20(重量%)
であることを特徴とする。
本発明は、ポリオールとして前記ポリオールA〜Eを、前記の特定の割合で用いたことにより、可塑剤が不要で、温度依存性が低く、しかも歪みが少なく、かつ通気性が良好で低反発性な軟質ポリウレタンフォームを得ることができた。
実施例1と比較例1の−10℃〜30℃における伸び(%)について、20℃の値に対する比率を示す図である。 実施例1の動的粘弾性の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明における実施形態について説明する。本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料を発泡させたものである。
本発明において使用されるポリオールとしては、次に示すポリオールA〜Eが使用される。なお本発明におけるポリオールの分子量は重量平均分子量である。
ポリオールA:水酸基価20〜28mgKOH/g、分子量6000〜8500、官能基数3、エチレンオキサイド含有量10〜25重量%のポリオール
ポリオールB:水酸基価200〜280mgKOH/g、分子量600〜850、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
ポリオールC:水酸基価50〜140mgKOH/g、分子量800〜2200、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
ポリオールD:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、エチレンオキサイド含有量50〜90重量%のポリオール
ポリオールE:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、末端1級OHが100モル%のポリオール
また、ポリオールA〜Eの配合量(重量部)は、
(A+B):(C+D+E)=(60〜80):(20〜40)
A:B=(25〜35):(35〜45)
C:D:E=(5〜15):(5〜15):(5〜15)
(B+C)/(A+B+C+D+E)×100≧40(重量%)
(D+E)/(A+B+C+D+E)×100≧20(重量%)
である。
なお、前記の式において(A+B)はポリオールAとBの合計量(重量部)、(C+D+E)はポリオールCとDとEの合計量(重量部)、(B+C)はポリオールBとCの合計量(重量部)、(A+B+C+D+E)はポリオールの全体量(重量部)、(D+E)はポリオールDとEの合計量(重量部)である。また、前記ポリオールA〜Eは、何れもポリエーテルポリオールが好ましい。
本発明において使用されるイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、ポリウレタンフォーム用のものが使用可能であり、1種類の単独でも2種類以上の併用であってもよい。前記イソシアネートとしては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系のイソシアネート化合物、及びこれらの変性物を挙げることができる。
芳香族系イソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソジアネート(TMXDI)、トリジンイソシアネート(TODI)等が挙げられる。脂肪族系イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リシンジイソシアネート(LDI)、リシントリイソシアネート(LTI)等が挙げられる。脂環族系イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、水添化XDI(HXDI)、水添化MDI(H12MDI)等が挙げられる。変性イソシアネート化合物としては、イソシアネート化合物のウレタン変性体、2量体、3量体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビュレット変性体、ウレア変性体、イソシアヌレート変性体、オキサゾリドン変性体、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。なお、環境規制の点からは、MDIまたはその変性体のイソシアネートがより好ましい。
前記イソシアネートにおけるNCO含有量は17〜32%が好ましい。NCO含有量が17%未満の場合には硬度が硬くなり、一方、32%を超える場合にはスローリカバリー性が悪くなる。特にNCOの含有量は25〜31%が好ましい。イソシアネートの配合量は、イソシアネートインデックスが65〜90となる量が好ましい。イソシアネートインデックスが65未満の場合、歪(耐熱・湿熱)が悪化し、一方90を超えると低反発性がが得られない。なお、イソシアネートインデックスは、ポリウレタンフォーム原料中の活性水素基(例えば、ポリオールの水酸基、発泡剤として用いられる水などの活性水素基)の合計に対するイソシアネートのイソシアネート基の当量比を百分率で示す値であり、ポリウレタフォームの分野で使用されている指標である。
本発明において使用される触媒としては、ポリオールとイソシアネートのウレタン化反応を促進するものであり、ポリウレタンフォーム用として用いられるアミン系触媒、金属触媒を挙げることができる。アミン系触媒としては、具体的には、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N´,N´−トリメチルアミノエチルピペラジン、トリエチレンジアミン等が用いられる。金属触媒としては、スタスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等を挙げることができる。触媒の量は、ポリオール100重量部に対して0.4〜1.0重量部程度である。
本発明において使用される発泡剤としては、水、炭化水素、ハロゲン系化合物等を挙げることができ、これらの中から1種類でもよく、又2種類以上でもよい。前記炭化水素としては、シクロペンタン、イソペンタン、ノルマルペンタン等を挙げることができる。又、前記ハロゲン系化合物としては、塩化メチレン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ペンタフルオロエチルメチルエーテル、ヘプタフルオロイソプロピルメチルエーテル等を挙げることができる。これらの中でも発泡剤として水が特に好適である。前記発泡剤の配合量は、ポリオールを100重量部に対して1.3〜2.0重量部程度が好ましい。
本発明において使用される整泡剤としては、ポリウレタンフォームに用いられるものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。前記整泡剤の配合量は、ポリオールを100重量部に対して0.5〜1.5重量部程度が好ましい。
前記ポリウレタンフォーム原料には、その他の添加剤が適宜配合される。適宜配合される添加剤としては、架橋剤、難燃剤、着色剤、充填剤等を挙げることができる。
架橋剤としては水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基、活性水素含有基を2個以上有する低分子化合物等を挙げることができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等を挙げることができる。
前記軟質ポリウレタンフォームは、前記ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び適宜の添加剤を含むポリウレタンフォーム原料を攪拌混合して反応させる公知の発泡方法によって製造することができる。発泡方法には、スラブ発泡とモールド発泡とがあり、何れの成形方法でもよい。スラブ発泡は、混合したポリウレタンフォーム原料をベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温で発泡させる方法であり、一方、モールド発泡は、混合したフォーム原料をモールド(成形型)に充填してモールド内で発泡させる方法である。前記ポリウレタンフォーム原料から製造された本発明の軟質ポリウレタンフォームは、前記ポリオールA〜Eの配合量の組み合わせとしたことによって、可塑剤が不要で、温度依存性が低く、しかも歪みが少なく、かつ通気性が良好で低反発性が良好な軟質ポリウレタンフォームを得ることができた。特に、本願発明は、反発弾性(JIS K 6400−3準拠)が15%以下の低反発性、通気性(ASTM D 3574準拠)が50L/min以上の良好な通気性、70℃、50%圧縮の耐熱歪(JIS K6400準拠)が5%以下で50℃、95%RH、50%圧縮の湿熱歪(JIS K 6400準拠)が5%以下の良好な低歪性を有する軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。なお、前記軟質ポリウレタンフォームは、用途(例えば寝具等)の種類に応じた形状、寸法等とされる。
以下のポリオール、触媒、整泡剤、発泡剤及びイソシアネートを表1及び表2に示す量で調製したポリウレタンフォーム原料を混合撹拌し、寸法500×350×80mmのキャビティを有する型に1100g充填し、発泡させることにより実施例及び比較例の軟質ポリウレタンフォームを作成した。
ポリオールA:官能基数3、分子量7000、水酸基価24mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量15重量%、品名;EP−901、三井化学(株)製
ポリオールB:官能基数3、分子量670、水酸基価250mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量0重量%、品名;G−700、(株)アデカ製
ポリオールC:官能基数2、分子量2000、水酸基価56mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量0重量%、品名;PP−2000、三洋化成工業(株)製
ポリオールD:官能基数3、分子量3400、水酸基価50mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量80重量%、品名;FA−103、三洋化成工業(株)製
ポリオールE:官能基数3、分子量3300、水酸基価52mgKOH/g、末端1級OH100モル%、品名;EP−505S、三井化学(株)製
ポリオールF:官能基数3、分子量5000、水酸基価36mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量18重量%、品名;FA−703、三洋化成工業(株)製
ポリオールG:官能基数3、分子量5000、水酸基価28mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量13重量%、グラフトポリオール、品名;FA−728R、三洋化成工業(株)製
ポリオールH:官能基数3、分子量1700、水酸基価100mgKOH/g、エチレンオキサイド含有量90重量%、セルオープナー、品名;MF−19T、三井化学(株)製
触媒:トリエチレンジアミン33%、ジプロピレングリコール67%、品名;DABCO33LV、エアープロダクツジャパン製
架橋剤:ジエタノールアミン
整泡剤A:シリコーン系整泡剤、品名;SZ1346E、東レ・ダウコーニング社製
整泡剤B:シリコーン系整泡剤、品名;SF2969、東レ・ダウコーニング社製
発泡剤:水
イソシアネートA:MDI、NCO%=29.9%、品名;S−6564、huntsman社製
イソシアネートB:MDI、NCO%=44.6%、品名;TM−8020、BASF社製
このようにして得られた各実施例及び比較例の軟質ポリウレタンフォームに対して、密度(kg/m、JIS K 7222:1999準拠)、25%圧縮荷重(N、JIS K 6400−2 D法準拠)、反発弾性(%、JIS K 6400−3準拠)、通気性(L/min、ASTM D 3574準拠)、70℃、50%圧縮の耐熱歪(%、JIS K 6400準拠)、50℃、95%RH、50%圧縮の湿熱歪(%、JIS K 6400準拠)、スローリカバリー性、温度依存性を測定し、また発泡後の軟質ポリウレタンフォームの形状を目視で判断した。スローリカバリー性は、重量約1kgの鉄球を供試体の上面に載せ、底付きするまで押しつけ、その後すばやく鉄球を取り除き、その時点から完全復元するまでの時間(秒数)を測定する鉄球試験法により測定した。温度依存性は、−10℃と20℃で50%圧縮時の硬度を測定し、20℃、50%圧縮硬度に対する−10℃、50%圧縮硬度の比率(%)を計算した。
測定結果及び判断結果を表1及び表2の下部に示す。なお、スローリカバリー性については、完全復元までに要する時間が≧10秒の場合に◎、10〜7秒の場合に○、7〜3秒の場合に△、≦3秒の場合にスローリカバリー性に劣ると判断して×とした。また、発泡後のポリウレタンフォームの形状については、シュリンク(収縮)及びボイド(中空部)が全く無い良好な外観の場合に◎、シュリンク(収縮)又はボイド(中空部)が僅かに存在する場合に○、シュリンクやボイドが顕著に見られる場合、あるいは発泡途中でダウンした場合には、成形不良と判断してその内容を記載した。また、シュリンクやボイドが著しかったもの、あるいはダウンしたものは、一部の物性について正確に測定できないため、測定を行わず空欄で示した。
Figure 2013119620
Figure 2013119620
実施例1〜6の軟質ポリウレタンフォームは、いずれも反発弾性が15%以下の低反発性、通気性が50L/min以上の良好な通気性、耐熱歪が5%以下で湿熱歪が5%以下の良好な低歪性を有しており、スローリカバリー性及びフォーム形状も良好であった。
一方、比較例1は、ポリオールA、C、D及びEに代えてポリオールF、G、Hを使用して、更にイソシアネートとしてTM−8020を使用した例であり、歪・スローリカバリー性とも問題ないが、温度依存性が高かった。また、比較例2は、ポリオールAに代えてポリオールFを使用した例であり、反発弾性が25%と反発性が高く、スローリカバリー性が×であった。比較例3は、ポリオールをポリオールAとBで構成し、ポリオールC、D、Eを使用しない例であり、シュリンクが発生し、良好なフォームを形成することができなかった。比較例4は、各ポリオールの上下限を本発明の範囲からどちらかに外した例であり、フォームにセル荒れが発生し、良好なフォームを形成することができなかった。比較例5はポリオールをポリオールA、B、C、Dで構成し、ポリオールEを使用しない例であり、反発弾性が30と反発性が高く、スローリカバリー性が×であった。比較例6は、ポリオールをポリオールA、B、C、Eで構成し、ポリオールDを使用しない例であり、反発弾性が30%と反発性が高く、しかも、耐熱歪が9.5で湿熱歪が17.5と、歪が大きく、スローリカバリー性も劣っていた。比較例7は、ポリオールをポリオールA、B、D,Eで構成し、ポリオールCを使用しない例であり、フォームにセル荒れが発生し、良好なフォームを形成することができなかった。比較例8は、AとBの比率を本発明の範囲から外して、それ以外の項目は本発明の範囲内に収めた例であるが、反発弾性が25%と反発性が高く、スローリカバリー性が×であった。
また、実施例1及び実施例2の軟質ポリウレタンフォームと比較例1の軟質ポリウレタンフォームに対して温度依存性を詳細に調べるため、−10℃〜30℃の範囲で50%圧縮時の硬度を測定し、20℃、50%圧縮時の硬度に対する比率を計算した。測定結果は図1に示す通りであり、実施例1及び実施例2では−10℃〜30℃の範囲で硬度に殆ど変化がなかったのに対し、比較例1では、−10℃の硬度が20℃の硬度に対して約320%となり、また、30℃では20℃の硬度に対して約80%となった。このことから、実施例1及び実施例2では温度依存性が小さく、冬季でも硬くならずに使用感が損なわれることがないのに対し、比較例1では温度依存性が大きく、冬季では硬くなって使用感(蝕感)が損なわれることがわかる。
また、実施例1の軟質ポリウレタンフォームについて、動的粘弾性を測定した。測定方法は、ねじりモード法による貯蔵弾性率(G′)及び損失弾性率(G″)の温度依存性を測定する方法である。測定結果は図2に示すとおりであり、実施例1の軟質ポリウレタンフォームは、tan∂(損失弾性率/貯蔵弾性率)から推定されるガラス転移点は−3℃である。
このように、本発明によれば、可塑剤が不要で、温度依存性が低く、しかも歪みが少なく、かつ通気性が良好で低反発性な軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。

Claims (1)

  1. ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤及び整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料を発泡させた軟質ポリウレタンフォームにおいて、
    前記ポリオールが以下のA〜Eからなり、
    A:水酸基価20〜28mgKOH/g、分子量6000〜8500、官能基数3、エチレンオキサイド含有量が10〜25重量%のポリオール
    B:水酸基価200〜280mgKOH/g、分子量600〜850、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
    C:水酸基価50〜140mgKOH/g、分子量800〜2200、官能基数2、エチレンオキサイド含有量0重量%のポリオール
    D:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、エチレンオキサイド含有量50〜90重量%のポリオール
    E:水酸基価40〜80mgKOH/g、分子量2000〜4000、官能基数3、末端1級OHが100モル%のポリオール
    かつ、A〜Eの配合量(重量部)が、
    (A+B):(C+D+E)=(60〜80):(20〜40)
    A:B=(25〜35):(35〜45)
    C:D:E=(5〜15):(5〜15):(5〜15)
    (B+C)/(A+B+C+D+E)×100≧40(重量%)
    (D+E)/(A+B+C+D+E)×100≧20(重量%)
    であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
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