JP2003147044A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2003147044A
JP2003147044A JP2001351020A JP2001351020A JP2003147044A JP 2003147044 A JP2003147044 A JP 2003147044A JP 2001351020 A JP2001351020 A JP 2001351020A JP 2001351020 A JP2001351020 A JP 2001351020A JP 2003147044 A JP2003147044 A JP 2003147044A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MDI系多核体を用いることなく、見栄えが
よく、低密度・高反発の軟質ポリウレタンフォームの製
造方法を提供する。 【解決手段】 ポリイソシアネート(A)が以下に示す
イソシアネート基末端プレポリマー(a)及びTDI
(b)からなるポリイソシアネート(A)、及びポリオ
ール(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、及び整泡
剤(E)の存在下で金型中で反応させる、密度45kg
/m3 以下、反発弾性率70%以上の軟質ポリウレタン
フォームの製造方法により解決する。なお、ポリイソシ
アネート(A)中のTDI(b)含有量は5〜40質量
%が好ましい。(a):MDI(a1)と、数平均分子
量1,000未満、公称官能基数3以上のポリ(オキシ
アルキレン)ポリオール(a2)を反応させて得られる
イソシアネート基末端プレポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質ポリウレタン
フォームの製造方法に関するものである。更に詳細に
は、見栄えがよく、低密度・高反発であり、モールド成
形における自動車用シートクッション用途やオートバイ
サドル用途、自転車サドル用途等に適した軟質ポリウレ
タンフォームの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軟質ポリウレタンフォームは、その優れ
たクッション性を生かし、自動車のクッション材、家
具、カーペット等、様々な分野で使用されている。軟質
ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネートとポリオ
ールとを、発泡剤、触媒、整泡剤、及び必要に応じてそ
の他の助剤の存在下で反応させることで製造される。こ
のポリイソシアネートは、従来はトリレンジイソシアネ
ート(以下TDIと略す)であったが、最近はジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下MDIと略す)とポリ
メチレンポリフェニレンポリイソシアネートの混合物
(以下ポリメリックMDIと略す)と、TDIを混合し
たものが多く用いられている。また、ポリオールとして
は、活性水素含有物にエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させて得ら
れる、ポリエーテルポリオールを主原料として使用する
のが一般的である。
【0003】近年の自動車産業では、車両の軽量化の一
環としてシートクッション構成材のスプリングレス化が
進んでいる。スプリングがなくてもクッション感を発現
させる手法の一つとして、使用する軟質ポリウレタンフ
ォームの高弾性化が採用されている。このため、反発弾
性率が高く、機械的強度が良好で、適度な硬度を有する
軟質ポリウレタンフォームが要望されている。
【0004】軟質ポリウレタンフォームの高反発化に
は、その構造的特性から、MDI系のポリイソシアネー
トよりはTDIを使用するほうが有利であり、特に高反
発弾性のフォームを製造する場合におけるポリイソシア
ネートは、TDI単独又はTDI系とMDI系ポリイソ
シアネートの混合系が使用されている。
【0005】例えば、特開平3−200820号、公報
特開平4−8720号公報には、TDIとMDI、又は
TDIとポリメリックMDIの混合イソシアネートと、
ポリオールを反応させた軟質ポリウレタンフォームの製
造方法が記載されている。
【0006】特開平3−200820号公報や特開平4
−8720号公報記載の方法は、イソシアネート基及び
ベンゼン環を各3個以上有するMDI系多核体使用して
いる。MDI系多核体は、MDIとの混合物の形で供給
されるが、これは着色している。このため、MDI系多
核体を用いると、得られる軟質ポリウレタンフォームも
着色してしまい、見栄えがよくない場合が多く、また、
低密度・高反発の軟質ポリウレタンフォームを得るには
困難な場合が多い。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】本発明は、MDI系多核体を用いることな
く、見栄えがよく、低密度・高反発の軟質ポリウレタン
フォームの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究検
討を重ねた結果、特定組成のポリイソシアネート組成物
と特定組成のポリオール組成物を用いた軟質ポリウレタ
ンフォームの製造方法が、これらの課題を解決すること
を見いだし本発明を完成させるに至った。
【0009】すなわち、本発明は以下の(1)、(2)
に示されるものである。 (1) ポリイソシアネート(A)及びポリオール
(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、及び整泡剤
(E)の存在下で金型中で反応させる、密度45kg/
m3 以下、反発弾性率70%以上の軟質ポリウレタン
フォームを製造する方法において、前記ポリイソシアネ
ート(A)が以下に示すイソシアネート基末端プレポリ
マー(a)及びTDI(b)からなることを特徴とす
る、前記製造方法。 (a):MDI(a1)と、数平均分子量1,000未
満、公称官能基数3以上のポリ(オキシアルキレン)ポ
リオール(a2)を反応させて得られるイソシアネート
基末端プレポリマー。
【0010】(2) ポリイソシアネート(A)中のT
DI(b)含有量が5〜40質量%であることを特徴と
する、前記(1)の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
最初に本発明に用いられる原料について説明する。本発
明に用いられるポリイソシアネート(A)は、MDI
(a1)とポリ(オキシアルキレン)ポリオール(a
2)とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレ
ポリマー(a)、及びTDI(b)からなるものであ
り、イソシアネート基及びベンゼン環を各3個以上有す
るMDI系多核体を使用しないことを特徴とする。
【0012】本発明に用いられるMDI(a1)は、イ
ソシアネート基及びベンゼン環を各2個有するものであ
る。(a1)には、2、2′−MDI、2,4′−MD
I、4、4′−MDIの3種類の異性体が存在する。本
発明では、(a1)の異性体構成比は特に制限はなく、
任意の構成比のものが使用できる。
【0013】ポリ(オキシアルキレン)ポリオール(a
2)は、数平均分子量1,000未満、公称官能基数3
以上のものであり、好ましい(a2)は、数平均分子量
200〜500未満、公称官能基数3〜5のものであ
る。数平均分子量が上限を越える場合は、ポリイソシア
ネート(A)の高粘度となり、流れ性が不十分となりや
すい。また、得られる軟質ポリウレタンフォームの硬度
不足となりやすい。公称官能基数が下限未満の場合は、
得られる軟質ポリウレタンフォームの機械的強度が不足
となりやすい。本発明で特に好ましい(a2)は、数平
均分子量が200〜500、公称官能基数が3〜5のポ
リ(オキシエチレン)ポリオール(以下PEGと略す)
と、数平均分子量が200〜500、公称官能基数が3
〜5のポリ(オキシプロピレン)ポリオール(以下PP
Gと略す)のPEG/PPG=60/40〜100/0
(質量比)の混合物である。
【0014】(a2)は公知の方法で得られ、例えば活
性水素を3個以上含有する化合物を開始剤として、エチ
レンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレン
オキサイドやテトラヒドロフラン等の環状エーテルを付
加させて得られる。開始剤としては、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、シューク
ローズ等の低分子ポリオール類、エチレンジアミン、ト
リレンジアミン等の低分子ポリアミン類、ジエタノール
アミン等のアミノアルコール類、アンモニア等が挙げら
れる。
【0015】イソシアネート基末端プレポリマー(a)
を得る際のウレタン化反応温度は20〜120℃が好ま
しく、特に40〜100℃が好ましい。また、ウレタン
化反応時には、必要に応じジブチルチンジラウレート、
ジオクチルチンジラウレート等の有機金属化合物や、ト
リエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミン
やその塩等の公知のウレタン化触媒を用いることができ
る。
【0016】本発明に用いられるTDI(b)は、2,
4−トリレンジイソシアネート(以下2,4−TDIと
略す)及び2,6−トリレンジイソシアネート(以下
2,6−TDIと略す)の任意割合の混合物である。
【0017】本発明におけるポリイソシアネート(A)
のTDI含有量は、5〜40質量%が好ましく、特に好
ましくは10〜35質量%である。TDI含有量が下限
未満の場合は、得られる軟質ポリウレタンフォームの反
発弾性率が低くなりやすい。また、上限を越える場合
は、製造時にスコーチを生じやすくなる。
【0018】なお、本発明では、必要に応じて上記のイ
ソシアネート以外のポリイソシアネートを併用してもよ
い。例えば、キシレンジイソシアネート、ニトロジフェ
ニルジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシア
ネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネ
ート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、メチルペンタンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加
TDI、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加
MDI、テトラメチルキシレンジイソシアネート、これ
らのポリメリック体、これらのウレタン変性体、ウレア
変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、カ
ルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジ
オン変性体、イソシアヌレート変性体、更にこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。
【0019】このようにして得られたポリイソシアネー
ト(A)のイソシアネート含量は、25〜35質量%が
好ましく、特に27〜33質量%が好ましい。また、2
5℃の粘度は1,000mPa・s以下が好ましく、8
00mPa・sが以下が特に好ましい。
【0020】ポリオール(B)は、ウレタン工業におい
て使用される全てのものが使用でき、例えば数平均分子
量1,000以上の、ポリエーテルポリオール、ポリエ
ステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ
オレフィンポリオール等の高分子ポリオール類、(数平
均)分子量1,000未満の低分子ポリオール類、低分
子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類、等が挙げ
られる。本発明においては、ポリオール(B)は、軟質
ポリウレタンフォームとしての物性を発現しやすい、数
平均分子量1,000〜10,000、公称官能基数2
〜6のポリエーテルポリオールを主体とすることが好ま
しい。
【0021】このポリエーテルポリオールは、公知のも
のが使用でき、(数平均)分子量1,000未満の低分
子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノア
ルコール類、等を開始剤として、エチレンオキサイドや
プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、テト
ラヒドロフラン等の環状エーテルを付加させて得られる
もの等が挙げられる。この開始剤としては、エチレング
リコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、2,2−ジエチ
ル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、2−n−ヘキサデカン−1,2
−エチレングリコール、2−n−エイコサン−1,2−
エチレングリコール、2−n−オクタコサン−1,2−
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、あるいはビスフェノールAのエチレンオキサイド又
はプロピレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノー
ルA、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3
−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネート、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル等の低分子ポリオール類、アニリン、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェ
ニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレ
ンジアミン等の低分子アミン類、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール
類等が挙げられる。
【0022】また、特に得られる軟質ポリウレタンフォ
ームの反発弾性率を向上させるため、ポリオール(B)
は、低分子ポリオールを開始剤として、プロピレンオキ
サイドを付加させた後エチレンオキサイドを付加させ
た、数平均分子量1,000〜10,000、公称官能
基数2〜6、総不飽和度0.1mmol/g以下である
低不飽和ポリエーテルポリオールを、ポリオール(B)
中に90質量%以上含有させることが最も好ましい。低
不飽和ポリエーテルポリオールは、例えば低分子ポリオ
ールを開始剤としてアルキレンオキサイドを付加重合さ
せる際の触媒として水酸化セシウム等のセシウム系触媒
を用いることで得られる(特開平8−176258号公
報)。
【0023】発泡剤(C)としては、イソシアネート基
と水との反応で発生する炭酸ガスを用いることができる
が、付加的に少量のシクロペンタンやノルマルペンタ
ン、イソペンタン、HFC−245fa等の低沸点有機
化合物を併用することや、ガスローディング装置を用い
て原液中に空気、窒素ガス、液化二酸化炭素等を混入溶
解させて成形することもできる。本発明の好ましい発泡
剤は水である。発泡剤(D)の好ましい添加量は得られ
る製品の設定密度によるが、通常、ポリオール(B)に
対して、0.5〜15質量%である。
【0024】触媒(D)としては当該分野において公知
である各種ウレタン化触媒が使用できる。例えば、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジ
メチルベンジルアミン、N,N,N′,N′−テトラメ
チルヘキサメチレンジアミン、N,N,N′,N′,
N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス−(2
−ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジア
ミン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ブチル
−2−メチルイミダゾール等の三級アミン、ジメチルエ
タノールアミン、N−トリオキシエチレン−N,N−ジ
メチルアミン、N,N−ジメチル−N−ヘキサノールア
ミン等の反応性アミン、又は、これらの有機酸塩、スタ
ナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、ナフテ
ン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙げられる。触媒
(C)の好ましい添加量は、ポリオール(B)に対し
て、0.01〜10質量%である。
【0025】整泡剤(E)としては当該分野において公
知である有機珪素系界面活性剤が使用可能であり、例え
ば、日本ユニカー製のL−520、L−540、L−5
309、L−5366、SZ−1306、東レ・ダウコ
ーニング製のSRX−274C、SF−2962、SF
−2964、エアープロダクツ製のDC−5169、D
C−193、信越化学工業製のF−122、F−22
0、F−341等が挙げられる。整泡剤(E)の好まし
い添加量は、ポリオール(B)に対して、0.1〜10
質量%である。
【0026】更に、必要に応じて、難燃剤、可塑剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充填剤、内部離
型剤、その他の加工助剤を加えて用いることができる。
なお、これらの助剤の中でイソシアネートと反応しうる
活性水素基を有さないものについては、ポリイソシアネ
ートにあらかじめ混合して使用することもできる。
【0027】本発明における軟質ポリウレタンフォーム
の製造方法における手順は、ポリイソシアネート(A)
以外の、ポリオール(B)、発泡剤(C)、触媒
(D)、整泡剤(E)、必要に応じて架橋剤、添加剤を
あらかじめ混合してポリオールプレミックスを準備し、
これとポリイソシアネート組成物(B)の2成分を混合
発泡させるという方法である。この2成分の混合には、
公知のメカニカル攪拌装置を備えた低圧注入機や、高圧
衝突混合方式を利用した高圧注入機を使用することがで
きる。このときのイソシアネートインデックス(イソシ
アネート基/活性水素基×100)は50〜150、好
ましくは70〜130の範囲である。混合液はその後、
所定の金型に注入され、軟質ポリウレタンフォームが製
造される。その際に硬化を均一に、かつ十分な発泡倍率
を得るために、金型は30〜80℃の範囲で調節されて
いることが望ましい。脱型時間は短い方が生産効率の面
から好ましく、本発明では注入後3〜8分間で脱型でき
るが、不良率削減のために生産設備の条件に適した脱型
時間を任意に設定することもできる。脱型後の製品はそ
のままでも使用できるが、従来公知の方法で圧縮又は減
圧下でセルを破壊し、製品の外観、寸法を安定化させる
こともできる。
【0028】このようにして得られた軟質ポリウレタン
フォームは、白色であって見栄えがよく、見かけ全密度
が45kg/m3 以下で、反発弾性率が70%以上、機
械的強度にも優れており、当初の問題点を改善するに至
った。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によって得ら
れた軟質ポリウレタンフォームは、軽量で反発弾性に優
れたものである。本発明によって得られた軟質ポリウレ
タンフォームは、ソファー等の家具用クッション材、衣
料用、マットレス、蒲団、枕等の寝具用、吸音材、遮音
材、家庭電器製品用、電子部品用、工業用シール材、梱
包材、日用雑貨用等に有用であり、特に自動車や鉄道車
両用クッション材、自動車用内装材に有用である。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例及び比較例中において、「%」は「質量%」
を示し、「比率(割合)」は「質量比(割合)」を示
す。
【0031】[ポリイソシアネートの合成] 合成例1 攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた容量:1
00Lの反応器に、MDIを58.6kg、ポリオール
(1)を11.4kg仕込み、攪拌しながら80℃にて
5時間反応させた。次いでTDIを30.0kg仕込
み、40℃で30分間攪拌して、ポリイソシアネートN
CO−1を得た。NCO−1のNCO含量は30.1
%、25℃での粘度は500mPa・sであった。
【0032】合成例2 合成例1と同様の装置を用い、MDIを58.3kg、
ポリオール(1)を8.5kg、ポリオール(2)を
3.1kg仕込み、攪拌しながら80℃にて5時間反応
させた。その後、TDIを30.0kg仕込み、40℃
で30分間攪拌して、ポリイソシアネートNCO−2を
得た。NCO−2のNCO含量は30.0%、25℃で
の粘度は350mPa・sであった。
【0033】合成例3 合成例1と同様の装置を用い、P−MDIを70.0k
g、TDIを30.0kg仕込み、40℃で30分間攪
拌して、ポリイソシアネートNCO−3を得た。NCO
−3のNCO含量は36.5%、25℃での粘度は11
0mPa・sであった。
【0034】合成例1〜3において MDI: 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート TDI:2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−
TDI)と、2,6−トリレンジイソシアネート(2,
6−TDI)の混合物。 2,4−TDI/2,6−TDI=80/20 P−MDI: ポリメリックMDI イソシアネート含量=31.5% ポリオール(1): ポリ(オキシエチレン)ポリオール 数平均分子量=350 公称官能基数=3 ポリオール(2): ポリ(オキシプロピレン)ポリオール 数平均分子量=400 公称官能基数=3
【0035】[ポリオールプレミックスの配合]攪拌機
を備えた容量100Lの混合機に、ポリオール(3)を
98.0kg、ポリオール(4)を2.0kg、発泡剤
(1)を5kg、触媒(1)を0.075kg、触媒
(2)を0.4kg、整泡剤(1)を1.5kgを仕込
み、均一に混合した。 ポリオール(3): ポリ(オキシプロピレン)ポリオール(末端エチレンオ
キサイド付加タイプ)末端オキシエチレン基=18% 数平均分子量=6,000 公称官能基数=3 モノオール濃度=15モル% ポリオール(4): ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ポリオール (オキシエチレン基とオキシプロピレン基はランダム) オキシエチレン基/オキシプロピレン基=80/20 数平均分子量=8,000 公称官能基数=4 モノオール濃度=33モル% 発泡剤(1): 水 触媒(1): アミン系触媒(東ソー製 Toyocat ET) 触媒(2): アミン系触媒(東ソー製 TEDA L33) 整泡剤(1): シリコン系整泡剤(信越化学工業製 F−122)
【0036】〔軟質ポリウレタンフォームの製造及び評
価〕 実施例1 NCO−1と前述のポリオールプレミックスを用いて金
型内で軟質ポリウレタンフォームを発泡させた後、金型
から取り出し、直ちにローラークラッシングした。その
後、クラッシング後の成形品を一昼夜放置し、JIS
K6400に準じてフォームの各種物性を測定した。結
果を表1に示す。なお、50%圧縮永久歪は、圧縮雰囲
気を70℃、及び、50℃×95%RHで測定した。
【0037】 〔発泡条件〕 金型形状 :400mm×400mm×100mm 金型材質 :アルミニウム 金型温度 :60±2℃ ミキシング方法 :高圧マシンミキシング 原料温度 :25±2℃ キュア条件 :60±2℃、6分 クラッシング条件:5段ローラー 80%圧縮
【0038】実施例2〜4、比較例1〜2 実施例1と同様にして、表1に示すイソシアネートイン
デックスで、軟質ポリウレタンフォームを製造し、各種
フォーム物性を測定した。表1にフォーム物性測定結果
を示す。なお、50%圧縮永久歪は、圧縮雰囲気を70
℃、及び、50℃×95%RHで測定した。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示されるように、本発明によって得
られた軟質ポリウレタンフォームは、フォーム色が白色
であり、軽量で反発弾性率も良好な結果を示した。ま
た、機械的強度も良好なものであった。一方、比較例は
引き裂き強度が悪く、反発弾性率も低いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA01 DA01 DB04 DC50 DG01 DG09 HA01 HA02 HA14 HC12 HC64 HC71 JA01 JA42 KA01 KB04 KD12 KE03 NA01 NA05 QB01 QB15 QB19 QC01 QD03 RA03 RA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート(A)及びポリオー
    ル(B)とを、発泡剤(C)、触媒(D)、及び整泡剤
    (E)の存在下で金型中で反応させる、密度45kg/
    m3 以下、反発弾性率70%以上の軟質ポリウレタン
    フォームを製造する方法において、前記ポリイソシアネ
    ート(A)が以下に示すイソシアネート基末端プレポリ
    マー(a)及びトリレンジイソシアネート(b)からな
    ることを特徴とする、前記製造方法。 (a):ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)
    と、数平均分子量1,000未満、公称官能基数3以上
    のポリ(オキシアルキレン)ポリオール(a2)を反応
    させて得られるイソシアネート基末端プレポリマー。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート(A)中のトリレン
    ジイソシアネート(b)含有量が5〜40質量%である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
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