JP2004293986A - 接続配管の洗浄方法及び冷凍装置の更新方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷凍装置に備えられている第2開閉弁でポンプダウン運転を行い、ショーケースと低圧接続配管に液冷媒を存在するようにした後、第2開閉弁を開け、気液2相流を接続配管に流す。この気液2相流により、既設の接続配管中に残存している鉱油を洗浄、回収し、残存する鉱油の濃度を相対的に低下させエステル油の劣化を防ぐ。
【選択図】 図1
Description
本発明は、既設の冷凍装置の接続配管を洗浄する方法及びこの洗浄方法で洗浄した接続配管を再使用する冷凍装置の更新方法に関するものであり、特に、使用冷媒と冷凍機油が異なる冷凍装置の接続配管の洗浄方法及び冷凍装置の更新方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和装置のリプレース(更新)方法には、次のものがある。
既設の空気調和装置について、熱源機Aと室内機Bのみを新規に交換し、熱源機と室内機とを接続する接続配管C、Dを交換しないで、熱源機側の冷媒配管に、接続配管に流通する冷媒から異物を補足する手段13を設ける。また、熱源機側の冷媒配管にバイパス路を設けて、このバイパス路に異物捕捉手段を設ける。また、他のバイパス路を設けて冷媒中の冷凍機油を分離する。熱源機Aと室内機Bを交換し、洗浄運転した後に、通常運転をする。これらにより、既設の冷媒配管を利用しながら、新しい冷媒を用いる空気調和装置に転換する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、減圧弁4と室内機8との間に油分離器6を設け、この油分離機6に鉱油を溜め、取り出す(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−9368号公報(第8頁〜第11頁、図1〜図5)
【特許文献2】
特開2000−146369号公報(第4頁、第5頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されたものでは、圧縮機から持出されるエステル油は高性能な油分離器9で完全に分離し、冷媒と共に流れてきた異物をガスラインに設けた異物捕捉手段13で捕獲分離するものであるが、圧縮機から持出されたエステル油を完全に分離する高性能油分離器9が高価になり、また、エステル油が高性能油分離器9を流出した場合、異物捕捉手段13で捕獲されてしまうので、圧縮機内の冷凍機油の量が低下し、潤滑不良になることもあり得るということがあった。
また、冷凍装置は、空調装置とは異なり、弁の開度が自在に制御できる電子式膨張弁は用いられておらず、膨張弁自身が機械的に弁の開度を調節する温度式膨張弁が採用されている。このため、膨張弁の開度を制御し、異物や残存している冷凍機油を効率的に回収できる冷凍サイクルの動作点を作り出すことができない。
【0006】
また、特許文献2の空気調和器においては、特殊な構造の油分離機6が必要である。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、高性能な、又は特別な構造の油分離器を必要とせず、既設の接続配管に残存の旧冷凍機油を洗浄する洗浄方法及びこの洗浄による既設の接続配管を再使用し、新冷媒使用の冷凍装置の施工を容易に行え、また、信頼性を確保する冷凍装置の更新方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱源ユニットと冷却ユニットとを接続する接続配管を気液2相冷媒で洗浄する接続配管の洗浄方法及びこの洗浄方法により洗浄した接続配管を再使用する冷凍装置の更新方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態では、HCFC系又はCFC系の冷媒と鉱油等の冷凍機油とを使用の既設の冷凍装置の熱源ユニット(冷凍機)と冷却ユニット(ショーケース)とをHFC冷媒とエステル油又はエーテル油とを使用の新しい熱源ユニット(冷凍機)と冷却ユニット(ショーケース)とに更新する。その際、接続配管11と接続配管12とは更新せず、既設のものを使用する(後述の実施の形態2、3、4、5においても同じである)。
以下、本実施の形態を図により説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。図1において、冷凍装置は、熱源ユニットとしての冷凍機100と並列接続した4台の冷却ユニットとしてのショーケース200とを接続配管11と接続配管12とで接続する。
【0010】
熱源機100は、圧縮機1、油分離器2、凝縮器3、液溜め4、第1開閉弁5、第2開閉弁6、アキュムレータ7から構成される。また、ショーケース200は、開閉弁8、温度式膨張弁9、蒸発器22から構成され、並列接続の4台のショーケース200a、200b、200c、200dのそれぞれが、開閉弁8a、8b、8c、8d、温度式膨張弁9a、9b、9c、9d、蒸発器22a、22b、22c、22dを有する。第1開閉弁5、第2開閉弁6は、それぞれ、熱源機100内の高圧配管の接続配管11側、熱源機100内の低圧配管の接続配管12側に設置する。
温度式膨張弁9は蒸発器22の出口温度を検知する感温筒10(それぞれ、10a、10b、10c、10d)を有している。
なお、図1に示す冷凍サイクルの構成は、特に既設のものと既設のものを更新した新規のものとを区別していないが、特に明示ない場合は、対応するものを交換する。図2以降の図においても同様とする。
【0011】
図2は、冷凍装置のリプレース(更新)作業のフローを示す図である。
既設の冷凍機100とショーケース200との更新は、図2に示すように、次の第1工程〜第7工程で行う。
第1工程:冷凍装置(既設冷凍機100と既設ショーケース200)を運転させ、安定状態になるまで待つ、または、運転している既設冷凍機100と既設ショーケース200を停止させる等の準備工程である。
なお、止める前の運転状態は、蒸発温度が高い状態(負荷が大きい)が良い。蒸発温度が高ければ、冷媒流量が大きくなり、低圧のガス配管に滞留する冷凍機油が低減されるからである。
【0012】
第2工程:接続配管12に残存している鉱油を洗浄し、残存の鉱油量を低減させる。このとき、アキュムレータ7に鉱油を回収する。
第3工程:既設冷凍機100と既設ショーケース200に封入されている冷媒を冷媒回収装置を用いて回収する。フロン回収破壊法により、大気への冷媒の放出が禁止されている。冷媒を回収することにより、同時に第2工程の洗浄鉱油も回収される。
第4工程:既設配管11と既設配管12とを残し、既設冷凍機100と既設ショーケース200とを冷凍装置から取り外す。このとき、接続配管11、12は再利用するので、そのままにしておく。
第5工程:既設の接続配管11、12に、新規冷凍機100と新規ショーケース200とを接続する。この際、新規冷凍機100にはエステル油又はエーテル油が用いられる。また、図3に示すように、鉱油回収装置24を、冷媒が液状態である凝縮器3とショーケース200の入口間に接続する。
第6工程:真空引きを行い、新冷媒(例えば、R404A)を封入する。冷媒はR407C、R507、R410A等でもよく、又他のHFC冷媒を用いてもよい。洗浄運転、即ち、冷却運転を所定時間行い、接続配管12に残存している鉱油(第2工程の洗浄で残ったもの)を鉱油回収装置24の鉱油回収部25で、吸着剤として使用する活性炭等で回収する。
第7工程:鉱油回収装置24の開閉弁24と開閉弁26とを閉じ、開閉弁28が閉じられている場合は開状態にした後、冷凍装置から鉱油回収部25を取り外す。以後は通常の冷却運転を行う。
【0013】
次に、冷凍装置の通常の安定した冷凍サイクルの運転動作を、図1と図4とで説明する。図4は、冷凍装置の冷凍サイクルのp−h線図である。
圧縮機1で圧縮された冷媒ガスは、動作点1の高温、高圧の状態となる。動作点1の状態の冷媒は、油分離器2を通り凝縮器3に流れ込み、周囲空気に熱を放出しながら、凝縮し、液となり、動作点2の状態となる。動作点2の状態の冷媒液は液溜め4、第1開閉弁5、接続配管11を通り、ショーケース200に送り込まれる。
ショーケース200に送り込まれた冷媒は、第3開閉弁8を通り、温度式膨張弁9で減圧され、気液2相の動作点3の状態の冷媒となる。動作点3の状態の冷媒は、蒸発器22に流れ込み、そこで周囲空気から熱を吸収し、動作点4の状態のガス冷媒となる。ガス状態となった冷媒は接続配管12、第2開閉弁6を通り、再び圧縮機1へと送り込まれる。
【0014】
次に、本実施の形態の第2工程について詳細に説明する。第1工程の冷凍サイクルが安定したことを確認した後、第2開閉弁6を閉じる。この時の冷凍装置の高圧、低圧の変化を図5に示す。
図5に示すように、第2開閉弁6を閉じると、時間の経過とともに高圧(圧縮機吐出圧力)、低圧(圧縮機吸入圧力)がともに低下するのがわかる。これは、低圧側に存在していた冷媒が高圧側に移動したためである。この運転を行うことにより、より多くの液冷媒を第2開閉弁6の上流に存在させることができる。
【0015】
冷凍装置には、圧縮機を保護する目的で、所定圧力になると冷凍装置を停止させる圧力スイッチ(図示は省略)が通常取り付けられている。第2開閉弁6を閉じると、低圧が低下するため、この圧力スイッチにより冷凍装置は停止する(以下この圧力スイッチが作動すること「低圧カット」と呼ぶ)。
図5は、第2開閉弁6を閉じてからts秒後、圧力Psで低圧カットにより、冷凍装置が停止することを示している。
冷凍装置が停止したことを確認した後、第2開閉弁6を開ける。即ち、第2開閉弁2を閉じ、所定時間運転後に第2開閉弁2を開く。
第2開閉弁2を開くことにより、第2開閉弁6の上流に存在していた冷媒液は、高圧と低圧の圧力差によって、勢いよく冷凍機100に流れ込む。
【0016】
また、冷媒が流れる際、圧力損失等の影響で、冷媒は減圧され、気液2相流となって冷凍機100に流れ込む。このとき、気液2相冷媒は、接続配管12に残留している鉱油と混じり合いながら冷凍機100に流れ込む。即ち、接続配管12の残存鉱油を洗浄する。最終的には、高圧と低圧が均圧され、冷媒23が流れなくなり、洗浄運転は完了することになる。
以下は、図2に示した第3工程以降の工程に従う。
【0017】
次に、気液二相による洗浄の効果について、実験結果を用いて説明する。
図6、図7は、内径19.05mmの接続配管12の約1分間の洗浄効果を実験的に明らかにしたものであり、図6は水平管、図7は上昇管での結果である。
図6より、水平管では洗浄前の鉱油の残存量2g/mを9.4%までに低減することが分かる。また、図7より、上昇管(冷媒が下から上に流れている)では、洗浄前の17.1%まで、残存油量を低減することが分かる
以上の結果から、僅か1分間、気液2相流を接続配管12に流すことで、残存する鉱油を大幅に低減できることが明らかとなった。
この理由は、鉱油は冷媒R22液とよく溶け合うため、残存する冷凍機油(鉱油)と冷媒液(R22)とが混合され、大幅に粘度が低下して、油残存量が低下したからである。
【0018】
冷媒の乾き度と洗浄効果の定性的な傾向を図8に示す。図8に示すように、僅かな液量(大きな乾き度)で洗浄効果が得られる。これは冷媒R22で洗浄運転を行うメリットである。前述したように冷媒R22液と鉱油は非常によく溶け合うため、図8のような特性を示す。
図8より、液量が多いほど洗浄効果は大きい。しかし、液量を増やし、洗浄運転を行うことは、圧縮機1の信頼性を低下させてしまう。このような理由から、本実施の形態では、圧縮機1の信頼性を確保することを最優先にし、乾き度を0.95とした。即ち、乾き度の高い2相冷媒とした。
【0019】
次に、このリプレース(更新)手順の有効性について図6のデータにより説明する。接続配管12の長さが100mの水平管の場合、洗浄前の低圧ガス配管である接続配管12に残存する鉱油量は、100m×2g/m=200gとなる。新しい冷凍機の初期油量(エステル油)は2000gである。この既設配管12を洗浄しないで、既設の冷凍機100から新規の冷凍機100にリプレース(更新)した場合、鉱油の全油量に占める割合は、200g/(200g+2000g)=9%となり、冷凍装置の信頼性が低下する。
しかし、2相洗浄を行うと、鉱油は18.9gまで低減され、全油量に占める鉱油の割合は、18.9/(18.9+2000g)=0.9%にまで低減され、鉱油の影響は無視できるレベルとなり、冷凍装置は従来の信頼性と同等レベルとなる。
以上述べたリプレース(更新)手順に従うことで、既設の接続配管11、12の再利用が可能となり、工事日数、工事コストの低減が図れるとともに、従来の冷凍装置と同等の信頼性を得ることができる。
【0020】
実施の形態2.
図9は、実施の形態2を示す冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。本実施の形態では、実施の形態1の構成要素にバイパス回路14を追加している。その他の構成は実施の形態1と同じである。そこで主として相違点を説明する。
【0021】
第1開閉弁5及び第2開閉弁6には、冷媒を取り外せるポート(冷媒をチャージしたり、真空引きをするためのポート)がそれぞれ設けられている。第1開閉弁5のポートは、冷媒23の流れに対して、弁の上流側に設けられ、第2開閉弁6のポートは、冷媒23の流れに対して、弁の下流側に設けられている。
本実施の形態の冷凍装置のリプレース(更新)作業の第2工程について説明する。
冷凍装置が停止している状態で、前記ポートに、バイパス回路14を取り付ける。前記バイパス回路14には高圧から低圧に、冷媒23が適度に流れるようにするため、流路抵抗としてキャピラリーチューブ15と第4開閉弁16が設けられている。なお、第4開閉弁16は閉の状態にある。
【0022】
冷凍装置を運転させ、安定状態にする。このときも第4開閉弁16は閉の状態である。
冷凍サイクルが安定したら、第1工程である準備工程を終了し、第2工程に入る。
第2開閉弁6を閉じるとともに、第4開閉弁16を開の状態にする。この時の冷凍装置の高圧と低圧の変化を図10に示す。
図10の実線は本実施の形態における高圧、低圧の時間変化であり、破線は実施の形態1における高圧、低圧の時間変化である。図10より、バイパス回路14を設けた方が低圧カットに至るまでの時間tsが、実施の形態1における低圧カットまでの時間ts’より長くすることができる。
冷凍装置が停止したことを確認後、第2開閉弁を開け、洗浄することは実施の形態1と同じである。
【0023】
低圧カットまでの時間を延ばす理由は、ショーケース200の膨張弁9は流路抵抗がたいへん大きく、第2開閉弁6上流まで冷媒23を移動させるには、ある程度時間を要するためである。
これにより、第2開閉弁6の上流近くに液冷媒を存在させることがより確実になり、接続配管12を洗浄する際、より多くの液冷媒を供給し、接続配管12の洗浄を確実に行うことができる。
特に、冷凍機の低圧側の容積が小さいものや、蒸発温度が低い状態で運転している冷凍装置には有効である。
なお、図11に示すように、第1開閉弁5の位置は、油分離器2と凝縮器3の間に設けても良い。
以下は、図2で示した第3工程以降の工程に従う。なお、バイパス回路14は、取り外しても、取り外さず第4開閉弁16を閉じてもよい。
【0024】
実施の形態3.
本実施の形態も接続配管12の残存鉱油の洗浄方法が相違するが、その他の点は実施の形態1、2と同様であるので、主として相違点を説明する(後述の実施の形態4、5も同様とする)。
図12は実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。
まず、第1工程により冷凍装置を停止させる。以下第2工程について説明する。
油分離器2と凝縮器3の間の高圧配管に設置された第1開閉弁5と、低圧配管の接続配管12側に設置された第2開閉弁6の、それぞれのポートにバイパス回路14を取り付ける。バイパス回路14には高圧から低圧に、冷媒が適度に流れるようにするため、流路抵抗としてキャピラリーチューブ15と第4開閉弁16が設けられている。なお、第4開閉弁16は閉の状態にある。
第1ショーケース200a、第2ショーケース200bに取り付けられている温度式膨張弁9a、9bの感温筒10a、10bをそれぞれの蒸発器22a、22bの出口の配管から取り外し、ショーケース200a、200bの周囲温度を検知するようにする。残り2台のショーケース200c、200dの温度式膨張弁9c、9dの感温筒10c、10dは、そのまま(取り付けた状態)にしておく。
【0025】
次に、冷凍装置の運転を行うと同時に、第4開閉弁16を開にする。温度式膨張弁9a、9bの感温筒10a、10bが取り外されているショーケース200a、200bからは気液2相冷媒が流れ出し、ショーケース200c、200dからの冷媒と合わさった気液2相冷媒が接続配管12を流れる際、残存している鉱油を洗浄しながら流れていく。この2相冷媒は、冷凍機100に流れ込み、バイパス回路14からの冷媒23と混合される。この時、気液2相冷媒からガス単相の冷媒となり、冷凍機油と冷媒23はアキュムレータ7に流れ込み、冷凍機油はアキュムレータ7に溜まり、回収され、一方、冷媒23は圧縮機1へと流れ込む。所定時間の洗浄により、洗浄を終了する。
ここで、上記の冷凍サイクルの運転動作を、図13のp−h線図を用いて説明する。凝縮温度は40℃、蒸発温度は−10℃、吐出温度は80℃、圧縮機吸入温度は−10℃(SH=0℃)とする。
【0026】
2台のショーケースの感温筒10a、10bが取り外されているため、ショーケース200出口の合流後冷媒は図13の動作点5aの気液二相状態であり、動作点5aの冷媒の乾き度を0.9(エンタルピーh5a=225.6(kJ/kg))とする。バイパス回路14からの冷媒は、圧縮機1から吐出された動作点2aの状態の冷媒が減圧され、動作点6aの状態となる。動作点6aのエンタルピーh6aは284.11(kJ/kg)である。
【0027】
動作点5aの状態の冷媒と動作点6aの状態の冷媒が合流し、動作点1aの状態になるとする。圧縮機1への信頼性確保とアキュムレータ7での冷凍機油捕捉効率を上げるためには、冷媒23をガス状態にすることが有効である。これを満たすためにはバイパス回路14の流量を以下のようにしなければならない。
h(6a)×R+h(5a)×(1−R)>hv
ここで、h(6a)、h(5a)は、それぞれ、動作点6a、5aのエンタルピー、hvは、蒸発温度−10℃における飽和ガスエンタルピーである。
物性値を代入すると、
300×R+225.6×(1−R)>246.98 (1)
(1)より、R>0.29となる。
流量比Rは、R=Gb/(Gm+Gb)であり、
Gbは、バイパス流量(kg/h)、Gmは、蒸発器からの流量(kg/h)である。
(1)式から、上記条件下では流量比Rが0.29以上となるように、バイパス回路14の流量抵抗手段であるキャピラリチューブ15を設ければ、合流後、ガス状態の冷媒が得られる。
【0028】
次に、ショーケース200a、200bの温度式膨張弁9a、9bの感温筒10a、10bを外す根拠について説明する。
まず、温度式膨張弁9の感温筒10を蒸発器22出口の配管に取り付けて運転をしている状態を、図14のp−h線図を用いて示す。圧縮機1で圧縮された冷媒ガスは、動作点1bの高温、高圧の状態となる。動作点1bの冷媒は、油分離器2を通り凝縮器3に流れ込み、周囲空気に熱を放出しながら、凝縮し、動作点2bの状態となる。動作点2bの状態の冷媒液は、液溜め4、第1開閉弁5を通り、接続配管11を通り、ショーケース200に送り込まれる。ショーケース200に送り込まれた冷媒は、第3開閉弁8を通り、温度式膨張弁9で減圧され、気液2相の動作点3bの状態の冷媒となる。
動作点3bの状態の冷媒の冷媒は、蒸発器22に流れ込み、そこで周囲空気から熱を吸収し、蒸発して動作点4bの状態のガス冷媒となる。そして、接続配管12を通り、再び圧縮機1へと送り込まれる。
この様に、温度式膨張弁9の感温筒10が蒸発器22出口の配管に取り付けられ、蒸発器出口温度を正確に検知しているときは、蒸発器出口は過熱ガス冷媒となる。
【0029】
次に、2台のショーケース200a、200bの温度式膨張弁9a、9bの感温筒10a、10bを取り外した時の運転動作を図15のp−h線図を用いて説明する。
蒸発器22入口の状態を示す動作点3cまでは、前記の温度式膨張弁9の感温筒10を蒸発器22出口配管に取り付けた場合と同じである。感温筒10a、10bを取り外したショーケース200a、200bは、周囲空気を検知するため、膨張弁9a、9bの開度が適正値より大きくなり、蒸発器22a、22b出口の冷媒の状態は、動作点4c’の気液二相の状態となる。
一方、温度式膨張弁9c、9dの感温筒10c、10dを取り付けたままのショーケース200c、200dでは、感温筒10c、10dが蒸発器22c、22d出口温度を検知し、膨張弁の開度を適正に制御しているため、冷媒はSH=5(℃)程度のガス冷媒の状態の動作点4cとなる。
【0030】
感温筒10a、10bを取り外したショーケース200a、200bからの冷媒と感温筒10c、10dを取り付けたままのショーケース200c、200dからの冷媒が合流した動作点5c状態を計算する。
ここでは、計算条件は蒸発温度−10℃を例にあげて説明する。感温筒10a、10bを外したショーケース200a、200bからの冷媒は、乾き度が約0.95程度であり、蒸発温度−10℃における飽和ガスエンタルピ、飽和液のエンタルピを、それぞれhv、hlとすると、動作点4c’の状態のエンタルピーh(4c’)は、次の(2)式で表される。
h(4c’)=hl+0.95(hv−hl) (2)
ここで、冷媒物性を予測するソフトであるrefprop Ver4より、hl=32.96(kJ/kg)、hv=246.98(kJ/kg)を代入して、
【0031】
感温筒10c、10dを蒸発器22c、22d出口に取り付けたままのショーケース200c、200dからの冷媒のエンタルピーh(4c)は、refprop Ver4より、250.4(kJ/kg)である。合流後の冷媒の動作点5cの状態のエンタルピーhmixは、次の(3)式で表される。
hmix=(1−R)×h(4c)+R×h(4c’)・・・・・(3)
ここで、流量比Rは、R=G4’/(G4+G4’)
但し、G4は、感温筒を取り付けたままのショーケースの冷媒流量合計(kg/h)、
G4’は、感温筒を取り外したショーケースの冷媒流量合計(kg/h)である。
実施の形態1で説明したように、既設接続配管12中に残存している鉱油を低減するためには、気液二相状態で冷媒を流す必要があり、(4)式を満足する必要がある。
hmix<hv (4)
(3)式を(4)式に代入すると
(1−R)×h(4c)+R×h(4c’)<hv (5)
(5)式に、上記で求めたエンタルピーの値を代入すると(6)式になる。
250.24×(1−R)+236.3×R<246.98 (6)
【0032】
(6)式より流量比Rを求めると、R>0.26となる。すなわち、同容量のショーケース200が用いられている場合は、最低、全台数の26%のショケース200の感温筒10を取り外せばよいことになる。
ただ、冷媒流量が適正に制御されているショーケース200の過熱度(SH)が5℃であるとは限らない。SH=10℃で制御されているショーケースや、いろいろな現場で液バックを阻害する要因が考えられる。
そこで、いろいろな阻害要因を考慮して、安全率を2程度にすると、流量比Rは約0.5となる。このように、全台数の半数以上のショーケース200a、200bの感温筒9a、9bを取り外すことによって、即ち、全ショーケース200の全容量の50%以上のショーケース200の温度式膨張弁の感温筒を取り外すことによって、安定的に気液2相冷媒を発生させることができるようになり、既設接続配管12に残留している鉱油を大幅に低減することができる。
但し、ショーケース200が1台の場合は、このショーケース200の温度式膨張弁の感温筒を取り外す。
【0033】
次に、温度式膨張弁9の構造と動作について説明をする。図16に温度式膨張弁の構造概略を示す。図16に示すように、温度式膨張弁9は膨張弁感温筒10、ダイヤフラム17、弁18、押し棒19、スプリング20、調節ネジ21から構成されている。
感温筒10は蒸発器22の出口配管に設置され、蒸発器22出口温度によって感温筒10内の圧力が変化するようになっており、これを受けたダイヤフラム17が膨張したり、収縮したりする。ダイヤフラム17の力が押し棒19を介して弁18に伝わり、蒸発圧力(ダイヤフラム17が弁18を開く力)とスプリング20の力(スプリング20が弁18を閉める力)が釣り合い、冷媒流路の断面積が一定となる。これにより、冷媒流量は一定に制御され、蒸発器22出口は過熱度がおおよそ5℃に制御され、蒸発器22が有効に利用される。
次に、感温筒10を蒸発器出22口配管から取り外し、周囲の空気温度を検知した場合を説明する。周囲空気温度は、蒸発器22出口配管の温度より高いため、感温筒10内の圧力は上昇し、ダイヤフラム17は膨張し、押し棒19を介して弁18は下がる。そこで、冷媒流路面積は大きくなり、冷媒流量は増大する。これによって、蒸発器22出口は2相状態となり、液バックが発生する。
【0034】
以上説明したように、2台以上のショーケース200a、200bの感温筒10a、10bを取り外し、ショーケース200a、200bの周囲空気温度を検知することで、接続配管12に残存している鉱油を効率的に洗浄することができる。
本実施の形態で説明した手順により、既設接続配管11、12中に残留する鉱油は洗浄され、冷媒R22使用の冷凍機100からR404A使用の冷凍機100にリプレース(更新)する際に、既設接続配管11、12の流用が可能となり、冷凍装置の信頼性を確保しつつ、工事コストの削減が可能となる。
なお、本実施の形態では、膨張弁9の感温筒10を取り外すことにより、気液2相状態を発生させたが、他の手段も考えられ、以下に列挙する。
(1)発熱手段を感温筒10に取り付け、弁18開度を大きくする。発熱手段に例えば、電気ベルトヒータ等がある。
(2)膨張弁9の容量調節手段で弁18開度が最大となるように調節する。
【0035】
また、本実施の形態においては、2相冷媒を接続配管12に流すことにより、残存鉱油を洗浄するとともに、洗浄後の冷媒とバイパス回路14からのガス冷媒とを混合させガス冷媒とし、アキュムレータ7での鉱油回収の効率アップと圧縮機1の信頼性確保を図っているが、バイパス回路14を設けなくても、乾き度の高い2相冷媒を接続配管12に流すことにより、上記とほぼ同様の効果が得られる。
【0036】
実施の形態4.
本実施の形態の冷凍装置を、先に説明した図12により説明する。実施の形態3との相違点は、複数のショーケース200の容量が同じでなく、異なる点である。
冷却ユニットとして、4台のショーケース200が並列に接続され、接続配管11、12により冷凍機100に接続される。ショーケース200の容量は、それぞれ異なり、第1のショーケース200aが0.5HP、第2のショーケース200bが1HP、第3のショーケース200cが2HP、第4のショーケース200dが1.5HPである。冷凍装置(冷凍機)の全容量は5HPである。
【0037】
実施の形態1で説明したように、効率的に既設接続配管12を洗浄するためには、気液2相洗浄が有効である。実施の形態3では、接続されているショーケース200が等容量であったため、単純に半数台以上(2台以上)のショーケース200に対して、液バックさせる対策を講じればよかった。
本実施の形態のように、接続されているショーケース200の容量が異なる場合は、流量比Rが次の(7)式を満たす必要がある。
R=(液バックさせるショーケース200の容量合計)/(ショーケース200の容量合計)>0.5 (7)
(7)式の根拠について説明する。一般に、容量Qは冷媒流量Gに比例するため、実施の形態3で示したように、R>0.26を満たせばよい。この条件下(R>0.26)では、接続配管12が気液2相状態となり、効率的に残留する鉱油を洗浄することができる。
【0038】
ただ、冷媒流量が適正に制御されているショーケースの過熱度(SH)が5℃であるとは限らいない。SH=10℃で制御されているショーケース200や、いろいろな現場で液バックを阻害する要因が考えられるため、それらの効果をすべて含めて、安全率を2程度にすると、Rは約0.5となる。
そこで、温度式膨張弁9の感温筒10を外すショーケース200の容量合計が全ショーケース200の全容量の50%以上になるようにする、温度式膨張弁9の感温筒10に電気ベルトヒータを巻く、又は温度式膨張弁9の調節ネジを調節する(全開になるように)等の対策を講じることで、安定的に気液2相冷媒を発生させることができるようになり、既設接続配管12に残存している鉱油を大幅に低減することができる。
但し、ショーケース200が1台の場合は、このショーケース200に上記の対策を講じる。
【0039】
例えば、本実施の形態で(7)式を満たす組み合わせは、第1のショーケース200aと第4のショーケース200d、第2のショーケース200bと第3のショーケース200c、第2のショーケース200bと第3のショーケース200c等が考えられる。
以上のように、既設接続配管12を気液2相状態にすることで、効率的に洗浄が可能となる。これにより、R404A使用の冷凍装置にリプレース(更新)させる際、冷媒R22使用の冷凍装置で用いていた接続配管11、12を流用できるため、工事負荷を低減できると同時に、従来と同等の信頼性を確保できる。
【0040】
また、本実施の形態においても、実施の形態3と同様に、気液2相冷媒を接続配管12に流すことにより、残存鉱油を洗浄するとともに、洗浄後の冷媒とバイパス回路14からのガス冷媒とを混合させガス冷媒とし、アキュムレータ7での鉱油回収の効率アップと圧縮機1の信頼性確保を図っているが、バイパス回路14を設けなくても、乾き度の高い2相冷媒を接続配管12に流すことにより、上記とほぼ同様の効果が得られる。
【0041】
実施の形態5.
図17は、実施の形態5の冷凍装置の冷凍サイクルの要部を示す図である。本実施の形態では、実施の形態3、4のような方法で2相冷媒を発生させるのではなく、2相冷媒発生手段を用いて、接続配管12に気液2相を送り込む。
図17中の2相冷媒発生手段32はショーケース200をバイパスするバイパス路33と絞り装置30(電子式膨張弁、温度式膨張弁のどちらでもよい)により構成される。本実施の形態では絞り装置30の上流に開閉弁29、下流に開閉弁31が設けられている。これらの開閉弁29、31は2相冷媒を発生させないときに回路を遮断する。
【0042】
2相冷媒発生手段32での動作を説明する。凝縮器3で凝縮された高圧の液冷媒は、開閉弁29を通り、絞り装置30にて減圧されて、低圧の気液2相流となる。この気液2相流は開閉弁31を通り、低圧の接続配管12に流れ込む。このとき、接続配管12に残存している鉱油を洗浄しながら、冷凍機100へと流れ込む。
この洗浄運転により、接続配管12に残存する鉱油の低減を図ることができる。
絞り装置30の開度制御は、絞り装置30の下流の圧力あるいは温度を検知することで行う。あるいは、乾き度を測定する手段を用いて絞り装置30の開度を制御しても良い。
また、この洗浄運転時、ショーケース200側にも冷媒を流し、最終的に適切な過熱度になるように温度式膨張弁9で流量を調整する。
【0043】
本実施の形態においても、実施の形態3、4と同様に、気液2相冷媒を接続配管12に流すことにより、残存鉱油を洗浄するとともに、洗浄後の冷媒とバイパス回路14からのガス冷媒とを混合させガス冷媒とし、アキュムレータ7での鉱油回収の効率アップと圧縮機1の信頼性確保を図るようにしてもよい。
また、バイパス回路14を設けなくても、乾き度の高い2相冷媒を接続配管12に流すことにより、上記とほぼ同様の効果が得られる。
【0044】
実施の形態1〜実施の形態5において、接続配管12の残存鉱油の洗浄方法について説明し、接続配管11に関しては特に説明していないが、これは冷凍装置の場合、運転時は接続配管11には常に液冷媒が流れること、及び鉱油は冷媒R22液によく溶け合うことのため、接続配管11には、残存鉱油は少ないためである。
また、実施の形態1〜実施の形態5に記載の気液2相冷媒による冷凍装置の接続配管の洗浄方法及び洗浄後の冷媒をガス冷媒として圧縮機に戻す方法は、若干の修正で、基本的には空調装置にも適用できる。
即ち、低圧カットの代りに所定の時間運転する、温度式膨張弁の代りに電子式膨張弁で洗浄用の気液2相冷媒を作成する、四方弁等の切換え弁で冷媒流れ方向を切換えて接続配管11、12を交互に洗浄する等の修正により冷凍装置の場合と同主旨の方法で洗浄と更新が可能となる。また同様な効果が得られる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、熱源ユニットと冷却ユニットとを接続する接続配管を気液2相冷媒で洗浄する接続配管の洗浄方法及びこの洗浄方法により洗浄した接続配管を再使用する冷凍装置の更新方法である。
そこで、接続配管を気液2相冷媒で洗浄することで、接続配管に残存している旧冷凍機油を洗浄できる、またこの洗浄方法により接続配管は新冷媒でも使用可能となり、既設の接続配管を使用できるため、冷凍装置の更新時に、工事負荷を低減できるとともに、従来と同等の信頼性を確保した冷凍装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1の冷凍装置のリプレース(更新)作業のフローを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルに鉱油回収装置を接続した状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルのp−h線図である。
【図5】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルの第2開閉弁閉じた後の高圧、低圧の経時変化を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルの接続配管(水平管)における2相冷媒洗浄前後の鉱油残量の実験データを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルの接続配管(上昇管)における2相冷媒洗浄前後の鉱油残量の実験データを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1の冷凍装置の冷凍サイクルの冷媒乾き度と洗浄効果の関係を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2の冷凍装置の冷凍サイクルの第2開閉弁閉じた後の高圧、低圧の経時変化を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2の別の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルのp−h線図である。
【図14】本発明の実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルの温度式膨張弁の感温筒を外す根拠を説明するp−h線図(感温筒を外さず)である。
【図15】本発明の実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルの温度式膨張弁の感温筒を外す根拠を説明するp−h線図(感温筒を外す)である。
【図16】本発明の実施の形態3の冷凍装置の冷凍サイクルの温度式膨張弁の構造を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態5の冷凍装置の冷凍サイクルの2相発生手段を説明する図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、3 凝縮器、6 開閉弁(第二開閉弁)、9 温度式膨張弁、11 接続配管(液管)、12 接続配管(ガス管)、14 バイパス回路、15流路抵抗手段、16 第4開閉弁、22 蒸発器、30 絞り装置、33 バイパス路、100 熱源ユニット、200 冷却ユニット。
Claims (6)
- 圧縮機、凝縮機等が配管接続された熱源ユニットと、温度式膨張弁、蒸発器等が配管接続された冷却ユニットと、前記熱源ユニットと前記冷却ユニットとを接続する接続配管と、前記冷却ユニットから前記熱源ユニットへ冷媒が流れる方の前記接続配管側で、前記熱源ユニット内の低圧配管に設けられた開閉弁と、
を備えた冷凍装置における前記接続配管の洗浄方法であって、
運転中の前記冷凍装置の前記開閉弁を閉じ、所定時間運転後、前記開閉弁を開くことにより、前記接続配管を気液2相冷媒で洗浄することを特徴とする接続配管の洗浄方法。 - 圧縮機、凝縮機等が配管接続された熱源ユニットと、温度式膨張弁、蒸発器等が配管接続された冷却ユニットと、前記熱源ユニットと前記冷却ユニットとを接続する接続配管と、前記冷却ユニットから前記熱源ユニットへ冷媒が流れる方の前記接続配管側で、前記熱源ユニット内の低圧配管に設けられた第2開閉弁と、前記熱源ユニット内の高圧配管と前記第2開閉弁の下流側とを配管接続し、流路抵抗手段と第4開閉弁とを有するバイパス回路と、
を備えた冷凍装置における前記接続配管の洗浄方法であって、
前記第4開閉弁を閉じて運転中の前記冷凍装置の前記第2開閉弁を閉じるとともに前記第4開閉弁を開き、所定時間運転後、前記第2開閉弁を開くとともに前記第4開閉弁を閉じることにより、前記接続配管を気液2相冷媒で洗浄することを特徴とする接続配管の洗浄方法。 - 圧縮機、凝縮機等が配管接続された熱源ユニットと、温度式膨張弁、蒸発器等が配管接続された冷却ユニットと、前記熱源ユニットと前記冷却ユニットとを接続する接続配管と、
を備えた冷凍装置における接続配管の洗浄方法であって、
1台の冷却ユニットの温度式膨張弁の感温筒を蒸発器の出口配管から取り外すか、又は複数台の冷却ユニットの合計容量の50%以上の冷却ユニットの温度式膨張弁の感温筒を蒸発器の出口配管から取り外すことにより、前記接続配管を気液2相冷媒で洗浄することを特徴とする接続配管の洗浄方法。 - 圧縮機、凝縮機等が配管接続された熱源ユニットと、温度式膨張弁、蒸発器等が配管接続された冷却ユニットと、前記熱源ユニットと前記冷却ユニットとを接続する接続配管と、前記冷却ユニット内で、前記冷却ユニットをバイパスするバイパス路と、
を備えた冷凍装置における接続配管の洗浄方法であって、
前記バイパス路の絞り装置の操作により形成した気液2相冷媒を、前記接続配管に流すことを特徴とする接続配管の洗浄方法。 - 前記熱源ユニット内で、高圧ガス配管と低圧ガス配管の前記接続配管側とを配管接続し、流路抵抗手段と第4開閉弁とを有するバイパス回路を備え、前記接続配管を通過後の前記気液2相冷媒を、前記バイパス回路からの冷媒ガスと混合させ、混合冷媒ガスとすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の接続配管の洗浄方法。
- 圧縮機、凝縮機等が配管接続された熱源ユニットと、温度式膨張弁、蒸発器等が配管接続された冷却ユニットと、前記熱源ユニットと前記冷却ユニットとを接続する接続配管とを備えた冷凍装置の更新方法であって、
請求項1から請求項5のいずれかの請求項に記載の洗浄方法により、前記接続配管を洗浄する工程と、
洗浄後の冷媒等を回収する工程と、
熱源ユニットと冷却ユニットとを前記接続配管から取り外す工程と、
新規の熱源ユニットと新規の冷却ユニットとを前記接続配管に接続する工程と、
新規冷媒を充填する工程とを備えた冷凍装置の更新方法。
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