JP2004293421A - ピストン式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピストン式圧縮機において、スルーボルト締付時にシリンダブロックに発生する曲げモーメントによりシリンダブロックが変形し、ピストンの往復運動が円滑に行われない虞がある。又、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを採用すると、シリンダブロックの剛性が低くなるため更に変形が大きくなり、ロータリーバルブのロータリーバルブ収容室が変形しやすくなる。このため、ロータリーバルブの回転運動が円滑に行われない虞がある。
【解決手段】シリンダブロックとバルブプレートとの間に介装されるガスケットにおいて、該ガスケットの中心部に近い範囲に貫通孔を設けることにより、前記シリンダブロックに作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせ、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることにある。
【選択図】 図2
【解決手段】シリンダブロックとバルブプレートとの間に介装されるガスケットにおいて、該ガスケットの中心部に近い範囲に貫通孔を設けることにより、前記シリンダブロックに作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせ、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることにある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両空調用のピストン式圧縮機に関し、特にシリンダブロックの変形を抑制する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両空調用のピストン式圧縮機に使用されるガスケットにおいて、従来の技術として例えば特開平8−14160号公報に示すような構成のものが知られている。
【0003】
即ち、図13に図示するように、該ガスケット101には、ピストンを収容するシリンダボア102の開口縁と略一致する複数の透孔103、スルーボルト104を挿通するための複数の挿通孔105、駆動シャフトを挿通するための中心孔106が形成されている。このガスケット101を備えるピストン式圧縮機としては、図14の部分断面拡大図に示すように、シリンダブロック107のフロント側端面(図面左)にフロントハウジング108が接合され、リア側端面(図面右)にはバルブプレート109を介してリアハウジング110が接合され、スルーボルト104により互いに締付固定されたものが知られている。このピストン式圧縮機において、ガスケット101はシリンダブロック107とバルブプレート109との間に介装されている。シリンダブロック107には図15に示すようにシリンダボア102、冷媒ガス吸入用のロータリーバルブを収容する収容室111が形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−14160号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1に記載のピストン式圧縮機においては、スルーボルト104の締付時にシリンダブロック107が曲げモーメントを受けて変形する。即ち、図14に示すように、スルーボルト104を締め付けた状態では、シリンダブロック107とフロントハウジング108との接合面においてシリンダブロック107のフロント側端面には、フロントハウジング108から面圧f1が作用する。又、シリンダブロック107とガスケット101のシール面との接合面においてシリンダブロック107のリア側端面には、バルブプレート109から面圧f2が作用する。
【0006】
面圧f1がかかるシリンダブロック107のフロント側端面における任意の1点を作用点P1、面圧f2がかかるシリンダブロック107のリア側端面における任意の1点を作用点P2とすると、P1とP2を結ぶ直線Hの中心P3のまわりに、曲げモーメントMが作用する。この曲げモーメントMにより、両作用点P1、P2にはガスケット101の径方向に力fがかかり、シリンダブロック107は図15に示す二点鎖線のように変形する。そしてこの変形により、ピストンの往復運動が円滑に行われなくなるという虞がある。
【0007】
又、図15のようにシリンダブロック107にロータリーバルブの収容室111が形成されている場合には、シリンダブロック107の剛性が低くなっているため、収容室111は変形しやすくなる。このため、ロータリーバルブの回転運動が円滑に行われなくなるという問題が発生する虞もある。
【0008】
本発明の目的は、シリンダブロックのリアハウジング側端面とバルブプレートとの間に介装されるガスケットにおいて、該ガスケットの中心部に近い範囲に貫通孔を設けることにより、前記シリンダブロックに作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせて、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、周方向に複数のシリンダボアが配設されたシリンダブロックの一端面にバルブプレートを介してリアハウジングを接合し、前記シリンダブロックの他端面にフロントハウジングを接合し、更に前記シリンダブロック、前記リアハウジング、及び前記フロントハウジングをスルーボルトにより締付固定し、駆動軸の回転により前記各シリンダボアに収容したピストンを往復動させて、冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出を行うピストン式圧縮機であって、前記シリンダブロックとバルブプレートとの間には、中心孔及び前記シリンダボアの開口縁と略一致する複数のボア孔を有したガスケットが介装されているピストン式圧縮機において、
前記ガスケットには、該ガスケットの中心から前記ボア孔中心の距離を半径とする円内にて、前記スル−ボルト締付時に前記シリンダに発生する曲げモーメントを低減させるための第1の貫通孔がボア孔間に設けられていることを特徴としている。
【0010】
本発明により、シリンダブロックに発生する曲げモーメントを低減することができ、シリンダブロックの変形を抑制することができる。又、貫通孔を設けることでシール面積を減少させることにより、ガスケットの面圧を高くしガスケットのシール性を向上させることができるか、もしくはスルーボルトの締付力を低減してもガスケットの面圧を維持できるため、このスルーボルト締付力低減によりシリンダブロックの変形を更に抑制することもできる。
【0011】
請求項2に記載の発明は請求項1において、前記ガスケットにおいて、f・Rc=(△f・Rをガスケット全体で積分したもの)で求められるRcを半径とし前記ガスケット中心を中心とする円と、前記ガスケットの中心から前記ボア孔中心までの距離を半径とする円との間には、前記スル−ボルト締付時に発生する曲げモーメントを低減させるための第2の貫通孔が設けられており、上式においてf:面圧、△f:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の面圧上昇量、R:ガスケット中心からの距離、f・Rc:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント低減量、(△f・Rをガスケット全体で積分したもの):ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント増加量、であることを特徴としている。
【0012】
本発明により、請求項1に記載の発明に対し、更にシリンダブロックに発生する曲げモーメントを低減することができ、シリンダブロックの変形を抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は請求項1又は2において、前記第1の貫通孔は前記中心孔と連通していることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は請求項2又は3において、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通していることを特徴としている。
【0015】
請求項3又は4に記載の発明により、ガスケットを製造するための型の成形が楽になり、又、型の寿命を延ばすことができるため、製造コストを低減することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は請求項1から4において、前記ピストン式圧縮機は、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを使用していることを特徴としている。
【0017】
冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを使用しているピストン式圧縮機においては、シリンダブロックの剛性が低いため曲げモーメントに対する変形が大きい。そのため、このようなピストン式圧縮機に請求項1から4に記載の発明を使用することで、シリンダブロックの変形に対してより大きな抑制効果を得ることができ、該ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1から図7に基づいて具体的に説明する。
【0019】
本発明の実施に係るピストン式容量可変型圧縮機(以下、単に圧縮機という)は、図1に示すようにシリンダブロック1のフロント側端面にガスケット2を介してフロントハウジング3が接合され、その内側に制御室としてのクランク室4が区画形成されている。又、シリンダブロック1のリア側端面にはバルブプレート5を介してリアハウジング6が接合され、その内部には吐出室7及び吸入室8が形成されている。シリンダブロック1とバルブプレート5との間にはガスケット9が介装され、バルブプレート5とリアハウジング6との間には吐出弁を一体に形成した吐出弁形成板10とリテーナを形成するリテーナ形成板11とが介装されている。シリンダブロック1、フロントハウジング3及びリアハウジング6は図1には図示されていないスルーボルト12によって締付固定されている。
【0020】
前記シリンダブロック1とフロントハウジング3の中心部に形成された軸孔には駆動軸13がラジアルベアリング14a、14bを介して回転可能に支持されている。駆動軸13のフロント端部側には軸封装置15が設けられている。クランク室4において、駆動軸13にはラグプレート16が一体回転可能に固定されており、カムプレートとしての斜板17が該斜板17に形成された貫通孔に駆動軸13が挿通された状態で配設されている。ラグプレート16と斜板17との間にはヒンジ機構18が介在されており、斜板17はヒンジ機構18を介したラグプレート16との間でのヒンジ連結及び駆動軸13の支持により、該ラグプレート16及び駆動軸13と同期回転可能で、かつ駆動軸13の軸線方向へのスライド移動を伴いながら駆動軸13に対し傾動可能となっている。
【0021】
前記シリンダブロック1内部に周方向に配設された複数のシリンダボア19には、各々ピストン20が往復動可能に収容されている。各ピストン20とバルブプレート5との間には、ピストン20の往復動に応じて容積変化する圧縮室21が区画形成されている。前記ピストン20は、シュー22を介して斜板17の周縁部に係留されている。従って、駆動軸13の回転に伴う、ラグプレート16及びヒンジ機構18を介した斜板17の回転運動が、シュー22を介してピストン20の往復運動に変換される。これらラグプレート16、斜板17、ヒンジ機構18及びシュー22が、駆動軸13の回転運動を圧縮室21内の冷媒ガスを圧縮するための圧縮運動に変換するクランク機構を構成している。
【0022】
シリンダブロック1の内部にはロータリーバルブ収容室23が形成され、該ロータリーバルブ収容室23にはロータリーバルブ24がカップリング25を介して駆動軸13と同期回転可能に連結されている。このロータリーバルブ24には吸入室8と常時連通する吸入通路26が形成され、この吸入通路26の出口27はロータリーバルブ24の外周面に開口されている。シリンダブロック1にはロータリーバルブ24の出口27と圧縮室21とを連通し得る連通孔28が形成されている。
【0023】
エンジンの動力により前記圧縮機の駆動軸13が回転すると、ラグプレート16及びヒンジ機構18を介して斜板17が回転され、シュー22を介してピストン20がシリンダボア19内で往復運動される。ピストン20の吸入工程時には、ロータリーバルブ24の出口27が連通孔28と連通され、吸入室8内の冷媒ガスが吸入通路26を経て圧縮室21に吸入される。更に、ピストン20が圧縮、吐出行程に移行すると、ロータリーバルブ24の外周面により連通孔28が閉鎖され、圧縮室21内の冷媒ガスは吐出弁を押しのけて吐出室7に吐出される。
【0024】
次に本発明の要部について詳細に説明する。まず、本実施形態においてシリンダブロック1に作用する力を図2に示す。スルーボルト12を締め付けた状態では、シリンダブロック1とフロントハウジング3との接合面においてシリンダブロック1のフロント側端面には、フロントハウジング3から面圧f1が作用する。又、シリンダブロック1とガスケット9のシール面との接合面においてシリンダブロック1のリア側端面には、ガスケット9から面圧f2が作用する。
【0025】
面圧f1がかかるシリンダブロック1のフロント側端面における任意の1点を作用点P1、面圧f2がかかるシリンダブロック1のリア側端面における任意の1点を作用点P2とすると、P1とP2を結ぶ直線Hの中心P3のまわりに、曲げモーメントMが作用する。この曲げモーメントMは、ガスケット9の径方向における両作用点P1、P2の最短距離をD1、スルーボルト12の軸方向における最短距離をD2とし、曲げモーメントMにより両作用点P1、P2に発生する径方向の力をfとすると、次式で求められる。
f=f2・(D1/D2) …▲1▼
M=f・D2=f2・D1 …▲2▼
この2式より、力f及び曲げモーメントMは、ガスケット9からシリンダブロック1のリア側端面に作用する面圧f2が大きい程、又、作用点P2がガスケット9の中心に近い程、大きくなることが分かる。
【0026】
本実施形態におけるガスケット9を図3に示す。ガスケット9は鉄系の金属板よりなる剛性を有した基板と該基板の両側面にコーティングされたゴム等のシール性を有する弾性層とから構成されている。又、ガスケット9には、各シリンダボア19の開口縁と略一致する複数(本実施例では6つ)のボア孔29及びスルーボルト12を挿通するための複数(本実施形態では6つ)のボルト孔30が形成されている。ガスケット9の中心からボア孔29中心への距離Rbを半径とする円内には、従来のガスケットにおける中心孔31(図2の点線円内)及び第1の貫通孔32が連通した状態で貫通孔が形成されている。ガスケット9の中心から距離Rbを半径とする円と、ガスケット9の中心から半径Rcの円との間には第2の貫通孔33が形成されている。図2から明らかなように、第1の貫通孔32及び第2の貫通孔33が設けられている範囲には、面圧f2がシリンダブロック1に作用しておらず、よって曲げモーメントが発生しない。ガスケット9の中心に近い程曲げモーメントが大きいことより、貫通孔32及び33を設けることで曲げモーメントを低減することができる。
【0027】
ここで図4から図7を用いて半径Rcの意味及び具体的な求め方について説明する。図4はボア孔29、ボルト孔30、中心孔31が形成された従来のガスケット34である。この図4において、実線斜線部はボア孔29、ボルト孔30、及び圧縮機内をシールするために、機能上必要とされるシール部分である。つまりガスケット34において、前記実線斜線部、ボア孔29、ボルト孔30、及び中心孔31を除く範囲(図4中の点線斜線部)は、ガスケットの機能上必要とはしない部分である。そして、ガスケット34の中心Oからある距離xを半径とする円の円周上における機能上必要とされるシール部の長さ、及び中心Oからある距離xを半径とする円の円周上における機能上必要とはしないシール部の長さをグラフに表すと、各々図5及び図6に表すことができる。なお、Rgとはガスケット34の半径である。ここで、「ガスケット34の中心Oからある距離xを半径とする円の円周上におけるシール部の長さ」について補足すると、例えば中心Oから距離Aを半径とする円の円周上における機能上必要とされるシール部の長さをLa、機能上必要とはしないシール部の長さをLbとおくと、図4から明らかなように、
La=L1+L3+L5+L7+L9+L11
Lb=L2+L4+L6+L8+L10+L12
と表される。
【0028】
そして図5及び図6により、ガスケット34におけるシール部分の面積Sは下記の数1式で求められる。
【0029】
【数1】
なお、上記▲3▼式において関数f(x)は図5に表されるグラフを関数として表したものであり、関数g(x)は図6のグラフにおいて0≦x≦Rbの範囲を関数で表したもの、関数h(x)は図6のグラフにおいてRb≦x≦Rgの範囲を関数で表したものである。
【0030】
更にスルーボルト12の締付時にガスケット34のシール面全体にかかる全圧をFとすると、該シール面の単位面積当りの面圧f2は、
f2=F/S
で表すことができる。なお全圧Fは、ボルトの締付力、シリンダブロックやリアハウジングの形状や剛性等に依存し、本実施形態において全圧Fは従来と同等であると考える。
【0031】
次に中心Oからある距離xを半径とする円周上の、前記機能上必要としない部分(図4中の点線斜線部)において、徴小幅△xの貫通孔を設けると仮定する。このときのシール部分の面積S(x)は、下記の数2式で求められる。
【0032】
【数2】
徴小幅△xの貫通孔を設けた時の面圧増加量を△f2とおくと、上記▲4▼、▲5▼式を用いて、△f2=F/S(x)−F/Sと表すことができる。
【0033】
よって、曲げモーメントの増加量を△M1とおくと、前記▲1▼式、及び前記△f2を用いて、下記の数3式で表すことができる。
【0034】
【数3】
又、このときの貫通孔を設けることによる曲げモーメントの減少量を△M2とおくと、前記▲2▼式より、
△M2=f2*x …▲7▼
で表される。
【0035】
従って、中心Oからある距離xを半径とする円周上の、前記機能上必要としない部分において貫通孔を設けた時の曲げモーメントの総変化量を△M(=△M2−△M1)とおくと、▲6▼、▲7▼式により△Mは図7のグラフで表される。Rcは、△M1=△M2(≠0)となる点の中心Oからの距離と定義され、図7上では△M=0となる点(△M1=△M2=0を除く)がRcである。
【0036】
つまりこの図7から、中心Oから半径Rcの円内において貫通孔を形成すると、貫通孔による曲げモーメント低減量が、面圧上昇による曲げモーメント増加量よりも大きいため、総曲げモーメントを低減することができることを意味している。
【0037】
なお本実施形態において、ガスケット9の外周部には圧縮機内外をシールするためのシール部が設けられているが、図2から明らかなように、シリンダブロック1とフロントハウジング3との接合面に対し、駆動軸13の軸方向において対向する、シリンダブロック1とガスケット9との接合面35においては、曲げモーメントが発生しない。従って、できるだけ面圧△f2を低減するように、接合面35の範囲においてガスケット9にはシール面が形成されていることがより望ましい。
【0038】
本実施形態により、シリンダブロック1に作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロック1の変形を抑制することができる。この結果、シリンダボア19の変形を抑制し、ピストン20の往復運動を円滑に行うことができる。又、ロータリーバルブ24のロータリーバルブ収容室23の変形を抑制し、ロータリーバルブ24の回転運動を円滑に行うことができる。更に、シール面を減少させることでガスケットの面圧を上げることができ、ガスケットのシール性を向上させることができるか、もしくは、従来と比較してボルト締付力を低減しても十分なガスケットのシール性を確保できるため、ボルト締付力低減によりシリンダブロックの変形を更に抑制し、圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0039】
(第2実施形態)次に、第2実施形態を図8から図10に従って説明する。なお、第2実施形態においては第1実施形態との相違点についてのみ説明し、同一部材又は相当部材には同じ番号を付して説明を省略する。
【0040】
図8は、5気筒の圧縮機である。該圧縮機において、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブ24及びロータリーバルブ収容室23が採用されておらず、代わりにシリンダブロック1とバルブプレート5との間には吸入弁形成板36が介装され、該吸入弁形成板36とシリンダブロック1との間にはガスケット37が介装されている。ピストン20の吸入工程時には、吸入弁が開き、バルブプレート5に形成された吸入孔を通して冷媒ガスが圧縮室21に吸入される。更に、ピストン20が圧縮、吐出行程に移行されると、吸入弁が閉じ、前記吸入孔が閉鎖され、圧縮室21内の冷媒ガスは吐出弁を押しのけて吐出室7に吐出される。
【0041】
図9に図示するように、本実施形態に使用されるガスケット37には、中心孔31(図9の点線円内)、第1の貫通孔、及び第2の貫通孔が連通した状態で一つの貫通孔38として形成されている。本実施形態におけるピストン式圧縮機は、上記第1実施形態と比較し気筒数が5気筒に減少しており、図10に5気筒ピストン式圧縮機に用いられている従来のガスケット39を示す。この図10において、斜線部はボア孔29、ボルト孔30、及び圧縮機内をシールするために、機能上必要とされるシール部分である。つまり図10から明らかなようにガスケット39において、隣合うボア孔29の間にも機能上必要としないシール部が存在する。従って本実施形態のガスケット39のように、中心孔31、第1の貫通孔、及び第2の貫通孔を連通させ、一体で貫通孔38を形成することが可能であり、これにより、曲げモーメントを低減させ、結果シリンダブロック1の変形を抑制することができる。又、このように一体で貫通孔38を形成することにより、該ガスケット37を製造するに上で必要となる型の成形が楽な上、型の寿命が向上するため、製造コストを低減することができるという効果も見込める。
【0042】
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、以下の態様でも実施できる。
【0043】
図11又は図12に示すように、中心孔31と第1の貫通孔32とが連通していなくてもよい。
この別例においても、曲げモーメントを低減してシリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせて、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、貫通孔を形成することによりスルーボルト締付時に発生する曲げモーメントを低減し、シリンダブロックの変形を抑制することができ、圧縮機の耐久性を向上させることができる。又、シール面を減少させることで、ガスケットの面圧を高くなり、ガスケットのシール性が向上するか、もしくは、ボルト締付力を低減しても十分なガスケットのシール性を確保できるため、スルーボルト締付力低減により、シリンダブロックの変形を抑制することができ、圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるピストン式圧縮機の断面図
【図2】第1実施形態における要部部分拡大断面図
【図3】第1実施形態におけるガスケットの正面図
【図4】第1実施形態の説明に用いた従来のガスケットの正面図
【図5】ガスケットにおいて機能上必要とされるシール部の周方向長さとガスケット中心からの距離との関係を表すグラフ
【図6】ガスケットにおいて機能上必要としないシール部の周方向長さとガスケット中心からの距離との関係を表すグラフ
【図7】シリンダブロックに発生する曲げモーメントの総変化量を表すグラフ
【図8】第2実施形態におけるピストン式圧縮機の断面図
【図9】第2実施形態におけるガスケットの正面図
【図10】第2実施形態の説明に用いた従来のガスケットの正面図
【図11】別例におけるガスケットの正面図
【図12】別例におけるガスケットの正面図
【図13】従来技術のガスケットの正面図
【図14】従来技術のピストン式圧縮機の要部部分拡大断面図
【図15】従来技術のピストン式圧縮機の部分断面図
【符号の説明】
6…リアハウジング、9,34,37,39…ガスケット、19…シリンダボア、23…ロータリーバルブ収容室、24…ロータリーバルブ、29…ボア孔、30…ボルト孔、31…中心孔、32…第1の貫通孔、33…第2の貫通孔、38…貫通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両空調用のピストン式圧縮機に関し、特にシリンダブロックの変形を抑制する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両空調用のピストン式圧縮機に使用されるガスケットにおいて、従来の技術として例えば特開平8−14160号公報に示すような構成のものが知られている。
【0003】
即ち、図13に図示するように、該ガスケット101には、ピストンを収容するシリンダボア102の開口縁と略一致する複数の透孔103、スルーボルト104を挿通するための複数の挿通孔105、駆動シャフトを挿通するための中心孔106が形成されている。このガスケット101を備えるピストン式圧縮機としては、図14の部分断面拡大図に示すように、シリンダブロック107のフロント側端面(図面左)にフロントハウジング108が接合され、リア側端面(図面右)にはバルブプレート109を介してリアハウジング110が接合され、スルーボルト104により互いに締付固定されたものが知られている。このピストン式圧縮機において、ガスケット101はシリンダブロック107とバルブプレート109との間に介装されている。シリンダブロック107には図15に示すようにシリンダボア102、冷媒ガス吸入用のロータリーバルブを収容する収容室111が形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−14160号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1に記載のピストン式圧縮機においては、スルーボルト104の締付時にシリンダブロック107が曲げモーメントを受けて変形する。即ち、図14に示すように、スルーボルト104を締め付けた状態では、シリンダブロック107とフロントハウジング108との接合面においてシリンダブロック107のフロント側端面には、フロントハウジング108から面圧f1が作用する。又、シリンダブロック107とガスケット101のシール面との接合面においてシリンダブロック107のリア側端面には、バルブプレート109から面圧f2が作用する。
【0006】
面圧f1がかかるシリンダブロック107のフロント側端面における任意の1点を作用点P1、面圧f2がかかるシリンダブロック107のリア側端面における任意の1点を作用点P2とすると、P1とP2を結ぶ直線Hの中心P3のまわりに、曲げモーメントMが作用する。この曲げモーメントMにより、両作用点P1、P2にはガスケット101の径方向に力fがかかり、シリンダブロック107は図15に示す二点鎖線のように変形する。そしてこの変形により、ピストンの往復運動が円滑に行われなくなるという虞がある。
【0007】
又、図15のようにシリンダブロック107にロータリーバルブの収容室111が形成されている場合には、シリンダブロック107の剛性が低くなっているため、収容室111は変形しやすくなる。このため、ロータリーバルブの回転運動が円滑に行われなくなるという問題が発生する虞もある。
【0008】
本発明の目的は、シリンダブロックのリアハウジング側端面とバルブプレートとの間に介装されるガスケットにおいて、該ガスケットの中心部に近い範囲に貫通孔を設けることにより、前記シリンダブロックに作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせて、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、周方向に複数のシリンダボアが配設されたシリンダブロックの一端面にバルブプレートを介してリアハウジングを接合し、前記シリンダブロックの他端面にフロントハウジングを接合し、更に前記シリンダブロック、前記リアハウジング、及び前記フロントハウジングをスルーボルトにより締付固定し、駆動軸の回転により前記各シリンダボアに収容したピストンを往復動させて、冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出を行うピストン式圧縮機であって、前記シリンダブロックとバルブプレートとの間には、中心孔及び前記シリンダボアの開口縁と略一致する複数のボア孔を有したガスケットが介装されているピストン式圧縮機において、
前記ガスケットには、該ガスケットの中心から前記ボア孔中心の距離を半径とする円内にて、前記スル−ボルト締付時に前記シリンダに発生する曲げモーメントを低減させるための第1の貫通孔がボア孔間に設けられていることを特徴としている。
【0010】
本発明により、シリンダブロックに発生する曲げモーメントを低減することができ、シリンダブロックの変形を抑制することができる。又、貫通孔を設けることでシール面積を減少させることにより、ガスケットの面圧を高くしガスケットのシール性を向上させることができるか、もしくはスルーボルトの締付力を低減してもガスケットの面圧を維持できるため、このスルーボルト締付力低減によりシリンダブロックの変形を更に抑制することもできる。
【0011】
請求項2に記載の発明は請求項1において、前記ガスケットにおいて、f・Rc=(△f・Rをガスケット全体で積分したもの)で求められるRcを半径とし前記ガスケット中心を中心とする円と、前記ガスケットの中心から前記ボア孔中心までの距離を半径とする円との間には、前記スル−ボルト締付時に発生する曲げモーメントを低減させるための第2の貫通孔が設けられており、上式においてf:面圧、△f:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の面圧上昇量、R:ガスケット中心からの距離、f・Rc:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント低減量、(△f・Rをガスケット全体で積分したもの):ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント増加量、であることを特徴としている。
【0012】
本発明により、請求項1に記載の発明に対し、更にシリンダブロックに発生する曲げモーメントを低減することができ、シリンダブロックの変形を抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は請求項1又は2において、前記第1の貫通孔は前記中心孔と連通していることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は請求項2又は3において、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通していることを特徴としている。
【0015】
請求項3又は4に記載の発明により、ガスケットを製造するための型の成形が楽になり、又、型の寿命を延ばすことができるため、製造コストを低減することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は請求項1から4において、前記ピストン式圧縮機は、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを使用していることを特徴としている。
【0017】
冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを使用しているピストン式圧縮機においては、シリンダブロックの剛性が低いため曲げモーメントに対する変形が大きい。そのため、このようなピストン式圧縮機に請求項1から4に記載の発明を使用することで、シリンダブロックの変形に対してより大きな抑制効果を得ることができ、該ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1から図7に基づいて具体的に説明する。
【0019】
本発明の実施に係るピストン式容量可変型圧縮機(以下、単に圧縮機という)は、図1に示すようにシリンダブロック1のフロント側端面にガスケット2を介してフロントハウジング3が接合され、その内側に制御室としてのクランク室4が区画形成されている。又、シリンダブロック1のリア側端面にはバルブプレート5を介してリアハウジング6が接合され、その内部には吐出室7及び吸入室8が形成されている。シリンダブロック1とバルブプレート5との間にはガスケット9が介装され、バルブプレート5とリアハウジング6との間には吐出弁を一体に形成した吐出弁形成板10とリテーナを形成するリテーナ形成板11とが介装されている。シリンダブロック1、フロントハウジング3及びリアハウジング6は図1には図示されていないスルーボルト12によって締付固定されている。
【0020】
前記シリンダブロック1とフロントハウジング3の中心部に形成された軸孔には駆動軸13がラジアルベアリング14a、14bを介して回転可能に支持されている。駆動軸13のフロント端部側には軸封装置15が設けられている。クランク室4において、駆動軸13にはラグプレート16が一体回転可能に固定されており、カムプレートとしての斜板17が該斜板17に形成された貫通孔に駆動軸13が挿通された状態で配設されている。ラグプレート16と斜板17との間にはヒンジ機構18が介在されており、斜板17はヒンジ機構18を介したラグプレート16との間でのヒンジ連結及び駆動軸13の支持により、該ラグプレート16及び駆動軸13と同期回転可能で、かつ駆動軸13の軸線方向へのスライド移動を伴いながら駆動軸13に対し傾動可能となっている。
【0021】
前記シリンダブロック1内部に周方向に配設された複数のシリンダボア19には、各々ピストン20が往復動可能に収容されている。各ピストン20とバルブプレート5との間には、ピストン20の往復動に応じて容積変化する圧縮室21が区画形成されている。前記ピストン20は、シュー22を介して斜板17の周縁部に係留されている。従って、駆動軸13の回転に伴う、ラグプレート16及びヒンジ機構18を介した斜板17の回転運動が、シュー22を介してピストン20の往復運動に変換される。これらラグプレート16、斜板17、ヒンジ機構18及びシュー22が、駆動軸13の回転運動を圧縮室21内の冷媒ガスを圧縮するための圧縮運動に変換するクランク機構を構成している。
【0022】
シリンダブロック1の内部にはロータリーバルブ収容室23が形成され、該ロータリーバルブ収容室23にはロータリーバルブ24がカップリング25を介して駆動軸13と同期回転可能に連結されている。このロータリーバルブ24には吸入室8と常時連通する吸入通路26が形成され、この吸入通路26の出口27はロータリーバルブ24の外周面に開口されている。シリンダブロック1にはロータリーバルブ24の出口27と圧縮室21とを連通し得る連通孔28が形成されている。
【0023】
エンジンの動力により前記圧縮機の駆動軸13が回転すると、ラグプレート16及びヒンジ機構18を介して斜板17が回転され、シュー22を介してピストン20がシリンダボア19内で往復運動される。ピストン20の吸入工程時には、ロータリーバルブ24の出口27が連通孔28と連通され、吸入室8内の冷媒ガスが吸入通路26を経て圧縮室21に吸入される。更に、ピストン20が圧縮、吐出行程に移行すると、ロータリーバルブ24の外周面により連通孔28が閉鎖され、圧縮室21内の冷媒ガスは吐出弁を押しのけて吐出室7に吐出される。
【0024】
次に本発明の要部について詳細に説明する。まず、本実施形態においてシリンダブロック1に作用する力を図2に示す。スルーボルト12を締め付けた状態では、シリンダブロック1とフロントハウジング3との接合面においてシリンダブロック1のフロント側端面には、フロントハウジング3から面圧f1が作用する。又、シリンダブロック1とガスケット9のシール面との接合面においてシリンダブロック1のリア側端面には、ガスケット9から面圧f2が作用する。
【0025】
面圧f1がかかるシリンダブロック1のフロント側端面における任意の1点を作用点P1、面圧f2がかかるシリンダブロック1のリア側端面における任意の1点を作用点P2とすると、P1とP2を結ぶ直線Hの中心P3のまわりに、曲げモーメントMが作用する。この曲げモーメントMは、ガスケット9の径方向における両作用点P1、P2の最短距離をD1、スルーボルト12の軸方向における最短距離をD2とし、曲げモーメントMにより両作用点P1、P2に発生する径方向の力をfとすると、次式で求められる。
f=f2・(D1/D2) …▲1▼
M=f・D2=f2・D1 …▲2▼
この2式より、力f及び曲げモーメントMは、ガスケット9からシリンダブロック1のリア側端面に作用する面圧f2が大きい程、又、作用点P2がガスケット9の中心に近い程、大きくなることが分かる。
【0026】
本実施形態におけるガスケット9を図3に示す。ガスケット9は鉄系の金属板よりなる剛性を有した基板と該基板の両側面にコーティングされたゴム等のシール性を有する弾性層とから構成されている。又、ガスケット9には、各シリンダボア19の開口縁と略一致する複数(本実施例では6つ)のボア孔29及びスルーボルト12を挿通するための複数(本実施形態では6つ)のボルト孔30が形成されている。ガスケット9の中心からボア孔29中心への距離Rbを半径とする円内には、従来のガスケットにおける中心孔31(図2の点線円内)及び第1の貫通孔32が連通した状態で貫通孔が形成されている。ガスケット9の中心から距離Rbを半径とする円と、ガスケット9の中心から半径Rcの円との間には第2の貫通孔33が形成されている。図2から明らかなように、第1の貫通孔32及び第2の貫通孔33が設けられている範囲には、面圧f2がシリンダブロック1に作用しておらず、よって曲げモーメントが発生しない。ガスケット9の中心に近い程曲げモーメントが大きいことより、貫通孔32及び33を設けることで曲げモーメントを低減することができる。
【0027】
ここで図4から図7を用いて半径Rcの意味及び具体的な求め方について説明する。図4はボア孔29、ボルト孔30、中心孔31が形成された従来のガスケット34である。この図4において、実線斜線部はボア孔29、ボルト孔30、及び圧縮機内をシールするために、機能上必要とされるシール部分である。つまりガスケット34において、前記実線斜線部、ボア孔29、ボルト孔30、及び中心孔31を除く範囲(図4中の点線斜線部)は、ガスケットの機能上必要とはしない部分である。そして、ガスケット34の中心Oからある距離xを半径とする円の円周上における機能上必要とされるシール部の長さ、及び中心Oからある距離xを半径とする円の円周上における機能上必要とはしないシール部の長さをグラフに表すと、各々図5及び図6に表すことができる。なお、Rgとはガスケット34の半径である。ここで、「ガスケット34の中心Oからある距離xを半径とする円の円周上におけるシール部の長さ」について補足すると、例えば中心Oから距離Aを半径とする円の円周上における機能上必要とされるシール部の長さをLa、機能上必要とはしないシール部の長さをLbとおくと、図4から明らかなように、
La=L1+L3+L5+L7+L9+L11
Lb=L2+L4+L6+L8+L10+L12
と表される。
【0028】
そして図5及び図6により、ガスケット34におけるシール部分の面積Sは下記の数1式で求められる。
【0029】
【数1】
なお、上記▲3▼式において関数f(x)は図5に表されるグラフを関数として表したものであり、関数g(x)は図6のグラフにおいて0≦x≦Rbの範囲を関数で表したもの、関数h(x)は図6のグラフにおいてRb≦x≦Rgの範囲を関数で表したものである。
【0030】
更にスルーボルト12の締付時にガスケット34のシール面全体にかかる全圧をFとすると、該シール面の単位面積当りの面圧f2は、
f2=F/S
で表すことができる。なお全圧Fは、ボルトの締付力、シリンダブロックやリアハウジングの形状や剛性等に依存し、本実施形態において全圧Fは従来と同等であると考える。
【0031】
次に中心Oからある距離xを半径とする円周上の、前記機能上必要としない部分(図4中の点線斜線部)において、徴小幅△xの貫通孔を設けると仮定する。このときのシール部分の面積S(x)は、下記の数2式で求められる。
【0032】
【数2】
徴小幅△xの貫通孔を設けた時の面圧増加量を△f2とおくと、上記▲4▼、▲5▼式を用いて、△f2=F/S(x)−F/Sと表すことができる。
【0033】
よって、曲げモーメントの増加量を△M1とおくと、前記▲1▼式、及び前記△f2を用いて、下記の数3式で表すことができる。
【0034】
【数3】
又、このときの貫通孔を設けることによる曲げモーメントの減少量を△M2とおくと、前記▲2▼式より、
△M2=f2*x …▲7▼
で表される。
【0035】
従って、中心Oからある距離xを半径とする円周上の、前記機能上必要としない部分において貫通孔を設けた時の曲げモーメントの総変化量を△M(=△M2−△M1)とおくと、▲6▼、▲7▼式により△Mは図7のグラフで表される。Rcは、△M1=△M2(≠0)となる点の中心Oからの距離と定義され、図7上では△M=0となる点(△M1=△M2=0を除く)がRcである。
【0036】
つまりこの図7から、中心Oから半径Rcの円内において貫通孔を形成すると、貫通孔による曲げモーメント低減量が、面圧上昇による曲げモーメント増加量よりも大きいため、総曲げモーメントを低減することができることを意味している。
【0037】
なお本実施形態において、ガスケット9の外周部には圧縮機内外をシールするためのシール部が設けられているが、図2から明らかなように、シリンダブロック1とフロントハウジング3との接合面に対し、駆動軸13の軸方向において対向する、シリンダブロック1とガスケット9との接合面35においては、曲げモーメントが発生しない。従って、できるだけ面圧△f2を低減するように、接合面35の範囲においてガスケット9にはシール面が形成されていることがより望ましい。
【0038】
本実施形態により、シリンダブロック1に作用する曲げモーメントを低減させ、シリンダブロック1の変形を抑制することができる。この結果、シリンダボア19の変形を抑制し、ピストン20の往復運動を円滑に行うことができる。又、ロータリーバルブ24のロータリーバルブ収容室23の変形を抑制し、ロータリーバルブ24の回転運動を円滑に行うことができる。更に、シール面を減少させることでガスケットの面圧を上げることができ、ガスケットのシール性を向上させることができるか、もしくは、従来と比較してボルト締付力を低減しても十分なガスケットのシール性を確保できるため、ボルト締付力低減によりシリンダブロックの変形を更に抑制し、圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0039】
(第2実施形態)次に、第2実施形態を図8から図10に従って説明する。なお、第2実施形態においては第1実施形態との相違点についてのみ説明し、同一部材又は相当部材には同じ番号を付して説明を省略する。
【0040】
図8は、5気筒の圧縮機である。該圧縮機において、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブ24及びロータリーバルブ収容室23が採用されておらず、代わりにシリンダブロック1とバルブプレート5との間には吸入弁形成板36が介装され、該吸入弁形成板36とシリンダブロック1との間にはガスケット37が介装されている。ピストン20の吸入工程時には、吸入弁が開き、バルブプレート5に形成された吸入孔を通して冷媒ガスが圧縮室21に吸入される。更に、ピストン20が圧縮、吐出行程に移行されると、吸入弁が閉じ、前記吸入孔が閉鎖され、圧縮室21内の冷媒ガスは吐出弁を押しのけて吐出室7に吐出される。
【0041】
図9に図示するように、本実施形態に使用されるガスケット37には、中心孔31(図9の点線円内)、第1の貫通孔、及び第2の貫通孔が連通した状態で一つの貫通孔38として形成されている。本実施形態におけるピストン式圧縮機は、上記第1実施形態と比較し気筒数が5気筒に減少しており、図10に5気筒ピストン式圧縮機に用いられている従来のガスケット39を示す。この図10において、斜線部はボア孔29、ボルト孔30、及び圧縮機内をシールするために、機能上必要とされるシール部分である。つまり図10から明らかなようにガスケット39において、隣合うボア孔29の間にも機能上必要としないシール部が存在する。従って本実施形態のガスケット39のように、中心孔31、第1の貫通孔、及び第2の貫通孔を連通させ、一体で貫通孔38を形成することが可能であり、これにより、曲げモーメントを低減させ、結果シリンダブロック1の変形を抑制することができる。又、このように一体で貫通孔38を形成することにより、該ガスケット37を製造するに上で必要となる型の成形が楽な上、型の寿命が向上するため、製造コストを低減することができるという効果も見込める。
【0042】
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、以下の態様でも実施できる。
【0043】
図11又は図12に示すように、中心孔31と第1の貫通孔32とが連通していなくてもよい。
この別例においても、曲げモーメントを低減してシリンダブロックの変形を抑制し、ピストン及びロータリーバルブの運動を円滑に行わせて、ピストン式圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、貫通孔を形成することによりスルーボルト締付時に発生する曲げモーメントを低減し、シリンダブロックの変形を抑制することができ、圧縮機の耐久性を向上させることができる。又、シール面を減少させることで、ガスケットの面圧を高くなり、ガスケットのシール性が向上するか、もしくは、ボルト締付力を低減しても十分なガスケットのシール性を確保できるため、スルーボルト締付力低減により、シリンダブロックの変形を抑制することができ、圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるピストン式圧縮機の断面図
【図2】第1実施形態における要部部分拡大断面図
【図3】第1実施形態におけるガスケットの正面図
【図4】第1実施形態の説明に用いた従来のガスケットの正面図
【図5】ガスケットにおいて機能上必要とされるシール部の周方向長さとガスケット中心からの距離との関係を表すグラフ
【図6】ガスケットにおいて機能上必要としないシール部の周方向長さとガスケット中心からの距離との関係を表すグラフ
【図7】シリンダブロックに発生する曲げモーメントの総変化量を表すグラフ
【図8】第2実施形態におけるピストン式圧縮機の断面図
【図9】第2実施形態におけるガスケットの正面図
【図10】第2実施形態の説明に用いた従来のガスケットの正面図
【図11】別例におけるガスケットの正面図
【図12】別例におけるガスケットの正面図
【図13】従来技術のガスケットの正面図
【図14】従来技術のピストン式圧縮機の要部部分拡大断面図
【図15】従来技術のピストン式圧縮機の部分断面図
【符号の説明】
6…リアハウジング、9,34,37,39…ガスケット、19…シリンダボア、23…ロータリーバルブ収容室、24…ロータリーバルブ、29…ボア孔、30…ボルト孔、31…中心孔、32…第1の貫通孔、33…第2の貫通孔、38…貫通孔
Claims (5)
- 周方向に複数のシリンダボアが配設されたシリンダブロックの一端面にバルブプレートを介してリアハウジングを接合し、前記シリンダブロックの他端面にフロントハウジングを接合し、更に前記シリンダブロック、前記リアハウジング、及び前記フロントハウジングをスルーボルトにより締付固定し、駆動軸の回転により前記各シリンダボアに収容したピストンを往復動させて、冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出を行うピストン式圧縮機であって、前記シリンダブロックとバルブプレートとの間には、中心孔及び前記シリンダボアの開口縁と略一致する複数のボア孔を有したガスケットが介装されているピストン式圧縮機において、
前記ガスケットには、該ガスケットの中心から前記ボア孔中心の距離を半径とする円内にて、前記スル−ボルト締付時に前記シリンダに発生する曲げモーメントを低減させるための第1の貫通孔がボア孔間に設けられていることを特徴とするピストン式圧縮機。 - 前記ガスケットにおいて、f・Rc=(△f・Rをガスケット全体で積分したもの)で求められるRcを半径とし前記ガスケット中心を中心とする円と、前記ガスケットの中心から前記ボア孔中心までの距離を半径とする円との間には、前記スル−ボルト締付時に発生する曲げモーメントを低減させるための第2の貫通孔が設けられており、上式においてf:面圧、△f:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の面圧上昇量、R:ガスケット中心からの距離、f・Rc:ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント低減量、(△f・Rをガスケット全体で積分したもの):ガスケット中心から距離Rcの点に貫通孔を設けた時の曲げモーメント増加量、であることを特徴とする請求項1に記載のピストン式圧縮機。
- 前記第1の貫通孔は前記中心孔と連通していることを特徴とする請求項1又は2に記載のピストン式圧縮機。
- 前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通していることを特徴とする請求項2又は3に記載のピストン式圧縮機。
- 前記ピストン式圧縮機は、冷媒ガスの吸入構造としてロータリーバルブを使用していることを特徴とする請求項1から4に記載のピストン式圧縮機。
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