JP2008064035A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の圧力変動に伴ってシール部材の面圧に変化が生じても、該面圧変化によるビードの形状変化量を抑え、シール部材の損傷を防止すること。
【解決手段】シリンダブロック11とリヤハウジング16との間に、高さの異なるビードを有するガスケット14,15を配置する。具体的には、シリンダブロック11の各シリンダボア25に対応するように形成したガスケット14の内部ビード45とリヤハウジング16の吸入室28及び吐出室29の間に対応するように形成したガスケット15の内部ビード49の各ビード高さを、各ガスケット14,15の外周縁に沿うように形成した外部ビード44,48のビード高さよりも低く設定する。これにより、外部ビード44,48は圧縮機の気密性を確保し得る面圧を発生し、内部ビード45,49については面圧に変化が生じても、その変化に伴うビードの変化量(変形と復元)が小さくなり、損傷を防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダブロックとリヤハウジングとの間にシール部材を介在させたピストン式圧縮機に関するものである。
二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルは冷媒が高圧状態で循環されることから、この種の冷凍サイクルに用いる圧縮機では冷媒の漏洩を防止し得るよう気密性を確保する必要がある。このため、従来においては、圧縮機のハウジング構成材の接合部位(例えば、シリンダブロックとリヤハウジングの間)に、ビードを形成したシール材(ガスケットやパッキン)を介在させ、ハウジング構成材同士を締結具によって締結固定している(例えば、特許文献1を参照)。
図5(a)は、特許文献1に開示された圧縮機60の要部、特にシリンダブロック61とリヤハウジング62の接合部位を示したものである。図5(a)に示すように、シリンダブロック61に形成されたシリンダボア63内には、冷媒を圧縮する圧縮室64が画成されるとともに、ピストン65がシリンダボア63内を移動可能に収容されている。また、リヤハウジング62には、吸入室66と吐出室67が画成されており、吸入室66は吸入通路68によって圧縮室64に連通されているとともに、吐出室67は吐出通路69によって圧縮室64に連通されている。また、シリンダブロック61とリヤハウジング62の間には、ガスケット70と、吸入弁71と、弁板(バルブプレート)72と、吐出弁73と、ガスケット74が介在されている。そして、図示しないフロントハウジングと、シリンダブロック61と、ガスケット70,74と、吸入弁71と、弁板72と、吐出弁73と、リヤハウジング62は、複数本の締結ボルト75により所定の締結力をもって固定されている。また、ガスケット70,74と、吸入弁71と、バルブプレート72と、吐出弁73と、リテーナ76は、ボルト77により固定されている。
図5(b)は、シリンダブロック61とリヤハウジング62の間に介在されるガスケット70を示したものである。なお、ガスケット70とガスケット74は、同一構成であるため、以下の説明ではガスケット70の構成を中心に説明し、重複する説明を省略又は簡略する。ガスケット70は、基材(金属板)78の両面にゴム材79を被覆して構成されており、所定部位にビード80,81,82が形成されている。ビード80は中央のボルト77を貫通させる貫通孔80aを囲むように形成されているとともに、ビード81は圧縮室64と吸入通路68及び吐出通路69を連通させる貫通孔81aを囲むように形成されており、さらにビード82はガスケット70の外縁近傍であって、締結ボルト75を貫通させる貫通孔75aの周縁に形成されている。そして、特許文献1では、ビード80の高さを「h1」、ビード81の高さを「h2」、ビード82の高さを「h3」とした場合、これらのビード80,81,82の高さh1,h2,h3の関係がh1>h2>h3を満たすように各ビード80,81,82を形成している。すなわち、特許文献1のガスケットは、圧縮機60の外側(締結ボルト75側)から内側に向かって高さが高くなるビードが形成されている。
特開2005−344625号公報
ところで、ガスケット70,74は、締結ボルト75の締結力によってシリンダブロック61やリヤハウジング62との圧接面の圧力(面圧)が所定圧となるように調整されている。しかしながら、圧縮機60では、ピストン65の上死点位置から下死点位置への移動により吸入室66の冷媒が圧縮室64に吸入されるとともに、その吸入された冷媒がピストン65の下死点位置から上死点位置への移動により所定の圧力まで圧縮されて吐出室67へ吐出される。このため、圧縮機60では、冷媒の吸入行程と吐出行程において圧縮室64と吸入室66及び吐出室67との間で圧力変動が生じる。したがって、この圧力変動により、シリンダブロック61とリヤハウジング62の間に介在される弁板72に撓みが生じ、その影響を受けてガスケット70,74の面圧も変動することになる。このため、各ビード80,81,82は、圧縮機60の作動中の面圧変化により、シリンダブロック61やリヤハウジング62に対し圧接されて押し潰される変形と元の形状に戻る復元を繰り返し、その変形と復元の作用を受けて時間の経過とともに損傷(割れなど)する可能性がある。この面圧変化による影響は、圧縮機60における冷媒の通過路(圧縮室、吸入室、吐出室など)の近くに配置されたビードほど受け易く、特許文献1のように冷媒の通過路の近くのビード81を高く設定してしまうと該ビード81の形状変化が大きくなり、さらに損傷し易くなってしまう。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、圧縮機の圧力変動に伴ってシール部材の面圧に変化が生じても、該面圧変化によるビードの形状変化量を抑え、シール部材の損傷を防止することができる圧縮機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ピストンを収容するとともに圧縮室が区画形成されるシリンダボアを複数有するシリンダブロックと、吸入圧領域及び吐出圧領域が区画形成されるハウジングと、前記シリンダブロックと前記ハウジングの間に挟持される弁・ポート形成体及びシール部材とを締結部材により一体的に締結して構成され、前記弁・ポート形成体には前記吸入圧領域と前記圧縮室とを連通させる吸入ポート及び前記吐出圧領域と前記圧縮室とを連通させる吐出ポートが形成されており、冷媒を前記吸入圧領域から前記吸入ポートを通して前記圧縮室に吸入し、圧縮後に前記吐出ポートを通して前記吐出圧領域に吐出する冷媒通路を有するピストン式圧縮機において、前記シール部材は、圧縮機内から圧縮機外への前記冷媒の漏洩を抑制する第1シール部と、隣り合う前記冷媒通路間の前記冷媒の漏洩を抑制する第2シール部を有し、前記第1シール部と前記第2シール部には、それぞれにビードを形成し、前記第2シール部のビード高さを、前記第1シール部のビード高さよりも低く設定したことを要旨とする。
これによれば、圧縮機の圧力変動による影響を受け易い部位(冷媒通路の周辺)に配置される第2シール部に面圧変化が生じても、該面圧変化による影響(ビードの形状変化量)が抑えられる。すなわち、第2シール部は、圧力変動により面圧が変化した場合、シリンダブロック及びリヤハウジングに対する接圧面に押し付けられるように変形したり、前記接圧面から離間するように復元したりする。しかし、本発明では、第2シール部のビード高さを、圧縮機の気密性を優先にしてビード高さを設定する第1シール部のビード高さよりも低く設定している。このため、第2シール部は、面圧に変化が生じても、変形及び復元に伴う形状変化量が小さくなる。したがって、圧縮機の圧力変動に伴ってシール部材の面圧に変化が生じても、該面圧変化によるビードの形状変化量を抑え、シール部材の損傷を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のピストン式圧縮機において、前記第1シール部は、前記シリンダブロック及び前記ハウジングの各端面周縁に沿って配置されているとともに、該第1シール部の内側に前記第2シール部が配置されており、前記シリンダブロックと、前記シール部材と、前記ハウジングは、前記端面周縁の近傍に配置される前記締結部材により一体的に締結固定されていることを要旨とする。
これによれば、圧縮機の気密性を優先にしてビード高さを設定した第1シール部は、締結部材の締結力によってシリンダブロック及びリヤハウジングの接圧面に対し必要十分な面圧で押さえ付けられる。したがって、圧縮機の気密性を確実に確保できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のピストン式圧縮機において、二酸化炭素を前記冷媒とする冷凍サイクルにおいて用いられることを要旨とする。
これによれば、冷媒が高圧状態で循環する二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルにおいて、圧縮機の気密性を確保しつつ、さらにシール部材の損傷を防止することもできる。
本発明によれば、圧縮機の圧力変動に伴ってシール部材の面圧に変化が生じても、該面圧変化によるビードの形状変化量を抑え、シール部材の損傷を防止することができる。
以下、本発明を、二酸化炭素を冷媒とした車両空調装置の冷凍サイクルに用いられるピストン式圧縮機(以下、単に「圧縮機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。なお、以下の説明において圧縮機の「上」「下」「前」「後」は、図1に示す矢印Y1の方向を上下方向とし、矢印Y2の方向を前後方向とする。
図1は、圧縮機10の縦断面図を示す。図1に示すように、圧縮機10は、シリンダブロック11と、該シリンダブロック11の前端に接合されるフロントハウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁・ポート形成体13及びシール部材としてガスケット14,15を介して接合されるリヤハウジング16の3つのハウジング構成材を備えている。これらのハウジング構成材は、略円筒状をなし、略同一外径で形成されている。弁・ポート形成体13は、略円形をなし、前記ハウジング構成材と略同一外径で形成されたバルブプレート17と、該バルブプレート17の一方の片面(前面)に接合される吸入弁形成プレート18と、該バルブプレート17の他方の片面(後面)に接合される吐出弁形成プレート19から構成されている。そして、シリンダブロック11と、フロントハウジング12と、弁・ポート形成体13を構成するバルブプレート17と、ガスケット14,15と、リヤハウジング16には、それぞれに締結部材としての締結ボルトB1を貫通させる貫通孔BT1が形成されている。これにより、シリンダブロック11と、フロントハウジング12と、弁・ポート形成体13と、ガスケット14,15と、リヤハウジング16は、締結ボルトB1により一体的に締結固定されている。なお、締結ボルトB1は、複数(本実施形態では6本)設けられており、図1には1本の締結ボルトB1のみを図示している。なお、締結ボルトB1を貫通させる貫通孔BT1は、それぞれの部材の外縁部に形成されている。このため、本実施形態の圧縮機10では、該圧縮機10の外周部近傍に締結ボルトB1が配置され、前記ハウジング構成材が締結されている。
シリンダブロック11とフロントハウジング12との間には、クランク室20が区画形成されている。シリンダブロック11とフロントハウジング12との間には、クランク室20を挿通するようにして駆動軸21がラジアルベアリング21a,21bを介して回転可能に支持されている。駆動軸21は、車両の走行駆動源である図示しないエンジンに連結されている。
クランク室20内において駆動軸21には、円盤状をなすラグプレート22が一体回転可能に固定されている。また、クランク室20内には、円盤状をなすカムプレートとしての斜板23が収容されている。斜板23は、その中央部に挿通孔23bが形成されており、該挿通孔23bに駆動軸21が挿通されることで該駆動軸21に対し一体回転可能でかつ傾動可能に支持されている。ラグプレート22と斜板23の間には、ヒンジ機構24が介在されている。そして、斜板23は、ヒンジ機構24を介したラグプレート22との間でのヒンジ連結、及び駆動軸21の支持により、ラグプレート22及び駆動軸21と同期回転可能であるとともに、駆動軸21の軸方向(中心軸T方向)へのスライド移動を伴いながら駆動軸21に対し傾動可能となっている。
シリンダブロック11において駆動軸21の中心軸T周りには、複数(本実施形態では5つ)のシリンダボア25が等角度間隔で前後方向に貫通形成されている。片頭型のピストン26は、各シリンダボア25内に前後方向へ移動可能に収容されている。すなわち、圧縮機10においてピストン26は、シリンダボア25と同数(本実施形態では5つ)設けられている。シリンダボア25の前後開口は、弁・ポート形成体13とピストン26によって閉塞されており、このシリンダボア25内にはピストン26の前後方向への移動に応じて容積が変化する圧縮室27が区画形成されている。
ピストン26のストローク(ピストンストローク)は、ピストン26の正面(図1では圧縮室27に臨む面)にかかる圧力、すなわち圧縮室27の圧力(シリンダボア25内の圧力)と、ピストン26の背面(図1ではクランク室20に臨む面)にかかる圧力、すなわちクランク室20内の圧力との差圧によって決定される。このため、ピストンストロークは、クランク室20内の圧力を高くし、圧縮室27とクランク室20との差圧を大きくすることにより、斜板23の傾斜角が小さくなることに伴って小さくなる。一方で、ピストンストロークは、クランク室20内の圧力を低くし、圧縮室27とクランク室20との差圧を小さくすることにより、斜板23の傾斜角が大きくなることに伴って大きくなる。
各ピストン26は、一対のシュー23aを介して斜板23の外周部に係留されている。したがって、駆動軸21の回転によって斜板23が回転すると、該斜板23は駆動軸21の中心軸T方向前後に揺動される。また、斜板23の揺動によって、ピストン26が前後方向に往復直線運動される。本実施形態の圧縮機10では、クランク室20、駆動軸21、斜板23、及びピストン26などによって圧縮機構が構成されている。
リヤハウジング16には、吸入圧領域としての吸入室28と吐出圧領域としての吐出室29がそれぞれ区画形成されている。吸入室28は、吐出室29の外方において該吐出室29を囲むように形成されている。また、リヤハウジング16には、吸入室28に連通し、該吸入室28へ冷媒を導入する吸入口28aが形成されているとともに、吐出室29に連通し、該吐出室29から冷媒を排出する吐出口29aが形成されている。
弁・ポート形成体13を構成するバルブプレート17には、各シリンダボア25と対向する位置において、バルブプレート17の径方向外寄りに吸入ポート30が形成され、バルブプレート17の径方向内寄りに吐出ポート31がそれぞれ形成されている。また、弁・ポート形成体13を構成する吸入弁形成プレート18には、吸入ポート30を開閉する吸入弁32が形成されているとともに、吐出ポート31に対応する位置に吐出孔33が形成されている。また、弁・ポート形成体13を構成する吐出弁形成プレート19には、吐出ポート31を開閉する吐出弁34が形成されている。この吐出弁34は、リテーナ35によって開放位置が規制されるようになっている。そして、シリンダブロック11とリヤハウジング16の間には、ガスケット14と、吸入弁形成プレート18と、バルブプレート17と、吐出弁形成プレート19と、ガスケット15と、リテーナ35とがシリンダブロック11側から順に配置され、締結ボルトB2によって一体的に締結固定されている。なお、ガスケット14,15と、吸入弁形成プレート18と、バルブプレート17と、吐出弁形成プレート19と、リテーナ35には、それぞれに締結ボルトB2を貫通させる貫通孔BT2が形成されている。また、吸入弁形成プレート18は、吸入弁32が吸入ポート30の形成位置に対応するように固定されるとともに、吐出弁形成プレート19は、吐出孔33が吐出ポート31の形成位置に対応するように固定される。
圧縮機10には、抽気通路36及び給気通路37並びに制御弁38が設けられている。抽気通路36は、クランク室20と吸入室28とを接続する。給気通路37は、吐出室29とクランク室20とを接続する。そして、給気通路37の途中には、電磁弁よりなる周知の制御弁38が配設されている。
また、圧縮機10には、該圧縮機10の外部に設けられる外部冷媒回路40が接続されるようになっており、この外部冷媒回路40により、リヤハウジング16に形成された吸入口28aと吐出口29aが接続される。外部冷媒回路40上には、凝縮器40aと、膨張弁40bと、蒸発器40cとが介在されている。外部冷媒回路40(詳しくは、蒸発器40cの出口側)から吸入口28aを介して吸入室28へ導入された冷媒は、各ピストン26の上死点位置から下死点位置への移動により、吸入ポート30を通り、吸入弁32を押し開けて圧縮室27に吸入される(圧縮機10の吸入行程)。そして、圧縮室27に吸入された冷媒は、ピストン26の下死点位置から上死点位置への移動により所定の圧力まで圧縮され、吐出ポート31を通り、吐出弁34を押し開けて吐出室29に吐出される(圧縮機10の吐出行程)。吐出室29に吐出された冷媒は、吐出口29aを介して外部冷媒回路40に排出される。本実施形態において圧縮機10には、圧縮室27と、吸入室28と、吐出室29と、吸入ポート30と、吐出ポート31により、冷媒を吸入圧領域から圧縮室27に吸入し、圧縮後に吐出圧領域に吐出する冷媒通路が形成される。なお、前記冷媒通路は、1つの圧縮室27(1つのシリンダボア25)に対して1つ形成される。
圧縮機10においては、制御弁38の開度を調整することにより、給気通路37を介したクランク室20への高圧な冷媒の供給量と、抽気通路36を介したクランク室20からの冷媒の排出量(放出量)とのバランスが制御され、クランク室20が調圧される。そして、クランク室20の調圧により、斜板23の傾斜角が変更される結果、ピストン26のストロークが可変制御され、圧縮機10の吐出容量が調節される。例えば、制御弁38の弁開度が減少すると、クランク室20の内圧が低下することにより、斜板23の傾斜角が大きくなることに伴ってピストンストロークが大きくなり、圧縮機10の吐出容量が増大される。逆に、制御弁38の弁開度が増大すると、クランク室20の内圧が上昇することにより、斜板23の傾斜角が小さくなることに伴ってピストンストロークが小さくなり、圧縮機10の吐出容量が減少される。すなわち、本実施形態の圧縮機10は、斜板式の可変容量タイプとされている。
次に、本実施形態の圧縮機10に採用されるガスケット14,15の具体的な構成を図2〜図4にしたがって説明する。
図2は、図1の要部、特に圧縮室27、吸入室28及び吐出室29の周辺部位を拡大した図である。なお、図2は、締結ボルトB1による締め付け前の状態を示しており、締結後にはシリンダブロック11とリヤハウジング16の間の隙間はほぼ無くなる。図3(a)は、シリンダブロック11とバルブプレート17との間に挟持されるガスケット14をシリンダブロック11側(図1の矢印Y2において後方を見る方向)から正面視した図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線断面図である。図4(a)は、リヤハウジング16とバルブプレート17との間に挟持されるガスケット15をバルブプレート17側(図1の矢印Y2において前方を見る方向)から正面視した図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。
最初に、シリンダブロック11側に配置されて内側シール部材となるガスケット14の構成を説明する。
ガスケット14は、基材となる金属板41の両面にゴム層42a,42bを被覆して構成されているとともに、図3(a)に示すように正面視円形の平板状に形成されている。ガスケット14の外径は、前記ハウジング構成材やバルブプレート17などと略同一径となっている。そして、ガスケット14の中心位置には、締結ボルトB2を貫通させる貫通孔BT2が形成されているとともに、ガスケット14において貫通孔BT2の周囲には複数(本実施形態では5つ)の貫通孔43が等間隔ピッチで形成されている。これらの貫通孔43は、シリンダボア25の前後開口に対応する位置、すなわちシリンダボア25に区画形成される圧縮室27に対応する位置に形成されている。したがって、ガスケット14がシリンダブロック11とリヤハウジング16との間に挟持された場合には、ガスケット14の各貫通孔43に対応して吸入ポート30と吐出孔33(吐出ポート31)が配置されることとなる。また、ガスケット14において該ガスケット14の外周縁と各貫通孔43の周縁との間には、締結ボルトB1を貫通させる複数(本実施形態では6つ)の貫通孔BT1が形成されている。
ガスケット14には、その外周縁の近傍に凸状の第1シール部としての外部ビード44が形成されている。外部ビード44は、図3(a)に示すように、ガスケット14の外周縁に沿って途切れることなく連続的に形成されているとともに、正面視した場合に略円形をなすように形成されている。また、ガスケット14には、各貫通孔43の外周縁の近傍に凸状の第2シール部としての内部ビード45が形成されている。内部ビード45は、各貫通孔43のそれぞれに形成されており、内部ビード45の形成数と貫通孔43の形成数は同数となっている。また、各内部ビード45は、図3(a)に示すように、それぞれの貫通孔43の外周縁に沿って途切れることなく連続的に形成されているとともに、正面視した場合に略円形をなすように形成されている。
そして、外部ビード44と内部ビード45は、図2及び図3(b)に示すように、同一方向に隆起した状態で形成されている。また、外部ビード44と内部ビード45は、何れもフルビードの形状で形成されている。また、外部ビード44と内部ビード45は、ガスケット14をシリンダブロック11とリヤハウジング16の間に挟持した際、外部ビード44が圧縮機10の機外側に配置されるとともに、該外部ビード44よりも機内側(内側)に内部ビード45が配置されるようにそれぞれ形成されている。したがって、ガスケット14の外部ビード44は、圧縮機10の機内側と機外側の間の冷媒の漏洩を抑制する機能を果たし、内部ビード45は、隣り合う圧縮室27間(隣り合う冷媒通路間)の冷媒の漏洩を抑制する機能を果たすことになる。
ガスケット14は、ビード形成位置を外部ビード44と内部ビード45の形状に合致するように突出成形した金属板41の両面にゴム層42a,42bを被覆して構成される。このため、ガスケット14の表面には、外部ビード44と内部ビード45の形成部位(形成面)と各ビード44,45の非形成部位(非形成面)が形成されることになる。外部ビード44と内部ビード45の非形成部位は平坦になっている。
外部ビード44は、そのビード高さを「h1」とした場合、全周に亘ってビード高さh1となるように、すなわちビード高さが均等になるように突出形成されている。外部ビード44のビード高さh1は、図3(b)に示すように、ガスケット14に形成されるビードの非形成部位から外部ビード44の頂部までの高さを示す。前記高さは、頂部から垂線を降ろした場合における頂部から非形成部位と垂線の交点までの距離となり、本実施形態においてビード高さを規定する前記交点はビードの頂部側に位置するゴム層(例えば、ガスケット14の場合はゴム層42a)の面と垂線の交差部分となる。一方、各内部ビード45は、そのビード高さを「h2」とした場合、全周に亘ってビード高さh2となるように、すなわちビード高さが均等になるように突出形成されている。各内部ビード45のビード高さh2は、図3(b)に示すように、ガスケット14に形成されるビードの非形成部位から内部ビード45の頂部までの高さを示す。
そして、本実施形態においてガスケット14の外部ビード44と内部ビード45は、これらのビード高さh1,h2が、「ビード高さh2<ビード高さh1」の関係を有するように、すなわち内部ビード45の方が外部ビード44よりもビード高さが低くなるように形成されている。
次に、リヤハウジング16側に配置されて外側シール部材となるガスケット15の構成を説明する。
ガスケット15は、基材となる金属板46の両面にゴム層47a,47bを被覆して構成されているとともに、図4(a)に示すように正面視円形の平板状に形成されている。ガスケット15の外径は、前記ハウジング構成材やバルブプレート17などと略同一径となっているとともに、ガスケット14とも略同一径となっている。そして、ガスケット15の中心位置には、吐出弁形成プレート19を収容可能な大きさの貫通孔15aが形成されている。したがって、ガスケット15がシリンダブロック11とリヤハウジング16との間に挟持された場合には、ガスケット15の貫通孔15aに対応して吐出ポート31が配置されることとなる。また、ガスケット15において該ガスケット15の外周縁と貫通孔15aの周縁との間には、締結ボルトB1を貫通させる複数(本実施形態では6つ)の貫通孔BT1が形成されている。また、ガスケット15において貫通孔15aと貫通孔BT1の間であって、バルブプレート17の各吸入ポート30に対応する位置には、冷媒を通過させるための貫通孔15bが形成されている。
ガスケット15には、その外周縁の近傍に凸状の第1シール部としての外部ビード48が形成されている。外部ビード48は、図4(a)に示すように、ガスケット15の外周縁に沿って途切れることなく連続的に形成されているとともに、正面視した場合に略円形をなすように形成されている。外部ビード48は、図2に示すように、シリンダブロック11とリヤハウジング16との間に挟持されると、ガスケット14の外部ビード44と対向する位置に形成されている。また、ガスケット15には、貫通孔15aの外周縁の近傍に凸状の第2シール部としての内部ビード49が形成されている。内部ビード49は、図4(a)に示すように、貫通孔15aを囲むように途切れることなく連続的に形成されているとともに、正面視した場合に略円形をなすように形成されている。
そして、外部ビード48と内部ビード49は、図2及び図4(b)に示すように、同一方向に隆起した状態で形成されている。また、外部ビード48と内部ビード49は、何れもフルビードの形状で形成されている。また、外部ビード48と内部ビード49は、ガスケット15をシリンダブロック11とリヤハウジング16の間に挟持した際、外部ビード48が圧縮機10の機外側に配置されるとともに、該外部ビード48よりも機内側(内側)に内部ビード49が配置されるようにそれぞれ形成されている。したがって、ガスケット15の外部ビード48は、圧縮機10の機内側と機外側の間の冷媒の漏洩を抑制する機能を果たし、内部ビード49は、吸入室28と吐出室29の間(隣り合う冷媒通路間)の冷媒の漏洩を抑制する機能を果たすことになる。
ガスケット15は、ビード形成位置を外部ビード48と内部ビード49の形状に合致するように突出成形した金属板46の両面にゴム層47a,47bを被覆して構成される。このため、ガスケット15の表面には、外部ビード48と内部ビード49の形成部位(形成面)と各ビード48,49の非形成部位(非形成面)が形成されることになる。外部ビード48と内部ビード49の非形成部位は平坦になっている。
外部ビード48は、そのビード高さを「h3」とした場合、全周に亘ってビード高さh3となるように、すなわちビード高さが均等になるように突出形成されている。外部ビード48のビード高さh3は、図4(b)に示すように、ガスケット15に形成されるビードの非形成部位から外部ビード48の頂部までの高さを示す。前記高さは、ガスケット14の外部ビード44のビード高さh1と同様に規定され、本実施形態において外部ビード44のビード高さh1と外部ビード48のビード高さh3は同一高さに設定されている。一方、内部ビード49は、そのビード高さを「h4」とした場合、全周に亘ってビード高さh4となるように、すなわちビード高さが均等になるように突出形成されている。内部ビード49のビード高さh4は、ガスケット14の内部ビード45のビード高さh2と同様に規定され、本実施形態において内部ビード45のビード高さh2と内部ビード49のビード高さh4は同一高さに設定されている。
そして、本実施形態においてガスケット15の外部ビード48と内部ビード49は、これらのビード高さh3,h4が、「ビード高さh4<ビード高さh3」の関係を有するように、すなわち内部ビード49の方が外部ビード48よりもビード高さが低くなるように形成されている。
前述のように構成したガスケット14は、図2に示すように、シリンダブロック11の端面に各ビード44,45が当接する状態で、シリンダブロック11と弁・ポート形成体13の間に配置される。また、ガスケット15は、図2に示すように、リヤハウジング16の端面に各ビード48,49が当接する状態で、リヤハウジング16と弁・ポート形成体13の間に配置される。そして、締結ボルトB1により締結固定すると、その時の締結力(軸力)に応じた面圧でガスケット14の各ビード44,45がシリンダブロック11の端面に押し付けられるとともに、ガスケット15の各ビード48,49がリヤハウジング16の端面に押し付けられる。
このとき、本実施形態のガスケット14は、外部ビード44と内部ビード45の形状、具体的にはビード高さh1とビード高さh2を異ならせていることから、各ビード44,45のシール部位毎に面圧が異なっている。そして、ガスケット14の場合には、機外側に配置する外部ビード44のビード高さh1を内部ビード45のビード高さh2よりも高く設定したことにより、外部ビード44には内部ビード45よりも高い面圧が発生する。同様に、ガスケット15は、外部ビード48と内部ビード49の形状、具体的にはビード高さh3とビード高さh4を異ならせていることから、各ビード48,49によるシール部位毎に面圧が異なっている。そして、ガスケット15の場合には、機外側に配置する外部ビード48のビード高さh3を内部ビード49のビード高さh4よりも高く設定したことにより、外部ビード48には内部ビード49よりも高い面圧が発生する。
これにより、本実施形態の圧縮機10には、機内側から機外側に向かってガスケット14,15の面圧が高くなるシール構造が形成される。さらに、本実施形態の圧縮機10では、締結ボルトB1がハウジング構成材の外周縁近傍に配置されている。このため、本実施形態の前記シール構造は、締結ボルトB1に近いビード(外部ビード44,48)ほどビード高さが高く、面圧も高くなる構造でもある。なお、ガスケット14,15に形成される各ビード44,45,48,49の各ビード高さh1〜h4は、それぞれのシール部位において冷媒の漏洩を抑制する上で最低限必要な面圧を発生し得るように設定される。そして、発生させる面圧は、締結ボルトB1の締結力や冷媒の種類に応じて定められる。本実施形態の圧縮機10のように二酸化炭素を冷媒とする場合には、冷媒としてフロンを用いる場合よりも必要な面圧は高くなる。
以下、本実施形態の圧縮機10の作用を記載する。
圧縮機10は、前述のように吸入室28の冷媒が圧縮室27に吸入されるとともに、その吸入された冷媒が圧縮室27で圧縮されて吐出室29へ吐出される。このため、圧縮機10では、冷媒の吸入行程と吐出行程において圧縮室27と吸入室28及び吐出室29の間での圧力変動によって圧力差が生じる。例えば、吸入行程においては、圧縮室27と吸入室28の間の圧力差はなくなるが、圧縮室27と吐出室29の間には圧力差が生じる。逆に、吐出行程においては、圧縮室27と吐出室29との間の圧力差はなくなるが、圧縮室27と吸入室28との間には圧力差が生じる。
この圧力変動により、バルブプレート17には撓みが生じ、その影響を受けてガスケット14,15の面圧も変動する。すなわち、ガスケット14,15には、吸入行程においてシリンダブロック11側へ押し付けられる力が作用し、吐出行程においてリヤハウジング16側へ押し付けられる力が作用する。そして、圧力変動による面圧の変化は、吸入行程や吐出行程において吸入及び吐出される冷媒の圧力を受け易い冷媒の通過路の周辺に配置したビード(本実施形態では、内部ビード45,49)ほど、顕著に現れる。
しかし、本実施形態の圧縮機10では、外部ビード44,48のビード高さh1,h3と内部ビード45,49のビード高さh2,h4を均一な高さに設定せずに、内部ビード45,49のビード高さh2,h4を外部ビード44,48のビード高さh1,h3よりも低く設定している。すなわち、冷媒の通過路の周辺に配置したビードの高さを低くしている。このため、内部ビード45,49は、圧力変動の影響により面圧が変化するように変形(接圧面側への押し付け)及び復元(接圧面からの離間)しても、ビード変化量(変形量と復元量)は小さくなる。その結果、ガスケット14,15は、圧縮機10の作動中、吸入行程と吐出行程により繰り返し圧力変動が生じても、内部ビード45,49の変化量が小さくなるので、損傷し難くなる。
なお、冷媒通路からの冷媒の漏洩は、圧縮機10の性能を維持できる範囲内で許容することが可能であるため、圧力変動の影響を受け易い内部ビード45,49については、ビード自体の損傷防止を優先したビード高さh2,h4に設定することができる。その一方で、外部ビード44,48については、機外への冷媒の漏洩を防止する上で圧縮機10の気密性を確保する必要があることから、該気密性を優先したビード高さh1,h3に設定することができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)冷媒の通過路の周辺に配置される内部ビード45,49のビード高さh2,h4を、前記通過路から離れて配置される外部ビード44,48のビード高さh1,h3よりも低く設定することにより、圧縮機10の圧力変動によってビードの面圧に変化が生じても、その変化に伴う内部ビード45,49の変化量(変形量と復元量)が小さくなる。したがって、圧縮機10の圧力変動に伴って内部ビード45,49の面圧に変化が生じても、該面圧変化によるビードの形状変化量を抑え、ガスケット14,15の損傷を防止することができる。
(2)また、外部ビード44,48については、圧縮機10の気密性を優先し、該気密性を確保できる面圧を発生し得るビード高さh1,h2に設定することで、圧縮機10の気密性を確保できる。
(3)また、外部ビード44,48は、圧縮機10の圧力変動の影響を受け難い締結ボルトB1の周辺に配置することで、締結ボルトB1の締結力によってシリンダブロック11及びリヤハウジング16の接圧面に対し必要十分な面圧で押さえ付けることができる。したがって、圧縮機10の気密性を確実に確保できる。
(4)冷凍サイクルの冷媒として二酸化炭素を用いると、例えば冷媒としてフロンを用いた場合と比較して圧縮機10の機内側の圧力が遙かに高くなり、高圧と低圧との差が大きくなって冷媒が漏洩し易くなる。このため、冷媒として二酸化炭素を用いた場合のガスケット14,15は、冷媒としてフロンを用いる場合よりも気密の確保が高次元で要求されることになる。したがって、本実施形態では、二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルにおいて、外部ビード44,48によって圧縮機10の気密性を確保しつつ、その一方で圧縮機10の圧力変動による面圧の変化の影響を受け易い内部ビード45,49の損傷も防止できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、各ビード44,45,48,49をハーフビード形状に変更しても良い。また、1つのガスケットにおいて、外部ビード及び内部ビードとしてフルビードとハーフビードを混在させても良い。
○ 実施形態において、各ガスケット14,15の構成を、平板状の金属板41の両面にビードとなる凸部を成形したゴム層を被覆した構成に変更しても良い。
○ 実施形態は、片頭ピストン式圧縮機に代えて、両頭ピストン式圧縮機に具体化しても良い。
○ 実施形態において、圧縮機10を、フロンなどの二酸化炭素以外の冷媒とした車両空調装置の冷凍サイクルに用いても良い。
○ 実施形態の圧縮機10は、5気筒の圧縮機に具体化したが、気筒数を変更して具体化しても良い。
○ 実施形態では、ガスケット14の内部ビード45とガスケット15の内部ビード49のビード高さh2,h4を同一高さに設定したが、異なるビード高さに設定しても良い。このように内部ビード45,49のビード高さh2,h4を異ならせる場合、実施形態の圧縮機10の構成では、ガスケット14の内部ビード45のビード高さh2をガスケット15の内部ビード49のビード高さh4よりも低く設定することが好ましい。すなわち、実施形態の圧縮機10では、シリンダブロック11側に配置されるガスケット14のビード長(ビード面積)がガスケット15よりも長く(大きく)なっており、面圧が分散され易くなっている。したがって、ガスケット14の内部ビード45の1つと、ガスケット15の内部ビード49の面圧を比較した場合には、ガスケット14の内部ビード45の方が低く圧力変動による影響を受け易いので、ビード高さh2を低く設定する。
○ 実施形態は、締結ボルトB1が圧縮機の中央寄りに配置される構成の圧縮機に適用しても良い。
○ 実施形態において、リヤハウジング16の吸入室28と吐出室29の配置を逆にしても良い。すなわち、吸入室28を囲むように吐出室29を形成しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)シール部材は、シリンダブロックとバルブプレートの間に配置される内側シール部材と、リヤハウジングとバルブプレートの間に配置される外側シール部材からなり、内側シール部材と外側シール部材には第1シール部と第2シール部とがそれぞれに形成されており、内側シール部材の第2シール部は各シリンダボアの開口周縁を囲んで配置されて各圧縮室間の冷媒の漏洩を抑制し、外側シール部材の第2シール部材は吸入圧領域と吐出圧領域との間に配置されて吸入圧領域と吐出圧領域との間の冷媒の漏洩を抑制する。
(ロ)技術的思想(イ)において、内側シール部材の第2シール部のビード高さは、外側シール部の第2シール部のビード高さと同一高さ又は低い高さに設定されている。
ピストン式圧縮機を示す縦断面図。 ピストン式圧縮機の要部を拡大した縦断面図。 (a)はシリンダブロックに接圧されるガスケットを示す正面図、(b)は(a)のA−A線断面図。 (a)はリヤハウジングに接圧されるガスケットを示す正面図、(b)は(a)のB−B線断面図。 (a)は従来の圧縮機の要部を拡大した縦断面図、(b)は従来のガスケットを示す断面図。
符号の説明
10…圧縮機、11…シリンダブロック、13…弁・ポート形成体、14,15…ガスケット、16…リヤハウジング、17…バルブプレート、18…吸入弁形成プレート、19…吐出弁形成プレート、25…シリンダボア、26…ピストン、27…圧縮室、28…吸入室、29…吐出室、30…吸入ポート、31…吐出ポート、33…吐出孔、43…貫通孔、44,48…外部ビード、45,49…内部ビード、B1…締結ボルト、BT1,BT2…貫通孔、h1〜h4…ビード高さ。

Claims (3)

  1. ピストンを収容するとともに圧縮室が区画形成されるシリンダボアを複数有するシリンダブロックと、吸入圧領域及び吐出圧領域が区画形成されるハウジングと、前記シリンダブロックと前記ハウジングの間に挟持される弁・ポート形成体及びシール部材とを締結部材により一体的に締結して構成され、前記弁・ポート形成体には前記吸入圧領域と前記圧縮室とを連通させる吸入ポート及び前記吐出圧領域と前記圧縮室とを連通させる吐出ポートが形成されており、冷媒を前記吸入圧領域から前記吸入ポートを通して前記圧縮室に吸入し、圧縮後に前記吐出ポートを通して前記吐出圧領域に吐出する冷媒通路を有するピストン式圧縮機において、
    前記シール部材は、圧縮機内から圧縮機外への前記冷媒の漏洩を抑制する第1シール部と、隣り合う前記冷媒通路間の前記冷媒の漏洩を抑制する第2シール部を有し、
    前記第1シール部と前記第2シール部には、それぞれにビードを形成し、
    前記第2シール部のビード高さを、前記第1シール部のビード高さよりも低く設定したことを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記第1シール部は、前記シリンダブロック及び前記ハウジングの各端面周縁に沿って配置されているとともに、該第1シール部の内側に前記第2シール部が配置されており、
    前記シリンダブロックと、前記シール部材と、前記ハウジングは、前記端面周縁の近傍に配置される前記締結部材により一体的に締結固定されていることを特徴とする請求項1に記載のピストン式圧縮機。
  3. 二酸化炭素を前記冷媒とする冷凍サイクルにおいて用いられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピストン式圧縮機。
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