JP2004292975A - ナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法 - Google Patents

ナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法 Download PDF

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Abstract

【課題】形態安定性を初めとする高い保温性、撥水性を有するナイロン繊維からなる繊維構造物を提供する。
【解決手段】親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物とナイロン繊維からなる繊維構造物を反応させた後、或いは反応と同時に機能性付与と架橋反応補助剤として多価アルコール類及び/または多価アミノ化合物類を反応させることによって改質加工するに当たって、下記一般式で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体の単体或いは混合物を使用して加工する。
【化1】
Figure 2004292975

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性置換基を有するジハロゲノトリアジン系化合物によってナイロン繊維からなる繊維構造物を反応させた後、或いは反応と同時に多価アルコール類及び/または多価アミノ化合物を反応させることによって、ナイロン素材の形態安定性、撥水性の向上、さらに新しく保温性の機能を保持させる改質を特徴とするナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法に関する。より具体的には、本発明は一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体によって、ナイロン繊維からなる繊維構造物を加工するに当たり、加工と同時に或いは段階的に多価アルコール類及び/または多価アミノ化合物を反応させ、ナイロン繊維からなる繊維構造物の形態安定性、撥水性の向上に加えて、保温性などの着衣快適性を改善することによってナイロン繊維からなる繊維構造物の用途を拡大することを目的とした改質製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ナイロンは風合いや吸湿率の面で他の合成繊維に比べて非常に優れた素材である。それは、ナイロンが他の合成繊維と比較して内部に親水基である−OH基や−NH基を多く有し、公定水分率が高いためである。しかし、逆に水を含むと膨潤し、乾燥すると収縮することから形態安定性が他の合成繊維と比較して低い。特に、アウター用途においては外気に直接晒されるため、外的環境の影響を受けやすく、風合いや吸湿率の面で勝っていても、その寸法安定性が低いことからナイロン以外の合成繊維に取って代わられる傾向があった。ナイロンにも高い撥水性や形態安定性が要求されるが、撥水性や形態安定性を高めるため高価で有毒な薬剤や樹脂を使用することは経済性、安全性の面で問題がある。更に、複雑な加工工程を必要とし、また加工によってナイロン独特の風合いが粗硬となったり、また樹脂による繊維表面への加工は耐久性が弱いという問題があり、商品価値が低下し近年需要が減少する傾向にある。
【0003】
ジクロルトリアジン化合物を用いた形態安定加工技術としては特許文献1に記載されているが、ここに記載されているのは天然繊維やセルロース系繊維等に対する加工であり、ナイロン繊維については何ら開示されていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特許第3366000号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したとおり、ナイロン繊維からなる繊維構造物の形態安定性、撥水性を初めとする機能性を改善向上する研究がなされているが、経済性、安全性、品質上の問題点が多い。特に安価な親水性ジクロルトリアジン系の化合物を用いる本発明の製法は、ノンホルマリン、ノン樹脂という健康や環境に優しいだけでなく、優れた形態安定性も付与できる点が注目されている。
【0006】
即ち、本発明の目的は、ナイロン繊維からなる繊維構造物の形態安定性、撥水性を初めとする機能性向上に加えて、ナイロン繊維に適用することで新しく保温性の機能性を環境問題を生じない方法で付与し、着用快適性とウォッシャブル性を改善向上することによって、より広い用途開拓をすることであり、その目的に沿った形態安定性を初めとする機能性の改善されたナイロン繊維からなる繊維構造物を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法は、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物によってナイロン繊維からなる繊維構造物を改質するに当たって、ジハロゲノトリアジン化合物水溶液を該繊維構造物に含浸させ、該繊維構造物を30〜60℃で第1段階の熱処理に付し、次いで、60〜90℃で第2段階の熱処理に付することを特徴とする方法からなる。
【0008】
すなわち、本発明は、とくに、親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物とナイロン繊維からなる繊維構造物を反応させた後、或いは反応と同時に機能性付与と架橋反応補助剤として多価アルコール類及び/または多価アミノ化合物類を反応させることによって改質加工するに当たって、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体の単体或いは混合物を使用して加工することでナイロン繊維からなる繊維構造物の形態安定性、撥水性を初めとする機能性向上に加えて保温性を付与できることを見出したものである。
【0009】
【化2】
Figure 2004292975
【0010】
上記式(1)中、Xは塩素、フッ素及び臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基及びチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基、及びチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。
【0011】
前記一般式(1)で表される水溶性ジハロゲノトリアジン化合物を用いてナイロン繊維からなる繊維構造物を反応させる条件は、ジクロルトリアジン系反応性染料の場合とよく似た条件で加工できる。それによって薬剤使用量の削減と省エネルギー並びに廃水の削減を達成し、経済性並びに環境適応性を著しく改善することができる。
【0012】
また、機能性向上と架橋反応促進助剤として多価アルコール類、多価アミノ化合物を用いることができる。これら多価アルコール類、多価アミノ化合物とは、親水性の脂肪族及び/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独或いは混合物を意味する。この場合、多価アルコール及び多価アミノ化合物の分子中に水酸基と置換或いは非置換アミノ基を2種類以上有していてもよいし、カルボキシル基、スルホン基など水溶性置換基を有していてもよい。これらの化合物は繊維と結合したクロルトリアジン環と反応してトリアジン環を介してナイロン繊維からなる繊維構造物と共有結合によって結びつくか、或いは更に繊維と結合したもう1つのクロルトリアジン環とも反応することによって、長さの異なる架橋・編目構造を形成し、耐久性のある形態安定性を付与するだけでなく、撥水性、保温性等の機能性を付与することができると考えられる。もちろん、反応機構論からジハロゲノ−S−トリアジン系化合物と助剤類が事前に反応したり、等モル反応に限らず、例えば、1:2、1:3或いは2:1モル比反応等、多数の組み合わせからなる反応中間体を形成した上で繊維と反応する場合も考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、詳細に説明する。
本発明は、ナイロン繊維からなる繊維構造物への形態安定性、撥水性を初めとする機能性の向上、保温性を付与するに当たって、親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物を反応させる際に、親水性の脂肪族及び/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類を併用して、逐次或いは同時にトリアジン環を介して結合させる加工法によって、架橋・編目結合の形成を促進させると共に、水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基等を多数繊維に導入させ、形態安定性、撥水性を初めとする機能性を改善向上、保温性付与による着用快適性に優れたナイロン繊維からなる繊維構造物を提供せんとするものである。
【0014】
本発明で用いることができる水溶性のジハロゲノトリアジン化合物は、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体であることを特徴とする。
【0015】
【化3】
Figure 2004292975
【0016】
上記式(1)中、Xは塩素、フッ素及び臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基及びチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基、及びチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。
【0017】
また、本発明において機能性向上と架橋反応促進助剤として用いる多価アルコール類、多価アミノ化合物とは、親水性の脂肪族及び/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独或いは混合物を意味する。この場合、多価アルコール及び多価アミノ化合物の分子中に水酸基とアミノ基を2種類以上有していてもよいし、チオール基、カルボキシル基、スルホン基などの水溶性置換基を有していてもよい。具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、ハイドロキノン、レジルシン、カテコール、カテキン、フロログルシノール、シアヌル酸、グルコン酸、グルコース(ブドウ糖)、砂糖、マンナン、マンニトール、トラガントゴム、ローカストビーンガム、アルギン酸ソーダ、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、3−メチルアミノプロピルアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、尿素、チオ尿素、メタミンスルホン酸、チオセミカルバジド、1−チオグリセロール、チオカルボヒドラジド等を挙げることができる。これらの化合物は繊維と結合したクロルトリアジン環と反応してトリアジン環を介してナイロン繊維からなる繊維構造物と共有結合することによって、或いは更にもう1つの繊維と結合したモノクロルトリアジン環とも反応することによって、架橋・網目結合の形成を促進し、耐久性のある形態安定性、撥水性等の機能性を付与することができる。
【0018】
前記一般式(1)で表されるタンパク質系繊維材料の改質薬剤をより具体的に説明すると、トリハロゲノ−S−トリアジン、好ましくは塩化シアヌルを主原料として用い、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アミノ基、スルホン基、スルホン酸基等水溶性或いは親水性置換基を有するアニリン類、フェノール類、チオフェノール類、ナフチルアミン類、ナフトール類、アミノ酸類、トリアジン類等の単体或いは混合物を塩化シアヌル1モルに対して1モルを酸結合剤を共存させた中性乃至弱アルカリ性で縮合させるか、或いは塩化シアヌルを重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化マグネシウム等を用いてアルカリ性で加水分解させることによって得られる。これらの化合物は純粋である必要はなく、前記2種以上の混合物と塩化シアヌルを反応させたものであってもよいし、純粋に作られたものをあとから混合して多成分系として使用することが好ましい場合もある。
【0019】
トリハロゲノ−S−トリアジン、好ましくは塩化シアヌルと反応させることができる親水性置換基を有する化合物とは具体的には次のような化合物である。親水性置換基としては、特にカルボキシル基、アミノ基、水酸基が重要である。
【0020】
D−アラニン、β−アラニン、D−グルタミン酸、L−グルタミン酸、グリシルグリシン、L−アスパラギン酸、D−アスパラギン酸、γ−アミノ酪酸、L−アルギニン、L−シスチン、L−ロイシン、メタニル酸、スルファニル酸、2,5−ジスルファニル酸、ナフチオン酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、フェノールスルホン酸、ジオキシクロルトリアジン、シアヌル酸、ピロカテキン、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール、アミドール、プロトカテキュ酸、C酸、G酸、J酸、γ酸、H酸、4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸、サリチル酸、ジチオクロルトリアジン、アミノオキシクロルトリアジン、アミノジオキントリアジン、エタノールアミン、プロパノールアミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、アリルアミン、メトキシプロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、チオサリチル酸、チオアセトアミド、チオカルボヒドラジド、チオグリコール酸、1−チオグリセロール、チオジグリコール、トリグリコールジメルガブタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ビス(2−メルカプトエチル)サルファイト、α−ヒドロキシイソ酪酸、メラミン、尿素、チオ尿素、チオセミカルバジド、1−チオグリセロール、チオカルポヒドラジド等及びそれらの塩類である。
【0021】
これらの化合物が具備すべき条件は、ハロゲノトリアジンと反応する置換茎を有することと、同時に親水性の置換基を有する親水性化合物である。つまりは本発明で用いられる前記一般式(1)で表される加工薬剤が、全体として親水牲となればよい。ハロゲノトリアジンとこれら親水性化合物とを反応させた生成物とは具体的には次のような化合物の単体或いは混合物を例として挙げることができる。
【0022】
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(β−カルボキシエチルアミノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−ウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−チオウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンLi塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンMg塩
2,6−ジクロル−4−チオ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−(3−オキシフェニルオキシ)−S−トリアジン及び4,4−ビス(4,6−ジクロロ−S−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルフォニックアシッドNa塩。
【0023】
親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン類は、この他にも数多くの有効な化合物が考えられるのであって、本発明はこれらの具体例に制約されるものではなく、親水性置換基を有する化合物であることと、活性ハロゲン原子又はそれに類する反応性基を2個以上有することがポイントである。本発明で改質加工されるナイロン繊維からなる繊維構造物は単品でも混合品でもよく、天然繊維や再生繊維、半合成繊維やナイロン以外の合成繊維を含めた複合系繊維構造物であってもよい。具体的には、絹、ウール、木綿、麻、ビスコースレーヨン、キュプラレーヨン、リヨセル、テンセル、酢酸セルロース等、分子構造中にカルボキシル基やアミノ基、アルコール性水酸基を有するセルロース系繊維或いは再生繊維を主要成分とする繊維からなる繊維構造物である。
【0024】
これらの繊維構造物は、綿やパラ毛、糸の段階、織編み物にした後、或いは工程途中の半製品の段階で加工することも可能である。これらは親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン系の化合物と反応することができる反応基を有する繊維からなる繊維構造物である。
【0025】
また、加工対象は、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン等石油系合成素材との複合系繊維構造物であってもよい。
【0026】
本発明の加工薬剤ジハロゲノトリアジン類は、ドイツ公開公報2357252号、或いはアメリカ特許公報5601971号等に記載があるように、公知の合成法に準じて合成することができる。例えば、ジクロルトリアジン系化合物を5〜50倍の氷水に加えて分散或いは溶解し、この中にセリシンの水溶液を固形分換算でジクロルトリアジン系化合物に対して重量比5〜100%を数時間かけて滴下し加えていく。その間、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、燐酸ソーダ、苛性ソーダ、水酸化カリなどの酸結合剤を同時に少しずつ滴下して加えることによって、pHを弱アルカリ性に保つ。この間、温度は0〜30℃に保ち、最終のpHは8〜9に調整する。最後の必要に応じて微量の不溶解物を濾過して除くと、セリシンとトリアジンが結合したジクロルトリアジン系又はモノクロルトリアジン系の薬剤が得られる。
【0027】
このような薬剤を用いて繊維を加工する方法は、浸漬法とパディング法に大別される。加工条件の概要を説明すると、浸漬法の場合は、加工薬剤を目的に応じて、0.5〜10%(純分o.w.f)使用し、浴比1:2〜30、無水炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ或いは苛性ソーダを1〜30%(o.w.f)、ぼう硝のような無機塩を1〜150g/l添加してよく混合する。薬剤を混合する時は、薬液の温度を30℃以下で行うように注意する。30℃以上になると水溶性ジハロゲノトリアジン化合物が凝集が著しく、生地に均一付着をさせることが困難になるためである。浸漬法の場合、例えば、先にトリアジンとセリシンを反応させて繊維にくっつけることも可能であるが、本発明ではとくに、2段階での加工を採用している。すなわち、染浴に繊維構造物を浸漬し、染液或いは繊維構造物を循環させながら一次反応温度30〜60℃で10分間〜60分間保温した(第1段階の熱処理)後、親水性の脂肪族及び/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物類、多価フェノール類、単糖類、多糖類等を仕込み、二次反応温度60〜90℃で10〜60分間反応させた(第2段階の熱処理)後、ソーピング、水洗する方法によって目的を達することができる。
【0028】
多価アルコール類、多価アミノ化合物類、多価フェノール類、単糖類、多糖類は最初から混合使用してもよいし、昇温中に分割仕込みすることも可能である。また、ぼう硝、炭酸ソーダ、ジクロルトリアジン系化合物は昇温しながら或いは昇温後分割仕込みすると良い結果を生むことがある。
【0029】
パディング法の場合は、浸漬法と同様の調液温度に注意しながら混合した染浴に繊維構造物を含浸し、パディングによって絞り率20〜300%で薬剤水溶液を付与した繊維構造物を、ドライした後或いは湿状のまま一次処理温度30〜60℃で加熱処理時間数分から60分間、二次処理温度60〜90℃で二次加熱処理時間数分から60分間の処理条件を採用して加工処理すればよい。一次反応終了時点で或いは最初から多価アルコール類、多価アミノ化合物類の水溶液にパディングして架橋・網目構造の形成を促進すると同時に機能性を付与する。また、加工薬剤或いは架橋補助剤のパディング回数は混合液を或いはそれぞれ単独に、1回に留まらず数回パッドドライを繰り返すと良い結果を生む場合がある。
【0030】
これらの加工条件はナイロン繊維からなる繊維構造物の種類並びに加工目的に応じて上記の条件に制約されることなく、例えば加工効果をより強くするために薬剤の便用量を増加させ、加工条件を強化するなど自由に変化させることができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない、
【0032】
実施例1
水72kg、2,6−ジクロル−4−(3−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液26kg、重炭酸ソーダ1620gに架橋反応促進助剤として尿素を1080gを室温でよく混合した加工液にナイロンのタフタ地を浸漬し、マングルで均一に絞った後、50℃に昇温して飽和水蒸気中で20分間加熱する。その後85℃まで昇温された湿熱乾燥機内で30分間スチーミングする。その後、80℃の熱湯の中で10分間ソーピングして水洗乾燥した。このようにして得られたナイロンタフタ布を京都府織物機械金属振興センターにてJIS L1907繊維製品の吸水試験方法に基づく吸水速度滴下法による評価を行った結果を表1に示す。
【0033】
比較例1
実施例1で使用したものと同じ布帛を薬剤を使用せずに水のみで実施例1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
【0034】
実施例2
水162kg、2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩10%水溶液18kg、シルクアミノ酸900g、ぼう硝5400g、重炭酸ソーダ4500gを室温でよく混合し、ジッカー染色機の浴槽内に投入しナイロンタフタを加工した。十分に加工薬剤並びに助剤が繊維に浸漬するように回転させながら2℃/分の昇温速度で15分間で浴槽内水溶液を50℃まで昇温し、50℃で10分間保持した後、5℃/分の昇温速度で4分間で70℃まで昇温、70℃で30分間保持した後、排水し水洗乾燥する。このようにして得られたナイロンタフタを京都府織物機械金属振興センターにて衣服内外環境測定装置によって60%と80%の湿度を与えた結果を表2に示す。
【0035】
比較例2
実施例2で使用したものと同じ布帛を薬剤を使用せずに水のみで実施例2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例2と同様に測定した結果を表2に示す。
【0036】
実施例3
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、重炭酸ソーダ5400g、ぼう硝5400g、チオ尿素1350gを室温でよく混合した加工液を用いてナイロン50%綿50%編物を液流染色機で加工した。60℃まで2℃/分で昇温し、60℃になった時点で炭酸ソーダ1350gを投入した。その後、75℃まで昇温し75℃で20分間保持後、排水しソーピング、水洗乾燥した。このようにして得られたナイロンと綿混合加工布を京都府織物機械金属振興センターにてJIS L1096 G法に基づく収縮率試験をした結果を表3に示す。
【0037】
比較例3
実施例3で使用したものと同じ布帛を薬剤を使用せずに水のみで実施例3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例3と同様に測定した結果を表3に示す。
【0038】
実施例4
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、重炭酸ソーダ5400g、ぼう硝5400g、チオ尿素1350gを室温でよく混合した加工液を用いてナイロン50%綿50%からなる編物を液流染色機で加工した。60℃まで2℃/分で昇温し、60℃になった時点で炭酸ソーダ1350gを投入した。その後、75℃まで昇温し75℃で20分間保持後、排水しソーピング、水洗乾燥した。このようにして得られたナイロンと綿混合加工布を京都府織物機械金属振興センターにて破裂強度を測定した結果を表4に示す。
【0039】
比較例4
実施例4で使用したものと同じ布帛を薬剤を使用せずに水のみで実施例4と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例4と同様に測定した結果を表4に示す。
【0040】
実施例5
水72kg、2,6−ジクロル−4−(2−カルボキシアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、尿素1800g、重炭酸ソーダ1800gを室温でよく混合した加工液にナイロン90%スパンデックス10%からなる編物を浸漬し、マングルで均一に絞った後、乾熱乾燥室内で60℃で5分間加熱処理し、その後第2乾燥室内で90℃で5分間加熱処理を行った後、85℃の水の中を2分間通して水洗乾燥した。このようにして得られたナイロン90%スパンデックス10%の編物を京都府織物機械金属振興センターにおいてJIS L1041:2,4−ペンタンジオン法A法に基づいて遊離ホルムアルデヒド含有量を測定した結果、検出されなかった。
【0041】
【表1】
Figure 2004292975
【0042】
【表2】
Figure 2004292975
【0043】
【表3】
Figure 2004292975
【0044】
【表4】
Figure 2004292975
【0045】
実施例1と比較例1からわかるように、本発明では、撥水性が向上している良好な結果が得られた。また、実施例2と比較例2からわかるように、本発明では、保温性が向上している良好な結果が得られた。また、実施例3と比較例3からわかるように、本発明では、寸法変化率が向上している良好な結果が得られた。さらに、実施例4と比較例4からわかるように、本発明では、破裂強度が向上している良好な結果が得られた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によって得られるナイロン繊維からなる繊維構造物は未加工品対比、保温性、撥水性、強度、形態安定性が向上し、かつ非常に耐久性に優れている。さらに本発明の特徴は、樹脂やホルマリン等の有害な薬剤を使用することなく安全で環境適合性に優れた安価な加工薬剤であること、樹脂加工による莫大なエネルギーを使用することなく二酸化炭素や窒素酸化物の削減にも寄与し、熱による作業環境の悪化を防ぐ点で新規の設備を設置することなく遊休設備を活用できる等優れた経済性の元で従来制約が多かった使用分野にもナイロン繊維からなる繊維構造物の用途を一層拡大できるなど、実用的価値が高く、我々の健康問題や地球規模の環境問題にも大いに貢献することができる。

Claims (3)

  1. 水溶性ジハロゲノトリアジン化合物によってナイロン繊維からなる繊維構造物を改質するに当たって、ジハロゲノトリアジン化合物水溶液を該繊維構造物に含浸させ、該繊維構造物を30〜60℃で第1段階の熱処理に付し、次いで、60〜90℃で第2段階の熱処理に付することを特徴とするナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法。
  2. 前記水溶性ジハロゲノトリアジン化合物が一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体であることを特徴とする請求項1記載のナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法。
    Figure 2004292975
    (式中、Xは塩素、フッ素及び臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基及びチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基、及びチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。)
  3. 前記ナイロン繊維からなる繊維構造物を水溶性ジハロゲノトリアジン化合物と親水性の脂肪族及び/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物類、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独或いは混合物を用いて同時に或いは段階的に反応させることを特徴とする請求項1または2に記載のナイロン繊維からなる繊維構造物の改質製法。
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