JP4213182B2 - 繊維構造物の疎水化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、天然繊維、再生繊維、ナイロン繊維などから選ばれる少なくとも1種の繊維から構成される繊維構造物に疎水性を付与する、繊維構造物の疎水化方法に関する。
一般に、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維は、親水基であるOH基やNH基を内部に有し、公定水分率が高い。そのため、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維は、吸湿性、保湿性、保温性等の着用快適性という点で優れているが、水、雨、汗が、繊維の内部にすぐに吸水されてしまうという欠点があり、素材の吸水性は衣服系の熱伝導率に大きく関与し、私達の身体からの熱放散を左右してしまう。すなわち、水の熱伝導率は、空気の熱伝導率の約25倍であることが報告されているので、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維からなる衣服がびっしょりと濡れてしまい、皮膚と衣服が接触している場合、衣服内の熱伝導率は、単純に考えれば25倍になり、皮膚から外界への熱移動量は急増することになる。しかも、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維は吸水量が多く、蒸発に時間がかかれば、熱伝導率が高いまま外界への熱移動が行われ続ける。そのため、吸水性の高い素材と低い素材を比較した場合、外界からの水、雨、発汗などによって素材が濡れる可能性がある用途においては、吸水性の高い素材を着用することは体温調節上好ましくない。さらに、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維における素材そのものの力学的性質の変化は、液相水分の方が気相水分より影響力が大きく、含水によって素材は弾力を失い、振動が早く止まることから、素材の表面摩擦係数や表面粗さが増すとされている。
これらの事情から、天然繊維、再生繊維、ナイロン繊維などを含む繊維構造物に対しては、着用快適性を維持しながら、スポーツウェア、アウトドア衣料、ユニフォーム等の用途にも適用しうるように、水、雨、汗が衣服内には浸み込まない特性を付与することが強く要請されてきた。
ところで、熱可塑性を有するポリエステル繊維は、単に高熱を加えるだけで耐久性のある撥水加工ができるので、多くの撥水加工製品として販売されているが、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維は、単に熱を加えるだけでは耐久性のある撥水性能が付き難いので、架橋薬剤や加工樹脂等を用いる撥水加工方法を採用する必要があり、その方法につき種々の研究がなされている。
しかし、これまでの撥水加工方法は、それぞれ多くの問題点を抱えていた。例えば、撥水性を高めるため高価で有毒な薬剤や樹脂を使用することは、経済性、安全性の面で問題があった。さらに、複雑な加工工程を必要としたり、加工によって素材の風合いが粗硬となったり、樹脂による繊維表面への加工は耐久性が不充分となったりするなど、多くの解決を要する問題があった。さらに、撥水効果をアップすればするほど静電気の発生度合いが強くなり、ゴミ、浮遊物の付着、汚れ、着用不快感が発生するという問題もあった。また、撥水加工は高温で熱処理する場合が多いが、熱処理中に架橋薬剤が気化して職場環境や設備を汚染したり、悪臭に悩まされるという問題も抱えていた。特に、織物、編物の場合、繊維と繊維の交差点や結点、接点が、強い力で圧着しているため、有効に撥水剤を付着させることが難しく、さらに、糸が太くなれば、繊維の中まで撥水剤が充分かつ均等に含浸せず、期待する撥水効果が得られなかった。特に、一般的なシリコーン系、ピリジン系、フッソ系の撥水加工剤を用いた場合、いずれも充分に満足しうる品質は得られないのが現状であった。具体的には、とりわけ撥水耐久性が不充分であり、また、生地表面の汚れによる撥水度の低下が著しく、しかも、磨耗により撥水度が低下することが避けられない品質であった。
なお、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維に撥水性を効率よく付与するべく、加工剤の構成を工夫したり、塗布量を増量する手法をとることも考えられるが、これらの手法では、風合いの粗硬化、コストアップ、ホルマリン問題等品位を損なう問題の発生などが起きることがある。
天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維に対し充分な撥水性能を付与する方法は、これまで、知られていなかった。
ところで、日本特許第3415576号公報では、繊維の形態安定加工技術として、ジクロルトリアジン化合物を用いることが提案されている。しかし、該特許文献には、繊維の疎水化に関しては何ら開示されておらず、また、該特許文献に開示されている技術では、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維に充分に満足しうるだけの撥水性(疎水性)を付与することができなかった。詳しく述べると、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維に撥水性を付与する加工方法では、一般に酸性で加工剤を反応させるが、ジクロルトリアジン化合物は、反応性が弱いため、有効に繊維に反応しにくく、撥水の耐久性が不充分となるのである。
本発明が解決しようとする課題は、天然繊維、再生繊維、ナイロン繊維を必須とする繊維構造物に対して優れた疎水性を付与することができる、繊維構造物の疎水化方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン化合物に特定の補助剤を併用して、含浸加熱処理すれば、天然繊維、再生繊維またはナイロン繊維を必須とする繊維構造物の疎水性を格段に向上させうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかる繊維構造物の疎水化方法は、ジハロゲノトリアジン化合物とともに、パーフルオロアクリレート、メラミン尿素誘導体およびウレタンのうちから選ばれる少なくとも1種を繊維構造物に含浸させ、該繊維構造物を熱処理する、繊維構造物の疎水化方法であって、前記熱処理が、含浸処理後の繊維構造物を、スチーミング処理する第1段階の熱処理と、第1段階の熱処理を終えた繊維構造物を60℃以上の温度で実質的に乾燥するまで乾熱処理する第2段階の熱処理とを含む、ことを特徴とする。
記繊維構造物としては、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維の中から選ばれる少なくとも1種の繊維を必須とするものであることが好ましい。
発明によれば、天然繊維、再生繊維、ナイロン繊維などからなる繊維構造物の疎水性を初めとする機能性向上に加えて、新しく水系防汚性の機能性を付与し、着用快適性、ならびに、生活資材、産業資材への活用など広い用途開拓をすることができる。また、本発明の疎水化方法は、加工に複雑な工程を必要とせず、省エネルギー化が達成でき、さらに、排水(BOD)負担を軽減することもできる。
以下、本発明にかかる繊維構造物の疎水化方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明は、ジハロゲノトリアジン化合物と特定の補助剤を反応させることによって天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維を必須とする繊維構造物を疎水化処理するものである。
ここに、繊維構造物とは、繊維を綿や糸にしたものやそれ以降のものを指し、例えば、綿や糸、編織物、不織布、縫製品などである。したがって、本発明の疎水化方法で得られた繊維構造物は、ジハロゲノトリアジン化合物とともにパーフルオロアクリレート、シリコーンソフナー、メラミン尿素誘導体およびウレタンのうちから選ばれる少なくとも1種が含浸され熱処理されてなる、疎水化された繊維構造物である。
本発明の疎水化方法において、疎水化の対象としうる繊維は、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維のうちの少なくとも1種であり、分子構造中にカルボキシル基、アミノ基、アルコール性水酸基を有するものであればよく、具体的には、例えば、絹、羊毛、獣毛、皮革等の蛋白質系天然繊維;綿、麻、ビスコースレーヨン、キュプラレーヨン、酢酸セルロース等のセルロース系天然繊維;リヨセル、テンセル、および、キュプラ等の再生繊維;ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン4、ナイロン4、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・10、ならびに、これらを成分とするコポリアミドなどのナイロン繊維;等が挙げられる。これらの繊維は、1種のみの単品であってもよいし、2種以上の混合品であってもよい。
本発明の疎水化方法において、疎水化の対象としうる繊維は、必要に応じて、酢酸セルロース等の半合成繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アクリル繊維等の合成繊維などの非ナイロン系合成繊維を含むことができる。
繊維構造物は、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の石油系合成繊維との複合系繊維構造物であってもよい。ただし、複合する石油系合成繊維は、その分子構造中に、カルボキシル基やアミノ基、アルコール性水酸基を有する繊維であることが、疎水性を阻害しない点で好ましい。
本発明の疎水化方法において、前記繊維構造物に対し疎水化処理を施す段階は、例えば、綿やパラ毛の段階、糸の段階であってもよいし、織編物にした段階、不織布或いは工程途中の半製品の段階、染色やプリントが施された完成品の段階、縫製された商品の段階などであってもよい。
本発明において用いることのできるジハロゲノトリアジン化合物とは、好ましくは、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体であるが、この2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体のほかにも数多くの有効な化合物があるから、本発明で用いるジハロゲノトリアジン化合物は、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体に限定されるものではない。本発明において用いることのできるジハロゲノトリアジン化合物としては、好ましくは親水性置換基を有する化合物であり、そして、活性ハロゲン原子またはそれに類する反応性基を2個以上有することがポイントとなる。
Figure 0004213182
(式(1)中、Xは、塩素、フッ素および臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基およびチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。)
繊維構造物にジハロゲノトリアジン化合物を含浸させるときは、通常、ジハロゲノトリアジン化合物を水に溶解させるか分散させて、該水溶液または分散液(以下、これらを併せて「水性液」という)に繊維構造物を浸漬するか、該水性液を繊維構造物にスプレーするかシャワーするようにする。したがって、ジハロゲノトリアジン化合物は、水溶性または水分散性であることが好ましい。本明細書では、この「水溶性または水分散性であること」を指して「水系」と称することがある。
前記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体としては、限定する訳ではないが、以下に例示するクロル系のものが好ましく用いられる。
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(β−カルボキシエチルアミノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−ウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−チオウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンLi塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンMg塩
2,6−ジクロル−4−チオ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−(3−オキシフェニルオキシ)−S−トリアジン
4,4−ビス(4,6−ジクロロ−S−トリアジン−2−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルフォニックアシッドNa塩
これらは、適宜、Na塩、Li塩、Mg塩等の塩になっていてもよい。なお、ジハロゲノトリアジン化合物は、1種のみ(単独)であってもよいし、2種以上(混合物)であってもよい。
前記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体は、具体的には、例えば、トリハロゲノ−S−トリアジン、好ましくは塩化シアヌルを主原料として用い、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アミノ基、スルホン基、スルホン酸基等の水溶性あるいは親水性置換基を有するアニリン類、フェノール類、チオフェノール類、ナフチルアミン類、ナフトール類、アミノ酸類、トリアジン類等の単体あるいは混合物を、塩化シアヌル1モルに対して1モルの割合で、酸結合剤を共存させた中性ないし弱アルカリ性条件下で縮合させるか、あるいは、塩化シアヌルを重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化マグネシウム等を用いてアルカリ性で加水分解させることによって得られる。これらの化合物は純粋である必要はなく、前記2種以上の混合物と塩化シアヌルを反応させたものであってもよいし、純粋に作られたものをあとから混合して多成分系として使用することが好ましい場合もある。
これらの化合物は、繊維構造物の繊維と反応する置換基を有し、かつ、親水性の置換基を有する親水性化合物である必要がある。つまりは、本発明で用いられる前記一般式(1)で表される加工薬剤が、全体として親水牲となればよい。
さらに詳しくは、前記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体は、ドイツ公開公報2357252号、あるいは、アメリカ特許公報5601971号等に記載があるような公知の合成法に準じて合成することができる。例えば、塩化シアヌル1.00モルを5℃以下の氷水の中へ仕込み、次いで、m-スルファニル酸1.02モルと炭酸ソーダ約1モルをよく撹拌しながら徐々に仕込む。m-スルファニル酸と炭酸ソーダの仕込みはpH=7±1で約3時間を要して5〜10℃で仕込み、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析し、塩化シアヌルがほぼ消滅すれば、さらに1時間保湿撹拌して反応を完結させる。この間、PHは6〜8に維持し、HPLCによって組成を分析し、モノスルファニル体が90%以上となれば反応を終了する。反応後、微量の不溶物を濾過して除き、最終的にはPHは7に調整する。このようにして、2.6−ジクロル−4−(3−スルフォアニリノ)−S−トリアジンNa塩水溶液が高収率で得られる。この化合物は冷蔵庫内で5℃以下保管すれば約1ヶ月間は安定である。
本発明において用いることのできる補助剤は、パーフルオロアクリレート、シリコーンソフナー、メラミン尿素誘導体、ウレタンからなる群より選ばれる1種以上である。これらの補助剤も、限定する訳ではないが、ジハロゲノトリアジン化合物と同様、水系であることが好ましい。このような意味で、この補助剤は、分子中に、水酸基と、カルボキシル基、スルホン基など水溶性置換基を有していることが好ましい。これらの補助剤のうち、最も好適なのはパーフルオロアクリレートであるので、まず、これをジハロゲノトリアジン化合物と併用することが好ましく、これに加えてシリコーンソフナー、メラミン尿素誘導体、ウレタンからなる群より選ばれる1種以上をさらに併用することがより好ましい。これらの補助剤は、繊維と結合したトリアジン環と反応し、トリアジン環を介して繊維と結合することによって、あるいは、繊維と結合したもう1つのトリアジン環ともさらに反応することによって、長さの異なる架橋・編目構造を形成するので、耐久性のある疎水性や水系防汚性等の機能を付与することができると考えられる。もちろん、反応機構論から、前記ジハロゲノトリアジン化合物と補助剤が事前に反応したり、等モル反応に限らず、例えば、1:2、1:3或いは2:1モル比反応等、多数の組み合わせからなる反応中間体を形成した上で繊維と反応する場合も考えられる。なお、補助剤は、1種のみ(単独)であってもよいし、2種以上(混合物)であってもよい。
前記パーフルオロアクリレートとしては、ポリフルオロアルキル基(以下、R基と記す)を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合単位を含むものである。ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種をいう。「(メタ)アクリルアミド」等の表記についても同様である。R基を有する(メタ)アクリル酸エステルとは、R基が(メタ)アクリル酸エステルのアルコール残基部分に存在する化合物をいう。
前記R基は、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基である。R基の炭素数は2〜20が好ましく、特に6〜16が好ましい。また、R基は直鎖構造または分岐構造であり、直鎖構造が好ましい。分岐構造である場合には、分岐部分がR基の末端部分に存在し、かつ炭素数が1〜4程度の短鎖であるのが好ましい。R基は、フッ素原子以外のハロゲン原子を含んでいてもよい。フッ素原子以外のハロゲン原子としては塩素原子が好ましい。R基の末端部分の構造としては、−CFCF、−CF(CF、−CFH、−CFH、−CFCl等が挙げられ、−CFCFが好ましい。また、R基中の炭素−炭素結合間には、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子が挿入されていてもよい。
前記R基中のフッ素原子数は、[(R基中のフッ素原子数)/(R基と同一炭素数の対応するアルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で表現した場合、60%以上が好ましく、特に80%以上が好ましい。さらにR基は、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子に置換された基、すなわちパーフルオロアルキル基(以下、R基と記す。)、またはR基を末端部分に有する基が好ましい。R基の炭素数は2〜20が好ましく、特に6〜16が好ましい。炭素数が2未満の場合には、撥水性が低下する傾向にある。炭素数が20超の場合には、共重合体が常温で固体となり、昇華性も大きくなり、取扱いが困難になる傾向がある。
前記R基の具体例を以下に挙げる。なお以下の例においては、同一分子式を有する構造の異なる基である[構造異性の基]を含む。
−[F(CF−、(CFCFCF−、(CFC−]、C11−[F(CF−、(CFCCF−等]、C13−[F(CF−等]、C15−、C17−、C19−、C1021−、Cl(CF−(sは2〜16の整数)、H(CF−(tは1〜16の整数)、(CFCF(CF−(yは1〜14の整数)等。
前記R基が、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子、またはチオエーテル性硫黄原子が挿入された基である場合の具体例を以下に挙げる。
F(CFOCF(CF)−、F[CF(CF)CFO]CF(CF)CFCF−、F[CF(CF)CFO]CF(CF)−、F[CF(CF)CFO]CFCF−、F(CFCFCFO)CFCF−、F(CFCFO)CFCF−(rは1〜6の整数、zは1〜5の整数、uは2〜6の整数、vは1〜6の整数、wは1〜9の整数)等。
前記R基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記式(2)で表される化合物が好ましい。ただし、式(2)において、RはR基、Qは2価の有機基、Rは水素原子またはメチル基を示す。
−Q−OCOCR=CH・・・(2)
式(2)におけるR基としては、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子を含まないR基が好ましく、特にRF基が好ましい。とりわけ、−(CFnF(ただし、nは2〜20の整数)で表される基が好ましく、nが5〜17の整数である基がより好ましく、nが7〜13の整数である基が特に好ましい。
式(2)におけるQとしては、−(CHp+q−、−(CHCONH(CH−、−(CHOCONH(CH−、−(CHSONR(CH−、−(CHNHCONH(CH−、−(CHCH(OH)−(CH−等が好ましい。ただし、Rは水素原子またはアルキル基を示す。また、pおよびqは0以上の整数を示し、p+qは1〜22の整数である。これらのうち、−(CHp+q−、−(CHCONH(CH−、−(CHSONR(CH−であり、かつ、qが2以上の整数であってかつp+qが2〜6である場合が好ましい。特に、p+qが2〜6である場合の−(CHp+q−、すなわち、ジメチレン基〜ヘキサメチレン基が好ましい。Qと結合するRの炭素原子には、フッ素原子が結合しているのが好ましい。
前記R基を有する(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、以下の化合物が挙げられる。ただし、以下において、Rは水素原子またはメチル基を示す。
F(CFCHOCOCR=CH、 F(CFCHCHOCOCR=CH、 H(CFCHOCOCR=CH、 H(CFCHOCOCR=CH、 H(CF10CHOCOCR=CH、 H(CFCHCHOCOCR=CH、 F(CFCHCHCHOCOCR=CH、 F(CF10CHCHOCOCR=CH、 F(CF12CHCHOCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCHOCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCHOCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCHOCOCR=CH、 F(CFSON(C)CHCHOCOCR=CH、 F(CF(CHOCOCR=CH、 F(CFSON(CH)CHCHOCOCR=CH、 F(CFSON(C)CHCHOCOCR=CH、 F(CFCONHCHCHOCOCR=CH、 (CFCF(CF(CHOCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCH(OCOCH)− −OCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCH(OH)CH− −OCOCR=CH、 (CFCF(CFCHCH(OH)CH− −OCOCR=CH、 F(CFCHCHOCOCR=CH、 F(CFCONHCHCHOCOCR=CH
前記パーフルオロアクリレートは、R基を有する(メタ)アクリル酸エステルを2種以上含んでもよい。R基を有する(メタ)アクリル酸エステルを2種以上含む場合には、炭素数の異なるR基を有する(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。
前記パーフルオロアクリレートは、R基を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合単位以外の重合単位を含んでもよい。他の重合単位としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、クロロプレン等のオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン等のスチレン類;ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ハロゲン化アルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリルグリシジルエーテル等のアリルエーテル類;酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;酢酸アリル等のカルボン酸アリル類;エチルビニルケトン等のビニルアルキルケトン類;メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜26の直鎖または分岐のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレートモノメチルエーテル、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、ポリジメチルシロキサン基を有する(メタ)アクリレート、ブロックされたイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート、第4アンモニウム塩の基を有する(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;トリアリルシアヌレート、N−ビニルカルバゾール、マレイミド、N−アルキルマレイミド、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル;等に由来する重合単位が挙げられる。
前記ウレタンは、ポリイソシアネートと分子内に活性水素原子を2個以上有する化合物とを反応させた化合物のイソシアネート基をブロック化剤でブロックした構造であることが好ましい。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、以下のポリイソシアネートが好ましく挙げられる。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロパンジイソシアネ−ト、1,2−ブタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート類または脂環族イソシアネート類、およびそれらのイソシアヌレート変性体、プレポリマー変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体等。
前記分子内に活性水素原子を2個以上有する化合物としては、多価アルコールまたは多価アミンが好ましい。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール類、ペンタンジオール類、ヘキサンジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、キシリレングリコール等またはこれらアルコール類の変性体等が挙げられる。多価アミンとしては、ヘキサメチレンジアミン、3,3’−イミノビスプロピルアミン[HNCHCHCHNHCHCHCHNH]等が挙げられる。多価アルコールは、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、多価アルコールは、ポリエステルポリオールであってもよい。該ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多価カルボン酸または多価カルボン酸の誘導体との反応により得られ、エステル結合を有する。エステル結合を形成するための多価カルボン酸またはその誘導体としては、フタル酸、アジピン酸、フマル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、脂肪族ジカルボン酸、またはそれぞれの酸の誘導体等が好ましい。
前記イソシアネート基のブロック化剤としては、アルキルケトオキシム類、フェノール類、アルコール類、β−ジケトン類、ラクタム類が好ましい。特にメチルエチルケトオキシム、ε−カプロラクタム、フェノール、クレゾール、アセチルアセトン、マロン酸ジエチル、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、マレイン酸イミド等が好ましい。とりわけ、メチルエチルケトオキシム等のジアルキルケトオキシム類、ε−カプロラクタム等のラクタム類等の解離温度120〜180℃の化合物が好ましい。
前記ウレタンとしては、メイカネートMF、BP−11、NBP−75、NBP−231(以上、明成化学工業社製)、WB−730、WB−920、XWB−72−Z56(以上、武田薬品工業社製)、BI−8(日本ポリウレタン社製)等の市販の化合物を用いてもよい。
本発明の疎水化方法は、前記ジハロゲノトリアジン化合物を、好ましくは水性液にして、繊維構造物に含浸させたのち、第1段階の熱処理に付し、次いで、60℃以上(好ましくは180℃以下)の乾熱の中で実質的に乾燥するまで、好ましくは、ほぼ絶乾状態まで、第2段階の熱処理に付するものであり、このとき、前記ジハロゲノトリアジン化合物とともに、前記補助剤をも併用して反応させることが重要である。これにより、架橋・網目構造の形成が促進され、優れた疎水性と水系防汚性の機能を付与できるからである。第1段階の熱処理は、スチーミング処理か、もしくは、30〜60℃での乾熱処理によることが好ましい。
前記繊維に、ジハロゲノトリアジン化合物を反応させることと、補助剤を反応させることとは、同時に行ってもよいし別々に行ってもよいが、別々に行う場合には、先にジハロゲノトリアジン化合物を反応させることが重要である。詳しくは、ジハロゲノトリアジン化合物と補助剤を同時に反応させる場合には、両者を、好ましくは水性液として、前記繊維に含浸させたのち、第1段階の熱処理に付することで両者を反応させるようにすればよい。ジハロゲノトリアジン化合物と補助剤を別々に反応させる場合には、まず、ジハロゲノトリアジン化合物を前記繊維に含浸させたのち、第1段階の熱処理に付することでジハロゲノトリアジン化合物を反応させ、該第1段階の熱処理を終了した時点で補助剤を含浸させて、第2段階の熱処理で補助剤を反応させるようにすればよい。
ジハロゲノトリアジン化合物および補助剤を繊維と反応させる条件は、特に制限されないが、例えば、反応染料や酸性染料(例えばジクロルトリアジン系反応性染料)の場合とよく似た条件で加工できる。それによって、薬剤使用量の削減と省エネルギーならびに排水の削減を達成し、経済性ならびに環境適応性を著しく改善することができる。詳しくは、例えば、ジハロゲノトリアジン化合物や補助剤の水溶液(以下、「薬剤」と称することもある)に繊維を含浸させ、ドライキュアする方法を用いればよい。概要を説明すると、薬剤を目的に応じて、それぞれ0.5〜10%(純分o.w.s)使用し、無水炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛性ソーダ等を1〜30%(o.w.s)用いてアルカリ浴に調合するか、あるいは、酢酸、氷酢酸、リンゴ酸、クエン酸等を0.1〜5%(o.w.s)用いて酸性浴に調合する。薬剤を混合する時は、薬剤の温度を30℃以下で行うように注意する。30℃以上になるとジハロゲノトリアジン化合物の凝集が著しく、繊維素材に均一に含浸をさせることが困難になるためである。次いで、調液温度に注意しながら混合した浴液に前記繊維を含浸し、パディングによって絞り率20〜300%で薬剤を付与した繊維をパディングした後、あるいは湿状のまま、第1段階の熱処理に付し、次いで、実質的に乾燥するまで第2段階の熱処理に付するようにすればよい。第1段階の熱処理の温度(一次処理温度)は、30〜60℃とすることが好ましい。特に、天然繊維を対象とする場合には、この条件が最適である。第1段階の熱処理の加熱処理時間は数分から60分間とすることが好ましい。他方、第2段階の熱処理は、60℃以上(好ましくは180℃以下)の乾熱の中で実質的に乾燥するまで行うようにし、具体的には、例えば、乾熱処理時間は20秒から20分間とすることが好ましい。なお、薬剤のパディング回数は、ジハロゲノトリアジン化合物と補助剤の混合水溶液の場合、それぞれの単独水溶液の場合ともに、1回に留まらず数回パッドドライを繰り返すと良い結果を生む場合がある。
本発明においては、前記含浸後、第1段階の熱処理をスチーミング処理で行う場合、減圧および加圧を実施することにより、前記繊維内部にまで前記水性液を含浸させることが好ましい。これにより、薬剤を半ば強制的に繊維素材内部にまで含浸させることができ、安価なジクロルトリアジン化合物を用い、補助剤の使用量を増加することなく、効率よく繊維の疎水化と、水系防汚性の機能を賦与できる。減圧および加圧を行う場合、詳しくは、前述したように薬剤に繊維を含浸させ、スチーミングした後に、減圧および加圧を実施すればよい。
なお、ジハロゲノトリアジン化合物および補助剤を、水溶液などの形で、繊維と反応させる際の加工条件は、繊維の種類ならびに加工目的等に応じて、前述の条件に制約されることなく、例えば、加工効果をより強くするために薬剤の便用量を増加させたり、加工条件を強化する(過酷にする)など、自由に変化させることができる。
本発明の疎水化方法においては、さらに、撥水剤を付与する撥水処理をも施すことが好ましい。撥水剤を付与することにより、繊維構造体は、防縮性に優れ、撥水剤の洗濯耐久性に優れ、また、水に濡れた後、乾燥させてもごわつきによる風合いの悪化を発生し難い、特に、撥水剤が低下した後であってもごわつきによる風合いの悪化が発生し難い布帛を提供することができる。
撥水剤としては、フッ素系、シリコン系、パラフィン系などの公知の撥水剤を用いることができるが、好ましくはフッ素系の撥水剤がよい。また、これらの撥水剤は水系、溶剤系いずれであっても用いることができるが、環境面からは水系撥水剤がよい。フッ素系の水系撥水剤としては、具体的には、大日本インキ化学工業株式会社の商標「デックガードF−70」、旭硝子株式会社の商標「アサヒガードAG710」、「アサヒガードAG7105」、「アサヒガードAG7600」、「GS10」、「GS70」、日華化学株式会社の商標「NKガードNDN−7」で販売されている水系の撥水剤などが挙げられる。これら市販されている水系撥水剤の商品中の撥水剤成分の量は10%〜30%程度のものが多い。
撥水剤の付与量は、特に限定されないが、繊維構造体に対し0.1%〜10%程度とするとよい。撥水処理の処理方法については、特に制限はなく、従来公知の方法を採用すればよい。
本発明の疎水化方法においては、さらに、必要に応じて、例えば、染料、架橋剤、架橋促進剤、柔軟剤、紫外線吸収剤、消臭剤、SR剤、抗菌剤、帯電防止剤等各種繊維用薬剤・仕上げ剤等を付与してもよい。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1−1〕
水72kg、2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩10%水溶液26kg、無水炭酸ソーダ2700gに補助剤としてパーフルオロアルキレート600gを室温でよく混合し共存させた加工液に、リヨセル100%スムース地を含浸させた。その後、ドラムに巻き取りスチーミング機内において湿熱で加圧を実施して、第1次の熱処理50℃で20分間加熱を実施、その後、乾熱の乾燥機内で2気圧に加圧して、120℃に温度を保ちながら60分間乾熱処理して乾燥させた。JIS L1907繊維製品の吸水性試験(吸水速度・滴下法)を実施した。その測定した結果を表1に示す。
〔比較例1−1〕
実施例1−1で使用したものと同じリヨセル100%スムース地を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで実施例1−1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例1−1と同様に測定した結果を表1に示す。
Figure 0004213182
〔実施例1−2〕
水162kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、補助剤パーフルオロアルキレート1500g、重炭酸ソーダ1800gを室温でよく混合し、共存させた水溶液に綿100%ポプリンを含浸させた。その布をドラムに巻き取り、スチーミング機内において湿熱で減圧処理、加圧処理を2度繰り返し第一次の熱処理に付した。その後ノンタッチ乾燥機のドライ温度を120℃に設定して10m/分の速度で3分間加熱した。この様にして得られた綿100%天竺を測定した。その結果を表2に示す。
〔比較例1−2〕
実施例1−2で使用したものと同じ布帛を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで実施例1−2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例1−2と同様に測定した結果を表2に示す。
Figure 0004213182
試験測定条件
試験布を40cm×40cm(約40g)カットし、精秤する。次に全自動洗濯機にて洗濯(JIS L0217 103法準拠)。その後、一枚の布に拡げた状態で平干しし、一定時間ごとに重量を測定し、残留水分率を算出した。(測定条件:20℃×68%RH)

参考例1−3〕
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、重炭酸ソーダ2500g、シリコーンソフナー2kgを室温でよく混合し共存させた水溶液に、綿100%ポプリンを含浸させた。その布をドラムに巻き取り、スチーミング機内において湿熱で減圧処理、加圧処理を2回繰り返し第一次の熱処理に付した。その後、100°Cに設定されたオープンソーパにて毎分7mの速度にて乾燥を6分間実施。さらに160℃のテンターで30秒間熱処理を行い、その後柔軟加工を実施した。この様にして得られた綿100%ポプリンの評価を行った結果を表3に示す。
参考比較例1−3〕
参考例1−3で使用したものと同じ布帛を水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみを使用し、参考例1−3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を参考例1−3と同様に測定した結果を表3に示す。
Figure 0004213182
実施例1−1と比較例1−1からわかるように、本発明では、疎水性が向上している良好な結果が得られた。また、実施例1−2と比較例1−2からわかるように、本発明では速乾性が向上している良好な結果が得られた。また、参考例1−3と参考比較例1−3からわかるように、本発明では、防汚性能が向上し良好な結果が得られた。

〔実施例2−1〕
水72kg、2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩10%水溶液26kg、酢酸(48%濃度)200gに補助剤としてパーフルオロアルキレート600gを室温でよく混合し共存させた加工液に、反応染色を実施したコーン状に巻き取ったシルク21/6本の双糸を含浸させた。その後、真空セット機内に蒸気を入れて減圧処理を実施、その後、加圧を実施して40℃の湿熱にて20分間加熱を実施、その後、乾熱の乾燥機内で2気圧に加圧して、120℃に温度を保ちながら60分間乾熱処理して乾燥させた。この糸を天笠に製編して、京都府織物機械金属振興センターにてJIS L1907繊維製品の吸水性試験(吸水速度・滴下法)を実施した。その測定した結果を表4に示す。
〔比較例2−1〕
実施例2−1で使用したものと同じ天笠を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで実施例2−1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例2−1と同様に測定した結果を表4に示す。
Figure 0004213182
〔実施例2−2〕
水162kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、補助剤としてパーフルオロアルキレート1500g、酢酸200gを室温でよく混合し、共存させた水溶液にナイロンタフタ布を含浸させた。その布をドラムに巻き取り、スチーミング機内において湿熱で減圧処理、加圧処理を2度繰り返し第一次の熱処理に付した。その後ノンタッチ乾燥機のドライ温度を120℃に設定して10m/分の速度で3分間加熱した。この様にして得られたナイロンタフタ布を、JIS L1092雨試験(シャワー試験)A法で撥水度を測定した。その結果を表5に示す。
〔比較例2−2〕
実施例2−2で使用したものと同じ布帛を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで実施例2−2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例2−2と同様に測定した結果を表5に示す。
Figure 0004213182
参考例2−3〕
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、リンゴ酸400g、シリコーンソフナー2kgを室温でよく混合した加工液を共存させ、ウール100%ポプリンを含浸させた。その布をドラムに巻き取り、スチーミング機内において湿熱で減圧処理、加圧処理を2回繰り返し第一次の熱処理に付した。その後、100°Cに設定されたオープンソーパにて毎分7mの速度にて乾燥を6分間実施。さらに120℃のテンターで30秒間熱処理を行い、その後柔軟加工を実施した。この様にして得られたウール100%ポプリンの評価を行った結果を表6に示す。
参考比較例2−3〕
参考例2−3で使用したものと同じ布帛を水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみを使用し、参考例2−3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を参考例2−3と同様に測定した結果を表6に示す。
Figure 0004213182
実施例2−1と比較例2−1からわかるように、本発明では、疎水性が向上している良好な結果が得られた。また、実施例2−2と比較例2−2からわかるように、本発明では撥水性が向上している良好な結果が得られた。また、参考例2−3と参考比較例2−3からわかるように、本発明では、防汚性能が向上し良好な結果が得られた。

参考例3−1〕
水72kg、2,6−ジクロル−4−(3−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン10%水溶液26kg、酢酸(48%濃度)200gに補助剤としてパーフルオロアルキレート600gを室温でよく混合した加工液にシルク、デシンを浸漬し、マングルで均一に絞った後、60℃に保持されている乾燥機内で20分間加熱する。その後130℃まで昇温されたテンター機械で5分間乾燥し、その後85℃の湯温の中でソーピング乾燥仕上げした。このようにして得られたシルク、デシンを京都府織物機械金属振興センターにてJIS L1907繊維製品の吸水性試験(吸水速度・滴下法)を実施した結果を表7に示す。
参考比較例3−1〕
参考例3−1で使用したものと同じ布帛を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで参考例3−1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を参考例3−1と同様に測定した結果を表7に示す。
Figure 0004213182
参考例3−2〕
水162kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、重炭酸ソーダ4500gを室温でよく混合し、マングルで均一に絞った綿、ニット、スムース地をノンタッチ乾燥機のドライ温度を60°Cに設定し10m/分の速度で3分間加熱した。その後、水13.8kg、パーフルオロアルキレート6kg、酢酸200gを室温でよく混合しマングルで均一に絞った後、120°Cの温度に設定された温風乾燥機内において5分間乾燥するまで処理をした。次に180℃に設定されたテンターで30秒間セットした。このようにして得られた綿、ニット、スムース地の速乾性を測定したその結果を表8に示す。
参考比較例3−2〕
参考例3−2で使用したものと同じ布帛を、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみで参考例3−2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を参考例3−2と同様に測定した結果を表8に示す。
Figure 0004213182
試験測定条件
試験布を40cm×40cm(約40g)カットし、精秤する。次に全自動洗濯機にて洗濯(JIS L0217 103法準拠)。その後、一枚の布に拡げた状態で平干しし、一定時間ごとに重量を測定し、残留水分率を算出した。(測定条件:20℃×68%RH)

参考例3−3〕
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、リンゴ酸400g、シリコーンソフナー2kgを室温でよく混合した加工液を第一次浴槽内に仕込み、マングルで均一に絞ったウール100%ポプリンをオープンソーパ機械で加工した。このオープンソーパ機械にて60℃の第一次の乾燥処理を3分間実施。その後、130°Cに設定されたシュリンク乾燥機にて毎分7mの速度にて乾燥を6分間実施。さらに160℃のテンターで30秒間熱処理を行い、その後柔軟加工を実施した。この様にして得られたウール100%ポプリンの評価を行った結果を表9に示す。
参考比較例3−3〕
参考例3−3で使用したものと同じ布帛を水溶性ジハロゲノトリアジン化合物のみを使用し、参考例3−3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を参考例3−3と同様に測定した結果を表9に示す。
Figure 0004213182
参考例3−1と参考比較例3−1からわかるように、本発明では、疎水性が向上している良好な結果が得られた。また、参考例3−2と参考比較例3−2からわかるように、本発明では速乾性が向上している良好な結果が得られた。また、参考例3−3と参考比較例3−3からわかるように、本発明では、水系防汚性能が向上し良好な結果が得られた。さらに、参考例3−1、3−2、3−3、および参考比較例3−1、3−2、3−3で得られた繊維構造物を海水の上に浮かせてみたところ、参考例では3週間浮いたままであったのに対して、参考比較例では数秒間から数分間で含水をして沈んでしまったことから、参考例の繊維構造物は濡れ難い疎水性の布帛であり、含浸し難い速乾性の素材であると言える。
以上の実施例、比較例から、本発明にかかる疎水化を行うことにより、疎水性、水系防汚性を向上させることができ、しかも非常に耐久性にも優れることが明らかである。
本発明にかかる繊維構造物の疎水化方法は、天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維を疎水化するに際し、ホルマリン等の有害な薬剤を使用することなく安全で環境適合性に優れた安価な薬剤を用いるものであること、樹脂加工による莫大なエネルギーを使用することなく二酸化炭素や窒素酸化物の削減にも寄与し、熱による作業環境の悪化も防ぎ、新規の設備を設置することなく遊休設備を活用できる等優れた経済性を実現しうるものであること、から、得られた繊維構造物は、従来制約が多かった衣料分野のみならず産業資材等の分野にも用途を一層拡大できる。すなわち、雨衣、帽子、下着、傘、エプロンなどの作業着、魚網、スポーツ被服類などに使用することができるものとなる。さらに、水系防汚性の向上は、洗濯を容易にすることに繋がり、洗剤の排水による環境汚染も軽減することができ、速乾性は、乾燥時間の短縮におけるエネルギー削減に大いに寄与できる。特に、限りある化石原料を元に生産される合成繊維は生分解が難しいが、天然素材は生分解が可能であり実質的に価値が高い。よって、本発明の繊維構造物の疎水化方法は、我々の健康問題や地球規模の環境問題、エネルギー削減に大いに貢献するものである。

Claims (4)

  1. ジハロゲノトリアジン化合物とともに、パーフルオロアクリレート、メラミン尿素誘導体およびウレタンのうちから選ばれる少なくとも1種を繊維構造物に含浸させ、該繊維構造物を熱処理する、繊維構造物の疎水化方法であって、
    前記熱処理が、含浸処理後の繊維構造物をスチーミング処理する第1段階の熱処理と、第1段階の熱処理を終えた繊維構造物を60℃以上の温度で実質的に乾燥するまで乾熱処理する第2段階の熱処理とを含む、
    ことを特徴とする、繊維構造物の疎水化方法。
  2. 第1段階の熱処理を、減圧および加圧の実施下で行う、請求項1に記載の繊維構造物の疎水化方法。
  3. 前記繊維構造物が天然繊維、再生繊維およびナイロン繊維の中から選ばれる少なくとも1種の繊維を必須とするものである、請求項1またはに記載の繊維構造物の疎水化方法。
  4. 前記繊維構造物が天然繊維および再生繊維の中から選ばれる少なくとも1種の繊維を必須としナイロン繊維を含まない繊維構造物である、請求項3に記載の繊維構造物の疎水化方法。
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