JP2006342476A - ウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、親水性置換基を有するジハロゲノトリアジン系化合物によってウールからなる繊維構造物を多価アルコール類および/または多価アミノ化合物共存させ吸尽法を用いて30℃〜90℃までの昇温熱処理を付し反応並び加水分解させる事によってウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法。
より具体的には、本発明は一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体によって、ウールからなる繊維構造物を加工するにあたり、多価アルコール類および/または多価アミノ化合物を助剤として用いてウールからなる繊維構造物の帯電防止機能を付与し、ウールからなる繊維構造物の用途を拡大する事を目的とした帯電防止製造方法に関するものである。
より具体的には、本発明は一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体によって、ウールからなる繊維構造物を加工するにあたり、多価アルコール類および/または多価アミノ化合物を助剤として用いてウールからなる繊維構造物の帯電防止機能を付与し、ウールからなる繊維構造物の用途を拡大する事を目的とした帯電防止製造方法に関するものである。
ウールからなる繊維構造物は、風合いや吸湿率・放湿率、保湿・保温性などの面で合成繊維に比べて非常に優れた素材である。それは、ウール繊維が他の繊維と比較して内部に親水基であるNH2基を多く有し、公定水分率が高いためである。しかし、ウール繊維はNH2基を有しているもののウールの繊維構造上撥水性を持ち電気の不導体であり、激しく摩擦される事により多量の摩擦電気が発生して蓄積される事が知られている。不導体同士を摩擦すると二つの物体のどちらかが正(+)に帯電し、どちらかが負(−)に帯電する。ウール繊維は帯電列(北川徹三氏の学説)によると高い序列の正(+)に帯電するとされている。ウール繊維は摩擦される事により正(+)の摩擦電気が発生し、該繊維構造物が電気の不導体である事から発生した摩擦電気は逃げてゆく事ができない。このため多量に蓄積される事になる。このような摩擦電気の発生は有益な事もあるが、有害な事の方が多い。
ウール繊維の帯電を防止する技術として、表面作用型高分子薬剤の帯電防止剤や導電剤を付着させる技術が代表例とされている。これには2つの理由があると考えられている。第1に表面作用型高分子薬剤は、ウール繊維の摩擦係数を低下させるので摩擦電気の発生が低減される。第2にこれらの薬剤に導電体であるイオン性を保持させ、たとえ摩擦によって摩擦電気が発生しても、逃がしてしまう事により摩擦電気の蓄積を防ぐ。しかし、これらの表面作用型の高分子薬剤はウール繊維に被膜化して付着させているだけであるから、温度や湿度などの環境要因による経時変化や度重なる摩擦等による劣化により帯電防止機能が低下する等、耐久性に問題点がある。また、帯電防止には樹脂加工による技術があるが、合成樹脂による帯電防止は、帯電防止効果があってもべたつくような樹脂を使用する事によりほこりが付着しやすくなり、摩擦係数が上がり効果を失う事になる。また、ウール繊維が粗硬化する問題も指摘されている。
さらにウール繊維の製品にはシリコン系やフッ素系の撥水剤で加工を実施した製品が提案されているが、これらのものは特に帯電圧が高く、安全性、品質上の問題点が多い。例えば、ガソリンスタンド等、引火物を取り扱う場所でこれら不導体の生地を使った作業服を着用すると帯電が蓄積され、放電による引火や爆発を起こす危険性がある。また、これらの生地を使った衣服や作業服は摩擦電気により空気中のほこりを吸引してきわめて汚れやすい状態になる。また、I.T関連や精密機器関連では機器に悪影響を与える事になる。
ウール繊維にも帯電防止が要求されるが、従来の高価で有毒な薬剤や樹脂を使用する事は経済性、安全性の面で問題があり、加工工程も複雑で多工程になる。さらに耐久性に難があるとされ、有効な帯電防止製造方法が見出せないできた。
ウール繊維の帯電を防止する技術として、表面作用型高分子薬剤の帯電防止剤や導電剤を付着させる技術が代表例とされている。これには2つの理由があると考えられている。第1に表面作用型高分子薬剤は、ウール繊維の摩擦係数を低下させるので摩擦電気の発生が低減される。第2にこれらの薬剤に導電体であるイオン性を保持させ、たとえ摩擦によって摩擦電気が発生しても、逃がしてしまう事により摩擦電気の蓄積を防ぐ。しかし、これらの表面作用型の高分子薬剤はウール繊維に被膜化して付着させているだけであるから、温度や湿度などの環境要因による経時変化や度重なる摩擦等による劣化により帯電防止機能が低下する等、耐久性に問題点がある。また、帯電防止には樹脂加工による技術があるが、合成樹脂による帯電防止は、帯電防止効果があってもべたつくような樹脂を使用する事によりほこりが付着しやすくなり、摩擦係数が上がり効果を失う事になる。また、ウール繊維が粗硬化する問題も指摘されている。
さらにウール繊維の製品にはシリコン系やフッ素系の撥水剤で加工を実施した製品が提案されているが、これらのものは特に帯電圧が高く、安全性、品質上の問題点が多い。例えば、ガソリンスタンド等、引火物を取り扱う場所でこれら不導体の生地を使った作業服を着用すると帯電が蓄積され、放電による引火や爆発を起こす危険性がある。また、これらの生地を使った衣服や作業服は摩擦電気により空気中のほこりを吸引してきわめて汚れやすい状態になる。また、I.T関連や精密機器関連では機器に悪影響を与える事になる。
ウール繊維にも帯電防止が要求されるが、従来の高価で有毒な薬剤や樹脂を使用する事は経済性、安全性の面で問題があり、加工工程も複雑で多工程になる。さらに耐久性に難があるとされ、有効な帯電防止製造方法が見出せないできた。
ジクロルトリアジン化合物を用いた形態安定加工技術としては特許文献1に記載されているが、ここに記載されているのは天然繊維やセルロース系繊維等に対する改質加工法であり、ウールに関する帯電防止製造方法については何ら開示されていなかった。
前記したとおり、ウール繊維材料からなる繊維構造物は、電気の不導体であるがゆえに激しく擦られると多くの摩擦電気を発生するため帯電防止の機能性を付与する研究がなされているが、経済性、安全性、耐久性、品質上の問題等、解決すべき課題が多い。親水性ジクロルトリアジン系の化合物を用いる本発明の製法は、帯電防止に効果があるとされている吸湿性・保湿性の向上と昇温することによる反応並び加水分解によりトリアジン環が(−)イオン性を帯びることにより、帯電防止の機能性を向上させる事を見出した。親水性ジクロトリアジン系化合物は,30℃〜35℃においてその反応性においてウール繊維の末端基NH2と反応し,NH2はNH・として(−)イオン性を帯びる。さらに60℃〜65℃の熱処理にてウール繊維のNH2と分子間結合を実施するか親水性の脂肪族及び芳香族の多価アルコール類、アミノ化合物類、多価フェール類、単糖類、多糖類、複合多糖類の助剤と反応して(−)イオン性を帯びる更に昇温を続けると80℃〜90℃の温度においてジクロルトリアジン化合物の未反応部分は加水分解を引き起こし(−)イオンとなる。
この事はウール繊維が多くの(−)イオン性を帯びる事によりウール繊維が(−)の自由電子をもった電気の導体に改質された事を意味する。前記したとおり、ウール繊維は撥水性を持っているがゆえに摩擦によって多量の摩擦電気(+)が発生するが、発生しても導体の静電誘導の理論により、瞬時の電子移動により蓄電は起こらず、帯電しにくい素材に改質された事になる。
従来の技術では、ウール繊維に帯電防止処理を実施しても周囲の空気の湿度が高いときは帯電防止効果が大きいが撥水性を持っているがゆえに、空気が乾燥するとほとんど効果がなくなってしまう問題があった。当加工でウール繊維への助剤として用いる多価アルコール類、多価アミノ化合物は分子中に多くの水酸基とアミノ基を有しており、吸湿性および保湿性向上に寄与する。このため乾燥状態でも充分帯電防止機能を発揮する事が確認された。さらに、環境や健康に影響を与えるホルマリンや合成樹脂有機溶剤を使用しない技術である事から、環境保全や安全・健康志向に大きく貢献すると考える。
この事はウール繊維が多くの(−)イオン性を帯びる事によりウール繊維が(−)の自由電子をもった電気の導体に改質された事を意味する。前記したとおり、ウール繊維は撥水性を持っているがゆえに摩擦によって多量の摩擦電気(+)が発生するが、発生しても導体の静電誘導の理論により、瞬時の電子移動により蓄電は起こらず、帯電しにくい素材に改質された事になる。
従来の技術では、ウール繊維に帯電防止処理を実施しても周囲の空気の湿度が高いときは帯電防止効果が大きいが撥水性を持っているがゆえに、空気が乾燥するとほとんど効果がなくなってしまう問題があった。当加工でウール繊維への助剤として用いる多価アルコール類、多価アミノ化合物は分子中に多くの水酸基とアミノ基を有しており、吸湿性および保湿性向上に寄与する。このため乾燥状態でも充分帯電防止機能を発揮する事が確認された。さらに、環境や健康に影響を与えるホルマリンや合成樹脂有機溶剤を使用しない技術である事から、環境保全や安全・健康志向に大きく貢献すると考える。
即ち、本発明の目的は、ウール繊維からなる繊維構造物の帯電を抑え、さらに帯電した摩擦電気を瞬時に低減させる機能を付与し、着用時の安全性と着用快適性を改善向上する事によって、より広い用途開拓をする事であり、その目的にそった機能性を付与したウール繊維からなる繊維構造物を提供せんとするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るウール繊維からなる繊維構造物の帯電防止製造方法は、水溶性ジハロゲノトリアジン化合物によってウール繊維からなる繊維構造物に帯電防止機能を付与するにあたって、ジハロゲノトリアジン化合物水溶液を該繊維構造物に含浸させ、吸尽法を用いて該繊維構造物を30〜90℃までの昇温熱処理に付し、ウールからなる繊維構造物の帯電防止機能を付与することを特徴とする方法からなる。
即ち、本発明は、特に親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物とウールからなる繊維構造物を反応並び加水分解を実施し帯電防止機能性付与と吸湿性および保湿性を付与する助剤として多価アルコール類および/または多価アミノ化合物類を反応させる事によって改質加工するにあたって、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体の単体あるいは混合物を使用して加工する事でウールからなる繊維構造物の帯電防止機能を付与できる事を見出したものである。
上記式(1)中、Xは塩素、フッ素および臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基、およびチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。
前記一般式(1)で表される水溶性ジハロゲノトリアジン化合物を用いてウール繊維からなる繊維構造物を反応させる条件は、ジクロルトリアジン系反応性染料の場合とよく似た条件で加工できる。それによって薬剤使用量の削減と省エネルギー並びに廃水の削減を達成し、経済性並びに環境適応性を著しく改善する事ができる。
また、帯電防止機能性付与と吸湿性および保湿性向上機能を付与する助剤として多価アルコール類、多価アミノ化合物を用いる事ができる。これら多価アルコール類、多価アミノ化合物とは、親水性の脂肪族および/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独あるいは混合物を意味する。この場合、多価アルコールおよび多価アミノ化合物の分子中に水酸基と置換あるいは非置換アミノ基を2種類以上有していてもよいし、カルボキシル基、スルホン基等、水溶性置換基を有していてもよい。これらの化合物は繊維と結合したクロルトリアジン環と反応してトリアジン環を介してウール繊維からなる繊維構造物と長さの異なる架橋・編目構造を形成し、帯電防止機能を付与するだけでなく、吸湿性および保湿性の機能性向上をも付与する事ができると考えられる。もちろん、反応機構論からジハロゲノ−S−トリアジン系化合物と助剤類が事前に反応したり、等モル反応に限らず、例えば、1:2、1:3あるいは2:1モル比反応等、多数の組み合わせからなる反応中間体を形成した上で繊維と反応する場合も考えられる。
本発明によって得られるウール繊維からなる繊維構造物は未加工品に対して、帯電防止機能が向上し、かつ、摩擦帯電しても瞬時に導体の静電誘導を引きおこし摩擦電気を低減させる機能を付与し、さらに吸湿性および保湿性が向上し、着用時の安全性と着用快適性を向上させる事ができる。本発明の機能は、非常に耐久性に優れたものになっている。さらに本発明の特徴は、樹脂や表面作用型高分子薬剤の帯電防止剤や導電剤などの有害な薬剤を使用することなく安全で環境適合性に優れた加工薬剤である事、樹脂加工による莫大なエネルギーを使用することなく二酸化炭素や窒素酸化物の削減にも寄与し、熱による作業環境の悪化を防ぐ点で新規の設備を設置することなく遊休設備を活用できる等、優れた経済性の元で従来制約が多かった使用分野にもウール繊維からなる繊維構造物の用途を一層拡大できる等、実用的価値が高く、我々の健康問題や地球規模の環境問題にも大いに貢献する事ができる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、詳細に説明する。
本発明は、ウール繊維からなる繊維構造物への帯電防止機能を付与するにあたって、親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物を反応させる際に、吸湿性および保湿性を付与する親水性の脂肪族および/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類を併用して、トリアジン環を介して結合させる加工法によって、架橋・編目結合の形成を促進させるとともに、水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基等を多数ウール繊維に導入させ、帯電防止機能性付与による着用安全性・快適性に優れたウール繊維からなる繊維構造物を提供せんとするものである。
本発明は、ウール繊維からなる繊維構造物への帯電防止機能を付与するにあたって、親水性の置換基を有するジハロゲノ−S−トリアジン系化合物を反応させる際に、吸湿性および保湿性を付与する親水性の脂肪族および/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類を併用して、トリアジン環を介して結合させる加工法によって、架橋・編目結合の形成を促進させるとともに、水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基等を多数ウール繊維に導入させ、帯電防止機能性付与による着用安全性・快適性に優れたウール繊維からなる繊維構造物を提供せんとするものである。
本発明で用いる事ができる水溶性のジハロゲノトリアジン化合物は、下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体である事を特徴とする。
上記式(1)中、Xは塩素、フッ素および臭素からなる群より選ばれるハロゲン基、Yはスルホン基、カルボキシル基、水酸基およびチオール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基により置換されたアリールアミノ基、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、トリアジニルアミノ基、トリアジニルオキシ基、トリアジニルチオ基、またはトリアジニルアミノスチルベンアミノ基であり、前記スルホン基、カルボキシル基、水酸基、およびチオール基はその水素原子がアルカリ金属原子またはアルカリ土類金属原子で置換されてもよい。
また、本発明において帯電防止機能付与および吸湿性および保湿性を付与する助剤として用いる多価アルコール類、多価アミノ化合物とは、親水性の脂肪族および/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独あるいは混合物を意味する。この場合、多価アルコールおよび多価アミノ化合物の分子中に水酸基とアミノ基を2種類以上有していてもよいし、チオール基、カルボキシル基、スルホン基などの水溶性置換基を有していてもよい。具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、ハイドロキノン、レジルシン、カテコール、カテキン、フロログルシノール、シアヌル酸、グルコン酸、グルコース(ブドウ糖)、砂糖、マンナン、マンニトール、トラガントゴム、ローカストビーンガム、アルギン酸ソーダ、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、3−メチルアミノプロピルアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、尿素、チオ尿素、メタミンスルホン酸、チオセミカルバジド、1−チオグリセロール、チオカルボヒドラジド等を挙げる事ができる。これらの化合物は繊維と結合したクロルトリアジン環と反応してトリアジン環を介してウール繊維からなる繊維構造物と長さの異なる、架橋・網目結合の形成を促進し、耐久性のある帯電防止機能性を付与する事ができる。
前記一般式(1)で表される天然繊維並び再生繊維の改質薬剤をより具体的に説明すると、トリハロゲノ−S−トリアジン、好ましくは塩化シアヌルを主原料として用い、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アミノ基、スルホン基、スルホン酸基等水溶性あるいは親水性置換基を有するアニリン類、フェノール類、チオフェノール類、ナフチルアミン類、ナフトール類、アミノ酸類、トリアジン類等の単体あるいは混合物を塩化シアヌル1モルに対して1モルの酸結合剤を共存させた中性ないし弱アルカリ性で縮合させる。あるいは塩化シアヌルを重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化マグネシウム等を用いてアルカリ性で加水分解させることによって得られる。これらの化合物は純粋である必要はなく、前記2種以上の混合物と塩化シアヌルを反応させたものであってもよいし、純粋に作られたものをあとから混合して多成分系として使用することが好ましい場合もある。
トリハロゲノ−S−トリアジン、好ましくは塩化シアヌルと反応させる事ができる親水性置換基を有する化合物とは具体的には次のような化合物である。親水性置換基としては、特にカルボキシル基、アミノ基、水酸基が重要である。
D−アラニン、β−アラニン、D−グルタミン酸、L−グルタミン酸、グリシルグリシン、L−アスパラギン酸、D−アスパラギン酸、γ−アミノ酪酸、L−アルギニン、L−シスチン、L−ロイシン、メタニル酸、スルファニル酸、2,5−ジスルファニル酸、ナフチオン酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、フェノールスルホン酸、ジオキシクロルトリアジン、シアヌル酸、ピロカテキン、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール、アミドール、プロトカテキュ酸、C酸、G酸、J酸、γ酸、H酸、4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸、サリチル酸、ジチオクロルトリアジン、アミノオキシクロルトリアジン、アミノジオキントリアジン、エタノールアミン、プロパノールアミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、アリルアミン、メトキシプロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、チオサリチル酸、チオアセトアミド、チオカルボヒドラジド、チオグリコール酸、1−チオグリセロール、チオジグリコール、トリグリコールジメルガブタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ビス(2−メルカプトエチル)サルファイト、α−ヒドロキシイソ酪酸、メラミン、尿素、セリシン、シルク、チオ尿素、チオセミカルバジド、1−チオグリセロール、チオカルポヒドラジド等およびそれらの塩類である。
これらの化合物が具備すべき条件は、ハロゲノトリアジンと反応する置換基を有する事と、同時に親水性の置換基を有する親水性化合物である。つまり本発明で用いられる前記一般式(1)で表される加工薬剤が、全体として親水牲となればよい。ハロゲノトリアジンとこれら親水性化合物とを反応させた生成物とは具体的には次のような化合物の単体あるいは混合物を例として挙げる事ができる。
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(β−カルボキシエチルアミノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−ウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−チオウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンLi塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンMg塩
2,6−ジクロル−4−チオ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−(4−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−スルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3,5−ジスルホアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(3−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(2−カルボキシアリニノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(β−カルボキシエチルアミノ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−ウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−チオウレイド−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェノキシ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−(4−カルボキシフェニルチオ)−S−トリアジン
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンLi塩
2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンMg塩
2,6−ジクロル−4−チオ−S−トリアジンNa塩
親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン類はこの他にも数多くの有効な化合物が考えられるのであって、本発明はこれらの具体例に制約されるものではなく、親水性置換基を有する化合物である事と、活性ハロゲン原子またはそれに類する反応性基を2個以上有する事がポイントである。本発明で帯電防止機能を付与されるウール繊維からなる繊維構造物は単品でも混合品でもよく、天然繊維や再生繊維、半合成繊維やナイロン繊維、合成繊維を含めた複合系繊維構造物であってもよい。具体的には、絹、木綿、麻、ビスコースレーヨン、キュプラレーヨン、リョセル、テンセル、酢酸セルロース等、分子構造中にカルボキシル基やアミノ基、アルコール性水酸基を有するセルロース系繊維あるいは再生繊維を主要成分とする繊維からなる繊維構造物である。
これらの繊維構造物は、綿やパラ毛、糸の段階、織・編物にした後不織布、あるいは工程途中の半製品の段階で加工する事も可能である。これらは親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン系の化合物と反応する事ができる反応基を有する繊維からなる繊維構造物である。
また、加工対象は、ナイロン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン等石油系合成素材との複合系繊維構造物であってもよい。
本発明の加工薬剤ジハロゲノトリアジン類は、ドイツ公開公報2357252号、あるいはアメリカ特許公報5601971号等に記載があるように、公知の合成法に準じて合成する事ができる。
塩化シアヌル1.00モルを5℃以下の氷水の中へ仕込み、次いで例えばm−スルファニル酸1.02モルと炭酸ソーダ約1モルをよく撹拌しながら徐々に仕込む。M−スルファニル酸と炭酸ソーダの仕込みはPH=7±1で約3時間を要して5℃〜10℃で仕込み高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析し、塩化シアヌルがほぼ消滅すれば、更に1時間保湿撹拌して反応を完結させる。この間PHは6〜8に維持し、HPLCによって組成を分析し、モノスルファニル体が90%以上となれば反応を終了する。反応後微量の不容物を濾過して除き、最終的にはPHは7に調整する。このようにして2.6−ジクロル−4−(3−スルファア二リノ)−S−トリアジンNa塩水溶液が高収率で得られる。この化合物は冷蔵庫内で5℃以下保管すれば約1ヶ月は安定である。
塩化シアヌル1.00モルを5℃以下の氷水の中へ仕込み、次いで例えばm−スルファニル酸1.02モルと炭酸ソーダ約1モルをよく撹拌しながら徐々に仕込む。M−スルファニル酸と炭酸ソーダの仕込みはPH=7±1で約3時間を要して5℃〜10℃で仕込み高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析し、塩化シアヌルがほぼ消滅すれば、更に1時間保湿撹拌して反応を完結させる。この間PHは6〜8に維持し、HPLCによって組成を分析し、モノスルファニル体が90%以上となれば反応を終了する。反応後微量の不容物を濾過して除き、最終的にはPHは7に調整する。このようにして2.6−ジクロル−4−(3−スルファア二リノ)−S−トリアジンNa塩水溶液が高収率で得られる。この化合物は冷蔵庫内で5℃以下保管すれば約1ヶ月は安定である。
このような薬剤を用いて繊維を加工する方法は、吸尽法を用いる加工条件の概要を説明すると、加工薬剤と助剤を目的に応じて0.5〜10%(純分o.w.f)使用し、浴比1:2〜30、無水炭酸ソーダ、重炭酸ソーダを1〜30%(o.w.f)を用いてアルカリ浴に調合する。あるいは酢酸、氷酢酸、リンゴ酸、クエン酸を0.1%〜5%(o.w.f)にて酸性浴に調合する。薬剤を混合する時は、薬液の温度を30℃以下で行うように注意する。30℃以上になると水溶性ジハロゲノトリアジン化合物の凝集が著しく、生地に均一付着させる事が困難になるためである。本発明では浴槽内に繊維構造物を浸漬し、浴槽内あるいは繊維構造物を循環させながら加工温度30℃〜90℃30分間〜120分間昇温熱処理する。その後、ソーピング、水洗する。これら一連の方法によって目的を達する事ができる。
炭酸ソーダ、酢酸等は昇温しながら、あるいは昇温後分割仕込みすると良い結果を生む事がある。
これらの加工条件はウール繊維からなる繊維構造物の種類並びに加工目的に応じて上記の条件に制約されることなく、例えば加工効果をより強くするために薬剤の便用量を増加させ加工条件を強化する等、自由に変化させる事ができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。
実施例1
液流染色機内に水72kg、2,6−ジクロル−4−(3−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液26kg、重炭酸ソーダ1620g、ぼう硝2K700gに助剤として尿素1080gを投入しよく混合した槽内にウール100%ポプリン地を浸漬し5分間ウール繊維を循環させる、その後毎分2℃にて昇温を続け50℃まで昇温する、50℃を10分間持続しその後毎分2℃の昇温を続け65℃まで10分間で昇温熱処理を実施して65℃の温度を20分間継続した槽内の加工液を排水し、その後、85℃の熱湯の中で10分間ソーピングして水洗乾燥した。このようにして得られた100%ポプリン地をJIS.L1092−97.52(20℃,RH40%)と帯電荷の評価を行った結果を表1に示す。
液流染色機内に水72kg、2,6−ジクロル−4−(3−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液26kg、重炭酸ソーダ1620g、ぼう硝2K700gに助剤として尿素1080gを投入しよく混合した槽内にウール100%ポプリン地を浸漬し5分間ウール繊維を循環させる、その後毎分2℃にて昇温を続け50℃まで昇温する、50℃を10分間持続しその後毎分2℃の昇温を続け65℃まで10分間で昇温熱処理を実施して65℃の温度を20分間継続した槽内の加工液を排水し、その後、85℃の熱湯の中で10分間ソーピングして水洗乾燥した。このようにして得られた100%ポプリン地をJIS.L1092−97.52(20℃,RH40%)と帯電荷の評価を行った結果を表1に示す。
比較例1
実施例1で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
実施例1で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例1と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
実施例2
水162kg、2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩10%水溶液18kg、スルファニル酸900g、重炭酸ソーダ4500g、ぼう硝5k400gを室温でよく混合し、ジッカー染色機の浴槽内に投入しウール80%ポリエステル20%のT/Wのポプリンを加工した。十分に加工薬剤並びに助剤が繊維に浸漬するように回転させながら浴槽内水溶液を45℃まで昇温、10分間保持した後、85℃まで昇温、85℃で30分間保持した後、排水し、ソーピング、水洗した。このようにして得られたT/WポプリンをJIS.L1092−97.52(20℃,RH40%)、摩擦帯電圧の半減期ならびにオシロスコープの数値結果を表2に示す。
水162kg、2,6−ジクロル−4−オキシ−S−トリアジンNa塩10%水溶液18kg、スルファニル酸900g、重炭酸ソーダ4500g、ぼう硝5k400gを室温でよく混合し、ジッカー染色機の浴槽内に投入しウール80%ポリエステル20%のT/Wのポプリンを加工した。十分に加工薬剤並びに助剤が繊維に浸漬するように回転させながら浴槽内水溶液を45℃まで昇温、10分間保持した後、85℃まで昇温、85℃で30分間保持した後、排水し、ソーピング、水洗した。このようにして得られたT/WポプリンをJIS.L1092−97.52(20℃,RH40%)、摩擦帯電圧の半減期ならびにオシロスコープの数値結果を表2に示す。
比較例2
実施例2で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例2と同様に測定した結果を表2に示す。
実施例2で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例2と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例2と同様に測定した結果を表2に示す。
実施例3
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、酢酸540g、チオ尿素1350gを室温でよく混合した加工液を用いてオフスケールを実施したウール100%の2/2の綾地の織物をウインス染色機で加工した。50℃まで2℃/分で昇温、50℃になった時点で10分間温度を保持した。その後、75℃まで昇温、75℃で20分間保持後、排水し、ソーピング、水洗乾燥した。このようにして得られたオフスケールを実施したウール100%の2/2の綾地の織物の摩擦帯電圧ならびに摩擦帯電圧の半減期の数値評価結果を表3に示す。
水252kg、2,6−ジクロル−4−(4−スルフォアニリノ)−S−トリアジン10%水溶液18kg、酢酸540g、チオ尿素1350gを室温でよく混合した加工液を用いてオフスケールを実施したウール100%の2/2の綾地の織物をウインス染色機で加工した。50℃まで2℃/分で昇温、50℃になった時点で10分間温度を保持した。その後、75℃まで昇温、75℃で20分間保持後、排水し、ソーピング、水洗乾燥した。このようにして得られたオフスケールを実施したウール100%の2/2の綾地の織物の摩擦帯電圧ならびに摩擦帯電圧の半減期の数値評価結果を表3に示す。
比較例3
実施例3で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例3と同様に測定した結果を表3に示す。
実施例3で使用したものと同じ布帛を、薬剤を使用せずに水のみで実施例3と同様の加工処理をした。このようにして得られた布帛を実施例3と同様に測定した結果を表3に示す。
実施例1と比較例1からわかるように、本発明では、帯電防止効果が向上し、ウール繊維の摩擦帯電圧が大幅に減少するとともに帯電荷が(−)になっている結果が得られた。また、実施例2と比較例2からわかるように、本発明では、摩擦帯電させても摩擦帯電圧が数秒で半減され、静電誘導が実施された事が理論づけられた。実施例3と比較例3からわかるように、本発明では、帯電防止効果が向上している良好な結果が得られた。
Claims (7)
- 水溶性ジハロゲノトリアジン化合物によってウールからなる繊維構造物を帯電防止機能繊維に改質するに当たって、ジハロゲノトリアジン化合物水溶液を該繊維構造物に含浸させ、該繊維構造物を吸尽法を用いて30℃〜90℃までの熱処理に付する事を特徴とするウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法。
- 前記水溶性ジハロゲノトリアジン化合物が下記一般式(1)で表される2,6−ジハロゲノ−4−Y−1,3,5−トリアジン誘導体である事を特徴とする請求項1記載のウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法。
- 前記のウールからなる繊維構造物を水溶性ジハロゲノトリアジン化合物と親水性の脂肪族および/または芳香族の多価アルコール類、多価アミノ化合物類、多価フェノール類、単糖類、多糖類、複合多糖類等の単独あるいは混合物を用いて反応並び加水分解させる事を特徴とする請求項1または2に記載のウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法。
- 請求項1〜3に記載のいずれかのウールからなる繊維構造物繊維の製造方法により得られた繊維構造物を用いてなることを特徴とする防寒衣、スーツ、ジャケット、各種スポーツウェア等のアウター類。
- 請求項1〜3に記載のいずれかのウールからなる繊維構造物繊維の製造方法により得られた繊維構造物を用いてなることを特徴とする各種公的機関・施設・企業・学校・店舗・厨房用、研究所、作業場、医療・看護用等の作業着・ユニフォーム.コート類。
- 請求項1〜3に記載のいずれかのウールからなる繊維構造物繊維の製造方法により得られた繊維構造物を用いてなることを特徴とするカーテン、ジュウタン・カーペット、シート、テーブルクロス,カバークロス等の各種クロス・敷物類。
- 請求項1〜3に記載のいずれかのウールからなる繊維構造物繊維の製造方法により得られた繊維構造物を用いてなることを特徴とする毛布、敷布等の寝装類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005196781A JP2006342476A (ja) | 2005-06-07 | 2005-06-07 | ウールからなる繊維構造物の帯電防止製造方法 |
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Cited By (2)
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CN111893769A (zh) * | 2020-08-20 | 2020-11-06 | 江苏阳光股份有限公司 | 一种抗静电毛涤精纺面料的生产工艺 |
WO2023221235A1 (zh) * | 2022-05-19 | 2023-11-23 | 无锡太平针织有限公司 | 一种抗静电碳纳米管改性羊毛纤维的制备方法 |
-
2005
- 2005-06-07 JP JP2005196781A patent/JP2006342476A/ja active Pending
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CN111893769A (zh) * | 2020-08-20 | 2020-11-06 | 江苏阳光股份有限公司 | 一种抗静电毛涤精纺面料的生产工艺 |
CN111893769B (zh) * | 2020-08-20 | 2024-03-08 | 江苏阳光股份有限公司 | 一种抗静电毛涤精纺面料的生产工艺 |
WO2023221235A1 (zh) * | 2022-05-19 | 2023-11-23 | 无锡太平针织有限公司 | 一种抗静电碳纳米管改性羊毛纤维的制备方法 |
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