JP2004290989A - 熱延鋼帯の搬送方法 - Google Patents

熱延鋼帯の搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上下ピンチロール間距離が短くなることでピンチロールの熱延鋼帯への接近、上下ピンチロール間距離が長くなることでピンチロールの熱延鋼帯への離反に従って、ピンチロールまたは鋼帯に疵を付けることを防止し、ピンチロールが下降して鋼帯をピンチするときに、鋼帯板幅が変動することを防止するような熱延鋼帯の搬送方法を提供する。
【解決手段】仕上圧延機の出側に配置された1または複数のピンチロールを通過時の熱延鋼帯の搬送方法であって、前記ピンチロールが熱延鋼帯をピンチしていないときは速度制御を行い、前記ピンチロールが鋼帯をピンチしてからは張力制御を行うことにおいて、前記ピンチロールが熱延鋼帯に接近する際には、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正することを特徴とする熱延鋼帯の搬送方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱延鋼帯の搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に熱延鋼帯は、加熱炉においてスラブを所定温度に加熱し、この加熱されたスラブを粗圧延機において所定厚さに圧延して粗バーとし、次いで粗バーを複数基の圧延スタンドからなる仕上圧延機において仕上圧延して所定厚さの熱延鋼帯とし、この熱延鋼帯をホットランテーブル上で冷却装置により冷却した後、コイラーで巻取ることにより製造される。
【0003】
このような冷却装置として、仕上圧延機の出側に配置されたホットランテーブルを構成する搬送ロール間に配置され、ホットランテ−ブル上を走行する熱延鋼帯の下面に冷却水を供給する下部冷却手段と、ホットランテーブルの上方位置であって、上下方向で前記下部冷却手段と対向する位置に配置され、ホットランテーブル上を走行する熱延鋼帯の上面に冷却水を供給するための通常水切りロールの間に配置される上部冷却手段と、ホットランテーブル上に搬送される熱延鋼帯を装置の入側および出側でピンチするピンチロールとを備えた熱延鋼帯の冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一般的にピンチロ−ルは、熱延鋼帯をピンチしていないときは、鋼帯速度に対してリ−ド率およびラグ率をもった速度制御を実施し、熱延鋼帯をピンチしてからは、鋼帯に対し目標張力が負荷されるように張力制御が適用されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−246414号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術には次のような問題がある。
【0007】
熱延鋼帯が波をうっていると、ピンチロールの上ロールが下降して鋼帯を上下ロ−ルでピンチしようとする過程において、鋼帯の一部分(波の高い部分)がピンチロールの上下ロールに当たり、またはピンチロールが鋼帯をピンチしている状態から上ロールが上昇する過程において、鋼帯の一部分(波の高い部分)がピンチロールの上下ロールに当たり、ピンチロ−ルが速度制御中に鋼帯を部分的にピンチする状態が発生する。この時ピンチロールのリード率またはラグ率が高いために、ピンチロールまたは鋼帯に疵を付けることがあった。また、ピンチロールのリード率が高いと、ピンチロールの上ロ−ルが下降して鋼帯をピンチするときに、速度制御から張力制御に切り替わる直前および直後で、ピンチロールからの過大な張力が鋼帯に急に作用し、鋼帯板幅が変動するという問題がある。
【0008】
したがって本発明の目的は、上下ピンチロール間距離が短くなることでピンチロールの熱延鋼帯への接近、上下ピンチロール間距離が長くなることでピンチロールの熱延鋼帯への離反に従って、ピンチロールまたは鋼帯に疵を付けることを防止し、ピンチロールが下降して鋼帯をピンチするときに、鋼帯板幅が変動することを防止するような熱延鋼帯の搬送方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明の熱延鋼帯の搬送方法は以下のような特徴を有する。
【0010】
(1)仕上圧延機の出側に配置された1または複数のピンチロールを通過時の熱延鋼帯の搬送方法であって、前記ピンチロールが熱延鋼帯をピンチしていないときは速度制御を行い、前記ピンチロールが鋼帯をピンチしてからは張力制御を行うことにおいて、前記ピンチロールが熱延鋼帯に接近する際には、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正することを特徴とする熱延鋼帯の搬送方法。
【0011】
(2)仕上圧延機の出側に配置された1または複数のピンチロールを通過時の熱延鋼帯の搬送方法であって、前記ピンチロールが熱延鋼帯をピンチしていないときは速度制御を行い、前記ピンチロールが鋼帯をピンチしてからは張力制御を行うことにおいて、前記ピンチロールが熱延鋼帯より離反する際には、上下ピンチロール間距離が長くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を上げて設定値に近づけるように補正することを特徴とする熱延鋼帯の搬送方法。
【0012】
(3)少なくとも1つのピンチロール入側に板形状計を設置し、該板形状計の出力により、ピンチロールが熱延鋼帯に接近するかピンチロールが熱延鋼帯より離反する際の所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率の補正を変更することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱延鋼帯の搬送方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
一般に、熱延鋼帯を搬送する搬送ロールの周速は、熱延鋼帯先端が仕上圧延機を出る直前からコイラー巻付きまでは熱延鋼帯搬送速度にリード率を乗じて熱延鋼帯搬送速度より速く設定されているし、熱延鋼帯尾端が仕上圧延機を抜ける直前からホットランテーブルを通り抜けるまでは熱延鋼帯搬送速度にラグ率を乗じて熱延鋼帯搬送速度より遅く設定されている。これら両者の間の熱延鋼帯の両端が拘束されて熱延鋼帯が搬送される間は、熱延鋼帯を搬送する搬送ロールの周速は、熱延鋼帯搬送速度に同期している。
【0014】
ここで、本発明では、ホットランテーブル上に1または複数のピンチロールがあるときには、熱延鋼帯先端が仕上圧延機を出る直前からコイラ−巻付きまでの間で、且つピンチロールが鋼帯をピンチしていない状態では、ピンチロールの周速は熱延鋼帯搬送速度にリード率を乗じて熱延鋼帯搬送速度より速く設定し、速度制御を行っている。また、熱延鋼帯尾端が仕上圧延機を抜ける直前からホットランテ−ブルを通り抜ける間で、且つピンチロ−ルが鋼帯をピンチしていない状態では、ピンチロール周速は熱延鋼帯搬送速度にラグ率を乗じて熱延鋼帯搬送速度より遅く設定し、速度制御を行っている。これら両者の間の、熱延鋼帯先端が仕上圧延機を出る直前からコイラ−巻付きまでの間で、且つピンチロールが鋼帯をピンチしている間、または、熱延鋼帯の両端(仕上圧延機とコイラ−)が拘束されて且つピンチロ−ルが鋼帯をピンチしている間、または熱延鋼帯尾端が仕上圧延機を抜ける直前からホットランテ−ブルを通り抜ける間で、且つピンチロ−ルが鋼帯をピンチしている間は、ピンチロールは張力制御を行っている。
【0015】
ここで、熱延鋼帯搬送速度Vpとは、下式(1)で表される。
【0016】
Vp=仕上圧延機の最終スタンドミル速度Vm×(1+先進率f)…(1)
搬送ロール周速Vrは、熱延鋼帯搬送速度Vpに対して、Vr=Vp(1±α)(αは正値)となるように設定されている。
【0017】
本発明ではVr=Vp(1+α)のとき(Vr>Vpのとき)のαをリード率とし、Vr=Vp(1−α)のとき(Vr<Vpのとき)のαをラグ率とする。リード率およびラグ率は通常百分率で表示する。
【0018】
よって、搬送ロール周速Vrと熱延鋼帯搬送速度Vpとの一定の割合に比較して、リード率およびラグ率を減少するとは、熱延鋼帯搬送速度Vpに対して搬送ロール周速Vrをより近づけることであり、リード率およびラグ率を増加するとは、熱延鋼帯搬送速度Vpに対して搬送ロール周速Vrをより離すことである。
【0019】
本発明では、ピンチロールが熱延鋼帯に接近する際には、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正し、ピンチロールが熱延鋼帯より離反する際には、上下ピンチロール間距離が長くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を上げて設定値に近づけるように補正する。
【0020】
ここで、所定の設定リード率または設定ラグ率とは、当初設定されたピンチロール周速Vrの熱延鋼帯搬送速度Vpに対するリード率またはラグ率であり、ピンチロールと熱延鋼帯との距離に応じてリード率およびラグ率を上げ下げする率をリード補正率およびラグ補正率としたときに、最終的なピンチロール周速度は下式(2)および(3)となる。
【0021】
ピンチロール周速度=熱延鋼板搬送速度×(1+設定リード率×リード補正率)…(2)
ピンチロール周速度=熱延鋼板搬送速度×(1−設定ラグ率×ラグ補正率)…(3)
上下ピンチロール間距離が十分に長くなったら、ピンチロールのリード率(設定リード率×リード補正率)およびラグ率(設定ラグ率×ラグ補正率)は所定の設定リード率および設定ラグ率となる。リード補正率は100%であり、ラグ補正率は100%となるからである。
【0022】
上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正する、すなわちリード補正率およびラグ補正率を下げるように設定するのは、熱延鋼帯が波をうっていると、ピンチロールの上ロールが下降して鋼帯を上下ロ−ルでピンチしようとする過程において、鋼帯の一部分(波の高い部分)がピンチロールの上下ロールに当たり、またはピンチロールが鋼帯をピンチしている状態から上ロールが上昇する過程において、鋼帯の一部分(波の高い部分)がピンチロールの上下ロールに当たり、ピンチロ−ルが速度制御中に鋼帯を部分的にピンチする状態が発生し、この時ピンチロールのリード率またはラグ率が高いために、ピンチロールまたは鋼帯に疵を付けることを防ぐためである。
【0023】
また、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、所定の設定リード率に対してリード率を下げていくように補正するのは、ピンチロールのリード率が高いと、ピンチロールの上ロ−ルが下降して鋼帯をピンチするときに、速度制御から張力制御に切り替わる直前および直後で、ピンチロールからの過大な張力が鋼帯に急に作用し、鋼帯板幅が変動するのを防ぐためである。
【0024】
少なくとも1つのピンチロール入側に板形状計を設置し、この板形状計の出力により、ピンチロールが熱延鋼帯に接近するかピンチロールが熱延鋼帯より離反する際の所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率の補正を変更することが好ましい。例えば、板形状計の出力により鋼帯の波高さが30mm以上の場合は、鋼帯に耳波、中伸びが生じているとし、板形状計の出力により鋼帯の波高さが30mm未満の場合の鋼帯がフラットな場合に比較して、リード補正率およびラグ補正率をより下げるように変更することが好ましい。
【0025】
ピンチロールが熱延鋼帯に接近する際には、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、仕上圧延機とピンチロールとの間の搬送ロールおよび水切りロールもピンチロール位置と同様に所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正することが好ましい。また、ピンチロールが熱延鋼帯より離反する際には、上下ピンチロール間距離が長くなるに従って、仕上圧延機とピンチロールとの間の搬送ロールおよび水切りロールもピンチロール位置と同様に所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を上げて設定値に近づけるように補正することが好ましい。
【0026】
ロール周速Vrの熱延鋼帯搬送速度Vpに対するリード率またはラグ率(上式(2)または(3)の設定リード率または設定ラグ率)の設定は、冷却装置出側における目標温度区分と、必要に応じて鋼種区分または仕上板厚区分または仕上板幅区分毎に設定される。リード率またはラグ率の設定をきめ細かく実施したいため、鋼種区分または仕上板厚区分または仕上板幅区分毎にリード率またはラグ率の設定を細分化している。
【0027】
前記目標温度区分とは、冷却装置出側における鋼帯の目標温度を複数の温度範囲に区分したものであって、冷却装置出側における鋼帯の目標温度をT(℃)としたとき、例えばT<600℃、600℃≦T<650℃、650℃≦T<700℃、700℃≦Tの4つに区分される。
【0028】
前記鋼種区分とは、鋼帯の成分または/および機械的性質により決まる鋼種を複数の鋼種範囲に区分したものであって、引張強度をTS (kgf/mm2)としたとき、例えばTS<50kgf/mm2、50kgf/mm2≦TSの2つに区分される。
【0029】
前記仕上板厚区分とは、鋼帯の仕上板厚を複数の板厚範囲に区分したものであって、仕上板厚をt(mm)としたとき、例えばt<1.40、1.40≦t<1.70、1.70≦t<2.00、2.00≦t<2.40、2.40≦t<2.80、2.80≦t<3.40、3.40≦t<4.00、4.00≦t<5.50、5.50≦t<7.00、7.00≦t<8.50、8.50≦t<10.0、10.0≦t<13.0と区分される。
【0030】
前記仕上板幅区分とは、鋼帯の仕上板幅を複数の板幅範囲に区分したものであって、仕上板幅をb(mm)としたとき、例えばb<900、900≦b<1200、1200≦b<1500、1500≦bの4つに区分される。
【0031】
上記のように、冷却装置出側における目標温度区分は3〜8程度、鋼種区分は2〜8程度、仕上板厚区分は5〜15程度、仕上板幅区分は3〜8程度に区分されるのが最適と考えられる。
【0032】
図1は、本発明の熱延鋼帯の搬送方法の実施に供する冷却装置の一例を示す側面図である。
【0033】
この冷却装置4は、ホットランテーブル上を走行する熱延鋼帯1の下面に冷却水を供給する複数の下部冷却手段3と、同じく熱延鋼帯1の上面に冷却水を供給する複数の上部冷却手段2とからなる冷却装置4と、搬送ロール6と、冷却装置4の入側および出側に配置された2対のピンチロール7、8とを備えている。
【0034】
前記下部冷却手段3は、ホットランテーブルを構成する搬送ロール6の間に配置され、熱延鋼帯幅方向に沿って配置されたヘッダーと、このヘッダーの長手方向に沿って適当な間隔で設けられる複数の冷却ノズルとからなっている。
【0035】
前記上部冷却手段2は、熱延鋼帯幅方向に沿って配置されたヘッダーと、このヘッダーの長手方向に沿って適当な間隔で設けられる複数の冷却ノズルとからなるもので、ホットランテーブル長手方向に適切な間隔をおいて、且つ上下方向で前記下部冷却手段3と対向して配置されている。また、熱延鋼帯上面に近接し且つ鋼帯幅方向に沿って配置される水切り手段5の間に配置される。
【0036】
前記水切り手段5は、水切りロールであることが好ましい。熱延鋼帯の通板性や疵発生を押さえるのに有効である。
【0037】
【実施例】
表1は、例えば冷却装置入側のピンチロール位置(前面PR)および冷却装置出側のピンチロール位置(後面PR)での、上下ピンチロール間距離Gが鋼帯の厚みをtとしたときに、G<t+4、t+4≦G<t+30、t+30≦G<t+110、t+110≦G<t+350、t+350≦Gの場合のリード補正率を示している。上下ピンチロール間距離Gが長くなるに従って、リード補正率を上げるように設定する。t+350≦Gの場合のリード補正率は100%である。
【0038】
【表1】
Figure 2004290989
【0039】
表1には、熱延鋼帯に波高さ30mm以上の耳波、中伸びが発生している場合のリード補正率も併せて示している。熱延鋼帯の波高さが30mm未満のフラットな場合のリード補正率に比較してより下げるように設定する。
【0040】
ここで、設定リード率とは、冷却装置出側における目標温度区分と、必要に応じて鋼種区分または仕上板厚区分または仕上板幅区分毎に設定されたものである。具体的には、表2は、引張強度をTS (kgf/mm2)としたとき、TS<50kgf/mm2の区分の設定リード率を示し、表3は50kgf/mm2≦TSの区分の設定リード率を示している。
【0041】
表2および表3では、冷却装置出側における鋼帯の目標温度をT(℃)としたとき、T<600℃、600℃≦T<650℃、650℃≦T<700℃、700℃≦Tの4つに区分し、仕上板厚をt(mm)としたとき、t<1.40、1.40≦t<1.70、1.70≦t<2.00、2.00≦t<2.40、2.40≦t<2.80、2.80≦t<3.40、3.40≦t<4.00、4.00≦t<5.50、5.50≦t<7.00、7.00≦t<8.50、8.50≦t<10.0、10.0≦t<13.0の12に区分した。
【0042】
【表2】
Figure 2004290989
【0043】
【表3】
Figure 2004290989
【0044】
表2および表3は、冷却装置出側の目標温度区分が低温側ほど、高強度材ほど、および仕上板厚の大きいほど設定リード率を減少させている。
【0045】
表4は、例えば冷却装置入側のピンチロール位置(前面PR)および冷却装置出側のピンチロール位置(後面PR)での、上下ピンチロール間距離Gが鋼帯の厚みをtとしたときに、G<t+4、t+4≦G<t+30、t+30≦G<t+110、t+110≦G<t+350、t+350≦Gの場合のラグ補正率を示している。上下ピンチロール間距離Gが長くなるに従って、ラグ補正率を上げるように設定する。t+350≦Gの場合のラグ補正率は100%である。
【0046】
【表4】
Figure 2004290989
【0047】
表4には、熱延鋼帯に波高さ30mm以上の耳波、中伸びが発生している場合のラグ補正率も併せて示している。熱延鋼帯の波高さが30mm未満のフラットな場合のラグ補正率に比較してより下げるように設定する。
【0048】
ここで、設定ラグ率とは、冷却装置出側における目標温度区分と、必要に応じて鋼種区分または仕上板厚区分または仕上板幅区分毎に設定されたものである。具体的には、表5は、引張強度をTS (kgf/mm2)としたとき、TS<50kgf/mm2の区分の設定ラグ率を示し、表6は50kgf/mm2≦TSの区分の設定ラグ率を示している。
【0049】
表5および表6では、表2および表3と同様に、冷却装置出側における鋼帯の目標温度をT(℃)としたとき、T<600℃、600℃≦T<650℃、650℃≦T<700℃、700℃≦Tの4つに区分し、仕上板厚をt(mm)としたとき、t<1.40、1.40≦t<1.70、1.70≦t<2.00、2.00≦t<2.40、2.40≦t<2.80、2.80≦t<3.40、3.40≦t<4.00、4.00≦t<5.50、5.50≦t<7.00、7.00≦t<8.50、8.50≦t<10.0、10.0≦t<13.0の12に区分した。
【0050】
【表5】
Figure 2004290989
【0051】
【表6】
Figure 2004290989
【0052】
表5および表6は、冷却装置出側の目標温度区分が低温側ほど、高強度材ほど、および仕上板厚の大きいほど設定ラグ率を減少させている。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ピンチロール位置でのリード率およびラグ率を上下ピンチロール間距離に応じて設定リード率および設定ラグ率に対して補正することにより、ピンチロールまたは鋼帯のカキ疵、スリ疵を低減することができる。また、ピンチロールが下降して鋼帯をピンチするときにはピンチロールからの過大な張力が鋼帯に急に作用し、鋼帯板幅が変動するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱延鋼帯の搬送方法の実施に供する冷却装置の一例を示す側面図
【符号の説明】
1 熱延鋼帯
2 上部冷却手段
3 下部冷却手段
4 冷却装置
5 水切り手段
6 搬送ロール
7 ピンチロール
8 ピンチロール
10 仕上圧延機

Claims (3)

  1. 仕上圧延機の出側に配置された1または複数のピンチロールを通過時の熱延鋼帯の搬送方法であって、前記ピンチロールが熱延鋼帯をピンチしていないときは速度制御を行い、前記ピンチロールが鋼帯をピンチしてからは張力制御を行うことにおいて、前記ピンチロールが熱延鋼帯に接近する際には、上下ピンチロール間距離が短くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を下げていくように補正することを特徴とする熱延鋼帯の搬送方法。
  2. 仕上圧延機の出側に配置された1または複数のピンチロールを通過時の熱延鋼帯の搬送方法であって、前記ピンチロールが熱延鋼帯をピンチしていないときは速度制御を行い、前記ピンチロールが鋼帯をピンチしてからは張力制御を行うことにおいて、前記ピンチロールが熱延鋼帯より離反する際には、上下ピンチロール間距離が長くなるに従って、ピンチロールの所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率を上げて設定値に近づけるように補正することを特徴とする熱延鋼帯の搬送方法。
  3. 少なくとも1つのピンチロール入側に板形状計を設置し、該板形状計の出力により、ピンチロールが熱延鋼帯に接近するかピンチロールが熱延鋼帯より離反する際の所定の設定リード率および設定ラグ率に対してリード率およびラグ率の補正を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の熱延鋼帯の搬送方法。
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