JP2004285656A - 扉の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】マンション等の高層階における玄関扉等において、室内外の気圧差が生じている場合であっても、扉を容易に開放することを可能とする。
【解決手段】扉1の表裏面に対して接離方向に移動自在とされるグリップ2を備え、扉1の開く方向に押す或いは引くことによりラッチ12を後退或いは後退を許容させて扉1の開放が行われる扉の構造において、グリップ2の近傍に設けられ揺動自在なレバー26,27と、レバー26,27の揺動に連動し、木口1cより突出する突出杆23と、扉1の閉鎖時における木口1cに対向する建物側枠体42に配設され、突出杆23の突出時に当接し、突出杆23の突出方向に対して略直交する扉1の開放方向へ、突出杆23の突出とともに扉1を揺動させる当接部41とを具備する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばマンションなどの高層階の玄関や気密化された部屋の出入口等に配設され、部屋の内外に生じてしまった気圧差を解消する扉の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マンションなどの住居においては、近年では高気密化されていることから、居室内の換気扇などの運転により、室外に比べ室内の気圧が低下し、すなわち室内外で気圧差が生じてしまい、玄関ドアの開放に大きな力が必要となることがある。このような場合、特に高齢者や子供などは、ドアの開放が困難となる。
【0003】
従来、上記のような不具合を解消するために、種々案出されている。例えば、以下に示す特許文献1や特許文献2では、ドア自体に窓穴を予め穿設し、この窓穴に対して開閉する開閉板を設けたものである。そして、この開閉板をレバーハンドルの揺動操作に連動させて、ドアの開放直前に、この開閉板の開放を行って、室内外の気圧差を解消させている。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−66988号公報
【特許文献2】
特開平11−324519号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の室内外の気圧差を解消する構造では、ドア自体に窓穴を穿設することから、ドアの意匠性を低下させる欠点がある。また、窓穴の部分の気密性の確保を行わなければならない構造を必要とするとともに、この窓穴に対して開閉する開閉板の開閉機構などを必要とし、容易に得ることができないという欠点がある。さらに、玄関ドアの場合では、窓穴を穿設することで防犯性を低下させてしまう場合があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、マンションなどの高層階における玄関ドアなどの扉において、室内外の気圧差が生じている場合であっても、扉自体に窓穴を設けるなどの構成を採ることなく、扉を容易に開放することが可能な扉の構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の扉の構造は、扉1の木口1cより進退自在なラッチ12を有し、該ラッチ12の進出状態の保持及び該保持状態の解除を行う連動機構10を備え、前記扉1の表裏面に対して接離方向に移動自在とされて設けられる杆状の把手2を、前記扉1の開く方向に押す或いは引くことにより、前記連動機構10を介して前記ラッチ12を後退或いは後退を許容させ同時に前記扉1の開放が行われる扉の構造において、
前記把手2の近傍に設けられ揺動自在なレバー26,27と、
該レバー26,27の揺動に連動し、前記扉1の木口1cより突出する突出杆23と、
前記扉1の閉鎖時における該扉1の木口1cに対向する建物側枠体42に配設され、前記突出杆23の突出時に当接し、該突出杆23の突出方向に対して略直交する前記扉1の開放方向へ、前記突出杆23の突出とともに前記扉1を揺動させる当接部41と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
なお、前記連動機構10が、前記レバー26,27に連動連結され、該レバー26,27の揺動を前記連動機構10に伝える構成としてもよく、また、前記突出杆23の先端形状が、前記扉1の閉鎖方向側の側面を斜面とする略くさび状とされ、前記当接部41が、ローラ44よりなる構成としてもよい。
【0009】
また、前記レバー26,27は、把手2と扉面1a,1bの間に配置される構成や、前記扉1の面1a,1bに対して平行に揺動自在とされるとともに、該扉面1a,1bに対して離脱方向に揺動自在となる自在継手36を備える構成としてもよく、この自在継手36の構成においては、前記レバー26,27の先端近傍に、前記把手2の裏面2aに当接する緩衝部39を備える構成が好ましい。
【0010】
このような扉の構造によれば、マンションなどの高層住宅などにおける玄関ドアなどの扉において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉1の開放が困難になった場合、扉面に配設された把手2近傍のレバー26,27を揺動させることで、扉1の木口1cより突出杆23を進出させ、この突出杆23を建物側枠体42に設けた当接部41に当接させて、互いの当接により生じる開放方向の扉1の移動にて、扉端縁と建物側の端縁との間に間隙Cを生じさせ、室内外の気圧差を解消させることが可能となる。これにより、扉1は、気圧差による開放困難が解消されて、小さな力でも開放を行うことが可能となる。また、従来のような窓穴などを設ける特別な構造などではなく、複雑な機構も用いてないことから、気密性の低下や防犯性の低下などを起こすことがなく、簡素な構成で容易に実現できる。
【0011】
また、レバー26,27の揺動を連動機構10に伝わる構成とすることで、レバー26,27の揺動から扉1の開放への操作をスムーズに行うことができ、この扉1の開放時に、気圧差解消のための操作を有することを意識しなくとも、楽に扉1を開放させることが可能となる。さらに、突出杆23の先端に斜面23bを設け、当接部41をローラ44にて構成させることで、互いの接触時が線接触となるとともに、ローラ44が回転することで、突出杆23の進出移動を助勢でき、扉1の開放方向への移動をスムーズなものとすることができる。また、レバー26,27に自在継手36を備える構成としたことで、開放操作時に把手2を引く側では、レバー26とともに把手2を掴み持って引く操作となるが、把手2の移動に伴ってレバー26の先端側が扉面1bより離脱する方向へ揺動移動するので、把手2の移動を妨げることがなく、扉1の開放操作をスムーズに行うことができるという効果がある。
【0012】
さらに、レバー2先端近傍に、把手2の裏面2aに当接する緩衝部39を設けたことで、上記のような把手2の掴み持つ操作時に、レバー26と把手2とが当接しても、把手2側に傷をつけることがない。このことから、把手2の塗膜やメッキの剥離などを発生させることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による扉の構造の一実施の形態を示す正面図、図2は同扉の構造の側断面図、図3は同扉の構造の機構部分を示す概略正面図である。
【0014】
本実施の形態の扉の構造は、室外面及び室内面に、略杆状に形成される把手としてのグリップ2がそれぞれ略垂直縦方向を長手方向として配設され、これらグリップ2が、上下両端部を扉1の表裏面に取り付けられた上下座部3,4に保持されて取り付けられる。各座部3,4に対するグリップ2は、室内側Iではグリップ2が扉面1aに近接する方向に移動自在であり、室外側Oではグリップ2が扉面1bより離れる方向に移動自在となっており、所謂プッシュプル錠を構成している。なお、上下各座部3,4には、図2に示すように、室外側Oの各座部3,4にはシリンダ錠5がそれぞれ設けられ鍵穴5aが表出し、室内側Iの各座部3,4にはサムターン6がそれぞれ設けられ、ワンドア・ツーロックを構成している。
【0015】
各座部3,4内には、グリップ2の移動方向である扉面1a,1bに対して近接或いは離脱の移動方向に連動して、扉1内の錠箱機構部7内に延出するリンク片8,9を揺動させる機構部(図示せず)が内蔵されている。このリンク片8,9は、その先端が、図3に示すように錠箱機構部7に配設される連動機構10に係合するようになっている。
【0016】
なお、各座部3,4に設けられるシリンダ錠5及びサムターン6は、これらに連動する施解錠機構(図示せず)に連動連結されて、扉1の木口1cよりデッドボルト(図示せず)を進退させ、すなわち、扉1の施錠及び解錠を行うようになっている。
【0017】
本実施の形態では、リンク片8,9は、上座部3内に揺動基端が設けられ、図2に示すように、この上座部3内から扉1に内設される錠箱機構部7内に延出し、この錠箱機構部7に対して上下方向に揺動するようになっている。
【0018】
錠箱機構部7内には、シリンダ錠5及びサムターン6に連結される例えばデッドボルトを進退させる施解錠機構(図示せず)と、ラッチ12と、連動機構10と、気圧差解消装置22を構成する突出杆23とが略配設されている。
【0019】
ラッチ12は、本実施の形態では、反転式ラッチとされ、すなわち、閉扉動作時には、一般的なラッチ錠と同様に錠箱13内に後退し、開扉時には、反転動作して解錠が行えるものである。このラッチ12は、ラッチ本体14と、ガイド部16とで構成されている。
【0020】
ラッチ本体14は、先端が、衝止面と、この衝止面に対し所定の角度に斜めに形成されるガイド面14aとで略三角形状とされ、上下両端面に鍔部14bが突設されている。そして、錠箱13のフロント板15裏面からその周縁部に両鍔部14bが掛かり、このフロント板15より先端が突出する。
【0021】
ラッチ本体14には、図示しないが、ガイド部16を構成する圧縮コイルバネなどの付勢部材(図示せず)が後端側に配設され、先端が常にフロント板15より突出するよう付勢されている。通常時、ラッチ本体14は、フロント板15から突出した状態で、衝止面が扉面1aと平行となり、相手側のストライク17の係止穴に係合する。すなわち扉1の開放を規制する。また、閉扉動作時には、ストライク板17の端縁にガイド面14aが当接することで、付勢部材の付勢力に抗してフロント板15より後退する。さらに開扉時には、ラッチ本体14を支持するガイド部16が後退して、ラッチ本体14は衝止面がストライク板17の係止穴縁部に当接し、鍔部14bの位置で反転動作となり、ガイド部16が後退していることからラッチ本体14が後退を許容され、これによりフロント板15より後退して扉1が開放となる。
【0022】
連動機構10は、上記ラッチ12と、リンク片8,9及び後述する気圧差解消装置22との間に介設される。この連動機構10は、本実施の形態では、それぞれ略L字状に形成された複数の揺動片19,19を組み合わせて構成され、ラッチ12の後端側に配設される。各揺動片19,19は、それぞれ揺動自在に錠箱13内に配置され、ラッチ本体14に対して係脱される掛止部20を備えた先端側揺動片19が、リンク片8,9の揺動に連動してラッチ12に対して進退し、このラッチ12の後退の規制及び規制解除を行うとともに、後述するレバー26,27の作動に連動してラッチ12に対する規制及び規制解除を行うようになっている。
【0023】
気圧差解消装置22は、突出杆23と、レバー26,27と、当接部41とで略構成されている。
突出杆23は、錠箱13内にてスライド移動自在に配設され、先端23aがフロント板15より進退自在に配設されている。この突出杆23は、略角柱状に形成され、長手方向を扉面1a,1bに沿わせて配置され、圧縮コイルバネなどよりなる付勢部材24によって、通常時、先端部分がフロント板15より突出しない状態を維持されている。突出杆23の先端23aは、本実施の形態では、図4,5に示すように、扉1の閉鎖方向側となる側面を所定角度、本実施の形態では約45°の斜面23bとされ、略くさび状に形成されている。また、この突出杆23の基端は、レバー26,27と連動連結されている。
【0024】
レバー26,27は、扉1の表裏面1a,1bに配設される。本実施の形態では、図2に示すように、表裏面に配設される各グリップ2と扉面1a,1bとの間隙部分に配設され、通常の状態で、図1に示すように、扉1に対し略垂直なグリップ2に対して所定角度、本実施の形態では約60°斜めに延設され、また、図2に示すように、中途が略Z字状に折曲形成されて先端26a,27aが扉面1a,1bから離間している。各レバー26,27の基端26b,27bは、図1,2に示すように、扉面1a,1bに対して、座板28を介して所定の角度範囲を回転可能に取り付けられるとともに、断面矩形状の軸29にて互いが連結され、表裏に位置する各レバー26,27は、同時に扉面1a,1bに沿って揺動する。
【0025】
このレバー基端26b,27bの軸29には、図3に示すような、従動回転板31が取り付けられている。従動回転板31は、錠箱13内に配設され、連動腕32が延設されている。連動腕32は、突出杆23に連動連結され、すなわち、レバー26,27の揺動を突出杆23に伝えるようになっている。また、この従動回転板31には、外周縁に凹部33を形成した連動縁部34が形成されており、上記連動機構10に係合するようになっている。すなわち、レバー26,27の揺動により、連動縁部34が、連動機構10の揺動片19を揺動させ、ラッチ13に対する規制解除が行われるようになっている。
【0026】
また、レバー26,27の先端近傍は、揺動することによってグリップ2に近接するようになっており、特に、扉1の室外面1bに配置されるレバー26の先端26aは、室外側Oのグリップ2の裏面に近接するとともに、このグリップ裏面2aに当接が可能となっている。すなわち、この室外側Oのレバー26は、図2に示すように、基端26bの軸29との連結部分に、自在継手36が介設され、レバー26が扉面1bに平行に揺動自在とされるとともに、扉面1bに対して離脱方向に揺動自在とされている。
【0027】
この室外側レバー26の先端26aには、図1,2に示すように、グリップ裏面2aとの対向面に、断面略U字状の凹溝38が形成され、この凹溝38内に緩衝部としてのローラ39が配設される。このローラ39は、凹溝38内にて回転自在とされて軸支される構成としてもよく、軟質樹脂やゴムなどで構成され、外側面の一部が対向面26cより突出し、レバー26揺動時に、グリップ裏面2aと当接可能になっている(図6参照)。
【0028】
なお、このレバー26(27)の先端部分は、グリップ2の裏面2aから外側面に沿う側縁部30が延設され、断面略L字状に形成されている。この側縁部30により、グリップ2とレバー26(27)とを掴んだ際に、指を挟みにくくしている。
【0029】
当接部41は、建物側の枠体42におけるストライク板17の下部に配設される。この当接部41は、図4,5に示すように、本実施の形態では、支持ブラケット43と、ローラ44とで略構成されている。
【0030】
支持ブラケット43は、枠体42に形成された凹部42aに固設され、この凹部42a底面に対して、扉1の木口1cに向かって延出するように構成される。ローラ44は支持ブラケット43の先端に設けられており、軸45を扉1の木口1cに沿わせ垂直方向とされて回転自在に配設されている。
【0031】
この支持ブラケット43が固設される凹部42aは、ストライク板17の板面よりも深く、扉1の木口1cより離間した位置を底面とする形状に構成されるとともに、扉1の開放方向側が開口した形状とされ、建物側枠体42としては、室外側Oに向かう段部のように形成される。なお、この支持ブラケット43の延出位置は、図4(a)に示すように、閉扉状態の木口1cにおける突出杆23の中心線上ではなく、突出杆23の最先端に近接した、やや偏芯した位置とされている。そして、この突出杆23は、突出動作が行われることで、支持ブラケット先端のローラ44に当接し、このローラ44の回転と、突出杆先端23aの斜面23bとで、ローラ44に対して突出杆23側を進出方向に対して略直交方向に移動させるようになっている。
【0032】
次に、上述のように構成された扉の構造の動作について説明する。
なお、この動作の説明において、扉1は、シリンダ錠5やサムターン6により施錠されている状態ではない。
【0033】
まず、閉扉時において、室内と室外とで気圧差が生じていない状態では、通常の開操作にて扉の開放を行うことが可能である。すなわち、室外ではグリップ2を掴み持ち引く操作を、室内ではグリップ2を押す操作を行うことで、扉1の開放を行うことが可能である。このグリップ2の操作では、扉面1a,1bに対する近接或いは離脱の移動方向に連動して、リンク片8,9が揺動し、錠箱13内の連動機構10を作動させ、これによりラッチ12を後退可能とし、室外側Oではグリップ2とともに扉1を引き、室内側Iではグリップ2とともに扉1を押すことで、ラッチ12のストライク板17との係合が解除されて離脱し、開放となる。
【0034】
次に、閉扉時において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉1の開放が困難となった場合では、グリップ2と扉面1a,1bとの間であり斜めに延出しているレバー26,27を、グリップ2とともに握る。すなわちレバー26,27の先端側をグリップ2に沿わせるように揺動させる(図4中矢線A)。
【0035】
すると、図5,7に示すように、レバー26(27)の揺動に連動して、これに連動連結される突出杆23が進出を始める。フロント板15より進出する突出杆23は、その先端23aが、当接部41のローラ44に当接する。
レバー26(27)の揺動に伴い突出杆23が進出し、この進出によって突出杆23先端の斜面23bが当接部41のローラ44に当接して、ローラ44の回転によって斜面23bが扉の開放方向に移動となり、すなわち扉1自体を開放方向に移動させる。
このような、突出杆23の先端の斜面23bと、当接部41のローラ44の構成によれば、互いの接触時が線接触となるとともに、ローラ44が回転することで、突出杆23の進出移動を助勢できることとなって、扉1の開放方向への移動をスムーズなものとすることができる。
【0036】
これにより、扉1の室内側面1aにおける端縁と、建物側枠体42の戸当たり46との間を、こじ開けるようになり、このことから、扉1の端縁と戸当たり46との間Cに数mm〜十数mmの隙間を生じさせ、室内外の気圧差を解消させることとなる。本実施の形態では、突出杆23が約17mm進出し、この突出杆23の斜面23bと当接部41のローラ44により、約12mm扉1が開放方向に動き、レバー26の揺動操作のみという大きな力を必要としない操作で扉1の開放を始めることが可能となる。
【0037】
同時に、このレバー26の揺動操作により、錠箱23内にて連動機構10を介してラッチ12に対する規制状態を解除し(図7参照)、その後、グリップ2を、室外側Oからは引く、室内側Iからは押す、操作で、ラッチ12は反転して後退し、扉1が開放となる。このときの開放は、上記気圧差の解消後であることから、小さな力で開放操作が可能となる。
【0038】
すなわち、レバー26の揺動を連動機構10に伝える構成としたので、レバー26の揺動から扉1の開放への操作をスムーズに行うことができ、この扉1の開放時に、気圧差解消のための操作を有することを意識しなくとも、扉の開放操作を容易なものとするプッシュプル錠に、レバー操作のみが加わったのみであり、レバー26操作が扉を開放させるように意識させることができる。
【0039】
なお、室外側Oとなるグリップ2を引く側では、レバー26とともにグリップ2を掴み持って引く操作となるが、レバー26の基端に自在継手36を設けたことで、図6に示すように、グリップ2の移動に伴ってレバー26の先端側が扉面1bより離脱する方向へ揺動移動するので、グリップ2の移動を妨げることがなく、扉1の開放操作をスムーズに行える。
【0040】
従ってこのように構成された扉の構造では、マンションなどの高層住宅などにおける玄関ドアなどの扉1において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉1の開放が困難になった場合、扉面1a,1bに配設されたグリップ2近傍のレバー26,27を揺動させることで、扉1の木口1cより突出杆23を進出させ、この突出杆23を建物側枠体42に設けた当接部41に当接させて、互いの当接により生じる開放方向の扉1の移動にて、扉端縁と建物側の端縁との間に間隙Cを生じさせ、室内外の気圧差を解消させる。これにより、扉1は、気圧差による開放困難が解消されて、小さな力で開放を行うことが可能となる。また、従来のような窓穴などを設ける特別な構造などではなく、複雑な機構も用いてないことから、気密性の低下や防犯性の低下などを起こすことがなく、簡素な構成で容易に実現できる。
【0041】
なお、上述した実施の形態では、突出杆23の先端に斜面23bを設け、建物枠側42にローラ44を備えた当接部41を設けた構成の例について述べたが、これら突出杆23と当接部41とは、その他の構成としてもよく、例えば、突出杆23の先端に回転自在なローラを設け、建物枠側42に斜面を設ける構成としてもよい。
この場合、突出杆23の先端が進出するに伴い、斜面に沿ってローラが転動し、これにより、扉1を開放する方向に移動させることができ、このことから、上記同様に室内外に気圧差があった場合などに、これを解消できることとなる。
【0042】
また、上述した実施の形態では、レバー26の基端に自在継手36を有し、扉面1bと平行な方向に揺動自在とされるとともに、扉面1bに対して離脱方向にも揺動自在とされて、レバー26が、グリップ2の移動に伴うことを可能とし、かつ、連動機構10とレバー26とを連動連結とし、レバー26の揺動を連動機構10に伝える構成とした例について述べたが、レバー26の扉面1bに平行な揺動操作のみで、扉1の端縁と建物側の戸当たり46との間隙Cを生じさせる構成であることから、上記したような自在継手36の構成や、連動機構10との連動連結の構成が無くとも、上記同様の、室内外における気圧差の解消を行うことが可能な効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明による扉の構造では、マンションなどの高層住宅などにおける玄関ドアなどの扉において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉の開放が困難になった場合、扉面に配設された把手近傍のレバーを揺動させることで、扉の木口より突出杆を進出させ、この突出杆を建物側枠体に設けた当接部に当接させて、互いの当接により生じる開放方向の扉の移動にて、扉端縁と建物側の端縁との間に間隙を生じさせ、室内外の気圧差を解消させることが可能となる。
これにより、扉は、気圧差による開放困難が解消されて、小さな力でも開放を行うことが可能となる。
また、従来のような窓穴などを設ける特別な構造などではなく、複雑な機構も用いてないことから、気密性の低下や防犯性の低下などを起こすことがなく、簡素な構成で容易に実現できる。
【0044】
また、レバーの揺動を連動機構に伝わる構成とすることで、レバーの揺動から扉の開放への操作をスムーズに行うことができ、この扉の開放時に、気圧差解消のための操作を有することを意識しなくとも、楽に扉を開放させることが可能となる。
【0045】
さらに、突出杆の先端に斜面を設け、当接部をローラにて構成させることで、互いの接触時が線接触となるとともに、ローラが回転することで、突出杆の進出移動を助勢でき、扉の開放方向への移動をスムーズなものとすることができる。
【0046】
また、レバーに自在継手を備える構成としたことで、開放操作時に把手を引く側では、レバーとともに把手を掴み持って引く操作となるが、把手の移動に伴ってレバーの先端側が扉面より離脱する方向へ揺動移動するので、把手の移動を妨げることがなく、扉の開放操作をスムーズに行うことができるという効果がある。
【0047】
さらに、レバー先端近傍に、把手の裏面に当接する緩衝部を設けたことで、上記のような把手の掴み持つ操作時に、レバーと把手とが当接しても、把手側に傷をつけることがない。このことから、把手の塗膜やメッキの剥離などを発生させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による扉の構造の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同扉の構造の側断面図である。
【図3】同扉の構造の機構部分を示す概略正面図である。
【図4】同扉の構造における扉開放操作時の平断面図を(a)に、正断面図を(b)に示した動作説明図である。
【図5】同扉の構造における扉開放操作時の平断面図を(a)に、正断面図を(b)に示した動作説明図である。
【図6】同扉の構造における扉開放操作時の側断面図である。
【図7】同扉の構造における扉開放操作時の機構部分における正断面図である。
【符号の説明】
1…扉
1c…木口
2…把手(グリップ)
2a…裏面
10…連動機構
12…ラッチ
23…突出杆
26,27…レバー
36…自在継手
39…緩衝部(ローラ)
41…当接部
42…枠体
44…ローラ

Claims (6)

  1. 扉の木口より進退自在なラッチを有し、該ラッチの進出状態の保持及び該保持状態の解除を行う連動機構を備え、前記扉の表裏面に対して接離方向に移動自在とされて設けられる杆状の把手を、前記扉の開く方向に押す或いは引くことにより、前記連動機構を介して前記ラッチを後退或いは後退を許容させ同時に前記扉の開放が行われる扉の構造において、
    前記把手の近傍に設けられ揺動自在なレバーと、
    該レバーの揺動に連動し、前記扉の木口より突出する突出杆と、
    前記扉の閉鎖時における該扉の木口に対向する建物側枠体に配設され、前記突出杆の突出時に当接し、該突出杆の突出方向に対して略直交する前記扉の開放方向へ、前記突出杆の突出とともに前記扉を揺動させる当接部と、
    を具備することを特徴とする扉の構造。
  2. 前記連動機構が、前記レバーに連動連結され、該レバーの揺動を前記連動機構に伝えることを特徴とする請求項1記載の扉の構造。
  3. 前記突出杆の先端形状が、前記扉の閉鎖方向側の側面を斜面とする略くさび状とされ、前記当接部が、ローラよりなることを特徴とする請求項1又は2記載の扉の構造。
  4. 前記レバーは、把手と扉面の間に配置されることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の扉の構造。
  5. 前記レバーは、前記扉の面に対して平行に揺動自在とされるとともに、該扉面に対して離脱方向に揺動自在となる自在継手を備えることを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の扉の構造。
  6. 前記レバーの先端近傍には、前記把手の裏面に当接する緩衝部を備えることを特徴とする請求項5記載の扉の構造。
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