JP5345503B2 - 開動助勢機構 - Google Patents

開動助勢機構 Download PDF

Info

Publication number
JP5345503B2
JP5345503B2 JP2009253136A JP2009253136A JP5345503B2 JP 5345503 B2 JP5345503 B2 JP 5345503B2 JP 2009253136 A JP2009253136 A JP 2009253136A JP 2009253136 A JP2009253136 A JP 2009253136A JP 5345503 B2 JP5345503 B2 JP 5345503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
latch
opening
handle
cam plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009253136A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011099219A (ja
JP2011099219A5 (ja
Inventor
拓磨 加藤
勇一 吉澤
Original Assignee
美和ロック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 美和ロック株式会社 filed Critical 美和ロック株式会社
Priority to JP2009253136A priority Critical patent/JP5345503B2/ja
Publication of JP2011099219A publication Critical patent/JP2011099219A/ja
Publication of JP2011099219A5 publication Critical patent/JP2011099219A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5345503B2 publication Critical patent/JP5345503B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えばマンションなどの高層階の玄関や気密化された部屋の出入口等に設けられ、部屋の内外に生じてしまった気圧差による開閉操作の不具合を解消するための開動助勢機構に関する。
マンションなどの住居においては、近年では高気密化されていることから、居室内の換気扇などの運転により、室外に比べ室内の気圧が低下し、すなわち室内外で気圧差が生じてしまい、玄関ドアの開放時に大きな力が必要となることがある。このような場合、特に高齢者や子供などは、ドアの開放が困難となる。
従来、上記のような不具合を解消するために、種々の機構が案出されている。例えば、以下に示す特許文献1や特許文献2では、ハンドル裏面に突出するレバーや、ハンドル軸から突出するこじ開け杆などを設けている。これらは、室内外の気圧差で扉の開放が困難となった場合、レバーをハンドルとともに握り、突出杆を建物側の当接部に当接して扉自体を開放方向に移動させたり、こじ開け杆を建物側反力部材の傾斜面に当接し、こじ開け杆に反力部材から反力を生じさせて扉自体を開放方向に移動させたりする。これにより、扉と建物側枠体の間をこじ開けるようになり、扉と建物側枠体との間に隙間を生じさせ、室内外の気圧差を解消させている。
特許第4034216号公報 特開2005−127044号公報
しかしながら、ハンドルと別体にレバーを設ける機構は、部品点数が多くなり、レバーが表出するため見栄えも悪く、扉を開放させる操作としてレバーも操作が必要となるなど操作性もよくなかった。また、こじ開け杆をハンドル軸から突出させる機構は、突出杆や反力部材が表出するため、見栄えが悪く、人の通過時にこれら部品に引っ掛かったり、或いは操作時に双方の部材間に指などを挟む虞もあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、少ない部品数で、見栄え良く扉の内外の差圧解消が行えて、扉の開放操作を容易なものとする開動助勢機構を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の開動助勢機構は、扉13の木口13c側より進退自在なラッチ33を有し、該ラッチ33の進出状態の保持及び該保持状態の解除を行う連動機構35を備え、前記扉13の表裏面に対して接離方向に移動自在とされて設けられる把手11を、前記扉13の開く方向に押す或いは引くことにより、前記連動機構35を介して前記ラッチ33を後退或いは後退を許容させるとともに前記扉13の開放が行われる開動助勢機構において、
前記扉13の木口13c側より突出自在な突出杆37と、
前記把手11の押し引き動作に従動して一方向に回転し前記連動機構35による前記ラッチ33の進出状態の保持を解除するとともに前記突出杆37を突出させるカム板31と、
前記扉13の閉鎖時における該扉13の木口13c側に対向する建物側枠体75に配設され、前記突出杆37の突出時に当接し、該突出杆37の突出方向に対して略直交する前記扉13の開放方向へ、前記突出杆37の突出とともに前記扉13を揺動させる当接部73と、
を具備することを特徴とする。
この開動助勢機構では、把手11を、扉13の開く方向に押す或いは引くと、カム板31が従動して一方向に回転し連動機構35によるラッチ33の進出状態の保持を解除するとともに突出杆37を突出させる。この突出杆37を建物側枠体75に設けた当接部73に当接させて、互いの当接により生じる開放方向の扉13の移動にて、扉端縁と建物側の端縁との間に間隙を生じさせ、室内外の気圧差を解消させることができる。
請求項2記載の開動助勢機構は、請求項1記載の開動助勢機構であって、
前記カム板31は、扉厚み方向に沿う方向の支軸39に回動自在に支持され、該支軸39を挟み半径方向外側に突出する一対の腕部43,43が突設され、それぞれの該腕部43,43には開扉時回転側と反対側の面45に前記一対の把手11,11からの各作動片23が当接し、且つ一方の前記腕部43が前記突出杆37を開扉時回転側に当接して突出させることを特徴とする。
この開動助勢機構では、扉表裏面のいずれかの把手11が扉13の開く方向に押され或いは引かれると、把手11の作動片23が腕部43の開扉時回転側と反対側の面45を押圧し、カム板31が一方向に回転される。カム板31が一方向に回転することで、カム板31が連動機構35を介してラッチ33の後退を許容させるとともに突出杆37を突出させる。
請求項3記載の開動助勢機構は、請求項1または2記載の開動助勢機構であって、
前記ラッチが、反転ラッチ33であることを特徴とする。
この開動助勢機構では、ラッチが、通常の木口13cからの進退移動のみでなく、扉13の上下に沿う方向のラッチ軸49回りにも回転する反転ラッチ33となる。通常のラッチでは進退方向と平行な衝止面が、ラッチの後退によらなければストライク板51の係止穴53から離脱されないが、反転ラッチ33では上記ラッチ軸49回りにラッチが回転することで、係止穴53からの離脱が可能となる。
請求項4記載の開動助勢機構は、請求項1,2,3のいずれか1つに記載の開動助勢機構であって、
前記連動機構35は、前記支軸39と同方向の揺動軸63にて揺動自在に支持される少なくとも一つの揺動部材61を有し、
前記揺動部材61は、前記カム板31の開扉時回転によって前記揺動軸63を挟む一方の揺動端61aが押圧され、前記揺動軸63を挟む他方の揺動端61bに設けられた規制部65が前記ラッチ33から離脱して前記ラッチ33の進出状態の保持を解除することを特徴とする。
この開動助勢機構では、カム板31が一方向に回転されると、揺動部材61の一方の揺動端61aがカム板31に押圧され、揺動部材61の他方の揺動端61bに設けられた規制部65がラッチ33から離脱する。ラッチ33は規制部65が離脱することにより後退が可能となる。
本発明に係る請求項1記載の開動助勢機構によれば、開閉操作用の把手とは別体にレバーを設けたり、こじ開け杆をハンドル軸から突出させたりする必要がなくなり、少ない部品数で、見栄え良く扉の内外の差圧解消が行うことが可能となる。すなわち、扉の開放操作を通常の把手による開閉操作のみで容易に行えるものとすることができる。
請求項2記載の開動助勢機構によれば、それぞれの把手による連動機構の駆動と、突出杆の駆動とを一つのカム板を用いて行うことができ、すなわち部品点数を増やすことなく、扉の開動の助勢が行われる。
請求項3記載の開動助勢機構によれば、カム板の回転をラッチ後退に変換するための大きな変換スペースを確保する必要がなくなる。
請求項4記載の開動助勢機構によれば、カム板の回転を、少ない部品でラッチの保持状態の解除動作に変換できる。
本発明に係る開動助勢機構を備えた扉の要部正面図である。 (a)は建物側枠体の要部断面図、(b)はその正面図、(c)はA−A断面図である。 扉の平断面図である。 (a)は閉扉状態の正面図、(b)は当接部と共に表したそのB−B断面図である。 (a)は動作開始時の正面図、(b)はそのC−C断面図である。 (a)は動作完了時の正面図、(b)はそのD−D断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る開動助勢機構を備えた扉の要部正面図、図2(a)は建物側枠体の要部断面図、(b)はその正面図、(c)はA−A断面図、図3は扉の平断面図である。
本実施の形態に係る開動助勢機構は、室外面及び室内面に、把手としてのレバーハンドル11(図3参照)がそれぞれ横方向を長手方向として配設され、これらレバーハンドル11が、室外方向に揺動して開放となる扉13の表裏面に取り付けられた座部15,17に保持されて取り付けられる。各座部15,17に対するレバーハンドル11は、室内側Iではレバーハンドル11が扉面13aに近接する方向に移動自在であり、室外側Oではレバーハンドル11が扉面13bより離れる方向に移動自在となっており、所謂プッシュプル錠を構成している。各座部15,17内には、レバーハンドル11を移動方向である扉面13a,13bに対して近接或いは離脱の移動方向に回転自在に支持するレバーハンドル軸19が設けられている。
レバーハンドル11は、ブラケット21を介してレバーハンドル軸19に支持される。ブラケット21は、レバーハンドル軸19を挟んでレバーハンドル11の反対側が作動片23となって、扉13に内設される錠箱25内に突出される。また、レバーハンドル軸19にはバネ27が外挿され、バネ27は作用端をブラケット21のガイドピン29に係止することで、レバーハンドル11を操作前の位置に付勢する。なお、押す側のレバーハンドル11は基準位置が扉面13aより離れる方向に傾斜しており、操作時に扉面13aと平行となる位置まで揺動する。また、引く側のレバーハンドル11は基準位置が扉面13bと平行となり、操作時に扉面13bより離れる方向に傾斜する位置まで揺動する。
図1に示すように、錠箱25内には、カム板31と、ラッチ33と、連動機構35と、突出杆37とが配設されている。カム板31は、レバーハンドル11の押し引き動作に従動して一方向(図1の時計回り)に回転し連動機構35によるラッチ33の進出状態の保持を解除するとともに突出杆37を突出させる。カム板31は、この一方向の回転が、開扉時の回転方向となる。
カム板31は、扉厚み方向に沿う方向の支軸39に回動自在に支持され、回転付勢バネ41によって同図の反時計回りに付勢される。カム板31には、支軸39を挟み半径方向外側に突出する一対の腕部43,43が突設されている。それぞれの腕部43,43には開扉時回転側と反対側の面45に、一対のレバーハンドル11からの各作動片23,23が当接する。一方の腕部(図1の下側の腕部)43は、突出杆37を開扉時回転側の面47に当接して突出させる。また、この腕部43は、開扉時回転側と反対側の面45をストッパ48に当接し、カム板31の反時計回りの回転を所定範囲に規制する。
ラッチ33は、本実施の形態では、反転式ラッチ(以下、ラッチ33を「反転ラッチ33」と称す。)とされる。すなわち、閉扉動作時には、一般的なラッチ錠と同様にストライク板51当接時に錠箱25内に後退し、開扉時には、反転動作して解錠及び開扉が行えるものである。反転ラッチ33は、通常の木口13cからの進退移動のみでなく、扉13の上下に沿う方向のラッチ軸49回りにも回転する。通常のラッチでは進退方向と平行な衝止面が、ラッチの後退によらなければ図2に示すストライク板51の係止穴53から離脱されないが、反転ラッチ33では上記ラッチ軸49回りに回転することで、係止穴53からの離脱が可能となる。この反転ラッチ33は、ラッチ本体55と、ガイド部57とで構成されている。
ラッチ本体55は、先端が、衝止面と、この衝止面に対し所定の角度に斜めに形成されるガイド面(図示せず)とで略三角形状とされ、上下両端面にラッチ軸49が突設されている。そして、錠箱25のフロント板59裏面からその周縁部に両ラッチ軸49が掛かり、このフロント板59より先端が突出する。
ラッチ本体55には、圧縮コイルバネなどの付勢部材(図示せず)が後端側に配設され、先端が常にフロント板59より突出するよう付勢されている。通常時、ラッチ本体55は、フロント板59から突出した状態で、衝止面が扉面13aと平行となり、相手側のストライク板51の係止穴53に係合する。すなわち扉13の開放を規制する。また、閉扉動作時には、ストライク板51の端縁にガイド面が当接することで、付勢部材の付勢力に抗してフロント板59よりガイド部57内を真っ直ぐ後退する。また、開扉時には、後述する連動機構35によって、ラッチ本体55に対する規制が解除されて、ラッチ本体55は衝止面がストライク板51の係止穴53縁部に当接し、ラッチ軸49を揺動中心として、ガイド部57内で反転動作が可能となり、且つラッチ本体55の後退を許容され、これによりフロント板59より後退して扉13が開放となる。
本実施の形態では、ラッチを反転ラッチ33とすることにより、カム板31の回転をラッチ後退に変換するための大きな変換スペースを確保する必要がなくなる。
連動機構35は、上記反転ラッチ33と、カム板31との間に介設される。この連動機構35は、本実施の形態では、それぞれ略L字状に形成された複数の揺動部材61,61を組み合わせて構成され、反転ラッチ33の後端側に配設される。各揺動部材61,61は、それぞれ揺動軸63にて揺動自在に錠箱25内に配置される。連動機構35は、少なくとも一つの揺動部材61(図1中、下側の揺動部材61)を備えればよい。下側の揺動部材61は、カム板31の開扉時回転によって揺動軸63を挟む一方の揺動端61aがカム平坦面31aによって押圧され、図1の反時計回りに回転する。これにより、揺動軸63を挟む他方の揺動端61bに設けられた規制部65がラッチ本体55に係止状態ではラッチ本体の真直な進退のガイドを行い、ラッチ本体55から離脱すると反転ラッチ33の揺動規制状態の保持を解除する。
本実施の形態では一対の揺動部材61,61が設けられ、図1の下側の揺動部材61の解除揺動(反時計回りの揺動)が係合部67を介して上側の揺動部材61の解除揺動(時計回りの揺動)として伝達されるようになっている。また、上側の揺動部材61はバネ69により反時計回りに付勢される。この付勢力は、係合部67によって下側の揺動部材61の時計回りの付勢力として伝達される。
カム板31が一方向(図1の時計回り方向)に回転されると、下側の揺動部材61の一方の揺動端61aがカム平坦面31aに押圧され、双方の揺動部材61,61に設けられた規制部65,65がラッチ本体55から離脱する。これにより、反転ラッチ33、規制部65,65が離脱することにより揺動及び後退が可能となる。このように、開動助勢機構では、カム板31の回転を、少ない部品で反転ラッチ33の保持状態の解除動作に変換できるようになされている。
突出杆37は、錠箱25内のガイド軸68によってスライド移動自在となり、先端37aがフロント板59より進退自在に配設されている。この突出杆37は、略角柱状に形成され、長手方向を扉面13a,13bに沿わせて配置され、圧縮コイルバネなどよりなる付勢部材71によって、通常時、先端部分がフロント板59より突出しない状態を維持されている。突出杆37の先端37aは、本実施の形態では、扉13の閉鎖方向側となる側面を所定角度、本実施の形態では約45°の斜面37b(図3参照)とされ、略くさび状に形成されている。また、この突出杆37の基端は、図1に示したように下側の腕部43の開扉時回転側の面47に押圧される。
図2に示す当接部73は、建物側の枠体75におけるストライク板51の下部に配設される。この当接部73は、本実施の形態では、支持ブラケット77と、ローラ79とで略構成されている。支持ブラケット77は、枠体75に形成された凹部81に固設され、この凹部81底面に対して、扉13の木口13cに向かって延出するように構成される。ローラ79は支持ブラケット77の先端に設けられており、軸83を扉13の木口13cに沿わせ垂直方向とされて回転自在に配設されている。
この支持ブラケット77が固設される凹部81は、ストライク板51の板面よりも深く、扉13の木口13cより離間した位置を底面とする形状に構成されるとともに、扉13の開放方向側が開口した形状とされ、建物側枠体75としては、室外側Oに向かう段部のように形成される。なお、この支持ブラケット77の延出位置は、閉扉状態の木口13cにおける突出杆37の中心線上ではなく、突出杆37の最先端に近接した、やや偏芯した位置とされている。そして、この突出杆37は、突出動作が行われることで、支持ブラケット先端のローラ79に当接し、このローラ79の回転と、突出杆先端37aの斜面37bとで、ローラ79に対して突出杆37側を進出方向に対して略直交方向に移動させるようになっている。
次に、上述のように構成された開動助勢機構の動作について説明する。
図4(a)は閉扉状態の正面図、(b)は当接部と共に表したそのB−B断面図、図5(a)は動作開始時の正面図、(b)はそのC−C断面図、図6(a)は動作完了時の正面図、(b)はそのD−D断面図である。
扉13は、反転ラッチ33がストライク板51の係止穴53に係止することで閉扉される。この閉扉時、扉13は、枠体75との間に設けられた気密部材であるパッキン(図示せず)を介して密着される。
図4に示す閉扉時において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉13の開放が困難となった状態で、扉表裏面のいずれかのレバーハンドル11が扉13の開く方向に押され或いは引かれると、レバーハンドル11の作動片23が腕部43の開扉時回転側と反対側の面45を押圧する。
本実施の形態では、例えば室内側I側(図3の上側)のレバーハンドル11が押され、図5の下側の作動片23が同図の左方へ移動する。すると、カム板31が一方向(図5の時計回り)に回転される。カム板31が一方向に所定角度(0.2°)回転すると、下側の腕部43の開扉時回転側の面47が突出杆37の後端面に当接する。同時に、連動機構35によって規制部65が揺動を開始し、ラッチ本体55から退きラッチ本体55に対する規制状態が解除される。すなわち、室内と室外とで気圧差が生じていない場合には、この状態で開扉へと移行可能となっている。このことから、気圧差の無い場合にはレバーハンドル11への初期の操作、すなわちレバーハンドル11の傾きが浅い状態で開放へと導くことができ、気圧差が生じている場合には、重たく感じる扉をレバーハンドル11への操作力として開放方向へレバーハンドル11に対して力を加える操作、すなわちレバーハンドル11の押す或いは引く操作をさらに続けることとなる。
さらにレバーハンドル11が押され、レバーハンドル11の揺動に連動して、突出杆37が進出を始めると、その先端37aが当接部73のローラ79に当接する。突出杆37は、カム板31が所定角度(23.3°)回転して回転規制されるまで進出する。カム板31は、図6に示すように、下側の腕部43が揺動軸63の外周に当接することで時計回りの回転が規制される。この進出によって突出杆37先端の斜面37bが当接部73のローラ79に当接して、ローラ79の回転によって斜面37bが扉13の開放方向に移動となり、すなわち扉13自体を開放方向に移動させる。
このような、突出杆37の先端の斜面37bと、当接部73のローラ79の構成によれば、互いの接触時が線接触となるとともに、ローラ79が回転することで、突出杆37の進出移動を助勢できることとなって、扉13の開放方向への移動をスムーズなものとなる。
これにより、扉13の室内側面13aにおける端縁と、建物側枠体75との間を、こじ開けるようになり、このことから、扉13の端縁と枠体75との間に数mm〜十数mmの隙間を生じさせ、室内外の気圧差を解消させることとなる。本実施の形態では、突出杆37が約17mm進出し、この突出杆37の斜面37bと当接部73のローラ79により、約12mm扉13が開放方向に動き、レバーハンドル11の揺動操作のみという大きな力を必要としない操作で扉13の開放を始めることが可能となる。
同時に、このレバーハンドル11の揺動操作により、錠箱23内にて連動機構35を介して規制部65,65を離脱させ、反転ラッチ33に対する規制状態が解除状態となる。その後、レバーハンドル11を、室外側Oからは引く、室内側Iからは押す、操作で、反転ラッチ33は反転して後退し、扉13が開放となる。このときの開放は、上記気圧差の解消後であることから、小さな力で開放操作が可能となる。
すなわち、レバーハンドル11の揺動を連動機構35に伝える構成としたので、レバーハンドル11の揺動から扉13の開放への操作をスムーズに行うことができ、この扉13の開放時に、気圧差解消のための操作を有することを意識しなくとも、扉の開放操作を容易なものとすることができる。
したがって、このように構成された開動助勢機構では、マンションなどの高層住宅などにおける玄関ドアなどの扉13において、室内と室外とで気圧差が生じ、扉13の開放が困難になった場合、扉面13a,13bに配設されたレバーハンドル11を揺動させることで、カム板31が従動して一方向に回転し連動機構35による反転ラッチ33の進出状態の保持及び規制を解除するとともに、突出杆37を突出させる。この突出杆37を建物側枠体75に設けた当接部73に当接させて、互いの当接により生じる開放方向の扉13の移動にて、扉端縁と建物側の端縁との間に間隙を生じさせ、室内外の気圧差を解消させる。これにより、扉13は、気圧差による開放困難が解消されて、小さな力で開放を行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、突出杆37の先端に斜面37bを設け、建物枠体75にローラ79を備えた当接部73を設けた構成の例について述べたが、これら突出杆37と当接部73とは、その他の構成としてもよく、例えば、突出杆37の先端に回転自在なローラを設け、建物枠体75に斜面を設ける構成としてもよい。この場合、突出杆37の先端が進出するに伴い、斜面に沿ってローラが転動し、これにより、扉13を開放する方向に移動させることができ、このことから、上記同様に室内外に気圧差があった場合などに、これを解消できることとなる。
また、上記実施の形態では、把手がレバーハンドル11である場合を例に説明したが、把手は、この他、扉13の室外面及び室内面に、略杆状に形成されるグリップがそれぞれ縦方向を長手方向として配設されるプッシュプル錠であってもよい。
したがって、本実施の形態に係る開動助勢機構によれば、別体にレバーを設けたり、こじ開け杆をハンドル軸から突出させたりする必要がなくなり、少ない部品数で、見栄え良く差圧解消が行える。
11…把手(レバーハンドル)
13…扉
13a,13b…扉の表裏面
13c…木口
23…作動片
31…カム板
33…ラッチ(反転ラッチ)
35…連動機構
37…突出杆
39…支軸
43…腕部
45…開扉時回転側と反対側の面
47…開扉時回転側の面
61…揺動部材
61a…一方の揺動端
61b…他方の揺動端
63…揺動軸
65…規制部
73…当接部
75…建物側枠体

Claims (4)

  1. 扉の木口側より進退自在なラッチを有し、該ラッチの進出状態の保持及び該保持状態の解除を行う連動機構を備え、前記扉の表裏面に接離方向に移動自在とされて設けられる把手を、前記扉の開く方向に押す或いは引くことにより、前記連動機構を介して前記ラッチを後退或いは後退を許容させるとともに前記扉の開放が行われる開動助勢機構において、
    前記扉の木口側より突出自在な突出杆と、
    前記把手の押し引き動作に従動して一方向に回転し前記連動機構による前記ラッチの進出状態の保持を解除するとともに前記突出杆を突出させるカム板と、
    前記扉の閉鎖時における該扉の木口側に対向する建物側枠体に配設され、前記突出杆の突出時に当接し、該突出杆の突出方向に対して略直交する前記扉の開放方向へ、前記突出杆の突出とともに前記扉を揺動させる当接部と、
    を具備することを特徴とする開動助勢機構。
  2. 請求項1記載の開動助勢機構であって、
    前記カム板は、扉厚み方向に沿う方向の支軸に回動自在に支持され、該支軸を挟み半径方向外側に突出する一対の腕部が突設され、それぞれの該腕部には開扉時回転側と反対側の面に前記一対の把手からの各作動片が当接し、且つ一方の前記腕部が前記突出杆を開扉時回転側に当接して突出させることを特徴とする開動助勢機構。
  3. 請求項1または2記載の開動助勢機構であって、
    前記ラッチが、反転ラッチであることを特徴とする開動助勢機構。
  4. 請求項1,2,3のいずれか1つに記載の開動助勢機構であって、
    前記連動機構は、前記支軸と同方向の揺動軸にて揺動自在に支持される少なくとも一つの揺動部材を有し、
    前記揺動部材は、前記カム板の開扉時回転によって前記揺動軸を挟む一方の揺動端が押圧され、前記揺動軸を挟む他方の揺動端に設けられた規制部が前記ラッチから離脱して前記ラッチの進出状態の保持を解除することを特徴とする開動助勢機構。
JP2009253136A 2009-11-04 2009-11-04 開動助勢機構 Expired - Fee Related JP5345503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009253136A JP5345503B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 開動助勢機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009253136A JP5345503B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 開動助勢機構

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011099219A JP2011099219A (ja) 2011-05-19
JP2011099219A5 JP2011099219A5 (ja) 2011-12-08
JP5345503B2 true JP5345503B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=44190615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009253136A Expired - Fee Related JP5345503B2 (ja) 2009-11-04 2009-11-04 開動助勢機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5345503B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5894456B2 (ja) * 2011-07-19 2016-03-30 美和ロック株式会社 開力軽減錠
JP5942105B2 (ja) * 2011-09-22 2016-06-29 美和ロック株式会社 ラッチ錠
JP5879148B2 (ja) * 2011-09-28 2016-03-08 美和ロック株式会社 開力軽減錠
JP5950564B2 (ja) * 2011-12-14 2016-07-13 株式会社ゴール 扉錠

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3597727B2 (ja) * 1999-04-06 2004-12-08 三協アルミニウム工業株式会社
JP4034216B2 (ja) * 2003-03-20 2008-01-16 美和ロック株式会社 扉の構造
JP4295596B2 (ja) * 2003-10-24 2009-07-15 美和ロック株式会社 開動助勢錠
JP4177283B2 (ja) * 2004-04-15 2008-11-05 株式会社Skb ドア錠
JP2007077761A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tostem Corp 扉開放補助機構を備えた開口部装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011099219A (ja) 2011-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5345503B2 (ja) 開動助勢機構
JP4295596B2 (ja) 開動助勢錠
KR20140125554A (ko) 래치볼트의 고정구조체
JP4034216B2 (ja) 扉の構造
JP5813941B2 (ja) 錠装置
JP6698407B2 (ja) 建具及び錠装置
JP5844626B2 (ja) 開力軽減錠
KR101598961B1 (ko) 설치가 용이한 범용 디지털 도어록용 모티스락
JP5942105B2 (ja) ラッチ錠
JP2011099219A5 (ja)
JP4368565B2 (ja) 錠前の反転ラッチ用ストッパー機構
TWM341085U (en) Structure of compound lock
WO2012172734A1 (ja) 引き戸の開放補助装置
JP5727802B2 (ja) ラッチ錠における内外気圧差解消装置
JP5942104B2 (ja) 建具用ラッチ錠
JP4851845B2 (ja) 両開扉錠
JP2009197492A (ja) 防火ドア
JP2009046867A (ja) 窓装置
JP5740166B2 (ja) ラッチ錠における内外気圧差解消装置
JP5950564B2 (ja) 扉錠
JP6145912B2 (ja) 開扉補助機構付ラッチ装置
JP5171222B2 (ja) 自動フラッシュボルト
JP2008285892A (ja) ラッチ錠
JPH01210583A (ja) 門扉錠のラッチ機構
JP2003314110A (ja) グレモン錠

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111026

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5345503

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees