JPH0241253Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は回転式の窓障子や扉に使用される錠装置
に関し、特に窓障子等が開いているときはラツチ
が引き込んだ解錠位置に拘束され、窓障子等が閉
じられているときにのみラツチの拘束が解除され
て該ラツチを突出した施錠位置に移動できるよう
にすることにより、ラツチが突き出た状態で障子
等を閉じられるのを防止するものである。またラ
ツチの引込位置での拘束とその解除が障子等の開
閉に追従して自動的に行なわれるようにするもの
である。

以下本考案の実施例につき図面を参照しながら
具体的に説明する。

錠ケース１は、薄い箱形の本体２と、その一側
の開口面を閉じる細長の取付板３と、その表面に
重ねられた細長の飾板４を具備し、上記取付板と
飾板をねじ５で障子６の従框に固着する。

ラツチ７は薄い板状のもので、その一端がケー
ス本体２の下部に枢着され、この枢着部の角孔８
にレバーハンドルの角軸９が挿入される。ハンド
ル１０の回転操作に従つて、ラツチ７は第１図の
実線で示すように突き出た施錠位置から２点鎖線
で示す引き込んだ解錠位置に又はその逆に回転す
る。

ラツチ受け１１は、障子６の自由端面に相対す
る窓枠１２の表面にねじ１３で固着され、このラ
ツチ受に前記ラツチ７が噛み合うことにより障子
が施錠されると共に引き寄せられて気密片１４で
気密状態に閉じられる。

拘束部材１５は、ケース本体２の上部に組み込
まれ、該部材と前記ラツチ７の軸９を結ぶ線上に
沿つて往復動できる。拘束部材１５はさらにラツ
チ７に近い端部に突起１６が形成され、該突起を
ラツチの自由端面の凹部１７に噛み合わせること
により、ラツチを引込んだ解錠位置に拘束する。
この拘束により、ラツチ７はハンドルで回転しよ
うとしても、その回転が阻止される。従つて障子
６を開位置から閉じるときには、ラツチ７がラツ
チ受１１に突き当る恐れが全くなく、このラツチ
やラツチ受けの破損が防止されることは勿論のこ
と、障子も同様に破壊から保護され、さらにまた
ハンドルで操作される公知の錠杆（図示略）を障
子の上下両端から出没させる施錠手段が付加され
た場合には、その錠杆も保護することができる。

拘束部材１５はその移動方向に延びる長孔１８
を有し、その一端が拘束部材１５の後端面に開口
している。コイル状の圧縮ばね１９が上記長孔１
８内に組み込まれ、該ばねの一端が長孔の端面に
接触しまた他端がケース本体の側壁に接触してい
る。このばね９は拘束部材１５にそれをラツチ７
との噛合位置に移動させる弾発力を常時与えてい
る。従つてラツチ７を引き込めて障子６を開く
と、該ラツチに拘束部材１５がばね１９で自動的
に噛み合わされる。

作動部材２０は拘束部材１５によるラツチ７の
拘束を解除するもので、ケース本体２内に拘束部
材の移動方向と直角に交る方向に移動可能に組み
込まれている。この作動部材２０の一端には傾斜
したカム面２１が形成され、該カム面２１は拘束
部材１５に形成された斜めのカム面２２と噛み合
う。この噛み合いにより作動部材２０が拘束部材
１５を解除位置に移動させ、逆に拘束部材１５が
作動部材２０を従動させながら拘束位置に移動す
る。作動部材２０の先端２６は取付板３と飾板４
の各孔を貫通して外方に突出している。

受け部材２３は上記作動部材２０の突出端２６
を受けるもので障子６の自由端面に対向する窓枠
１２にねじ２４で固着されている。

障子６が閉じられているときには、作動部材２
０は受け部材２３に乗り上がり、その反作用で押
し込められて、拘束部材１５を前述のように解除
位置に移動させる。障子６が開放されると、作動
部材２０は受け部材２３から離れて突出可能とな
り、その結果拘束部材１５が作動部材２０を突き
出しながら拘束位置まで移動し、その突起１６が
ラツチ７の凹部１７に噛み合つて該ラツチを解錠
位置にて拘束する。

尚拘束部材１５はその突起１６の一部２４を第
４図に示すように斜めに切落すことにより、障子
が開いているときに作動部材２０を指で押し込ん
でハンドル１０でラツチ７を突出させてた場合に
も、ハンドルでラツチを再び引込めると、該ラツ
チ７で拘束部材１５が後退されて、障子を閉じる
ことができる。ラツチ７の凹部１７も上記突起１
６と同様にその一部２５を斜めに形成することに
より、両者の噛み合いが緊密になされる。

本考案は上記のように、障子６で開いていると
き、ラツチ７を拘束部材１５で解錠位置に拘束し
ているので、障子６を閉じるときに上記ラツチ７
が突き出ている恐れが全くなく、それらのラツチ
の破損を防止でき、また上記拘束部材１５を解除
する作動部材２０は障子６の開閉に連動するので
ラツチ７の拘束と解除が自動的になされ便利であ
る。またラツチ７はハンドル１０で解錠位置に対
応する垂直方向の引込位置から施錠位置に対応す
る水平方向の突出位置にまたはその逆に揺動さ
れ、ラツチ拘束部材１５はラツチ７に対して垂直
方向の直線的前進後退が可能であり、その前進に
より下端の突起１６がラツチの先端の凹部１７に
ラツチの引込位置にて噛み合つてその位置にラツ
チを拘束し、後退にて噛み合いがはずれてラツチ
の拘束を解除し、ばね１９は拘束部材の突起１６
をラツチの凹部１７にかみ合せるために拘束部材
をその前進方向に常時付勢し、作動部材２０はそ
のカム面２１とラツチ拘束部材のカム面２２のか
み合いにて、作動部材の引込位置への移動に従い
拘束部材１５をばね１９に抗して後退させ、ばね
１９による拘束部材の前進により作動部材を突出
させ、障子の開閉に従つて作動部材を引込位置と
突出位置の間を水平方向にて往復動させるので、
拘束部材の突起１６とラツチの凹部１７のかみ合
いが確実迅速になされ、ラツチと拘束部材と作動
部材との全体的組合せがコンパクトにまとめられ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断正
面図、第２図は第１図の−線断面図、第３図
は第１図の−線断面図、第４図は第１図に類
似の断面図である。 図中１は錠ケース、６は障子、７はラツチ、９
はハンドル軸、１０はハンドル、１１はラツチ受
け、１２は窓枠、１５は拘束部材、１６は突起、
１７は凹部、１９は圧縮ばね、２０は作動部材、
２１と２２はカム面、２３は受け部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドル１０で解錠位置に対応する垂直方向の
   引込位置から施錠位置に対応する水平方向の突出
   位置にまたはその逆に揺動されるラツチ７と、該
   ラツチに対して垂直方向の直線的前進後退が可能
   であり、その前進によりその下端の突起１６がラ
   ツチの先端の凹部１７にラツチの引込位置にて噛
   み合つてその位置にラツチを拘束し、後退するこ
   とにより上記噛み合いがはずれて上記拘束を解除
   するラツチ拘束部材１５と、該ラツチ拘束部材の
   突起１６を上記ラツチの凹部１７にかみ合わせて
   該ラツチを引込位置に拘束させるためにラツチ拘
   束部材をその前進方向に常時付勢するばね１９
   と、引込位置と突出位置へ水平方向に移動可能で
   あり、そのカム面２１とラツチ拘束部材のカム面
   ２２を介して上記ラツチ拘束部材に、該拘束部材
   に対しては上記引込位置への移動に従いその拘束
   部材を前記ばね１９に抗して後退させ、また該拘
   束部材からは上記ばね１９による該拘束部材の前
   進により突出される連動関係に連結され、さらに
   障子や扉が閉じられたときに開口枠で引込位置に
   押し込まれ逆に開いたときに開口枠の押え込みか
   ら解放されて突出される作動部材２０を具備して
   なる錠装置。