JP2004278668A - コントロールケーブルの防振端末支持装置 - Google Patents

コントロールケーブルの防振端末支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のものと同程度の操作感をもたらし、しかも従来の装置よりも振動減衰性が高いコントロールケーブルの端末の支持装置を提供する。
【解決手段】筒状のケーシングキャップ14と、そのケーシングキャップのフランジ13を含む外周を囲むダンパ15と、そのダンパ15を囲み、前記ケーシングキャップ14を収容するソケット17とからなり、前記ダンパ15の前後端の外周に、ソケット17の内面との間に隙間Sを形成するための突条25が設けられている支持装置10。ダンパ15は、前後の突条25が内向きに押圧されて弾性変形した状態で保持されている。ケーシングキャップ14の先端に被せられる防振カバー16の後端外周に、ソケット17との間に隙間S2を形成するための環状突起29が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコントロールケーブルの防振端末支持装置に関する。さらに詳しくは、オートマチック・トランスミッションの操作用のプッシュプル・コントロールケーブル(以下、ATケーブルという)の端末を支持すると共に、エンジンルーム側からシフトレバー側に振動が伝わりにくくする防振機能を備えた防振端末支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−91429号公報
一般的に、ATケーブルの防振端末支持装置は、エンジンルーム内のトランスミッションのブラケットなどに取り付けるが、エンジンルーム内の振動をシフトレバー側にできるだけ伝えないようにするため、コントロールケーブルの端末を保持するケーシングキャップをゴムマウント式に取り付けている。たとえば図9aに示す防振端末支持装置100は、導管101の端部にカシメ付けられるケーシングキャップ102と、そのケーシングキャップの外周に設けたフランジ103の周囲に取り付けた防振ゴム(ダンパ)104と、ケーシングキャップ102の先端側に被せられる防振カバー105と、防振ゴム104の後部に被せられる環状の押さえ部材106と、それらの防振ゴム104、防振カバー105および押さえ部材106の上からケーシングキャップ102を保持する有底筒状のソケット(ハウジング)107とから構成されている。前記防振ゴム104のフランジ103に被さる部位の前後の外側の面には、防振ゴムの撓み性を高めるべく環状溝108が形成されている。
【0003】
また、防振カバー105の基端側には、撓み性を高めて振動減衰性を高めるべく、図9bに示すような薄肉のスカート状のリップ105aが設けられている。なお、ケーシングキャップ102の先端側には、ガイドパイプ109の球面状の膨大部110を首振り自在に支持する凹部111が形成され、ガイドパイプ109内を摺動するロッド112の端部に押し引き両方向の力を伝える内索113が固着されている。ソケット107の前部外周には、ブラケット114などに取り付けるための環状溝115が形成されている。
【0004】
このものはたとえばブラケット114が振動し、その振動がソケット107に伝えられても、ソケット107とケーシングキャップ102の間に防振ゴム104や防振カバー105が介在しているので、ケーシングキャップ102には振動が伝わりにくい。そのため、導管101によって室内側、すなわち導管の他端が取り付けられるシフトレバー側に伝えられる振動が少なくなる。しかし上記のようにソケット107で防振ゴム104を拘束すると、防振ゴム104の自由な弾性変形が妨げられ、振動減衰作用が不充分になる。他方、防振ゴム104や防振カバー105の硬度を低くして振動減衰性を高くしようとすると、シフトレバーの操作の切換操作の節度感が低下する。そのため、節度感を損なわない範囲でできるだけ振動をコントロールケーブルに伝えないように種々の工夫が提案されている。
【0005】
たとえば特許文献1は、図10に示すように、フランジ103の外周に軸方向に延びる鍔115を設け、その鍔と当接する部分では防振ゴム104の厚さを薄くした防振端末支持装置116を提案している。そしてこのような構成により、ケーブル負荷の高荷重域で大きい剛性をもたらし、変速レバーの操作感を向上させることができるとしている。また、ケーシングキャップやコントロールケーブルの導管にウエイトを取り付け、ケーブルの固有振動数をエンジンの振動数より大きく減少させるなどにより、振動の伝達を遮断することも行われている。しかしウエイトを設けると、重量が増加し、自動車の場合、軽量化の要望に合わなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来のものと同程度の操作感をもたらし、しかも従来の装置よりも振動減衰性が高いコントロールケーブルの防振端末支持装置を提供することを技術課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のコントロールケーブルの防振端末支持装置(請求項1)は、後端にコントロールケーブルの導管の端部が固定される導管固定部を有し、先端に内索を通す貫通孔を有し、外周にフランジを有する筒状のケーシングキャップと、そのケーシングキャップのフランジを含む外周を囲むように取り付けられる弾性部材と、その弾性部材を囲むように、前記ケーシングキャップのフランジを含む部位および弾性部材を収容すると共に、相手部材への取り付け部を備えているソケットとからなり、前記弾性部材の外周に、ソケットの内面との間に隙間を形成するための突起が設けられ、その突起がソケットの内面に弾力的に当接していることを特徴としている。
【0008】
このような防振端末支持装置においては、前記突起は環状突起とするのが好ましい(請求項2)。また、前記突起を、フランジの外周面に被さる部位の外周面に前後一対で設けるのが好ましい(請求項3)。さらにその場合、前記前後の突起がそれぞれ軸方向に弾性変形した上で、ソケットと軸方向で当接しているものが好ましい(請求項4)。また、前記弾性部材が、フランジを囲む第1弾性部材と、ケーシングキャップの先端側の外周を囲む第2弾性部材とに分かれており、その第2弾性部材の後端の外周に前記突起が設けられているものが好ましい(請求項4)。
【0009】
【作用および発明の効果】
本発明の端末支持装置は、弾性部材の突起がソケット内面と当接しているので、突起以外の部位ではソケット内面と弾性部材の間に隙間がある。そして突起は弾力的にソケットによって支持されている。そのため、ソケットとケーシングキャップとは、半径方向に相対的に移動ないし変形しやすい状態で当接している。そのため、ソケットの振動は突起の部分で減衰され、ケーシングキャップには振動が伝わりにくい。逆に導管からケーシングキャップに伝えられた振動は、弾性部材で、とくにその突起で減衰され、ソケットには伝わりにくい。
【0010】
前記突起が環状突起である場合(請求項2)は、突起の外周全体がソケットの内面と当接するので、ケーシングキャップの保持がしっかりすると共に、半径方向の振動については、いずれの方向の振動も減衰される。そのため、減衰効率が高い。
【0011】
前記突起がフランジの外周面に被さる部位の外周面に前後一対で設けられている場合(請求項3)は、両方の突起がソケットの内面と当接するので、ケーシングキャップの保持がしっかりする。また、ケーシングキャップが前後に揺れる振動が生じた場合でも、前後の突起で保持することができ、その方向の振動を減衰することができる。
【0012】
前記前後の突起がそれぞれ軸方向に弾性変形した上で、ソケットと軸方向で当接している場合(請求項4)は、軸方向の振動に対する減衰性が向上し、その方向の振動が伝わりにくくなる。
【0013】
前記弾性部材が、フランジを囲む第1弾性部材と、ケーシングキャップの先端側の外周を囲む第2弾性部材とに分かれており、その第2弾性部材の後端の外周に前記突起が設けられている場合(請求項5)は、ケーシングの先端側からケーシングキャップへ振動が伝わりにくい。とくに第2弾性部材がガイドパイプの基部を覆っている場合は、ガイドパイプから伝わる振動を減衰させ、ソケットおよびケーシングキャップに対して振動が伝わりにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の支持装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の支持装置の一実施形態を示す一部切り欠き側面図、図2は図1の支持装置のソケットを取り付ける前の状態を示す断面図、図3は図1の支持装置の組立前の斜視図、図4および図5はそれぞれ本発明のに関わるダンパの他の実施形態を示す斜視図、図6は本発明の支持装置の実験方法を示す概略側面図、図7および図8はその実験結果を示すグラフである。
【0015】
図1に示す支持装置10は、一端にコントロールケーブルの導管11の端末を固着する導管固定部12を有し、中央部にフランジ13を有する筒状のケーシングキャップ14と、そのケーシングキャップのフランジ13を囲むように設けられるダンパ15(第1弾性部材)と、ケーシングキャップ14の先端の外周に被せられる防振カバー(第2弾性部材)16と、それらを収容する筒状のソケット17と、ソケットの開口部を閉じるための押さえリング18とを備えている。ケーシングキャップ14の先端には、ガイドパイプ19の根元部が揺動自在に嵌合している。前記防振カバー16の先端はそのガイドパイプ19の周囲を囲んでおり、その上からカシメリング20でカシメることにより、ガイドパイプ19に固定している。導管11は、押し引き両方向の力を伝達する内索21と共に、プッシュプルコントロールケーブルを構成している。なお図1では、ガイドパイプ19内に摺動自在に収容されるロッド(図9の符号112参照)や、ロッドを保護する蛇腹ブーツなどは省略している。
【0016】
前記ケーシングキャップ14は従来公知のものと実質的に同じものを用いることができる。すなわちケーシングキャップ14の後部(図1の右側)には円筒状の導管固定部12が設けられ、中央部14aには、内索21が通る貫通孔21aが軸心に沿って貫通している。中央部14aの表面には円板状のフランジ13が設けられている。中央部14aのフランジを除く部分の表面は、図3に示すように円筒状であるが、ダンパ15の回転を拘束するため、断面六角形状にしてもよい。前記導管固定部12は薄肉の筒状で、外周から中心に向かって部分的にカシメることにより導管を固定・保持する。そして導管固定部12は薄肉に形成されているので、ケーシングキャップ14の内面では、導管固定部12と中央部14aの間に導管11の端部が当接する段部14bが形成される。
【0017】
ケーシングキャップ14の先端近辺には、薄肉部22を残して、ガイドパイプ19の端部の球面状の膨大部19aを首振り自在に収容する凹部23が設けられている。さらに薄肉部22には、球面状の膨大部19aを保持するべく内向きにカシメられたカシメ部22a部が設けられている。凹部23と導管固定部12とは、前述の貫通孔21によって連通している。ケーシングキャップ14は、たとえば亜鉛などの金属ダイキャスト製品、軟鋼、アルミニウムなどの金属の鍛造製品などが用いられる。もちろん金属棒から切削することにより製造することもできる。
【0018】
前記ソケット17は、実質的に従来のものと同じ筒状のものであり、ダンパ15を収容する大径部17aと、防振カバー16を収容する小径部17bとを有する。そして大径部17aの内面と小径部17bの内面との間にダンパ15と軸方向で当接する段部17cが形成されている。また大径部17aの開口端の内面は、押さえリング18を収容するためにいくらか拡径されており、さらに先端では薄肉にしている。この薄肉部17dは、図1のように組み立てたとき、押さえリング18を固定するために半径方向内側にカシメる部位である。他方、小径部17bの外周には、ブラケットなどの相手部材に取り付けるための環状溝24が形成されている(図3参照)。ソケット17は従来のものと同じ材質、たとえば亜鉛などの金属ダイキャスト製品、軟鋼、アルミニウムなどの金属の鍛造製品などが用いられる。もちろん金属棒から切削することにより製造することもできる。
【0019】
前記押さえリング18は、従来のものと実質的に同じものを用いることができる。この実施形態では、図3に示すように、ダンパ15と軸方向で当接する円板状の部位18aと、ダンパ15の外周に被せられる円筒状の部位18bとからなる断面L字状の環状の形態を呈する。この押さえリング18は、鋼などの金属製の板材をプレス成形することにより得ることができる。ただし亜鉛などの金属ダイキャスト製品などでもよい。
【0020】
前記ダンパ15は、図2に示すように、ケーシングキャップ14のフランジ13の前面(図面の左側)および後面に当接する厚肉の円板部15a、15bと、それらの外周縁同士を連結し、フランジ13の外周に被せられる薄肉の外周部15cと、それぞれの円板状の部分15a、15bの内周縁から前方および後方に延び、ケーシングキャップ14の外周に被せられる円筒状の支持部15d、15eとからなる。そしてこの実施形態では、前側の厚肉の円板部15aの外周の前端角部および後ろ側の厚肉の円板部15bの外周の後端角部に、それぞれ環状の突条25が形成されている。それらの突条25は、図2に示すように、外力が加わっていない状態では、断面略長円状で、それぞれ前側および後ろ側にいくらか、たとえば0.8〜1mm程度突出している。さらにまた突条25の半径方向の先端は、薄肉の外周部15cよりもいくらか、たとえば0.2〜0.6mm程度外向きに突出している。それにより、外周部15cと突条25の先端との間に、隙間Sが形成される。なお、自然な状態で突出していなくても、組み立て後に初めて突出するものであってもよい。すなわち、図1のようにソケット17の段部17cと押さえリング18で閉じ込めるように組み立てたときに、前後に押しつけられて変形し、外周部15cとの間に隙間Sができるものであってもよい。
【0021】
また突条25の隣接部には、図2および図3に示すように、外周方向に開口する環状溝26が形成されている。それにより突条25の撓み性が高くなる。さらに円板部15a、15bにおける突条25との隣接部には、前方向および後ろ方向に開く環状溝28が形成されている。それにより突条25は前後に撓む余裕が残されている。ダンパ15は天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂エラストマーなど、ゴム状の高分子弾性体によって製造することができる。ゴム硬度はJISのHs40〜70程度のものが好ましく、とくにHs40〜60程度のものがさらに好ましい。
【0022】
前記防振カバー16は、ケーシングキャップ14の先端部の外周に被せられる薄肉円筒状の部分16aと、ガイドパイプ19に被せられる厚肉円筒状の部分16bとからなる。厚肉円筒状の部分16bには、外周を小径にした先端部16cと、先端に向かって薄くなるテーパ部16dとが形成されている。先端部16cは、前記カシメリング20でガイドパイプにカシメつけられる部位である。そしてこの実施形態では、薄肉円筒状の部分16aの端部外周に、環状突起29が設けられている。したがって図1のようにソケット17の小径部17bの内部に嵌入したとき、環状突起29が変形されると共に、他の部分と小径部17bの内面17dとの間に隙間S2が形成される。なお薄肉円筒状の部分16aの寸法は、図1のように組み立てたとき、ダンパ15の先端側の円筒状の支持部の先端との間に隙間S3があく寸法としている。
【0023】
さらに防振カバー16の薄肉円筒状の部分16aの内面にも環状の突起30が設けられている。この環状の突起30は、前述のケーシングキャップ14に形成した、膨大部19aを保持するためのカシメ部22aの外面に現れる環状の溝と係合する部位である。防振カバー16についても、ダンパ15と同様に、天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂エラストマーなど、ゴム状の高分子弾性体によって製造することができる。ゴム硬度はJISのHs40〜70程度のものが好ましく、とくにHs40〜60程度のものがさらに好ましい。
【0024】
前記ケーシングキャップ14は、はじめにダンパ15をその弾性変形を利用して組み付ける。なお、ケーシングキャップ14を金型に入れてその外周に生ゴムを成形し、ついで加硫(ベーキング)することにより、一体にゴム製のダンパ15を成形してもよい。ついでケーシングキャップ14の先端にガイドパイプ19の膨大部19aを挿入して組み付ける。さらに防振カバー16を取り付け、それらをソケット17に挿入し、押さえリング18を取り付けて図1の状態に組み立てられる。このようにして得られる支持装置10は、ケーシングキャップ14側からコントロールケーブルを挿入し、その導管11を前述のようにケーシングキャップ14にカシメつけられる。
【0025】
上記のように構成される支持装置10は、ダンパ15の薄肉の外周部15cとソケット17の内面との間に隙間Sがある。したがってケーシングキャップ14のフランジ13は、ソケット17によって固く拘束されることがなく、いわば前後の突条25を介して弾力的に支持されることになる。そのため、エンジンルームなどからソケット17に伝わってくる半径方向の振動(矢印Fr)は、突条25で減衰され、ケーシングキャップ14には伝わりにくい。さらにダンパ15の前後の面は、前後の突条25を介してソケット17の段部17eおよび押さえリング18で挟まれている。そのためソケット17の軸方向の振動(矢印Fa)も、前後の突条25で減衰される。また、矢印Fbで示される揺動振動は、前後の突条25で支えられ、減衰される。
【0026】
また、ガイドパイプ19の半径方向の振動Fr2は、防振カバー16によって減衰され、ケーシングキャップ14に伝わりにくい。この場合も防振カバー16の外周はソケット17の小径部17bの内周面に対して環状突起29で支持されているだけで、内周面との間に隙間S2がある。そのため振動は一層減衰される。したがってケーシングキャップ14からコントロールケーブルの導管11を介して相手部材、たとえばシフトレバー側に伝わる振動は大きく減衰され、運転室内の振動が少なくなる。
【0027】
前記実施形態ではダンパ15の外周の前端および後端に1本ずつの環状の突条25を設けているが、それぞれ複数本ずつ設けてもよい。また、環状突起を設けることに代えて、図4に示すように、ダンパ15の外周面の前後端に、一部が切れ目31でとぎれた突起32を環状に配列してもよい。さらに図5に示すように、ダンパ15の外周面に、軸と平行の方向に延びる突起33を複数個、円周方向に所定の間隔をあけて配列したり、あるいはダンパの外周に散点状に小突起を設けるなど、種々の形態に変形させることもできる。防振カバーの外周の突起についても、複数本設けたり、軸と平行に複数本設けるなど、前述と同様な変形が可能である。またダンパの外周面の突起と共に、ダンパ15の厚肉の円板部15a、15bの前後の面に、放射状あるいは散点状に設けることもできる。
【0028】
【実施例】
つぎに実施例および比較例をあげて本発明の端末支持装置の効果を具体的に説明する。
[実施例1] 図1に示す支持装置10を実施例1として採用した。ダンパ15の薄肉の円筒部の外径は24mm、内径は23mm、前側の突条25の前端と後ろ側の突条25の後端の距離は9.1mm、前側の突条25の後端と後ろ側の突条25の前端の距離は6.7mm、根元部の環状溝28の溝底間の距離は7.3mm、前後の支持部の外径は16mm、内径は13mmである。ソケット17の内面の径は25mm、ソケットの段部と押さえリングの軸方向の間隔は8.5mmで、ソケット17の内面とダンパ15の外周部15cの隙間S1は0.5mmである。ダンパ15の材質はNR(天然ゴム)+SBR(スチレン・ブタジエン共重合系合成ゴム)で、硬度40°とした。
【0029】
防振カバー16の薄肉円筒状の部分16aの外径は14mm、内径は12mm、環状突起の外径は15.8mm、環状突起の前後の厚さは1mmであった。防振カバー16の薄肉円筒状の部分16aと、ソケット材質はEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合系合成ゴム)で、硬度は40°とした。
【0030】
[比較例1] 図9aに示す支持装置100を比較例1として採用した。防振ゴム104のフランジ103に被せる部分の外径は25mm、前後の厚さWは9mm、フランジ103の厚さは3mm、環状溝108の外径d1は18mm、内径d2は13mm、深さは2mmとした。材質および硬度は実施例1と同じである。防振カバー105は、フランジ側の端部の外周に、図9bに示すような薄肉のリップ105aを設けた他は、実施形態とほぼ同様である。リップ105aの厚さは0.5mm、リップ105aの外径は16〜16.5mmである。また材質だし外径Dは25mm、内径dは12mmとした。防振カバー105の材質はEPDMであり、硬度は70°とした。表1に実施例および比較例のダンパ、防振カバーの材質および硬度を示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004278668
表1に示すように、ダンパについては同じ材料で同じ硬度のものを用いているが、防振カバーbについては、実施例のほうが硬度が低いものを用いている。
【0032】
[たわみ量(軸方向)の測定]:ATケーブルを取り付けない状態で、ソケットを固定し、ケーブルキャップを軸方向にそれぞれ押圧したときの移動量を測定し、それぞれ撓み量とした。その結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2004278668
表2からわかるように、実施例1の場合は比較例1に比して撓み量が大きく、それにより振動減衰性が高くなることが予想される。
【0033】
[測定方法]上記の実施例1および比較例1の支持構造にをそれぞれATケーブル39に取り付け、図6に示す測定装置40で振動の伝達状態を測定した。ATケーブルの導管11は製品番号507WF1D(外径7mm、ライナー内径(対辺)2.3mm、アウターコート材質:ポリプロピレン(PP)、シールド線材質SWRH62A、線径0.7mmを20本、ライナー材質:ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)))で、長さ1460mmのものを用いた。内索21は、製品番号922730(外径2.2mm、ストランド材質SWRH62A、線径0.7mmを12本、芯線径1.4mm(SWO−A))で、導管から出ている部位の長さ合計が343.2mmのものを用いた。
【0034】
図6の測定装置40は、振動を生じさせる加振器41と、その加振器に測定対象の支持装置10を取り付けるための治具42と、固定台43と、その固定台に固定されるシフトレバー装置45とを備えている。前記治具42は、支持装置10を取り付ける部分42aと、導管11から引き出した内索21の端部を取り付ける部分42bを有するU字状の形態を備えている。他方、シフトレバー装置45も、シフトレバー側の支持装置48を取り付ける部位45aとシフトレバー47を支持する部位45bを有するU字状の形態を有し、支持装置48を通して導管11から引き出された内索21の端部は、シフトレバー47の基部に係止されている。なおシフトレバー側の支持装置48は、いずれの実験でも、同じもの(日本ケーブル・システム株式会社製の支持装置:型番GC410360J)を用いた。
【0035】
さらに前記治具42の支持装置を取り付ける部分42aの上端には、加振器自体の振動を検出する基準の加速度センサA0を取り付け、導管11の加振器41側の端部と、シフトレバー側の端部には、それぞれ第1加速度A1および第2加速度センサA2が取り付けられている。導管11の弛みは中央部で10mm程度である。この状態で加振器41に上下方向(矢印K方向)の振動を加え、基準の加速度センサの検出値に対する測定部位の加速度センサA1、A2の検出値を測定し、各測定部位の振動伝達率エネルギ(A1/A0、A2/A0)を測定した。それらの結果を図7および図8のグラフに示す。なおグラフの横軸は振動数(kHz)を示し、縦軸は振動伝達率(dB)である。
【0036】
さらにこれらから振動伝達率エネルギ平均値(dB)を求めた。その結果を表3に示す。
【表3】
Figure 2004278668
【0037】
図7および図8のグラフからわかるように、いずれの振動数でも実施例1のほうが比較例1よりも振動伝達率が低く、とくに振動数が高い範囲では、振動伝達率がきわめて小さくなっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支持装置の一実施形態を示す一部切り欠き側面図である。
【図2】図1の支持装置のソケットを取り付ける前の状態を示す断面図である。
【図3】図1の支持装置の組立前の斜視図である。
【図4】本発明のに関わるダンパの他の実施形態を示す斜視図である。
【図5】本発明のに関わるダンパのさらに他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】本発明の支持装置の実験方法を示す概略側面図である。
【図7】図6の実験結果を示すグラフである。
【図8】図6の実験結果を示すグラフである。
【図9】従来の支持装置の一例を示す一部切り欠き側面図である。
【図10】従来の支持装置の他の例を示す一部切り欠き側面図である。
【符号の説明】
10 支持装置
11 導管
12 導管固定部
13 フランジ
14 ケーシングキャップ
14a 中央部
14b 段部
15 ダンパ
15a、15b 厚肉の円板部
15c 外周部
15d、15e 支持部
16 防振カバー
17 ソケット
17a 大径部
17b 小径部
17c 段部
17d 薄肉部
18 押さえリング
18a 円板状の部位
18b 円筒状の部位
19 ガイドパイプ
19a 膨大部
20 カシメリング
21 内索
21a 貫通孔
22 薄肉部
23 凹部
22a カシメ部
24 環状溝
25 環状の突条(ダンパの外周)
26 環状溝
S 隙間
28 環状溝
29 環状突起(防振カバーの後端外周)
S2 隙間
S3 隙間
30 環状の突起(防振カバーの内周面)
Fr 半径方向の振動
Fa 軸方向の振動
Fr2 半径方向の振動
Fb 揺動振動
31 切れ目
32 突起
33 突起
39 ATケーブル
40 測定装置
41 加振器
42 治具
42a 支持装置を取り付ける部分
42b 内索の端部を取り付ける部分
43 固定台
45 シフトレバー装置
45a 支持装置を取り付ける部位
45b シフトレバーを取り付ける部位
47 シフトレバー
48 シフトレバー側の支持装置
A0、A1、A2 加速度センサ

Claims (5)

  1. 後端にコントロールケーブルの導管の端部が固定される導管固定部を有し、先端に内索を通す貫通孔を有し、外周にフランジを有する筒状のケーシングキャップと、
    そのケーシングキャップのフランジを含む外周を囲むように取り付けられる弾性部材と、
    その弾性部材を囲むように、前記ケーシングキャップのフランジを含む部位および弾性部材を収容すると共に、相手部材への取り付け部を備えているソケットとからなり、
    前記弾性部材の外周に、ソケットの内面との間に隙間を形成するための突起が設けられ、その突起がソケットの内面に弾力的に当接しているコントロールケーブルの防振端末支持装置。
  2. 前記突起が環状突起である請求項1記載の防振端末支持装置。
  3. 前記突起がフランジの外周面に被さる部位の外周面に前後一対で設けられている請求項1記載のコントロールケーブルの防振端末支持装置。
  4. 前記前後の突起がそれぞれ軸方向に弾性変形した上で、ソケットと軸方向で当接している請求項3記載の防振端末支持装置。
  5. 前記弾性部材が、フランジを囲む第1弾性部材と、ケーシングキャップの先端側の外周を囲む第2弾性部材とに分かれており、その第2弾性部材の後端の外周に前記突起が設けられている請求項1記載の防振端末装置。
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